毎日コツコツ。社労士受験のあれこれ 令和8年度
发布时间:2026-08-21 | 浏览:8
<直前>選択対策「厚生年金保険法」
問題を読むときに、 注目しなければならない ポイント をみていきます。
過去問の論点を選択式にアレンジした問題を5問作りました。
① 3歳に満たない子を養育する被保険者等の標準報酬月額の特例
【 H30 年選択式をアレンジしています】
厚生年金保険法第 26 条第 1 項の規定によると、3歳に満たない子を養育し、又は養育していた被保険者又は被保険者であった者が、主務省令で定めるところにより実施機関に申出 ( 被保険者にあっては、その使用される事業所の事業主を経由して行うものとする。 ) をしたときは、当該 子を養育することとなった日 ( 厚生労働省令で定める事実が生じた日にあっては、その日 ) の属する 月 から当該子が3歳に達したときに該当するに < A > までの各月のうち、その標準報酬月額が当該 子を養育することとなった日の属する月の 前月 ( 当該月において被保険者でない場合にあっては、当該月前 < B > 以内における被保険者であった月のうち直近の月。以下「基準月」という。 ) の標準報酬月額 ( 同項の規定により当該子以外の子に係る基準月の標準報酬月額が標準報酬月額とみなされている場合にあっては、当該みなされた基準月の標準報酬月額。以下「 従前標準報酬月額 」という。 ) を下回る月 ( 当該申出が行われた日の属する月前の月にあっては、当該申出が行われた日の属する月の前月までの < C > のうちにあるものに限る。 ) については、従前標準報酬月額を当該下回る月の厚生年金保険法第 43 条第1項に規定する平均標準報酬額の計算の基礎となる標準報酬月額とみなすとされている。
① 至った日の属する月 ② 至った日の属する月の前月
③ 至った日の翌日の属する月 ④ 至った日の翌日の属する月の前月
① 1年以内 ② 1年 6 か月以内 ③ 2年以内 ④ 6か月以内
① 1年間 ② 2年間 ③ 3年間 ④ 5年間
< A > ④ 至った日の翌日の属する月の前月
② 繰上げ支給の老齢厚生年金の年金額の改定
繰上げ支給の老齢厚生年金を受給している者であって、当該繰上げの請求があった日以後の被保険者期間を有する者が < A > 歳に達したときは、その者が < A > 歳に達した日の < B > における被保険者であった期間を当該老齢厚生年金の額の計算の基礎とするものとし < A > 歳に 達した日の属する月の 翌月 から、年金の額を改定する。
① 65 ② 68 ③ 70 ④ 75
⑤ 属する月以前 ⑥ 属する月前 ⑦ 属する月以後 ⑧ 属する月後
傷病に係る初診日が令和6年9月1日で、障害認定日が令和8年3月1日である障害厚生年金の額の計算において、 < A > 以後の被保険者期間はその計算の基礎としない。なお、当該傷病以外の傷病を有しないものとする。
① 令和6年9月 ② 令和6年10月
③ 令和8年3月 ④ 令和8年4月
★ 障害認定日の属する月 後 における被保険者であった期間は、その計算の基礎としないとされています。
④ 障害厚生年金・障害手当金の支給要件
障害厚生年金は、 その傷病が治らなくても 、初診日において被保険者であり、初診日から < A > を経過した日において障害等級に該当する程度の状態であって、保険料納付要件を満たしていれば支給対象となるが、障害手当金は、初診日において被保険者であり、保険料納付要件を満たしていたとしても、初診日から起算して < B > を経過する日までの間に、その傷病が 治っていなければ支給対象にならない 。
① 1年 ② 1 年 6 か月 ③ 2年 ④ 3年 ⑤ 4年 ⑥ 5年
< A > ② 1年 6 か月
遺族厚生年金に加算される中高齢寡婦加算の金額は、国民年金法第 38 条に規定する < A > を乗じて得た額( < B > 。)である。また、中高齢寡婦加算は、 65 歳以上の者に支給されることはない。
① 老齢基礎年金の額に 4 分の3 ② 老齢基礎年金の額に3分の2
③ 遺族基礎年金の額に 4 分の3 ④ 遺族基礎年金の額に3分の2
⑤ その額に 50 銭未満の端数が生じたときはこれを切り捨て、 50 銭以上1円未満の端数が生じたときはこれを1円に切り上げるものとする
⑥ その額に 1 円未満の端数が生じたときはこれを切り捨てるものとする
⑦ その額に 50 円未満の端数が生じたときはこれを切り捨て、 50 円以上 100 円未満の端数が生じたときはこれを 100 円に切り上げるものとする
⑧ その額に 500 円未満の端数が生じたときはこれを切り捨て、 500 円以上 1000 円未満の端数が生じたときはこれを 1000 円に切り上げるものとする
<A> ③ 遺族基礎年金の額に 4 分の3
<B> ⑦ その額に 50 円未満の端数が生じたときはこれを切り捨て、 50 円以上 100 円未満の端数が生じたときはこれを 100 円に切り上げるものとする
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<直前>選択対策「国民年金法」
■ 老齢基礎年金の受給権を有する者であって < A > 歳に達する前に当該 老齢基礎年金を請求していなかったもの は、厚生労働大臣に当該老齢基礎年金の支給繰下げの申出をすることができる。
ただし、その者が < B > 歳に達したときに、他の年金たる給付 ( 他の年金給付 ( 付加年金 を除く 。 ) 又は厚生年金保険法による年金たる保険給付 ( 老齢 を支給事由とするものを除く 。 ) をいう。以下同じ。 ) の受給権者であったとき、又は < B > 歳に達した日から < A > 歳に達した日までの間において他の年金たる給付の受給権者となったときは、この限りでない。
① 60 ② 65 ③ 66 ④ 68 ⑤ 70
■ 66 歳に達した 日後 に次の各号に掲げる者が繰下げの申出をしたときは、当該各号に定める日において、 繰下げの申出があったものと みなす 。
( 1 ) < C > 歳に達する日 前 に 他の年金たる給付の受給権者となった 者
→ 他の年金たる給付を支給すべき 事由が生じた日
( 2 ) < C > 歳に達した日 後 にある者 ( 前号に該当する者を除く。 )
① 68 ② 69 ③ 70 ④ 73 ⑤ 75 ⑥ 80
■ 繰下げの申出した者に対する老齢基礎年金の支給は、当該 申出のあった日 の属する月の 翌月 から 始めるものとする。
■ 繰下げの申出をした者に支給する老齢基礎年金の額は、第 27 条に定める額に 政令で定める額を加算 した額とする。
■ 老齢基礎年金の支給繰下げの申出をすることができる者が、 < D > 歳に達した日 後 に当該老齢基礎年金を請求し、かつ、当 該 請求の際に繰下げの申出をしない とき は、当該請求をした日の < E > 年前の日に 繰下げの申出があったものと みなす 。ただし、その者が次の各号のいずれかに該当する場合は、この限りでない。
( 1 ) < F > 歳に達した日 以後 にあるとき。
( 2 ) 65 歳 に達した日から当該請求をした日の < E > 年前の日までの間において他の年金たる給付の受給権者となったとき。
① 70 ② 71 ③ 72 ④ 73 ⑤ 74 ⑥ 75
⑦ 76 ⑧ 80 ⑨ 85 ⑩ 1 ⑪ 2 ⑫ 3 ⑬ 4
保険料 半額免除期間 (残りの半額の保険料は納付されているものとする。)については、当該期間の月数( 480 から保険料納付済期間の月数及び保険料4分の1免除期間の月数を合算した月数を控除して得た月数を限度とする。)の < A > に相当する月数が老齢基礎年金の年金額に反映される。
① 8分の7 ② 4分の3 ③ 8分の5 ④ 2分の1
年金額の改定は、原則として、受給権者が 68 歳に到達する年度よりも前の年度では、 < A > を基準として、また 68 歳に到達した年度以後は < B > を基準として行われる。
① マクロ経済スライド ② 名目賃金変動率 ③ 物価変動率
④ 公的年金被保険者総数変動率 ⑤ 名目手取り賃金変動率 ⑥ 実質賃金変動率
< A > ⑤ 名目手取り賃金変動率
(法第 27 条の2、第 27 条の3)
④年金額の改定(令和 8 年度)
年金額は、物価変動率や名目手取り賃金変動率に応じて、毎年度改定を行う仕組みとなっています。 物価変動率が名目手取り賃金変動率を上回る 場合は、支え手である現役世代の方々の負担能力に応じた給付とする観点から、 < A > を用いて改定することが法律で定められています。
このため、令和8年度の年金額は、 < A > ( 2.1 %)を用いて改定します。
また、令和8年度のマクロ経済スライドによる調整(国民年金(基礎年金)▲ 0.2 %)が行われます。
① 名目手取り賃金変動率 ② 物価変動率
< A > ① 名目手取り賃金変動率
(出典 厚生労働省「令和8年度の年金額改定についてお知らせします」)
令和8年 10 月 31 日に出産予定である第1号被保険者(多胎妊娠ではないものとする。)は、令和8年6月1日に産前産後期間の保険料免除の届出をしたが、実際の出産日は令和8年 11 月 10 日であった。この場合、産前産後期間として保険料が免除される期間は、 < A > までとなる。
① 令和8年 10 月分から令和9年1月分
② 令和8年9月分から令和8年 12 月分
③ 令和 8 年 9 月分から令和8年 11 月分
④ 令和 8 年 10 月分から令和 8 年 2 月分
< A > ② 令和8年9月分から令和8年 12 月分
被保険者は、 出産の予定日 ( 厚生労働省令で定める場合 にあっては、 出産の日 。 ) の 属する月 ( 以下この条において「出産予定月」という。 ) の前月 ( 多胎妊娠の 場合においては、3月前 ) から 出産予定月の翌々月 まで の期間に係る保険料は、納付することを要しない。
則第 73 条の6 ( 法第 88 条の2に規定する厚生労働省令で定める場合 )
厚生労働省令で定める場合は、 保険料免除に関する 届出を行う前 に出産した場合 とする。
問題文は、保険料免除の届出をした後に出産していますので、 出産予定月 の 前月 から 出産予定月 の 翌々月 までが免除の対象です。
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<直前>選択対策「健康保険法」
今回は、保険料を中心にみていきます。
被保険者に関する保険料額は、各月につき、次の各号に掲げる被保険者の区分に応じ、当該各号に定める額とする。
( 1 ) 介護保険第2号被保険者である被保険者
→ 一般保険料 等 額 ( 各被保険者の標準報酬月額及び標準賞与額にそれぞれ 一般保険料率 ( 基本保険料率 と < A > とを合算した率をいう。 ) と < B > とを合算した率を乗じて得た額をいう。 ) と 介護保険料額 ( 各被保険者の標準報酬月額及び標準賞与額にそれぞれ 介護保険料率 を乗じて得た額をいう。 ) との合算額
( 2 ) 介護保険第2号被保険者である被保険者以外の被保険者
① 調整保険料率 ② 標準保険料率 ③ 付加保険料率
④ 特定保険料率 ⑤ 子ども・子育て支援金率 ⑥ 前期高齢者納付金率
⑦ 後期高齢者支援金率 ⑧ 流行初期医療確保拠出金率
< B > ⑤ 子ども・子育て支援金率
全国健康保険協会が管掌する健康保険の被保険者に関する一般保険料率は、 < C > の範囲内において、支部被保険者 ( 各支部の都道府県に所在する適用事業所に使用される被保険者及び当該都道府県の区域内に住所又は居所を有する任意継続被保険者をいう。 ) を単位として < D > が決定するものとする。
全国健康保険協会は、 2年ごとに 、 < E > についての全国健康保険協会が管掌する健康保険の被保険者数及び総報酬額の見通し並びに保険給付に要する費用の額、保険料の額 ( 各事業年度において財政の均衡を保つことができる保険料率の水準を含む。 ) その他の 健康保険事業の収支の見通しを作成し、公表する ものとする。
① 1,000 分の 30 から 1,000 分の 120 ② 1,000 分の 30 から 1,000 分の 164
③ 1,000 分の 30 から 1,000 分の 130 ④ 1,000 分の 60 から 1,000 分の 130
⑤ 運営委員会 ⑥ 厚生労働大臣 ⑦ 社会保障審議会 ⑧ 全国健康保険協会
⑨ 翌事業年度以降の3年間 ⑩ 当該事業年度以降の3年間
⑪ 翌事業年度以降の5年間 ⑫ 当該事業年度以降の5年間
< C > ③ 1,000 分の 30 から 1,000 分の 130
< D > ⑧ 全国健康保険協会
< E > ⑪ 翌事業年度以降の5年間
③産前産後休業期間中の保険料免除
産前産後休業期間中における保険料の免除については、例えば、 5 月 16 日に出産(多胎妊娠を除く。)する予定の被保険者が 3 月 25 日から出産のため休業していた場合、当該保険料の免除対象は4月分からであるが、実際の出産日が 5 月 10 日であった場合は、< F >分から免除対象になる。
① 1月 ② 2月 ③ 3月 ④ 5月
産前産後休業をしている被保険者が使用される事業所の事業主が、厚生労働省令で定めるところにより保険者等に申出をしたときは、その 産前産後休業を開始した日の 属する月 からその産前産後休業が終了する日の翌日が 属する月の前月 まで の期間、当該被保険者に関する保険料を徴収しない。
・出産予定日が 5 月 16 日の場合、産前休業は 4 月 5 日から(予定日以前 42 日)となりますので、「 4 月分」から免除されます。
・実際の出産日が予定日より早い 5 月 10 日だった場合は、産前休業は 3 月 30 日から(実際の出産日以前 42 日)となりますので、「 3 月分」から免除対象となります。
健康保険組合が管掌する健康保険の被保険者に関する一般保険料率は、 1,000 分の 30 から 1,000 分の 130 までの範囲内において決定する。健康保険組合が一般保険料率を変更しようとするときは、理事長は、その変更について < G > なければならない。
① その旨を公表し ② 厚生労働大臣に届け出
③ 厚生労働大臣の認可を受け ④ 厚生労働大臣に通知し
< G > ③ 厚生労働大臣の認可を受け
(法第 160 条第 13 項)
介護保険料率は、各年度において保険者が納付すべき 介護納付金 ( 日雇特例被保険者に係るものを除く。 ) の額を < H > における当該保険者が管掌する 介護保険第2号被保険者である被保険者 の総報酬額の総額の見込額で除して得た率を基準として、 < I > が定める。
① 前年度 ② 当該年度 ③ 翌年度 ④ 翌々年度
⑤ 厚生労働大臣 ⑥ 保険者 ⑦ 政府 ⑧ 社会保障審議会
(法第 160 条第 16 項)
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<直前>選択対策「労災保険法・雇用保険法」
労災保険保・雇用保険の選択式でよく出るところを選択式でみていきます。
業務上の疾病の範囲は、 < A > 別表第 1 の 2 の各号に掲げられているものに限定されている。なお、同表第 11 号に掲げられている疾病は、その他 < B > である。
① 労働安全衛生規則 ② 労働基準法施行規則
③ 労働基準法施行令 ④ 労働者災害補償保険法施行規則
⑤ 業務上の事故による疾病 ⑥ 業務上の負傷に起因する疾病
⑦ 業務と因果関係のある疾病 ⑧ 業務に起因することの明らかな疾病
<A> ② 労働基準法施行規則
<B> ⑧ 業務に起因することの明らかな疾病
(労基法第 75 条第 2 項、労基則第 35 条)
通勤災害のうち通勤による疾病の範囲は、 < C > で定められている。通勤による疾病として < C > に定められている疾病は、 < D > に起因する疾病その他 < E > である。
① 労働安全衛生規則 ② 労働基準法施行規則
③ 労働者災害補償保険法施行令 ④ 労働者災害補償保険法施行規則
⑤ 通勤 ⑥ 通勤上の事由 ⑦ 通勤上の事由による疾病
⑧ 通勤と因果関係のある疾病 ⑨ 通勤途上の事故 ⑩ 通勤途上の負傷
⑪ 通勤に起因することの明らかな疾病 ⑫ 通勤による負傷
<C> ④ 労働者災害補償保険法施行規則
<E> ⑪ 通勤に起因することの明らかな疾病
療養給付は、労働者が通勤 ( 第7条第1項第3号の通勤をいう。 ) により負傷し、又は 疾病 ( 厚生労働省令 で定めるものに限 る。 ) にかかった場合に、当該労働者に対し、その請求に基づいて行う。
則第 18 条の4 ( 通勤による疾病の範囲 )
法第 22 条第1項の 厚生労働省令で定める疾病 は、 通勤による負傷 に起因する疾病 その他 通勤に起因することの明らかな 疾病 とする。
通勤の途中で合理的経路を逸脱・中断した場合でも、当該逸脱・中断が、日常生活上必要な行為であって厚生労働省令で定めるものをやむを得ない事由により最小限度の範囲で行う場合には、当該逸脱・中断の後、合理的な経路に復した後は、通勤と認められる。
厚生労働省令で定める行為は、次のとおりとする。
( 1 ) 日用品 の購入その他これに準ずる行為
( 2 ) 職業訓練、学校教育法第1条に規定する学校において行われる教育その他これらに準ずる教育訓練であって 職業能力の開発向上に資するもの を受ける行為
( 3 ) 選挙権の行使 その他これに準ずる行為
( 4 ) 病院又は診療所 において診察又は治療を受けることその他これに準ずる行為
( 5 ) 要介護状態にある配偶者、 < F > 並びに配偶者の父母の 介護 ( 継続的に又は反復して 行われるものに限る。 )
① 子、父母、孫及び祖父母 ② 子及び父母
③ 子、父母、孫、祖父母及び兄弟姉妹 ④ 子、父母、孫及び兄弟姉妹
<F> ③ 子、父母、孫、祖父母及び兄弟姉妹
雇用保険法第 60 条の2第 1 項に規定する支給要件期間が3年以上である者であって、専門実践教育訓練を受け、修了し、当該専門実践教育訓練に係る資格の取得等をし、かつ当該専門実践教育を修了した日の翌日から起算して1年以内に一般被保険者として雇用された者に支給される教育訓練給付金の額は、当該教育訓練の受講のために支払った費用の額の < A > を乗じて得た額(その額が厚生労働省令で定める額を超えるときは、その定める額。)である。(雇用保険法施行規則第101条の2の7第6号に該当する者を除く。)
① 100 分の 20 ② 100 分の 40 ③ 100 分の 50 ④ 100 分の 70
<A> ④ 100 分の 70
(則第 101 条の2の7第 5 号)
① 教育訓練休暇給付金は、 一般被保険者 が、厚生労働省令で定めるところにより、職業に関する教育訓練を受けるための休暇 ( 以下「 教育訓練休暇 」という。 ) を取得した場合に、当該教育訓練休暇 ( 当該教育訓練休暇を開始した日から起算して < B > を経過する日までに2回以上の教育訓練休暇を取得した場合にあっては、初回の教育訓練休暇 ) を開始した日 ( 以下「休暇開始日」という。 ) から起算して < B > の期間内(妊娠、出産、育児等の理由により 30 日以上教育訓練を受けることができない場合、当該教育訓練を受けることのできない日数を < B > に加算した期間(その期間が 4 年を超えるときは、 4 年間))の教育訓練休暇を取得している日 ( 教育訓練休暇を取得していることについての 認定を受けた日に限る 。 ) について、第6項の規定による日数に相当する日数分を限度として支給する。ただし、次の各号のいずれかに該当するときは、この限りでない。
( 1 ) 休暇開始日前 2年間 ( 当該期間に疾病、負傷その他厚生労働省令で定める理由により引き続き 30 日以上 賃金の支払を受けることができなかった一般被保険者については、当該理由により賃金の支払を受けることができなかつた日数を2年に加算した期間 ( その期間が4年を超えるときは、4年間 )) における みなし被保険者期間 が、 通算して 12 か月 に満たないとき。
( 2 ) 当該一般被保険者を受給資格者と、休暇開始日の前日を第 20 条第1項第1号に規定する基準日とみなして算定される算定基礎期間に相当する期間が、 < C > に満たないとき。
④ 教育訓練休暇を取得していることについての認定は、厚生労働省令で定めるところにより、公共職業安定所長が、休暇開始日から起算して < D > に一回ずつ直前の < D > の各日について行うものとする。
⑤ 教育訓練休暇給付金の日額 は、教育訓練休暇給付金の支給を受けることができる一般被保険者を受給資格者と、休暇開始日の前日を受給資格に係る離職の日とみなして第 16 条から第 18 条までの規定を適用した場合にその者に支給されることとなる 基本手当の日額 に相当する額とする。
⑥ 教育訓練休暇給付金を支給する日数は、教育訓練休暇給付金支給対象者を受給資格者と、休暇開始日の前日を第 20 条第1項第1号に規定する基準日とみなして第 22 条第1項、第3項及び第4項の規定を適用した場合の < E > に相当する日数とする。
① 1年 ② 2年 ③ 3年 ④ 4年 ⑤ 5年
⑥ 6年 ⑦ 7年 ⑧ 8年 ⑨ 9年 ⑩ 10年
⑪ 7日 ⑫ 14 日 ⑬ 28 日 ⑭ 30 日
⑮ 所定給付日数 ⑯ 給付制限期間 ⑰ 待期期間
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<直前>選択対策「労働基準法・労働安全衛生法」
労働基準法と労働安全衛生法の<直前>選択対策です。
①休業手当について【 H21 年選択式より】
休業手当について定めた労働基準法第 26 条につき、最高裁判所の判例は、当該制度は「労働者の < A > という観点から設けられたもの」であり、同条の「『使用者の責に帰すべき事由』の解釈適用に当たっては、いかなる事由による休業の場合に労働者の < A > のために使用者に前記[同法第 26 条に定める平均賃金の 100 分の 60 ]の限度で負担を要求するのが社会的に正当とされるかという考量を必要とするといわなければならない。」としている。
⑤ 休業の確保 ⑥ 経済生活の安定 ⑦ 最低賃金の保障 ⑯ 生活保障
(昭和 62.7.17 最高裁判所第二小法廷 ノース・ウエスト航空事件)
②全額払の原則について【 H21 年選択式より】
賃金の過払が生じたときに、使用者がこれを精算ないし調整するため、後に支払われるべき賃金から過払分を控除することについて、「適正な賃金の額を支払うための手段たる相殺は、[・・・(略)・・・]その行使の時期、方法、金額等からみて労働者の < B > との関係上不当と認められないものであれば、同項[労働基準法第 24 条第 1 項]の禁止するところではないと解するのが相当である」とするのが、最高裁判所の判例である。
② 過失相殺 ⑥ 経済生活の安定 ⑬ 自由な意思 ⑯ 生活保障
< B > ⑥ 経済生活の安定
(昭和 44.12.18 最高裁判所第一小法廷 福島県教組事件)
③長期かつ連続の年次有給休暇と時季変更権【 H22 年選択式より】
「労働者が長期かつ連続の年次有給休暇を取得しようとする場合においては、それが長期のものであればあるほど、[・・・(略)・・・]事業の正常な運営に支障を来す蓋然性が高くなり、使用者の業務計画、他の労働者の休暇予定等との < C > を図る必要が生ずるのが通常」であり、労働者が、これを経ることなく、「その有する年次有給休暇の日数の範囲内で始期と終期を特定して長期かつ連続の年次有給休暇の時季指定をした場合には、これに対する使用者の時季変更権の行使については、[・・・(略)・・・]使用者にある程度の裁量的判断の余地を認めざるを得ない。」とするのが最高裁判所の判例である。
⑥ 互譲の手続 ⑦ 事前の調整 ⑬ 団体交渉 ⑳ 労使協議
(平成 4.6.23 最高裁判所第三小法廷 時事通信社事件)
④産前産後休業と賞与の支給要件【 H22 年選択式より】
賞与の対象期間の出勤率が 90 %以上であることを賞与の支給要件とする就業規則の規定における出勤率の算定に当たり、労働基準法第 65 条の定める産前産後休業等を出勤日数に含めない取扱いについて、「労働基準法 65 条〔等〕の趣旨に照らすと、これにより上記権利〔産前産後休業の取得の権利〕等の行使を抑制し,ひいては労働基準法等が上記権利等を保障した趣旨を実質的に失わせるものと認められる場合に限り、 < D > として無効となる」とするのが最高裁判所の判例である。
④ 権利の濫用 ⑤ 公序に反するもの ⑩ 信義に反するもの
< D > ⑤ 公序に反するもの
(平成 15.12.4 最高裁判所第一小法廷 東朋学園事件)
⑤年次有給休暇の成立【 H23 年選択式より】
「[年次有給]休暇の時季指定の効果は、使用者の適法な時季変更権の行使を < E > として発生するのであって、年次休暇の成立要件として、労働者による『休暇の請求』や、これに対する使用者の『承認』の観念を容れる余地はないものといわなければならない。」とするのが、最高裁判所の判例である。
② 解除条件 ④ 事後的調整事由 ⑤ 事前の調整事由 ⑬ 停止条件
(昭和 48.3.2 最高裁判所第二小法廷 白石営林署事件)
産業医は、少なくとも毎月1回 ( 産業医が、事業者から、毎月1回以上、次に掲げる情報の提供を受けている場合であって、事業者の同意を得ているときは、少なくとも 2月に1回 ) 作業場等を巡視し、 < F > 又は衛生状態に有害のおそれがあるときは、直ちに、労働者の健康障害を防止するため必要な措置を講じなければならない。
( 1 ) 第 11 条第1項の規定により衛生管理者が行う巡視の結果
( 2 ) 前号に掲げるもののほか、労働者の健康障害を防止し、又は労働者の健康を保持するために必要な情報であって、衛生委員会又は安全衛生委員会における調査審議を経て事業者が産業医に提供することとしたもの
⑧ 作業環境 ⑨ 作業場所 ⑩ 作業方法 ⑰ 設備
(労働安全衛生規則 15 条)
⑦労働安全衛生法第 1 条【 H24 年選択式より】
労働安全衛生法第 1 条は、労働災害の防止のための < G > の確立、責任体制の明確化及び自主的活動の促進の措置を講ずる等その防止に関する総合的計画的な対策を推進することにより職場における労働者の安全と健康を確保するとともに、 < H > を促進することを目的とすると規定している。
① 快適な職場環境の形成 ③ 危害防止基準
⑤ 国が実施する労働災害の防止に関する施策 ⑦ 最低基準
⑩ 事業者その他の関係者が実施する労働災害の防止に関する措置
⑱ 労働者の安全への配慮に関する基準
⑲ 労働者の危険又は健康障害を防止するための措置
< H > ① 快適な職場環境の形成
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社会保険に関する一般常識「厚生年金保険・国民年金事業の概況」
「令和6年度・厚生年金保険・国民年金事業の概況」のポイントを穴埋めでみていきます。
公的年金被保険者数は、令和6年度末現在で 6,757 万人となっており、前年度末に比べて 12 万人( 0.2 %) < A > している。
国民年金の第1号被保険者数(任意加入被保険者を含む)は、令和6年度末現在で 1,368 万人となっており、前年度末に比べて 19 万人( 1.4 %) < B > している。
厚生年金被保険者数(第1~4号)は、令和6年度末現在で 4,748 万人(うち第1号 4,285 万人、第2~4号 463 万人)となっており、前年度末に比べて 76 万人( 1.6 % )< C > している。
国民年金の第3号被保険者数は、令和6年度末現在で 641 万人となっており、前年度末に比べて 45 万人( 6.5 %) < D > している。
< A >増加 < B >減少 < C >増加 < D >減少
< A >減少 < B >増加 < C >減少 < D >増加
① < A >増加 < B >減少 < C >増加 < D >減少
・公的年金被保険者数 → 増加
・国民年金の第1号被保険者数 → 減少
・厚生年金被保険者数(第1~4号) → 増加
・国民年金の第3号被保険者数 → 減少
公的年金受給者数( 延人数 )は、令和6年度末現在で 7,755 万人となっており、前年度末に比べて8万人( 0.1 %) 増加 している 。
重複のない公的年金の 実受給権者数 は、令和6年度末現在で 3,941 万人であり、前年度末に比べて 36 万人( 0.9 %) 減少 している 。これは、令和6年度に、女子の特別支給の老齢厚生年金の支給開始年齢が 63 歳に引き上げられたことが影響していると考えられる。
この統計では基本的に、被用者年金一元化により新たに厚生年金保険の適用対象となった、国家公務員共済組合、地方公務員共済組合及び日本私立学校振興・共済事業団の情報を含まない。
令和6年度末現在の 適用事業所数 は、 288.1 万か所であり、前年度末に比べて 9.0 万か所( 3.2 %) 増加 している。
被保険者数は、令和6年度末現在で 4,285 万人となっており、前年度末に比べて 74 万人( 1.8 %) 増加 している。男女別にみると、男子は 2,529 万人(対前年度末比 16 万人、 0.7 %増)、女子は 1,756 万人(対前年度末比 58 万人、 3.4 %増)となっている。
令和6年 10 月より、 短時間労働者が被用者保険の適用対象となる企業の規模要件が従業員 51 人以上に拡大された ことから、令和6年度末現在の短時間労働者を使用する事業所数は 14.9 万か所となっており、前年度末に比べて 5.5 万か所( 58.8 %) 増加 している。また、 短時間労働者数は、令和6年度末現在で 111 万人 となっており、前年度末に比べて 19 万人( 21.1 %) 増加 している。男女別にみると、男子は 26 万人(対前年度末比4万人、 16.7 %増)、女子は 85 万人(対前年度末比 16 万人、 22.4 %増)となっている。
育児休業等期間中(産前産後休業期間を含む)の保険料免除者数は、令和6年度末現在で 51 万人であり、前年度末に比べて 0.6 万人( 1.1 %) < A > している。男女別にみると、男子は4万人(対前年度末比 0.6 万人、 20.1 %増 )、女子は 47 万人(対前年度末比 0.1 万人、 0.2 %減 )となっている。
令和6年度厚生年金保険・国民年金事業の概況 001617995.pdf
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労働に関する一般常識「就業形態の多様化に関する総合実態調査」
令和6年「就業形態の多様化に関する総合実態調査」 をみていきます。
厚生労働省が、正社員、正社員以外の労働者のそれぞれの就業形態について、事業所側、労働者側の双方の意識面も含めて把握することを目的として実施している調査です。
★正社員以外の労働者を活用する理由
正社員以外の労働者がいる事業所について、正社員以外の労働者を活用する理由(複数回答)をみると、「 < A > 」とする事業所割合が 41.0 %と最も高い。
① 即戦力・能力のある人材を確保するため
③ 1日、週の中の仕事の繁閑に対応するため
正社員以外の労働者がいる事業所について、正社員以外の労働者を活用する理由(複数回答)をみると、 「正社員を確保できないため」とする事業所割合が 41.0 %と最も高く 、次いで「即戦力・能力のある人材を確保するため」の 31.6 %、「1日、週の中の仕事の繁閑に対応するため」の 29.1 %、「高年齢者の再雇用対策のため」の 28.9 %となっている。
これを正社員以外の労働者の就業形態別にみると、「出向社員」及び「契約社員(専門職)」では「専門的業務に対応するため」、「嘱託社員(再雇用者)」では「高年齢者の再雇用対策のため」、「パートタイム労働者」及び「派遣労働者」では「正社員を確保できないため」、「臨時労働者」では「臨時・季節的業務量の変化に対応するため」が最も高くなっている。また、「出向社員」、「契約社員(専門職)」、「嘱託社員(再雇用者)」及び「派遣労働者」については、「即戦力・能力のある人材を確保するため」が最も高いものに次ぐ理由となっている。
★正社員以外の労働者を活用する上での問題点
正社員以外の労働者がいる事業所について、正社員以外の労働者を活用する上での問題点(複数回答)をみると、「< A >」とする事業所割合が 53.6 %と最も高い。
< A > ① 良質な人材の確保
正社員以外の労働者がいる事業所について、正社員以外の労働者を活用する上での問題点(複数回答)をみると 、「良質な人材の確保」とする事業所割合が 53.6 %と最も高く 、次いで「定着性」の 51.5 %、「仕事に対する責任感」の 46.1 %となっている。また、就業形態別にみると、「パートタイム労働者」では「定着性」が 50.7 %と最も高くなっており、「嘱託社員(再雇用者)」では「仕事に対する向上意欲」、それ以外の就業形態では全て「良質な人材の確保」が最も高くなっている。
正社員以外の労働者(出向社員を除く)について、現在の就業形態を選んだ理由(複数回答3つまで)をみると、「 < A > 」とする労働者割合が 40.1 %と最も高い。
① 家庭の事情(家事・育児・介護等)と両立しやすいから
② 家計の補助、学費等を得たいから
③ 自分の都合のよい時間に働けるから
< A > ③ 自分の都合のよい時間に働けるから
正社員以外の労働者(出向社員を除く)について、現在の就業形態を選んだ理由(複数回答3つまで)をみると、 「自分の都合のよい時間に働けるから」とする労働者割合が 40.1 %と最も高く 、次いで「家庭の事情(家事・育児・介護等)と両立しやすいから」の 26.4 %、「家計の補助、学費等を得たいから」の 24.9 %、「通勤時間が短いから」の 24.8 %などとなっている。
男女別にみると、男女とも「自分の都合のよい時間に働けるから」が最も高く、次いで、男では「専門的な資格・技能を活かせるから」、「自分で自由に使えるお金を得たいから」となっており、女では「家庭の事情(家事・育児・介護等)と両立しやすいから」、「家計の補助、学費等を得たいから」となっている。
就業形態別にみると、「契約社員(専門職)」及び「嘱託社員(再雇用者)」では「専門的な資格・技能を活かせるから」が最も高く、「パートタイム労働者」及び「臨時労働者」では「自分の都合のよい時間に働けるから」、「派遣労働者」では「正社員として働ける会社がなかったから」が最も高くなっている。
現在の職場の満足度 D.I. では、正社員は「< A >」が 66.3 ポイントで最も高く、正社員以外の労働者は「< B >」が 63.3 ポイントで最も高い。
< B > ① 仕事の内容・やりがい
仕事の内容・やりがいや賃金など 11 の項目と職業生活全体について、「満足」又は「やや満足」とする労働者割合から「不満」又は「やや不満」とする労働者割合を差し引いた満足度D . I . をみると 、「正社員」では「雇用の安定性」 66.3 ポイント、「仕事の内容・やりがい」 60.0 ポイントなどが高くなっており、 「正社員以外の労働者」では「仕事の内容・やりがい」 63.3 ポイント、「正社員以外の労働者との人間関係、コミュニケーション」 56.9 ポイントなどが高くなっている。
正社員以外の労働者の就業形態別にみると、「嘱託社員(再雇用者)」で「賃金」、「派遣労働者」で「賃金」と「福利厚生」がそれぞれマイナスポイントとなっている。
令和6年就業形態の多様化に関する総合実態調査の概況|厚生労働省
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社会保険に関する一般常識「厚生労働白書」
令和 7 年版厚生労働白書の「人口減少・超高齢社会とこれからの社会保障・労働施策」の一部を読んでいきます。ポイント部分を穴埋めにしています。
★人口減少社会に対応した社会保障制度や労働施策が求められている
現在、日本社会は、本格的な人口減少社会の到来という歴史的転換期にあるといえる。
日本の人口は、近年、減少局面を迎えており、 2008 (平成 20 )年をピークに減少に転じている。高齢化率を見ると、 1990 (平成 2 )年には 12.1 %であったが、 2020 (令和 2 )年においては、< A >%に達しており、 急激な高齢化が進行している 。
また、 2050 (令和 32 )年においては、総人口は 10,469 万人に減少すると推計されている。
高齢者の人口 は、 2025 (令和 7 )年までにいわゆる団塊の世代が全て 75 歳以上となった後、 65 歳以上人口(高齢者数)のピークは、 2043 年の 3,953 万人と推計されている。その後も、若い世代の人口減少も進む中で、 2050 (令和 32 )年には、高齢化率は 37.1 %に上昇、 15 ~ 64 歳の生産年齢人口は 52.9 %まで減少すると推計されている。
平均寿命 については、 1990 (平成 2 )年に男性 75.92 年、女性 81.90 年であったが、 2023 (令和 5 )年には男性 81.09 年、女性 87.14 年になっており、約 30 年間で 5 年以上伸びている。今後も平均寿命の伸びは続き、 2070 (令和 52 )年においては、男性 85.89 年、女性 91.94 年になると推計されている。
また、 健康寿命 (日常生活に制限がない期間の平均)について見てみると、 2022 (令和 4 )年に男性は 72.57 年、女性は 75.45 年となっており、過去 20 年、延伸傾向にあると考えられる。
高年齢者の就業意向 について見てみると、約< A >割が 65 歳を超えて就業すること(「働けるうちはいつまでも」という回答を含む。)を希望しており、高年齢者の就業意欲の高さがうかがわれる。また、実際の高年齢者の就業率を見てみると、上昇傾向にあり、 2024 (令和 6 )年においては、 60 ~ 64 歳男性で 84.0 %、 65 ~ 69 歳男性で 62.8 %、 60 ~ 64 歳女性で 65.0 %、 65 ~ 69 歳女性で 44.7 %となっている。
一方で、内閣府「令和元年度高齢者の経済生活に関する調査」( 2019 年)によると、収入のある仕事につきたい人に、現在仕事をしていない理由を聞くと、「< B >」( 28.4 %)に次いで、「年齢制限で働くところが見つからないから」( 26.9 %)が多くなっている
① 6 ② 9 ③ 家族の介護や家事のため ④ 健康上の理由
女性の就業状況 について見ていくと、女性の就業率は 30 代後半を底として再び上昇していくいわゆる M 字カーブの状況にあるが、いわゆる M 字カーブの底は、近年、浅くなっている 。一方、女性の 正規雇用比率 については、 20 代後半をピークに減少していく、いわゆる< A >がみられる。
以前は、子どもの出産に当たって、仕事を辞める女性が多かったが、 2015 (平成 27 )年から 2019 (令和元)年の第 1 子出産前後の女性の継続就業率は約< B >割となっており、近年大きく上昇している。また、雇用形態別にみると、 正規職員は育児休業による継続就業が進んでおり 、パート・派遣は低水準にあるものの、近年上昇傾向にある。
① L 字カーブ ② 台形カーブ ③ 5 ④ 7
非正規雇用労働者 について見てみると、 2010 (平成 22 )年以降増加が続き、 2020 (令和 2 )年以降は減少したが、 2022 (令和 4 )年以降は再び増加しており、 2024 (令和 6 )年には雇用者に占める割合は< A >%となっている。
一方、正規雇用を希望しながらそれがかなわず非正規雇用で働く者( 不本意非正規雇用労働者 )の割合は、 年々減少 しており、 2024 (令和 6 )年においては、男女とも 100 万人を下回っている。割合については、 2013 (平成 25 )年に男性で 30.6 %、女性で 14.1 %であったが、 2024 年には男性 13.7 %、女性 6.5 %である。
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労働に関する一般常識「就労条件総合調査」
「就労条件総合調査」の目的を確認しましょう
この調査は、主要産業における企業の 労働時間制度、賃金制度等 について総合的に調査し、我が国の民間企業における就労条件の現状を明らかにすることを目的として実施している。
では、「令和7( 2025 )年就労条件総合調査の概況」の労働時間制度をみていきましょう
1日の所定労働時間は、1企業平均7時間 49 分となっている。
週所定労働時間は、1企業平均 39 時間 24 分となっており、これを産業別にみると、「金融業 , 保険業」が 38 時間 12 分で最も短く、「< A >」が 40 時間 02 分で最も長くなっている。
① 医療 , 福祉 ② 宿泊業,飲食サービス業
< A > ② 宿泊業,飲食サービス業
令和6( 2024 )年 1 年間に企業が付与した年次有給休暇日数(繰越日数を除く。)をみると、労働者 1 人平均は 18.1 日、このうち労働者が取得した日数は 12.1 日と昭和 59 ( 1984 )年以降最も多くなっており、 取得率は 66.9 % と 昭和 59 年以降最も高くなっている 。
取得率を産業別にみると、「< A >」が 75.2 %と最も高く、「宿泊業,飲食サービス業」が 50.7 %と最も低くなっている。
① 電気・ガス・熱供給・水道業 ② 金融業,保険業
< A > ① 電気・ガス・熱供給・水道業
変形労働時間制がある企業割合は 60.2 %となっており、これを企業規模別にみると、「 1,000 人以上」が 82.7 %、「 300 ~ 999 人」が 76.1 %、「 100 ~ 299 人」が 68.1 %、「 30 ~ 99 人」が 55.3 %となっている。また、変形労働時間制の種類(複数回答)別にみると、< A >、「1週間単位の非定型的変形労働時間制」が 1.1 %、「フレックスタイム制」が 8.3 %となっている。
① 「1年単位の変形労働時間制」が 30.3 %、「1か月単位の変形労働時間制」が 26.4 %
② 「1か月単位の変形労働時間制」が 30.3 %、「1年単位の変形労働時間制」が 26.4 %
< A > ① 「1年単位の変形労働時間制」が 30.3 %、「1か月単位の変形労働時間制」が 26.4 %
みなし労働時間制がある企業割合は 15.8 %となっており、これをみなし労働時間制の種類(複数回答)別にみると、 「事業場外みなし労働時間制」が 13.8 % 、「専門業務型裁量労働制」が 2.1 %、「企画業務型裁量労働制」が 1.0 %となっている。
勤務間インターバル制度の導入状況別の企業割合をみると、「導入している」が 6.9 %、「導入を予定又は検討している」が 13.8 %、 「導入予定はなく、検討もしていない」が 78.7 % となっている。
勤務間インターバル制度の導入予定はなく、検討もしていない企業について、導入予定はなく、検討もしていない理由(複数回答)別の企業割合をみると、「< A >」が 57.3 %と最も高くなっている。
① 当該制度を知らなかったため
② 超過勤務の機会が少なく、当該制度を導入する必要性を感じないため
< A > ② 超過勤務の機会が少なく、当該制度を導入する必要性を感じないため
令和7(2025)年就労条件総合調査 結果の概況|厚生労働省
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労働に関する一般常識「毎月勤労統計調査」
毎月勤労統計調査令和 7 年分結果確報をみていきます。
その前に、「毎月勤労統計調査」の目的と根拠法令を確認しましょう
毎月勤労統計調査は、雇用、給与及び労働時間について、全国調査にあってはその全国的変動を 毎月 明らかにすることを、地方調査にあってはその都道府県別の変動を 毎月 明らかにすることを目的とした調査です。
統計法(平成 19 年法律第 53 号)に基づき、 国の重要な統計調査である < A > として実施しています。また、調査の詳細は毎月勤労統計調査規則によって定めています。
では、毎月勤労統計調査令和 7 年分結果確報をみていきましょう
■令和 7 年名目賃金について
・現金給与総額〔規模5人以上〕は、 355,941 円で前年比 < A > です。
① 2.3 %増 ② 2.3 %減
・現金給与総額のうち、きまって支給する給与は、 287,427 円で前年比 < B > です。
① 2.0 %増 ② 2.0 %減
・現金給与総額のうち、特別に支払われた給与は、 68,514 円で前年比 < C > です。
① 3.8 %増 ② 3.8 %減
■現金給与総額を就業形態別にみていきます
・一般労働者の現金給与総額は 465,923 円で前年比< A >、パートタイム労働者の現金給与総額は、 114,527 円で前年比< B >です。
① 2.9 %増 ② 2.9 %減 ③ 2.3 %増 ④ 2.3 %減
賃金、給与、手当、賞与その他の名称の如何を問わず、労働の対償として使用者が労働者に通貨で支払うもので、所得税、社会保険料、組合費、購買代金等を差し引く前の金額である。退職を事由に労働者に支払われる退職金は、含まれない。
以下に述べる きまって支給する給与と特別に支払われた給与の合計額 。
・ きまって支給する給与 (定期給与)
労働協約、就業規則等によってあらかじめ定められている支給条件、算定方法によって支給される給与でいわゆる基本給、家族手当、超過労働手当を含む。
きまって支給する給与のうち次の所定外給与以外のもの。
所定の労働時間を超える労働に対して支給される給与や、休日労働、深夜労働に対して支給される給与。時間外手当、早朝出勤手当、休日出勤手当、深夜手当等である。
・ 特別に支払われた給与 ( 特別給与)
労働協約、就業規則等によらず、一時的又は突発的事由に基づき労働者に支払われた給与又は労働協約、就業規則等によりあらかじめ支給条件、算定方法が定められている給与で以下に該当するもの。
① 夏冬の賞与、期末手当等の一時金
② 支給事由の発生が不定期なもの
③ 3か月を超える期間で算定される手当等 ( 6か月分支払われる通勤手当等 )
④ いわゆるベースアップの差額追給分
毎月勤労統計調査 2025(令和7)年分結果確報|厚生労働省
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労働に関する一般常識「雇用均等基本調査」
令和 7 年 7 月 30 日に公表された「令和6年度雇用均等基本調査」のポイントを穴埋めでみていきます。
★女性管理職等を有する企業割合
課長相当職以上(役員を含む。)の女性管理職を有する企業割合は 54.9 %、係長相当職以上(役員を含む。)の女性管理職等を有する企業割合は 64.4 %となっている。また、女性管理職を有する企業割合を役職別にみると、< A >となっている。
① 部長相当職ありの企業は 34.6 %、課長相当職は 42.5 %
② 部長相当職ありの企業は 14.6 %、課長相当職は 22.5 %
< A > ② 部長相当職ありの企業は 14.6 %、課長相当職は 22.5 %
★パワーハラスメントを防止するための対策の取組の有無
パワーハラスメントを防止するための対策に「取り組んでいる」企業割合は < A >%と、前回調査より 3.8 ポイント上昇した。
規模別にみると、 企業規模が大きいほど取り組んでいる企業割合が高く 、 5,000 人以 上、 1,000 ~ 4,999 人では 100.0 % 、 300 ~ 999 人では 99.8 %、 100 ~ 299 人では 98.1 %、 30 ~ 99 人では 94.4 %、 10 ~ 29 人では 86.4 %となっている。
★パワーハラスメントに関する事案への対応状況
過去3年間に、パワーハラスメントに関する相談実績又は事案のあった企業は 14.6 %であった。
規模別にみると、企業規模が大きいほど割合が高く、 5,000 人以上規模では 93.8 %、
1,000 ~ 4,999 人規模では 80.8 %、 300 ~ 999 人規模では 63.0 %となっている。
相談実績又は事案のあった企業のうち、その事案にどのように対応したか ( 複数回答 ) をみると、「< A >」が 91.2 %、「再発防止に向けた措置を講じた」が 78.1 %、「被害者に対する配慮を行った」が 77.5 %であった。
② 行為者に対する措置を行った
< A > ① 事実関係を確認した
★育児休業制度の利用状況<育児休業者割合>
令和4年 10 月1日から令和5年9月 30 日までの1年間に在職中に出産した女性のうち、令和6年 10 月1日までに育児休業を開始した者(育児休業の申出をしている者を含む。)の割合は 86.6 % と、前回調査(令和5年度 84.1 %)より 2.5 ポイント上昇した。
また、同期間内に出産した、有期契約労働者の育児休業取得率は 73.2 %で、前回調査(同 75.7 %)より 2.5 ポイント低下した。
令和4年 10 月1日から令和5年9月 30 日までの1年間に配偶者が出産した男性のうち、令和6年 10 月1日までに育児休業( 産後パパ育休を含む 。)を開始した者(育児休業の申出をしている者を含む。)の割合は < A > %と、前回調査より 10.4 ポイント上昇した。
育児休業を開始した者のうち産後パパ育休を取得した者の割合は、 60.6 %。
★介護休業制度の内容 (最長介護休業期間)
介護休業制度の規定がある事業所において、介護休業の期間について「期間の最長限度を定めている」とする事業所割合は 97.1 %、「期間の制限はなく、必要日数取得できる」とする事業所割合は 2.9 %となっている。
期間の最長限度を定めている事業所についてその期間をみると、「< A >」が 80.1 %と最も高くなっており、次いで「1年」 8.4 %、「 93 日を超え6か月未満」 5.7 %、「6か月」 2.5 %の順となっている。
① 通算して 93 日まで(法定どおり)
< A > ① 通算して 93 日まで(法定どおり)
★介護休業制度の内容 (取得可能回数)
介護休業制度の規定がある事業所において、介護休業の取得回数に「制限あり」とする事業所割合は 82.2 %、「取得回数に制限なし」とする事業所割合は 17.8 %となっている。
取得回数に「制限あり」とする事業所のうち、割合が最も高いのは「 < A > 」とする事業所で、 89.1 %となっている。
令和6年度雇用均等基本調査|厚生労働省
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雇用保険法「教育訓練給付の支給額」
★一般教育訓練給付金の支給額のポイントを穴埋めで確認しましょう
イ 一般教育訓練給付金の支給額は、支給対象者が対象一般教育訓練の受講のために支払った費用(以下「教育訓練経費」という。)の < A > %に相当する額とする。算定した支給額に端数が生じた場合、小数点以下を切り捨てて整数とする。
ただし、その < A > %に相当する額が < B > を超える場合の支給額は < B > とし、 < C > を超えない場合は教育訓練給付金は支給されない。
ロ 一般教育訓練給付金は < D > として支給される。
★特定一般教育訓練給付金の支給額のポイントを穴埋めで確認しましょう
イ 特定一般教育訓練給付金の支給額は、支給対象者が対象特定一般教育訓練の受講のために支払った費用(以下「教育訓練経費」という。)の < A > %に相当する額とする。算定した支給額に端数が生じた場合、小数点以下を切り捨てて整数とする。
ただし、その < A > %に相当する額が < B > を超える場合の支給額は < B > とし、 < C > を超えない場合は教育訓練給付金は支給されない。
ロ 特定一般教育訓練を受け、修了し、当該特定一般教育訓練に係る 資格の取得等を し、かつ、当該特定教育訓練を修了した日の翌日から起算して < D > 以内に一般被保険者等として雇用された者(当該特定一般教育訓練を修了した日の翌日から起算して < D > 以内に雇用されることが困難な者を含む。)又は雇用されている者 ( < D > 以内に当該特定一般教育訓練に係る資格の取得等をしたもの(やむを得ない理由のため当該修了した日の翌日から起算して < D > 以内に当該特定一般教育訓練に係る資格の取得等をすることができない者を含む。)については、特定一般教育訓練給付金の支給額は、教育訓練経費の < E > %に相当する額とする。算定した支給額に端数が生じた場合、小数点以下を切り捨てて整数とする。
ただし、その < E > %に相当する額が、 < F > を超える場合の支給額は < F > とし、 < G > を超えない場合は教育訓練給付金は支給されない。
ハ まず特定一般教育訓練修了後に支給申請をさせ、イによって支給する。その後要件を満たしたためロに該当することとなった者は別途支給申請をさせ、ロにより計算し、既にイで計算し支給した額との 差額 を支給する。
ニ 特定一般教育訓練給付金は < H > として支給される。
★専門実践教育訓練給付金の支給額のポイントを穴埋めで確認しましょう
イ 専門実践教育訓練に係る教育訓練給付金の支給額は、教育訓練経費の < A > %に相当する額とする。算定した支給額に端数が生じた場合、小数点以下を切り捨てて整数とする。
ただし、その < A > %に相当する額が < B > を超える場合の支給額は < B > とし、 4 千円 を超えない場合は教育訓練給付金は支給されない。
具体的には、 連続した2支給単位期間 (当該専門実践教育訓練を修了した日が属する場合であって、支給単位期間が連続して2ないときは1支給単位期間)ごとに支給する額は、 < C > を限度とする。このため教育訓練期間が 1 年の訓練の場合、2支給単位期間 < C > が限度となる。
ロ 専門実践教育訓練を受け、修了し、当該専門実践教育訓練に係る 資格の取得等を し、かつ、当該専門実践教育訓練を修了した日の翌日から起算して 1 年以内 に一般被保険者等として雇用された者(当該専門実践教育訓練を受け、修了した日の翌日から起算して 1 年以内に雇用されることが困難な者を含む。)又は雇用されている者(1年以内に当該専門実践教育訓練に係る資格の取得等をしたもの(やむを得ない理由のため当該修了した日の翌日から起算して1年以内に当該専門実践教育訓練に係る資格の取得等をすることができない者を含む。)については、専門実践教育訓練に係る教育訓練給付金の支給額は、教育訓練経費の < D > %に相当する額とする。算定した支給額に端数が生じた場合、小数点以下を切り捨てて整数とする。
ただし、その < D > %に相当する額が、 < E > を超える場合の支給額は < E > とし、 4 千円を超えない 場合は教育訓練給付金は支給されない。
具体的には、連続した2支給単位期間(当該専門実践教育訓練を修了した日が属する場合であって、支給単位期間が連続して2ないときは1支給単位期間)ごとに支給する額は、 56 万 円 を限度とする。このため教育訓練期間が1年の訓練の場合、2支給単位期間で 56 万円が限度となる。
ハ 専門実践教育訓練を受け、修了し、当該専門実践教育訓練に係る 資格の取得等をし 、かつ、当該専門実践教育訓練を受け修了した日の翌日から起算して 1 年以内 に 一般被保険者等として雇用された者又は雇用されている者 のうち、当該専門実践教育訓練修了後の賃金が当該専門実践教育訓練受講前の賃金から < F > %以上上昇したものについては、専門実践教育訓練に係る教育訓練給付金の支給額は、教育訓練経費の < G > %に相当する額とする。算定した支給額に端数が生じた場合、小数点以下を切り捨てて整数とする。
ただし、その < G > %に相当する額が、 < H > を超える場合の支給額は < H > とし、 4千円 を超えない場合には教育訓練給付金は支給されない。
具体的には、連続した2支給単位期間(当該専門実践教育訓練を修了した日が属する場合であって、支給単位期間が連続して2ないときは1支給単位期間)ごとに支給する額は、 64 万円 を限度とする。このため教育訓練期間が1年の訓練の場合、2支給単位期間で 64 万円が限度となる。
ニ まず専門実践教育訓練受講中及び修了後に各支給単位期間毎に支給申請をさせ、イによって支給する。その後要件を満たしたためロに該当することとなった者は別途支給申請をさせ、ロにより計算し、既にイで計算し支給した額との差額を支給する。
また、その後要件を満たしたためハに該当することとなった者は別途支給申請をさせ、ハにより計算し、既にロで計算し支給した額との差額を支給する。
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→ 厚生労働大臣の指定を受けた教育訓練を受講・修了した場合に、その費用の一部が支給される制度です。労働者の主体的なスキルアップを支援する目的です。
「 一般教育訓練 」、「 特定一般教育訓練 」、「 専門実践教育訓練 」があります。
★支給対象者のポイントを穴埋めで確認しましょう
一般教育訓練に係る教育訓練給付金(以下「一般教育訓練給付金」という。)は、次に該当する 一般被保険者等又は一般被保険者等であった者 が、雇用の安定及び就職の促進を図るために必要な職業に関する教育訓練として 厚生労働大臣が指定した教育訓練 (以下「対象一般教育訓練」という。)を受け、当該教育訓練を 修了した場合 (以下「支給対象者」という。)について支給する。
対象教育訓練を 開始 した日 (以下「 基準日 」という。)において一般被保険者等(一般被保険者等への切替え要件に該当する短期雇用特例被保険者を含む。)である者のうち、算定される 支給要件期間 が < A > 以上ある者。
ただし、当分の間、過去に教育訓練給付金を受けたことがなく、 初めて 一般教育訓練給付金を受けよう とする者については、支給要件期間が < B > 以上ある者。
基準日において一般被保険者等でない者のうち、基準日の直前の 一般被保険者等でなくなった日 が基準日以前 < B > (当該期間内に妊娠、出産、育児等の理由により引き続き 30 日以上対象一般教育訓練の受講を開始することができない者が、住居所を管轄する公共職業安定所の長にその旨を 申し出た場合 には、当該理由により当該一般教育訓練の受講を開始することができない日数を加算するものとし、その加算された期間が < C > を超えるときは、 < C > とする。)以内にあり、支給要件期間が < A > 以上ある者。
ただし、当分の間、過去に教育訓練給付金を受けたことがなく、初めて一般教育訓練給付金を受けようとする者については、支給要件期間が < B > 以上ある者。
※「一般被保険者等」とは、 一般被保険者及び高年齢被保険者 をいいます。
※ 専門実践教育訓練給付金 の場合
→ 初めて専門実践教育訓練給付金受けようとする者については支給要件期間が 2 年以上 あることが必要です。(則附則第 24 条)
★支給要件期間のポイントを穴埋めで確認しましょう
イ 支給要件期間とは、基準日までの間に 同一の事業主 の適用事業に 引き続いて 被保険者(日雇労働被保険者を除き、高年齢被保険者及び短期雇用特例被保険者を含む。)として雇用された期間をいう。また、当該雇用された期間に係る被保険者となった日 前に被保険者であったことがある者 については、当該雇用された期間と当該被保険者であった期間を 通算した期間 とする。
なお、 基本手当及び教育訓練休暇給付金等の支給の有無 は、支給要件期間の通算には影響しない。
ロ ただし、上記イにより通算した期間からは、 次の期間を 除く こととする。
( イ ) 当該雇用された期間又は当該被保険者であった期間に係る被保険者となった日の直前の被保険者でなくなった日が、当該被保険者となった日前 < A > の期間内にないときは、当該直前の被保険者でなくなった日前の被保険者であった期間
( ロ ) < B > の支給を受けたことがあるときは、当該給付金に係る基準日前の被保険者であった期間
ニ なお、雇用保険法第9条に基づく 被保険者の資格の取得の確認 があった場合において、確認に係る被保険者となった日が、確認のあった日の 2年前の日より前 であるときは、支給要件期間の算定に当たり、当該 2年前の日に被保険者資格を取得 したものとみなす。
また、給与明細等の確認書類に基づき、被保険者資格の取得の確認が行われた日の 2年前の日より前 に、雇用保険料が給与から天引きされていたことが明らかである時期がある場合には、給与明細等の確認書類により雇用保険料の天引きがあったことが確認できる時期のうち 最も古い日 に被保険者資格を取得したものとみなす。
ホ イにかかわらず、一般教育訓練に係る教育訓練給付金の対象者が、今回の受講開始日の前日から < C > 以内に教育訓練給付金の支給を受けたことがあるときは、一般教育訓練に係る教育訓練給付金は支給しない(法 60 条の 2 第 5 項。法第 60 条の 5 第 3 項の規定により、教育訓練給付金の支給があったものとみなされた者を含む。)。支給を受けたことがあるかは 支給決定日 で判断する。
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雇用保険法「賃金日額の最低・最高限度額」
「賃金日額」には、最低限度額と最高限度額が設定されています。
各年度の 8 月 1 日 に変更されます。
(令和 8 年の本試験は、 令和 7 年 8 月 1 日に変更された額が対象となります)
法第 18 条 ( 基本手当の日額の算定に用いる賃金日額の範囲等の自動的変更 )
① 厚生労働大臣は、 年度 ( 4月1日から翌年の3月 31 日まで をいう。 ) の 平均給与額 ( 厚生労働省において作成する毎月勤労統計 における労働者の平均定期給与額を基礎として厚生労働省令で定めるところにより算定した労働者一人当たりの給与の平均額をいう。 ) が直近の自動変更対象額が変更された年度の 前年度 の平均給与額を超え、又は下るに至った場合においては、 その上昇し、又は低下した 比率に応じて 、その 翌年度の8月1日以後 の自動変更対象額を変更しなければならない。
② 変更された自動変更対象額に 5円未満 の端数があるときは、これを 切り捨て 、5円以上 10 円未満の端数があるときは、これを 10 円に切り上げる ものとする。
③ 各年度の8月1日以後に適用される自動変更対象額のうち、 最低賃金日額 ( 当該年度の 4月1日に効力を有する地域別最低賃金 ( 最低賃金法第9条第1項に規定する地域別最低賃金をいう。 ) の額を基礎として厚生労働省令で定める算定方法により算定した額をいう。 ) に達しない ものは、当該年度の8月1日以後、当該 最低賃金日額とする 。
令和 7 年 8 月 1 日からの 賃金日額 の最高限度額
令和 7 年 8 月 1 日からの 賃金日額 の最低限度額
★賃金日額・基本手当日額の最低限度額
①【 R4 年選択式】※修正あり
雇用保険法第 13 条の算定対象期間において、完全な賃金月が例えば 12 ある時は、 < A > に支払われた賃金(臨時に支払われる賃金及び3か月を超える期間ごとに支払われる賃金を除く。)の総額を 180 で除して得た額を賃金日額とするのが原則である。賃金日額の算定は < B > に基づいて行われるが、同法第 17 条第 4 項によって賃金日額の最低限度額及び最高限度額が規定されているため、算定した賃金日額が 2,500 円のときの基本手当日額は < C > となる。
なお、同法第 18 条第 1 項、第 2 項の規定による賃金日額の最低限度額(自動変更対象額)は、 2,950 円、同法同条第 3 項の規定による最低賃金日額は 3,014 円とする。
① 最後の完全な6賃金月 ② 最初の完全な6賃金月
③ 中間の完全な6賃金月 ④ 任意の完全な6賃金月
① 雇用保険被保険者資格取得届 ② 雇用保険被保険者資格喪失届
③ 雇用保険被保険者証 ④ 雇用保険被保険者離職票
① 1,475 円 ② 1,507 円
③ 2,360 円 ④ 2,411 円
<A> ① 最後の完全な6賃金月
<B> ④ 雇用保険被保険者離職票
法第 18 条第 3 項にあてはめてみましょう
各年度の8月1日以後に適用される自動変更対象額( =最低限度額 2,950 円 )のうち、 最低賃金日額 ( 当該年度の 4月1日に効力を有する地域別最低賃金 ( 最低賃金法第9条第1項に規定する地域別最低賃金をいう。 ) の額を基礎として厚生労働省令で定める算定方法により算定した額 =( 3,014 円 ) をいう。 ) に達しない ものは、当該年度の8月1日以後、当該 最低賃金日額 =( 3,014 円 ) とする 。
上記により、賃金日額の最低限度額は 3,014 円となります。
また、基本手当日額は、 3,014 円× 80 %= 2,411 円となります。
雇用保険法第 18 条第 3 項に規定する最低賃金日額は、同条第 1 項及び第 2 項の規定により変更された自動変更対象額が適用される年度の4月 1 日に効力を有する地域別最低賃金の額について、一定の地域ごとの額を労働者の人数により加重平均して算定した額に 20 を乗じて得た額を7で除して得た額とされる。
ポイントを穴埋めで確認しましょう
法第 18 条第3項に規定する 最低賃金日額 は、同条第1項及び第2項の規定により変更された 自動変更対象額 が適用される年度の 4月1日 に効力を有する最低賃金法に規定する 地域別最低賃金 の額について、一定の地域ごとの額を労働者の人数により加重平均して算定した額に < A > を乗じて得た額を < B > で除して得た額とする。
最低賃金日額は「地域別最低賃金の全国加重平均額× 20÷ 7」で計算した額です。
1,055 円(令和7年4月1日時点での地域別最低賃金の全国加重平均額) ×20÷ 7
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「教育訓練休暇給付金」は、一般被保険者が、就業規則等に基づき連続した 30 日以上の無給の教育訓練休暇を取得した場合に支給されます。
位置づけを条文で確認しましょう。
失業等給付は、 求職者給付、就職促進給付、 教育訓練給付 及び雇用継続給付 とする。
教育訓練給付は、次のとおりとする。
( 2 ) 教育訓練休暇給付金
※「教育訓練 支援 給付金」は、法附則第 11 条の 2 に規定されています。
「 教育訓練休暇給付金 」のポイントを穴埋めで確認しましょう
法第 60 条の3 ( 教育訓練休暇給付金 )
① 教育訓練休暇給付金は、 < A > が、厚生労働省令で定めるところにより、職業に関する教育訓練を受けるための休暇 ( 以下「 教育訓練休暇 」という。 ) を取得した場合に、当該教育訓練休暇 ( 当該教育訓練休暇を開始した日から起算して1年を経過する日までに2回以上の教育訓練休暇を取得した場合にあつては、初回の教育訓練休暇 ) を開始した日 ( 以下「 休暇開始日 」という。 ) から起算して< B >の期間内 の 教育訓練休暇を取得している日 ( 教育訓練休暇を取得していることについての 認定を受けた日に限る 。 ) について、⑥の規定による日数に相当する日数分を限度として支給する。ただし、次の各号のいずれかに該当するときは、この限りでない。
( 1 ) 休暇開始日前 2年間 ( 当該期間に疾病、負傷その他厚生労働省令で定める理由により引き続き 30 日以上賃金の支払を受けることができなかった一般被保険者については、当該理由により賃金の支払を受けることができなかつた日数を2年に加算した期間 ( その期間が4年を超えるときは、4年間 )) における みなし被保険者期間が、通算して < C > に満たない とき。
(2) 算定基礎期間に相当する期間が、 < D > に満たないとき。
④ 教育訓練休暇を取得していることについての 認定 は、厚生労働省令で定めるところにより、公共職業安定所長が、 休暇開始日から起算 して < E > に一回ずつ直前の < E > の各日について行うものとする。
⑤ 教育訓練休暇給付金の日額は < F > に相当する額とする。
⑥ 教育訓練休暇給付金を支給する日数は、教育訓練休暇給付金支給対象者を受給資格者と、休暇開始日の前日を基準日とみなして第 22 条第1項、第3項及び第4項の規定を適用した場合の 所定給付日数に相当する日数 とする。
※ (高年齢被保険者、短期雇用特例被保険者、日雇労働被保険者は対象外です)
※ 受給期間は休暇開始日から起算して 1 年間 です。受給期間内の教育訓練休暇を取得した日が対象です。
※ 休暇開始日から起算して1年の期間内に 妊娠、出産、育児その他厚生労働省令で定める理由 により引き続き 30 日以上教育訓練を受けることができない一般被保険者が、公共職業安定所長にその旨を申し出た場合は、その日数を1年に加算した期間 ( 最長4年 ) となります。
※ 給付日数は、所定給付日数に相当する日数です。
※ 休暇開始前 2 年間にみなし被保険者期間が通算 12 か月以上 あることが必要です。
※ 休暇開始前に、算定基礎期間に相当する期間が 5 年以上 あることが必要です。
※ 公共職業安定所長の認定は、 休暇開始日から起算 して 30 日に一回ずつ 直前の 30 日の各日について行われます。
※教育訓練休暇給付金の日額は、 基本手当の日額 に相当する額です。
「教育訓練休暇給付金」の要件もみておきましょう
① 教育訓練休暇給付金は、 一般被保険 者が、 労働協約、就業規則その他これらに準ずるものに定めるところにより設けられた制度 に基づき、 自発的 に教育訓練休暇を取得した場合に、当該休暇の期間内の 自己の労働 その他の職業安定局長が定める理由によって 収入を得ていない日 について支給する。
② 教育訓練休暇は、法第 60 条の3第1項に規定する教育訓練休暇であって、 当該休暇の期間が 30 日 以上 であり、かつ、次に掲げる訓練を受けるものとして、 事業主の承認 を受けたものとする。
( 1 ) 学校教育法に基づく大学、高等専門学校、専修学校又は各種学校が行う教育訓練
( 2 ) 指定の通知を受けた指定教育訓練実施者が行う教育訓練
( 3 ) 前2号に掲げるもののほか、職業に関する教育訓練として職業安定局長が定めるもの
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育児休業等給付を整理しましょう。
空欄を埋めながら条文を読んでみましょう
育児休業等給付 は、育児休業給付、 < A > 及び育児時短就業給付とする。
< A > 出生後休業支援給付
※子どもの出生直後の一定期間内に、原則、 夫婦がともに 14 日以上の育児休業を取得 する場合が対象です。
・ 育児休業給付 は、次のとおりとする。
・ 出生後休業支援給付は、 出生後休業支援給付金 とする。
・ 育児時短就業給付は、 育児時短就業給付金 とする。
< B > 出生時育児休業給付金
※「 産後パパ育休 」を取得した被保険者が対象です。
育児休業等給付の種類をまとめます
② 出生時育児休業給付金(産後パパ育休)
★穴埋め★出生時育児休業給付金の重要ポイント!
■ 出生時育児休業給付金は、被保険者(短期雇用特例被保険者及び日雇労働被保険者を除く。以下同じ。)が、その子の出生の日から起算して < A > を経過する日の翌日まで(出産予定日前に当該子が出生した場合にあっては「当該出生の日」から「当該出産予定日から起算して < A > を経過する日」の翌日までとし、出産予定日後に当該子が出生した場合にあっては「当該出産予定日」から「当該出生の日から起算して < A > を経過する日の翌日」までとする。)の期間内に < B > 以内の期間を定めて当該子を養育するための休業(当該被保険者が出生時育児休業給付金の支給を受けることを希望する旨を公共職業安定所長に申し出たものに限る。以下「出生時育児休業」という。)をした場合に支給される。
■ 出生時育児休業給付金は出生時育児休業をした場合に、当該休業期間中について、原則として、算定対象休業を開始した時点から遡って直近の完全な賃金月6か月の間に支払われた賃金又は当該休業を開始した日前の2年間に完全な賃金月が6か月に満たない場合は、賃金の支払の基礎となった時間数が < C > 時間以上である賃金月6か月の間に支払われた賃金の総額を 180 で除して得た休業開始時賃金日額に休業した日数( < D > 日を上限とする。)を乗じて得た額の < E > %に相当する額を支給する。(法第 61 条の8)
ただし、この支給額には以下のとおり一定の限度が設けられている。
① 休業開始時賃金日額が算定対象休業を開始した日の前日に離職して基本手当の受給資格者となったものとみなしたときに算定されることとなる 30 歳以上 45 歳未満の者に係る賃金日額の上限額 を超えるときは、当該上限額を休業開始時賃金日額の上限として、賃金日額の下限額を下回るときは、当該下限額を休業開始時賃金日額の下限として、支給額を定めること。(法第 61 条の8第4項)
② 受給資格者が出生時育児休業期間中に事業主から賃金を支払われた場合において、当該賃金の額と出生時育児休業給付金の額の合計額が休業開始時賃金日額に支給日数を乗じて得た額の < F > %に相当する額以上であるときは、当該超えた額を減額して支給し、当該賃金額のみで休業開始時賃金日額に支給日数を乗じて得た額の < F > %に相当する額以上となるときは不支給とすること。(法第 61 条の8第5項)
(行政手引 59501 、 59502 )
■子の出生日から 8週間 を経過する日の翌日までの期間内に、 4週間(28日)以内 の期間を定めて、当該子を養育するための産後パパ育休(出生時育児休業)を取得した被保険者が対象です。2回まで分割して取得することができます。
■支給額は、休業開始時賃金日額×休業期間の日数(28日を上限とする)× 67%
★穴埋め★出生後休業支援給付金の重要ポイント!
■ 出生後休業支援給付として、出生後休業支援給付金を支給する。
出生後休業支援給付は、出生時育児休業給付金及び育児休業給付金から成る育児休業給付とは別の給付であるが、育児休業給付と同様に、被保険者(短期雇用特例被保険者及び日雇労働被保険者を除く。)が、算定対象休業において、原則として、当該休業を開始した日前の2年間にみなし被保険者期間(賃金支払基礎日数が 11 日以上 ある完全月又は当該休業を開始した日前の2年間に賃金支払基礎日数の 11 日以上ある完全月が 12 か月に満たない場合は、賃金の支払の基礎となった時間数が 80 時間以上 である完全月。)が 通算して 12 か月以上 なければ受給資格者とならない(法第 61 条の 10 第 1 項)ことから、 育児休業給付の受給資格者でない者に出生後休業支援給付金が支給されることはない 。すなわち、出生後休業支援給付金は事実上育児休業給付の受給資格者に対して追加的に支給する給付金となる。なお、出生後休業支援給付に要する費用は、子ども・子育て支援法に基づく < A > を充てることとしている。
■ 出生後休業支援給付金は、育児休業給付の受給資格者が、次のイ及びロの両方の要件を満たした場合に支給する。(法第 61 条の 10 第1項)
イ 被保険者が対象期間内に、同一の子について出生後休業を通算して < B > 以上取得したこと。(以下「被保険者の出生後休業要件」という。)
ロ 被保険者が、その 配偶者に関して 、次の ( イ ) 又は ( ロ ) のいずれかの要件を満たしていること。(以下「被保険者の配偶者の出生後休業要件」という。)
( イ ) 被保険者の配偶者が、被保険者の子の出生の日から起算して8週間を経過する日の翌日まで(出産予定日前に当該子が出生した場合にあっては当該出生の日から当該出産予定日から起算して8週間を経過する日の翌日までとし、出産予定日後に当該子が出生した場合にあっては当該出産予定日から当該出生の日から起算して8週間を経過する日の翌日までとする。)の期間内に、同一の子について出生後休業を通算して < B > 以上取得したこと
・・・( 注 ) ( イ ) の要件を満たし得るのは、被保険者の配偶者が被保険者の出生後休業に係る子を出産していない場合(すなわち、被保険者が母親又は当該子が養子の場合)のみである。
( ロ ) 被保険者の配偶者の出生後休業例外要件に該当していること
■ 被保険者の出生時育児休業給付金が支給される休業又は育児休業給付金が支給される休業に係る休業開始時賃金日額に、当該被保険者が対象期間内に出生後休業をした日数(対象期間内に当該出生後休業に係る子に対して出生時育児休業給付金が支給される休業又は育児休業給付金が支給される休業をした日数の合計日数と同じであり、 < C > を上限とする。)を乗じて得た額の < D > %に相当する額を支給する。(法第 61 条の 10 第6項)
< A > 子ども・子育て支援納付金
(行政手引 60001 、 60004 、 60006 )
■両親とも育児休業を取得した場合、「育児休業給付金」「出生時育児休業給付金」に13%上乗せされる給付金です。
★穴埋め★育児時短就業給付金の重要ポイント!
■ 育児時短就業給付として、 育児時短就業給付金 を支給する。
被保険者(短期雇用特例被保険者及び日雇労働被保険者を除く。)が、 < A > 歳に満たない子を養育するために 所定労働時間を短縮することによる就業 (以下「育児時短就業」という。)をした場合であって、当該育児時短就業(同一の子について2回以上の育児時短就業をした場合は、初回の育児時短就業をいう。以下「初回育児時短就業」という。)を開始した日前の 2年間にみなし被保険者期間が通算して 12 か月以上あるとき 、又は当該育児時短就業に係る子について 育児休業給付(育児休業給付金又は出生時育児休業給付金をいう。)の支給を受けていた場合 であって、当該育児休業給付に係る育児休業終了後に引き続き初回育児時短就業をしたときに育児時短就業給付金の受給資格者となる。(法第 61 条の 12 第1項)
■ 育児時短就業給付金は、 各 支給対象月 において、次のいずれにも該当する場合に支給する。(法第 61 条の 12 第5項、第 10 項)
( イ ) 支給対象月において、 月の初日から末日まで 引き続いて被保険者である こと
( ロ ) 介護休業給付金 若しくは 育児休業給付、出生後休業支援給付 の支給の対象となる休業又は < B > の支給の対象となる休暇を、月の初日から末日まで引き続いて取得していないこと
( ハ ) 支給対象月に支払われた賃金額が、 支給限度額未満 であること
( ニ ) 支給対象月について、 高年齢雇用継続基本給付金又は高年齢再就職給付金が支給されていない こと
■ 育児時短就業給付金は、支給対象月に支払われた賃金額の < C > %に相当する額を月単位で支給する。
ただし、この支給額には、以下のとおり一定の限度が設けられている。(法第 61 条の 12 第6項、第8項)
( イ ) 支給対象月に支払われた賃金額が、育児時短就業開始時賃金日額に 30 を乗じて得た額(以下「育児時短就業開始時賃金月額」という。)の < D > %を超え 100 %未満の場合は、一定の割合で逓減させた率を支給対象月に支払われた賃金額に乗じて得た額を支給する。
( ロ ) 支給対象月に支払われた賃金額が、育児時短就業開始時賃金月額の 100 %以上の場合は、不支給とする。
< B > 教育訓練休暇給付金
(行政手引 60501 、 60506 、 60507 )
■2歳未満の子を育てるために 育児時短就業をした場合、時短勤務中の賃金(支給対象月に支払われた賃金額)の原則10%が支給されます。
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今回は、「介護休業給付」をみていきます。
介護休業給付の受給資格を確認しましょう
・被保険者( 短期雇用特例被保険者及び日雇労働被保険者を 除く 。)が、その家族を介護するための休業をする場合
・原則として、その休業(当該対象家族を介護するための 2 回以上の介護休業をした場合は初回の介護休業)の開始日前の 2 年間 に賃金支払基礎日数が 11 日以上 ある完全月又は介護休業開始日以前の2年間に賃金支払基礎日数の 11 日以上の完全月が 12 か月に満たない場合は、賃金の支払の基礎となった時間数が 80 時間以上 である完全月(以下「 みなし被保険者期間 」という。)が 通算して 12 か月以上 あるときに介護休業給付金の受給資格者となります。
なお、介護休業給付の対象になるのは、一般被保険者と高年齢被保険者です。
※問題文の被保険者には、 短期雇用特例被保険者及び日雇労働被保険者を含めない ものします。
被保険者が介護休業給付金の支給を受けたことがある場合、同一の対象家族について当該被保険者が 3 回以上の介護休業をした場合における 3 回目以後の介護休業については、介護休業給付金を支給しない。
3回以上ではなく、「 4 回以上」です。
被保険者が介護休業について 介護休業給付金の支給を受けたことがある場合 において、当該被保険者が次の各号のいずれかに該当する介護休業をしたときは 、介護休業給付金は、支給しない 。
( 1 ) 同一の対象家族 について当該被保険者が 4回以上 の介護休業をした場合における 4回目以後 の介護休業
( 2 ) 同一の対象家族 について当該被保険者がした介護休業ごとに、当該 介護休業を開始した日から当該介護休業を終了した日までの日数 を合算して得た日数が 93 日に達した日後の介護休業
★介護休業給付の対象になるのは、 同一の対象家族 について取得した介護休業について 93 日を限度 に 3 回まで に限ります。
★なお、「支給単位期間」は、介護休業を開始した日から起算して 3月 を経過する日までの期間 に限られます
一番下の図でイメージしましょう
★支給対象になる介護休業の日数の限度
被保険者が介護休業給付金の支給を受けたことがある場合、同一の対象家族について当該被保険者がした介護休業ごとに、当該介護休業を開始した日から当該介護休業を終了した日までの日数を合算して得た日数が 60 日に達した日後の介護休業については、介護休業給付金を支給しない。
「 60 日」ではなく、「 93 日 」に達した日後の介護休業については、介護休業給付金は支給されません。
介護休業給付の対象家族たる父母には養父母が含まれない。
介護休業給付の対象家族たる父母には 養父母も含まれます 。
対象家族の範囲を確認しましょう
・ 被保険者の 配偶者 (婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む。)、 父母 (実父母のみならず 養父母を含む 。)、 子 (実子のみならず 養子を含む。 )、 配偶者の父母 (実父母のみならず 養父母を含む 。)
・ 被保険者の 祖父母、兄弟姉妹、孫
★他の対象家族に対する介護休業
介護休業給付金の支給を受けた者が、職場に復帰後、他の対象家族に対する介護休業を取得する場合、先行する対象家族に係る介護休業取得回数にかかわらず、当該他の対象家族に係る介護休業開始日に受給資格を満たす限り、これに係る介護休業給付金を受給することができる。
介護休業給付金の支給を受けた者が、職場に復帰後、他の対象家族に対する介護休業を取得する場合についても、当該 他の対象家族に係る介護休業開始日において受給資格を満 たせば 、介護休業給付金の支給対象となります。
雇用保険法第 22 条に定める算定基礎期間には、介護休業給付金の支給に係る休業の期間が含まれない。
雇用保険法第 22 条に定める算定基礎期間には、 介護休業給付金の支給に係る休業の期間を 含みます 。
★介護休業給付の手続を行う公共職業安定所
介護休業給付関係手続については、介護休業給付金の支給を受けようとする被保険者を雇用する事業主の事業所の所在地を管轄する公共職業安定所において行う。
介護休業給付関係手続については、 事業所の所在地 を管轄する公共職業安定所 において行います。
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健康保険法「高額介護合算療養費」
高額介護合算療養費の支給要件の考え方
★ 高額介護合算療養費は、「医療保険上の世帯」を単位として、計算期間( 前年8月1日から7月31日までの期間 をいう。)の末日(以下「基準日」という。)にその世帯に属する者に関し、「費用負担者」である被保険者等が、当該計算期間に負担した「自己負担額」の合算額が、 「 介護合算算定基準額 」に「 支給基準額 」を加えた額 を 超える 場合に支給されます。ただし、医療に係る自己負担額又は介護に係る自己負担額のいずれかが0円である場合は支給されません。
(平成21.4.30 保保発第0430001号)
法第 115 条の2第 1 項 ( 高額介護合算療養費 )
一部負担金等の額 ( 高額療養費 が支給される場合にあっては、当該支給額に相当する額を 控除 して得た額 ) 並びに 介護保険法 第 51 条第1項に規定する 介護サービス利用者負担額 ( 高額介護サービス費が支給される場合 にあっては、当該支給額を 控除 して得た額 ) 及び同法第 61 条第1項に規定する介護予防サービス利用者負担額(高額介護予防サービス費が支給される場合にあっては、当該支給額を控除して得た額 ) の 合計額 が著しく高額であるとき は、当該一部負担金等の額に係る療養の給付又は保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費、家族療養費若しくは家族訪問看護療養費の支給を受けた者に対し、 高額介護合算療養費を支給する 。
ポイントを過去問で確認しましょう
高額介護合算療養費は、介護合算一部負担金等世帯合算額が介護合算算定基準額に支給基準額を加えた額を超える場合に支給される。この支給基準額とは、高額介護合算療養費の支給の事務の執行に要する費用を勘案して厚生労働大臣の定める額のことであり、その額は < A > 円である。
① 500 ② 1,000 ③ 10,000 ④ 21,000
(令 43 条の2、平 20.3.31 厚生労働省告示第 225 号 )
★高額介護合算療養費の計算期間と計算方法
高額介護合算療養費は、計算期間(前年 8 月 1 日から 7 月 31 日までの 1 年間)の末日において健康保険の被保険者及びその被扶養者についてそれぞれ個別に算定し支給する。
高額介護合算療養費は、健康保険の被保険者及びその被扶養者について「それぞれ個別に」ではなく、合算して算定し支給されます。
ちなみに、計算期間は、前年 8 月 1 日から 7 月 31 日までの 1 年間です。
( 平 21.4.30 保保発第 0430001 号 )
高額介護合算療養費に係る自己負担額は、その計算期間(前年の 8 月 1 日からその年の 7 月 31 日)の途中で、医療保険や介護保険の保険者が変更になった場合でも、変更前の保険者に係る自己負担額と変更後の保険者に係る自己負担額は合算される。
計算期間の途中で、医療保険や介護保険の保険者が変更になった場合でも、変更前の保険者に係る自己負担額と変更後の保険者に係る自己負担額は合算されます。
( 平 21.4.30 保保発第 0430001 号 )
70 歳未満の被保険者又は被扶養者の受けた療養について、高額療養費を算定する場合には、同一医療機関で同一月内の一部負担金等の額が 21,000 円未満のものは算定対象から除かれるが、高額介護合算療養費を算定する場合には、それらの費用も算定の対象となる。
70 歳未満の被保険者又は被扶養者の受けた療養について、高額介護合算療養費を算定する場合にも、 21,000 円未満のものは除かれます。
( 平 21.4.30 保保発第 0430001 号 )
★高額療養費が支給されているとき
高額介護合算療養費は、健康保険法に規定する一部負担金等の額並びに介護保険法に規定する介護サービス利用者負担額及び介護予防サービス利用者負担額の合計額が、介護合算算定基準額に支給基準額を加えた額を超える場合に支給される。高額介護合算療養費は、健康保険法に基づく高額療養費が支給されていることを支給要件の 1 つとしており、一部負担金等の額は高額療養費の支給額に相当する額を控除して得た額となる。
「健康保険法に基づく高額療養費が支給されていること」は、高額介護合算療養費の支給要件ではありません。
なお、高額療養費が支給されている場合は、高額療養費の支給額に相当する額を控除して計算されます。
★介護保険から高額医療合算介護サービス費又は高額医療合算介護予防サービス費が支給される場合
高額介護合算療養費は、一部負担金等の額並びに介護保険の介護サービス利用者負担額及び介護予防サービス利用者負担額の合計額が著しく高額である場合に支給されるが、介護保険から高額医療合算介護サービス費又は高額医療合算介護予防サービス費が支給される場合には支給されない。
高額介護合算療養費制度に当たるものは、介護保険では、「高額医療合算介護サービス費又は高額医療合算介護予防サービス費」といいます。
医療と介護の自己負担分の比率分が、それぞれ健康保険と介護保険から支給されます。
介護保険から高額医療合算介護サービス費又は高額医療合算介護予防サービス費が支給される場合には支給されないということはありません。
(平成21.4.30保保発第0430001号)
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高額療養費の計算の基本を確認します。
・ 70 歳未満の高額療養費についてです
法第 115 条 ( 高額療養費 )
① 療養の給付について支払われた一部負担金の額又は療養 ( 食事療養及び生活療養を除く 。 ) に要した費用の額からその療養に要した費用につき保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費、家族療養費若しくは家族訪問看護療養費として支給される額に相当する額を控除した額 ( 「 一部負担金等の額 」という。 ) が 著しく高額であるとき は、その療養の給付又はその保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費、家族療養費若しくは家族訪問看護療養費の支給を受けた者に対し、 高額療養費を支給する 。
② 高額療養費の支給要件、支給額その他高額療養費の支給に関して必要な事項は、療養に必要な費用の負担の家計に与える影響及び療養に要した費用の額を考慮して、 政令で定める。
過去問を解きながらポイントをおさえましょう
★食事療養標準負担額、生活療養標準負担額又は保険外併用療養に係る自己負担分の扱い
高額療養費は公的医療保険による医療費だけを算定の対象にするのではなく、食事療養標準負担額、生活療養標準負担額又は保険外併用療養に係る自己負担分についても算定の対象とされている。
「食事療養標準負担額」、「生活療養標準負担額」、「保険外併用療養に係る自己負担分」は、高額療養費の 算定の対象になりません。
被保険者が 3 月 15 日から 4 月 10 日まで同一の医療機関で入院療養を受けた場合は、高額療養費は 3 月 15 日から 3 月 31 日までの療養に係るものと、 4 月 1 日から 4 月 10 日までの療養に係るものに区分される。
高額療養費は、「同一月内」の医療費で算定されます。
同一月とは、暦月( 1 日~末日)ですので、問題文の高額療養費は「 3 月 15 日から 3 月 31 日まで」と、「 4 月 1 日から 4 月 10 日まで」に区分されます。
★同一月に内科と歯科で受診した場合
同一の月に同一の保険医療機関において内科及び歯科をそれぞれ通院で受診したとき、高額療養費の算定上、1つの病院で受けた療養とみなされる。
高額療養費の算定上、自己負担額は、医療機関ごとに計算されるのが原則です。
ただし、同一の月・ 同一の保険医療機関でも、医科及び歯科 は、それぞれで別で計算します。1つの病院で受けた療養とはみなされません。
(昭 48.10.17 保険発第 95 号・庁保険発第 18 号 )
★同一の月に入院と通院がある場合
同一の月に同一の保険医療機関において、入院中に脳神経外科で手術し、退院後に外来で脳神経内科を受診した場合、高額療養費の算定上、同一の保険医療機関で受けた療養とみなされる。
高額療養費の算定上、同一医療機関でも、「入院診療分」と「通院診療分」とは、それぞれ区別されます。同一の保険医療機関で受けた療養とはみなされません。
(昭 48.10.17 保険発第 95 号・庁保険発第 18 号 )
★夫婦がともに被保険者である場合
高額療養費の算定における世帯合算は、被保険者及びその被扶養者を単位として行われるものであり、夫婦がともに被保険者である場合は、原則としてその夫婦間では行われないが、夫婦がともに 70 歳以上の被保険者であれば、世帯合算が行われる。
・例えば、同一月に、一人で、複数の医療機関で受診した場合、 70 歳未満の場合は、医療機関ごとの自己負担額が 21,000 円以上のものを合算することができます。( 70 歳以上は、すべて合算できます。)
・被保険者及びその被扶養者を単位として世帯合算も行われます
・夫婦がともに被保険者である場合は、その夫婦間では世帯合算は行われません。夫婦がともに 70 歳以上でも同じです。
★同一月内で保険者が変わった場合
全国健康保険協会管掌健康保険の被保険者が適用事業所を退職したことにより被保険者資格を喪失し、その同月に、他の適用事業所に就職したため組合管掌健康保険の被保険者となった場合、同一の病院で受けた療養の給付であったとしても、それぞれの管掌者ごとにその月の高額療養費の支給要件の判定が行われる。
同一月に、全国健康保険協会管掌健康保険の被保険者から組合管掌健康保険の被保険者となった場合、 同一の病院で受けた療養の給付であったとしても 、 それぞれの管掌者ごと にその月の高額療養費の支給要件の判定が行われます。
( 昭 48.11.7 /保険発第 99 号/庁保険発第 21 号/ )
★自己負担限度額を超える一部負担金の支払いの免除
高額療養費制度において、自己負担限度額を超える一部負担金の支払いの免除については、限度額適用認定証等を提示した場合だけではなく、健康保険証としての利用登録を行ったマイナンバーカード(以下「マイナ保険証」という。)により保険資格の確認を行う場合についても対象となっており、マイナ保険証を利用する場合には、医療機関等の窓口において、限度額適用認定証等を提示せずとも、自己負担限度額を超える一部負担金の支払いが免除される。
・高額療養費は、各月について支払った一部負担金等の額が 自己負担限度額を超えた場合 に、翌月以降に支給されること ( 償還払い ) となっています。
・健康保険法施行規則第 103 条の 2 第 2 項等の規定に基づき、被保険者からの申請に応じて医療保険者等が交付する「 限度額適用認定証等 」を医療機関等の窓口で提示した場合には、 自己負担限度額を超える一部負担金の支払いが免除される ことになっています。
・自己負担限度額を超える一部負担金の支払いの免除については、 限度額適用認定証等を提示した場合だけでなく 、 マイナ保険証により保険資格の確認を行う場合についても 対象となっています。マイナ保険証を利用する場合には、医療機関等の窓口において、 限度額適用認定証等を提示せずとも 、自己負担限度額を超える一部負担金の支払いが免除されます。
(令 6.3.28 保発 0328 第 6 号 )
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健康保険法「任意継続被保険者と特例退職被保険者」
任意継続被保険者も特例退職被保険者も、退職後も健康保険に加入している被保険者です。
・任意継続被保険者は、「継続して」被保険者となりますので、退職して被保険者の資格を喪失した日に任継続被保険者の資格を取得します。
・特例退職被保険者は、特定健康保険組合に申出が受理された日に、資格を取得します。
★任意継続被保険者の標準報酬月額
任意継続被保険者の標準報酬月額については、原則として次のアとイに掲げる額のうちいずれか少ない額をもって、その者の標準報酬月額とする。
ア 当該任意継続被保険者が被保険者の資格を喪失したときの標準報酬月額
イ 前年(1月から3月までの標準報酬月額については、前々年 ) の < A > 全被保険者の同月の標準報酬月額を平均した額(健康保険組合が当該平均した額の範囲内において規約で定めた額があるときは、当該規約で定めた額)を標準報酬月額の基礎となる報酬月額とみなしたときの標準報酬月額
① 3月 31 日における健康保険の
② 3月 31 日における当該任意継続被保険者の属する保険者が管掌する
⑦ 3月 31 日における健康保険の
⑧ 9月 30 日における当該任意継続被保険者の属する保険者が管掌する
⑧ 9月 30 日における当該任意継続被保険者の属する保険者が管掌する
※なお、「保険者が 健康保険組合の場合 は、 アに掲げる額がイに掲げる額を超える 任意継続被保険者について、 規約で定めるところ により、 アに掲げる額 ( 当該健康保険組合がイに掲げる額を超えアに掲げる額未満の範囲内においてその規約で定めた額があるときは、当該規約で定めた額を標準報酬月額の基礎となる報酬月額とみなしたときの標準報酬月額 ) をその者の 標準報酬月額とすることができる 。」とされています。
→ アとイは問題文で使われている記号です。
★特例退職被保険者の標準報酬月額
特例退職被保険者の標準報酬月額については、健康保険法第 41 条から同法第 44 条までの規定にかかわらず、当該特定健康保険組合が管掌する前年 ( 1月から3月までの標準報酬月額については、前々年 ) の 9 月 30 日における特例退職被保険者を含む全被保険者の同月の標準報酬月額を平均した額の範囲内においてその規約で定めた額を標準報酬月額の基礎となる報酬月額とみなしたときの標準報酬月額となる。
特例退職被保険者の標準報酬月額は、「当該特定健康保険組合が管掌する前年 ( 1月から3月までの標準報酬月額については、前々年 ) の 9 月 30 日における「特例退職被保険者を含む」ではなく、 特例退職被保険者 以外 の 全被保険者の同月の標準報酬月額を平均した額の範囲内においてその規約で定めた額を標準報酬月額の基礎となる報酬月額とみなしたときの標準報酬月額」となります。
(法附則第 3 条第 4 項)
★任意継続被保険者となった場合の資格喪失後の傷病手当金
継続して1年以上被保険者(任意継続被保険者、特例退職被保険者及び共済組合の組合員である被保険者を除く。)であった者であって、被保険者の資格を喪失した際に傷病手当金の支給を受けている者は、被保険者として受けることができるはずであった期間、継続して同一の保険者から傷病手当金を受けることができる。ただし、資格喪失後に任意継続被保険者になった場合は、その傷病手当金を受けることはできない。
任意継続被保険者には、傷病手当金・出産手当金は支給されません。
ただし、 資格喪失後の傷病手当金の継続給付 は、資格喪失後に 任意継続被保険者になった 場合でも受けることできます。なお、資格喪失後の出産手当金の継続給付も同様です。
★特例退職被保険者となった場合の資格喪失後の傷病手当金
被保険者の資格を喪失した日の前日まで引き続き1年以上被保険者(任意継続被保険者、特例退職被保険者又は共済組合の組合員である被保険者を除く。)であった者であって、その資格を喪失した際に傷病手当金の支給を受けている者が、その資格を喪失後に特例退職被保険者の資格を取得した場合、被保険者として受けることができるはずであった期間、継続して同一の保険者からその給付を受けることができる。
特例退職被保険者には、傷病手当金は支給されません。
また、 特例退職被保険者の資格を取得した場合には、 資格喪失後の傷病手当金の継続給付も、支給されません。
(法附則第 3 条第 5 項)
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健康保険の被扶養者の要件をみていきます
被扶養者となるには、日本国内に住所を有していることが必要ですが、例外もありますので注意しましょう。
この法律において 「被扶養者」とは 、次に掲げる者で、 日本国内に住所 を有するもの又は 外国において留学をする学生 その他の 日本国内に住所を有しないが 渡航目的その他の事情を考慮し て日本国内に生活の基礎がある と認められるものとして厚生労働省令で定めるものをいう。ただし、 後期高齢者医療の被保険者等 である者その他 この法律の適用を除外すべき特別の理由がある者として厚生労働省令で定める者 は、この限りでない。
( 1 ) 被保険者の 直系尊属、配偶者 ( 届出をしていないが、 事実上婚姻関係と同様の事情にある者 を含む。 ) 、 子、孫及び兄弟姉妹 であって、主としてその被保険者により 生計を維持する もの( 生計維持関係のみ・被保険者と同居している必要がない )
( 2 ) 被保険者の 3親等内の親族で前号に掲げる者以外のもの であって、その 被保険者と同一の世帯 に属し、主としてその被保険者により 生計を維持する もの( 生計維持関係+被保険者と同居していることが必要 )
( 3 ) 被保険者の 配偶者 で届出をしていないが 事実上婚姻関係と同様の事情にあるもの の 父母及び子 であって、その被保険者と同一の世帯に属し、主としてその被保険者により生計を維持するもの
( 4 ) 前号の 配偶者の死亡後におけるその父母及び子 であって、 引き続き その被保険者と同一の世帯に属し、主としてその被保険者により生計を維持するもの
則第 37 条の2 ( 法第3条第7項本文の厚生労働省令で定めるもの )
法第3条第7項本文の厚生労働省令で定めるものは、次に掲げる者とする。
( 1 ) 外国において 留学をする学生
( 2 ) 外国に赴任する 被保険者に同行する 者
( 3 ) 観光、保養又はボランティア活動その他 就労以外の目的で一時的に海外に渡航する 者
( 4 ) 被保険者が外国に赴任している間に当該被保険者との身分関係が生じた者であって、第2号に掲げる者と同等と認められるもの
( 5 ) 前各号に掲げる者のほか、渡航目的その他の事情を考慮して 日本国内に生活の基礎があると認められる 者
則第 37 条の3 ( 法第3条第7項ただし書の厚生労働省令で定める者 )
法第3条第7項ただし書の厚生労働省令で定める者は、次に掲げる者とする。
( 1 ) 日本の国籍を有しない者 であって、入管法第7条第2項第2号の規定に基づく入管法別表第1の5の表の下欄に掲げる活動として法務大臣が定める活動のうち、 本邦に相当期間滞在して 、病院若しくは診療所に入院し疾病若しくは傷害について 医療を受ける活動 又は当該入院の前後に当該疾病若しくは傷害について継続して医療を受ける活動を行うもの及びこれらの活動を行う者の日常生活上の世話をする活動を行うもの「 特定活動(医療目的) 」
( 2 ) 日本の国籍を有しない者 であって、入管法第7条第1項第2号の規定に基づく入管法別表第1の5の表の下欄に掲げる活動として法務大臣が定める活動のうち、本邦において 1年 を超えない期間 滞在し、 観光、保養 その他これらに類似する活動を行うもの「 特定活動(長期観光) 」
①【 H29 年出題】※改正による修正あり
被保険者の兄姉は、日本国内に住所を有するものであって、主として被保険者により生計を維持している場合であっても、被保険者と同一世帯でなければ被扶養者とはならない。
被保険者の兄姉は、被保険者と同一世帯でなくても、要件を満たせば被扶養者となります。
被保険者(外国に赴任したことがない被保険者とする。)の被扶養者である配偶者に日本国外に居住し日本国籍を有しない父がいる場合、当該被保険者により生計を維持している事実があると認められるときは、当該父は被扶養者として認定される。
問題文の父は、被扶養者として認定されません。
被保険者の配偶者の父は、被保険者と同一世帯にあることが要件ですが、問題文の場合は、その要件を満たしていません。また、国内居住要件も満たしていません。
★被保険者の海外赴任に同行する両親
被扶養者の認定において、被保険者が海外赴任することになり、被保険者の両親が同行する場合、「家族帯同ビザ」の確認により当該両親が被扶養者に該当するか判断することを基本とし、渡航先国で「家族帯同ビザ」の発行がない場合には、発行されたビザが就労目的でないか、渡航が海外赴任に付随するものであるかを踏まえ、個別に判断する。
「 外国に赴任する被保険者に同行する者」は、国内居住要件の例外が認められます。
確認方法は、「家族帯同ビザ」の確認により判断することが基本とされます。渡航先国で「家族帯同ビザ」の発行がない場合には、発行されたビザが就労目的でないか、渡航が海外赴任に付随するものであるかを踏まえ、個別に判断することになっています。
( R5.6.19 保保発 0619 第 1 号)
被保険者の事実上の婚姻関係にある配偶者の養父母は、世帯は別にしていても主としてその被保険者によって生計を維持されていれば、被扶養者となる。
被保険者の事実上の婚姻関係にある配偶者の養父母は、被保険者と同一世帯にあることが条件です。
★事実婚の配偶者が死亡した後の事実婚の配偶者の父母及び子
⑤【 H30 年出題】 ※改正による修正あり
被保険者の配偶者で届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にあるものの父母及び子であって、日本国内に住所を有するもので、その被保険者と同一の世帯に属し、主としてその被保険者により生計を維持されてきたものについて、その配偶者で届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にあるものが死亡した場合、引き続きその被保険者と同一の世帯に属し、主としてその被保険者により生計を維持される当該父母及び子は、被扶養者に認定される。
被保険者の配偶者で届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にあるものが 死亡した場合 、 引き続きその被保険者と同一の世帯 に属し、主としてその被保険者により 生計を維持される当該配偶者の父母及び子 は、被扶養者に認定されます。
★後期高齢医療の被保険者の場合
⑥【 H28 年出題】※改正による修正あり
被保険者の直系尊属、配偶者、子、孫及び兄弟姉妹であって、日本国内に住所を有するものであって主としてその被保険者により生計を維持するものは被扶養者となることができるが、後期高齢者医療の被保険者である場合は被扶養者とならない。
「 後期高齢者医療の被保険者 」である場合は被扶養者となりません。
健康保険法における被扶養者とは、日本国内に住所を有するもの又は外国において留学をする学生その他の日本国内に住所を有しないが渡航目的その他の事情を考慮して日本国内に生活の基礎があると認められるものとして厚生労働省令で定めるものをいう。ただし、後期高齢者医療の被保険者等である者その他この法律の適用を除外すべき特別の理由がある者として厚生労働省令で定める者は、この限りではない。厚生労働省令で定める者とは、日本の国籍を有しない者であって、出入国管理及び難民認定法 ( 以下「入管法」という。 ) 第7条第1項第2号の規定に基づく入管法別表第1の5の表の下欄に掲げる活動として法務大臣が定める活動のうち、本邦において2年を超えない期間滞在し、観光、保養その他これらに類似する活動を行うものをいう。
本邦において「2年」ではなく 「 1 年」 を超えない期間滞在し、観光、保養その他これらに類似する活動を行うものです。
※法第 3 条第 7 項ただし書、則第 37 の3に規定されています。「 特定活動(医療目的) 」と「 特定活動(長期観光) 」の 2 種類があります。
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今回は、短時間労働者の社会保険適用の要件である「特定適用事業所」をみていきます。
★1週間の所定労働時間 または 1 か月の所定労働日数が、通常の労働者の 4 分の 3 未満 の場合、次の要件を満たした場合は被保険者となります
(1)週の所定労働時間が 20 時間以上 ある
(2)所定内賃金が月額 88,000 円以上 である
(4)「 特定適用事業所」 「任意特定適用事業所」又は「国・地方公共団体に属する事業所」に使用されている
①【 H29 年出題】※改正による修正あり
特定適用事業所とは、事業主が同一である1又は2以上の適用事業所であって、当該1又は 2 以上の適用事業所に使用される特定労働者の総数が常時 50 人を超えるものの各適用事業所のことをいう。
特定労働者の総数が常時 50 人を超える ものの各適用事業所のことをいいます。
※ 特定適用事業所に該当するか判断する際の被保険者とは、適用事業所に使用される 厚生年金保険の被保険者の総数 となります。
短時間労働者や 70 歳以上で健康保険のみ加入しているような者は人数に含まれません。
( 令 6.1.17 事務連絡 )
★特定適用事業所に該当したとき
初めて公的年金制度の財政基盤及び最低保障機能の強化等のための国民年金法等の一部を改正する法律に規定する「特定適用事業所」となった適用事業所の事業主は、当該事実があった日から5日以内に、①適用事業所の名称及び所在地、②特定適用事業所となった年月日、③事業主が法人であるときは法人番号を記載した届書を厚生労働大臣又は健康保険組合に提出しなければならない。
「特定適用事業所」となった適用事業所の事業主は、当該事実があった日から 5日以内 に、所定の事項を記載した届書を厚生労働大臣又は健康保険組合に提出しなければなりません。
★「常時 50 人を超える」と見込んで特定適用事業所該当届を提出し適用された後、実際には常時 50 人を超えなかった場合
短時間労働者の被保険者資格の取得要件について、常時 50 人を超えると見込んで特定適用事業所該当届を提出して適用された後、実際には常時 50 人を超えなかった場合は遡及取消となる。
短時間労働者の被保険者資格の取得要件について、常時 50 人を超えると見込んで特定適用事業所該当届を提出して適用された後、実際には常時 50 人を超えなかった場合でも、 遡及取消とはなりません。
( 令 6.1.17 事務連絡 )
★特定適用事業所の要件に該当しなくなった場合
④【 H30 年出題】※改正による修正あり
短時間労働者を使用する特定適用事業所の被保険者の総数(短時間労働者を除く。)が常時 50 人以下になり、特定適用事業所の要件に該当しなくなった場合であっても、事業主が所定の労働組合等の同意を得て、短時間労働者について適用除外の規定の適用を受ける旨の申出をしないときは、当該短時間労働者の被保険者資格は喪失しない。
使用される厚生年金保険の被保険者の総数が常時 50 人以下になった場合でも、 引き続き特定適用事業所であるものとして 取り扱われます。
ただし、使用される被保険者の 4 分の 3 以上の同意を得たことを証する書類を添えて、特定適用事業所不該当届を届け出た場合は、対象の適用事業所は特定適用事業所に該当しなくなったものとして扱われることとなります。このとき、短時間労働者に係る被保険者がいる場合は、併せて資格喪失届の提出が必要となります。
( 令 6.1.17 事務連絡 )
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★ 4 分の3基準を満たした場合は、健康保険の被保険者となります
「 1 週間の所定労働時間 」 及び 「 1 か月の所定労働日数 」が、同一の事業所に使用される通常の労働者の 4 分の 3 以上 の場合は、被保険者となります。
★1週間の所定労働時間 または 1 か月の所定労働日数が、通常の労働者の 4 分の 3 未満
次の要件を満たした場合は被保険者となります
(1)週の所定労働時間が 20 時間以上 ある
(2)所定内賃金が月額 88,000 円以上 である
(4)「特定適用事業所」「任意特定適用事業所」又は「国・地方公共団体に属する事業所」に使用されている
★パートタイマーに健康保険が適用される週所定労働時間
被保険者丙は令和 6 年 1 月 1 日に週 3 日午前 9 時から午後 1 時まで勤務のパートタイムスタッフとして社員 30 名の会社(正社員は週 5 日午前 9 時始業、午後 6 時終業、途中で 1 時間の昼休憩あり)に入社した。その後、雇用契約の見直しが行われ、令和 6 年 4 月 15 日付けで週 4 日午前 9 時から午後 6 時まで(途中で 1 時間の昼休憩あり)の勤務形態に変更となったため、被保険者資格取得届の提出が行われ、令和 6 年 4 月 15 日から健康保険の被保険者となった。
・ 入社時点では、丙の週所定労働時間は「 1 日 4 時間×週 3 日」で 12 時間です。正社員の週所定労働時間は、 1 日 8 時間×週 5 日で 40 時間です。丙の週所定労働時間は正社員の 4 分の 3 未満ですので、健康保険は適用されません。
・令和 6 年 4 月 15 日から、丙の週所定労働時間は「 1 日8時間×週 4 日」で 32 時間となりました。 4 分の3基準を満たした ため、丙は、令和 6 年 4 月 15 日から健康保険の被保険者となりました。
※ちなみに、 1 か月の所定労働日数が問題文には書かれていませんが、週所定労働日数が、正社員が 5 日、丙は 4 日のため、丙の 1 か月の所定労働日数は正社員の 4 分の 3 以上となります。
★所定労働時間が1か月単位で定められている場合の週所定労働時間の算出方法
特定適用事業所に使用される短時間労働者の被保険者資格の取得の要件である「 1 週間の所定労働時間が 20 時間以上であること」の算定において、短時間労働者の所定労働時間が1か月の単位で定められ、特定の月の所定労働時間が例外的に長く又は短く定められているときは、当該特定の月以外の通常の月の所定労働時間を 12 分の 52 で除して得た時間を 1 週間の所定労働時間とする。
所定労働時間が 1 か月単位で定められている 場合は、 1 か月の所定労働時間を 12 分の 52 で除して 算出します。
夏季休暇等のため夏季の特定の月の所定労働時間が 例外的に短く 定められている場合や、繁忙期間中の特定の月の所定労働時間が 例外的に長く 定められている場合等は、当該 特定の月以外 の通常の月の所定労働時間 を 12 分の 52 で除して、 1 週間の所定労働時間を算出します。
(令 6.1.17 事務連絡 )
★ 1 週間の所定労働時間が短期的かつ周期的に変動する場合の 1 週間の所定労働時間の算出方法
特定適用事業所に使用される短時間労働者の被保険者資格の取得の要件の1つである、 1 週間の所定労働時間が 20 時間以上であることの算定において、1週間の所定労働時間が短期的かつ周期的に変動し、通常の週の所定労働時間が一通りでない場合は、当該周期における 1 週間の所定労働時間の平均により算定された時間を 1 週間の所定労働時間として算定することとされている。
4週 5 休制等のため、 1 週間の所定労働時間が短期的かつ周期的に変動し一定ではない場合等は、当該周期における 1 週間の所定労働時間を平均 し、算出します。
(令 6.1.17 事務連絡 )
健康保険法第 3 条第 1 項の規定によると、特定適用事業所に勤務する短時間労働者で、被保険者となることのできる要件の 1 つとして、報酬(最低賃金法に掲げる賃金に相当するものとして厚生労働省令で定めるものを除く。 ) が 1 か月当たり < A > であることとされている。
< A > 88,000 円以上
特定適用事業所に使用される短時間労働者について、健康保険法第 3 条第 1 項第 9 号によりその報酬が月額 88,000 円未満である場合には、被保険者になることができないが、この報酬とは、賃金、給料、俸給、手当、賞与その他いかなる名称であるかを問わず、労働者が労働の対償として受けるすべてのものをいう。
報酬については、「 最低賃金法 第4条第3項各号に掲げる賃金に相当するものとして 厚生労働省令で定めるものを除く 。」とされています。
■厚生労働省令で定めるものは以下の通りです
・臨時に支払われる賃金(例 結婚手当等)
・1月を超える期間ごとに支払われる賃金(賞与等)
・所定労働時間を超える時間の労働に対して支払われる賃金
・所定労働日以外の日の労働に対して支払われる賃金
・深夜労働に対して支払われる賃金のうち通常の労働時間の賃金の計算額を超える部分
・最低賃金において算入しないことを定める賃金 ( 最低賃金法第4条第3項第3号に掲げる賃金をいう。 ) → 精皆勤手当、通勤手当、家族手当
(法第 3 条第 1 項第 9 号ロ、則第 23 条の4)
特定適用事業所に使用される短時間労働者の被保険者資格の取得の要件の1つである、報酬の月額が 88,000 円以上であることの算定において、家族手当は報酬に含めず、通勤手当は報酬に含めて算定する。
家族手当も通勤手当も報酬から除かれます。
短時間労働者の被保険者資格の取得基準においては、卒業を予定されている者であって適用事業所に使用されることとなっているもの、休学中の者及び定時制の課程等に在学する者その他これらに準ずる者は、学生でないこととして取り扱うこととしているが、この場合の「その他これらに準ずる者」とは、事業主との雇用関係の有無にかかわらず、事業主の命により又は事業主の承認を受け、大学院に在学する者(いわゆる社会人大学院生等)としている。
「学生」とは、主に高等学校の生徒、大学又は短期大学の学生、専修学校に在学する生徒等が該当します。
ただし、卒業した後も引き続き当該適用事業所に使用されることとなっている者、休学中の者、定時制課程等に在学する者その他これらに準ずる者 ( いわゆる社会人大学院生等 ) は 学生でない と取り扱われます。
「その他これらに準ずる者」とは、 事業主との雇用関係を存続した上 で、事業主の命により又は事業主の承認を受け、大学院等に在学する者 ( いわゆる社会人大学院生等 ) とされています。
問題文の「事業主との雇用関係の有無にかかわらず」が誤りです。
( 令 4.9.28 保保発 0928 第 6 号 )
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健康保険法「標準報酬月額の決定・改定」
様々なパターンの標準報酬月額の決定・改定をみていきます。
★産前産後休業中に通勤手当が支給されない場合
被保険者が産前産後休業をする期間について、基本給は休業前と同様に支給するが、通勤の実績がないことにより、通勤手当が支給されない場合、その事業所の通勤手当の制度自体が廃止されたわけではないことから、賃金体系の変更にはあたらず、標準報酬月額の随時改定の対象とはならない。
産前産後休業等により通勤手当が不支給となっている事例で、通勤の実績がないことにより不支給となっている場合には、「手当自体が廃止された訳ではない」ため、 賃金体系の変更にはあたりません。そのため、随時改定の対象となりません 。
( R5.6.27 事務連絡)
★1等級の差でも随時改定の対象になる場合
標準報酬月額が 1,330,000 円(標準報酬月額等級第 49 級)である被保険者が、現に使用されている事業所において、固定的賃金の変動により変動月以降継続した3か月間(各月とも、報酬支払の基礎となった日数が、 17 日以上であるものとする。)に受けた報酬の総額を3で除して得た額が 1,415,000 円となった場合、随時改定の要件に該当する。
「 49 級⇔ 50 級」、「 1 級⇔ 2 級」については、次の要件に当てはまる場合は、 1 等級の差でも随時改定が行われます。
50 等級( 139 万円)で
報酬月額 141.5 万円以上
★一時帰休の状態が 3 か月を超える場合
一時帰休に伴い、就労していたならば受けられるであろう報酬よりも低額な休業手当が支払われることとなり、その状態が継続して3か月を超える場合には、固定的賃金の変動とみなされ、標準報酬月額の随時改定の対象となる。
低額な休業手当が支払われる状態が 継続して3か月を超える 場合には、固定的賃金の変動とみなされ、標準報酬月額の随時改定の対象となります。
(令 5.6.27 事務連絡)
★一時帰休の状態が 3 か月を超える場合の 3 か月の起算日
賃金が月末締め月末払いの事業所において、 2 月 19 日から一時帰休で低額な休業手当等の支払が行われ、 5 月 1 日に一時帰休の状況が解消した場合には、 2 月、 3 月、 4 月の報酬を平均して2等級以上の差が生じていれば、 5 月以降の標準報酬月額から随時改定を行う。
3か月は暦日ではなく、「月単位」で計算します。
問題のように、月末締め月末払いの事業所で、一時帰休の開始日を2月 19 日とした場合は、 5月1日 をもって「3か月を超える場合」に該当し、2・3・4月の報酬を平均して2等級以上の差が生じていれば、5月以降の標準報酬月額から随時改定されます。
なお、 5月1日時点 で 一時帰休の状況が解消 している場合 には、 3か月を超えないため 、随時改定は行いません。
(令 5.6.27 事務連絡)
★一旦退職した者が1日の空白もなく引き続き再雇用された場合
同一の事業所においては、雇用契約上一旦退職した者が1日の空白もなく引き続き再雇用された場合、退職金の支払いの有無又は身分関係若しくは職務内容の変更の有無にかかわらず、その者の事実上の使用関係は中断することなく存続しているものであるから、被保険者の資格も継続するものであるが、 60 歳以上の者であって、退職後継続して再雇用されるものについては、使用関係が一旦中断したものとみなし、当該事業所の事業主は、被保険者資格喪失届及び被保険者資格取得届を提出することができる。
「 60 歳以 上の者で、退職後 継続して再雇用されるもの 」についての扱いです。
例えば、再雇用後、報酬が下がる場合があります。その場合は、随時改定ではなく(3か月の平均を待たなくても)、使用関係が一旦中断したものとみなし、事業主は、 被保険者資格喪失届及び被保険者資格取得届 を提出することができます。
(平 25.1.25 保保発 0125 第 1 号)
★報酬の月平均額と、年間の報酬の月平均額とが著しく乖離する場合
標準報酬月額の定時決定に際し、当年 4 月、5月、 6 月の 3 か月間に受けた報酬の額に基づいて算出した標準報酬月額と、前年の 7 月から当年の 6 月までの間に受けた報酬の額に基づいて算出した標準報酬月額の間に 2 等級以上の差が生じ、この差が業務の性質上例年発生することが見込まれるため保険者算定に該当する場合の手続きはその被保険者が保険者算定の要件に該当すると考えられる理由を記載した申立書にその申立に関する被保険者の同意書を添付して提出する必要がある。
業種や職種の特性上、基本的に 毎年 4 月~ 6 月が繁忙期に当たる ため、 4 月~ 6 月までの期間中の残業手当等が、他の期間と比べて多く支給されることなどを理由として、 例年季節的な報酬変動の起こることが想定される 場合の扱いです
■標準報酬月額の定時決定に際し
・「当年 4 月、5月、 6 月の 3 か月間 」に受けた報酬の額に基づいて算出した標準報酬月額と、「 前年の 7 月から当年の 6 月までの間 」に受けた報酬の額に基づいて算出した標準報酬月額の間に 2 等級以上の差 が生じた。
・この差が業務の性質上例年発生することが見込まれる
→ 手続としては、その被保険者が保険者算定の要件に該当すると考えられる理由を記載した 申立書 にその申立に関する 被保険者の同意書 を添付して提出する必要があります。
※ 必ずしも申立書を提出する必要はありません。申立てがない場合は 通常の報酬月額の算定のルールに基づいて標準報酬月額を決定することになります 。
( 平 30.3.1 事務連絡 )
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短時間労働者の標準報酬月額決定の注意点をみていきます。
最初に、健康保険の被保険者となる短時間労働者の要件をみていきましょう
→ 1週間の 所定労働時間 又は 1か 月の 所定労働日数 が通常の労働者の 4 分の 3 未満
次の条件を満たした短時間労働者は、健康保険・厚生年金保険の加入対象です。
・週の所定労働時間が 20 時間以上
・賃金の月額が 88,000 円以上
・ 特定適用事業所 (任意特定適用事業所)、 国・地方公共団体 に属する事業所に使用される
では、過去問を解いてみましょう
同一の事業所に使用される通常の労働者の1日の所定労働時間が8時間であり、 1 週間の所定労働日数が 5 日、及び 1 か月の所定労働日数が 20 日である特定適用事業所において、当該事業所における短時間労働者の 1 日の所定労働時間が6時間であり、 1 週間の所定労働日数が 3 日、及び 1 か月の所定労働日数が 12 日の場合、当該短時間労働者の 1 週間の所定労働時間は 18 時間となり、通常の労働者の 1 週間の所定労働時間と 1 か月の所定労働日数のそれぞれ4分の3未満ではあるものの、 1 日の所定労働時間は4分の 3 以上であるため、当該短時間労働者は被保険者として取り扱わなければならない。
問題文の短時間労働者の 1 週間の所定労働時間と 1 か月の所定労働日数は、通常の労働者の 1 週間の所定労働時間と 1 か月の所定労働日数のそれぞれ 4分の3未満 です。
その場合は、健康保険に加入するためには、週の所定労働時間が 20 時間以上あることが必要です。
問題文の場合は、 1 週間の所定労働時間は 18 時間しかありませんので、被保険者とはなりません。
( 令 6.1.17 事務連絡 )
★短時間労働者の定時決定と随時改定
特定適用事業所において被保険者である短時間労働者の標準報酬月額の定時決定は、報酬支払の基礎となった日数が 11 日未満である月があるときは、その月を除いて行う。また、標準報酬月額の随時改定は、継続した 3 か月間において、各月とも報酬支払の基礎となった日数が 11 日以上でなければ、その対象とはならない。
・特定適用事業所において被保険者である短時間労働者について
→ 定時決定 は、報酬支払の基礎となった日数が 11 日未満 である月があるときは、その月を除きます。
→ 随時改定 は、継続した 3 か月間において、 各月とも報酬支払の基礎となった日数が 11 日以上 でなければ、その対象とはなりません。
(法第 41 条、第 43 条)
特定適用事業所に使用される短時間労働者の被保険者の報酬支払の基礎となった日数が 4 月は 11 日、 5 月は 15 日、 6 月は 16 日であった場合、報酬支払の基礎となった日数が 15 日以上の月である 5 月及び 6 月の報酬月額の平均額をもとにその年の標準報酬月額の定時決定を行う。
短時間労働者の 定時決定 は、報酬支払の基礎となった日数が 11 日未満 である月があるときは、その月を除いて行います。
4月は 11 日、 5 月は 15 日、 6 月は 16 日の場合、 3 か月とも 11 日以上ありますので、 4 月 +5 月 +6 月 の報酬月額の平均額をもとにその年の定時決定を行います。
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例えば、 7 月 23 日に健康保険の被保険者資格を取得した場合は、 7 月分から保険料が徴収されます。
資格取得時の標準報酬月額の決定方法をみていきましょう
法第 42 条 ( 被保険者の資格を取得した際の決定 )
① 保険者等は、被保険者の資格を取得した者があるときは、 次に掲げる額を 報酬月額 として、 標準報酬月額を決定 する 。
( 1 ) 月、週その他一定期間 によって報酬が定められる場合には、被保険者の資格を取得した日の 現在の報酬の額 をその期間の 総日数 で除して得た額の 30 倍 に相当する額
( 2 ) 日、時間、出来高又は請負 によって報酬が定められる場合には、被保険者の資格を取得した 月前1月間 に 当該事業所 で、 同様の業務に従事 し、かつ、 同様の報酬 を受ける者が受けた 報酬の額を 平均 した額
( 3 ) 前2号の規定によって 算定することが困難であるもの については、被保険者の資格を取得した 月前1月間 に、 その地方 で、 同様の業務 に従事し、かつ、 同様の報酬 を受ける者が受けた 報酬の額
(4) 前3号のうち 2以上に該当する報酬を受ける場 合には、 それぞれについて 、前3号の規定によって算定した額の 合算額
② 決定された標準報酬月額は、被保険者の 資格を取得した月 から その年の8月 ( 6月1日から 12 月 31 日 までの間に被保険者の資格を取得した者については、 翌年の8月 ) までの各月の標準報酬月額とする。
月、週その他一定期間によって報酬が定められている被保険者に係る資格取得時の標準報酬月額は、被保険者の資格を取得した日現在の報酬の額をその期間における所定労働日数で除して得た額の 30 倍に相当する額を報酬月額として決定される。
被保険者の資格を取得した日現在の報酬の額をその期間における「所定労働日数」ではなく「 総日数 」で除して得た額の 30 倍に相当する額を報酬月額として決定されます。
日、時間、出来高又は請負によって報酬が定められている者が、被保険者資格を取得した場合には、当該資格を取得した月前3か月間に当該事業所で同様の業務に従事し、かつ、同様の報酬を受ける者が受けた報酬の額の平均をもって、その者の標準報酬月額とする。
資格を取得した月前「3か月間」ではなく、「 1 か月間 」に当該事業所で同様の業務に従事し、かつ、同様の報酬を受ける者が受けた報酬の額の平均を報酬月額とし、標準報酬月額を決定します。
★残業代が当初の見込よりも増減した場合
全国健康保険協会管掌健康保険の被保険者資格を取得した際の標準報酬月額の決定について、固定的賃金の算定誤りがあった場合には訂正することはできるが、残業代のような非固定的賃金について、その見込みが当初の算定額より増減した場合には訂正することができないとされている。
<被保険者資格を取得した際の標準報酬月額について>
・固定的賃金の算定誤り等 → 訂正を行うことができます
・ 残業代のような非固定的賃金 の見込みが当初の算定額より増減した場合 → 訂正することはできません
( R5.6.27 事務連絡)
★使用されるに至った日から自宅待機になった場合
適用事業所に新たに使用されることになったが、使用されるに至った日から自宅待機とされた場合は、雇用契約が成立しており、かつ、休業手当が支払われるときには、その休業手当の支払いの対象となった日の初日に被保険者の資格を取得する。また、当該資格取得時における標準報酬月額の決定については、現に支払われる休業手当等に基づき決定し、その後、自宅待機が解消したときは、標準報酬月額の随時改定の対象とする。
・適用事業所に使用されるに至った日から自宅待機とされた場合
→ 雇用契約が成立、かつ、休業手当が支払われるときには、 休業手当の支払いの対象となった日の初日 に被保険者の資格を取得します。
・資格取得時の標準報酬月額の決定について
→ 現に支払われる 休業手当 等に基づき決定 します。
→ その後、 自宅待機が解消 したときは、 随時改定 の対象となります。
( 昭 50.3.29 保険発第 25 号・庁保険発第8号 )
被保険者の資格を取得した際に決定された標準報酬月額は、その年の 6 月 1 日から 12 月 31 日までの間に被保険者の資格を取得した者については、翌年の 9 月までの各月の標準報酬月額とする。
その年の 6 月 1 日から 12 月 31 日までの間に被保険者の資格を取得した者については、「翌年の 9 月」ではなく「 翌年の 8 月 」までの各月の標準報酬月額となります。
・ 1 月 1 日から 5 月 31 日までの間 に資格を取得した場合
・6月1日から 12 月 31 日までの間 に資格を取得した場合
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随時改定の事例問題をみていきます。
まず条文を読んで随時改定の基本を確認しましょう
① 保険者等は、被保険者が現に使用される事業所において 継続した3月間 ( 各月とも、報酬支払の基礎となった日数が、 17 日以上 でなければならない。 ) に受けた報酬の総額を 3 で除して得た額が、その者の標準報酬月額の基礎となった報酬月額に比べて、 著しく高低を生じた場 合において、必要があると認めるときは、その額を報酬月額として、 その 著しく高低を生じた月 の 翌月 から 、標準報酬月額を改定することができる。
② 改定された標準報酬月額は、 その年の8月 ( 7月から 12 月までのいずれかの月 から改定されたものについては、 翌年の8月 ) までの各月の標準報酬月額とする。
随時改定の要件の1つに「固定的賃金の変動」があります。
「固定的賃金の変動」に当たるかどうかがよく出題されますので、過去問でみていきましょう
★ 1 日の所定労働時間が 8 時間から 6 時間に変更になった場合
賃金が時間給で支給されている被保険者について、時間給の単価に変動はないが、労働契約上の 1 日の所定労働時間が 8 時間から 6 時間に変更になった場合、標準報酬月額の随時改定の要件の1つである固定的賃金の変動に該当する。
時給単価の変動はないが、 契約時間が変わった場合 、 固定的賃金の変動に該当 し、随時改定の対象となります。
(令 5.6.27 事務連絡)
★ガソリン単価の変動が月ごとに生じる場合
自動車通勤者に対してガソリン単価を設定して通勤手当を算定している事業所において、ガソリン単価の見直しが月単位で行われ、その結果、毎月ガソリン単価を変更し通勤手当を支給している場合、固定的賃金の変動には該当せず、標準報酬月額の随時改定の対象とならない。
単価の変動が月ごとに生じる場合でも、 固定的賃金の変動として取扱う とされています。
毎月ガソリン単価を変更し通勤手当を支給している場合は、 固定的賃金の変動に該当 します。
(令 5.6.27 事務連絡)
★在宅勤務に際し、在宅勤務手当が支給される場合
X 事業所では、新たに在宅勤務手当を設けることとしたが、当該手当は実費弁償分であることが明確にされている部分とそれ以外の部分があるものとなった。この場合には、当該実費弁償分については「報酬等」に含める必要はなく、それ以外の部分は「報酬等」に含まれる。また、当該手当について、月々の実費弁償分の算定に伴い実費弁償分以外の部分の金額に変動があったとしても、固定的賃金の変動に該当しないことから、随時改定の対象にはならない。
① 在宅勤務手当が 労働の対償 として支払われる性質のもの(実費弁償に当たらないもの)である場合 → 「報酬等」に含まれます 。
(例)事業主が被保険者に対して毎月 5,000 円を渡し切りで支給するもの
② 在宅勤務手当が 実費弁償 に当たるようなものである場合 → 業務に使用するパソコンの購入や通信に要する費用を事業主が被保険者に支払うような場合、その手当が、業務遂行に必要な費用にかかる実費分に対応するものなら、当該手当は実費弁償に当たるものとして、 「報酬等」に含まれません 。
在宅勤務手当について → 実費弁償分であることが明確にされている部分とそれ以外の部分がある場合は、実費弁償分については「報酬等」に含める必要はなく、それ以外の部分は「報酬等」に含まれます。また、当該手当について、 月々の実費弁償分の算定に伴い実費弁償分以外の部分の金額に変動があったとしても 、固定的賃金の変動に該当しないことから、随時改定の対象にはなりません。
(令 5.6.27 事務連絡)
★育児休業中に昇給があった場合
育児休業取得中の被保険者について、給与の支払いが一切ない育児休業取得中の期間において昇給があり、固定的賃金に変動があった場合、実際に報酬の支払いがないため、育児休業取得中や育児休業を終了した際に当該固定的賃金の変動を契機とした標準報酬月額の随時改定が行われることはない。
育児休業等の無給期間中に固定的賃金に変動があった場合には、 実際に変動後の報酬を受けた月 を起算月として 随時改定が行われます。
(令 5.6.27 事務連絡)
★超過勤務手当等の非固定的手当が廃止された場合
X事業所では、働き方改革の一環として、超過勤務を禁止することにしたため、X事業所の給与規定で定められていた超過勤務手当を廃止することにした。これにより、当該事業所に勤務する被保険者Dは、超過勤務手当の支給が廃止された月から継続した3か月間に受けた報酬の総額を3で除した額が、その者の標準報酬月額の基礎となった従前の報酬月額に比べて 2 等級以上の差が生じた。超過勤務手当の廃止をした月から継続する3か月間の報酬支払基礎日数はすべて 17 日以上であったが、超過勤務手当は非固定的賃金であるため、当該事業所は標準報酬月額の随時改定の手続きは行わなかった。なお、超過勤務手当の支給が廃止された月以降、他に報酬の変動がなかったものとする。
非固定的手当でも、その廃止は 賃金体系の変更に当たります 。問題文の場合は、 随時改 定の対象となります 。
(令 5.6.27 事務連絡)
★現物給与の標準価額が告示により改正された場合
全国健康保険協会管掌健康保険の被保険者が、報酬の一部を現物給与として受け取っている場合において、当該現物給与の標準価額が厚生労働大臣告示により改正されたときは、標準報酬月額の随時改定を行う要件である固定的賃金の変動に該当するものとして取り扱われる。
厚生労働大臣告示改正による現物給与の単価の変更は、 固定的賃金の変動に該当 します。
(令 5.6.27 事務連絡)
★労働基準法の減給制裁があった場合
被保険者 A は、労働基準法第 91 条の規定により減給の制裁が 6 か月にわたり行われることになった。そのため、減給の制裁が行われた月から継続した 3 か月間(各月とも、報酬支払基礎日数が 17 日以上あるものとする。)に受けた報酬の総額を3で除して得た額が、その者の標準報酬月額の基礎となった従前の報酬月額に比べて2等級以上の差が生じたため、標準報酬月額の随時改定の手続きを行った。なお、減給の制裁が行われた月以降、他に報酬の変動がなかったものとする。
減給制裁は 固定的賃金の変動には当たりません 。
そのため、随時改定の対象となりません。
(令 5.6.27 事務連絡)
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定時決定の事例問題をみていきます。
まず条文を読んで定時決定の基本を確認しましょう
法第 41 条 ( 定時決定 )
① 保険者等は、被保険者が 毎年7月1日 現に使用される事業所において 同日前3月間 ( その事業所で継続して使用された期間に限るものとし、かつ、報酬支払の基礎となった日数が 17 日 ( 短時間労働者にあっては、 11 日 。 ) 未満 である月があるときは、 その月を除く 。 ) に受けた 報酬の総額 を その期間の月数 で除して得た額 を報酬月額として、標準報酬月額を決定する。
② 決定された標準報酬月額は、 その年の9月から翌年の8月まで の各月の標準報酬月額とする。
③ 6月1日から7月1日まで の間に被保険者の資格を取得した者 及び 随時改定、育児休業等を終了した際の改定又は産前産後休業を終了した際の改定 により 7月から9月までのいずれかの月から 標準報酬月額を改定され、又は改定されるべき被保険者については、 その年に限り適用しない 。
★月給者で欠勤がある場合の支払基礎日数
標準報酬月額の定時決定等における支払基礎日数の取扱いとして、月給者で欠勤日数分に応じ給与が差し引かれる場合にあっては、その月における暦日の数から当該欠勤日数を控除した日数を支払基礎日数とする。
「暦日の数から当該欠勤日数を控除した日数」ではなく、「 就業規則、給与規程等に基づき事業所が定めた日数 から当該 欠勤日数を控除した日数」 となります。
支払基礎日数については以下のように取り扱います。
① 月給者については、 各月の暦日数 によること。
② 月給者で 欠勤日数分に応じ給与が差し引かれる場合 にあっては 、就業規則、給与規程等に基づき事業所が定めた日数 から当該 欠勤日数を控除した日数 によること。
③ 日給者については、 各月の出勤日数 によること。
(平 18.5.12 庁保険発第 0512001 号 )
★給与締め日が変更し支払基礎日数が減少した場合
全国健康保険協会管掌健康保険において、短時間労働者ではない被保険者は、給与締め日の変更によって給与支給日数が減少した場合であっても、支払基礎日数が 17 日以上であれば、通常の定時決定の方法によって標準報酬月額を算定するものとして取り扱われる。
給与締め日の変更によって給与支給日数が減少した場合でも、 支払基礎日数が 17 日以上 であれば、通常の定時決定の方法で標準報酬月額を算定します。
(令和 5.6.27 事務連絡)
★給与締め日が変更し支払基礎日数が増加する場合
給与の支払方法が月給制であり、毎月 20 日締め、同月末日払いの事業所において、被保険者の給与の締め日が4月より 20 日から 25 日に変更された場合、締め日が変更された4月のみ給与計算期間が 3 月 21 日から 4 月 25 日までとなるため、標準報酬月額の定時決定の際には、 3 月 21 日から 3 月 25 日までの給与を除外し、締め日変更後の給与制度で計算すべき期間( 3 月 26 日から 4 月 25 日まで)で算出された報酬を 4 月の報酬とする。
支払基礎日数が暦日を超えて増加した場合、通常受ける報酬以外の報酬を受けることとなるので、 超過分の報酬を除外 して、その他の月の報酬との平均を算出します。
問題文のように、締め日が変更された4月は給与計算期間が 3 月 21 日から 4 月 25 日までとなるため、定時決定の際には、 3 月 21 日から 3 月 25 日までの給与を除外 します。
締め日変更後の給与制度で計算すべき期間( 3 月 26 日から 4 月 25 日まで)で算出された報酬が 4 月の報酬となります。
被保険者 B は、 4 月から 6 月の期間中、当該労働日における労働契約上の労務の提供地が自宅とされたことから、テレワーク勤務を行うこととなったが、業務命令により、週に 2 回事業所へ一時的に出社した。 B が事業所へ出社した際に支払った交通費を事業主が負担する場合、当該費用は報酬に含まれるため、標準報酬月額の定時決定の手続きにおいてこれらを含めて計算を行った。
労務提供地が「自宅」で、業務命令により事業所等に一時的に出社し、その移動にかかる実費を事業主が負担する場合は、当該費用は 原則として実費弁償 となり 「報酬等」には含まれません 。
当該日における労働契約上の労務の提供地
「自宅-事業所」間の移動に要する費用の取扱い
業務として一時的に出社する場合は 実費弁償 (「報酬等」に該当しない) → 保険料の 算定基礎の対象にならない
通勤手当 (「報酬等」に該当する) → 保険料の 算定基礎の対象になる
(令和 5.6.27 事務連絡)
★定時決定の算定対象月に休業手当等が支払われた月がある場合
一時帰休に伴い、就労していたならば受けられるであろう報酬よりも低額な休業手当等が支払われることとなった場合の標準報酬月額の決定については、標準報酬月額の定時決定の対象月に一時帰休に伴う休業手当等が支払われた場合、その休業手当等をもって報酬月額を算定して標準報酬月額を決定する。ただし、標準報酬月額の決定の際、既に一時帰休の状況が解消している場合は、当該定時決定を行う年の 9 月以降において受けるべき報酬をもって報酬月額を算定し、標準報酬月額を決定する。
休業手当等が支払われた月のみで決定するわけではありません。
例えば、定時決定の対象月である4・5・6月のうち、4・5月は通常の給与の支払を受けて 6月のみ一時帰休による休業手当等が支払われた 場合には、「 6月分は休業手当等を含めて 」報酬月額を算定した上で、4・5・6月の報酬月額を平均して標準報酬月額を決定します。
また、一時帰休の状態が解消しているかどうかは、 7 月 1 日時点で判断します。
7月1日の時点で 一時帰休の状況が解消している場合 の定時決定では、 休業手当等を除いて 標準報酬月額を決定する必要があります。
通常の給与を受けた月における報酬の平均により、標準報酬月額を算出します。
例えば4・5月に通常の給与を受けて6月に休業手当等を受けた場合、4・5月の報酬の平均を「9月以降において受けるべき報酬」として定時決定を行います。
(令 5.6.27 事務連絡)
★ 7 月 1 日時点で一時帰休の状況が解消していた場合
4 月、 5 月、 6 月における定時決定の対象月に一時帰休が実施されていた場合、7月 1 日の時点で一時帰休の状況が解消していれば、休業手当等を除いて標準報酬月額の定時決定を行う。例えば、 4 月及び 5 月は通常の給与の支払いを受けて 6 月のみ一時帰休による休業手当等が支払われ、7月 1 日の時点で一時帰休の状況が解消していた場合には、6月分を除いて4月及び 5 月の報酬月額を平均して標準報酬月額の定時決定を行う。
7月 1 日の時点で一時帰休の状況が解消している場合、4・5月に通常の給与、6月に休業手当等を受けた場合、4・5月の報酬の平均が「9月以降において受けるべき報酬」となります。6月分を除いて4月及び 5 月の報酬月額を平均して標準報酬月額の定時決定を行います。
(令 5.6.27 事務連絡)
全国健康保険協会管掌健康保険の被保険者について、標準報酬月額の定時決定に際し、 4 月、 5 月、 6 月のいずれかの1か月において休職し、事業所から低額の休職給を受けた場合、その休職給を受けた月を除いて報酬月額を算定する。
定時決定に際し、 4 月、 5 月、 6 月のいずれかの1か月休職し、低額の休職給を受けた場合は、 「その休職給を受けた月」を除いて 報酬月額を算定します。
( 昭 37.6.28 保険発第 71 号 )
介護休業期間中の標準報酬月額は、その休業期間中に一定の介護休業手当の支給があったとしても、休業直前の標準報酬月額の算定の基礎となった報酬に基づき算定した額とされる。
介護休業期間中の標準報酬月額は、 休業直前の標準報酬月額の算定の基礎となった報酬 に基づき、算定した額となります。
( 平 11.3.3 保険発第 46 号・庁保険発第 9 号 )
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健康保険法の「報酬」と「賞与」についてみていきます。
まず、報酬と賞与の定義を確認しましょう
⑤ この法律において「 報酬 」とは、賃金、給料、俸給、手当、賞与その他いかなる 名称であるかを問わず 、労働者が、 労 働の対償 として受けるすべてのもの をいう。
ただし、 臨時 に受けるもの及び 3月を超える期間ごと に受けるものは、この限りでない。
⑥ この法律において「 賞与 」とは、賃金、給料、俸給、手当、賞与その他いかなる名称であるかを問わず、労働者が、労働の対償として受けるすべてのもののうち、 3月を超える期間ごと に受けるもの をいう。
法第 46 条 ( 現物給与の価額 )
① 報酬又は賞与の全部又は一部が、 通貨以外のもの で支払われる場合においては、その価額は、その 地方の時価 によって、 厚生労働大臣が 定める。
② 健康保険組合 は、 規約で別段の定め をすることができる。
報酬、賞与に含まれるもの、含まれないものの判断についての問題もよく出題されます。
健康保険法において「報酬」とは、賃金、給料、俸給、手当、賞与その他いかなる名称であるかを問わず、労働者が、労働の対償として受けるすべてのものをいうが、臨時に受けるもの及び3か月を超える期間ごとに受けるものは、この限りでない。
「臨時に受けるもの」、「3か月を超える期間ごとに受けるもの」は、報酬に含まれません。
★解雇予告手当、退職金について
労働基準法に基づく解雇予告手当又は退職を事由に支払われる退職金であって、退職時に支払われるもの若しくは事業主の都合等により退職前に一時金として支払われるものは報酬又は賞与には含まれない。
・労働基準法に基づく「 解雇予告手当 」
・「 退職金 (退職を事由に支払われる退職金で、退職時に支払われるもの又は事業主の都合等により退職前に一時金として支払われるもの)」
は 報酬にも賞与にも該当しません 。
(昭 24.6.24 保文発 1175 、平 15.10.1 保保発第 1001002 号/庁保険発第 1001001 号/)
退職を事由に支払われる退職金であって、退職時に支払われるものは報酬又は賞与として扱うものではないが、被保険者の在職時に、退職金相当額の全部又は一部を給与や賞与に上乗せするなど前払いされる場合は、労働の対償としての性格が明確であり、被保険者の通常の生計にあてられる経常的な収入としての意義を有することから、原則として、報酬又は賞与に該当する。
在職時に、退職金相当額の全部又は一部を 給与や賞与に上乗せするなど前払いされる場合 は、報酬又は賞与に該当します。
(平 15.10.1 保保発第 1001002 号/庁保険発第 1001001 号/)
全国健康保険協会管掌健康保険において、事業主が負担すべき出張旅費を被保険者が立て替え、その立て替えた実費を弁償する目的で被保険者に出張旅費が支給された場合、当該出張旅費は労働の対償とは認められないため、報酬には該当しないものとして取り扱われる。
「出張旅費」は労働の対償ではないので、報酬には該当しません。
(報酬等に該当しないものの例)
・労働の対償として受けるものではない
傷病手当金、労働者災害補償保険法に基づく休業補償、解雇予告手当、退職手当、
内職収入、財産収入、適用事業所以外から受ける収入
(令和 5.6.27 事務連絡)
★6か月ごとに支給される通勤手当
保険料徴収の対象となる賞与とは、いかなる名称であるかを問わず、労働者が、労働の対償として3か月を超える期間ごとに支給されるものをいうが、6か月ごとに支給される通勤手当は、賞与ではなく報酬とされる。
6か月ごとに支給される通勤手当は、賞与ではなく報酬となります。支給の実態は毎月の通勤に支給されるものだからです。
(昭 27.12.4 保文発 7241 )
★賞与が年間を通じ 4 回以上支給される場合
健康保険法第 3 条第5項によると、健康保険法において「報酬」とは、賃金、給料、俸給、手当、賞与その他いかなる名称であるかを問わず、労働者が、労働の対償として受けるすべてのものをいう。したがって、名称は異なっても同一性質を有すると認められるものが、年間を通じ 4 回以上支給される場合において、当該報酬の支給が給与規定、賃金協約等によって客観的に定められており、また、当該報酬の支給が 1 年間以上にわたって行われている場合は、報酬に該当する。
「 3 か月を超える期間ごとに受ける」ものには、年 3 回以下支給される賞与などが該当します。
名称は異なっても同一性質を有すると認められるものが、 年間を通じ 4 回以上 支給される場合は、「報酬」に該当します。
・当該報酬の支給が給与規定、賃金協約等によって客観的に定められている
・当該報酬の支給が 1 年間以上にわたって行われている
場合は、「報酬」に該当します。
(昭和 36.1.26 保発5)
報酬又は賞与の全部又は一部が、通貨以外もので支払われる場合においては、その価額は、その地方の時価によって、厚生労働大臣が定めるが、健康保険組合は、規約で別段の定めをすることができる。
・その地方の時価によって、 厚生労働大臣 が定める
・ 健康保険組合 は、規約で別段の定めをすることができる
★現物給与の価額(ひっかけ問題)
報酬又は賞与の全部又は一部が、通貨以外のもので支払われる場合において、その価額は、その地方の時価によって都道府県知事が定めることになっている(健康保険組合が規約で別段の定めをした場合を除く。)。
都道府県知事ではなく、「厚生労働大臣」が定めます。
全国健康保険協会管掌健康保険の被保険者に係る報酬額の算定において、事業主から提供される食事の経費の一部を被保険者が負担している場合、当該食事の経費については、厚生労働大臣が定める標準価額から本人負担分を控除したものを現物給与の価額として報酬に含めるが、 < A > を被保険者が負担している場合には報酬に含めない。
⑥ 経費の2分の1以上 ⑦ 経費の3分の2以上 ⑭ 標準価額の2分の1以上
< A > ⑮ 標準価額の3分の2以上
食事については、標準価額(=厚生労働大臣の告示価額のこと)の 3 分の 2 以上の額を食費として被保険者が負担している場合は、報酬に含まれません。
現物で支給される食事や住宅は、厚生労働大臣が都道府県ごとに告示で定めた現物給与の価額に基づいて報酬に算入する(健康保険組合が規約で別段の定めをした場合を除く。)。なお、現物給与の価額の適用に当たっては、被保険者の勤務地(被保険者が常時勤務する場所)が所在する都道府県の現物給与の価額を適用することを原則とし、派遣労働者については、派遣元と派遣先の事業所が所在する都道府県が異なる場合、派遣先事業所が所在する都道府県の現物給与の価額を適用する。
・「派遣先事業所」ではなく、「 派遣元 事業所」が所在する都道府県の現物給与の価額を適用します。
・ 現物で支給される食事や住宅 は、 厚生労働大臣 が 都道府県ごと に告示で定めた現物給与の価額に基づいて報酬に算入されます。(健康保険組合が規約で別段の定めをした場合を除く。)。
・被保険者の勤務地(被保険者が常時勤務する場所)が所在する都道府県の現物給与の価額が適用されます。
・派遣労働者については、派遣元と派遣先の事業所が所在する都道府県が異なる場合、「 派遣元事業所 」が所在する都道府県の現物給与の価額が適用されます。
(平 25.2.4 保保発 020401 )
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厚生年金保険法「障害厚生年金の加給年金額」
1級・ 2 級の障害厚生年金には、配偶者加給年金額が加算されます。
3級の障害厚生年金には、配偶者加給年金額は加算されません。
「子」の加給年金額はありません。(障害基礎年金に加算されます。)
障害厚生年金+ 配偶者加給年金額
老齢厚生年金の加給年金額と違う点がポイントです。
① 障害の程度が障害等級の 1級又は2級 に該当する者に支給する障害厚生年金の額は、 受給権者によって 生計を維持 している その者の 65 歳未満の配偶者 があるときは、障害厚生年金の額に加給年金額を加算した額とする。
② 加給年金額は、 224,700 円に改定率 を乗じて得た額 ( その額に 50 円未満の端数が生じたときは、これを切り捨て、 50 円以上 100 円未満の端数が生じたときは、これを 100 円に切り上げるものとする。 ) とする。
③ 受 給権者がその権利を取得した日の 翌日以後 にその者によって生計を維持しているその者の 65 歳未満の配偶者を有するに至った ことにより加給年金額を加算することとなったときは、当該配偶者を有するに至った日の属する月の 翌月から 、障害厚生年金の額を改定する。
★加給年金額の対象になるのは?
障害等級 1 級又は 2 級に該当する者に支給する障害厚生年金の額は、当該受給権者によって生計を維持しているその者の 65 歳未満の配偶者又は子( 18 歳に達する日以後の最初の 3 月 31 日までの間にある子及び 20 歳未満で障害等級 1 級又は 2 級に該当する障害の状態にある子)があるときは、加給年金額が加算された額となる。
加給年金額の対象になるのは、 65 歳未満の配偶者のみです。子は対象になりません。
★受給権を取得した日の翌日以後に配偶者を有するに至った場合
障害等級 1 級に該当する障害厚生年金の受給権者が、その受給権を取得した日の翌日以後にその者によって生計を維持している 65 歳未満の配偶者を有するに至ったときは、当該配偶者を有するに至った日の属する月の翌月から、当該障害厚生年金の額に加給年金額が加算される。
障害厚生年金については、受給権を取得した日の 翌日以後 に 65 歳未満の配偶者を有するに至ったときも加給年金額の加算の対象となることがポイントです。その場合は、当該配偶者を有するに至った日の属する月の 翌月から 、当該障害厚生年金の額に加給年金額が加算されます。
★配偶者が 65 歳に達した場合
加給年金額が加算された障害厚生年金の額について、当該加給年金額の対象になっている配偶者(大正 15 年 4 月 1 日以前に生まれた者を除く。)が 65 歳に達した場合は、当該加給年金額を加算しないものとし、その該当するに至った月の翌月から当該障害厚生年金の額を改定する。
加給年金額の対象になっている配偶者(大正 15 年 4 月 1 日以前に生まれた者を除く。)が 65 歳に達した場合 は、加給年金額は加算されなくなります。この点は、老齢厚生年金と同じです。
昭和 9 年 4 月 2 日以後に生まれた障害等級 1 級又は 2 級に該当する障害厚生年金の受給権者に支給される配偶者に係る加給年金額については、受給権者の生年月日に応じた特別加算が行われる。
障害厚生年金の受給権者に支給される配偶者に係る加給年金額については、 特別加算は行われません 。
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厚生年金保険法「加給年金額の支給停止」
老齢厚生年金に加算される配偶者に係る加給年金額は支給が停止されることがあります。
どのようなときに加給年金額の支給が停止されるのかみていきましょう。
配偶者に係る加給年金額が加算された 老齢厚生年金 については、 加算の対象となっている 配偶者 が、 老齢厚生年金 ( その年金額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が 2 40 以上 であるものに限る 。 ) 、 障害厚生年金 、国民年金法による 障害基礎年金 その他の年金たる給付のうち、老齢若しくは退職又は障害を支給事由とする給付であって政令で定めるものの 支給を受けることができるとき は、その間、 当該配偶者について加算する額に相当する部分の 支給を停止する 。
★配偶者の老齢厚生年金の計算の基礎となる被保険者期間が 240 月以上になった
加給年金額が加算されている老齢厚生年金の受給者である夫について、その加算の対象となっている妻である配偶者が、老齢厚生年金の計算の基礎となる被保険者期間が 240 月以上となり、退職し再就職はせずに、老齢厚生年金の支給を受けることができるようになった場合、老齢厚生年金の受給者である夫に加算されていた加給年金額は支給停止となる。
加給年金額の加算の対象となっている妻である配偶者が、老齢厚生年金の計算の基礎となる被保険者期間が 240 月以上 となり、退職し再就職はせずに、 老齢厚生年金の支給を受けることができるようになった 場合、老齢厚生年金の受給者であ る夫に加算されていた加給年金額は支給停止 となります。
★配偶者加給年金額が支給停止される要件
加給年金額が加算された老齢厚生年金について、その加算の対象となる配偶者が老齢厚生年金の支給を受けることができるときは、その間、加給年金額の部分の支給が停止されるが、この支給停止は当該配偶者の老齢厚生年金の計算の基礎となる被保険者期間が 300 か月以上の場合に限られる。
加給年金額の部分の支給が停止されるのは、配偶者の老齢厚生年金の計算の基礎となる被保険者期間が「 300 か月以上」ではなく、原則として 240 か月以上 の場合です。
★配偶者が 3 級の障害厚生年金を受給している場合
老齢厚生年金に加算される加給年金額の対象となる配偶者が障害等級 3 級の障害厚生年金を受給している場合であっても、加給年金額は支給停止されない。
老齢厚生年金の加給年金額の対象となる配偶者が 障害厚生年金を受給している 場合は、 加給年金額は 支給停止 されます 。 障害等級が 3 級でも加給年金額は支給停止されることがポイントです。
★配偶者が障害手当金を受給している場合
老齢厚生年金における加給年金額の加算の対象となる配偶者が、障害等級 1 級又は 2 級の障害厚生年金及び障害基礎年金を受給している間、当該加給年金額は支給停止されるが、障害等級 3 級の障害厚生年金若しくは障害手当金を受給している場合は支給停止されることはない。
老齢厚生年金における加給年金額の対象となる配偶者が、 3 級の障害厚生年金 を受給している場合は、加給年金額は支給停止されます。
なお、配偶者が、 障害手当金 を受給している場合でも、加給年金額は支給停止されません。
★配偶者が繰上げ支給の老齢基礎年金をうけるとき
老齢厚生年金における加給年金額の加算対象となる配偶者が、繰上げ支給の老齢基礎年金の支給を受けるときは、当該配偶者に係る加給年金額は支給が停止される。
老齢厚生年金の加給年金額の加算対象となる配偶者が、 繰上げ支給の老齢基礎年金 の支給 を受けるときでも、当該配偶者に係る 加給年金額は支給停止されません 。
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厚生年金保険法「加給年金額の減額」
老齢厚生年金に加算される加給年金額
加給年金額は、 配偶者 については 224,700 円に改定率 を乗じて得た額、 子 については1人につき 74,900 円に改定率 を乗じて得た額 ( そのうち 2人まで については、 それぞれ 224,700 円に改定率 を乗じて得た額 ) となります。
なお、 50 円未満の端数は切り捨て、 50 円以上 100 円未満の端数は 100 円に切り上げます。
例えば、子が 3 人いる場合は、加給年金額は、( 224,700 円×改定率)×2+ 74,900 円×改定率となります。
そのうちの 1 人が、 18 歳の年度末が終了したときは、加給年金額は、( 224,700 円 × 改定率) × 2に減額されます。
今日は、加給年金額の減額改定についてみていきます。
加給年金額が加算された 老齢厚生年金 については、配偶者又は子が次の各号のいずれかに該当するに至ったときは、 その者に係る加給年金額を加算しないものとし 、次の各号のいずれかに該当するに至った月の 翌月から 、年金の額を改定する。
( 2 ) 受給権者による 生計維持の状態がやんだ とき。
( 3 ) 配偶者が、 離婚又は婚姻の取消しをした とき。
( 4 ) 配偶者が、 65 歳に 達したとき。
( 5 ) 子が、養子縁組によって受給権者の 配偶者以外 の者の養子となった とき。
( 6 ) 養子縁組による子が、 離縁を したとき。
( 7 ) 子が、婚姻をしたとき。
( 8 ) 子 ( 障害等級の 1級又は2級 に該当する障害の状態にある子を 除く 。 ) について、 18 歳に達した日以後の最初の3月 31 日が終了 したとき。
( 9 ) 障害等級の 1級又は2級 に該当する障害の状態にある子 ( 18 歳に達する日以後の最初の3月 31 日までの間 にある子を 除く 。 ) について、その 事情がやんだ とき。
( 10 )子が、 20 歳 に達したとき。
老齢厚生年金の加給年金額の対象となっている配偶者が、収入を増加させて、受給権者による生計維持の状態がやんだ場合であっても、当該老齢厚生年金の加給年金額は減額されない。
加給年金額の対象となっている配偶者が、収入を増加させて、 受給権者による生計維持の状態がやんだ場合 は、 その者に係る加給年金額を加算しないものとされ、 老齢厚生年金の加給年金額は減額されます。
★配偶者が 65 歳に達したとき
老齢厚生年金に加算される加給年金額の対象となる配偶者(昭和 24 年 4 月 2 日生まれ)が受給資格期間を満たさないため老齢基礎年金を受給できない場合には、当該配偶者が 65 歳に達した日の属する月の翌月以後も引き続き加給年金額が加算される。
加給年金額の対象となる配偶者が受給資格期間を満たさないため老齢基礎年金を受給できない場合でも、配偶者が 65 歳に達した ときは、加給年金額が加算されなくなります。
なお、配偶者が大正 15 年 4 月 1 日以前生まれの場合は、配偶者が 65 歳以後も加給年金額が加算されます。
老齢厚生年金の加給年金額の加算の対象となっていた子(障害等級に該当する障害の状態にないものとする。)が、 18 歳に達した日以後の最初の 3 月 31 日よりも前に婚姻したときは、その子が婚姻した月の翌月から加給年金額の加算がされなくなる。
子が婚姻したときは、その子が婚姻した月の 翌月 から加給年金額の加算がされなくなります。 18 歳に達した日以後の最初の 3 月 31 日よりも前に婚姻した場合でも、同様です。
★子が 17 歳の時に障害状態でなくなった場合
障害等級 2 級に該当する程度の障害の状態であり老齢厚生年金における加給年金額の加算の対象となっている受給権者の子が、 17 歳の時に障害の状態が軽減し障害等級 2 級に該当する程度の障害の状態でなくなった場合、その時点で加給年金額の加算の対象から外れ、その月の翌月から年金の額が改定される。
障害等級 2 級の状態で老齢厚生年金の加給年金額の加算の対象となっている受給権者の子が、 17 歳の時に 2 級に該当しなくなった場合でも、その時点では加給年金額の加算の対象からは外れません。 18 歳に達した日以後の最初の3月 31 日が終了 するまでは、加給年金額の加算の対象となります。
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厚生年金保険法「加給年金額の額」
加給年金額の額についてみていきます。
「配偶者」については、「特別加算」も加算されます。
法第 44 条第 2 項、第 3 項
老齢厚生年金に加算される加給年金額
② 加給年金額は、 配偶者 については 224,700 円に改定率 を乗じて得た額 ( その額に 50 円未満 の端数が生じたときは、これを 切り捨て 、 50 円以上 100 円未満 の端数が生じたときは、これを 100 円に切り上げる ものとする。 ) とし、 子 については1人につき 74,900 円に改定率 を乗じて得た額 ( そのうち 2人まで については、 それぞれ 224,700 円に改定率 を乗じて得た額とし、それらの額に 50 円未満の端数が生じたときは、これを切り捨て、 50 円以上 100 円未満の端数が生じたときは、これを 100 円に切り上げるものとする。 ) とする。
③ 受給権者が その権利を取得した当時胎児であった子 が出生したときは、その子は、受給権者がそ の権利を取得した当時その者によって生計を維持していた子とみなし 、その 出生の月の翌月から 、年金の額を改定する。
昭 60 法附則第 60 条第 2 項
「 昭和9年 4 月 2 日以後 」 に生まれた者 に支給する老齢厚生年金の 配偶者 に係る加給年金額 については、特別加算を加算した額とする。
・ 昭和9年4月2日 から昭和 15 年4月1日までの間に生まれた者
→ 33,200 円に改定率を乗じて得た額
・昭和 15 年4月2日から昭和 16 年4月1日までの間に生まれた者
→ 66,300 円に改定率を乗じて得た額
・昭和 16 年4月2日から昭和 17 年4月1日までの間に生まれた者
→ 99,500 円に改定率を乗じて得た額
・昭和 17 年4月2日から昭和 18 年4月1日までの間に生まれた者
→ 132,600 円に改定率を乗じて得た額
・ 昭和 18 年4月2日以後 に生まれた者
→ 165,800 円 に改定率を乗じて得た額
(50 円未満の端数が生じたときは、これを切り捨て、 50 円以上 100 円未満の端数が生じたときは、これを 100 円に切り上げるものとする。 )
老齢厚生年金の加給年金額の加算の対象となる妻と子がある場合の加給年金額は、配偶者及び2人目までの子についてはそれぞれ 224,700 円に、 3 人目以降の子については1人につき 74,900 円に、それぞれ所定の改定率を乗じて得た額(その額に 50 円未満の端数が生じたときは、これを切り捨て、 50 円以上 100 円未満の端数が生じたときは、これを 100 円に切り上げるものとする。)である。
老齢厚生年金の加給年金額の額は覚えましょう
配偶者及び 1 人目と2人目の子
3 人目以降の子の加給年金額(74,900円)は、 224,700 円の 3 分の 1 です。
老齢厚生年金に加算される加給年金額は、厚生年金保険法第 44 条第 2 項に規定する所定の額に改定率を乗じて得た額とされるが、この計算において、5円未満の端数が生じたときは、これを切り捨て、5円以上 10 円未満の端数が生じたときは、これを 10 円に切り上げるものとされている。
老齢厚生年金に加算される加給年金額の端数処理は、 50 円未満 の端数が生じたときは、これを 切り捨て 、 50 円以上 100 円未満 の端数が生じたときは、これを 100 円に切り上げる ものとされています。
★特別加算の額は「受給権者」の生年月日に応じて決まる
昭和 9 年 4 月 2 日以後に生まれた老齢厚生年金の受給権者に支給される配偶者に係る加給年金額については、その配偶者の生年月日に応じた特別加算が行われる。
昭和 9 年 4 月 2 日以後に生まれた老齢厚生年金の受給権者に支給される配偶者に係る加給年金額については、「その配偶者」ではなく 「 受給権者 の生年月日」 に応じた特別加算が行われます。
★生年月日によって変わる特別加算の額
昭和 9 年 4 月 2 日以後に生まれた老齢厚生年金の受給権者に支給される配偶者の加給年金額に加算される特別加算の額は、受給権者の生年月日に応じて 33,200 円に改定率を乗じて得た額から 165,800 円に改定率を乗じて得た額の範囲内であって、受給権者の生年月日が早いほど特別加算の額は大きくなる。
特別加算の額は、老齢厚生年金の受給権者の生年月日が 「遅いほど」 特別加算の額は大きくなります。
★昭和 9 年と昭和 18 年をおぼえましょう
昭和 9 年 4 月 2 日以降に生まれた老齢厚生年金の受給権者に支給される配偶者の加給年金額に加算される特別加算の額は、昭和 16 年 4 月 2 日生まれの受給権者よりも昭和 18 年 4 月 2 日生まれの受給権者の方が高額になる。
配偶者の加給年金額に特別加算が加算されるのは、「 昭和 9 年 4 月 2 日以降」に生まれた老齢厚生年金の受給権者です。
受給権者の生年月日が遅いほど、特別加算の額は高額になりますが、「 昭和 18 年 4 月 2 日以降生まれの受給権者」からは、一律になります。
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厚生年金保険法「老齢厚生年金の配偶者・子についての加給年金額」
加給年金額の対象となる配偶者・子の要件をみていきます。
「年齢」、「生計維持の認定要件」がポイントです。
法第 44 条第 1 項 (加給年金額 )
老齢厚生年金 ( その年金額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が 240 以上 であるものに限る。 ) の額は、受給権者がその 権利を取得した当時 ( その権利を取得した当時、当該老齢厚生年金の額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が 240 未満 であったときは、在 職定時改定又は退職時改定 により当該月数が 240 以上となるに至った当時 。 ) その者によって生計を維持していた その者の 65 歳未満の配偶者 又は 子 ( 18 歳 に達する日以後の最初の 3月 31 日までの間にある 子及び 20 歳未満 で障害等級の 1級若しくは2級 に該当する障害の状態にある子に限る。 ) があるときは、老齢厚生年金の額に加給年金額を加算した額とする。
ただし、国民年金法第 33 条の2第1項の規定により 障害基礎年金に加算が行われている子 があるとき ( 当該子について加算する額に相当する部分の全額につき支給を停止されているときを除く。 ) は、 その間、当該子について加算する額に相当する部分の 支給を停止する 。
老齢厚生年金(その計算の基礎となる被保険者期間の月数は 240 か月以上。)の加給年金額に係る生計維持関係の認定要件について、受給権者がその権利を取得した当時、その前年の収入(前年の収入が確定しない場合にあっては前々年の収入)が厚生労働大臣の定める金額以上の収入を有すると認められる者以外の者でなければならず、この要件に該当しないが、定年退職等の事情により近い将来収入がこの金額を下回ると認められる場合であっても、生計維持関係が認定されることはない。
「生計維持認定対象者に係る収入に関する認定に当たっては、次のいずれかに該当する者は 、厚生労働大臣の定める金額 ( 年額 850 万円 ) 以上 の収入を将来にわたって有すると認められる者 以外 の者 に該当するものとされます。
ア 前年の収入 ( 前年の収入が確定しない場合にあっては、前々年の収入 ) が年額 850 万円未満 であること。
イ 前年の所得 ( 前年の所得が確定しない場合にあっては、前々年の所得 ) が年額 655.5 万円未満 であること。
ウ 一時的な所得があるときは、これを除いた後、前記ア又はイに該当すること。
エ 前記のア、イ又はウに該当しないが、 定年退職等の事情 により 近い将来 ( おおむね 5 年以内 ) 収入が年額 850 万円未満又は所得が年額 655.5 万円未満となると認められること。
問題文の「定年退職等の事情により近い将来収入がこの金額を下回ると認められる場合」は、 生計維持関係が認定されることがあります 。
(令 6.11.27 年発 1127 第 2 号 )
★ 18 歳の年度末終了後 20 歳になる前に障害状態となった場合
老齢厚生年金の受給権者がその権利を取得した当時その者によって生計を維持していた子が 18 歳に達した日以後の最初の 3 月 31 日が終了したため、子に係る加給年金額が加算されなくなった。その後、その子は、 20 歳に達する日前までに障害等級1級又は 2 級に該当する程度の障害の状態となった。この場合、その子が 20 歳に達するまで老齢厚生年金の額にその子に係る加給年金額が再度加算される。
子が 18 歳に達した日以後の最初の 3 月 31 日が終了し、 子に係る加給年金額が加算されなくなった後に 、その子が、 20 歳に達する日前までに障害等級1級又は 2 級の障害の状態となっても、再度、加給年金額が加算されることはありません。
★障害基礎年金と老齢厚生年金が併給される場合
障害基礎年金の支給を受けている者に子の加算が行われているとき(当該子について加算する額に相当する部分の全額につき支給停止されているときを除く。)に、当該子に係る加給年金額が加算された老齢厚生年金が併給されることとなった場合は、当該老齢厚生年金については、その間、当該子について加算する額に相当する部分の支給が停止される。
障害基礎年金には「子」の加算があり、老齢厚生年金にも「子」の加給年金額があります。
「 65 歳以上」の場合は、障害基礎年金と老齢厚生年金が併給されることがあります。
障害基礎年金に 子の加算が行われている とき(当該子について加算する額に相当する部分の全額につき支給停止されているときを除く。)に、当該 子に係る加給年金額が加算された 老齢厚生年金が併給される こととなった場合 は、障害基礎年金の子の加算を優先し、 老齢厚生年金 については、その間、当該 子について加算する額に相当する部分の支給が停止 されます。
★加給年金額の対象者がある老齢厚生年金の受給権者等の届出
第 1 号厚生年金被保険者期間に基づく老齢厚生年金の受給権者(加給年金額の対象者があるものとする。)は、その額の全部につき支給が停止されている場合を除き、正当な理由なくして、厚生年金保険法施行規則第 35 条の3に規定する加給年金額の対象者がある老齢厚生年金の受給権者に係る現況の届書を提出しないときは、当該老齢厚生年金が支給停止され、その後、当該届書が提出されれば、提出された月から支給停止が解除される。
「 加給年金額の対象者 」がある老齢厚生年金の受給権者は、原則として、毎年、指定日までに、所定の事項を記載し、かつ、自ら署名した届書を、日本年金機構に提出しなければなりません。
(則第 35 条の3第 1 項、則第 36 条)
第 1 号厚生年金被保険者期間に基づく保険給付については、「 正当な理由がなくて 、届出をせず、又は書類その他の物件を提出しないときは、 保険給付の支払を 一時差し止める ことができる 。」とされています。(法第 78 条)
問題文の「当該老齢厚生年金が支給停止され、その後、当該届書が提出されれば、提出された月から支給停止が解除される。」が誤りです。
支給停止ではなく「一時差し止める」ですので、届書が提出されれば、差し止められた分が遡って支給されます。
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老齢厚生年金の受給権者に、生計を維持している配偶者又は子がいる場合は、加給年金額が加算されることがあります。
加給年金額が加算される老齢厚生年金の要件を見ていきましょう。
法第 44 条第 1 項 ( 加給年金額 )
① 老齢厚生年金 ( その年金額の計算の基礎となる 被保険者期間の月数が 240 以上 であるものに限る。 ) の額は、受給権者がその 権利を取得した当時 ( その 権利を取得した当時 、当該老齢厚生年金の額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が 240 未満 であったとき は、 在職定時改定又は退職時改定 により当該月数が 240 以上となるに至った当時 。 ) その者によって 生計を維持していた その者の 65 歳未満の配偶者 又は 子 ( 18 歳 に達する日以後の最初の3月 31 日までの間 にある子及び 20 歳未満 で障害等級の 1級若しくは2級 に該当する障害の状態にある子に限る。 ) があるときは、老齢厚生年金の額に 加給年金額を加算 した額とする。
ただし、 国民年金法 第 33 条の2第1項の規定( 障害基礎年金 )により 加算が行われている子 があるとき ( 当該子について加算する額に相当する部分の全額につき支給を停止されているときを除く。 ) は、その間、当該 子について加算する額に相当する部分の 支給を停止 する 。
障害基礎年金に子の加算が行われているとときは、老齢厚生年金の子の加給年金額は支給が停止されます。
では、過去問を解いてみましょう
★老齢厚生年金の受給権を取得した後に婚姻した場合
老齢厚生年金(その年金額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が 240 以上であるものに限る。)の受給権者が、受給権を取得した以後に初めて婚姻し、新たに 65 歳未満の配偶者の生計を維持するようになった場合には、当該配偶者に係る加給年金額が加算される。
配偶者に係る加給年金額が加算されるためには、老齢厚生年金(その年金額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が 240 以上 であるものに限る。)の 権利を取得した当時 、 その受給権者によって 生計を維持していた ことが必要です。
受給権を取得した以後に初めて婚姻し、新たに 65 歳未満の配偶者の生計を維持するようになった場合には、当該配偶者に係る加給年金額は 加算されません 。
★老齢厚生年金の受給権を取得した後に子が誕生した場合
老齢厚生年金の受給権者が、その受給権を取得した当時、加給年金額の加算の対象となる配偶者及び 1 人の子がいたが、受給権を取得した2年後に第 2 子が誕生した。この場合、当該第 2 子(受給権者によって生計を維持しているものとする。)については加給年金額の加算の対象とはならない。
老齢厚生年金の受給権を取得した当時に生計を維持していなかった第 2 子は、加給年金額の加算の対象となりません。
★老齢厚生年金の受給権取得時は240未満だったが退職時改定で240以上となった場合
被保険者である老齢厚生年金の受給権者は、その受給権を取得した当時、加給年金額の対象となる配偶者がいたが、当該老齢厚生年金の額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が 240 未満であったため加給年金額が加算されなかった。その後、被保険者資格を喪失した際に、被保険者期間の月数が 240 以上になり、当該 240 以上となるに至った当時、加給年金額の対象となる配偶者がいたとしても、当該老齢厚生年金の受給権を取得した当時における被保険者期間が 240 未満であるため、加給年金額が加算されることはない。
老齢厚生年金の受給権を取得した当時、老齢厚生年金の額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が 240 未満 の場合は、加給年金額は加算されません。
その後、厚生年金保険の被保険者資格を喪失した際に、退職時改定により、被保険者期間の月数が 240 以上 になり、 240 以上となるに至った当時 、加給年金額の対象となる配偶者がいる場合は、 加給年金額が加算されます 。
★2以上の種別の被保険者であった期間を有する場合の加給年金額①
第1号厚生年金被保険者期間を 170 か月、第2号厚生年金被保険者期間を 130 か月有する昭和 25 年 10 月2日生まれの男性が、老齢厚生年金の受給権を 65 歳となった平成 27 年 10 月1日に取得した。この場合、一定の要件を満たす配偶者がいれば、第1号厚生年金被保険者期間に基づく老齢厚生年金に加給年金額が加算される。なお、この者は、障害等級3級以上の障害の状態になく、上記以外の被保険者期間を有しないものとする。
「 2以上の種別 」の被保険者であった期間を有する者については、2以上の被保険者の種別に係る被保険者であった期間に係る被保険者期間を 合算 して、加給年金額の規定を適用します。(法第 78 条の 27 )
この場合は、加給年金額は、各号の厚生年金被保険者期間のうちの一つの老齢厚生年金の額に加算されます。
どの老齢厚生年金に加算されるかについては、順序が決まっています。(令 3 条の 13 )
①老齢厚生年金のうち 最も早い日 において受給権を取得したもの
②最も早い日において受給権を取得した老齢厚生年金が2以上あるときは、各号の厚生年金被保険者期間のうち 最も長い一の期間
③最も長い一の期間が2以上ある場合は、「第1号」→「第 2 号」→「第 3 号」→「第 4 号」の順序
170 か月+ 130 か月= 300 か月ありますので、加給年金額が加算される要件を満たします。
第1号厚生年金被保険者期間分の受給権と第2号厚生年金被保険者期間分の受給権を同時に取得していますので、 最も長い期間の「第1号厚生年金被保険者期間」 に基づく老齢厚生年金に加給年金額が加算されます。
★2以上の種別の被保険者であった期間を有する場合の加給年金額②
甲は第 1 号厚生年金被保険者期間を 140 か月有していたが、後に第 2 号厚生年金被保険者期間を 150 か月有するに至り、それぞれの被保険者期間に基づく老齢厚生年金の受給権が同じ日に発生した(これら以外の被保険者期間は有していない。)。甲について加給年金額の加算の対象となる配偶者がいる場合、第 1 号厚生年金被保険者期間に基づく老齢厚生年金に加給年金額が加算される。
第 1 号厚生年金被保険者期間分と第 2 号厚生年金被保険者期間分の老齢厚生年金の受給権が同時に発生していますので、 期間が長い第2号厚生年金被保険者期間 に基づく老齢厚生年金に加給年金額が加算されます。
★離婚時みなし被保険者期間の扱い
老齢厚生年金に配偶者の加給年金額が加算されるためには、老齢厚生年金の年金額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が 240 以上という要件があるが、当該被保険者期間には、離婚時みなし被保険者期間を含めることはできない。
加給年金額が加算される要件の「被保険者期間の月数が 240 以上」には、離婚時みなし被保険者期間を含めることはできません。
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→ https://youtu.be/nNdgBn8weXk?si=unl3HESTa5PG_oTU
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厚生年金保険法「経過的寡婦加算」
遺族厚生年金に中高齢寡婦加算が加算されている妻が 65 歳になり、自身の老齢基礎年金が支給されるようになると、中高齢寡婦加算は加算されなくなります。
代わりに、 65 歳以降、「経過的寡婦加算」が加算 されます。
「中高齢寡婦加算」は、遺族基礎年金の 4 分の 3 ですが、年金の制度上、老齢基礎年金の額が、中高齢寡婦加算に満たない年代の人がいます。
「 昭和 31 年 4 月 1 日以前生まれ 」の人です。
★ 20 歳から 60 歳まで専業主婦の場合
20歳 30歳 昭和 61 年 4 月 1 日
●昭和 31 年 4 月 1 日以前生まれの場合( 新法施行時に 30 歳以上 )は
→ 昭和 61 年 4 月 1 日~ 60 歳までの第 3 号被保険者期間では、老齢基礎年金の 4 分の 3 になりません。(=中高齢寡婦加算の額に満たない)
★老齢基礎年金の額が中高齢寡婦加算の額に満たない年代のために、老齢基礎年金の額に相当する額と合わせて中高齢寡婦加算の額となるように、 生年月日に応じて 設定されているのが経過的寡婦加算です。経過的寡婦加算は 65 歳以降に加算されるものです。
★経過的寡婦加算が加算される生年月日
昭和 32 年 4 月 1 日生まれの妻は、遺族厚生年金の受給権者であり、中高齢寡婦加算が加算されている。当該妻が 65 歳に達したときは、中高齢寡婦加算は加算されなくなるが、経過的寡婦加算の額が加算される。
「昭和 32 年 4 月 1 日生まれ」の妻には、経過的寡婦加算は加算されません。
(昭 60 年法附則第 73 条)
★経過的寡婦加算の額の計算ポイント
遺族厚生年金の受給権者である妻で一定の要件を満たす者に加算される中高齢寡婦加算の額は、妻の生年月日に応じた率を使用し算出されるが、経過的寡婦加算の額は、当該妻の生年月日にかかわらず、一定の金額とされている。
中高齢寡婦加算の額は、「 妻の生年月日にかかわらず 一定の金額 」です。経過的寡婦加算の額は、「 妻の生年月日に応じた率 を使用」し算出されます。
経過的寡婦加算の額は、生年月日が若いほど額が小さくなります。
★遺族厚生年金の受給権を取得した当時に65歳以上の妻
③【 H27 年出題】 ※改正による修正あり
保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が 25 年以上ある 老齢厚生年金の受給権者(そ の計算の基礎となる被保険者期間の月数は 240 か月以上あるものとする。)が死亡したことによりその妻(昭和 25 年 4 月 2 日生まれ)に支給される遺族厚生年金は、その権利を取得した当時、妻が 65 歳以上であっても、経過的寡婦加算が加算される。なお、当該妻は障害基礎年金及び遺族基礎年金の受給権を有しないものとする。
遺族厚生年金の受給権を取得した当時、妻が 65 歳以上であっても、経過的寡婦加算は加算されます。
なお、妻が遺族基礎年金の支給を受けることができるとき、障害基礎年金が支給されているときは、経過的寡婦加算は支給が停止されます。
(昭 60 年法附則第 73 条)
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厚生年金保険法「遺族厚生年金の特例」
厚生年金保険の被保険者には次の4つの種別があります。
→ ②から④以外(民間企業の会社員など)
今回は、例えば、民間企業の会社員の期間と国家公務員の期間があるような、2以上の種別の被保険者であった期間を有する者が死亡した場合の遺族厚生年金をみていきます。
「短期要件」と「長期要件」でルールが異なります。
法第 78 条の 32 ( 遺族厚生年金の額の特例 )
① 2以上の種別 の被保険者であった期間を有する者の遺族に係る遺族厚生年金( 短期要件 に該当することにより支給されるものに限る。 ) の額については、死亡した者に係る 2以上の被保険者の種別に係る被保険者であった期間を合算 し、一の期間に係る被保険者期間のみを有するものとみなして、遺族厚生年金の額の計算及びその支給停止に関する規定その他政令で定める規定を適用する。この場合において、必要な読替えその他必要な事項は、政令で定める。
② 2以上の種別 の被保険者であった期間を有する者の遺族に係る遺族厚生年金 ( 長期要件 に該当することにより支給されるものに限る。 ) については、 各号 の厚生年金被保険者期間に係る被保険者期間 ごと に支給する ものとし、そのそれぞれの額は、死亡した者に係る2以上の被保険者の種別に係る被保険者であった期間を合算し、一の期間に係る被保険者期間のみを有するものとみなして、遺族厚生年金の額の計算に関する規定により計算した額をそれぞれ一の期間に係る被保険者期間を計算の基礎として第 60 条第1項第1号の規定の例により計算した額に応じて 按分した額 とする。この場合において、必要な読替えその他必要な事項は、政令で定める。
③ 中高齢寡婦加算 は、政令で定めるところにより、各号の厚生年金被保険者期間のうち 一の期間に係る被保険者期間を計算の基礎とする遺族厚生年金の額 に加算するものとする。
死亡日に加入していた実施機関が、他の実施機関分も 合算 して裁定し支給します。
例えば、国家公務員から民間企業に転職し、民間企業に在職中に死亡した場合は、遺族厚生年金は、厚生労働大臣(日本年金機構)から支給されます。
それぞれの加入期間ごとに、各実施機関が裁定し支給します。
第 2 号(国家公務員) 30 年
第 1 号(民間企業) 10 年
例えば、国家公務員が 30 年、民間企業が 10 年の場合は、 30 年分は国家公務員共済組合から、 10 年分は厚生労働大臣(日本年金機構)から支給されます。
障害等級1級の障害厚生年金の受給権者(厚生年金保険法第 58 条第 1 項第 4 号に規定するいわゆる長期要件には該当しないものとする。)が死亡し、その者が2以上の被保険者の種別に係る被保険者であった期間を有していた場合、遺族厚生年金の額については、その死亡した者に係る2以上の被保険者の種別に係る被保険者であった期間を合算し、1の被保険者の種別に係る被保険者であった期間に係る被保険者期間のみを有するものとみなして額の計算をする。なお、それぞれの期間を合算しても 300 か月に満たない場合は、 300 か月として計算する。
「短期要件」の遺族厚生年金の問題です。
・ それぞれの期間を合算しても 300 か月に満たない場合は、 300 か月 として計算します。
2以上の種別の被保険者であった期間を有する老齢厚生年金の受給権者が死亡した場合における遺族厚生年金(中高齢の寡婦加算額が加算されるものとする。)は、各号の厚生年金被保険者期間に係る被保険者期間ごとに支給するものとし、そのそれぞれの額は、死亡した者に係る2以上の被保険者の種別に係る被保険者であった期間を合算し、1の期間に係る被保険者期間のみを有するものとみなして遺族厚生年金の額の計算に関する規定により計算した額に中高齢の寡婦加算額を加算し、それぞれ1の期間に係る被保険者期間を計算の基礎として計算した額に応じて按分した額とする。
長期要件の遺族厚生年金は、それぞれの加入期間ごとに、それぞれの実施機関から支給されます。
しかし、中高齢寡婦加算については、按分されるのではなく、原則として、「各号の厚生年金被保険者期間のうち 最も長い一の期間 に基づく遺族厚生年金」に加算されます。
※各号の厚生年金被保険者期間のうち最も長い一の期間が2以上ある場合は、次に掲げる順序によります。
① 第1号厚生年金被保険者期間 → ② 第2号厚生年金被保険者期間 → ③ 第3号厚生年金被保険者期間 → ④ 第4号厚生年金被保険者期間
(令第 3 条の 13 の7)
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厚生年金保険法「遺族厚生年金の遺族」
遺族厚生年金の支給対象になる遺族をみていきます。
遺族の「順位」があること、生計維持が認められる要件にも注意しましょう。
また、労災保険のような転給がないこともポイントです。
① 遺族厚生年金を受けることができる遺族は、 被保険者又は被保険者であった者の 配偶者、子、父母、孫又は祖父母 であって、被保険者又は被保険者であった者 の死亡の当時 ( 失 踪の宣告 を受けた被保険者であった者にあっては、 行方不明となった当時 。 ) その者によって 生計を維持 したもの とする。ただし、 妻以外 の者にあっては、次に掲げる要件に該当した場合に限るものとする。
( 1 ) 夫、父母又は祖父母 については、 55 歳以上 であること。
( 2 ) 子又は孫 については、 18 歳に達する日以後の最初の3月 31 日までの間 にあるか、又は 20 歳未満 で障害等級の 1級若しくは2級に該当する障害の状態 にあり、かつ、 現に婚姻をしていない こと。
② 父母 は、配偶者又は子が、 孫 は、配偶者、子又は父母が、 祖父母 は、配偶者、子、父母又は孫が遺族厚生年金の受給権を取得したときは、 それぞれ遺族厚生年金を受けることができる遺族としない。
③ 被保険者又は被保険者であった者の死亡の当時 胎児であった子が出生した ときは、 将来に向って 、その子は、被保険者又は被保険者であった者の 死亡の当時その者によって生計を維持していた子とみなす 。
85歳の老齢厚生年金の受給権者が死亡した場合、その者により生計を維持していた未婚で障害等級 2 級に該当する程度の障害の状態にある 60 歳の当該受給権者の子は、遺族厚生年金を受けることができる遺族とはならない。
「 60 歳」の受給権者の子は、遺族厚生年金を受けることができる遺族になりません。
★先順位の遺族が受給権を取得し、その後失権した場合
被保険者が死亡した当時、妻、 15 歳の子及び 65 歳の母が当該被保険者により生計を維持していた。妻及び子が当該被保険者の死亡により遺族厚生年金の受給権を取得したが、その1年後に妻が死亡した。この場合、母が当該被保険者の死亡による遺族厚生年金の受給権を取得することはない。
「妻、 15 歳の子及び 65 歳の母」があった場合、「妻及び子」が遺族厚生年金の受給権を取得し、母は遺族厚生年金を受けることはできません。その後、妻が死亡しても、母が遺族厚生年金の受給権を取得することはありません。
被保険者の死亡当時 10 歳であった遺族厚生年金の受給権者である被保険者の子が、 18 歳に達した日以後の最初の 3 月 31 日が終了したことによりその受給権を失った場合において、その被保険者の死亡当時その被保険者によって生計を維持していたその被保険者の父がいる場合でも、当該父が遺族厚生年金の受給権者となることはない。
「父」は、「子」が遺族厚生年金の受給権を取得したときは、「 遺族厚生年金を受けることができる遺族としない 」とされています。
子が、受給権を失った場合でも、父が遺族厚生年金の受給権者となることはありません。
★胎児であった子が出生したとき
被保険者又は被保険者であった者の死亡の当時胎児であった子が出生したときは、厚生年金保険法第 59 条第 1 項に規定する遺族厚生年金を受けることができる遺族の範囲の適用については、将来に向かって、その子は、被保険者又は被保険者であった者の死亡の当時その者によって生計を維持していた子とみなす。
ポイントは、「将来に向かって」の部分です。被保険者の死亡当時にさかのぼってではありません。
被保険者又は被保険者であった者の死亡の当時胎児であった子が出生したときは、その妻の有する遺族厚生年金に当該子の加給年金額が加算される。
遺族厚生年金は、「加給年金額」はありません。
令第 3 条の 10( 遺族厚生年金の生計維持の認定 )
被保険者又は被保険者であった者の死亡の当時その者によって生計を維持していた配偶者、子、父母、孫又は祖父母は、当該被保険者又は被保険者であった者の 死亡の当時その者と生計を同じく していた者であって 厚生労働大臣の定める金額以上の収入 を 将来にわたって有すると認められる者 以外 のものその他これに準ずる者として厚生労働大臣の定める者とする。
被保険者又は被保険者であった者の死亡の当時その者と生計を同じくしていた子であっても、年額 130 万円以上の収入を将来にわたって有すると認められる場合は、その者によって生計を維持されていたとは認められず、遺族厚生年金を受けることができる遺族になることはない。
「年額 130 万円以上」ではなく、「年額 850 万円以上」です。
( 平 23.3.23 年発 0323 第 1 号 )
被保険者の死亡の当時その者と生計を同じくしていたが、年収 850 万円以上の給与収入を将来にわたって有すると認められたため、遺族厚生年金の受給権を得られなかった配偶者について、その後、給与収入が年収 850 万円未満に減少した場合は、当該減少したと認められたときから遺族厚生年金の受給権を得ることができる。
生計維持関係は、「 受給権発生日 (被保険者の死亡の当時)」で判断されます。その後、給与収入が年収 850 万円未満に減少しても、遺族厚生年金は受けられません。
( 平 23.3.23 年発 0323 第 1 号 )
被保険者又は被保険者であった者の死亡の当時、その者と生計を同じくしていた配偶者で、前年収入が年額 800 万円であった者は、定期昇給によって、近い将来に収入が年額 850 万円を超えることが見込まれる場合であっても、その被保険者又は被保険者であった者によって生計を維持していたと認められる。
★収入に関する認定要件を確認しましょう
生計維持認定対象者に係る収入に関する認定に当たっては、次のいずれかに該当する者は、 厚生労働大臣の定める金額 ( 年額 850 万円 ) 以上の収入を将来にわたって有すると認められる者 以外 の者 に該当するものとされます。
① 前年の 収入 ( 前年の収入が確定しない場合にあっては、前々年の収入 ) が年額 850 万円未満 であること。
② 前年の 所得 ( 前年の所得が確定しない場合にあっては、前々年の所得 ) が年額 655.5 万円未満 であること。
③ 一時的な所得があるときは、これを除いた後、前記①又は②に該当すること。
④ 前記の①、②又は③に該当しないが、 定年退職等の事情により近い将来 ( おおむね 5 年以内 ) 収入が年額 850 万円未満又は所得が年額 655.5 万円未満となると認められること。
被保険者等の死亡の当時、その者と生計を同じくしていた配偶者で、前年収入が年額 800 万円であった者は生計を維持していたと認められます。
( 平 23.3.23 年発 0323 第 1 号 )
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厚生年金保険法「遺族厚生年金の支給要件」
遺族厚生年金の支給要件をみていきます。
「短期要件と長期要件」があること、「保険料納付要件がある・ない」があることがポイントです。
① 遺族厚生年金は、被保険者又は被保険者であった者が次の各号のいずれかに該当する場合に、その者の遺族に支給する。ただし、 第1号又は第2号 に該当する場合にあっては、死亡した者につき、 死亡日の前日 において、 死亡日の属する月の前々月 までに国民年金の被保険者期間があり、かつ、当該被保険者期間に係る保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が当該被保険者期間の 3分の2 に満たないときは、この限りでない。
( 1 ) 被保険者 ( 失踪の宣告 を受けた被保険者であった者であって、行方不明となった当時被保険者であったものを含む。 ) が、死亡したとき。
( 2 ) 被保険者であった者 が、被保険者の資格を喪失した後に、 被保険者であった間に初診日がある 傷病により当該 初診日から起算して5年 を経過する日 前 に死亡したとき。
( 3 ) 障害等級の 1級又は 2 級 に該当する障害の状態にあ る障害厚生年金の受給権者 が、死亡したとき。
( 4 ) 保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算 した期間が 25 年以上 である者が、死亡したとき。
② 死亡した被保険者又は被保険者であつた者が 第1号から第3号までのいずれか に該当し、かつ、 第4号 にも該当するときは、その遺族が遺族厚生年金を請求したときに 別段の申出をした場合を除き 、 第1号から第3号までの いずれかのみに該当 し、 第4号には該当しない ものとみなす 。
( 1 )~( 3 )が短期要件、( 4 )が長期要件です。
保険料納付要件が問われるのは( 1 )と( 2 )です。
★被保険者が死亡した場合(在職中に死亡した場合)
20歳未満の厚生年金保険の被保険者が死亡した場合、死亡した者によって生計を維持していた一定の遺族に遺族厚生年金が支給される。
厚生年金保険の被保険者が死亡した場合は、被保険者が 20 歳未満でも一定の遺族に遺族厚生年金が支給されます。なお、被保険者が 20 歳未満の場合は、死亡日の属する月の前々月までに未納期間がありませんので、保険料納付要件は満たします。
保険料納付要件を満たしている被保険者が行方不明となり、その後失踪の宣告を受けた場合、死亡した者によって生計を維持していた一定の遺族に遺族厚生年金が支給される。
「 失踪の宣告 を受けた被保険者であった者であって、 行方不明となった当時被保険者であったもの 」も、遺族厚生年金の対象となります。要件を満たせば、一定の遺族に遺族厚生年金が支給されます。
★初診日から 5 年を経過する日前に死亡した場合(資格喪失後の死亡)
厚生年金保険法第 58 条第 1 項第 2 号の規定により、厚生年金保険の被保険者であった者が、被保険者の資格を喪失した後に、被保険者であった間に初診日がある傷病により < A > を経過する日前に死亡したときは、死亡した者によって生計を維持していた一定の遺族に遺族厚生年金が支給される。ただし、死亡した者が遺族厚生年金に係る保険料納付要件を満たしていない場合は、この限りでない。
⑬ 当該初診日から起算して3年 ⑭ 当該初診日から起算して5年
⑮ 被保険者の資格を喪失した日から起算して3年
⑯ 被保険者の資格を喪失した日から起算して5年
< A > ⑭ 当該初診日から起算して5年
・厚生年金保険の被保険者の資格を喪失した後に死亡
・ 被保険者であった間に初診日がある 傷病(在職中に初診日がある傷病)により
・当該 初診日から起算して5年 を経過する日 前 に死亡
→「初診日」から起算します。 「被保険者の資格を喪失した日」ではありませんので注意しましょう。
厚生年金保険の被保険者であった甲は令和 3 年 4 月 1 日に厚生年金保険の被保険者資格を喪失したが、厚生年金保険の被保険者期間中である令和 3 年 3 月 15 日に初診日がある傷病により令和 3 年 8 月 1 日に死亡した(死亡時の年齢は 50 歳であった。)。この場合、甲について国民年金の被保険者期間があり、当該国民年金の被保険者期間に係る保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が、当該国民年金の被保険者期間の 3 分の 2 未満であっても、令和 2 年 7 月から令和 3 年 6 月までの間に保険料納付済期間及び保険料免除期間以外の国民年金の被保険者期間がないときには、遺族厚生年金の支給対象となる 。
★保険料納付要件の特例を確認しましょう
・ 令和 18 年4月1日前 に死亡した者
・ 死亡日の前日 において当該死亡日の属する月の 前々月までの1年間 のうちに 保険料納付済期間及び保険料免除期間 以外 の国民年金の被保険者期間がない =保険料未納期間がないこと)
(昭 60 年法附則第 64 条第 2 項)
問題文の場合は、令和 3 年 8 月 1 日に死亡していますので、死亡日の属する月の 前々月 は令和3年 6 月です。
死亡日の属する月の 前々月までの1年間 は、令和 2 年 7 月から令和 3 年 6 月ですので、その間に保険料納付済期間及び保険料免除期間以外の国民年金の被保険者期間がないとき(=滞納がないとき)には、遺族厚生年金の支給対象となります 。
★ 1 級・ 2 級の障害厚生年金の受給権者が死亡した場合
障害等級1級又は2級に該当する障害の状態にある障害厚生年金の受給権者が死亡したときは、遺族厚生年金の支給要件について、死亡した当該受給権者の保険料納付要件が問われることはない。
障害等級1級・2級の障害厚生年金の受給権者が死亡したときは、遺族厚生年金の支給要件について、保険料納付要件は問われません。
障害等級3級に該当する障害厚生年金の受給権者である被保険者が死亡したときは、保険料納付要件を満たしていない場合であっても、その者の遺族に遺族厚生年金を支給する。
「障害等級 3級 に該当する障害厚生年金の受給権者である 被保険者 」が死亡したときは、 保険料納付要件を満たしていない場合 は、遺族厚生年金は支給されません。
老齢厚生年金の受給権者(被保険者ではないものとする。)が死亡した場合、国民年金法に規定する保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が 10 年であったとしても、その期間と同法に規定する合算対象期間を合算した期間が 25 年以上である場合には、厚生年金保険法第 58 条第1項第 4 号に規定するいわゆる長期要件に該当する。
「保険料納付済期間、保険料免除期間及び 合算対象期間 並びに 65 歳に達した日の属する月以後の被保険者期間 を合算した期間が 25 年以上 である者」は、保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が 25 年以上であるものとみなされます。
問題文のように、合算対象期間を合算して 25 年以上である場合には、長期要件に該当します。
★短期要件と長期要件の両方に該当する場合
20歳から 30 歳まで国民年金の第 1 号被保険者、 30 歳から 60 歳まで第 2 号厚生年金被保険者であった者が、 60 歳で第 1 号厚生年金被保険者となり、第 1 号厚生年金被保険者期間中に 64 歳で死亡した。当該被保険者の遺族が当該被保険者の死亡当時生計を維持されていた 60 歳の妻のみである場合、当該妻に支給される遺族厚生年金は、妻が別段の申出をしたときを除き、厚生年金保険法第 58 条第 1 項第 4 号に規定するいわゆる長期要件のみに該当する遺族厚生年金として年金額が算出される。
問題文の場合、「保険料納付済期間が 25 年以上」あるため長期要件に該当し、かつ、「第 1 号厚生年金被保険者期間中」に死亡していますので、短期要件にも該当します。
この場合、妻が別段の申出をしたときを除き、 「短期要件」のみに該当する 遺族厚生年金として年金額が算出されます。 長期要件 には該当しない ものとみなされます 。
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厚生年金保険法「遺族厚生年金の額」
今回は、遺族厚生年金の額の計算をみていきます。
遺族厚生年金の額は、原則として、「死亡した者の老齢厚生年金( 報酬比例部分 )× 4分の3 」で計算します。
報酬比例部分の原則の計算式は、「平均標準報酬額× 1,000 分の 5.481 ×厚生年金保険の被保険者期間の月数」です。
遺族厚生年金の「短期要件」の場合は、被保険者期間の月数には、 300 月( 25 年)の最低保障があります。「長期要件」の場合は、 1,000 分の 5.481 は昭和 21 年 4 月 1 日以前生まれの生年月日に応じた読み替えがあります。
法第 60 条、法附則第 17 条 ( 年金額 )
遺族厚生年金の額は、次の各号に掲げる区分に応じ、当該各号に定める額とする。ただし、遺族厚生年金の受給権者が当該遺族厚生年金と 同一の支給事由に基づく国民年金法による遺族基礎年金の支給を受けるとき は、第1号に定める額とする。
( 1 ) ( 2 )に掲げる遺族以外
→ 死亡した被保険者又は被保険者であった者の被保険者期間を基礎として第 43 条第1項の規定( 老齢厚生年金の額 )の例により計算した額の 4分の3 に相当する額。
ただし、 短期要件 のいずれかに該当することにより支給される遺族厚生年金については、その額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が 300 に満たない ときは、これを 300 として計算 した額とする。
( 2 ) 老齢厚生年金 の受給権を有する 配偶者( 65 歳 に達している者に 限る) が遺族厚生年金の受給権を取得したとき
→ ( 1 )に定める額 又は次の イ及びロに掲げる額を合算した額 のうち いずれか 多い額
イ ( 1 )に定める額に 3分の2 を乗じて得た額
ロ 当該 遺族厚生年金の受給権者の 老齢厚生年金 の額 ( 加給年金額は除いた額とする。 ) に 2分の1 を乗じて得た額
( 2 ) 老齢厚生年金 の受給権を有する 配偶者の遺族厚生年金について 図でイメージしましょう
繰下げにより増額された老齢厚生年金を受給している夫(厚生年金保険の被保険者ではない。)が死亡した場合、夫によって生計を維持されていた妻には、夫の受給していた老齢厚生年金の額(繰下げによる加算額を含む。)の 4 分の 3 が遺族厚生年金として支給される。なお、妻は老齢厚生年金の受給権を有しておらず、老齢基礎年金のみを受給しているものとする。
遺族厚生年金の計算には、繰下げ加算額は含まれません。
(繰下げによる加算額を含む。)の部分が誤りです。
現在 55 歳の自営業者の甲は、 20 歳から 5 年間会社に勤めていたので、厚生年金保険の被保険者期間が5年あり、この他の期間はすべて国民年金の第 1 号被保険者期間で保険料はすべて納付済みとなっている。もし、甲が現時点で死亡した場合、一定要件を満たす遺族に支給される遺族厚生年金の額は、厚生年金保険の被保険者期間を 300 月として計算した額となる。
甲は、保険料納付済期間として、第1号被保険者期間が 30 年+第2号被保険者期間5年で 35 年ありますので、遺族厚生年金は「長期要件」で計算します。なお、甲は、短期要件のいずれにも該当しません。
長期要件の場合は、 300 月の最低保障はありません。そのため、遺族厚生年金の額は、実際の厚生年金保険の被保険者期間 ( 60 月( 5 年))で 計算した額です。
配偶者以外の者に遺族厚生年金を支給する場合において、受給権者の数に増減を生じたときは、増減を生じた月の翌月から、年金の額を改定する。
「配偶者以外の者」に遺族厚生年金を支給する場合、受給権者が2人以上になることがあります。その場合は、それぞれに支給される遺族厚生年金の額は、受給権者ごとに遺族厚生年金の額を「 受給権者の数で除して得た額 」となります。(法第 60 条第 2 項)
また、「配偶者以外の者に遺族厚生年金を支給する場合において、 受給権者の数に増減を生じたとき は、増減を生じた月の 翌月から 、年金の額を改定する。」とされています。
夫( 70 歳)と妻( 70 歳)は、厚生年金保険の被保険者期間を有しておらず、老齢基礎年金を受給している。また、夫妻と同居していた独身の子は厚生年金保険の被保険者であったが、3年前に死亡しており、夫妻は、それに基づく遺族厚生年金も受給している。この状況で夫が死亡し、遺族厚生年金の受給権者の数に増減が生じたときは、増減が生じた月の翌月から、妻の遺族厚生年金の年金額が改定される。
遺族厚生年金を受給していた夫妻の夫が死亡した場合、遺族厚生年金の受給権者の数が 2 人から 1 人になりますので、増減が生じた月の 翌月から 、妻の遺族厚生年金の年金額が改定されます。
★ 65 歳以上の老齢厚生年金の受給権を有する配偶者の遺族厚生年金
63歳の被保険者の死亡により、その配偶者(老齢厚生年金の受給権を有し、 65 歳に達している者とする。)が遺族厚生年金を受給したときの遺族厚生年金の額は、死亡した被保険者の被保険者期間を基礎として計算した老齢厚生年金の額の 4 分の 3 に相当する額と、当該遺族厚生年金の受給権者の有する老齢厚生年金の額に 3 分の 2 を乗じて計算した額のうちいずれか多い額とする。
配偶者(老齢厚生年金の受給権を有し、 65 歳に達している者とする。)の遺族厚生年金の額は、①と②のうちいずれか多い額です。
① 死亡した被保険者の 老齢厚生年金の額の 4 分の 3
② (①の額の3分の2)+(配偶者の老齢厚生年金の額の2分の1)
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厚生年金保険法「中高齢寡婦加算」
妻に支給される遺族厚生年金には、中高齢寡婦加算が加算されることがあります。
中高齢寡婦加算の額は定額で 635,500 円(1年当たりの額)です。加算される要件をみていきましょう。
★「子がいない妻」と、「子のある妻(遺族基礎年金の受給権もある妻)」との条件の違いに注意しましょう。
★ちなみに、中高齢寡婦加算の対象は、文字通り「妻」のみです。夫に支給されることはありません。
① 遺族厚生年金 ( 長期要件 に該当することにより支給されるものであって、その額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が 240 未満 であるものを 除く 。 ) の受給権者である 妻 であって
・その 権利を取得した当時 40 歳以上 65 歳未満 であったもの
・ 40 歳に達した当時 当該被保険者若しくは被保険者であった者の 子と生計を同じくしていた ものが 65 歳未満 であるとき
遺族厚生年金の額に 遺族 基礎 年金 の額に 4分の3 を乗じて得た額 ( その額に 50 円未満 の端数が生じたときは、これを 切り捨て 、 50 円以上 100 円未満の端数が生じたときは、これを 100 円に切り上げる ものとする。 ) を加算する。
② 加算を開始すべき事由又は加算を廃止すべき事由が生じた場合における年金の額の改定は、それぞれ当該 事由が生じた月の 翌月から 行う。
※ 長期要件 とは → 「 保険料納付済期間と保険料免除期間 とを合算した期間が 25 年以上 である者が、死亡したとき。」
中高齢寡婦加算が加算された遺族厚生年金は、その受給権者である妻が当該被保険者又は被保険者であった者の死亡につい て国民年金法による 遺族基礎年金 の支給を 受けることができるとき は、その間、 中高齢寡婦加算額に相当する部分の 支給を停止する 。
子のない妻が、被保険者である夫の死亡による遺族厚生年金の受給権を取得したときに 30 歳以上 40 歳未満であった場合、妻が 40 歳に達しても中高齢寡婦加算は加算されない。
子のない妻(=遺族基礎年金が支給されない妻)については、夫の死亡による遺族厚生年金の受給権を取得したときに 40 歳未満であった場合は、 40 歳になっても中高齢寡婦加算は加算されません。
障害等級2級の障害厚生年金を受給する夫が死亡し、子のいない妻が遺族厚生年金を受給する場合、夫死亡時の妻の年齢によっては、中高齢寡婦加算が行われることがある。ただし、当該死亡した夫の厚生年金保険の被保険者期間の月数が 240 未満である場合は、中高齢寡婦加算は行われない。
死亡した夫が「短期要件」に該当していても「長期要件」に該当していても、要件を満たした妻には、中高齢寡婦加算が行われます。
ただし、 死亡した夫が「長期要件」の場合 は、当該死亡した夫の厚生年金保険の被保険者期間の月数が 240 以上 であることが条件です。
問題文の「障害等級2級の障害厚生年金を受給する夫の死亡」は 短期要件 ですので、当該死亡した夫の厚生年金保険の被保険者期間の月数が 240 未満でも、中高齢寡婦加算は行われます。
遺族厚生年金に加算される中高齢寡婦加算の金額は、国民年金法第 38 条に規定する遺族基礎年金の額に 4 分の3を乗じて得た額(その額に 50 円未満の端数が生じたときはこれを切り捨て、 50 円以上 100 円未満の端数が生じたときはこれを 100 円に切り上げるものとする。)である。また、中高齢寡婦加算は、 65 歳以上の者に支給されることはない。
・遺族厚生年金に加算される中高齢寡婦加算の金額
→ 「 遺族基礎年金 」の額に 4 分の3 を乗じて得た額( 50 円未満切り捨て、 50 円以上 100 円未満 100 円に切り上げ)
・中高齢寡婦加算は、 65 歳以上 の者には 支給されません 。 65 歳になると、自身の老齢基礎年金が支給されるからです。
遺族厚生年金の受給権者である妻で一定の要件を満たす者に加算される中高齢寡婦加算の額は、妻の生年月日に応じた率を使用し算出されるが、経過的寡婦加算の額は、当該妻の生年月日にかかわらず、一定の金額とされている。
・中高齢寡婦加算の額 → 妻の生年月日にかかわらず 一定の金額 です。
(遺族基礎年金の額× 4 分の 3 )
・経過的寡婦加算の額 → 妻の 生年月日に応じた率 を使用し算出します。
★遺族基礎年金を受けることができるとき
中高齢寡婦加算が加算された遺族厚生年金の受給権者である妻が、被保険者又は被保険者であった者の死亡について遺族基礎年金の支給を受けることができるときは、その間、中高齢寡婦加算は支給が停止される。
遺族基礎年金の支給を受ける間は、中高齢寡婦加算は支給が停止されます。
夫の死亡により、厚生年金保険法第 58 条第 1 項第 4 号に規定するいわゆる長期要件に該当する遺族厚生年金(その額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が 240 以上であるものとする。)の受給権者となった妻が、その権利を取得した当時 60 歳であった場合は、中高齢寡婦加算として遺族厚生年金の額に満額の遺族基礎年金の額が加算されるが、その妻が、当該夫の死亡により遺族基礎年金も受給できるときは、その間、当該加算される額に相当する部分の支給が停止される。
「中高齢寡婦加算」の額は、「満額の遺族基礎年金」ではなく、「 遺族基礎年金の額の 4 分の3 」です。
また、「その妻が、当該夫の死亡により遺族基礎年金も受給できるときは、その間、中高齢寡婦加算に相当する部分の支給が停止される。」の部分は正しいです。
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厚生年金保険法「遺族厚生年金の失権その3」
遺族厚生年金の受給権の消滅を 3 回に分けてみていきます。
「 30 歳未満の妻」の受給権の消滅についてみていきます。
「子がいる= 遺族基礎年金の受給権が ある 」、「子がいない= 遺族基礎年金の受給権が ない 」の違いがポイントです。
法第 63 条第 1 項第 5 号 (失権 )
次のイ又はロに掲げる区分に応じ、当該 イ又はロに定める日から起算して 5年 を経過したとき。
イ 遺族厚生年金の受給権を取得した当時 30 歳未満 である 妻 が当該遺族厚生年金と同一の支給事由に基づく国民年金法による 遺族基礎年金 の受給権を 取得しない とき
→ 当該 遺族 厚生年金 の受給権を 取得 した日
ロ 遺族厚生年金と当該遺族厚生年金と同一の支給事由に基づく国民年金法による 遺族基礎年金の受給権 を有する 妻 が 30 歳に到達する日前 に当該 遺族基礎年金の受給権が消滅 したとき
→ 当該 遺族 基礎年金 の受給権が 消滅 した日
図でイメージしましょう(このページの一番下にあります)
●遺族基礎年金の受給権を取得しない場合(子がいない場合)
遺族厚生年金の受給権を取得した当時 30 歳未満である妻が、当該遺族厚生年金と同一の支給事由に基づく遺族基礎年金の受給権を取得しない場合、当該遺族厚生年金の受給権を取得した日から5年を経過したときに、その受給権は消滅する。
・遺族厚生年金の受給権を取得した当時(夫の死亡時)に 30 歳未満 である妻
・遺族厚生年金と同一の支給事由に基づく遺族基礎年金の受給権を取得しない場合(子がいない場合)
・ 遺族厚生年金の受給権を取得した日 から5年を経過したときに、失権します。
厚生年金保険の被保険者の死亡により、被保険者の死亡の当時 27 歳で子のいない妻が遺族厚生年金の受給権者となった。当該遺族厚生年金の受給権は、当該妻が 30 歳になったときに消滅する。
遺族厚生年金の受給権は、妻が 30 歳になったときではなく、「 遺族厚生年金の受給権を取得した日 から 5年 を経過したとき」に消滅します。
遺族厚生年金の受給権を取得した当時 30 歳未満の妻が、当該遺族厚生年金と同一の支給事由に基づく遺族基礎年金の受給権を取得しない場合、当該遺族厚生年金の受給権を取得した日から起算して 3 年を経過したときに遺族厚生年金の受給権は消滅する。
遺族厚生年金の受給権を取得した日から起算して「 3 年」ではなく、「5年」を経過したときに遺族厚生年金の受給権は消滅します。
●遺族基礎年金の受給権を取得した場合(子がいる場合)
遺族厚生年金と当該遺族厚生年金と同一の支給事由に基づく遺族基礎年金の受給権も有している妻が、 30 歳に到達する日前に当該遺族基礎年金の受給権が失権事由により消滅した場合、遺族厚生年金の受給権は当該遺族基礎年金の受給権が消滅した日から 5 年を経過したときに消滅する。
・遺族基礎年金の受給権も有している妻(=子がいる妻)
・ 30 歳前 に遺族基礎年金の受給権が失権事由により消滅した場合
・遺族厚生年金の受給権は 遺族基礎年金 の受給権が 消滅 した日から 5 年 を経過したときに消滅します。
★ 5 年の起算日がポイントです!
遺族厚生年金及び当該遺族厚生年金と同一の支給事由に基づく国民年金法による遺族基礎年金の受給権を取得した妻について、当該受給権の取得から1年後に子の死亡により当該遺族基礎年金の受給権が消滅した場合であって、当該消滅した日において妻が 30 歳に到達する日前であった場合は、当該遺族厚生年金の受給権を取得した日から起算して5年を経過したときに当該遺族厚生年金の受給権は消滅する。
遺族基礎年金の受給権が消滅した日において妻が 30 歳に到達する日前であった場合は、「当該遺族厚生年金の受給権を取得した日」ではなく、「 遺族基礎年金 の受給権が 消滅 した日 」から起算して5年を経過したときに遺族厚生年金の受給権は消滅します。
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→ https://youtu.be/XYoupiNPt8M?si=PB4Ng25a75iyc5Ye
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厚生年金保険法「遺族厚生年金の失権その2」
遺族厚生年金の受給権の消滅を3回に分けてみていきます。
法第 63 条第 2 項、第 3 項 ( 失権 )
② 子又は孫 の有する遺族厚生年金の受給権は、次の各号のいずれかに該当するに至ったときは、消滅する。
( 1 ) 子又は孫について、 18 歳 に達した日以後の 最初の 3 月 31 日 が終了 したとき。ただし、子又は孫が 障害等級の1級又は2級 に該当する障害の状態にあるときを 除く 。
( 2 ) 障害等級の 1級又は2級 に該当する障害の状態にある子又は孫について、 その事情がやんだ とき。ただし、子又は孫が 18 歳に達する日以後の最初の 3 月 31 日までの間 にあるときを 除く 。
( 3 ) 子又は孫が、 20 歳 に達したとき。
③ 父母、孫又は祖父母 の有する遺族厚生年金の受給権は、被保険者又は被保険者であった者の 死亡の当時 胎児であった子 が出生した ときは、消滅する。
厚生年金保険法で定める障害等級 1 級又は 2 級に該当する障害の状態にある子又は孫が、遺族厚生年金の受給権者である場合に、その事情が止んだとき( 18 歳に達する日以後の最初の 3 月 31 日までの間にあるときを除く。)又は 20 歳に達したとき、遺族厚生年金の受給権は消滅する。
・障害等級 1 級又は 2 級 に該当する障害の状態にある子又は孫の場合
→ その事情が止んだとき(1・2級に該当しなくなったとき)に失権します
※ 18 歳に達する日以後の最初の 3 月 31 日までの間にあるときは、1・2級に該当しなくなっても、失権しません。
→ 20 歳 に達したときに失権します。
②【 H27 年出題】 ※改正による修正あり
保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が 25 年以上である者が死亡したことにより、子が遺族厚生年金の受給権者となった場合において、その子が障害等級 3 級に該当する障害の状態にあるときであっても、 18 歳に達した日以後の最初の 3 月 31 日が終了したときに、子の有する遺族厚生年金の受給権は消滅する。
遺族厚生年金の受給権者である子が障害等級 3 級 に該当する障害の状態にあっても、 18 歳に達した日以後の最初の 3 月 31 日が終了したとき に、遺族厚生年金の受給権は消滅します。
障害等級 2 級に該当する障害の状態にある子に遺族厚生年金の受給権が発生し、 16 歳のときに障害等級3級に該当する障害の状態になった場合は、 18 歳に達した日以後の最初の 3 月 31 日が終了したときに当該受給権は消滅する。一方、障害等級 2 級に該当する障害の状態にある子に遺族厚生年金の受給権が発生し、 19 歳のときに障害等級 3 級に該当する障害の状態になった場合は、 20 歳に達したときに当該受給権は消滅する。
・遺族厚生年金の受給権の発生時は 2 級だったが、 16 歳のときに3級になった 場合
→ 18 歳に達した日以後の最初の 3 月 31 日が終了するまでは 失権しません。
・遺族厚生年金の受給権の発生時は 2 級だったが、 19 歳のときに 3 級になった 場合
→ 「 20 歳に達したとき」ではなく、 3 級に該当したとき に失権します。
遺族厚生年金の受給権を有する障害等級1級又は2級に該当する程度の障害の状態にある子について、当該子が 19 歳に達した日にその事情がやんだときは、 10 日以内に、遺族厚生年金の受給権の失権に係る届書を日本年金機構に提出しなければならない。
障害等級1級又は2級に該当する程度の障害の状態にある子が 19 歳に達した日にその事情がやんだときは、 10 日以内 に、遺族厚生年金の失権の届出が必要です。
なお、「 18 歳に達した日以後の最初の3月 31 日が終了した」、「 20 歳に達した」事由の場合は、失権の届出は不要です。
被保険者又は被保険者であった者の死亡の当時胎児であった子が出生したときは、父母、孫又は祖父母の有する遺族厚生年金の受給権は消滅する。一方、被保険者又は被保険者であった者の死亡の当時胎児であった子が出生したときでも、妻の有する遺族厚生年金の受給権は消滅しない。
・ 死亡の当時胎児であった子が出生したときは、子よりも順位が後ろの 父母、孫又は祖父母 の有する遺族厚生年金の受給権は消滅します。
・ 死亡の当時胎児であった子が出生したときでも、 妻 の有する遺族厚生年金の受給権は消滅しません。妻と子は遺族厚生年金の順位が同じだからです。
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→ https://youtu.be/sKUIHghMe10?si=KhzZW9f_mYVpabvn
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厚生年金保険法「遺族厚生年金の失権その1」
遺族厚生年金の受給権の消滅を3回に分けてみていきます。
法第 63 条第 1 項1号~4号 ( 失権 )
遺族厚生年金の受給権は、受給権者が次の各号のいずれかに該当するに至ったときは、 消滅する 。
( 2 ) 婚姻 ( 届出をしていないが 、事実上婚姻関係と同様の事情にある場合を含む 。 ) をしたとき。
( 3 ) 直系血族及び直系姻族 以外 の者の 養子 ( 届出をしていないが、 事実上養子縁組関係と同様の事情にある者を含む 。 ) となったとき。
( 4 ) 離縁 によって、死亡した被保険者又は被保険者であった者との 親族関係が終了 したとき。(離縁→養子縁組の解消のこと)
第 1 号厚生年金被保険者が死亡したことにより、当該被保険者の母が遺族厚生年金の受給権者となった。その後、当該母に事実上の婚姻関係にある配偶者が生じた場合でも、当該母は、自身の老齢基礎年金と当該遺族厚生年金の両方を受給することができる。
「婚姻をしたとき」は、遺族厚生年金の受給権は消滅します。婚姻には、「届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある場合」が含まれますので、遺族厚生年金の受給権者である母に事実上の婚姻関係にある配偶者が生じた場合は、遺族厚生年金の受給権は消滅します。
母は、遺族厚生年金は受給できなくなります。
遺族厚生年金の受給権は、受給権発生後に直系姻族の養子となった場合であっても、消滅しない。
「 直系姻族 の養子」になった 場合は、遺族厚生年金の受給権は 消滅しません 。
子の有する遺族厚生年金の受給権は、その子が母と再婚した夫の養子となったときは消滅する。
「母と再婚した夫」は直系姻族ですので、「母と再婚した夫」の養子となっても、子の遺族厚生年金の受給権は消滅しません。
被保険者であった者の死亡により、死亡した者の子(障害等級 1 級又は 2 級に該当する者を除く。)が遺族厚生年金の受給権者となった場合において、その後当該子が 10 歳で父方の祖父の養子となった場合でも、 18 歳に達する日以後の最初の 3 月 31 日が終了するまでは受給権は消滅しない。
「父方の祖父」は直系血族ですので、父方の祖父の養子になったという理由では、子の遺族厚生年金の受給権は消滅しません。
厚生年金保険の被保険者であった甲には妻の乙と、甲の前妻との間の子である 15 歳の丙がいたが、甲が死亡したことにより、乙と丙が遺族厚生年金の受給権者となった。その後、丙が乙の養子となった場合、丙の遺族厚生年金の受給権は消滅する。
丙からみると乙は直系姻族です。そのため、丙が乙の養子となっても、丙の遺族厚生年金の受給権は消滅しません。
遺族厚生年金の受給権者である妻が実家に復籍して姓も婚姻前に戻した場合であっても、遺族厚生年金の失権事由である離縁による親族関係の終了には該当しないため、その受給権は消滅しない。
実家に復籍して姓も婚姻前に戻した場合でも、遺族厚生年金の受給権は消滅しません。
(昭和 26.4.2 保発第 333 号)
夫の死亡による遺族厚生年金を受給している者が、死亡した夫の血族との姻族関係を終了させる届出を提出した場合でも、遺族厚生年金の受給権は失権しない。
「死亡した夫の血族との姻族関係を終了させる届出」を提出しても、遺族厚生年金の受給権は失権しません。
(昭和 26.4.2 保発第 333 号)
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厚生年金保険法「遺族厚生年金の支給停止」
遺族厚生年金については、配偶者と子は同じ順位です。
ただし、配偶者が遺族厚生年金の支給を受けている間は、原則として、子の遺族厚生年金の支給は停止されます。
今回は、配偶者と子の調整をみていきます。
① 子 に対する遺族厚生年金は、 配偶者 が遺族厚生年金の受給権を有する期間 、その 支給を停止する 。
ただし、 配偶者に対する遺族厚生年金 が 前条本文、次項本文又は次条の規定 により 支給を停止されている間は、この限りでない 。(支給停止が解除される)
・前条本文 → 60 歳までの支給停止
・次項本文 →配偶者が国民年金法による遺族基礎年金の受給権を有しない場合であって子が当該遺族基礎年金の受給権を有するときの支給停止
・次条の規定 →所在不明による支給停止
② 配偶者 に対する遺族厚生年金は、当該被保険者又は被保険者であった者の死亡について、 配偶者が国民年金法による遺族基礎年金の受給権を有しない 場合であって 子が当該遺族基礎年金の受給権を有する ときは、 その間、その支給を停止する 。ただし、子に対する遺族厚生年金が次条の規定(所在不明)によりその支給を停止されている間は、 この限りでない。
① 配偶者又は子に対する遺族厚生年金は、その 配偶者又は子の 所在が1年以上 明らかでないとき は、遺族厚生年金の受給権を有する子又は配偶者の 申請によって 、 その所在が明らかでなくなった時に さかのぼって 、その支給を停止する。
② 配偶者又は子は、いつでも、支給の停止の解除を申請することができる。
過去問を解きながらポイントを確認しましょう
被保険者の死亡により妻と子に遺族厚生年金の受給権が発生した場合、妻の遺族厚生年金は、妻が遺族基礎年金の受給権を有しない場合であって、子が当該遺族基礎年金の受給権を有するときは、その間、支給停止される。
☆具体例でイメージしてから、問題を解いてみましょう
①夫 A と妻 B の夫婦に子 C がいた。
②夫婦は離婚し、子 C は妻 B と生計を同じくし、夫 A は、 C の養育費を送金している。
③その後、夫 A は、 D と再婚し、現在は、夫 A と妻 D が夫婦となっている。
④厚生年金保険の被保険者である夫 A が死亡した場合の遺族年金は?
・ 子 C について → 死亡した被保険者( A )と生計維持関係が認められると、「遺族基礎年金」と「遺族厚生年金」の受給権が発生する
・ 元妻 B について → 死亡した A とは夫婦ではないので、遺族年金の受給権は発生しない
・ 妻 D について → 「遺族厚生年金」の受給権が発生する。しかし、死亡した A
の子 C と生計を同じくしていないので遺族基礎年金の受給権は発生しない
被保険者(夫 A )の死亡により妻( D )と子( C )に遺族厚生年金の受給権が発生した場合、妻( D )の遺族厚生年金は、妻( D )が遺族基礎年金の受給権を有しない場合であって、子( C )が当該遺族基礎年金の受給権を有するときは、その間、支給停止される。
→ 配偶者(妻 D )の遺族厚生年金は支給停止されます。
死亡した被保険者に死亡の当時生計を維持していた妻と子があった場合、妻が国民年金法による遺族基礎年金の受給権を有しない場合であって、子が遺族基礎年金の受給権を有していても、その間、妻に対する遺族厚生年金は支給される。
死亡した被保険者に死亡の当時生計を維持していた妻と子があった場合 、妻が国民年金法による遺族基礎年金の受給権を 有しない 場合であって、子が遺族基礎年金の受給権を 有している 場合 は、その間、 妻に対する遺族厚生年金の支給は停止されます 。
★以下、子の遺族厚生年金の支給停止が解除されない(引き続き支給停止される)パターンの問題です
遺族基礎年金と遺族厚生年金の受給権を有する妻が、障害基礎年金と障害厚生年金の受給権を取得した。妻は、障害基礎年金と障害厚生年金を選択したため、遺族基礎年金と遺族厚生年金は全額支給停止となった。妻には生計を同じくする子がいるが、子の遺族基礎年金については、引き続き支給停止となるが、妻の遺族厚生年金が全額支給停止であることから、子の遺族厚生年金は支給停止が解除される。
妻が障害基礎年金と障害厚生年金を選択したため、遺族基礎年金と遺族厚生年金は全額支給停止となった場合、子の遺族基礎年金・遺族厚生年金ともに、引き続き支給が停止されます。
夫の死亡による遺族基礎年金と遺族厚生年金を受給していた甲が、新たに障害厚生年金の受給権を取得した。甲が障害厚生年金の受給を選択すれば、夫の死亡当時、夫によって生計を維持されていた甲の子(現在 10 歳)に遺族厚生年金が支給されるようになる。
甲が障害厚生年金の受給を選択し、遺族厚生年金が全額支給停止になっても、子の遺族厚生年金の支給停止は解除されず、引き続き支給が停止されます。
被保険者の死亡により、その妻と子に遺族厚生年金の受給権が発生した場合、子に対する遺族厚生年金は、妻が遺族厚生年金の受給権を有する期間、その支給が停止されるが、妻が自己の意思で妻に対する遺族厚生年金の全額支給停止の申出をしたときは、子に対する遺族厚生年金の支給停止が解除される。
妻が自己の意思で妻に対する 遺族厚生年金の全額支給停止の申出をしても 、 子に対する遺族厚生年金の支給停止は解除されません 。
★子の遺族厚生年金が支給停止とならないパターンの問題です
配偶者と離別した父子家庭の父が死亡し、当該死亡の当時、生計を維持していた子が遺族厚生年金の受給権を取得した場合、当該子が死亡した父の元配偶者である母と同居することになったとしても、当該子に対する遺族厚生年金は支給停止とはならない。
子が死亡した父の元配偶者である 母と同居することになった としても、当該 子に対する遺族厚生年金は支給停止されません 。
配偶者に対する遺族厚生年金は、その配偶者の所在が 1 年以上明らかでないときは、遺族厚生年金の受給権を有する子の申請によって、申請の日からその支給を停止する。
配偶者に対する遺族厚生年金は、その 配偶者の所在が 1 年以上明らかでないとき は、遺族厚生年金の受給権を有する 子の申請によって 、「申請の日」ではなく、 その所在が明らかでなくなった時に さかのぼって その支給が停止されます。
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厚生年金保険法「遺族厚生年金の支給停止」
遺族厚生年金の遺族となる要件として、「 夫、父母又は祖父母 」については、被保険者の死亡当時 55 歳以上 であることが必要です。(法第 59 条)
ただし、遺族となったとしても 60 歳までは支給が停止され、 60 歳以降に支給が開始されます。
★復習★ 国民年金法の「遺族基礎年金」の受給要件を復習しましょう
被保険者又は被保険者であつた者の死亡の当時その者によって 生計を維 持し、かつ、 子と生計を同じく すること。
18歳に達する日以後の最初の 3 月 31 日までの間にあるか又は 20 歳未満であって障害等級に該当する障害の状態にあり、かつ、現に婚姻をしていないこと。
配偶者が国民年金法の遺族基礎年金の遺族となるには、年齢要件はありませんが、子と生計を同じくすることが条件です。
今回は、厚生年金保険法の遺族厚生年金です。
夫、父母又は祖父母 に対する遺族厚生年金は、受給権者が 60 歳に達するまで の期間、その 支給を停止する 。
ただし、 夫 に対する遺族厚生年金については、当該被保険者又は被保険者であった者の死亡について、夫が 国民年金法による 遺族基礎年金 の受給権を有する ときは、 この限りでない 。
夫が遺族基礎年金の受給権を有する場合について図でイメージしましょう
★まず、夫が遺族厚生年金の受給権者になる要件を確認しましょう
遺族厚生年金は、被保険者の死亡当時、当該被保険者によって生計維持されていた 55 歳以上の夫が受給権者になることはあるが、子がいない場合は夫が受給権者になることはない。
夫については、被保険者の死亡当時、当該被保険者によって 生計維持 されていて 55 歳以上 であれば、遺族厚生年金の受給権が発生します。子がいる・いないは問われませんので、子がいなくても、夫が受給権者になることはあります。
被保険者であった妻が死亡した当時、当該妻により生計を維持していた 54 歳の夫と 21 歳の当該妻の子がいた場合、当該子は遺族厚生年金を受けることができる遺族ではないが、当該夫は遺族厚生年金を受けることができる遺族である。
「 54 歳の夫」も「 21 歳の当該妻の子」も、年齢要件を満たしませんので、遺族厚生年金を受けることができる遺族にはなりません。
★次に、夫の支給停止についてみていきましょう
平成 26 年 4 月 1 日以後に被保険者又は被保険者であった者が死亡し、その者の夫と子に遺族厚生年金の受給権が発生した。当該夫に対する当該遺族厚生年金は、当該被保険者又は被保険者であった者の死亡について、当該夫が国民年金法の規定による遺族基礎年金の受給権を有する場合でも、 60 歳に到達するまでの間、その支給を停止する。
夫に対する遺族厚生年金は、原則として 60 歳に到達するまでの間、支給が停止されますが、 夫が国民年金法の規定による 遺族基礎年金 の受給権を有する場合 は、 60 歳に到達するまでの間でも、支給を停止されません 。
夫(障害の状態にない)に対する遺族厚生年金は、当該夫が 60 歳に達するまでの期間、支給停止されるが、夫が妻の死亡について遺族基礎年金の受給権を有するときは、支給停止されない。
夫に対する遺族厚生年金は、当該夫が 60 歳に達するまで の期間、支給停止されます
夫が妻の死亡について 遺族基礎年金の受給権を有する ときは、夫が 60 歳に達するまでの期間でも支給停止されません。
遺族厚生年金を受けることができる遺族のうち、夫については、被保険者又は被保険者であった者の死亡の当時その者によって生計を維持していた者で、 55 歳以上であることが要件とされており、かつ、 60 歳に達するまでの期間はその支給が停止されるため、国民年金法による遺族基礎年金の受給権を有するときも、 55 歳から遺族厚生年金を受給することはない。
・夫が遺族厚生年金の受給権者となるには、被保険者又は被保険者であった者の 死亡の当時その者によって生計を維持していた 者で、 55 歳以上 であることが要件です
・夫については、 60 歳に達するまでの期間はその支給が停止されるのが原則ですが、国民年金法による 遺族基礎年金の受給権を有する ときは、 55 歳から遺族厚生年金を受給できることがあります
15歳の子と生計を同じくする 55 歳の夫が妻の死亡により遺族基礎年金及び遺族厚生年金の受給権を取得した場合、子が 18 歳に達した日以後の最初の 3 月 31 日までの間は遺族基礎年金と遺族厚生年金を併給することができるが、子が 18 歳に達した日以後の最初の 3 月 31 日が終了したときは遺族基礎年金は失権し、その翌月から夫が 60 歳に達するまでの間は遺族厚生年金は支給停止される。なお、本問の子は障害の状態にはなく、また、設問中にある事由以外の事由により遺族基礎年金又は遺族厚生年金は失権しないものとする。
・ 15 歳の子と生計を同じくする 55 歳の夫 が妻の死亡により遺族基礎年金及び遺族厚生年金の受給権を取得した場合、 子が 18 歳に達した日以後の最初の 3 月 31 日までの間 は 遺族基礎年金と遺族厚生年金を併給 することができます
・子が 18 歳に達した日以後の最初の 3 月 31 日が終了したときに遺族基礎年金は失権します。
・遺族基礎年金の失権時に、夫は 58 歳ですので、その翌月から夫が 60 歳に達するまでの間は遺族厚生年金は支給停止されます。
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「 65 歳以上 」の 遺族厚生年金 の受給権者が、自身の 老齢厚生年金 の受給権を有する場合、老齢厚生年金が全額支給され、 遺族厚生年金は老齢厚生年金に相当する額の支給が停止 されます。
自分自身が納めた厚生年金保険料を優先的に年金額に反映させるためです。
「老齢厚生年金の額より遺族厚生年金の額が高い場合」の図です。
(図はこのページの下の方にあります)
老齢厚生年金は全額支給され、遺族厚生年金は差額が支給されます。
※ちなみに、老齢厚生年金の額より遺族厚生年金の額が低い場合は、遺族厚生年金は全額支給が停止されます。
法第 64 条の2(法第 60 条第 1 項第 2 号ロ)
遺族厚生年金 ( その受給権者が 65 歳 に達しているものに 限る 。 ) は、その受給権者が 老齢厚生年金 の受給権を有するときは、当該 老齢厚生年金の額( 加給年金額 が加算された老齢厚生年金にあっては、その額を 除く 。)に相当する部分の支給を停止する 。
昭和 27 年 4 月 2 日生まれの遺族厚生年金の受給権者が 65 歳に達し、老齢厚生年金の受給権を取得した場合、当該遺族厚生年金は、当該老齢厚生年金の額(加給年金額が加算されている場合は、その額を除く。)に相当する部分の支給が停止される。
遺族厚生年金の受給権者が 65 歳に達し 、老齢厚生年金の受給権を取得した場合、当該遺族厚生年金は、当該老齢厚生年金の額に相当する部分(加給年金額が加算されている場合は、加給年金額は除かれます。)が停止されます。
遺族厚生年金 ( その受給権者が 65 歳に達しているものに限る。 ) は、その受給権者が老齢厚生年金の受給権を有するとき、当該老齢厚生年金の額に相当する部分の支給が停止される。なお、加給年金額が加算された老齢厚生年金についてもこの規定が適用されるため、加給年金額に相当する部分も含めて、当該遺族厚生年金は支給が停止される。
加給年金額が加算された老齢厚生年金の場合は、「加給年金額に相当する部分は除いた額」に相当する部分について、遺族厚生年金の支給が停止されます。
昭和 28 年 4 月 10 日生まれの女性は、 65 歳から老齢基礎年金を受給し、老齢厚生年金は繰下げし 70 歳から受給する予定でいたが、配偶者が死亡したことにより、女性が 68 歳の時に遺族厚生年金の受給権を取得した。この場合、 68 歳で老齢厚生年金の繰下げの申出をせずに、 65 歳に老齢厚生年金を請求したものとして遡って老齢厚生年金を受給することができる。また、遺族厚生年金の受給権を取得してからは、その老齢厚生年金の年金額と遺族厚生年金の年金額を比較して遺族厚生年金の年金額が高ければ、その差額分を遺族厚生年金として受給することができる。
・昭和 28 年 4 月 10 日生まれの女性
・老齢厚生年金は繰下げし 70 歳から受給する予定でいた
・しかし、配偶者が死亡したことにより、女性が 68 歳の時に遺族厚生年金の受給権を取得した。
→ 老齢厚生年金の繰下げの申出をする
(遺族厚生年金の受給権を取得した時点の増額率で計算され、遺族厚生年金の受給権を取得した月の翌月分から支給されます)
→ 繰下げの申し出はせずに、 65 歳に老齢厚生年金を請求したものとして遡って老齢厚生年金を受給する
・遺族厚生年金の受給権を取得してからは、その老齢厚生年金の年金額と遺族厚生年金の年金額を比較して 遺族厚生年金の年金額が高ければ 、その 差額分を遺族厚生年金として受給することができます 。
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労災保険法【複数事業労働者と複数業務要因災害】
→ 事業主が同一人でない 2以上の事業に使用される労働者のこと
→ 各就業先の事業場で支払われている賃金額を 合算した額 を基礎として給付基礎日額が決まります
→ 複数事業労働者の 2 以上の事業の業務を要因 とする負傷、疾病、障害又は死亡のこと
「 脳・心臓疾患や精神障害 」などが対象です。
→ 事業主が同一でない 複数の事業場の業務上の負荷 ( 労働時間やストレス等 )が総合的に評価されます
労災保険法は、令和2年に改正され、複数事業労働者(事業主が同一人でない2以上の事業に使用される労働者。以下同じ。)の2以上の事業の業務を要因とする負傷、疾病、障害又は死亡(以下「複数業務要因災害」という。)についても保険給付を行う等の制度改正が同年9月1日から施行された。複数事業労働者については、労災保険法第7条第1項第2号により、これに類する者も含むとされており、その範囲については、労災保険法施行規則第5条において、 < A > と規定されている。複数業務要因災害による疾病の範囲は、労災保険法施行規則第 18 条の3の6により、労働基準法施行規則別表第1の2第8号及び第9号に掲げる疾病その他2以上の事業の業務を要因とすることの明らかな疾病と規定されている。複数業務要因災害に係る事務の所轄は、労災保険法第 7 条第 1 項第 2 号に規定する複数事業労働者の2以上の事業のうち、 < B > の主たる事務所を管轄する都道府県労働局又は労働基準監督署となる。
⑬ その収入が当該複数事業労働者の生計を維持する程度の最も高いもの
⑭ 当該複数事業労働者が最も長い期間勤務しているもの
⑮ 当該複数事業労働者の住所に最も近いもの
⑯ 当該複数事業労働者の労働時間が最も長いもの
⑰ 負傷、疾病、障害又は死亡の原因又は要因となる事由が生じた時点以前 1 か月間の間継続して事業主が同一人でない2以上の事業に同時に使用されていた労働者
⑱ 負傷、疾病、障害又は死亡の原因又は要因となる事由が生じた時点以前3か月間の間継続して事業主が同一人でない2以上の事業に同時に使用されていた労働者
⑲ 負傷、疾病、障害又は死亡の原因又は要因となる事由が生じた時点以前6か月間の間継続して事業主が同一人でない2以上の事業に同時に使用されていた労働者
⑳ 負傷、疾病、障害又は死亡の原因又は要因となる事由が生じた時点において事業主が同一人でない2以上の事業に同時に使用されていた労働者
< A > ⑳ 負傷、疾病、障害又は死亡の原因又は要因となる事由が生じた時点において事業主が同一人でない2以上の事業に同時に使用されていた労働者
< B > ⑬ その収入が当該複数事業労働者の生計を維持する程度の最も高いもの
(則第 1 条第2項第2号、則第5条)
複数事業労働者の定義は、「事業主が同一人でない2以上の事業に使用される労働者」です。ただし、法第7条第1項第2号で、「これに類する者も含む」と規定されています。
その範囲は、則第5条で、「傷病等の原因又は要因となる 事由が生じた時点 において事業主が同一人でない2以上の事業に同時に使用されていた労働者」と定められています。
→ 傷病等の要因となる出来事と傷病等の発症の時期が必ずしも一致しないことがあるためです。
複数事業労働者については、 傷病等が発症した時点で複数事業労働者に該当しない場合でも 、当該傷病等の要因となる出来事と傷病等の因果関係が認められる期間の範囲内で複数事業労働者に当たるか否かを判断すべきときがあることから規定されています。
( R2.8.21 基発 0821 第1号)
・ 算定事由発生日 (傷病等の発生した日または診断によって疾病の発生が確定した日)に事業主が同一でない複数の事業場で就業している場合
・傷病等の 原因または要因となる事由が生じた時点 で事業主が同一でない複数の事業場で就業している場合
新卒で甲会社に正社員として入社した労働者 P は、入社 1 年目の終了時に、脳血管疾患を発症しその日のうちに死亡した。 P は死亡前の 1 年間、毎週月曜から金曜に 1 日 8 時間甲会社で働くと同時に、学生時代からパートタイム労働者として勤務していた乙会社との労働契約も継続し、日曜に乙会社で働いていた。また、死亡 6 か月前から 4 か月前は丙会社において、死亡 3 か月前から死亡時までは丁会社において、それぞれ 3 か月間の期間の定めのある労働契約でパートタイム労働者として、毎週月曜から金曜まで甲会社の勤務を終えた後に働いていた。 P の遺族は、 P の死亡は業務災害又は複数業務要因災害によるものであるとして所轄労働基準監督署長に対し遺族補償給付又は複数事業労働者遺族給付の支給を求めた。当該署長は、甲会社の労働時間のみでは業務上の過重負荷があったとはいえず、 P の死亡は業務災害によるものとは認められず、また甲会社と乙会社の労働時間を合計しても業務上の過重負荷があったとはいえないが、甲会社と丙会社・丁会社の労働時間を合計した場合には業務上の過重負荷があったと評価でき、個体側要因や業務以外の過重負荷により発症したとはいえないことから、 P の死亡は複数業務要因災害によるものと認められると判断した。 P の遺族への複数事業労働者遺族給付を行う場合における給付基礎日額の算定に当たって基礎とする額に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
A 甲会社につき算定した給付基礎日額である。
B 甲会社・乙会社それぞれにつき算定した給付基礎日額に相当する額を合算した額である。
C 甲会社・丁会社それぞれにつき算定した給付基礎日額に相当する額を合算した額である。
D 甲会社・丙会社・丁会社それぞれにつき算定した給付基礎日額に相当する額を合算した額である。
E 甲会社・乙会社・丁会社それぞれにつき算定した給付基礎日額に相当する額を合算した額である。
< E > 甲会社・乙会社・丁会社それぞれにつき算定した給付基礎日額に相当する額を合算した額である。
傷病等の発生日が算定事由発生日となり、 その前3か月間 に支払われた各事業場の賃金額 を基礎に給付基礎日額が算定されます。
労働者 P は、死亡前3か月の間に、丙会社で働いていないので、丙会社は計算に入りません。
( R2.8.21 基発 0821 第1号)
休業補償給付が支給される三要件のうち「労働することができない」に関して、業務災害に被災した複数事業労働者が、現に一の事業場において労働者として就労しているものの、他方の事業場において当該業務災害に係る通院のため、所定労働時間の全部又は一部について労働することができない場合には、「労働することができない」に該当すると認められることがある。
休業補償給付の3要件は、 ① 「療養のため」 ② 「労働することができない」ために ③ 「賃金を受けない日」です。
★「労働することができない」について
→ 複数事業労働者が、現に 一の事業場で労働者として就労している ものの、 他方の事業場 で当該業務災害に係る通院のため、 所定労働時間の全部又は一部について労働することができない場合 には、 「労働することができない」に該当すると認められる ことがあります。
(R3.3.18 /基管発 0318 第 1 号/基補発 0318 第 6 号/基保発 0318 第 1 号/ )
休業補償給付が支給される三要件のうち「賃金を受けない日」に関して、被災した複数事業労働者については、複数の就業先のうち、一部の事業場において、年次有給休暇等により当該事業場における平均賃金相当額 ( 複数事業労働者を使用する事業ごとに算定した平均賃金に相当する額をいう。 ) の 60 %以上の賃金を受けることにより「賃金を受けない日」に該当しない状態でありながら、他の事業場において、当該業務災害による傷病等により無給での休業をしているため、「賃金を受けない日」に該当する状態があり得る。
★「賃金を受けない日」について
複数事業労働者の休業 ( 補償 ) 等給付に係る「賃金を受けない日」の判断については、まず複数就業先における事業場ごとに行うこと。
その結果、 一部の事業場でも賃金を受けない日に該当する場合 には、当該日は 「賃金を受けない日」に該当する ものとして取り扱うこと。
一方、 全ての事業場において賃金を受けない日に該当しない 場合は、当該日は「賃金を受けない日」に該当せず、保険給付を行わないこと。
(R3.3.18 /基管発 0318 第 1 号/基補発 0318 第 6 号/基保発 0318 第 1 号/ )
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労災保険法【心理的負荷による精神障害】
「心理的負荷による精神障害の労災認定基準」をチェックしていきます。
認定要件のポイントは以下の通りです。
次の1、2及び3のいずれの要件も満たす対象疾病は、 労働基準法施行規則別表第1の2第 9号 に該当する 業務上の疾病として取り扱う 。
1 対象疾病を発病していること。
2 対象疾病の発病前おおむね 6か月 の間に、 業務 による 強い 心理的負荷 が認められること。
3 業務以外の心理的負荷及び個体側要因により対象疾病を発病したとは認められないこと。
(令和5年9月1日基発 0901 第2号 )
過去問を解きながらポイントを確認しましょう
対象疾病には、統合失調症や気分障害等のほか、頭部外傷等の器質性脳疾患に付随する精神障害、及びアルコールや薬物等による精神障害も含まれる。
頭部外傷等の器質性脳疾患に付随する精神障害、アルコールや薬物等による精神障害は除外されます。
(令和5年9月1日基発 0901 第2号 )
②【 H30 年出題】※改正による修正あり
認定基準においては、「ハラスメントやいじめのように、出来事が繰り返されるものについては、発病の6か月よりも前にそれが開始されている場合でも、発病前6か月以内の行為のみを評価の対象とする。」とされている。
「ハラスメントやいじめのように出来事が繰り返されるものについては、 繰り返される出来事を一体のものとして評価する こととなるので、発病の6か月よりも前にそれが開始されている場合でも、発病前おおむね6か月の期間にも継続しているときは、 開始時からのすべての行為を評価の対象とする こと。」とされています。
(令和5年9月1日基発 0901 第2号 )
認定基準において、業務による強い心理的負荷とは、精神障害を発病した労働者がその出来事及び出来事後の状況が持続する程度を主観的にどう受け止めたかという観点から評価されるものであるとされている。
「精神障害を発病した労働者が、その出来事及び出来事後の状況を 主観的にどう受け止めたかによって評価するのではなく 、同じ事態に遭遇した場合、 同種の労働者 が 一般的に その出来事及び出来事後の状況を どう受け止めるかという観点から評価する 。」とされています。
なお、「同種の労働者」は、精神障害を発病した労働者と職種、職場における立場や職責、年齢、経験等が類似する者をいいます。
(令和5年9月1日基発 0901 第2号 )
認定基準においては、業務による心理的負荷の強度の判断に当たっては、精神障害発病前おおむね6か月の間に、対象疾病の発病に関与したと考えられる業務によるどのような出来事があり、また、その後の状況がどのようなものであったのかを具体的に把握し、それらによる心理的負荷の強度はどの程度であるかについて、「業務による心理的負荷評価表」を指標として「強」、「弱」の二段階に区分することとされている。
業務による心理的負荷の強度の判断に当たっては、「業務による心理的負荷評価表」を指標として、把握した出来事による心理的負荷の強度を、 「強」、「中」、「弱」の三段階 に区分することとなっています。
(令和5年9月1日基発 0901 第2号 )
対象疾病を発病して治療が必要な状態にある者について、認定基準別表1の特別な出来事があり、その後おおむね6か月以内に対象疾病が自然経過を超えて著しく悪化したと医学的に認められる場合には、当該特別な出来事による心理的負荷が悪化の原因であると推認し、悪化した部分について業務起因性を認める。
対象疾病を発病して治療が必要な状態にある者について、認定基準別表1の 特別な出来事があり 、その後おおむね 6か月以内 に対象疾病が 自然経過を超えて著しく悪化した と医学的に認められる場合には、当該特別な出来事による心理的負荷が悪化の原因であると推認し、悪化した部分について業務起因性を認める。
(令和5年9月1日基発 0901 第2号 )
対象疾病を発病して治療が必要な状態にある者について、認定基準別表1の特別な出来事がない場合には、対象疾病の悪化の前おおむね 6 か月以内の業務による強い心理的負荷によって当該対象疾病が自然経過を超えて著しく悪化したものと精神医学的に判断されたとしても、当該悪化した部分について業務起因性は認められない。
「悪化前おおむね6か月以内に 「特別な出来事」がない場合でも 、「業務による強い心理的負荷」により悪化したときには、 悪化した部分について 業務起因性を認める 」とされています。
(令和5年9月1日基発 0901 第2号 )
対象疾病の症状が現れなくなった又は症状が改善し安定した状態が一定期間継続している場合や、社会復帰を目指して行ったリハビリテーション療法等を終えた場合であって、通常の就労が可能な状態に至ったときには、投薬等を継続していても通常は治ゆ(症状固定)の状態にあると考えられるところ、対象疾病がいったん治ゆ(症状固定)した後において再びその治療が必要な状態が生じた場合は、新たな疾病と取り扱う。
対象疾病がいったん治ゆ(症状固定)した後において再びその治療が必要な状態が生じた場合は、 新たな疾病 と取り扱い、 改めて認定要件に基づき業務起因性が認められるかが判断されます 。
(令和5年9月1日基発 0901 第2号 )
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労災保険法では、業務上の傷病が「治った状態」にあることを「治ゆ」・「症状固定」と呼んでいます
例えば、療養補償給付は「治るまで」行われます。一方、障害補償給付は、傷病が「治って」障害が残ったときに支給されます。
労災保険法の「治ゆ」の解釈を読んでみましょう
症状が安定し、疾病が固定した状態にあるものをいうのであって、治療の必要がなくなったものである。(昭 23.1.13 基災発 3 号)
今回は、「治ゆ」と「再発」についてみていきます。
傷病の症状が残った場合でも、その症状が安定し、疾病が固定した状態になって治療の必要がなくなった場合には、傷病発生以前の状態に回復していなくても、傷病は治ゆしたものとして療養(補償)等給付は行われない。
「「なおったとき」とは、傷病に対して行われる医学上一般に承認された治療方法 ( 以下「療養」という。 ) をもってしても、その効果が期待し得ない状態 ( 療養の終了 ) で、かつ、残存する症状が、自然的経過によって到達すると認められる最終の状態 ( 症状の固定 ) に達したとき 」とされています。
(昭 50.9.30 基発第 565 号 )
「その症状が安定し、疾病が固定した状態になって治療の必要がなくなった」場合には、 傷病発生以前の状態に回復していなくても 、傷病は治ゆしたものとして療養(補償)等給付は行われません。
療養の給付は、その傷病が療養を必要としなくなるまで行われるので、症状が安定して疾病が固定した状態になり、医療効果が期待しえない状態になっても、神経症状のような傷病の症状が残っていれば、療養の給付が行われる。
症状が安定して疾病が固定した状態になり、医療効果が期待しえない状態になった場合は、神経症状のような傷病の症状が残っていても、 療養の給付は行われません 。
業務起因性が認められる傷病が一旦治ゆと認定された後に「再発」した場合は、保険給付の対象となるが、「再発」であると認定する要件として次のアからエの記述のうち、正しいものの組合せは、後記AからEまでのうちどれか。
ア 当初の傷病と「再発」とする症状の発現との間に医学的にみて相当因果関係が認められること
イ 当初の傷病の治ゆから「再発」とする症状の発現までの期間が 3 年以内であること
ウ 療養を行えば、「再発」とする症状の改善が期待できると医学的に認められること
エ 治ゆ時の症状に比べ「再発」時の症状が増悪していること
・当初の傷病と「再発」とする症状の発現との間に医学的にみて 相当因果関係が認められる こと
・ 療養を行えば、「再発」とする 症状の改善が期待できる と医学的に認められること
・ 治ゆ時の症状に比べ「再発」時の症状が 増悪している こと
(神戸地裁昭和 51 年 1 月 16 日判決)
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労働基準法施行規則別表第1の2各号には、「職業上の疾病」の範囲が定められています。(職業病リストといいます)
今回は、その中の 8号 の「 長期間にわたる長時間の業務 その他血管病変等を著しく増悪させる業務による脳出血、くも膜下出血、脳梗塞、高血圧性脳症、心筋梗塞、狭心症、心停止 ( 心臓性突然死を含む。 ) 、重篤な心不全若しくは大動脈解離又はこれらの疾病に付随する疾病」についてみていきます。
「血管病変等を著しく増悪させる業務による 脳血管疾患及び虚血性心疾患等の 認定基準 」 に要件が示されています。
次の (1) 、 (2) 又は (3) の業務による明らかな過重負荷を受けたことにより発症した脳・心臓疾患は、業務に起因する疾病として取り扱う。
(1) 発症前の長期間にわたって、著しい疲労の蓄積をもたらす特に過重な業務(以下「 長期間 の過重業務」という。)に就労したこと 。
(2) 発症に近接した時期において、特に過重な業務(以下 「 短期間 の過重業務」という。)に就労したこと 。
(3) 発症直前から前日まで の間 において、発生状態を時間的及び場所的に明確にし得る異常な出来事(以下「 異常な出来事 」という。)に遭遇したこと 。
過去問を解きながらポイントを確認しましょう
①【 H28 年選択式】※改正による修正あり
厚生労働省労働基準局長通知(「血管病変等を著しく増悪させる業務による脳血管疾患及び虚血性心疾患等の認定基準について」令和3年9月 14 日付け基発 0914 第1号)において、発症前の長期間にわたって、著しい疲労の蓄積をもたらす特に過重な業務に就労したことによる明らかな過重負荷を受けたことにより発症した脳血管疾患及び虚血性心疾患等(負傷に起因するものを除く。)は、業務上の疾病として取り扱うこととされている。
業務の過重性の評価にあたっては、発症前の一定期間の就労実態等を考察し、発症時における疲労の蓄積がどの程度であったかという観点から判断される。
「発症前の長期間とは、発症前おおむね < A > をいう」とされている。疲労の蓄積をもたらす要因は種々あるが、最も重要な要因と考えられる労働時間に着目すると、「発症前 < B > におおむね 100 時間又は発症前 < C > にわたって、1か月当たりおおむね 80 時間を超える時間外労働が認められる場合は、業務と発症との関連性が強いと評価できること」を踏まえて判断される。ここでいう時間外労働時間数は 1 週間当たり 40 時間を超えて労働した時間数である。
⑨ 3か月間 ⑩ 6か月間 ⑪ 12 か月間 ⑫ 1~3か月間
⑬ 1週間 ⑭ 2週間 ⑮ 4週間 ⑯ 1か月間
⑰ 1か月間ないし6か月間 ⑱ 1か月間ないし 12 か月間
⑲ 2か月間ないし6か月間 ⑳ 2か月間ないし 12 か月間
< C > ⑲ 2か月間ないし6か月間
・長期間の過重業務 → 発症前おおむね6か月間
・短期間の過重業務 → 発症前おおむね1週間
・異常な出来事 → 発症直前から前日までの間
「血管病変等を著しく増悪させる業務による脳血管疾患及び虚血性心疾患等の認定基準について」(令和 3 年 9 月 14 日付け基発 0914 第 1 号)で取り扱われる対象疾病に含まれるものは、次のアからオの記述のうちいくつあるか。
イ 心停止(心臓性突然死を含む。)
5つとも対象疾病に含まれます。
発症前 1 か月間におおむね 100 時間又は発症前 2 か月間ないし 6 か月間にわたって、 1 か月当たりおおむね 80 時間を超える時間外労働が認められない場合には、これに近い労働時間が認められたとしても、業務と発症との関連性が強いと評価することはできない。
「発症前 1 か月間におおむね 100 時間又は発症前 2 か月間ないし 6 か月間にわたって、 1 か月当たりおおむね 80 時間を超える時間外労働」の水準には至らないが これに近い時間外労働が認められる場合 には、特に他の負荷要因の状況を十分に考慮し、 そのような時間外労働に加えて一定の労働時間以外の負荷が認められるとき には、業務と発症との関連性が 強い と評価できることを踏まえて判断すること。」とされています。
(令和3年9月 14 日付け基発 0914 第1号)
心理的負荷を伴う業務については、精神障害の業務起因性の判断に際して、負荷の程度を評価する視点により検討、評価がなされるが、脳・心臓疾患の業務起因性の判断に際しては、同視点による検討、評価の対象外とされている。
脳・心臓疾患の業務起因性の判断に際しても、「 心理的負荷を伴う業務 については、別表1及び別表2に掲げられている 日常的に心理的負荷を伴う業務又は心理的負荷を伴う具体的出来事等 について、負荷の程度を評価する視点により検討し、評価すること。」とされています。
(令和3年9月 14 日付け基発 0914 第1号)
短期間の過重業務については、発症直前から前日までの間に特に過度の長時間労働が認められる場合や、発症前おおむね 1 週間継続して深夜時間帯に及ぶ時間外労働を行うなど過度の長時間労働が認められる場合に、業務と発症との関連性が強いと評価できるとされている。
「 労働時間の長さ は、業務量の大きさを示す指標であり、また、過重性の評価の最も重要な要因であるので、評価期間における労働時間については十分に考慮し、発症直前から前日までの間の労働時間数、発症前1週間の労働時間数、休日の確保の状況等の観点から検討し、評価すること。 」とされていて、その際、問題文のような場合は、「業務と発症との関係性が強いと評価できることを踏まえて判断すること。」とされています。
(令和3年9月 14 日付け基発 0914 第1号)
急激な血圧変動や血管収縮等を引き起こすことが医学的にみて妥当と認められる「異常な出来事」と発症との関連性については、発症直前から 1 週間前までの間が評価期間とされている。
「異常な出来事」と発症との関連性については、通常、負荷を受けてから 24 時間以内に症状が出現するとされているので、 発症直前から前日までの間 を評価期間としています。
(令和3年9月 14 日付け基発 0914 第1号)
業務の過重性の検討、評価に当たり、2以上の事業の業務による「長期間の過重業務」については、異なる事業における労働時間の通算がなされるのに対して、「短期間の過重業務」については労働時間の通算はなされない。
「短期間の過重業務」についても労働時間の通算がなされます。
(1) 二以上の事業の業務による「長期間の過重業務」及び「短期間の過重業務」の判断
→ 「長期間の過重業務」及び「短期間の過重業務」に関し、業務の過重性の検討に当たっては、 異なる事業における労働時間を通算 して評価する。また、労働時間以外の負荷要因については、 異なる事業における負荷を合わせて 評価する。
(2) 二以上の事業の業務による「異常な出来事」の判断
→ 「異常な出来事」に関し、これが認められる場合には、一の事業における業務災害に該当すると考えられることから、一般的には、異なる事業における負荷を合わせて評価することはないものと考えられる。
(令和3年9月 14 日付け基発 0914 第1号)
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過去問で通勤災害の事例をみていきましょう
一戸建ての家に居住している労働者が、いつも退社する時刻に仕事を終えて自宅に向かってふだんの通勤経路を歩き、自宅の門をくぐって玄関先の石段で転倒し負傷した場合、通勤災害に当たらない。
一戸建ての住居の玄関先は、一般人が自由に通行できるものではありません。
自宅の門をくぐって玄関先の石段で転倒し負傷した場合は、通勤経路上というより、被災労働者の住居内で発生したと判断されるので、通勤災害に当たりません。
(昭 49.7.15 基収 2110 号)
アパートの 2 階の一部屋に居住する労働者が、いつも会社に向かって自宅を出発する時刻に、出勤するべく靴を履いて自室のドアから出て 1 階に降りようとした時に、足が滑り転倒して負傷した場合、通勤災害に当たらない。
労働者が居住するアパートの外戸が住居と通勤経路の境界となります。
そのため、アパートの階段は、通勤経路となります。自室のドアから出て 1 階に降りようとした時に、足が滑り転倒して負傷した場合は、通勤災害に該当します。
(昭 49.4.9 基収 314 号)
労働者が、退勤時にタイムカードを打刻し、更衣室で着替えをして事業場施設内の階段を降りる途中、ズボンの裾が靴に絡んだために足を滑らせ、階段を5段ほど落ちて腰部を強打し負傷した場合、通勤災害とは認められない。
事業主の支配管理下にある 事業場施設の状況により 生じた災害ですので、通勤災害ではありません。
(昭 49.4.9 基収第 314 号)
マイカー通勤をしている労働者が、勤務先会社から市道を挟んだところにある同社の駐車場に車を停車し、徒歩で職場に到着しタイムカードを打刻した後、フォグライトの消し忘れに気づき、徒歩で駐車場へ引き返すべく市道を横断する途中、市道を走ってきた軽自動車にはねられ負傷した場合、通勤災害とは認められない。
マイカー通勤をしている労働者が、フォグライトの消し忘れに気づき、駐車場へ引き返すことは一般にあり得ることで、通勤とかけ離れた行為でなく、この場合、いったん事業構内に入った後でも、まだ、時間の経過もほとんどないことなどから 通勤に通常随伴する行為と認められる ので、通勤災害として取り扱われます。
(昭 49.6.19 基収 1739 号)
テーマ 住居と就業の場所との移動
頸椎を手術した配偶者の看護のため、手術後 1 か月ほど姑と交替で 1 日おきに病院に寝泊まりしていた労働者が、当該病院から徒歩で出勤する途中、横断歩道で軽自動車にはねられ負傷したした場合、当該病院から勤務先に向かうとすれば合理的である経路・方法をとり逸脱・中断することなく出勤していたとしても、通勤災害とは認められない。
「入院中の夫の看護のため、妻が病院に寝泊まりすることは、社会慣習上通常行われること」、「手術当日から長期間継続して寝泊りしていた事実がある」ことから、被災当日の病院は、被災労働者にとって就業のための拠点である「住居」となります。
そのため、通勤災害と認められます。
(昭 52.12.23 基収第 981 号)
同一市内に住む長女が出産するため、 15 日間、幼児 2 人を含む家族の世話をするために長女宅に泊まり込んだ労働者にとって、長女宅は、就業のための拠点としての性格を有する住居と認められる。
「被災労働者が長女宅に居住し、そこから通勤するという行為には、社会生活上の必要性が認められる」、「一定期間そこに居住していたという継続性が認められる」ため、長女宅は、就業のための拠点としての性格を有する住居と認められます。
(昭 52.12.23 基収 1075 号)
マイカー通勤をしている労働者が、同一方向にある配偶者の勤務先を経由するため、通常通り自分の勤務先を通り越して通常の通勤経路を 450 メートル走行し、配偶者の勤務先で配偶者を下車させて自分の勤務先に向かって走行中、踏切で鉄道車両と衝突して負傷した場合、通勤災害とは認められない。
マイカー通勤の共稼ぎ労働者である、配偶者の勤務先が同一方向にあり、自分の通勤経路からさほど離れていない、通勤をマイカーで行い、配偶者の勤務先を経由することは通常行われるものであることなどから、問題文の経路は「合理的な経路」として取り扱われ、通勤災害と認められます。
(昭 49.3.4 基収 289 号)
テーマ 出勤途上における急性心不全
長年営業に従事している労働者が、通常通りの時刻に通常通りの経路を徒歩で勤務先に向かっている途中に突然倒れ、急性心不全で死亡した場合、通勤災害と認められる。
特に発病の原因となるような通勤による負傷又は通勤に関連する突発的な出来事等が認められないため「通勤に通常伴う危険が具体化したもの」と認められません。
通勤を単なるきっかけとして偶然に生じたにすぎないので、通勤起因性は認められません。問題文は、通勤災害とは認められません。
(昭 50.6.9 基収第 4039 号)
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まず、「業務遂行性」と「業務起因性」について整理しましょう。
業務遂行性とは、労働者が労働契約に基づいて事業主の支配下にある状態をいいます。
業務起因性とは、業務と負傷、疾病、障害又は死亡との間に因果関係がある状態をいいます。
業務災害と認められるには、「業務遂行性」があること、次に「業務起因性」があることが必要です。
過去問で事例を見ていきましょう
労働者が業務に起因して負傷又は疾病を生じた場合に該当すると認められるためには、業務と負傷又は疾病との間に相当因果関係があることが必要である。
労働者が業務に起因して負傷又は疾病を生じた場合に該当する(=業務起因性がある)と認められるためには、業務と負傷又は疾病との間に 相当因果関係 があることが必要です。
裁判でも確定した考え方となっています。
→ 「職員が公務上死亡した場合」とは、職員が公務に基づく負傷又は疾病に起因して死亡した場合をいい、右負傷又は疾病と公務との間には 相当因果関係のあることが必要 であり、その 負傷又は疾病が原因となって 死亡事故が発生した場合でなければならない。」
(昭 51.11.12 最高裁第二小法廷判決)
テーマ 通勤途上(突発事故のため休日出勤する途上の事故)
鉄道保線作業に従事する労働者が、休日に自己の担当する鉄道沿線で事故があったため、使用者の呼び出しを受けて自宅から現場にかけつける途上で、つまずいて転倒し、負傷した場合、業務災害として保険給付の対象となる。
使用者の呼び出しを受けて自宅から現場にかけつける途上の事故は、 休日 であっても、自宅から現場までの途上は、「 業務遂行中 」と解されます。
(昭 24.1.19 基収第 3375 号)
職場から2駅離れた社宅に居住する労働者が、休日に、台風のため社宅付近の大木が倒れたことに伴って切断された高圧電線がショートし、枯木に火が付く様子を社宅から目撃したことから、社宅への延焼を防止しようと作業していたところ、強風にあおられた高圧電線に接触して死亡した場合、業務災害として保険給付の対象となる。
自己の居住する社宅の防火活動をもって、事業施設の防火活動とみることは困難で、事業場の緊急事態に係るものと解することはできない。
その間に生じた死亡を、業務上とみとめることができないとされた事例です。
(昭 24.12.15 基収 4028 号)
道路清掃工事の日雇い労働者が、正午からの休憩時間中に同僚と作業場内の道路に面した柵にもたれて休憩していたところ、道路を走っていた乗用車が運転操作を誤って柵に激突した時に逃げ遅れ、柵と自動車に挟まれて胸骨を骨折した場合、業務上の負傷と認められる。
作業所が街路上で、被災者らは常に自動車等による交通危険にさらされている場所で休憩せざるを得なかった事情にあった。
このために生じた負傷は、「業務上の負傷」と認められます。
(昭 25.6.8 基災収発第 1252 号)
明日午前 8 時から午後 1 時までの間に、下請業者の実施する隣町での作業を指導監督するよう出張命令を受け、翌日、午前 7 時すぎ、自転車で自宅を出発し、列車に乗車すべく進行中、踏切で列車に衝突し死亡したが、同人が乗車しようとしていた列車が通常の通勤の場合にも利用していたものである場合は、通勤災害とされている。
出張業務については、「自宅を出てから自宅に帰るまでが出張途上にある」と考えられています。
そのため、順路の一部が、通常の通勤経路と重なっていたとしても、既に、「出張業務遂行中」とみられるため、問題文の場合は、通勤災害ではなく、「出張業務遂行」に起因すると解され、「業務上」となります。
(昭 34.7.15 基収 2980 号)
出張の機会を利用して当該出張期間内において、出張先に赴く前後に自宅に立ち寄る行為(自宅から次の目的地に赴く行為を含む。)については、当該立ち寄る行為が、出張経路を著しく逸脱していないと認められる限り、原則として、通常の出張の場合と同様、業務として取り扱われる。
「出張の機会を利用して当該出張期間内において、出張先に赴く前後に自宅に立ち寄る行為 ( 自宅から次の目的地に赴く行為を含む。 ) については、当該立ち寄る行為が、 出張経路を著しく逸脱していない と認められる限り、 原則として、通常の出張の場合と同様、業務として取り扱うこと 。」とされています。
( 平 18.3.31 基労管発第 0331001 号/基労補発第 0331003 号 )
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労働安全衛生法「事業者からの報告」
事業者は、報告を求められることがあります。
則第 96 条 ( 事故報告 )
事業者は、次の場合は、 遅滞なく 、 事故報告書 を 所轄労働基準監督署長 に提出しなければならない 。
( 1 ) 事業場又はその附属建設物 内で、次の事故が発生したとき
則第 97 条 ( 労働者死傷病報告 )
① 事業者は、労働者が 労働災害 その他 就業中 又は 事業場内 若しくはその 附属建設物内 における 負傷、窒息又は急性中毒 ( 以下「 労働災害等 」という。 ) により 死亡 し、又は 休業 したときは、 遅滞なく 、 電子情報処理組織を使用して 、所定の事項を 所轄労働基準監督署長 に報告しなければならない 。
② 休業の日数が 4日に満たない ときは、事業者は、1月から3月まで、4月から6月まで、7月から9月まで及び 10 月から 12 月までの期間における当該事実について、 それぞれの期間における 最後の月の翌月末日 までに 、 電子情報処理組織を使用して 、所定の事項を 所轄労働基準監督署長に報告しなければならない 。
事業者は、事業場の附属建設物内で、火災の事故が発生した場合、その事故による労働者の負傷、疾病又は死亡の労働災害がないときであっても、遅滞なく、その事故報告書を所轄労働基準監督署長に提出しなければならない。
事業者は、事業場の附属建設物内で、火災の事故が発生した場合、遅滞なく、その事故報告書を所轄労働基準監督署長に提出しなければなりません。
その事故による労働者の負傷、疾病又は死亡の労働災害がないときでも提出しなければなりません。
事業者は、労働者が労働災害その他就業中又は事業場内若しくはその附属建設物内における負傷、窒息又は急性中毒により死亡し、又は休業(休業の日数が4日以上の場合に限る。)したときは、 < A > 、所轄労働基準監督署長に報告しなければならない。
① 7日以内に ② 14 日以内に ③ 30 日以内に ⑰ 遅滞なく
休業の日数が4日以上の場合は、「遅滞なく」報告しなければなりません。
③【 H20 年出題】 ※改正による修正あり
事業者は、労働者が事業場内において負傷、窒息又は急性中毒により休業した日数が 3 日であった場合、その労働者死傷病報告を所轄労働基準監督署長にしなければならない。
休業した日数が 3 日でも、労働者死傷病報告は必要です。
④【 H25 年出題】 ※改正による修正あり
労働者が事業場内における負傷により休業の日数が 2 日の休業をしたときは、事業者は、遅滞なく、報告を所轄労働基準監督署長にしなければならない。
休業の日数が 4日未満の 場合は、「遅滞なく」ではありません。
・「1月から3月まで」、「4月から6月まで」、「7月から9月まで」、「 10 月から 12 月」までの期間の当該事実について、 それぞれの期間における 最後の月の翌月末日 までに報告 しなければなりません。
⑤【 H29 年出題】 ※改正による修正あり
労働者が事業場内における負傷により休業した場合は、その負傷が明らかに業務に起因するものではないと判断される場合であっても、事業者は、労働安全衛生規則第 97 条の労働者死傷病報告を所轄労働基準監督署長にしなければならない。
労働者が 事業場内における負傷 により休業した場合は、 その負傷が明らかに業務に起因するものではないと判断される場合であっても 、事業者は、労働者死傷病報告をしなければなりません。
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今回は、事業者等の責務をみていきましょう。
・単に 最低基準を守るだけでなく、 労働者の安全と健康を確保すべき責務を有して います。
<機械等の設計者、製造者または輸入者、原材料の製造者または輸入者、建設物の建設者または設計者、建設工事の注文者等>
・それぞれの立場で労働災害の発生の防止に資するよう努めるべき責務を有しています。
( 参考: S47.9.18 発基第 91 号 )
条文を読んでみましょう。改正点も意識してください。
法第 3 条 ( 事業者等の責務 )
① 事業者は、単にこの法律で定める労働災害の防止のための最低基準を守るだけでなく、 快適な職場環境の実現 と 労働条件の改善 を通じて職場における 労働者の安全と健康を確保 するようにしなければならない。また、事業者は、 国 が実施する労働災害の防止に関する施策に 協力するようにしなければならない 。
② 機械、器具その他の設備を 設計 し、 製造 し、若しくは 輸入 する者、原材料を 製造 し、若しくは 輸入 する者又は建設物を 建設 し、若しくは 設計 する者は、これらの物の設計、製造、輸入又は建設に際して、これらの物が使用されることによる 労働災害の発生の防止 に資するように 努めなければならない 。
③ 建設工事の 注文者 その他の 仕事を他人に請け負わせる者 は、 施工方法、作業方法、工期、納期等 について、安全で衛生的な作業の遂行を損なうおそれのある条件を付さないように 配慮しなければならない 。
労働者及び 労働者以外の者で労働者と同一の場所において仕事の作業に従事するもの は、労働災害を防止するため 必要な事項を守る ほか、事業者その他の関係者が実施する労働災害の防止に関する措置に 協力するように努めなければならない 。
①【 H18 年選択式と R 4年選択式のアレンジ】
労働安全衛生法第 3 条第 1 項の規定においては、「事業者は、単にこの法律で定める労働災害の防止のための最低基準を守るだけでなく、 < A > と労働条件の改善を通じて < B > なければならない。」と規定されている。
① 快適な職場環境の実現 ② より高度な基準の自主設定
③ 労働災害の撲滅に向けた活動 ④ 労働災害の防止に関する新たな情報の活用
① 職場における安全衛生水準の向上に努め
② 職場における労働者の安全と健康を確保するようにし
③ 危険及び健康障害を防止するようにし
①【 H18 年選択式と R 4年選択式のアレンジ】
< A > ① 快適な職場環境の実現
< B > ② 職場における労働者の安全と健康を確保するようにし
労働安全衛生法は、機械、器具その他の設備を設計し、製造し、若しくは輸入する者にも、これらの物の設計、製造又は輸入に際して、これらの物が使用されることによる労働災害の発生の防止に資するように努めることを求めている。
「 機械、器具その他の設備を設計し、製造し、若しくは輸入する者 」にも、労働災害の発生の防止に資するように 努めること が求められています。これらの物が使用されることによる労働災害を防止するためです。
労働安全衛生法は、原材料を製造し、又は輸入する者にも、これらの物の製造又は輸入に際して、これらの物が使用されることによる労働災害の発生の防止に資するように努めることを求めている。
「原材料を製造し、又は輸入する者」にも、労働災害の発生の防止に資するように 努める ことが求められています。
④【 H26 年出題】 ※改正による修正あり
労働安全衛生法第 3 条第 3 項においては、建設工事の注文者その他の仕事を他人に請け負わせる者について、「施工方法、作業方法、工期、納期等について、安全で衛生的な作業の遂行を損なうおそれのある条件を附さないように配慮しなければならない。」と規定されている。
建設工事の注文者その他の仕事を他人に請け負わせる者について、「 施工方法、作業方法、工期、納期等 について、安全で衛生的な作業の遂行を損なうおそれのある条件を附さないように 配慮しなければならない 。」と規定されています。
⑤【 R7 年出題】 ※改正による修正あり
労働安全衛生法第 3 条第 3 項には、仕事を他人に請け負わせる者は、施工方法、作業方法、工期、納期等について、安全で衛生的な作業の遂行を損なうおそれのある条件を付さないように配慮しなければならないとの責務が定められているが、当該規定は、建設工事以外の注文者にも適用される。
「建設工事の注文者その他の仕事を他人に請け負わせる者」には、建設工事以外の注文者も含まれます。
(昭47.9.18基発602)
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労働安全衛生法「労働基準法と比較」
労働安全衛生法の事業者・労働者・事業場を労働基準法と比較しながら、おさえましょう。
→ 労働基準法第9条に規定する労働者 ( 同居の親族のみ を使用する事業又は事務所に使用される者及び 家事使用人 を 除く 。 ) をいう。
→ 事業を行う者で、労働者を使用するものをいう。
労働安全衛生法における「事業者」は、労働基準法第 10 条に規定する「使用者」とはその概念を異にするが、「労働者」は、労働基準法第 9 条に規定する労働者(同居の親族のみを使用する事業又は事務所に使用される者及び家事使用人を除く。)をいう。
・労働安全衛生法の「事業者」は、労働基準法第 10 条に規定する「使用者」とは異なります。
★労働基準法の「使用者」を復習しましょう
→ 事業の経営主体(個人企業の場合は企業主個人、会社その他の法人組織の場合は 法人そのもの )
② 事業の経営担当者 → 法人の代表者など
③その事業の労働者に関する事項について、 事業主のために行為をするすべての者
・「労働者」は、労働基準法第 9 条に規定する労働者をいいます。同居の親族のみを使用する事業又は事務所に使用される者及び家事使用人は除きます。
労働安全衛生法に定める「事業者」とは、法人企業であれば < A > を指している。
⑤ 監督又は管理の地位にある者 ⑩ 事業主のために行為をするすべての者
⑮ 当該法人 ⑲ 法人の代表者
→ 労働安全衛生法における主たる義務者である「事業者」とは、法人企業であれば 当該法人 ( 法人の代表者ではない 。 ) 、個人企業であれば事業経営主を指しています。
労働基準法上の義務主体である「使用者」とは異なり、事業経営の利益の帰属主体そのものを義務主体としてとらえ、その安全衛生上の責任を明確にしたものです。
( S47.9.18 発基第 91 号 )
労働安全衛生法は、同居の親族のみを使用する事業又は事務所については適用されない。また、家事使用人についても適用されない。
「同居の親族のみを使用する事業又は事務所」、「家事使用人」については労働安全衛生法の適用が除外されます。
労働安全衛生法では、「労働者」は、労働基準法第 9 条に規定する労働者だけをいうものではなく、建設業におけるいわゆる一人親方(労災保険法第 35 条第 1 項の規定により保険給付を受けることができることとされた者)も下請負人として建設工事の業務に従事する場合は、元方事業者との関係において労働者としている。
労働安全衛生法では、「労働者」は、労働基準法第 9 条に規定する労働者をいいます。
建設業におけるいわゆる一人親方は、労働者とはなりません。
労働安全衛生法は、事業場を単位として、その業種、規模等に応じて、安全衛生管理体制、工事計画の届出等の規定を適用することにしており、この法律による事業場の適用単位の考え方は、労働基準法における考え方と同一である。
労働安全衛生法は、「 事業場 」を単位として適用されます。
事業場の適用単位の考え方は、労働基準法における考え方と同じです。
事業場とは、工場、鉱山、事務所、店舗等のごとく一定の場所において相関連する組織のもとに継続的に行なわれる作業の一体をいいます。
一の事業場であるか否かは主として 場所的観念 によって決定すべきもので、 同一場所にあるものは原則として一の事業場 とし、場所的に分散しているものは原則として別個の事業場となります。
( S47.9.18 発基第 91 号 )
労働安全衛生法における事業場の業種の区分については、その業態によって個別に決するものとし、経営や人事等の管理事務をもっぱら行っている本社、支店などは、その管理する系列の事業場の業種とは無関係に決定するものとしており、たとえば、製鉄所は製造業とされるが、当該製鉄所を管理する本社は、製造業とはされない。
労働安全衛生法における事業場の業種の区分については、その業態によって個別に決まります。
経営や人事等の管理事務をもっぱら行っている本社、支店などは、その管理する系列の事業場の業種とは無関係に決定されます。
たとえば、製鉄所は製造業となりますが、当該製鉄所を管理する本社は、製造業ではなく「その他の業種」となります。
( S47.9.18 発基第 91 号 )
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一定の建設物、機械等の設置、移転又は主要構造部分の変更等をしようとする場合や、一定の規模・種類の建設工事を開始する場合は、事前にその計画内容を届け出なければなりません。
① 事業者は、 機械等 で、危険若しくは有害な作業を必要とするもの、危険な場所において使用するもの又は危険若しくは健康障害を防止するため使用するもののうち、厚生労働省令で定めるものを 設置 し、若しくは 移転 し、又はこれらの 主要構造部分を変更 しようとするときは、その計画を当該工事 の開始の日の 30 日前まで に 、厚生労働省令で定めるところにより、 労働基準監督署長 に届け出なければならない 。
ただし、第 28 条の2第1項に規定する措置その他の厚生労働省令で定める措置を講じているものとして、厚生労働省令で定めるところにより 労働基準監督署長が認定した事業者 については、この限りでない。
② 事業者は、 建設業 に属する事業の仕事のうち 重大な労働災害を生ずるおそれがある 特に大規模な仕事 で、厚生労働省令で定めるものを開始しようとするときは、その計画を当該仕事の 開始の日の 30 日前 までに 、厚生労働省令で定めるところにより、 厚生労働大臣 に届け出なければならない 。
③ 事業者は、 建設業 その他政令で定める業種に属する事業の仕事 ( 建設業に属する事業にあっては、 ②の厚生労働省令で定める仕事を除く 。 ) で、厚生労働省令で定めるものを開始しようとするときは、その計画を当該仕事の 開始の日の 14 日前 までに 、厚生労働省令で定めるところにより、 労働基準監督署長 に届け出なければならない 。
上記の条文の通り、3つのパターンがあります。
労働安全衛生法第 88 条第 1 項柱書は、「事業者は、機械等で、危険若しくは有害な作業を必要とするもの、危険な場所において使用するもの又は危険若しくは健康障害を防止するため使用するもののうち、厚生労働省令で定めるものを設置し、若しくは移転し、又はこれらの主要構造部分を変更しようとするときは、その計画を当該工事の開始の日の 14 日前までに、厚生労働省令で定めるところにより、労働基準監督署長に届け出なければならない。」と定めている。
工事の開始の日の「 14 日前」ではなく「 30 日前」までに、労働基準監督署長に届け出なければなりません。
機械等で、危険な作業を必要とするものとして計画の届出が必要とされるものにはクレーンが含まれるが、つり上げ荷重が1トン未満のものは除かれる。
機械等で、危険な作業を必要とするものとして計画の届出が必要とされるものにはクレーンが含まれます。ただし、除かれるのは、「つり上げ荷重が1トン未満」ではありません。
機械等で、危険な作業を必要とするものとして計画の届出が必要とされるものには動力プレス(機械プレスでクランク軸等の偏心機構を有するもの及び液圧プレスに限る。)が含まれるが、圧力能力が5トン未満のものは除かれる。
機械等で、危険な作業を必要とするものとして計画の届出が必要とされるものには動力プレス(機械プレスでクランク軸等の偏心機構を有するもの及び液圧プレスに限る。)が含まれます。ただし、「圧力能力が5トン未満のものは除かれる。」との規定はありません。
事業者は、建設業に属する事業の仕事のうち重大な労働災害を生ずるおそれがある特に大規模な仕事で、厚生労働省令で定めるものを開始しようとするときは、その計画を当該仕事の開始の日の 30 日前までに、厚生労働省令で定めるところにより、都道府県労働局長に届け出なければならない。
特に大規模な建設業の仕事の計画は、当該仕事の開始の日の 30 日前までに、都道府県労働局長ではなく「 厚生労働大臣 」に届け出なければなりません。
「高さが 300 メートル以上の塔の建設の仕事」などが対象です。
事業者は、建設業に属する事業の仕事 ( 重大な労働災害を生ずるおそれがある特に大規模な仕事で、厚生労働省令で定めるものを除く。 ) で、厚生労働省令で定めるものを開始しようとするときは、その計画を当該仕事の開始の日の 14 日前までに、厚生労働省令で定めるところにより、労働基準監督署長に届け出なければならない。
建設業に属する事業の仕事(重大な労働災害を生ずるおそれがある特に大規模な仕事を除く)を開始しようとするときは、その計画を当該仕事の開始の日の 14 日前まで に、 労働基準監督署長 に届け出なければなりません。
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労働安全衛生法「定期自主検査」
労働安全衛生法の定期自主検査をみていきます。
・定期自主検査の対象になるのは、「ボイラーその他の機械等で、政令で定めるもの」です。
・定期自主検査の対象になる機械のうち、検査が特に技術的に難しい機械は、「特定自主検査」の対象となります。
法第 45 条 ( 定期自主検査 )
① 事業者は、 ボイラーその他の機械等で、政令で定めるもの について、厚生労働省令で定めるところにより、 定期に自主検査を行ない 、及び その結果を記録しておかなければならない 。
② 事業者は、定期自主検査のうち厚生労働省令で定める自主検査 ( 以下「 特定自主検査 」という。 ) を行うときは、当該 事業者 ( 事業者が法人である場合には、その代表者又は役員 ) で 厚生労働省令で定める資格を有するもの が 自ら実施 し、又は その使用する労働者 で当該厚生労働省令で定める 資格を有するもの 若しくは第 54 条の3第1項に規定する登録を受け、他人の求めに応じて当該機械等について特定自主検査を行う者 ( 以下「 検査業者 」という。 ) に実施させなければならない。
③ 特定自主検査 は、 厚生労働大臣の定める 基準 に従って行わなければならない。
④ 厚生労働大臣は、定期自主検査 ( 特定自主検査を除く 。 ) の適切かつ有効な実施を図るため必要な 自主検査指針 を公表するものとする。
⑤ 厚生労働大臣は、自主検査指針を公表した場合において必要があると認めるときは、事業者若しくは検査業者又はこれらの団体に対し、当該自主検査指針に関し必要な指導等を行うことができる。
・ 事業者 で厚生労働省令で定める資格を有するものが自ら実施する
・ 使用する労働者 で厚生労働省令で定める資格を有するものに実施させる
・第 54 条の3第1項に規定する登録を受けた 検査業者 に実施させる
■ 特定自主検査 は、 厚生労働大臣の定める 基準 (特定自主検査基準) に従って行う。
■特定自主検査の対象になる機械もおさえましょう(令第 15 条第 2 項)
・作業床の高さが2メートル以上の高所作業車
事業者は、現に使用している動力プレスについては、 1 年以内ごとに 1 回、定期に、労働安全衛生規則で定める自主検査を行わなければならないとされているが、加工材料に加える圧力が 3 トン未満の動力プレスは除かれている。
「事業者は、 動力プレス については、1年以内ごとに1回、定期に、所定の事項について自主検査を行わなければならない。ただし、1年を超える期間使用しない動力プレスの当該使用しない期間においては、この限りでない。」と規定されています。
「圧力が 3 トン未満の動力プレスは除かれている。」との規定はありません。
事業者は、現に使用しているフォークリフトについては、 1 年を超えない期間ごとに 1 回、定期に、労働安全衛生規則で定める自主検査を行わなければならないとされているが、最大荷重が 1 トン未満のフォークリフトは除かれている。
「事業者は、フオークリフトについては、1年を超えない期間ごとに1回、定期に、所定の事項について自主検査を行わなければならない。ただし、1年を超える期間使用しないフオークリフトの当該使用しない期間においては、この限りでない。」と規定されています。
「最大荷重が 1 トン未満のフォークリフトは除かれている。」との規定はありません。
(則第 151 条の 21 )
作業床の高さが 2 メートル以上の高所作業車は、労働安全衛生法第 45 条第 2 項に定める特定自主検査の対象になるので、事業者は、その使用する労働者には当該検査を実施させることが認められておらず、検査業者に実施させなければならない。
「作業床の高さが 2 メートル以上の高所作業車」は、特定自主検査の対象になります。
事業者は、「その使用する労働者で資格を有する者」に当該検査を実施させることもできます。
また、「 事業者 で資格を有するもの」が自ら実施することもできますし、「検査業者」に実施させることもできます。
事業者は、定期自主検査を行ったときは、その結果を記録し、これを5年間保存しなければならない。
定期自主検査の結果の記録は、5年間ではなく「 3 年間」保存しなければなりません。
労働安全衛生法第 45 条により定期自主検査を行わなければならない機械等には、同法第 37 条第 1 項に定める特定機械等のほか < A > が含まれる。
⑤ 空気調和設備 ⑥ 研削盤 ⑧ 構内運搬車 ⑱ フォークリフト
< A > ⑱ フォークリフト
・ちなみに、「特定機械等」は定期自主検査の対象です。
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労働基準法の罰則をみていきましょう
第5条の規定( 強制労働の禁止 )に違反した者は、 1年以上 10 年以下の 拘禁刑 又は 20 万円以上 300 万円以下の罰金 に処する。
★令和 7 年 6 月 1 日から、「懲役」が「拘禁刑」に改正されています。
① この法律の違反行為をした者が、当該事業の労働者に関する事項について、事業主のために行為した代理人、使用人その他の従業者である場合においては、 事業主 に対しても各本条の 罰金刑 を科する 。
ただし、 事業主 ( 事業主が 法人である場合においてはその代表者 、事業主が営業に関し成年者と同一の行為能力を有しない未成年者又は成年被後見人である場合においてはその法定代理人 ( 法定代理人が法人であるときは、その代表者 ) を事業主とする。次項において同じ。 ) が違反の防止に必要な措置をした場合においては、この限りでない。
② 事業主 が違反の計画を知りその防止に必要な措置を講じなかった場合、違反行為を知り、その是正に必要な措置を講じなかつた場合又は違反を教唆した場合においては、 事業主も行為者として罰する 。
★「使用者」の定義を復習しましょう
→ 事業の経営主体(個人企業の場合は企業主個人、会社その他の法人組織の場合は 法人そのもの )
・ 事業の経営担当者 → 法人の代表者など
・その事業の労働者に関する事項について、 事業主のために行為をするすべての者
労働基準法第 14 条第 1 項に規定する期間を超える期間を定めた労働契約を締結した場合は、同条同項には使用者とも労働者とも規定されていないことから、使用者と労働者の双方に罰則が適用される。
労働基準法は使用者のみが責任を負います。第 14 条第 1 項に規定する期間を超える期間を定めた労働契約を締結した場合も、使用者のみに罰則が適用されます。
(昭 23.4.5 基発 535 号)
②【 H29 年出題】 ※改正による修正あり
労働基準法第 5 条に定める強制労働の禁止に違反した使用者は、「 1 年以上 10 年以下の拘禁刑又は 20 万円以上 300 万円以下の罰金」に処せられるが、これは労働基準法で最も重い刑罰を規定している。
労働基準法第 5 条の強制労働の禁止に違反した場合は、労働基準法で最も重い刑罰が科されます。
労働基準法は、同法が定める規定に違反する行為をした者に対して罰則を定めているだけでなく、その事業主に対しても罰金刑を科すものとしているが、事業主が違反の防止に必要な措置をした場合においては、当該事業主に対しては罰金刑を科さないものとしている。
・労働基準法は、同法が定める規定に 違反する行為をした者 に対して罰則を定めています。
・さらに、 その 事業主 に対しても 罰金刑 を科すものとしています。
事業主が法人そのものの場合は、拘禁刑を科すことができないため、事業主に科せられるのは、「罰金刑」のみとなります。
・事業主(←この事業主は法人の代表者などのこと)が 違反の防止に必要な措置をした 場合においては、「罰金刑を科さない」とされています。
ある法人企業の代表者が、当該企業において、労働基準法第 37 条の規定に違反する時間外・休日労働(いわゆる不払い残業等)が行われている事実を知り、その是正に必要な措置を講じなかったときは、たとえ代表者自らが不払い残業等を指示、命令していなくとも、当該代表者も行為者として処罰される。
・ 違反の計画を知りその 防止に必要な措置を講じなかった 場合
・違反行為を知り、その 是正に必要な措置を講じなかった 場合
においては、「 事業主も行為者として罰する 」とされています。
ある法人企業の代表者が、いわゆる不払い残業等が行われている事実を知り、その是正に必要な措置を講じなかったときは、当該代表者も行為者として処罰されます。
ある法人企業の代表者が労働基準法第 24 条の規定に違反して賃金を支払わなかった場合には、法人の代表者の行為は法人の行為として評価されるから、当該賃金不払いについては、当該法人企業に対してのみ罰則が科される。
労働基準法第 24 条の規定に違反して賃金を支払わなかった場合には、違反行為をした法人の代表者に罰則が科されます。また、両罰規定として、事業主(当該法人企業)に対しても罰金刑が科されます。
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労働基準法は、労働条件の最低の基準を定めています。
労働基準法より不利な労働条件を定める労働契約の効力をみていきます。
この法律で定める基準に 達しない 労働条件を定める労働契約は、 その部分 については 無効 とする。この場合において、 無効となった部分 は、 この法律で定める基準による 。
例えば、「時間外労働をさせた場合でも、割増賃金を支払わない」旨の契約を締結した場合
★契約全体が無効になるのではなく、労働基準法の基準に達しない労働条件を定めている部分のみが無効となります
★無効となった部分は、労働基準法の基準に置き換えられます
★使用者は、時間外労働をさせた場合は、割増賃金を支払わなければなりません。
労働基準法で定める基準に違反する労働条件を定める労働契約の部分は、労働基準法で定める基準より労働者に有利なものも含めて、無効となる。
無効になるのは、「労働基準法で定める 基準に達しない 」部分です。
労働基準法で定める基準より労働者に有利なものは、有効です。
労働協約に定める基準に違反する労働契約の部分を無効とする労働組合法第 16 条とは異なり、労働基準法第 13 条は、労働基準法で定める基準に達しない労働条件を定める労働契約は、その部分については無効とすると定めている。
労働基準法第 13 条は、労働基準法で定める基準に 達しない 労働条件を定める労働契約は、その部分については無効とすると定めています。
労働組合法第 16 条は、「 労働協約 に定める労働条件その他の労働者の待遇に関する基準に 違反する 労働契約の部分は、 無効とする 。この場合において無効となっ た部分は、基準の定めるところによる。労働契約に定がない部分についても、同様とする。 」としていますので、有利なものも無効となり得ます。
労働基準法は、同法の定める基準に達しない労働条件を定める労働契約について、その部分を無効とするだけでなく、無効となった部分を同法所定の基準で補充することも定めている。
・労働基準法の定める基準に達しない労働条件を定める労働契約については、その部分は無効となります。
・無効となった部分は、労働基準法所定の基準で補充されます。
労働基準法第 14 条第 1 項第 2 号に基づく、満 60 歳以上の労働者との間に締結される労働契約(期間の定めがあり、かつ、一定の事業の完了に必要な期間を定めるものではない労働契約)について、同条に定める契約期間に違反した場合、同法第 13 条の規定を適用し、当該労働契約の期間は 3 年となる。
「労働基準法第 14 条第 1 項に規定する期間を超える期間を定めた労働契約を締結した場合は、第 14 条違反となり、当該労働契約の期間は、 法第 13 条により 、法第 14 条第 1 項第 1 号及び第 2 号に掲げるものについては 5 年 、その他のものについては 3 年 となること。」とされています。
法第 14 条で、満 60 歳以上の労働者との間に締結される労働契約の上限は5年となっていますので、同条に定める契約期間に違反した場合、同法第 13 条の規定を適用し、当該労働契約の期間は 3 年ではなく「 5 年」となります。
( 平成 15.10.22 基発第 1022001 号 )
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労働基準法では、原則として解雇は自由です。
ただし、業務上の傷病による休業期間中など、解雇されたとしてもその後の就職活動が厳しい場合に、労働基準法では、労働者を保護するため、一定期間、解雇することを禁止しています。
今回は、解雇が制限される期間をみていきます。
法第 19 条 ( 解雇制限 )
① 使用者は、労働者が 業務上 負傷し、又は疾病 にかかり 療養のために 休業する 期間 及び その後 30 日間 並びに 産前産後の女性 が第 65 条の規定によって 休業する 期間 及び その後 30 日間 は、 解雇してはならない 。
ただし、使用者が、第 81 条の規定によって 打切補償を支払う 場合 又は 天災事変 その他やむを得ない事由 のために 事業の継続が不可能となった 場合においては、この限りでない。
② 前項但書後段の場合においては、 その事由について 行政官庁の認定 を受けなければならない 。
★打切補償については労働基準法第81条に規定されています。
「第 75 条の規定によって補償を受ける労働者が、 療養開始後3年 を経過しても負傷又は疾病がなおらない場合においては、使用者は、 平均賃金の 1,200 日分 の 打切補償 を行い、その後はこの法律の規定による 補償を行わなくてもよい 。」
→ 労働者が業務上の傷病による休業期間及びその後 30 日間の間でも、打切補償を行えば、使用者の補償義務が打ち切られ、解雇することが可能になります。
就業規則に定めた定年制が労働者の定年に達した日の翌日をもってその雇用契約は自動的に終了する旨を定めたことが明らかであり、かつ、従来この規定に基づいて定年に達した場合に当然労働関係が終了する慣行になっていて、それが従業員にも徹底している場合には、その定年による雇用関係の終了は解雇ではないので、労働基準法第 19 条第 1 項に抵触しない。
問題文の「定年による雇用関係の終了」は 解雇ではありません 。そのため、労働基準法第 19 条第 1 項には抵触しません。
(昭 26.8.9 基収 3388 号)
使用者は、労働者が業務上の傷病により治療中であっても、休業しないで就労している場合は、労働基準法第 19 条による解雇制限を受けない。
「業務上の傷病」により 治療中であっても 、 休業しないで 就労している場合は、労働基準法第 19 条による 解雇制限は受けません 。
(昭 24.4.12 基収 1134 号)
使用者は、女性労働者が出産予定日より 6 週間(多胎妊娠の場合にあっては、 14 週間)前以内であっても、当該労働者が労働基準法第 65 条に基づく産前の休業を請求しないで就労している場合は、労働基準法第 19 条による解雇制限を受けない。
6週間(多胎妊娠の場合は、 14 週間)以内に出産する予定の労働者が、産前休業を請求しないで就労している場合は、労働基準法第 19 条による解雇制限期間にはなりません。
ただし、「その期間中は女性労働者を解雇することのないよう行政指導を行う」とされています。
(昭 25.6.16 基収 1526 号)
労働基準法第 19 条第 1 項に定める産前産後の女性に関する解雇制限について、同条に定める除外事由が存在しない状況において、産後8週間を経過しても休業している女性の場合については、その 8 週間及びその後の 30 日間が解雇してはならない期間となる。
法第 65 条で定められている産後休業は、産後 8 週間です。
産後8週間を経過しても休業している期間は、法第 19 条でいう「休業する期間」には該当しません。
そのため、問題文の女性については、産後 8 週間及びその後の 30 日間が解雇してはならない期間となります。
使用者は、税金の滞納処分を受け事業廃止に至った場合には、「やむを得ない事由のために事業の継続が不可能となった場合」として、労働基準法第 65 条の規定によって休業する産前産後の女性労働者であっても解雇することができる。
「 天災事変 その他やむを得ない事由 のために 事業の継続が不可能となった 場合で、 その事由について 行政官庁(所轄労働基準監督署長)の認定 を受けた場合、解雇制限期間中でも、例外的に解雇することができます。
「やむを得ない事由」に該当するのは、「事業場が火災により焼失した場合」などです。
「税金の滞納処分を受け事業廃止に至った」は、「やむを得ない事由のために事業の継続が不可能となった場合」に 該当しません 。そのため、産前産後休業中の女性労働者を解雇することができません。
(昭 63.3.14 基発 150 号)
最高裁判所は、労働基準法第 19 条第 1 項の解雇制限が解除されるかどうかが問題となった事件において、次のように判示した。
「労災保険法に基づく保険給付の実質及び労働基準法上の災害補償との関係等によれば、同法〔労働基準法〕において使用者の義務とされている災害補償は、これに代わるものとしての労災保険法に基づく保険給付が行われている場合にはそれによって実質的に行われているものといえるので、使用者自らの負担により災害補償が行われている場合とこれに代わるものとしての同法〔労災保険法〕に基づく保険給付が行われている場合とで、同項〔労働基準法第 19 条第 1 項〕ただし書の適用の有無につき取扱いを異にすべきものとはいい難い。また、後者の場合には < A > として相当額の支払がされても傷害又は疾病が治るまでの間は労災保険法に基づき必要な療養補償給付がされることなども勘案すれば、これらの場合につき同項ただし書の適用の有無につき異なる取扱いがされなければ労働者の利益につきその保護を欠くことになるものともいい難い。
そうすると、労災保険法 12 条の8第1項1号の療養補償給付を受ける労働者は、解雇制限に関する労働基準法 19 条1項の適用に関しては、同項ただし書が < A > の根拠規定として掲げる同法 81 条にいう同法 75 条の規定によって補償を受ける労働者に含まれるものとみるのが相当である。
したがって、労災保険法 12 条の8第1項1号の療養補償給付を受ける労働者が、療養開始後 < B > を経過しても疾病等が治らない場合には、労働基準法 75 条による療養補償を受ける労働者が上記の状況にある場合と同様に、使用者は、当該労働者につき、同法 81 条の規定による < A > の支払をすることにより、解雇制限の除外事由を定める同法 19 条1項ただし書の適用を受けることができるものと解するのが相当である。」
① 6か月 ② 1年 ③ 2年 ④ 3年
⑤ 障害補償 ⑥ 休業補償 ⑦ 打切補償 ⑧ 損害賠償
★ 労災保険法 12 条の8第1項1号の療養補償給付を受ける労働者 が、療養開始後 3年 を経過しても疾病等が 治らない 場合には、労働基準法 75 条による療養補償を受ける労働者が上記の状況にある場合と同様に、使用者は、当該労働者につき、同法 81 条の規定による 打切補償の支払 をすることにより、解雇制限の除外事由を定める同法 19 条1項ただし書の適用を受けることができるものと解するのが相当である。
(平成 27.6.8 最高裁判所第二小法廷)
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「解雇」は、労働関係の終了の事由の一つで、使用者側の一方的な意思表示による労働契約の解約です。
労働関係の終了の事由には、「労使間の合意による解約」、「契約期間の満了」、「労働者側からの任意退職」などもありますが、これらは解雇ではありません。
解雇については、 労働契約法 第16条で、最高裁判所判決で確立している解雇権濫用法理が規定されています。
解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする。
① 穴埋めでポイントを確認しましょう
解雇は、 < A > 場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする。
< A > 客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない
解雇に係る民事的効力を定めたもので、労働基準法ではなく、 「労働契約法」 の条文です。
客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当と認められない解雇をした使用者は、労働基準法に基づき、罰則に処せられる。
「解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする。」と定めているのは、 労働契約法 です。
客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当と認められない解雇をしたとしても、労働基準法による罰則はありません。
労働基準法第 20 条は、雇用契約の解約予告期間を 2 週間と定める民法第 627 条第 1 項の特別法に当たる規定であり、労働者が一方的に労働契約を解約する場合にも、原則として 30 日前に予告することを求めている。
労働基準法第 20 条は、使用者が一方的に労働契約を解約する場合に適用されます。
労働者が一方的に労働契約を解約する場合には適用されません。
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労働基準法「労働時間等の適用が除外される労働者」
労働時間、休憩、休日に関する規定が適用されない労働者をみていきます。
法第 41 条 ( 労働時間等に関する規定の適用除外 )
労働時間、休憩及び休日 に関する規定 は、次の各号の一に該当する労働者については 適用しない 。
( 1 ) 別表第1第6号 ( 林業を 除く 。 ) 又は第7号に掲げる事業に従事する者
( 2 ) 事業の種類にかかわらず 監督若しくは管理の地位 にある者 又は 機密の事務 を取り扱う者
( 3 ) 監視又は断続的労働 に従事する者で、使用者が 行政官庁の許可 を受けたもの
労働基準法第 41 条の規定により、労働時間、休憩及び休日に関する規定の適用が除外されている同条第 2 号に定めるいわゆる管理監督者に該当するか否かは、経験、能力等に基づく格付及び職務の内容と権限等に応じた地位の名称にとらわれることなく、職務内容、責任と権限、勤務態様等の実態に即して判断される。
★監督又は管理の地位にある者とは
→ 一般的には部長、工場長等労働条件の決定、その他労務管理について 経営者と一体的な立場にある者の意 であり、 名称にとらわれず 、 実態に即して判断すべき とされています。
(昭 63.3.14 基発第 150 号)
→ 地位の名称にとらわれることなく、 職務内容、責任と権限、勤務態様等の実態に即して 判断されます。
労働基準法第 41 条第 2 号に定める「監督若しくは管理の地位にある者」(以下「管理監督者」という。)とは、一般的には、部長、工場長等労働条件の決定その他労務管理について < A > の意であり、名称にとらわれず、実態に即して判断すべきものである。具体的な判断にあたっては、下記の考え方による。
労働基準法に規定する労働時間、休憩、休日等の労働条件は、最低基準を定めたものであるから、この規制の枠を超えて労働させる場合には、法所定の割増賃金を支払うべきことは、すべての労働者に共通する基本原則であり、企業が人事管理上あるいは営業政策上の必要等から任命する職制上の役付者であればすべてが管理監督者として例外的取扱いが認められるものではないこと。
管理監督者であるかの判定に当たっては、上記【( 1 )から( 3 )】のほか、賃金等の待遇面についても無視し得ないものであること。この場合、定期給与である基本給、役付手当等において、 < B > 待遇がなされているか否か、ボーナス等の一時金の支給率、その算定基礎賃金等についても役付者以外の一般労働者に比し優遇措置が講じられているか否か等について留意する必要があること。なお、一般労働者に比べ優遇措置が講じられているからといって、実態のない役付者が管理監督者に含まれるものではないこと。
( 5 ) スタッフ職の取扱い
② 課長相当職以上の ⑥ 経営者と一体的な立場にある者
⑪ 事業主のために行為をするすべての者
⑫ 使用者の利益を代表するすべての者
⑬ その地位にふさわしい ⑭ 取締役に近い
⑮ 部下の割増賃金を上回る ⑯ 複数の部下を持ち指揮命令を行っている者
< A > ⑥ 経営者と一体的な立場にある者
< B > ⑬ その地位にふさわしい
(昭和 63.3.14 基発第 150 号)
最高裁判所は、労働基準法第 41 条第 2 号に定めるいわゆる管理監督者に該当する労働者が、使用者に、同法第 37 条第 3 項(現行同条第 4 項)に基づく深夜割増賃金を請求することができるかという点をめぐって、次のように判示した。
「労基法(労働基準法)における労働時間に関する規定の多くは、その < A > に関する規制について定めており、同法 37 条1項は、使用者が労働時間を延長した場合においては、延長された時間の労働について所定の割増賃金を支払わなければならないことなどを規定している。他方、同条3項は、使用者が原則として < B > の間において労働させた場合においては、その時間の労働について所定の割増賃金を支払わなければならない旨を規定するが、同項は、労働が1日のうちのどのような時間帯に行われるかに着目して深夜労働に関し一定の規制をする点で、労働時間に関する労基法中の他の規定とはその趣旨目的を異にすると解される。
また、労基法 41 条は、同法第4章、第6章及び第6章の2で定める労働時間、休憩及び休日に関する規定は、同条各号の一に該当する労働者については適用しないとし、これに該当する労働者として、同条2号は管理監督者等を、同条1号は同法別表第1第6号(林業を除く。)又は第7号に掲げる事業に従事する者を定めている。一方、同法第6章中の規定であって年少者に係る深夜業の規制について定める 61 条をみると、同条4項は、上記各事業については同条1項ないし3項の深夜業の規制に関する規定を < C > 旨別途規定している。こうした定めは、同法 41 条にいう「労働時間、休憩及び休日に関する規定」には、深夜業の規制に関する規定は含まれていないことを前提とするものと解される。
以上によれば、労基法 41 条2号の規定によって同法 37 条3項の適用が除外されることはなく、管理監督者に該当する労働者は同項に基づく深夜割増賃金を請求することができるものと解するのが相当である。」
② 行政官庁の許可を受けた場合に限り適用する
④ 午後 10 時から午前5時まで ⑤ 午後 10 時から午前6時まで
⑥ 午後 11 時から午前5時まで ⑦ 午後 11 時から午前6時まで
⑧ 時間帯 ⑪ 適用する ⑫ 適用しない ⑬ 長さ ⑭ 密度
< B > ④ 午後 10 時から午前5時まで
(平成 21.12.18 最高裁判所第二小法廷)
労働基準法41条2号所定のいわゆる管理監督者に該当する労働者は、 深夜割増賃金を請求することができる 。
労働基準法第 41 条第 2 号により、労働時間等に関する規定が適用除外される「機密の事務を取り扱う者」とは、必ずしも機密書類を取り扱う者を意味するものではなく、秘書その他職務が経営者又は監督若しくは管理の地位にある者の活動と一体不可分であって、厳格な労働時間管理になじまない者をいう。
「機密の事務を取り扱う者」とは
→ 秘書その他職務が経営者又は監督若しくは管理の地位にある者の活動と一体不可分であって、厳格な労働時間管理になじまない者
(昭 22.9.13 発基第 17 号)
労働基準法施行規則第 23 条の規定に基づく断続的な宿直又は日直勤務としての許可は、常態としてほとんど労働する必要のない勤務のみを認めるものであり、定時的巡視、緊急の文書又は電話の収受、非常事態に備えての待機等を目的とするものに限って許可することとされている。
労働基準法施行規則第 23 条では、「使用者は、宿直又は日直の勤務で断続的な業務について、所轄労働基準監督署長の許可を受けた場合は、これに従事する労働者を、法第 32 条の規定にかかわらず、使用することができる。」と規定されています。
「規則第 23 条に基づく断続的な宿直又は日直勤務のもとに、労働基準法上の労働時間、休憩及び休日に関する規定を適用しないこととしたものであるから、その許可は、労働者保護の観点から、厳格な判断のもとに行われるべきものである。」とされています。
(昭 63.3.14 基発第 150 号)
労働基準法第 4 章に定める労働時間、休憩及び休日に関する規定は、農業又は畜産、養蚕、水産の事業に従事する労働者については適用されないが、これらの事業においても、 < A > 及び年次有給休暇に関する規定は適用される。
③ 事業場外労働のみなし労働時間制
第 41 条で労働時間等の適用除外を受ける者でも、 深夜業・年次有給休暇の規定は適用 されます。
(昭 22.11.26 基発第 389 号、平 11.3.31 基発第 168 号)
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労働基準法「事業場外労働のみなし労働時間制」
事業場外労働のみなし労働時間制とは?
・労働者が労働時間の 全部又は一部を事業場外で業務に従事 した
・使用者が 労働時間の算定をすることが困難
・<原則> 所定労働時間 労働したとみなすことができる制度
① 労働者が 労働時間の全部又は一部 について 事業場外で業務に従事した 場合において、 労働時間を算定し難い ときは、 所定労働時間労働 したものと みなす 。
ただし、当該業務を遂行するためには 通常所定労働時間を超えて 労働することが必要 となる場合においては、当該業務に関しては、厚生労働省令で定めるところにより、 当該 業務の遂行に通常必要とされる時間 労働したものと みなす 。
② 前項ただし書の場合において、当該業務に関し、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がないときは労働者の過半数を代表する者との 書面による協定があるとき は、その 協定で定める時間 を同項ただし書の 当該業務の遂行に通常必要とされる時間 とする。
③ 使用者は、厚生労働省令で定めるところにより、前項の協定を行政官庁に届け出なければならない。
<原則> 所定労働時間 労働したものとみなす
<例外>事業場外の業務を遂行するために、 通常所定労働時間を超えて労働することが必要 である場合
・その業務の遂行に 通常必要とされる時間 労働したものとみなす
・労使協定があるときは、労使協定で定める時間が 当該業務の遂行に通常必要とされる時間 となる
労働基準法第 38 条の 2 に定めるいわゆる事業場外労働のみなし労働時間制に関する労使協定で定める時間が法定労働時間以下である場合には、当該労使協定を所轄労働基準監督署長に届け出る必要はない。
「法第 38 条の2第3項の規定による届出は、 所轄労働基準監督署長にしなければならない 。ただし、労使協定で定める時間が 法定労働時間以下 である場合には、当該労使協定を 届け出ることを要しない 。」とされています。
(則第 24 条の2第 3 項)
労働基準法第 38 条の 2 の規定によれば、労働者が労働時間の全部又は一部について事業場外で業務に従事した場合において、労働時間を算定し難いときは、原則として所定労働時間労働したものとみなされるが、当該業務を遂行するためには通常所定労働時間を超えて労働することが必要となる場合においては、当該業務に関しては、当該業務の遂行に通常必要とされる時間労働したものとみなす。この場合において、当該業務に関し、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がないときは労働者の過半数を代表する者との書面による協定があるときは、その協定で定める時間が、当該業務の遂行に通常必要とされる時間とされる。
ポイントを穴埋めで確認しましょう
労働基準法第 38 条の 2 の規定によれば、労働者が労働時間の全部又は一部について事業場外で業務に従事した場合において、 < A > ときは、原則として < B > 労働したものとみなされるが、当該業務を遂行するためには < C >< B > を超えて労働することが必要となる場合においては、当該業務に関しては、当該業務の遂行に < C > 必要とされる時間労働したものとみなす。この場合において、当該業務に関し、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がないときは労働者の過半数を代表する者との書面による協定があるときは、その協定で定める時間が、当該業務の遂行に < C > 必要とされる時間とされる。
< A > 労働時間を算定し難い
労働者が情報通信技術を利用して行う事業場外勤務(テレワーク)においては、「情報通信機器が、使用者の指示により常時通信可能な状態におくこととされていないこと」さえ満たせば、労働基準法第 38 条の 2 に定めるいわゆる事業場外みなし労働時間制を適用することができる。
テレワークにおいては、「情報通信機器が、使用者の指示により常時通信可能な状態におくこととされていないこと」だけ満たしていても、事業場外みなし労働時間制は適用されません。
「テレワークの適切な導入及び実施の推進のためのガイドラインについて」を読んでみましょう。
事業場外みなし労働時間制は、労働者が事業場外で業務に従事した場合において、労働時間を算定することが困難なときに適用される制度であり、使用者の具体的な指揮監督が及ばない事業場外で業務に従事することとなる場合に活用できる制度である。テレワークにおいて一定程度自由な働き方をする労働者にとって、柔軟にテレワークを行うことが可能となる。
テレワークにおいて、 次の①②をいずれも満たす場合 には、制度を適用することができる。
① 情報通信機器が、使用者の指示により 常時通信可能な状態におくこととされていない こと
この解釈については、以下の場合については、いずれも①を満たすと認められ、情報通信機器を労働者が所持していることのみをもって、制度が適用されないことはない。
・ 勤務時間中に、労働者が自分の意思で通信回線自体を切断することができる場合
・ 勤務時間中は通信回線自体の切断はできず、使用者の指示は情報通信機器を用いて行われるが、労働者が情報通信機器から自分の意思で離れることができ、応答のタイミングを労働者が判断することができる場合
・ 会社支給の携帯電話等を所持していても、その応答を行うか否か、又は折り返しのタイミングについて労働者において判断できる場合
② 随時使用者の具体的な指示に基づいて業務を行っていない こと
以下の場合については②を満たすと認められる。
・ 使用者の指示が、業務の目的、目標、期限等の基本的事項にとどまり、一日のスケジュール ( 作業内容とそれを行う時間等 ) をあらかじめ決めるなど作業量や作業の時期、方法等を具体的に特定するものではない場合
( 令 3.3.25 基発 0325 第 2 号 )
④【 H27 年選択式】※長文問題のため問題文の大部分を省略しています
業務の性質、内容やその遂行の態様、状況等、本件会社と添乗員との間の業務に関する指示及び報告の方法、内容やその実施の態様、状況等に鑑みると、本件添乗業務については、これに従事する添乗員の勤務の状況を具体的に把握することが困難であったとは認め難く、労働基準法 38 条の2第1項にいう「 < A > 」に当たるとはいえないと解するのが相当である。
⑥ 業務の遂行の方法を大幅に労働者の裁量にゆだねる必要があるとき
⑧ 使用者が具体的な指示をすることが困難なものとして厚生労働省令で定める業務
⑭ 通常必要とされた時間労働したもの
< A > ⑳ 労働時間を算定し難いとき
「募集型の企画旅行における添乗員の業務につき,労働基準法 38 条の2第1項にいう「労働時間を算定し難いとき」に当たらないとされた事例」からの出題です。
問題文が長文でしたので、結論の部分だけ抜粋しています。
なお、裁判の要旨は以下の通りです。
募集型の企画旅行における添乗員の業務については、次の (1) 、 (2) など判示の事情の下では、労働基準法 38 条の2第1項にいう「労働時間を算定し難いとき」に当たるとはいえない。
(1) 当該業務は、旅行日程がその日時や目的地等を明らかにして定められることによって、その内容があらかじめ具体的に確定されており、添乗員が自ら決定できる事項の範囲及びその決定に係る選択の幅は限られている。
(2) 当該業務について、上記企画旅行を主催する旅行業者は、添乗員との間で、あらかじめ定められた旅行日程に沿った旅程の管理等の業務を行うべきことを具体的に指示した上で、予定された旅行日程に途中で相応の変更を要する事態が生じた場合にはその時点で個別の指示をするものとされ、旅行日程の終了後は内容の正確性を確認し得る添乗日報によって業務の遂行の状況等につき詳細な報告を受けるものとされている。
(平成 26 年1月 24 日 第二小法廷判決)
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労働基準法「専門業務型裁量労働制」
専門業務型裁量労働制は、「業務の性質上その 遂行の方法 を 大幅に当該業務に従事する 労働者の裁量 にゆだねる必要がある ため、当該 業務の遂行の手段及び時間配分の決定等 に関し 使用者が 具体的な指示をすることが困難 なもの 」として 厚生労働省令で定める業務 が対象です。
「労使協定」で、対象となる業務や「みなし労働時間」等を定めます。
労働時間は、実際に労働した時間ではなく、労使協定で定めた「みなし労働時間」で算定されます。
使用者が、当該事業場に、 労働者の過半数で組織する労働組合 があるときはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がないときは 労働者の過半数を代表する者 との 書面による協定 により、次に掲げる事項を定めた場合において、労働者を( 1 )に掲げる業務に就かせたときは、当該労働者は、厚生労働省令で定めるところにより、 ( 2 )に掲げる時間労働したものと みなす 。
( 1 ) 業務の性質上その遂行の方法を大幅に当該業務に従事する 労働者の裁量にゆだねる必要がある ため、当該 業務の遂行の手段及び時間配分の決定等 に関し 使用者が具体的な指示をすることが困難なもの として厚生労働省令で定める業務のうち、労働者に就かせることとする業務 ( 以下「対象業務」という。 )
( 2 ) 対象業務に従事する労働者の労働時間として算定される時間( みなし労働時間 )
( 3 ) 対象業務の遂行の手段及び時間配分の決定等に関し、 当該対象業務に従事する労働者に対し 使用者が具体的な指示をしない こと。
( 4 ) 対象業務に従事する労働者の労働時間の状況に応じた当該 労働者の健康及び福祉を確保するための措置 を当該協定で定めるところにより使用者が講ずること。
( 5 ) 対象業務に従事する 労働者からの苦情の処理に関する措置 を当該協定で定めるところにより使用者が講ずること。
( 6 ) 前各号に掲げるもののほか、 厚生労働省令で定める事項
使用者は、労働基準法第 38 条の3に定めるいわゆる専門業務型裁量労働制を適用するに当たっては、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がないときは労働者の過半数を代表する者との書面による協定により、専門業務型裁量労働制を適用することについて「当該労働者の同意を得なければならないこと及び当該同意をしなかった当該労働者に対して解雇その他不利益な取扱いをしてはならないこと。」を定めなければならない。
則第 24 条の2の2第 3 項
法第 38 条の3第1項第6号の厚生労働省令で定める事項は、次に掲げるものとする。
( 1 ) 使用者は、法第 38 条の3第1項の規定により労働者を対象業務に就かせたときは対象業務に従事する労働者の労働時間として算定される時間(みなし労働時間)労働したものとみなすことについて当該 労働者の同意 を得なければならない こと及び当該 同意をしなかった当該労働者に対して 解雇その他不利益な取扱いをしてはならない こと。
( 2 ) 同意の撤回に関する手続
( 3 ) 労使協定 ( 労働協約による場合を除き、労使委員会の決議及び労働時間等設定改善委員会の決議を含む。 ) の 有効期間の定め
( 4 ) 使用者は、次に掲げる事項に関する 労働者ごとの記録 を( 3 )の有効期間中及び当該有効期間の満了後5年間(当分の間3年間) 保存 すること。
・ 労働者の労働時間の状況並びに当該労働者の健康及び福祉を確保するための措置の実施状況
・ 労働者からの苦情の処理に関する措置の実施状況
労働基準法第 38 条の 3 に規定するいわゆる専門業務型裁量労働制を採用しようとする場合において、労働時間の算定については労使協定で定めるところによることとした場合に、当該協定に定めるべき時間は、 1 日当たりの労働時間であり、休憩、深夜業及び休日に関する規定の適用は排除されないので、法定休日に労働させた場合には、当該休日労働に係る割増賃金を支払う必要がある。
・みなし労働時間として労使協定に定めるべき時間は、「 1 日 」当たりの労働時間
→ 1 週間単位や、 1 か月単位の時間は不可です。
・ 休憩、深夜業及び休日 に関する規定の適用は 排除されない
→ 労働時間が 6 時間を超える場合は 45 分、 8 時間を超える場合は1時間の休憩を与えなければなりません。
→ 法定休日に労働させた場合には、休日労働に係る割増賃金を支払う必要があります。
→ 深夜の時間帯に労働させた場合は、深夜労働に係る割増賃金を支払う必要があります
(平 12.1.1 基発 1 号)
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国民年金法「 20 歳前傷病による障害基礎年金」
法 第 30 条の4 の障害基礎年金( 20 歳前傷病 による障害基礎年金)は、 20 歳になる前(国民年金に加入する前)に初診日があるため、保険料を負担せずに支給される障害基礎年金です。
そのため、所得による支給停止など独自の支給停止事由があります。
① 第 30 条の4 の規定による障害基礎年金 は、受給権者が次の各号のいずれかに該当するとき ( 第2号及び第3号に該当する場合にあっては、 厚生労働省令で定める場合に限る 。 ) は、その該当する期間、 その支給を停止する 。
( 1 ) 恩給法に基づく年金たる給付、 労働者災害補償保険法 の規定による年金たる給付 その他の年金たる給付であって政令で定めるものを受けることができるとき。
( 2 ) 刑事施設、労役場 その他これらに準ずる施設に拘禁されているとき。
( 3 ) 少年院 その他これに準ずる施設に収容されているとき。
( 4 ) 日本国内に住所を有しない とき。
② 第1号に規定する給付が、 その全額につき支給を停止されている ときは、支給停止されない。
① 第 30 条の4 の規定による障害基礎年金 は、 受給権者 の前年の所得 が、その者の所得税法に規定する 同一生計配偶者及び扶養親族 ( 以下「扶養親族等」という。 ) の 有無及び数 に応じて、 政令で定める額を超えるとき は、 その年の 10 月から翌年の9月まで 、政令で定めるところにより、 その全部又は2分の1 ( 子の額が加算された障害基礎年金 にあっては、 加算する額を控除した額の2分の1 ) に相当する部分の支給を停止する。
震災、風水害、火災その他これらに類する災害により、自己又は所得税法に規定する同一生計配偶者若しくは扶養親族の所有に係る住宅、家財又は政令で定めるその他の財産につき被害金額 ( 保険金、損害賠償金等により補充された金額を除く。 ) がその価格の おおむね 2分の1以上 である損害を受けた者 ( 以下「被災者」という。 ) がある場合においては、その損害を受けた月から翌年の9月までの 第 30 条の4の規定による障害基礎年金 については、その損害を受けた年の前年又は前々年における当該被災者の 所得を理由とする支給の停止は、行わない。
国民年金法第 30 条の4の規定による障害基礎年金は、受給権者が、恩給法に基づく年金たる給付、労災保険法の規定による年金たる給付その他の年金たる給付であって政令で定めるものを受けることができるとき、刑事施設、労役場その他これらに準ずる施設に拘禁されているとき、少年院その他これに準ずる施設に収容されているとき又は日本国内に住所を有しないときは、その該当する期間、その支給を停止する。
「 第 30 条の4 の規定による障害基礎年金 」は、受給権者が、 恩給法 に基づく年金たる給付、 労災保険法 の規定による年金たる給付その他の年金たる給付であって政令で定めるものを受けることができるとき、 刑事施設、労役場 その他これらに準ずる施設に拘禁されているとき、 少年院 その他これに準ずる施設に収容されているとき又は 日本国内に住所を有しない ときは、その該当する期間、 その支給が停止されます。
20歳前傷病による障害基礎年金を受給中である者が、労災保険法の規定による年金たる給付を受給できる(その全額につき支給を停止されていないものとする。)場合、その該当する期間、当該 20 歳前傷病による障害基礎年金は支給を停止する。
「 20 歳前傷病による 」障害基礎年金を受給中である者が、 労災保険法 の規定による 年金たる給付を受給できる (その全額につき支給を停止されていないものとする。)場合、その該当する期間、当該 20 歳前傷病による障害基礎年金は支給が停止されます 。
労働者災害補償保険法による年金たる給付の受給権者であってその全額が支給停止されているときは、 20 歳前傷病による障害基礎年金は支給停止されない。
労働者災害補償保険法による年金たる給付の 全額 が支給停止されているとき は、 20 歳前傷病による障害基礎年金は支給停止されません 。
20歳前傷病による障害基礎年金は、その受給権者が刑事施設等に拘禁されている場合であっても、未決勾留中の者については、その支給は停止されない。
「20歳前傷病」による障害基礎年金は、その受給権者が刑事施設等に拘禁されている場合でも、 未決勾留中の 者については、その支給は停止されません。
則第 34 条の4 ( 刑事施設に拘禁されている場合等における障害基礎年金等の支給の停止 )
法第 36 条の2第1項に規定する厚生労働省令で定める場合は、次の各号のいずれかに該当する場合とする。
( 1 ) 拘禁刑若しくは拘留の刑の執行のため若しくは死刑の言渡しを受けて刑事施設に拘置されている場合若しくは留置施設に留置されて拘禁刑若しくは拘留の刑の執行を受けている場合、労役場留置の言渡しを受けて労役場に留置されている場合又は監置の裁判の執行のため監置場に留置されている場合
( 2 ) 少年法第 24 条の規定による保護処分として少年院に送致され、収容されている場合
★判決の確定していない未決勾留中の者については、支給停止されません。
国民年金法第 30 条の4に規定する 20 歳前傷病による障害基礎年金は、受給権者が日本国内に住所を有しないときは支給停止される。
「 20 歳前傷病による障害基礎年金」は、受給権者が 日本国内に住所を有しない ときは支給が停止されます。
20歳前傷病による障害基礎年金は、その受給権者が日本国籍を有しなくなったときは、その支給が停止される。
20歳前傷病による障害基礎年金には、「日本国籍を有しなくなった」ことによる支給停止事由は規定されていません。
20歳前傷病による障害基礎年金は、受給権者の前年の所得が、その者の所得税法に規定する同一生計配偶者及び扶養親族の有無及び数に応じて、政令で定める額を超えるときは、その年の 10 月から翌年の9月まで、その全部又は3分の1に相当する部分の支給が停止される。
「その全部又は3分の1」ではなく、「その全部又は 2分の1 」です。
ポイントを穴埋めで確認しましょう。
20歳前傷病による障害基礎年金は、 < A > の前年の所得が、その者の所得税法に規定する同一生計配偶者及び扶養親族の有無及び数に応じて、政令で定める額を超えるときは、 < B > まで、その< C >に相当する部分の支給が停止される。
< B > その年の 10 月から翌年の9月
⑧【 H30 年出題】 ※改正による修正あり
20歳前傷病による障害基礎年金は、受給権者に子はおらず、扶養親族等もいない場合、前年の所得が 376 万 1 千円を超え 479 万 4 千円以下であるときは 2 分の 1 相当額が、前年の所得が 479 万 4 千円を超えるときは全額が、その年の 10 月から翌年の 9 月まで支給停止される。なお、被災により支給停止とならない場合を考慮する必要はない。
★20歳前傷病による障害基礎年金(受給権者に子はおらず、扶養親族等もいない場合)
・ 前年の所得が 376 万 1 千円を超え 479 万 4 千円以下のとき → 2 分の 1 が支給停止
・ 前年の所得が 479 万 4 千円を超えるとき → 全額支給停止
⑨【 H27 年出題】 ※改正による修正あり
20歳前傷病による障害基礎年金は、前年の所得がその者の扶養親族等の有無及び数に応じて、政令で定める額を超えるときは、その年の 10 月から翌年の9月まで、その全部又は 2 分の 1 に相当する部分の支給が停止されるが、受給権者に扶養親族がいる場合、この所得は受給権者及び当該扶養親族の所得を合算して算出する。
所得は、「 受給権者の 前年の所得」です。
扶養親族の所得は合算されません。
震災、風水害、火災その他これらに類する災害により、自己又は所得税法に規定する同一生計配偶者若しくは扶養親族の所有に係る住宅、家財又は政令で定めるその他の財産につき被害金額 ( 保険金、損害賠償金等により補充された金額を除く。 ) がその価格のおおむね2分の1以上である損害を受けた者 ( 以下「被災者」という。 ) がある場合においては、その損害を受けた月から翌年の9月までの 20 歳傷病による障害基礎年金については、その損害を受けた年の前年又は前々年における当該被災者の所得を理由とする支給の停止は、行わない。
ポイントを選択式で確認しましょう
震災、風水害、火災その他これらに類する災害により、自己又は所得税法に規定する同一生計配偶者若しくは扶養親族の所有に係る住宅、家財又は政令で定めるその他の財産につき被害金額 ( 保険金、損害賠償金等により補充された金額を < A > 。 ) がその価格のおおむね < B > 以上である損害を受けた者 ( 以下「被災者」という。 ) がある場合においては、その損害を受けた月から < C > までの 20 歳傷病による障害基礎年金については、その損害を受けた年の前年又は前々年における当該被災者の所得を理由とする支給の停止は、行わない。
⑤ 翌年の8月 ⑥ 翌年の 9 月
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国民年金法「事後重症による障害基礎年金」
通常の障害基礎年金は、「初診日」、「保険料納付要件」、「障害認定日」の3つの要件を満たした場合、「障害認定日」に受給権が発生します。
「障害認定日」に1・ 2 級未満だった者が、後から障害が悪化し、1・2級に該当した場合は、事後重症の障害基礎年金を請求することができます。
事後重症の障害基礎年金について条文を読んでみましょう
① 疾病にかかり、又は負傷し、かつ、当該傷病に係る 初診日 において要件を満たした者であって、 障害認定日 において 障害等級に該当する程度の障害の状態になかった ものが、 同日後 65 歳に達する日の前日までの間 において、その傷病により 障害等級に該当する程度の障害の状態に該当するに至った ときは、その者は、 その期間内 に障害基礎年金の支給を 請求することができる 。
② 保険料納付要件は満たしていること
③ 請求があったときは、その請求をした者に同項の障害基礎年金を支給する。
④ 同一の支給事由に基づく厚生年金保険法の規定による障害厚生年金について、その額が改定されたときは、そのときに事後重症の障害基礎年金の 請求があったものとみなす 。
保険料納付等の要件を満たしているが、障害認定日において障害の程度が 2 級以上に該当しなかった者が、 65 歳に達する日の前日までに障害の程度が悪化し、 2 級以上の状態に該当したときは、請求することによって、いわゆる事後重症による障害基礎年金が支給される。
事後重症による障害基礎年金は、「 請求 すること」によって受給権が発生することがポイントです。
65歳に達する日の前日までの間に、請求しなければならないこともポイントです。
国民年金法第 30 条第 1 項の規定により、障害認定日において障害等級に該当した場合に支給する障害基礎年金の受給権の発生日は障害認定日であるが、同法第 30 条の 2 第 1 項の規定によるいわゆる事後重症による障害基礎年金の受給権の発生日はその支給の請求日である。
→ 障害認定日に障害等級に該当した場合は、「障害認定日」に受給権発生
→ 事後重症による障害基礎年金は、その「支給の請求日」に受給権発生
障害等級 3 級の障害厚生年金の受給権者が、その後障害状態が悪化し障害等級 2 級に該当したことから、 65 歳に達する日の前日までに障害厚生年金の額改定請求を行い、その額が改定された場合でも、当該受給権者は当該障害厚生年金と同一の支給事由である障害基礎年金の支給を請求しない限り、障害基礎年金の受給権は発生しない。
・ 3 級の障害厚生年金の受給権者が、その後障害状態が悪化し 2 級に該当した
・ 65 歳に達する日の前日まで に障害厚生年金の額改定請求を行い、その額が 3 級から 2 級に改定された
・そのときに「事後重症の障害基礎年金の 請求があったものとみなす 。」とされていますので、当該障害厚生年金と同一の支給事由である 障害基礎年金の支給を請求しなくても、事後重症の障害基礎年金の受給権が発生します 。
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国民年金法「繰上げ支給の老齢基礎年金」
繰上げ支給の老齢基礎年金のよく出る問題をみていきましょう
法附則 第9条の2 ( 老齢基礎年金の支給の繰上げ )
① 保険料納付済期間又は保険料免除期間を有する者であって、 60 歳以上 65 歳未満 であるもの ( 任意加入被保険者でない ものに限る。 ) は、当分の間、 65 歳に達する前に 、厚生労働大臣に 老齢基礎年金の支給繰上げの 請求をすることができる 。ただし、その請求があった日の前日において、当該請求に係る者の保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が 10 年に満たないときは、この限りでない。
② 支給繰上げの請求は、 老齢厚生年金の支給繰上げ の請求をすることができる者にあっては、当該請求と 同時に行わなければならない 。
③ 支給繰上げの請求があったときは、 その請求があった日から 、その者に老齢基礎年金を支給する。
④ 繰上げにより支給する老齢基礎年金の額は、法第 27 条に定める額から 政令で定める額を減じた額 とする。
⑤ 寡婦年金の受給権 は、受給権者が支給繰上げの老齢基礎年金の受給権を取得したときは、 消滅する 。
繰上げ支給及び繰下げ支給は、いずれも国民年金法の附則において当分の間の措置として規定されている。
「繰上げ支給」は国民年金法の「 附則 」において当分の間の措置として規定されていますが、「繰下げ支給」は、国民年金法の「本則」に規定されています。(法第 28 条)
任意加入被保険者である者は、老齢基礎年金の支給繰上げの請求をすることはできない。
任意加入被保険者は、老齢基礎年金の支給繰上げの請求はできません。
老齢基礎年金の支給繰上げの請求は、老齢厚生年金の支給繰上げの請求ができるときは、老齢厚生年金の支給繰上げの請求と同時に行わなければならない。
老齢基礎年金の支給繰上げの請求は、 老齢厚生年金の支給繰上げの請求ができるとき は、 老齢厚生年金の支給繰上げの請求と同時に 行わなければなりません。
繰上げ支給の老齢基礎年金の受給権は、繰上げ請求のあった日の翌日に発生し、受給権発生日の属する月の翌月から支給される。
繰上げ支給の老齢基礎年金の受給権は、「繰上げ請求のあった日の翌日」ではなく、「繰上げ請求のあった 日 」に発生します。そして、受給権発生日の属する月の 翌月から 支給されます。
老齢基礎年金の支給の繰上げをした者には寡婦年金は支給されず、国民年金の任意加入被保険者になることもできない。
<老齢基礎年金の支給の繰上げをした場合>
・国民年金の任意加入被保険者になることもできません
寡婦年金の受給権を有する者が老齢基礎年金の支給繰上げの請求をし、老齢基礎年金の受給権を取得すると、寡婦年金の受給権は消滅する。
寡婦年金の受給権を有する者が 老齢基礎年金の支給繰上げの請求 をし、老齢基礎年金の受給権を取得すると、 寡婦年金の受給権は消滅 します。
妻が繰上げ支給の老齢基礎年金を受給中に、一定要件を満たした第 1 号被保険者の夫が死亡した場合、妻には寡婦年金を受給する権利が発生し、繰上げ支給の老齢基礎年金か寡婦年金かのどちらかを受給することができる。
「繰上げ支給の老齢基礎年金」を受けている場合は、 寡婦年金は支給されません。
繰上げ支給の老齢基礎年金の支給を受ける者は、 65 歳に達する前であっても、国民年金法第 30 条の 2 第 1 項の規定(いわゆる事後重症)による障害基礎年金の支給を請求することはできない。
繰上げ支給の老齢基礎年金の支給を受ける者は、事後重症による障害基礎年金の支給を請求することはできません。
65歳に達するまでの間は、遺族厚生年金を受給している者が老齢基礎年金を繰り上げて受給することを選択した場合、遺族厚生年金の支給は停止される。
「 65歳に達するまでの間 」は、一人一年金の原則によって、「遺族厚生年金」と「老齢基礎年金」はどちらか選択となります。老齢基礎年金を繰り上げて受給することを選択した場合、遺族厚生年金の支給は停止されます。
なお、 65 歳以降は、併給できます。
老齢基礎年金の支給の繰上げの請求をした場合であっても、振替加算額については、受給権者が 65 歳に達した日以後でなければ加算は行われない。
老齢基礎年金の支給の繰上げの請求をした場合でも、振替加算額は繰上げされず、受給権者が 65 歳に達した日以後に加算されます。
(昭 60 年法附則第 14 条)
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「受給権者」が行う届出を見ていきましょう
なお、国民年金法第 105 条第 3 項で、「 受給権者又は受給権者の属する世帯の世帯主 その他その世帯に属する者は、厚生労働省令の定めるところにより、 厚生労働大臣 に対し、厚生労働省令の定める事項を届け出、かつ、厚生労働省令の定める書類その他の物件を提出しなければならない。」と定められています。
①【 H24 年出題】※改正による修正あり
厚生労働大臣は、法第 18 条第 3 項に規定する年金の支払期月の前月において、住民基本台帳法の規定による当該支払期月に支給する老齢基礎年金の受給権者に係る機構保存本人確認情報の提供を受け、必要な事項について確認を行うものとする。
「厚生労働大臣は、「 毎月 」、住民基本台帳法の規定による老齢基礎年金の受給権者に係る機構保存本人確認情報の提供を受け、必要な事項について確認を行うものとする。」となります。
障害の程度の審査が必要であると認めて厚生労働大臣により指定された障害基礎年金の受給権者は、当該障害基礎年金の額の全部につき支給停止されていない限り、厚生労働大臣が指定した年において、指定日までに、指定日前 1 か月以内に作成されたその障害の現状に関する医師又は歯科医師の診断書を日本年金機構に提出しなければならない。
「指定日前 1 か月以内」ではなく、「指定日前 3か月以内 に作成されたその障害の現状に関する医師又は歯科医師の診断書」を日本年金機構に提出しなければなりません。
★引き続き障害年金を受ける権利があるかどうか、障害の状態を確認するための届出です。
③【 H27 年出題】 ※改正による修正あり
加算額対象者がいる障害基礎年金の受給権者は、生計維持関係を確認する必要があるため、原則として毎年、指定日までに、「生計維持確認届」を提出しなければならないが、厚生労働大臣が住民基本台帳法の規定により当該受給権者に係る機構保存本人確認情報の提出を受けることができる場合は、提出する必要はない。
加算額対象者がいる障害基礎年金の受給権者は、 生計維持関係を確認する必要があるため 、原則として毎年、指定日までに、「生計維持確認届」を提出しなければなりません。
厚生労働大臣が住民基本台帳法の規定により当該受給権者に係る機構保存本人確認情報の提出を受けることができる場合でも、提出しなければなりません。
国民年金法施行規則第 23 条第 1 項の規定によると、老齢基礎年金の受給権者の所在が6か月以上明らかでないときは、受給権者の属する世帯の世帯主その他その世帯に属する者は、速やかに、所定の事項を記載した届書を日本年金機構に提出しなければならないとされている。
所在不明の届出が必要なのは、老齢基礎年金の受給権者の所在が「6か月以上」ではなく、「 1 か月以上 」明らかでないときです。
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国民年金法の給付制限をみていきましょう。
「支給しない」(絶対に支給しない)、「全部又は一部を行わないことができる」(行わないことがある)の違いを意識しましょう。
故意に 障害又はその 直接の原因 となった事故を生じさせた者の当該障害については、これを支給事由とする 障害基礎年金は、支給しない 。
故意の犯罪行為 若しくは 重大な過失 により、又は 正当な理由がなくて療養に関する指示に従わない ことにより、障害若しくはその原因となった事故を生じさせ、又は障害の程度を増進させた者の 当該障害 については、これを支給事由とする給付は、その 全部又は一部を行わないことができる 。自己の故意の犯罪行為若しくは重大な過失により、又は正当な理由がなくて療養に関する指示に従わないことにより、死亡又はその原因となった事故を生じさせた者の 死亡についても、同様とする 。
① 遺族基礎年金、寡婦年金又は死亡一時金は、被保険者又は被保険者であった者を 故意に死亡させた者 には、 支給しない 。被保険者又は被保険者であった者の死亡前に、その者の死亡によって遺族基礎年金又は死亡一時金の受給権者となるべき者を故意に死亡させた者についても、同様とする。
② 遺族基礎年金の受給権は、受給権者が他の受給権者を 故意に死亡させた ときは、 消滅する 。
年金給付は、次の各号のいずれかに該当する場合においては、その額の 全部又は一部につき、その 支給を停止することができる 。
( 1 ) 受給権者が、正当な理由がなくて、第 107 条第1項の規定による 命令に従わず 、又は同項の規定による当該 職員の質問に応じなかった とき。
( 2 ) 障害基礎年金の受給権者又は第 107 条第2項に規定する子が、正当な理由がなくて、同項の規定による 命令に従わず 、又は同項の規定による当該 職員の診断を拒んだ とき。
受給権者が、正当な理由がなくて、第 105 条第3項の規定による 届出をせず、又は書類その他の物件を提出しない ときは、年金給付の 支払を一時 差し止めることができる 。
故意に障害又はその直接の原因となった事故を生じさせた者の当該障害については、これを支給事由とする障害基礎年金を支給する。
「 故意に 」障害又は その直接の原因となった 事故を生じさせた者の当該障害については、これを支給事由とする「障害基礎年金を 支給しない 」となります。
被保険者又は被保険者であった者の死亡前に、その者の死亡によって遺族基礎年金又は死亡一時金の受給権者となるべき者を故意に死亡させた者には、遺族基礎年金又は死亡一時金は支給しない。
「被保険者又は被保険者であった者の死亡前に、その者の死亡によって遺族基礎年金又は死亡一時金の受給権者となるべき者を 故意に死亡させた 者には、遺族基礎年金又は死亡一時金は 支給しない 。」となります。
故意の犯罪行為若しくは重大な過失により、又は正当な理由がなくて < A > ことにより、障害若しくはその原因となった事故を生じさせ、又は障害の程度を増進させた者の当該障害については、これを支給事由とする給付は、その < B > ことができる。
< A > 療養に関する指示に従わない
< B > 全部又は一部を行わない
遺族基礎年金の受給権は、受給権者が他の受給権者を故意に死亡させたときは、消滅する。
「遺族基礎年金の受給権は、受給権者が他の受給権者を 故意に 死亡させた ときは、 消滅する 。」となります。
受給権者が、正当な理由がなくて、国民年金法第 107 条第1項の規定する受給権者に関する調査における命令に従わず、又は当該調査における職員の質問に応じなかったときは、年金給付の額の全部又は一部につき、その支給を一時差し止めることができる。
受給権者が、正当な理由がなくて、受給権者に関する調査における 命令に従わず 、又は当該調査における 職員の質問に応じなかった ときは、年金給付の額の全部又は一部につき、「その支給を一時差し止めることができる。」ではなく、「 その 支給を停止することができる 」です。
国民年金法第 107 条第 2 項に規定する障害基礎年金の加算の対象となっている子が、正当な理由がなくて、同項の規定による受診命令に従わず、又は同項の規定による当該職員の診断を拒んだときは、年金給付の支払を一時差し止めることができる。
障害基礎年金の加算の対象となっている子が、正当な理由がなくて、 受診命令に従わず 、又は当該 職員の診断を拒んだ ときは、「年金給付の支払を一時差し止めることができる」ではなく、「その額の 全部又は一部 につき、その 支給を停止することができる 。」となります。
遺族基礎年金の受給権者である配偶者が、正当な理由がなくて、指定日までに提出しなければならない加算額対象者と引き続き生計を同じくしている旨等を記載した届書を提出しないときは、当該遺族基礎年金は支給を停止するとされている。
遺族基礎年金の受給権者である配偶者が、 正当な理由がなくて 、 届書を提出しないとき は、「当該遺族基礎年金は支給を停止する」ではなく、「年金給付の支払を 一時差し止めることができる 」とされています。
ちなみに「差し止める」は支給停止とは違い、届書を提出すれば、差し止められていた年金が遡って支給されます。
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国民年金法「任意加入被保険者の資格喪失」
国民年金の「任意加入被保険者(特例による任意加入被保険者)」の資格を喪失する理由と喪失日を整理しましょう。
65歳未満の任意加入被保険者の資格喪失について 条文を読んでみましょう
⑤ 任意加入被保険者は、 死亡した 日の 翌日 又は 次の各号のいずれかに該当するに至った 日 に、被保険者の資格を喪失する。
(1) 65 歳 に達したとき。(当日)
( 2 ) 厚生年金保険の被保険者の資格を取得したとき。(当日)
( 3 ) 資格喪失の 申出が受理された とき。(当日)
( 4 ) 第 27 条各号(老齢基礎年金の年金額)に掲げる月数を合算した月数が 480 に達したとき。(当日)
⑥ 日本国内に住所を有する 20 歳以上 60 歳未満の者であって、厚生年金保険法に基づく老齢給付等を受けることができるもの
→ ⑤の規定によって被保険者の資格を喪失するほか、次の各号のいずれかに該当するに至った日の 翌日 ( 第1号に該当するに至った日に更に被保険者の資格を取得したとき、又は第2号若しくは第3号に該当するに至ったときは、 その日 ) に、被保険者の資格を喪失する。
( 1 ) 日本国内に住所を有しなくなった とき。
( 2 ) 厚生年金保険法に基づく老齢給付等を受けることができる者に該当しなくなったとき。
( 3 ) 被扶養配偶者となった とき。
( 4 ) 保険料を滞納 し、 督促状の指定の期限 までに、その 保険料を納付しない とき。
( 5 ) この法律の適用を除外すべき特別の理由がある者として厚生労働省令で定める者となったとき。
⑦ 日本国内に住所を有する 60 歳以上 65 歳未満の者
→ ⑤の規定によって被保険者の資格を喪失するほか、前項第1号、第4号及び第5号のいずれかに該当するに至った日の 翌日 ( 第1号に該当するに至った日に更に被保険者の資格を取得したときは、 その日 ) に、被保険者の資格を喪失する。
⑧ 日本国籍を有する者その他政令で定める者であって、日本国内に住所を有しない 20 歳以上 65 歳未満のもの
→ ⑤の規定によって被保険者の資格を喪失するほか、次の各号のいずれかに該当するに至った日の 翌日 ( その事実があつた日に更に被保険者の資格を取得したときは、 その日 ) に、被保険者の資格を喪失する。
( 1 ) 日本国内に住所を有するに至った とき。
( 2 ) 日本国籍を有する者 及び政令で定める者のいずれにも該当しなくなったとき。
( 3 ) 被扶養配偶者となったとき (60 歳未満であるときに限る。 ) 。
( 4 ) 保険料を滞納 し、その後、 保険料を納付することなく 2年間が経過 した とき。
任意加入被保険者は、いつでも厚生労働大臣に申し出て、被保険者の資格を喪失することができるが、その資格喪失の時期は当該申出が受理された日の翌日である。
資格喪失の「申出が受理された日の翌日」ではなく、「 申出が受理された 日 」に任意加入被保険者の資格を喪失します。
65歳未満の任意加入被保険者は、保険料納付済期間や、いわゆる保険料の多段階免除期間(その段階に応じて規定されている月数)を合算し、満額の老齢基礎年金が受けられる 480 月に達したときは、本人から資格喪失の申出がなくても、被保険者の資格を喪失する。
満額の老齢基礎年金が受けられる 480 月に達したときは、 本人から資格喪失の申出がなくても 、 その日に 、任意加入被保険者の資格を喪失します。
日本国内に住所を有する 60 歳以上 65 歳未満の任意加入被保険者が、日本国内に住所を有しなくなったときは、その日に任意加入被保険者の資格を喪失する。
日本国内に住所を有しなくなったときは、「その日」ではなく、「 翌日 」に任意加入被保険者の資格を喪失します。
日本国籍を有する者で、日本国内に住所を有しない 20 歳以上 65 歳未満の任意加入被保険者が、厚生年金保険の被保険者資格を取得したときは、当該取得日に任意加入被保険者の資格を喪失する。
厚生年金保険の被保険者資格を取得したときは、「当該取得日」 その日 に任意加入被保険者の資格を喪失します。
日本国内に住所を有する 60 歳以上 65 歳未満の任意加入被保険者が保険料を滞納した場合であって、督促状で指定した期限までに保険料を納付しないときは、その日の翌日に被保険者の資格を喪失する。
→ 督促状で指定した期限までに 保険料を納付しないときは、その日(督促状で指定した期限)の 翌日 に被保険者の資格を喪失します。
日本国内に住所を有しない 20 歳以上 65 歳未満の在外邦人で任意加入している者が保険料を滞納したとき、保険料を納付することなく2年が経過した日に被保険者資格を喪失する。
「2年」が経過した日ではなく、「 2 年が経過した日の 翌日 」に資格を喪失します。
・日本国内に住所を 有しない 場合
→ 保険料を納付することなく 2年間が経過した日の翌日 に被保険者資格を喪失します。(海外には、督促状が送付されないため)
★ 65 歳以上 70 歳未満の特例による任意加入被保険者
任意加入被保険者及び特例による任意加入被保険者は、老齢基礎年金又は老齢厚生年金の受給権を取得した日の翌日に資格を喪失する。
・任意加入被保険者( 65 歳未満)
→ 特別支給の老齢厚生年金の受給権を取得したとしても資格は喪失しません。
また、任意加入被保険者は老齢基礎年金の繰上げ請求はできません。
・特例による任意加入被保険者( 65 歳以上 70 歳未満)
→ 老齢基礎年金又は老齢厚生年金の受給権を取得した場合は、「 翌日 」に資格を喪失します。
( H16 法附則第 23 条第 6 項第 3 号)
⑧【 H27 年出題】 ※改正による修正あり
特例による任意加入被保険者が、 70 歳に達する前に厚生年金保険法の被保険者の資格を取得したとき、又は老齢若しくは退職を支給事由とする年金給付の受給権を取得したときは、それぞれその日に被保険者の資格を喪失する。
・特例による任意加入被保険者について
→ 70 歳に達する前に厚生年金保険法の被保険者の資格を取得したときは「 その日 」
→ 老齢若しくは退職を支給事由とする年金給付の受給権を取得したときは、「その日の 翌日 」
( H16 法附則第 23 条第 6 項)
65歳以上 70 歳未満の特例による任意加入被保険者で昭和 28 年 10 月 1 日生まれの者は、老齢基礎年金、老齢厚生年金その他の老齢又は退職を支給事由とする年金給付の受給権を取得するなど、他の失権事由に該当しないとしても、令和 5 年 9 月 30 日に 70 歳に達することによりその日に被保険者の資格を喪失する。
・ 65 歳以上 70 歳未満の特例による任意加入被保険者
→ 「 70 歳に達したとき」は その日 ( 70 歳の誕生日の前日)に資格を喪失します。
( H16 法附則第 23 条第 6 項)
日本国内に住所を有する 65 歳以上 70 歳未満の特例による任意加入被保険者は、日本国内に住所を有しなくなった日の翌日(その事実があった日に更に国民年金の被保険者資格を取得したときを除く。)に任意加入被保険者の資格を喪失する。
原則として、日本国内に住所を有しなくなった日の 翌日 に任意加入被保険者の資格を喪失します。
日本国内に住所を有する 65 歳以上 70 歳未満の特例による任意加入被保険者が保険料を滞納し、その後、保険料を納付することなく2年間が経過したときは、その翌日に任意加入被保険者の資格を喪失する。
「日本国内に住所を有する」場合は、督促状の指定の期限までにその保険料を納付しないときは 督促状の指定期限の翌日に 資格を喪失します。
( H16 法附則第 23 条第7項)
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第 1 号被保険者、第 2 号被保険者、第 3 号被保険者の資格の喪失理由と喪失日を、みていきましょう
ちなみに、日本国内に居住する会社員が退職し、自営業者になった場合は、第 2 号被保険者から第1号被保険者に「種別変更」となります。第 2 号被保険者資格を喪失して第 1 号被保険者資格を取得するのではありませんので注意しましょう。
20歳(大学生) 就職 退職(自営業) 60歳
取得 種別変更 種別変更 喪失
法第 9 条 ( 資格喪失の時期 )
第7条の規定による被保険者は、次の各号のいずれかに該当するに至った日の 翌日 ( ( 2 )に該当するに至った日に更に第 2 号被保険者若しくは第3号被保険者に該当するに至ったとき又は ( 3 )から( 5 )までのいずれか に該当するに至ったとき ( ( 4 )については、厚生年金保険法に基づく老齢給付等を受けることができる者となったときに限る。 ) は、 その日 に、被保険者の資格を喪失する。
( 2 ) 日本国内に住所を有しなくなった とき ( 第 2 号被保険者又は第 3 号被保険者に該当するときを除く。 ) 。
( 3 ) 60 歳 に達したとき ( 第2号被保険者に該当するときを除く。 ) 。
( 4 ) 厚生年金保険法に基づく老齢給付等を受けることができる者その他この法律の適用を除外すべき特別の理由がある者として厚生労働省令で定める者となったとき ( 第2号被保険者又は第3号被保険者に該当するときを除く。 ) 。
( 5 ) 厚生年金保険の被保険者の資格を喪失 したとき ( 第 1 号被保険者・第 2 号被保険者・第 3 号被保険者のいずれかに該当するときを除く。 ) 。
( 6 ) 被扶養配偶者でなくなった とき ( 第 1 号被保険者又は第2号被保険者に該当するときを除く。 ) 。
★「翌日」喪失か「当日」喪失かがポイントです!
第 1 号被保険者又は第 3 号被保険者が 60 歳に達したとき(第 2 号被保険者に該当するときを除く。)は、 60 歳に達したときに該当するに至った日に被保険者の資格を喪失する。
第 1 号被保険者又は第 3 号被保険者は、「 20 歳以上 60 歳未満」の年齢要件があるため、「 60 歳に達した 日(当日) 」に資格を喪失します。
なお、 60 歳に達した日は 60 歳の誕生日の前日です。
第 1 号被保険者又は第 3 号被保険者が 60 歳に達したとき(第 2 号被保険者に該当するときを除く。)は、 60 歳に達した日に被保険者の資格を喪失する。また、第 1 号被保険者又は第 3 号被保険者が死亡したときは、死亡した日の翌日に資格を喪失する。
・第 1 号被保険者又は第 3 号被保険者について
→ 60 歳に達した 日 に資格を喪失します。
→ 死亡した日の 翌日 に資格を喪失します。
第 3 号被保険者が被扶養配偶者でなくなった時点において、第 1 号被保険者又は第 2 号被保険者に該当するときは、種別の変更となり、国民年金の被保険者資格は喪失しない。
第 3 号被保険者が被扶養配偶者でなくなった時点で、第 1 号被保険者又は第 2 号被保険者に該当するときは、「種別の変更」となります。被保険者資格は喪失しません。
④【 H25 年出題】 ※改正による修正あり
厚生年金保険の被保険者は、 60 歳に達した日に国民年金の被保険者の資格を喪失する。
第 2 号被保険者(厚生年金保険の被保険者)は、 20 歳以上 60 歳未満の年齢要件がありませんので、 60 歳に達したことで国民年金の被保険者の資格を喪失することはありません。
厚生年金保険の被保険者が、 65 歳に達し老齢基礎年金と老齢厚生年金の受給権を取得したときは、引き続き厚生年金保険の被保険者資格を有していても、国民年金の第 2 号被保険者の資格を喪失する。
厚生年金保険の被保険者が、 65 歳 に達し 老齢基礎年金と老齢厚生年金の受給権を取得したとき は、引き続き厚生年金保険の被保険者資格を有していても、国民年金の第 2 号被保険者の資格は喪失します。
第 2 号被保険者は、原則として 70 歳に到達して厚生年金保険の被保険者の資格を喪失した時に第 2 号被保険者の資格を喪失するため、当該第 2 号被保険者の配偶者である第 3 号被保険者は、それに連動してその資格を喪失することになる。
第 2 号被保険者は、 原則として 70 歳に到達して厚生年金保険の被保険者の資格を喪失した時に第 2 号被保険者の資格を喪失するのではなく、 「 65 歳」 に到達して老齢基礎年金・老齢厚生年金の受給権を取得したときに、第 2 号被保険者の資格を喪失します。
第 3 号被保険者は、「第 2 号被保険者の被扶養配偶者」です。
配偶者である厚生年金保険の被保険者が第2号被保険者でなくなったときは、第 3 号被保険者は第 1 号被保険者又は第 2 号被保険者に「種別変更」となります。連動してその資格を喪失するのではありません。
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国民年金法「特例による任意加入被保険者」
「特例による任意加入被保険者」をみていきます。
特例による任意加入ができるのは、 65 歳以上 70 歳未満 の 老齢基礎年金の受給権を有しない者 です。
「老齢基礎年金の受給権はあるけれど年金額を増やしたい」という目的では、特例による任意加入はできません。
H16 年法附則第 23 条・ ( 任意加入被保険者の特例 )
① 昭和 50 年4月1日以前 に生まれた者であって、次の各号のいずれかに該当するもの ( 第2号被保険者を除く。 ) は、 厚生労働大臣に申し出て 、国民年金の被保険者となることができる。ただし、その者が同法による 老齢基礎年金 、厚生年金保険法による 老齢厚生年金 その他の 老齢又は退職を支給事由とする年金たる給付 であって政令で定める給付の受給権を有する場合は、 この限りでない 。
( 1 ) 日本国内に住所 を有する 65 歳以上 70 歳未満 の者 ( 国民年金法の適用を除外すべき特別の理由がある者として厚生労働省令で定める者を除く。 )
( 2 ) 日本国籍 を有する者であって、 日本国内に住所を有しない 65 歳以上 70 歳未満 のもの
② ( 1 )に該当する者が同項の規定による申出を行おうとする場合には、 口座振替納付 を希望する旨の申出又は口座振替納付によらない正当な事由がある場合として厚生労働省令で定める場合に該当する旨の申出を厚生労働大臣に対してしなければならない。
③ 国民年金法附則第5条第1項の規定による任意加入被保険者 ( 昭和 50 年4月1日以前に生まれた者に限る。 ) が 65 歳に達した 場合において、 老齢又は退職を支給事由とする年金たる給付 の受給権を有しないときは、特例による任意加入の申出があったものとみなす。
④ 特例による任意加入の申出をした者は、 その申出をした日 ( ③の規定により申出があったものとみなされた者にあっては、 65 歳に達した日 ) に国民年金の被保険者の資格を取得するものとする。
⑤ 特例による任意加入被保険者は、いつでも、厚生労働大臣に申し出て、当該被保険者の資格を喪失することができる。
67歳の男性(昭和 27 年 4 月 2 日生まれ)が有している保険料納付済期間は、第 2 号被保険者期間としての 8 年間のみであり、それ以外に保険料免除期間及び合算対象期間を有していないため、老齢基礎年金の受給資格期間を満たしていない。この男性は、 67 歳から 70 歳に達するまでの 3 年間についてすべての期間、国民年金に任意加入し、保険料を納付することができる。
問題文の男性は、保険料納付済期間を 8 年間有していますので、あと 2 年保険料を納付すれば、老齢基礎年金の受給資格期間を満たします。
そのため、国民年金に任意加入できるのは、 67 歳から 70 歳に達するまでの 3 年間ではなく、最大で 2 年間です。
甲(昭和 34 年 4 月 20 日生まれ)は、 20 歳以後の学生であった期間は国民年金の加入が任意であったため加入していない。大学卒業後7年間は厚生年金保険の被保険者であったが 30 歳で結婚してから 15 年間は第 3 号被保険者であった。その後、 45 歳から 20 年間、再び厚生年金保険の被保険者となっていたが 65 歳の誕生日で退職した。甲の老齢基礎年金は満額にならないため、 65 歳以降国民年金に任意加入して保険料を納付することができる。
甲は老齢基礎年金の受給権を有していますので、 65 歳以降、特例による任意加入被保険者になることはできません。
老齢基礎年金を満額にする目的の場合は、特例による任意加入はできません。
昭和 31 年 4 月 1 日生まれの者であって、日本国内に住所を有する 65 歳の者(第 2 号被保険者を除く。)は、障害基礎年金の受給権を有する場合であっても、特例による任意加入被保険者となることができる。なお、この者は老齢基礎年金、老齢厚生年金その他の老齢又は退職を支給事由とする年金たる給付の受給権を有していないものとする。
「老齢基礎年金、老齢厚生年金その他の老齢又は退職を支給事由とする年金たる給付の受給権」を有していない場合は、 障害基礎年金の受給権を有する場合であっても 、特例による任意加入被保険者となることができます。
昭和 60 年4月から平成6年3月までの9年間( 108 か月間)厚生年金保険の第3種被保険者としての期間を有しており、この期間以外に被保険者期間を有していない 65 歳の者(昭和 30 年4月2日生まれ)は、老齢基礎年金の受給資格を満たしていないため、任意加入の申出をすることにより、 65 歳以上の特例による任意加入被保険者になることができる。なお、この者は、日本国籍を有し、日本国内に住所を有しているものとする。
「厚生年金保険の 第 3 種被保険者 」としての被保険者期間は
・昭和 61 年 3 月までは、実期間× 3 分の4
・昭和 61 年 4 月~平成 3 年 3 月までは、実期間× 5 分の6
・昭和 60 年4月から昭和 61 年 3 月まで → 12 × 3 分の4= 16 か月
・昭和 61 年 4 月から平成3年3月まで → 60 × 5 分の6= 72 か月
・平成 3 年 4 月から平成 6 年 3 月まで → 36 か月(実期間)
トータル 124 か月( 10 年 4 か月)ありますので、 老齢基礎年金の受給資格期間を満たしています 。
そのため、 65 歳以上の特例による任意加入被保険者になることはできません。
60歳から任意加入被保険者として保険料を口座振替で納付してきた 65 歳の者(昭和 30 年 4 月 2 日生まれ)は、 65 歳に達した日において、老齢基礎年金の受給資格要件を満たしていない場合、 65 歳に達した日に特例による任意加入被保険者の加入申出があったものとみなされ、引き続き保険料を口座振替で納付することができ、付加保険料についても申出をし、口座振替で納付することができる。
特例による任意加入被保険者は付加保険料を納付できないので、誤りです。
・ 60 歳から任意加入被保険者として保険料を口座振替で納付してきた 65 歳の者(昭和 30 年 4 月 2 日生まれ)
・ 65 歳に達した日に 、老齢基礎年金の受給資格要件を満たしていない
・「 65 歳に達した日 」に 特例による任意加入被保険者の加入申出があったものとみなされます
・引き続き保険料を口座振替で納付することができます。
ただし、特例による任意加入被保険者は、付加保険料は納付できません。
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国民年金法「任意加入被保険者」
国民年金の第 2 号被保険者・第3号被保険者に当たらず、また第1号被保険者からも除外されている場合は、国民年金に任意に加入することができます。
任意加入の目的は次の 2 つです。
①老齢基礎年金の受給権を得るため
②老齢基礎年金を増やすため(保険料納付済期間を 480 月にして満額受給できるようにするなど)
※なお、国民年金には、 65 歳以上 70 歳未満を対象にした「特例の任意加入被保険者」の制度もあります。特例が認められるのは、「老齢基礎年金等の受給権を有しない者」のみです。
老齢基礎年金を増やす目的の場合は、特例は認められません。
今回は、一般の任意加入被保険者をみていきます。
法附則第 5 条 ( 任意加入被保険者 )
① 次の各号のいずれかに該当する者 ( 第2号被保険者及び第3号被保険者を除く 。 ) は、 厚生労働大臣に申し出て 、被保険者となることができる。
( 1 ) 日本国内に住所 を有する 20 歳以上 60 歳未満 の者であって、 厚生年金保険法に基づく老齢給付等を受けることができるもの ( この法律の適用を除外すべき特別の理由がある者として厚生労働省令で定める者を除く。 )
( 2 ) 日本国内に住所 を有する 60 歳以上 65 歳未満 の者 ( この法律の適用を除外すべき特別の理由がある者として厚生労働省令で定める者を除く。 )
( 3 ) 日本国籍を有する者 その他政令で定める者であって、 日本国内に住所を有しない 20 歳以上 65 歳未満 のもの
② ( 1 )又は( 2 )に該当する者が任意加入の申出を行おうとする場合には、口 座振替納付を希望する旨の申出 又は口座振替納付によらない正当な事由がある場合として厚生労働省令で定める場合に該当する旨の申出を厚生労働大臣に対してしなければならない。
③ 任意加入の申出をした者は、その 申出をした日 に 被保険者の資格を取得する ものとする。
④ 任意加入被保険者は、 いつでも 、 厚生労働大臣に申し出 て、 被保険者の資格を喪失することができる 。
日本国籍を有する者で、日本国内に住所を有しない 20 歳以上 65 歳未満の者(第 2 号被保険者及び第 3 号被保険者を除く。)が任意加入被保険者の資格の取得の申出をしたときは、申出をした日に任意加入被保険者の資格を取得する。
任意加入被保険者の資格の取得の「 申出をした日 」に任意加入被保険者の資格を取得します。
国民年金法附則第 5 条に基づく任意加入保険者については、厚生労働大臣に任意加入の申出をした日に資格を取得することになっているが、日本国内に住所を有する 60 歳以上 65 歳未満の者の場合は、最長 60 歳まで遡って任意加入被保険者の資格を取得することができる。
任意加入保険者は、厚生労働大臣に「任意加入の申出をした日」に資格を取得します。遡って任意加入被保険者の資格を取得する扱いはありません。
60歳で第2号被保険者資格を喪失した 64 歳の者(昭和 31 年 4 月 2 日生まれ)は、特別支給の老齢厚生年金の報酬比例部分を受給中であり、あと 1 年間、国民年金の保険料を納付すれば満額の老齢基礎年金を受給することができる。この者は、日本国籍を有していても、日本国内に住所を有していなければ、任意加入被保険者の申出をすることができない。
「 日本国籍を有する者 その他政令で定める者であって、 日本国内に住所を有しない 20 歳以上 65 歳未満 のもの」は任意加入の申し出をすることができます。
「 64 歳」で「あと 1 年間、国民年金の保険料を納付すれば満額の老齢基礎年金を受給することができる」場合は、 日本国籍を有していれば、日本国内に住所を有していなくても 、任意加入被保険者の申出をすることができます。
20歳から 60 歳までの 40 年間第 1 号被保険者であった 60 歳の者(昭和 35 年 4 月 2 日生まれ)は、保険料納付済期間を 30 年間、保険料半額免除期間を 10 年間有しており、これらの期間以外に被保険者期間を有していない。この者は、任意加入の申し出をすることにより任意加入被保険者となることができる。なお、この者は、日本国籍を有し、日本国内に住所を有しているものとする。
問題文の場合は、保険料納付済期間が 480 月未満で老齢基礎年金は満額ではありません。そのため、任意加入被保険者となることができます。
⑤【 H29 年出題】 ※改正による修正あり
60歳で被保険者資格を喪失し日本に居住している特別支給の老齢厚生年金の受給権者( 30 歳から 60 歳まで第 2 号被保険者であり、その他の被保険者期間はない。)であって、老齢基礎年金の支給繰上げの請求を行っていない者は、国民年金の任意加入被保険者になることができる。なお、この者は、国民年金法の適用を除外すべき特別の理由がある者として厚生労働省令で定める者ではない。
問題文の者は、保険料納付済期間が 30 年( 30 歳から 60 歳までの第 2 号被保険者であった期間)しかありませんので、国民年金の任意加入被保険者となることができます。
日本から外国に留学する 20 歳以上 65 歳未満の日本国籍を有する留学生は、留学前に居住していた市町村(特別区を含む。)の窓口に、海外への転出届を提出して住民票を削除している場合であっても、国民年金の被保険者になることができる。
海外への転出届を提出して住民票を削除し、日本から海外に留学する 20 歳以上 65 歳未満の日本国籍を有する留学生は、「 日本国籍を有する者 その他政令で定める者であって、 日本国内に住所を有しない 20 歳以上 65 歳未満 のもの」に該当しますので、任意加入被保険者になることができます。
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前回は、第 3 号被保険者の届出についてお話ししました。
今回は、第 3 号被保険者の届出が遅れた場合などをみていきます。
① 第 3 号被保険者に該当しなかった者が第 3 号被保険者となったことに関する届出又は第 3 号被保険者の配偶者が厚生年金保険の被保険者の資格を喪失した後引き続き厚生年金保険の被保険者となったことに関する 届出が行われた日の属する月 前 の当該届出に係る第3号被保険者としての被保険者期間 ( 当該届出が行われた日の属する月の 前々月までの2年間 のうちにあるものを 除く 。 ) は、 保険料納付済期間に算入しない 。
届出をしていない場合は、未納期間と同じ扱い
保険料納付済期間( 2 年間)
② 第3号被保険者又は第3号被保険者であった者は、その者の第3号被保険者としての被保険者期間のうち、①の規定により 保険料納付済期間に算入されない期間について 、 届出を遅滞したことについて やむを得ない事由がある と認められるときは、厚生労働大臣にその旨の届出をすることができる。
③ ②の規定により届出が行われたときは、当該届出が行われた日以後、当該届出に係る期間は保険料納付済期間に算入する。
平 16 年法附則第 21 条 ( 第3号被保険者の届出の特例 )
第3号被保険者又は第3号被保険者であった者は、 平成 17 年4月1日前 のその者の第3号被保険者としての国民年金の被保険者期間のうち、 保険料納付済期間に算入されない期間 について、 厚生労働大臣に届出をすることができる 。
やむを得ない事由があると認められるとき
第 3 号被保険者の資格取得の届出をしなかった期間(平成 17 年 4 月 1 日以後の期間に限る。)は、原則として、届出をした日の属する月の前々月までの 2 年間を除いて、保険料納付済期間に算入しない。
第 3 号被保険者の資格取得の届出をしなかった期間(平成 17 年 4 月 1 日以後の期間に限る。)は、原則として、届出をした日の属する月の 前々月までの 2 年間を除いて 、保険料納付済期間に算入されません。
第 3 号被保険者となったことの届出が遅滞した場合は、届出が行われた日の属する月の前々月までの直近5年以内にある被保険者期間を除き、保険料納付済期間に算入しない。
届出が行われた日の属する月の前々月までの直近「5年以内」ではなく「 2 年以内 」にある被保険者期間を除き、保険料納付済期間に算入しない、となります。
特例として、第 3 号被保険者又は第 3 号被保険者であった者は、第 3 号被保険者期間のうち、届出の遅滞により保険料納付済期間に算入されない平成 17 年 4 月 1 日以後の期間について、その届出の遅滞がやむを得ないと認められるときは、厚生労働大臣にその旨の届出をすることができる。
第 3 号被保険者期間のうち、届出の遅滞により保険料納付済期間に算入されない 平成 17 年 4 月 1 日以後の期間 について、 その届出の遅滞がやむを得ないと認められる ときは、厚生労働大臣にその旨の届出をすることができます。
第 3 号被保険者の資格取得の届出を遅れて行ったときは、第 3 号被保険者の資格を満たしていたと認められた場合は該当した日にさかのぼって第 3 号被保険者の資格を取得することになるが、この場合において、保険料納付済期間に算入される期間は当該届出を行った日の属する月の前々月までの2年間である。ただし、届出の遅滞につきやむを得ない事由があると認められるときは、厚生労働大臣にその旨の届出をすることができ、その場合は当該届出が行われた日以後、当該届出に係る期間は保険料納付済期間に算入する。
★第 3 号被保険者の資格取得の届出が遅れた場合
・第 3 号被保険者の資格を満たしていたと認められた場合は 該当した日にさかのぼって第 3 号被保険者の資格を取得する
・ 保険料納付済期間に算入される期間 は当該届出を行った日の属する月の 前々月までの2年間 である
・届出の遅滞につき やむを得ない事由がある と認められるとき
・厚生労働大臣に その旨の届出をすることができる
・当該 届出が行われた日以後 、当該届出に係る期間は 保険料納付済期間に算入する
平成 17 年 4 月 1 日前に第 3 号被保険者であった者で、その者の第 3 号被保険者期間の未届期間については、その届出を遅滞したことについてやむを得ない事由があると認められない場合でも、厚生労働大臣に届出が行われたときは、当該届出が行われた日以後、当該届出に係る期間は保険料納付済期間に算入する。
「 平成 17 年 4 月 1 日前 」については、届出を遅滞したことについて やむを得ない事由があると認められない場合でも 、厚生労働大臣に届出をすることができます。
平成 26 年 4 月 1 日を資格取得日とし、引き続き第 3 号被保険者である者の資格取得の届出が平成 29 年 4 月 13 日に行われた。この場合、平成 27 年 3 月以降の各月が保険料納付済期間に算入されるが、平成 26 年 4 月から平成 27 年 2 月までの期間に係る届出の遅滞についてやむを得ない事由があると認められるときは、厚生労働大臣にその旨を届け出ることによって、届出日以後、当該期間の各月についても保険料納付済期間に算入される。
・平成 26 年 4 月 1 日に第 3 号被保険者の資格を取得した
・平成 29 年 4 月 13 日に資格取得の届出を行った
・「届出を行った日の属する月の 前々月までの2年間 =平成 27 年 3 月以降の各月」が保険料納付済期間に算入される
・平成 26 年 4 月から平成 27 年 2 月までの期間に係る届出の遅滞について やむを得ない事由があると認められる
・厚生労働大臣にその旨を届け出る
・届出日以後、平成 26 年 4 月から平成 27 年 2 月までの期間も保険料納付済期間に算入される
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「第 3 号被保険者」の制度は、昭和 61 年 4 月に始まりました。
会社員(第 2 号被保険者)に扶養されている配偶者は第 3 号被保険者となりますが、
その場合、 第 3 号被保険者本人が 、市町村に、第 3 号被保険者に該当する旨の届出をする必要がありました。
ただし、届け出漏れが多く発生したこともあり、 平成 14 年 4 月から は、第 3 号被保険者の届出は、第 2 号被保険者の勤務先を経由して行うことになりました。
では、第 3 号被保険者の届出について条文を読んでみましょう
⑤ 第3号被保険者は 、厚生労働省令の定めるところにより、その 資格の取得及び喪失並びに種別の変更 に関する事項並びに 氏名及び住所の変更 に関する事項を 厚生労働大臣 に届け出なければならない。ただし、氏名及び住所の変更に関する事項であって厚生労働省令で定めるものについては、この限りでない。
⑥ 届出は、厚生労働省令で定める場合を除き、 第1号厚生年金被保険者である第2号被保険者 の被扶養配偶者である第3号被保険者にあっては、その配偶者である 第2号被保険者を使用する 事業主を経由 して行う ものとし、 第2号厚生年金被保険者、第3号厚生年金被保険者又は第4号厚生年金被保険者である第2号被保険者 の被扶養配偶者である第3号被保険者にあっては、その配偶者である第2号被保険者を組合員又は加入者とする 国家公務員共済組合、地方公務員共済組合又は日本私立学校振興・共済事業団を経由 して行うものとする。
⑧ 第2号被保険者を使用する 事業主 は、経由に係る事務の 一部 を当該事業主が設立する 健康保険組合に委託することができる 。
⑨ 届出が第2号被保険者を使用する 事業主又は国家公務員共済組合、地方公務員共済組合若しくは日本私立学校振興・共済事業団に 受理 されたとき は、 その受理されたときに 厚生労働大臣に届出があったものとみなす 。
第3号被保険者であった者は、 第2号被保険者の被扶養配偶者でなくなったこと について、厚生労働省令の定めるところにより、 その旨を厚生労働大臣に届け出なければならない 。
第3号被保険者は、厚生労働省令の定めるところにより、その資格の取得及び喪失並びに種別の変更に関する事項並びに氏名及び住所の変更に関する事項を厚生労働大臣に届け出なければならない。ただし、氏名及び住所の変更に関する事項であって厚生労働省令で定めるものについては、この限りでない。
第3号被保険者の届出は、「厚生労働大臣」に行わなければなりません。
第 3 号被保険者の資格の取得の届出は市町村長に提出することによって行わなければならない。
資格の取得の届出は、厚生労働省令で、「 第3号被保険者 の資格の取得の届出は、当該事実があった日から 14 日以内 に、所定の事項を記載した届書又はこれらの事項を記録した光ディスクを 日本年金機構 に提出することによって行わなければならない。」と規定されています。(則第 1 条の4第 2 項)
第 1 号厚生年金被保険者である第 2 号被保険者の被扶養配偶者が 20 歳に達し、第 3 号被保険者となるときは、 14 日以内に資格取得の届出を日本年金機構に提出しなければならない。
第 1 号厚生年金被保険者である第 2 号被保険者の 被扶養配偶者が 20 歳に達 し、 第 3 号被保険者となる ときは、 14 日以内 に資格取得の届出を 日本年金機構 に提出しなければなりません。
(則第 1 条の4第 2 項)
④【 H20 年出題】 ※改正による修正あり
第 3 号被保険者の資格の取得・喪失等に関する届出は、原則として、第1号厚生年金被保険者である第2号被保険者の被扶養配偶者である第3号被保険者にあっては、その配偶者である第2号被保険者を使用する事業主を経由して行うものとされ、第2号厚生年金被保険者、第3号厚生年金被保険者又は第4号厚生年金被保険者である第2号被保険者の被扶養配偶者である第3号被保険者にあっては、その配偶者である第2号被保険者を組合員又は加入者とする国家公務員共済組合、地方公務員共済組合又は日本私立学校振興・共済事業団を経由して行うものとされている。
★第1号厚生年金被保険者である第2号被保険者の被扶養配偶者である第3号被保険者の場合
第 3 号被保険者の資格取得の届出
第2号被保険者を使用する 事業主
⑤【 H23 年出題】 ※改正による修正あり
健康保険組合を設立する事業主は、その使用する第 1 号厚生年金被保険者である第2号被保険者の被扶養配偶者である第 3 号被保険者に係る届出の経由に係る事務の全部又は一部を当該健康保険組合に委託することができる。
健康保険組合に委託できるのは、第 3 号被保険者に係る届出の経由に係る事務の「全部又は一部」ではなく、「 一部 」です。
第 1 号厚生年金被保険者である第 2 号被保険者を使用する事業主は、当該第 2 号被保険者の被扶養配偶者である第 3 号被保険者に係る資格の取得及び喪失並びに種別の変更等に関する事項の届出に係る事務の一部を全国健康保険協会に委託することができるが、当該事業主が設立する健康保険組合に委託することはできない。
届出に係る事務の一部を「事業主が設立する健康保険組合」に委託することはできますが、全国健康保険協会に委託することはできません。
第 3 号被保険者の資格取得の届出が、第2号被保険者を使用する事業主又は国家公務員共済組合、地方公務員共済組合若しくは日本私立学校振興・共済事業団に受理されたときは、その受理されたときに厚生労働大臣に届出があったものとみなされる。
第 3 号被保険者の資格取得の届出が、第2号被保険者を使用する 事業主 又は 国家公務員共済組合、地方公務員共済組合若しくは日本私立学校振興・共済事業団 に 受理されたとき は、その受理されたときに 厚生労働大臣に届出があった ものとみなされます。
第 3 号被保険者であった者が、その配偶者である第 2 号被保険者が退職し第 2 号被保険者でなくなったことにより第 3 号被保険者でなくなったときは、その事実があった日から 14 日以内に、当該被扶養配偶者でなくなった旨の届書を、提出しなければならない。
「法第 12 条の2第1項の規定による届出(=第2号被保険者の被扶養配偶者でなくなったことの届出) ( 第3号被保険者の配偶者である第2号被保険者が第2号被保険者でなくなったこと又は第3号被保険者が法第8条第4号若しくは第9条第1号に該当するに至ったことによる届出を 除く 。 ) は、当該事実があった日から 14 日以内に、所定の事項を記載した届書又はこれらの事項を記録した光ディスクを日本年金機構に提出することによって行わなければならない。」と規定されています。(則第 6 条の2の2第 1 項)
★ただし、次の場合は、 被扶養配偶者非該当届の提出は不要 とされています。
・配偶者である 第 2 号被保険者が退職等 により第 2 号被保険者でなくなったことにより第 3 号被保険者でなくなった場合
・第 3 号被保険者が 被用者年金制度に加入した又は死亡したこと により第 3 号被保険者でなくなった場合
( H26.11.1 年管管発 1101 第 1 号 )
問題文は、「第 3 号被保険者であった者が、その配偶者である第 2 号被保険者が退職し第 2 号被保険者でなくなったことにより第 3 号被保険者でなくなった」となっていますので、被扶養配偶者でなくなった旨の届書の提出は不要です。
第 2 号被保険者の夫とその被扶養配偶者となっている第 3 号被保険者の妻が離婚したことにより生計維持関係がなくなった場合、妻は、第 3 号被保険者に該当しなくなるため、市町村長(特別区の区長を含む。)へ第 1 号被保険者の種別の変更の届出を行うとともに、離婚した夫が勤務する事業所の事業主を経由して日本年金機構へ「被扶養配偶者非該当届」を提出しなければならない。なお、夫が使用される事業所は健康保険組合管掌健康保険の適用事業所であり、当該届出の経由に係る事業主の事務は健康保険組合に委託されていないものとする。
「 離婚 」したことによって、第 3 号被保険者に該当しなくなった場合
・市町村長へ第 1 号被保険者の種別の変更の届出を行う
・離婚した夫が勤務する事業所の 事業主を経由 して 日本年金機構 へ「被扶養配偶者非該当届」を提出する
※なお、 全国健康保険協会管掌 の健康保険の適用事業所に使用される第 2 号被保険者が、その被扶養配偶者であった者について 健康保険 の被扶養者でなくなったことの届出 を事業主を経由して日本年金機構に提出したときは、上記の 被扶養配偶者非該当届の提出があったものとみな し、「被扶養配偶者非該当届の提出は不要」とされています。
( H26.11.1 年管管発 1101 第 1 号 )
第 3 号被保険者は、その配偶者が第 2 号厚生年金被保険者の資格を喪失した後引き続き第 3 号厚生年金被保険者の資格を取得したときは、 14 日以内に種別確認の届出を日本年金機構に提出しなければならない。
第 3 号被保険者は、 その配偶者 が 第 2 号 厚生年金被保険者の資格を喪失した後 引き続き 第 3 号 厚生年金被保険者の資格を取得したときは、 14 日以内 に 種別確認の届出 を日本年金機構に提出しなければなりません。
(則第 6 条の3第 1 項)
第 3 号被保険者は、その配偶者である第 1 号厚生年金被保険者が転職したことによりその資格を喪失した後、引き続き第 4 号厚生年金被保険者の資格を取得したときは、当該事実があった日から 14 日以内に種別変更の届出を日本年金機構に対して行わなければならない。
「種別変更」ではなく「種別確認」の届出を日本年金機構に対して行わなければなりません。
※種別確認の届出が要らない場合
・ 第1号 厚生年金被保険者の資格を喪失した後 引き続き 第1号 厚生年金被保険者の資格を取得したとき
・実施機関たる共済組合等に係る組合員又は加入者の資格を喪失した後 引き続き 同一 の実施機関たる共済組合等 に係る組合員又は加入者の資格を取得したとき
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社会保険に関する一般常識「白書」
令和 7 年版厚生労働白書から、年金制度をみていきましょう
【問題①】公的年金制度について
公的年金制度は、予測することが難しい将来のリスクに対して、社会全体であらかじめ備えるための制度であり、現役世代の保険料負担により、その時々の高齢世代の年金給付をまかなう世代間扶養である < A > を基本とした仕組みで運営されている。賃金や物価の変化を年金額に反映させながら、生涯にわたって年金が支給される制度として設計されており、必要なときに給付を受けることができる保険として機能している。
① 積み立て方式 ② 賦課方式
★公的年金制度は、 現役世代の保険料負担により、その時々の高齢世代の年金給付をまかなう 世代間扶養 である 賦課方式 を基本とした仕組みで運営されている。
(令和7年版厚生労働白書P235)
【問題②】公的年金制度の給付の状況
公的年金制度の給付の状況としては、全人口の約 3 割にあたる 3,978 万人( 2023 年度末)が公的年金の受給権を有している。高齢者世帯に関してみれば、その収入の約 < A > 割を公的年金等が占めるなど、年金給付が国民の老後生活の基本を支えるものとしての役割を担っていることがわかる。
(令和7年版厚生労働白書P235)
【問題③】 2004 (平成 16 )年の年金制度改革
公的年金制度については、 2004 (平成 16 )年の年金制度改革により、中長期的に持続可能な運営を図るための財政フレームワークが導入された。具体的には、基礎年金国庫負担割合の引上げと積立金の活用により保険料の段階的な引上げ幅を極力抑えた上で、保険料の上限を固定し、その保険料収入の範囲内で年金給付をまかなうことができるよう、給付水準について、前年度よりも年金の名目額を下げずに賃金・物価上昇の範囲内で自動的に調整する仕組み( < A > )が導入された。
< A > ② マクロ経済スライド
★ 2004 (平成 16 )年の年金制度改革で、 保険料の上限を固定 し、その 保険料収入の範囲内で年金給付をまかなう 「保険料水準固定方式」が導入されました。
(令和7年版厚生労働白書P235)
【問題④】 2016 (平成 28 )年の制度改正
保険料の段階的な引上げについては、国民年金の保険料は < A > 年 4 月に、厚生年金(第 1 号厚生年金被保険者)の保険料率は同年 9 月に、それぞれ完了した。これにより、消費税率の引上げ( 5 % →8 %)による財源を充当した基礎年金国庫負担割合の < B > への引上げとあわせ、収入面では、公的年金制度の財政フレームは完成をみた。一方、給付面では、マクロ経済スライドについて、前年度よりも年金の名目額を下げないという措置は維持しつつ、未調整分を翌年度以降に繰り越して調整する見直しが 2016 (平成 28 )年の制度改正で行われた。
① 2017 (平成 29 )
② 2018 (平成 30 )
< A > ① 2017 (平成 29 )
★ 保険料の段階的な引上げについては、国民年金の保険料は2017年(平成29) 年 4 月に、厚生年金(第 1 号厚生年金被保険者)の保険料率は同年 9 月に、それぞれ完了。
(令和7年版厚生労働白書P235)
【問題⑤】持続可能で安心できる年金制度の運営
公的年金制度では、少なくとも 5 年に一度、将来の人口や経済の前提を設定した上で、長期的な年金財政の見通しやスライド調整期間の見通しを作成し、年金財政の健全性を検証する「 < A > 」を行っている。
令和 6 ( 2024 )年 < A > では、幅の広い 4 ケースの経済前提を設定し、どのような経済状況の下ではどのような年金財政の姿になるのかということを幅広く示し、また、一定の制度改正を仮定したオプション試算を行うことで、持続可能性や年金水準の確保のためにどのような対応があり得るのかなどを検証した。
この結果、近年の女性や高齢者の労働参加の進展、積立金の運用が好調であったことにより、前回 2019 (令和元)年 < A > と比べて将来の給付水準が上昇し、 1 人当たり成長率をゼロと見込んだケース以外では、今の年金制度の下で、将来的に所得代替率 < B > の給付水準が確保できることが確認された。また、令和 6 ( 2024 )年 < A > において初めて実施した年金額の分布推計では、若年世代ほど労働参加の進展により厚生年金の被保険者期間が延伸し、年金額の増加に寄与することが確認された。オプション試算の結果では、被用者保険の更なる適用拡大、基礎年金のマクロ経済スライドによる給付調整の早期終了、標準報酬月額の上限の見直し等といった制度改正を行うことが年金の給付水準を確保する上でプラスの効果を持つことが確認された。
★財政検証 → 少なくとも 5 年に一度 、将来の人口や経済の前提を設定した上で、長期的な年金財政の見通しやスライド調整期間の見通しを作成し、年金財政の健全性を検証する
(令和7年版厚生労働白書P236)
令和7年版厚生労働白書 第4章 若者も高齢者も安心できる年金制度の確立
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令和 7 年版厚生労働白書のポイントを、穴埋め式で確認しましょう
女性の就業状況について見ていくと、女性の就業率は 30 代後半を底として再び上昇していくいわゆる M 字カーブの状況にあるが、いわゆる M 字カーブの底は、近年、 < A > なっている。一方、女性の正規雇用比率については、 20 代後半をピークに減少していく、いわゆる < B > がみられる
③ L 字カーブ ④ S 字カーブ
★女性の就業状況は、 M 字カーブの底は浅くなっているものの、 L 字カーブが見られる
(令和7年版厚生労働白書 P33 )
【問題②】女性の第 1 子出産前後の継続就業率と育児休業取得率
以前は、子どもの出産に当たって、仕事を辞める女性が多かったが、 2015 (平成 27 )年から 2019 (令和元)年の第 1 子出産前後の女性の継続就業率は約 < A > 割となっており、近年大きく上昇している。また、雇用形態別にみると、正規職員は育児休業による継続就業が進んでおり、パート・派遣は低水準にあるものの、近年上昇傾向にある。
(令和7年版厚生労働白書 P34 )
★女性の第 1 子出産前後の継続就業率と育児休業取得率は上昇している
男女間の賃金差異について見てみると、 < A > 。
② いまだ差異は大きいものの、長期的には縮小傾向にある
< A > ② いまだ差異は大きいものの、長期的には縮小傾向にある
★男女間賃金差異は長期的には縮小傾向にある
(令和7年版厚生労働白書 P37 )
非正規雇用労働者について見てみると、 2010 (平成 22 )年以降増加が続き、 2020( 令和 2 )年以降は減少したが、 2022 (令和 4 )年以降は再び増加しており、 2024 (令和 6 )年には雇用者に占める割合は < A > %となっている。
一方、正規雇用を希望しながらそれがかなわず非正規雇用で働く者(不本意非正規雇用労働者)の割合は、年々 < B > しており、 2024 (令和 6 )年においては、男女とも 100 万人を下回っている。割合については、 2013 (平成 25 )年に男性で 30.6 %、女性で 14.1 %であったが、 2024 年には男性 13.7 %、女性 6.5 %である。
★非正規雇用労働者は増加傾向にあるが、不本意非正規雇用労働者は減少している
(令和7年版厚生労働白書 P39 )
【問題⑤】働きながら介護をしている人
介護をしている者のうち、有業の者について見てみると、 2022 (令和 4 )年には、 15 歳以上の人で介護をしている人は約 629 万人いるが、そのうち 58.0 %が有業となっている。近年、介護をしている者に占める有業者の割合は < A > 傾向にある。
★働きながら介護をしている人は増加傾向にある
(令和7年版厚生労働白書 P41 )
→ 「令和 7 年版厚生労働白書 第 1 部 次世代の主役となる若者の皆さんへ
-変化する社会における社会保障・労働施策の役割を知る-」から作成しています。
令和7年版厚生労働白書 次世代の主役となる若者の皆さんへ -変化する社会における社会保障・労働施策の役割を知る-(本文)|厚生労働省
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今回は、「令和5年若年者雇用実態調査の概況」をみていきます。
【問題①】若年正社員の採用選考にあたり重視した点
若年正社員の採用選考をした事業所のうち、採用選考にあたり重視した点(複数回答)について採用区分別にみると、「新規学卒者」、「中途採用者」とも 「 < A > 」がそれぞれ 79.3 %、 72.7 %と最も高くなっている。次いで「新規学卒者」、「中途採用者」とも「コミュニケーション能力」( 74.8 %、 66.9 %)、「マナー・社会常識」( 58.6 %、 58.1 %)となっており、積極性や他者との関わり合いの中で円滑に業務を遂行することができる能力、スキルが重視されている。
④ 職業意識・勤労意欲・チャレンジ精神
< A > ④ 職業意識・勤労意欲・チャレンジ精神
【問題②】若年労働者の定着について
若年正社員の「定着のための対策を行っている」事業所は 73.7 %、正社員以外の若年労働者の「定着のための対策を行っている」事業所は 60.1 %となっており、若年労働者の定着のために実施している対策(複数回答)をみると、「職場での意思疎通の向上」が若年正社員、正社員以外の若年労働者ともに最も高くなっている。また、若年正社員、正社員以外の若年労働者ともに、前回(平成 30 年)調査より「 < A > 」を実施する事業所割合が大きく増加している。
② 労働時間の短縮・有給休暇の積極的な取得奨励
③ 職場環境の充実・福利厚生の充実
< A > ② 労働時間の短縮・有給休暇の積極的な取得奨励
【問題③】<個人調査>働いている理由
若年労働者の働いている理由(3つまでの複数回答)をみると、「 < A > 」が 51.0 %で最も高く、次いで「自分の学費や娯楽費を稼ぐため」が 49.7 %「自立のため」が 31.5 %の順となっている。
① 主たる稼ぎ手として生活を維持するため
② 主たる稼ぎ手ではないが生活を維持するためには不可欠であるため
< A > ① 主たる稼ぎ手として生活を維持するため
【問題④】<個人調査>初めて勤務した会社をやめた主な理由
初めて勤務した会社をやめた理由(3つまでの複数回答)についてみると、 「 < A > 」が 28.5 %、「 人間関係がよくなかった 」が 26.4 %、「賃金の条件がよくなかった」が 21.8 %、「仕事が自分に合わない」が 21.7 %の順となっている。
これを初めて勤務した会社での勤続期間階級別にみると、1年未満の期間では 「 人間関係がよくなかった 」と回答した割合が最も高くなっており、1年~ 10 年未満の期間では「 < A > 」と回答した割合が最も高くなっている。また、 10 年以上の期間では「 人間関係がよくなかった 」と回答した割合が最も高く、次いで「 < A > 」となっている。
② 労働時間・休日・休暇の条件がよくなかった
< A > ② 労働時間・休日・休暇の条件がよくなかった
【問題⑤】<個人調査>若年正社員の転職希望理由
現在の会社から今後、転職したいと思っている若年正社員について、転職しようと思う理由(複数回答)をみると、「 < A > 」が 59.9 %、「労働時間・休日・休暇の条件がよい会社にかわりたい」が 50.0 %と高くなっている。
① 将来性のある会社にかわりたい
② 仕事が自分に合った会社にかわりたい
③ 賃金の条件がよい会社にかわりたい
④ 人間関係のよい会社にかわりたい
< A > ③ 賃金の条件がよい会社にかわりたい
→ 「令和5年若年者雇用実態調査の概況」から作成しています。
令和5年若年者雇用実態調査の概況|厚生労働省
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労働力調査は、統計法に基づく 基幹統計 『労働力統計』を作成するための統計調査です。
我が国における就業及び不就業の状態を明らかにするための基礎資料を得ることが目的です。
今回は、労働力調査 2025 年(令和 7 年)平均結果をみていきます。
労働力人口( < A > 以上人口のうち、就業者と < B > を合わせた人口)は、 2025 年平均で 7004 万人と、前年に比べ 47 万人の増加(3年連続の増加)となった。男女別にみると、男性は 3805 万人と5万人の増加、女性は 3200 万人と 43 万人の増加となった。
① 15 歳 ② 16 歳 ③ 18 歳 ④ 20 歳
⑤ 求職者 ⑥ 雇用者 ⑦ 休業者 ⑧ 完全失業者
※なお、「労働力人口比率」とは、 15 歳以上人口に占める労働力人口の割合です。
【問題②】就業者が最も増加した産業
就業者を産業別にみると、「 < A > 」は 2025 年平均で 947 万人と、前年に比べ 25 万人の増加、「サービス業(他に分類されないもの)」は 482 万人と 16 万人の増加、「情報通信業」は 302 万人と 10 万人の増加などとなった。
① 卸売業,小売業 ② 製造業 ③ 医療,福祉 ④ 金融業,保険業
※就業者が最も増加した産業は「医療,福祉」で 25 万人の増加です
完全失業率( < A > に占める完全失業者の割合)は、 2025 年平均で 2.5 %と、前年と同率となった。
男女別にみると、< B >となった。完全失業率の男女差は 0.4 ポイントとなった。
① 15 歳以上人口 ② 人口 ③ 労働力人口 ④ 求職者数
⑤ 男性は 2.7 %と前年と同率、女性は 2.3 %と 0.1 ポイントの低下
⑥ 女性は 2.7 %と前年と同率、男性は 2.3 %と 0.1 ポイントの低下
< B > ⑤ 男性は 2.7 %と前年と同率、女性は 2.3 %と 0.1 ポイントの低下
※完全失業率は、 2025 年平均で 2.5 % です
【問題④】非正規の職員・従業員についた主な理由で最も多いもの
2025年平均の非正規の職員・従業員( 2128 万人、前年に比べ2万人の増加)を現職の雇用形態についた主な理由別にみると、「 < A > 」とした者が最も多く、 757 万人と、前年に比べ 26 万人の増加(5年連続の増加)となった。
① 自分の都合のよい時間に働きたいから
② 正規の職員・従業員の仕事がないから
③ 家計の補助・学費等を得たいから
④ 家事・育児・介護等と両立しやすいから
< A > ① 自分の都合のよい時間に働きたいから
※ 非正規 の職員・従業員についた主な理由で最も多いものは、「 自分の都合のよい時間に 働きたいから 」で 757 万人と、前年に比べ 26 万人の増加
※非正規の職員・従業員についた主な理由別の割合を男女別にみると、
→ 男性は「自分の都合のよい時間に働きたいから」とした者が 35.0 %と最も高く、次いで「正規の職員・従業員の仕事がないから」とした者が 13.0 %などとなった。
→ 女性は「自分の都合のよい時間に働きたいから」とした者が 37.3 %と最も高く、次いで「家計の補助・学費等を得たいから」とした者が 20.1 %などとなった。
2025年平均の失業者( 194 万人、前年に比べ1万人の減少)を仕事につけない理由別にみると、「 < A > 」とした者は 53 万人と、前年と同数、「条件にこだわらないが仕事がない」とした者は 10 万人と、前年に比べ1万人の増加などとなった。
① 自分の技術や技能が求人要件に満たない
② 賃金・給料が希望とあわない
③ 希望する種類・内容の仕事がない
④ 勤務時間・休日などが希望とあわない
< A > ③ 希望する種類・内容の仕事がない
※「希望する種類・内容の仕事がない」とした失業者数は 53 万人と、前年と同数
→ 「労働力調査(基本集計) 2025 年(令和 7 年)平均結果」・「労働力調査(詳細集計) 2025 年(令和 7 年)平均結果」から作成しています。
労働力調査(基本集計)2025年(令和7年)平均結果の概要
労働力調査(詳細集計)2025年(令和7年)平均結果の概要
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令和 7 年 9 月 26 日に「令和6年就業形態の多様化に関する総合実態調査の概況」が厚生労働省から公表されています。
【問題①】 就業形態別労働者がいる事業所の割合
令和6年 10 月1日現在で、就業形態別に当該就業形態の労働者がいる事業所の割合(複数回答)をみると、「正社員がいる事業所」は 94.4 %、「正社員以外の労働者がいる事業所」は 82.3 %、「正社員のみの事業所(正社員以外の労働者がいない)」は 17.7 %となっている。また、正社員以外の労働者における就業形態別事業所割合では「 < A > がいる」が 65.9 %と最も高くなっている。
< A > ① パートタイム労働者
3年前(令和3年)と比べた正社員数の変化をみると、 < A > 、「変わらない」が 46.8 %となっている。
① 正社員数が「増えた」とする事業所割合が 29.6 %となっており、「減った」が 21.2 %
② 正社員数が「減った」とする事業所割合が 29.6 %となっており、「増えた」が 21.2 %
< A > ② 正社員数が「減った」とする事業所割合が 29.6 %となっており、「増えた」が 21.2 %
【問題③】正社員以外の労働者を活用する理由
正社員以外の労働者がいる事業所について、正社員以外の労働者を活用する理由(複数回答)をみると、「 < A > 」とする事業所割合が 41.0 %と最も高い。
① 即戦力・能力のある人材を確保するため
② 1日、週の中の仕事の繁閑に対応するため
< A > ③ 正社員を確保できないため
【問題④】正社員以外の労働者を活用する上での問題点
正社員以外の労働者がいる事業所について、正社員以外の労働者を活用する上での問題点(複数回答)をみると、「 < A > 」とする事業所割合が 53.6 %と最も高い。
< A > ① 良質な人材の確保
【問題⑤】(個人調査)現在の就業形態を選んだ理由
正社員以外の労働者(出向社員を除く)について、現在の就業形態を選んだ理由(複数回答3つまで)をみると、「 < A > 」とする労働者割合が 40.1 %と最も高い。
① 家庭の事情(家事・育児・介護等)と両立しやすいから
② 家計の補助、学費等を得たいから
③ 自分の都合のよい時間に働けるから
< A > ③ 自分の都合のよい時間に働けるから
→ 「厚生労働省 令和6年就業形態の多様化に関する総合実態調査の概況」から作成しています。
令和6年就業形態の多様化に関する総合実態調査の概況|厚生労働省
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令和7年8月7日に厚生労働省から公表された「令和6年労働安全衛生調査(実態調査)」のポイントをみていきます。
【問題①】メンタルヘルス対策への取組状況
メンタルヘルス対策に取り組んでいる事業所の割合は 63.2 %である。メンタルヘルス対策に取り組んでいる事業所について、取組内容(複数回答)をみると、 「 < A > 」が 65.3 %と最も多い。
② メンタルヘルス不調の労働者に対する必要な配慮の実施
③ メンタルヘルス対策に関する事業所内での相談体制の整備
< A > ① ストレスチェックの実施
【問題②】高年齢労働者に対する労働災害防止対策の取組状況
60 歳以上の高年齢労働者が業務に従事している事業所のうち、エイジフレンドリーガイドライン(「高年齢労働者の安全と健康確保のためのガイドライン」)を知っている事業所の割合は 21.6 %、うち高年齢労働者に対する労働災害防止対策に取り組んでいる事業所の割合は 18.1 %となっている。
このうち、高年齢労働者に対する労働災害防止対策の取組内容(複数回答)をみると、「 < A > 」が 62.9 %と最も多い。
① 個々の高年齢労働者の健康や体力の状況に応じた対応(健康診断や体力チェックの結果に基づく運動指導や栄養指導、保健指導などの実施など)
② 高年齢労働者の特性に応じた教育(加齢による身体能力低下に伴う労働災害リスクや体力維持の重要性の教育など
③ 高年齢労働者の特性を考慮した作業管理(高齢者一般に見られる持久性、筋力の低下等を考慮した高年齢労働者向けの作業内容の見直し)
< A > ③ 高年齢労働者の特性を考慮した作業管理(高齢者一般に見られる持久性、筋力の低下等を考慮した高年齢労働者向けの作業内容の見直し)
【問題③】外国人労働者に対する労働災害防止対策の取組状況
在留資格を有する外国人労働者が業務に従事している事業所のうち、外国人労働者に対する労働災害防止対策に取り組んでいる事業所の割合は 84.7 %となっている。
外国人労働者に対する労働災害防止対策の取組内容(複数回答)をみると、 「 < A > 」が 60.4 %と最も多い。
① 災害防止のための指示などを理解できるように、必要な日本語や基本的な合図を習
② 外国人労働者に分かる言語(母国語ややさしい日本語等)により災害防止の教育を行っている
③ 免許の取得や技能講習の修了が必要な業務に従事させる際には、必要な資格を取得させている
< A > ② 外国人労働者に分かる言語(母国語ややさしい日本語等)により災害防止の教育を行っている
【問題④】(個人調査) 仕事や職業生活に関するストレスの状況
現在の仕事や職業生活に関することで、強い不安、悩み、ストレス(以下「強いストレス」という。)となっていると感じる事柄がある労働者の割合は 68.3 %となっている。
強いストレスとなっていると感じる事柄がある労働者について、その内容(主なもの3つ以内)をみると、「 < A > 」が 43.2 %と最も多い。
【問題⑤】(個人調査)長時間労働に関する事項
過去1年間(令和5年 11 月1日から令和6年 10 月 31 日)に1か月間の時間外・休日労働が 80 時間を超えた月があった労働者の割合は、 1.5 %となっている。
このうち、医師による面接指導の有無をみると、1か月間の時間外・休日労働が 80 時間を超えたすべての月について医師による面接指導を受けた労働者の割合は < A > %となっている。
① 52.6 ② 32.6 ③ 12.6 ④ 6.6
→ 「厚生労働省 令和6年「労働安全衛生調査(実態調査)」から作成しています。
令和6年 労働安全衛生調査(実態調査) 結果の概況|厚生労働省
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★令和7 (2025) 年就労条件総合調査からの問題です。
【問題①】主な週休制の形態別企業割合
主な週休制の形態をみると、「何らかの週休2日制」を採用している企業割合は 92.6 %となっており、「完全週休2日制」を採用している企業割合は < A > %となっている。また、「何らかの週休3日制」を採用している企業割合は 0.9 %となっており、「完全週休3日制」を採用している企業割合は 0.0 %となっている。
① 85.5 ② 65.5 ③ 45.5
※「完全週休2日制」を採用している企業割合を企業規模別にみると、「 1,000 人以上」が 77.9 %、「 300 ~ 999 人」が 73.2 %、「 100 ~ 299 人」が 70.7 %、「 30 ~ 99 人」が 62.6 %となっている。
年次有給休暇の取得率は < A > %と昭和 59 年以降最も高くなっている。
取得率を産業別にみると、「 < B > 」が最も高く、「 < C > 」が最も低くなっている。
① 86.9 ② 66.9 ③ 56.9 ④ 46.9
⑤ 生活関連サービス業,娯楽業 ⑥ 製造業 ⑦ 電気・ガス・熱供給・水道業
⑧ 金融業,保険業 ⑨ 医療,福祉 ⑩ 宿泊業,飲食サービス業
< B > ⑦ 電気・ガス・熱供給・水道業
< C > ⑩ 宿泊業,飲食サービス業
※令和6( 2024 )年 1 年間に企業が付与した年次有給休暇日数(繰越日数を除く。)をみると、労働者 1 人平均は 18.1 日、このうち労働者が取得した日数は 12.1 日と 昭和 59 ( 1984 )年以降最も多く なっており、取得率は 66.9 %と 昭和 59 年以降最も高く なっている。
取得率を産業別にみると、「電気・ガス・熱供給・水道業」が 75.2 % と最も高く、「宿泊業,飲食サービス業」が 50.7 % と最も低くなっている。
変形労働時間制がある企業割合は 60.2 %となっており、これを企業規模別にみると、 < A > となっている。また、変形労働時間制の種類(複数回答)別にみると、 < B > 、「1週間単位の非定型的変形労働時間制」が 1.1 %、「フレックスタイム制」が 8.3 %となっている。
①「 1,000 人以上」が 82.7 %、「 300 ~ 999 人」が 76.1 %、「 100 ~ 299 人」が 68.1 %、「 30 ~ 99 人」が 55.3 %
②「 1,000 人以上」が 55.3 %、「 300 ~ 999 人」が 76.1 %、「 100 ~ 299 人」が 68.1 %、「 30 ~ 99 人」が 82.7 %
③「1年単位の変形労働時間制」が 30.3 %、「1か月単位の変形労働時間制」が 26.4 %
④「1年単位の変形労働時間制」が 26.4 %、「1か月単位の変形労働時間制」が 30.3 %
< A > ① 「 1,000 人以上」が 82.7 %、「 300 ~ 999 人」が 76.1 %、「 100 ~ 299 人」が 68.1 %、「 30 ~ 99 人」が 55.3 %
< B > ③ 「1年単位の変形労働時間制」が 30.3 %、「1か月単位の変形労働時間制」が 26.4 %
・変形労働時間制がある企業割合は 60.2 %
・「1年単位の変形労働時間制」が「1か月単位の変形労働時間制」より多い
みなし労働時間制の適用を受ける労働者割合は < A > %となっている。
① 31.8 ② 21.8 ③ 11.8 ④ 5.8
みなし労働時間制の適用を受ける労働者割合は 11.8 %となっており、これをみなし労働時間制の種類別にみると、「 事業場外みなし労働時間制 」が 10.5 %、「専門業務型裁量労働制」が 1.1 %、「企画業務型裁量労働制」が 0.3 %となっている。
勤務間インターバル制度の導入予定はなく、検討もしていない企業について、導入予定はなく、 検討もしていない理由(複数回答)別の企業割合をみると、「 < A > 」が 57.3 %と最も高くなっている。
① 夜間も含め、常時顧客や取引相手の対応が必要な ため
② 超過勤務の機会が少なく、当該制度を導入する必要性を感じないため
③ 人員不足や仕事量が多いことから、当該制度を導入すると業務に支障が生じるため
< A > ② 超過勤務の機会が少なく、当該制度を導入する必要性を感じないため
勤務間インターバル制度の導入状況別の企業割合をみると、「導入している」が 6.9 %、「導入を予定又は検討している」が 13.8 %、 「導入予定はなく、検討もしていない」が 78.7 % となっている
令和6年 11 月分の諸手当を支給した企業において、支給企業割合を諸手当の種類別(複数回答)にみると、「 < A > 」が 90.2 %で最も高く、次いで「役付手当など」 84.2 %、「家族手当、扶養手当、育児支援手当など」 62.3 %などとなっている。
企業規模別にみると、「特殊作業手当など」、「特殊勤務手当など」、「通勤手当など」、「家族手当、扶養手当、育児支援手当など」、「地域手当、勤務地手当など」、「住宅手当など」及び「単身赴任手当、別居手当など」は、規模が大きいほど支給企業割合が高く、「 < A > 」は規模が小さいほど支給企業割合が高い。
< A > ③ 精皆勤手当、出勤手当など
→ 「厚生労働省 令和7 (2025) 年就労条件総合調査 結果の概況」から作成しています。
令和7(2025)年就労条件総合調査 結果の概況|厚生労働省
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今回は、船員保険の保険給付のうち、傷病手当金・出産手当金・行方不明手当金をみていきます。
過去問を解きながらポイントを確認しましょう
船員保険法第 69 条第 5 項の規定によると、傷病手当金の支給期間は、同一の疾病又は負傷及びこれにより発した疾病に関しては、その支給を始めた日から通算して < A > 間とされている。
⑤ 1年 ⑥ 1 年6か月 ⑦ 2年 ⑧ 3年
被保険者又は被保険者であった者が被保険者の資格を喪失する前に発した職務外の事由による疾病又は負傷及びこれにより発した疾病につき療養のため職務に服することができないときは、その職務に服することができなくなった日から起算して 3 日を経過した日から職務に服することができない期間、傷病手当金を支給する。
「療養のため職務に服することができない期間、傷病手当金を支給する。」と規定されています。
船員保険の傷病手当金には、待期期間がありません。
出産手当金の支給期間は、出産の日以前において妊娠中のため職務に服さなかった期間及び出産の日後 56 日以内において職務に服さなかった期間である。
船員法第 87 条で「船舶所有者は、妊娠中の女子を船内で使用してはならない。」と定められています。
そのため、出産手当金の支給期間は、出産の日以前は、「妊娠中のため職務に服さなかった期間」となります。出産の日後は 56 日以内において職務に服さなかった期間です。
船員保険法第 93 条では、「被保険者が職務上の事由により行方不明となったときは、その期間、 < A > に対し、行方不明手当金を支給する。ただし、行方不明の期間が一月未満であるときは、この限りでない。」と規定している。
⑨ 遺族 ⑰ 配偶者又は子 ⑱ 被扶養者 ⑲ 民法上の相続人
行方不明手当金の支給を受ける期間は、被保険者が行方不明となった日の翌日から起算して 2 か月を限度とする。
被保険者が行方不明となった日の翌日から起算して 3か月 を限度とされています。
船員保険において、船員保険法第 94 条によると、行方不明手当金の額は 1 日につき、被保険者が行方不明となった当時の標準報酬日額の 100 分の 80 に相当する金額とする。
標準報酬日額の 100 分の 80 ではなく、「被保険者が行方不明となった当時の 標準報酬日額に相当する金額 」です。
被保険者が職務上の事由により行方不明となったときは、その期間、被扶養者に対し、行方不明手当金を支給する。ただし、行方不明の期間が1か月未満であるときは、この限りでない。また、被保険者の行方不明の期間に係る報酬が支払われる場合においては、その報酬の額の限度において行方不明手当金を支給しない。
被保険者の行方不明の期間に係る報酬が支払われる場合は、その報酬の額の限度において行方不明手当金は支給されません。
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今回は船員保険法をみていきます。
船員保険法は、 昭和 14 年に制定 されました。
船員保険制度は船員のみを対象にした制度で、制定当初は、年金給付を含む総合保険でした。
・昭和 61 年 4 月から「年金」部門は、厚生年金保険に統合されました。
・平成 22 年 1 月から、失業については「雇用保険」に、職務上の疾病等については「労災保険」に統合されました。
・現在の船員保険は、職務外の疾病等に対する保険給付(健康保険に当たる部分)と労災保険の上乗せに当たる保険給付があります。
・船員保険独自の給付(休業手当金、行方不明手当金など)があること、例えば傷病手当金の支給期間など、健康保険と異なる点があることがポイントです。
① 船員保険は、 全国健康保険協会 が、管掌する。
② 協会が管掌する船員保険の事業に関する業務のうち、被保険者の資格の取得及び喪失の確認、標準報酬月額及び標準賞与額の決定並びに保険料の徴収( 疾病任意継続被保険者に係るものを除く 。)並びにこれらに附帯する業務は、 厚生労働大臣 が行う。
法第 6 条第 1 項(船員保険協議会)
船員保険事業に関して船舶所有者及び被保険者(その意見を代表する者を含む。以下この条において同じ。)の意見を聴き、当該事業の円滑な運営を図るため、 協会 に 船員保険協議会 を置く。
① この法律において 「被保険者」とは 、 船員法第1条に規定する船員 (以下「船員」という。)として 船舶所有者に使用される者 及び 疾病任意継続被保険者 をいう。
② この法律において「疾病任意継続被保険者」とは、 船舶所有者に使用されなくなった ため、被保険者(独立行政法人等職員被保険者を除く。)の資格を喪失した者であって、喪失の日の前日まで継続して2月以上被保険者(疾病任意継続被保険者又は国家公務員共済組合法若しくは地方公務員等共済組合法に基づく共済組合の組合員である被保険者を除く。)であったもののうち、健康保険法による全国健康保険協会に申し出て、 継続して被保険者になった者 をいう。
ただし、健康保険の被保険者(日雇特例被保険者を除く。)又は後期高齢者医療の被保険者等である者は、この限りでない。
船員保険法は、大正 14 年に制定され、翌年から施行された。同法に基づく船員保険制度は船員のみを対象とし、年金等給付を含む総合保険であるが、健康保険に相当する疾病給付は対象としていなかった。
船員保険法は、 昭和 14 年 に 制定 され、 翌年から施行 された。同法に基づく船員保険制度は船員のみを対象とし、年金等給付を含む総合保険であり、 健康保険に相当する疾病給付も対象としていました 。
船員保険法第 1 条では、「この法律は、船員又はその被扶養者の職務外の事由による疾病、負傷若しくは死亡又は出産に関して保険給付を行うとともに、労働者災害補償保険による保険給付と併せて船員の職務上の事由又は通勤による疾病、負傷、障害又は死亡に関して保険給付を行うこと等により、船員の生活の安定と福祉の向上に寄与することを目的とする。」と規定している。
★ポイントを穴埋めで確認しましょう
船員保険法第 1 条では、「この法律は、船員又はその被扶養者の < A > による疾病、負傷若しくは死亡又は出産に関して保険給付を行うとともに、 < B > による保険給付と併せて船員の職務上の事由又は通勤による疾病、負傷、障害又は死亡に関して保険給付を行うこと等により、船員の生活の安定と < C > に寄与することを目的とする。」と規定している。
< B > 労働者災害補償保険
船員保険法では、船員保険は、健康保険法による全国健康保険協会が管掌し、船員保険事業に関して船舶所有者及び被保険者(その意見を代表する者を含む。)の意見を聴き、当該事業の円滑な運営を図るため、全国健康保険協会に船員保険協議会を置くと規定している。
★ポイントを穴埋めで確認しましょう
船員保険法では、船員保険は、健康保険法による < A > が管掌し、船員保険事業に関して船舶所有者及び被保険者(その意見を代表する者を含む。)の意見を聴き、当該事業の円滑な運営を図るため、 < A > に < B > を置くと規定している。
船員保険は、全国健康保険協会が管掌する。船員保険事業に関して船舶所有者及び被保険者(その意見を代表する者を含む。)の意見を聴き、当該事業の円滑な運営を図るため、全国健康保険協会に船員保険協議会を置く。船員保険協議会の委員は、 10 人以内とし、船舶所有者及び被保険者のうちから、厚生労働大臣が任命する。
「船員保険協議会の委員は、 12 人以内 とし、 船舶所有者、被保険者 及び 船員保険事業の円滑かつ適正な運営に必要な学識経験を有する者 のうちから、 厚生労働大臣が任命する 。」となります。
被保険者(疾病任意継続被保険者を除く。)は、船員として船舶所有者に使用されるに至った日から、被保険者の資格を取得する。
被保険者(疾病任意継続被保険者を除く。)は、 船員として船舶所有者に使用されるに至った日 から、被保険者の資格を取得します。
船員保険の被保険者であった者が、 74 歳で船員保険の被保険者資格を喪失した。喪失した日に保険者である全国健康保険協会へ申出をし、疾病任意継続被保険者となった場合、当該被保険者は、 75 歳となっても後期高齢者医療制度の被保険者とはならず、疾病任意継続被保険者の資格を喪失しない。
後期高齢者医療の被保険者等は、疾病任意継続被保険者の対象から除外されます。
75 歳となり後期高齢者医療の被保険者等となったときは、 その日 に、 疾病任意継続被保険者の資格を喪失 します。
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今回は、確定拠出年金法の「給付」をみていきます。
では、「確定拠出年金法」の条文を読んでみましょう
法第 28 条 ( 給付の種類 )
企業型年金の給付は、次のとおりとする。
法附則第 2 条の2 ( 脱退一時金 )
当分の間、要件を満たす者は、 脱退一時金の支給を請求することができる 。
・個人型年金にも準用されます(法第 73 条)
・個人型年金も、当分の間、脱退一時金を請求することができるとされています(法附則第3条)
企業型年金の給付は、老齢給付金、障害給付金及び死亡一時金があるほか、当分の間、確定拠出年金法の定める一定の要件に該当する者は、脱退一時金の支給を請求することができるとされている。
企業型年金の給付は、「老齢給付金、障害給付金及び死亡一時金」のほか、当分の間、「脱退一時金」の支給を請求することができるとされています。
個人型年金の給付は、老齢給付金、遺族給付金及び死亡一時金とする。
個人型年金の給付は企業型年金と同じ「老齢給付金、障害給付金及び死亡一時金」です。
なお、当分の間、「脱退一時金」の支給を請求することができます。
企業型年金加入者又は企業型年金加入者であった者 ( 当該企業型年金に個人別管理資産がある者に限る。 ) が確定拠出年金法第 33 条の規定により老齢給付金の支給を請求することなく 75 歳に達したときは、資産管理機関は、その者に、企業型記録関連運営管理機関等の裁定に基づいて、老齢給付金を支給する。
ポイントを穴埋めで確認しましょう
企業型年金加入者又は企業型年金加入者であった者 ( 当該企業型年金に個人別管理資産がある者に限る。 ) が確定拠出年金法第 33 条の規定により老齢給付金の支給を請求することなく < A > 歳に達したときは、 < B > は、その者に、企業型記録関連運営管理機関等の裁定に基づいて、老齢給付金を支給する。
確定拠出年金の個人型年金に加入していた者は、一定要件を満たした場合、脱退一時金を請求することができるが、この要件においては、通算拠出期間については 4 年以下であること、個人別管理資産の額として政令で定めるところにより計算した額については 50 万円未満であることとされている。
個人型年金の脱退一時金の要件を条文で読んでみましょう
当分の間、次の各号のいずれにも該当する者は、個人型年金運用指図者にあっては個人型記録関連運営管理機関に、個人型年金運用指図者以外の者にあっては連合会に、それぞれ脱退一時金の支給を請求することができる。
( 1 ) 60 歳未満 であること。
( 2 ) 企業型年金加入者でないこと。
( 3 ) 第 62 条第1項各号に掲げる者(個人型年金加入者になることができる要件)に該当しないこと。
( 4 ) 国民年金法の任意加入被保険者(日本国籍を有し日本国内に住所を有しない 20 歳以上 65 歳未満の者)に該当しないこと。
( 5 ) 障害給付金の受給権者でないこと。
( 6 ) その者の通算拠出期間が政令で定める期間内( 1月以上5年以下 )であること又は請求した日における個人別管理資産の額として政令で定めるところにより計算した額が政令で定める額 ( 25 万円)以下 であること。
( 7 ) 最後に企業型年金加入者又は個人型年金加入者の資格を喪失した日から起算して 2年を経過していないこと 。
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社一「確定給付企業年金の給付」
今回は、確定給付企業年金法の「給付」をみていきます。
※「確定拠出年金法」の給付は明日お話しします。
法第29条 ( 給付の種類 )
① 事業主 ( 基金を設立して実施する確定給付企業年金 ( 以下「基金型企業年金」という。 ) を実施する場合にあっては、基金。以下「 事業主等 」という。 ) は、次に掲げる給付を行うものとする。
② 事業主等は、規約で定めるところにより、①に掲げる給付に加え、次に掲げる給付を 行うことができる 。
事業主 ( 基金を設立して実施する確定給付企業年金を実施する場合にあっては、基金。以下「事業主等」という。 ) は、老齢給付金と脱退一時金の給付を行うが、規約で定めるところにより、これらの給付に加え、障害給付金と遺族給付金の給付を行うことができる。
「障害給付金と遺族給付金」の給付は任意です。
給付を受ける権利は、その権利を有する者の請求に基づいて、事業主等が裁定する。
「給付を受ける権利 ( 「受給権」という。 ) は、その権利を有する者(「受給権者」という。 ) の 請求 に基づいて、 事業主等 が裁定する。」と規定されています。
ちなみに、「事業主等」とは、「事業主(「基金型企業年金」を実施する場合にあっては、基金)」です。
確定給付企業年金法第 29 条第 1 項では、事業主(企業年金基金を設立して実施する確定給付企業年金を実施する場合にあっては、企業年金基金)は、次に掲げる給付を行うものとすると規定している。
事業主(基金を設立して実施する確定給付企業年金を実施する場合にあっては、基金。)は、障害給付金の給付を行わなければならない。
障害給付金の給付は必須ではありませんので、「規約で定めるところにより、障害給付金の給付を 行うことができる 。」となります。
規約において、 20 年を超える加入者期間を老齢給付金の給付を受けるための要件として定めてはならない。
老齢給付金の給付の要件として、「 20 年を超える加入者期間」を定めることはできません。
確定給付企業年金法第 36 条の規定によると、老齢給付金は、加入者又は加入者であった者が、規約で定める老齢給付金を受けるための要件を満たすこととなったときに、その者に支給するものとするが、この規約で定める要件は、次に掲げる要件を満たすものでなければならないとされている。
( 1 ) < B > の規約で定める年齢に達したときに支給するものであること。
( 2 ) 政令で定める年齢以上( 1 )の規約で定める年齢未満の規約で定める年齢に達した日以後に実施事業所に使用されなくなったときに支給するものであること(規約において当該状態に至ったときに老齢給付金を支給する旨が定められている場合に限る。)。
また、( 2 )の政令で定める年齢は、 < C > であってはならないとされている。
⑤ 40 歳未満 ⑥ 45 歳未満 ⑦ 50 歳未満 ⑧ 55 歳以上 70 歳以下
⑨ 55 歳未満 ⑩ 60 歳以上 70 歳以下 ⑪ 60 歳以上 75 歳以下
⑫ 65 歳以上 75 歳以下
< B > ⑩ 60 歳以上 70 歳以下
例・65 歳に達したときは老齢給付金を支給する
例・50 歳に達した日以後に実施事業所に使用されなくなったときは、老齢給付金を支給する。
老齢給付金は、年金として支給することとされており、その全部又は一部を一時金として支給することを規約で定めることはできない。
① 老齢給付金は、 年金として 支給する。
② 老齢給付金は、 規約 でその 全部又は一部を一時金として 支給することができることを定めた場合には、政令で定める基準に従い規約で定めるところにより、 一時金として支給することができる 。
老齢給付金は、その全部又は一部を一時金として支給することを規約で定めることは可能です。
年金給付の支給期間及び支払期月は、政令で定める基準に従い規約で定めるところによる。ただし、終身又は 10 年以上にわたり、毎年 1 回以上定期的に支給するものでなければならない。
法第 33 条 ( 年金給付の支給期間等 )
年金給付の支給期間及び支払期月は、政令で定める基準に従い規約で定めるところによる。ただし、 終身又は5年以上 にわたり、 毎年1回以上定期的 に支給するものでなければならない。
「 10 年以上」ではなく「5年以上」です。
老齢給付金の受給権は、老齢給付金の受給権者が死亡したとき又は老齢給付金の支給期間が終了したときにのみ、消滅する。
老齢給付金の受給権は、次の各号のいずれかに該当することとなったときは、消滅する。
( 1 ) 老齢給付金の受給権者が 死亡 したとき。
( 2 ) 老齢給付金の 支給期間が終了 したとき。
( 3 ) 老齢給付金の 全部を一時金として支給された とき。
確定給付企業年金法第 41 条第 3 項の規定によると、脱退一時金を受けるための要件として、規約において、 < D > を超える加入者期間を定めてはならないとされている。
① 3年 ② 5年 ③ 10 年 ⑤ 15 年
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社一「確定給付企業年金・確定拠出年金の掛金を横断整理」
確定給付企業年金と確定拠出年金の「掛金」についてみていきます。
① 事業主は 、給付に関する事業に要する費用に充てるため、規約で定めるところにより、 年1回以上 、定期的に掛金を拠出しなければならない。
② 加入者は 、政令で定める基準に従い規約で定めるところにより、 掛金の一部 を 負担することができる 。
③ 掛金の額は、規約で定めるところにより算定した額とする。
④ 掛金の額は、次の要件を満たすものでなければならない。
( 1 ) 加入者のうち特定の者につき、不当に差別的なものであってはならないこと。
( 2 ) 定額又は給与に一定の割合を乗ずる方法その他適正かつ合理的な方法として厚生労働省令で定めるものにより算定されるものであること。
法第 56 条第 1 項 ( 掛金の納付 )
事業主は、掛金を、規約で定める日までに 資産管理運用機関等 に納付するものとする。
法第 57 条 ( 掛金の額の基準 )
掛金の額は、給付に要する費用の額の予想額及び予定運用収入の額に照らし、厚生労働省令で定めるところにより、 将来にわたって財政の均衡を保つことができるよう に計算されるものでなければならない。
法第 58 条第 1 項 ( 財政再計算 )
事業主等は、少なくとも 5年ごと に前条の基準に従って掛金の額を再計算しなければならない。
法第 19 条 ( 事業主掛金及び企業型年金加入者掛金 )
① 事業主は 、政令で定めるところにより、 年1回以上 、定期的に掛金を拠出する。
② 事業主掛金の額は、企業型年金規約で定めるものとする。
③ 企業型年金加入者は 、政令で定める基準に従い企業型年金規約で定めるところにより、 年1回以上 、定期的に 自ら掛金を拠出することができる 。
④ 企業型年金 加入者掛金 の額 は、企業型年金規約で定めるところにより、 企業型年金加入者が決定し、又は変更する 。
法第 21 条第 1 項 ( 事業主掛金の納付 )
① 事業主は、事業主掛金を企業型年金規約で定める日までに 資産管理機関 に納付するものとする。
法第 21 条の2第 1 項 ( 企業型年金加入者掛金の納付 )
企業型年金加入者掛金を拠出する企業型年金加入者は、企業型年金加入者掛金を企業型年金規約で定める日までに 事業主を介して 資産管理機関に納付する ものとする。
法第 21 条の3第 1 項 ( 企業型年金加入者掛金の源泉控除 )
企業型年金加入者掛金の納付を行う事業主は、当該企業型年金加入者に対して通貨をもって給与を支払う場合においては、 企業型年金加入者掛金を給与から控除することができる。
法第 68 条 ( 個人型年金加入者掛金 )
① 個人型年金加入者は 、政令で定めるところにより、 年1回以上 、定期的に掛金を拠出する。
② 個人型年金 加入者掛金 の額 は、個人型年金規約で定めるところにより、 個人型年金加入者が決定し、又は変更する 。
① 個人型年金加入者は、個人型年金規約で定めるところにより、個人型年金加入者掛金を 連合会 に納付するものとする。
② 第2号加入者は、厚生労働省令で定めるところにより、納付をその使用される 厚生年金適用事業所の事業主を介して 行うことができる。
③ ②の場合において、厚生年金適用事業所の事業主は、正当な理由なく、これを拒否してはならない。
事業主は、給付に関する事業に要する費用に充てるため、規約で定めるところにより、毎月、翌月末までに掛金を拠出しなければならない。
・ 事業主は 、給付に関する事業に要する費用に充てるため、規約で定めるところにより、 年1回以上 、定期的に掛金を拠出しなければなりません。
・ 事業主は、掛金を、 規約で定める日まで に 資産管理運用機関等 に納付します。
「毎月、翌月末までに」という定めはありません。
掛金の額は、給付に要する費用の額の予想額及び予定運用収入の額に照らし、厚生労働省令で定めるところにより、将来にわたって財政の均衡を保つことができるように計算されるものでなければならない。この基準にしたがって、事業主等は、少なくとも6年ごとに掛金の額を再計算しなければならない。
事業主等は、少なくとも「6年」ではなく 「5年」ごと に掛金の額を再計算しなければなりません。
加入者は、政令で定める基準に従い規約で定めるところにより、事業主が拠出すべき掛金の全部を負担することができる。
「 加入者は 、政令で定める基準に従い規約で定めるところにより、 掛金の一部 を 負担することができる 。」とされています。加入者は、掛金の全部を負担することはできません。
企業型年金において、事業主は、政令で定めるところにより、年 1 回以上、定期的に掛金を拠出する。
事業主は、 年 1 回以上 、定期的に掛金を拠出します。
企業型年金加入者は、政令で定める基準に従い企業型年金規約で定めるところにより、年1回以上、定期的に自ら掛金を拠出することができる。
企業型年金加入者は、年1回以上、定期的に自ら掛金を拠出することが 可能 です。
企業型年金加入者掛金の額は、企業型年金規約で定めるところにより、企業型年金加入者が決定し、又は変更する。
企業型年金加入者掛金の額は、「 企業型年金加入者 」が決定・変更することがポイントです。事業主が決定するのではありません。
企業型年金加入者掛金を拠出する企業型年金加入者は、企業型年金加入者掛金を企業型年金規約で定める日までに事業主を介して資産管理機関に納付するものとする。
企業型年金加入者は、企業型年金加入者掛金を 事業主を介して 資産管理機関に納付 します。
個人型年金加入者掛金の額は、個人型年金規約で定めるところにより、個人型年金加入者が決定し、又は変更する。
個人型年金加入者掛金の額は、「 個人型年金加入者 」が決定し、又は変更します。国民年金基金連合会が決めるのではありません。
個人型年金加入者は、個人型年金規約で定めるところにより、個人型年金加入者掛金を確定拠出年金運営管理機関に納付するものとする。
個人型年金加入者は、個人型年金加入者掛金を「 国民年金基金連合会 」に納付します。
国民年金の第 1 号被保険者が、国民年金基金に加入し、月額 20,000 円を納付している場合において、この者が個人型確定拠出年金に加入し、掛金を拠出するときは、月額で < A > 円まで拠出することができる。なお、この者は、掛金を毎月定額で納付するものとする。
① 3,000 ② 23,000 ③ 48,000 ④ 68,000
国民年金第 1 号被保険者の拠出限度額は、付加保険料・国民年金基金の掛金と合わせて、 68,000 円です。
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横断「確定給付企業年金・確定拠出年金」
確定給付企業年金法と確定拠出年金法の用語の定義をそれぞれみていきましょう
① この法律において「確定給付企業年金」とは、 厚生年金適用事業所の事業主が 、単独で又は共同して実施する年金制度をいう。
② この法律において「厚生年金適用事業所」とは、厚生年金保険法第6条第1項の適用事業所及び同条第3項の認可を受けた適用事業所をいう。
③ この法律において 「厚生年金保険の被保険者」 とは、厚生年金保険の被保険者 ( 厚生年金保険法に規定する 第1号厚生年金被保険者又は第4号厚生年金被保険者 に 限る 。 ) をいう。
④ この法律において「企業年金基金」とは、第 1 条の目的を達成するため、確定給付企業年金の加入者 ( 以下「加入者」という。 ) に必要な給付を行うことを目的として、設立された社団をいう。
確定給付企業年金には、「規約型企業年金」と「基金型企業年金」があります。
① この法律において「確定拠出年金」とは、 企業型年金及び個人型年金 をいう。
② この法律において「 企業型年金 」とは、 厚生年金適用事業所の事業主 が、単独で又は共同して実施する年金制度をいう。
③ この法律において「 個人型年金 」とは、 国民年金基金連合会 が実施する年金制度をいう。
④ この法律において「厚生年金適用事業所」とは、厚生年金保険法の適用事業所及び認可を受けた適用事業所をいう。
⑤ この法律において「連合会」とは、 国民年金基金連合会 であって、個人型年金を実施する者として厚生労働大臣が全国を通じて一個に限り指定したものをいう。
⑥ この法律において「 第1号等厚生年金被保険者 」とは、厚生年金保険の被保険者のうち第1号厚生年金被保険者又は第4号厚生年金被保険者をいう。
⑧ この法律において「 企業型年金加入者 」とは、企業型年金において、その者について企業型年金を実施する厚生年金適用事業所の 事業主により掛金が拠出 され、かつ、その個人別管理資産について 運用の指図を行う者 をいう。
⑩ この法律において「 個人型年金加入者 」とは、個人型年金において、 掛金を拠出 し、かつ、その個人別管理資産について 運用の指図を行う者 をいう。
確定給付企業年金法における「厚生年金保険の被保険者」には、厚生年金保険法に規定する第 4 号厚生年金被保険者は含まれない。
確定給付企業年金法の「厚生年金保険の被保険者」は、 第1号厚生年金被保険者又は第4号厚生年金被保険者 をいいます。「第 4 号厚生年金被保険者(私立学校教職員共済制度の加入者)」も含まれます。
企業年金基金の設立については、厚生労働大臣の許可を受けなければならない。
「 企業年金基金 の設立」については、「許可」ではなく「 厚生労働大臣の 認可 」を受けなければなりません。
(法第 3 条第 1 項第 2 号)
企業年金基金(以下「基金」という。)は、分割しようとするときは、厚生労働大臣の認可を受けなければならない。また、基金の分割は、実施事業所の一部について行うことができる。
基金は、分割しようとするときは、 厚生労働大臣の認可 を受けなければなりません。
また、「基金の分割は、実施事業所の 一部 について 行うことはできない 。」と定められています。
確定給付企業年金法第 78 条第 1 項によると、事業主等がその実施事業所を増加させ、又は減少させようとするときは、その増加又は減少に係る厚生年金適用事業所の事業主の過半数の同意及び労働組合等の同意を得なければならない。
事業主等がその実施事業所を増加させ、又は減少させようとするときは、その増加又は減少に係る厚生年金適用事業所の 事業主の「 全部」 の 同意 及び 労働組合等の 同意 を得なければなりません。
基金は、代議員会において代議員の定数の 3 分の 2 以上の多数により議決したとき、又は基金の事業の継続が不可能となったときは、厚生労働大臣の認可を受けて、解散することができる。
「基金は、代議員会において 代議員の定数の 4分の3以上 の多数 により議決したとき、又は基金の 事業の継続が不可能 となったときは、 厚生労働大臣の認可 を受けて、解散することができる。」と規定されています。 3 分の 2 以上ではなく 4 分の 3 以上の多数です
確定拠出年金法によると、個人型年金とは、企業年金連合会が同法第 3 章の規定に基づいて実施する年金制度をいう。
「個人型年金」とは、 国民年金基金連合会 が、第3章の規定に基づいて実施する年金制度をいいます。企業年金連合会ではありません。
国民年金法第 7 条第 1 項第 3 号に規定する第 3 号被保険者は、厚生労働省令で定めるところにより、国民年金基金連合会に申し出て、個人型年金加入者となることができる。
■国民年金基金連合会に申し出て、 個人型年金加入者 となることができる者
・法定免除(生活保護法による「生活扶助」を受ける者に限る)を受ける者
・申請免除、一部免除、学生納付特例を受ける者
・日本国内に住所を有する 20 歳以上 60 歳未満の厚生年金保険法に基づく老齢給付等を受けることができるものは除く。
・特例による任意加入被保険者は含まれない
■ 企業型年金加入者 とされる者
実施事業所に使用される 第1号等厚生年金被保険者
・第1号厚生年金被保険者又は第4号厚生年金被保険者
障害基礎年金の受給権者であることにより、国民年金保険料の法定免除の適用を受けている者は、確定拠出年金の個人型年金の加入者になることができる。
「 障害基礎年金の受給権者 」であることにより法定免除の適用を受けている者は、個人型年金の加入者になることができます。
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社会保険に関する一般常識の科目の「審査請求」を横断的にみていきましょう
次の条文の空欄を埋めてみましょう
保険給付に関する処分 ( 第9条第2項及び第4項の規定による求めに対する処分を含む。 ) 又は保険料その他この法律の規定による徴収金に関する処分に不服がある者は、 < A > に審査請求をすることができる。(国保法第 91 条)
後期高齢者医療給付に関する処分 ( 第 54 条第3項及び第5項の規定による求めに対する処分を含む。 ) 又は保険料その他この章の規定による徴収金 ( 市町村及び後期高齢者医療広域連合が徴収するものに限る。 ) に関する処分に不服がある者は、 < B > に審査請求をすることができる。(高齢者医療確保法第 128 条)
< B > 後期高齢者医療審査会
・ 被保険者の資格、標準報酬又は保険給付に関する処分に不服がある者は、 < C > に対して審査請求をし、その決定に不服がある者は、 < D > に対して再審査請求をすることができる。(船員保険法第 138 条)
・ 保険料等の賦課若しくは徴収の処分又は滞納処分に不服がある者は、 < D > に対して審査請求をすることができる。(船員保険法第 139 条)
保険給付に関する処分 ( 被保険者証の交付の請求に関する処分及び要介護認定又は要支援認定に関する処分を含む。 ) 又は保険料その他この法律の規定による徴収金 ( 財政安定化基金拠出金、納付金及び延滞金を除く。 ) に関する処分に不服がある者は、 < E > に審査請求をすることができる。(介護保険法第 183 条)
【 R1 年出題】 ※改正による修正あり
保険給付に関する処分(第 9 条第 2 項及び第 4 項の規定による求めに対する処分を含む。)又は保険料その他国民健康保険法の規定による徴収金に関する処分に不服がある者は、国民健康保険審査会に審査請求をすることができる。
■国民健康保険審査会のポイント
・国民健康保険審査会は、 各都道府県 に置かれます。
・被保険者を代表する委員、保険者を代表する委員及び公益を代表する委員各3人をもって組織されます
【 R4 年出題】※改正による修正あり
後期高齢者医療給付に関する処分 ( 第 54 条第3項及び第5項の規定による求めに対する処分を含む。 ) 又は保険料その他高齢者医療確保法第 4 章の規定による徴収金(市町村及び広域連合が徴収するものに限る。)に関する処分に不服がある者は、後期高齢者医療審査会に審査請求をすることができる。
■後期高齢者医療審査会のポイント
・後期高齢者医療審査会は、 各都道府県 に置かれます。
被保険者の資格、標準報酬又は保険給付に関する処分に不服がある者は、社会保険審査官に対して審査請求をし、その決定に不服がある者は、社会保険審査会に対して再審査請求をすることができる。
なお、「 保険料等の賦課若しくは徴収の処分又は滞納処分 」に不服がある者は、「 社会保険審査会 」に対して審査請求をすることができます。
保険給付に関する処分 ( 被保険者証の交付の請求に関する処分及び要介護認定又は要支援認定に関する処分を含む。 ) に不服がある者は、介護保険審査会に審査請求をすることができる。介護保険審査会の決定に不服がある者は、社会保険審査会に対して再審査請求をすることができる。
「介護保険審査会の決定に不服がある者は、社会保険審査会に対して再審査請求をすることができる。」という規定はありません。
・介護保険審査会は、 各都道府県 に置かれます
★2文字違いの 介護認定審査会 と間違えないようにしましょう
「介護認定審査会」は、 「審査判定業務」を行わせるため、「市町村」 に置かれます。
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介護保険の被保険者には、第 1 号被保険者と第2号被保険者の2種類があります。
市町村の区域内に住所を有する 65 歳以上 の者
市町村の区域内に住所を有する 40 歳以上 65 歳未満 の 医療保険加入者
・ 市町村の保険料徴収の対象になるのは、第 1 号被保険者のみです。
・第 2 号被保険者の介護保険料は、加入する医療保険が医療保険料とセットで徴収します。
市町村は、第 2 号被保険者の介護保険料は徴収しません。医療保険者から、社会保険診療報酬支払基金を通して、市町村に交付されます。
法第 129 条 ( 保険料 )
① 市町村は 、介護保険事業に要する費用 ( 財政安定化基金拠出金の納付に要する費用を含む。 ) に充てるため、 保険料を徴収しなければならない 。
② 保険料は、 第1号被保険者に対 し、 政令で定める基準 に従い 条例で定めるところにより 算定された保険料率により算定された保険料額によって課する。
③ 保険料率は 、市町村介護保険事業計画に定める介護給付等対象サービスの見込量等に基づいて算定した保険給付に要する費用の予想額、財政安定化基金拠出金の納付に要する費用の予想額、都道府県からの借入金の償還に要する費用の予定額並びに地域支援事業及び保健福祉事業に要する費用の予定額、第1号被保険者の所得の分布状況及びその見通し並びに国庫負担等の額等に照らし、おおむね 3年 を通じ財政の均衡を保つことができるものでなければならない。
④ 市町村は、 第2号被保険者からは保険料を徴収しない 。
市町村又は特別区は、介護保険事業に要する費用(財政安定化基金拠出金の納付に要する費用を含む。)に充てるために保険料を徴収しなければならない。当該保険料は、第1号被保険者に対し、政令で定める基準に従い条例で定めるところにより算定された保険料率により算定された保険料額によって課する。
市町村は、「第1号被保険者」から保険料を徴収します。
介護保険法第 129 条の規定では、市町村又は特別区が介護保険事業に要する費用に充てるため徴収しなければならない保険料は、第 1 号被保険者に対し、政令で定める基準に従い条例で定めるところにより算定された保険料率により算定された額とされ、その保険料率は、おおむね < A > を通じ財政の均衡を保つことができるものでなければならないとされている。
① 2年 ② 3年 ③ 5年 ④ 10年
配偶者(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む。)の一方は、市町村が第 1 号被保険者である他方の保険料を普通徴収の方法によって徴収しようとする場合において、当該保険料を連帯して納付する義務を負うものではない。
配偶者の一方は、他方の保険料を普通徴収の方法によって徴収しようとする場合は、当該保険料 を連帯して納付する義務を負います 。
保険料の徴収について条文を読んでみましょう
法第 131 条 ( 保険料の徴収の方法 )
保険料の徴収については、 特別徴収 ( 老齢等年金給付の支払をする者 ( 以下「年金保険者」という。 ) に保険料を徴収させ、かつ、その徴収すべき保険料を納入させることをいう。 ) の方法による場合を除くほか 、 普通徴収 ( 市町村が、保険料を課せられた第号1被保険者又は当該第1号被保険者の属する世帯の世帯主若しくは当該第1号被保険者の配偶者 ( 婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む。 ) に対し、地方自治法第 231 条の規定により 納入の通知 をすることによって保険料を徴収することをいう。 ) の方法によらなければならない。
法第 132 条 ( 普通徴収に係る保険料の納付義務 )
① 第1号被保険者は 、市町村がその者の保険料を普通徴収の方法によって徴収しようとする場合においては、当該保 険料を納付しなければならない 。
② 世帯主は 、市町村が当該世帯に属する第1号被保険者の保険料を普通徴収の方法によって徴収しようとする場合において、当該 保険料を連帯して納付する義務を負う 。
③ 配偶者の一方 は、市町村が第1号被保険者たる他方の保険料を普通徴収の方法によって徴収しようとする場合において、当該 保険料を連帯して納付する義務を負う 。
法第 133 条 ( 普通徴収に係る保険料の納期 )
普通徴収の方法によって徴収する保険料の納期は、当該市町村の条例で定める。
介護保険の第 1 号被保険者である要介護被保険者が、介護保険料の納期限から1年が経過するまでの間に、当該保険料を納付しない場合は、特別の事情等があると認められる場合を除き、市町村は、被保険者に被保険者証の返還を求め、被保険者が被保険者証を返還したときは、被保険者資格証明書を交付する。
法第 66 条、則第 99 条
市町村は、保険料を滞納している第1号被保険者である要介護被保険者等が、当該保険料の納期限から 1 年 が経過するまでの間に当該保険料を納付しない場合は、当該保険料の滞納につき災害その他の政令で定める特別の事情があると認める場合を除き、当該 要介護被保険者等に対し被保険者証の提出を求め 、当該 被保険者証に 、 支払方法変更の記載をする ものとする。
※介護サービスの利用料を全額支払いし、後から払い戻しを受ける償還払いに変更されます。
介護保険法第 67 条第 1 項及び介護保険法施行規則第 103 条の規定によると、市町村は、保険給付を受けることができる第1号被保険者である要介護被保険者等が保険料を滞納しており、かつ、当該保険料の納期限から < B > が経過するまでの間に当該保険料を納付しない場合においては、当該保険料の滞納につき災害その他の政令で定める特別の事情があると認める場合を除き、厚生労働省令で定めるところにより、保険給付の全部又は一部の支払を一時差し止めるものとするとされている。
⑤ 1年 ⑥ 1年6か月 ⑪ 2年 ⑫ 6か月
市町村(特別区を含む。)は、第 2 号被保険者から保険料を普通徴収の方法によって徴収する。
市町村は、 第 2 号被保険者から保険料は徴収しません 。
第 2 号被保険者の介護保険料の流れを確認しましょう
① 医療保険者 が医療保険料と一体的に介護保険料を徴収します
② 社会保険診療報酬支払基金 が「介護給付費・地域支援事業支援納付金」として徴収します
③ 社会保険診療報酬支払基金 から「介護給付費交付金・地域支援事業支援交付金」として各市町村に交付します
★介護保険法の「医療保険者」とは
→ 医療保険各法の規定により医療に関する給付を行う 全国健康保険協会 、 健康保険組合 、 都道府県及び市町村 ( 特別区を含む。 ) 、 国民健康保険組合 、 共済組合 又は 日本私立学校振興・共済事業団
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介護保険のサービスには、自宅で受けられるサービス(訪問介護など)や、施設に通って受けるサービス(デイサービスなど)、施設等で生活して受けられるサービス(特別養護老人ホームなど)等があります。
今回は介護保険のサービスを行う事業所や施設をみていきます。
過去問を解きながらみていきましょう
介護保険法では、訪問看護とは、居宅要介護者 ( 主治の医師がその治療の必要の程度につき厚生労働省令で定める基準に適合していると認めたものに限る。 ) について、その者の居宅において看護師その他厚生労働省令で定める者により行われる療養上の世話又は必要な診療の補助をいうと規定している。
「訪問看護」は居宅で看護師などが行う療養上の世話又は必要な診療の補助で、「居宅サービス」の一つです。
→ 訪問介護、訪問入浴介護、 訪問看護 、訪問リハビリテーション、居宅療養管理指導、通所介護、通所リハビリテーション、短期入所生活介護、短期入所療養介護、特定施設入居者生活介護、福祉用具貸与及び特定福祉用具販売をいい、「居宅サービス事業」とは、居宅サービスを行う事業をいう。
(法第 8 条第 1 項、第 4 項)
「介護保険施設」とは、指定介護老人福祉施設(都道府県知事が指定する介護老人福祉施設)、介護専用型特定施設及び介護医療院をいう。
「介護保険施設とは、 指定介護老人福祉施設 、 介護老人保健施設 及び 介護医療院 をいう。」と規定されています。(法第 8 条第 25 項)
・ 指定介護老人福祉施設 (特別養護老人ホーム)の 指定 は、「 都道府県知事 」が行います。(法第 88 条)
・ 介護老人保健施設、介護医療院 は、開設しようとする者が「 都道府県知事の許可 」を受けなければなりません。
(法第 94 条、第 107 条)
※「指定」と「許可」の違いを意識しましょう
指定居宅サービス事業者の指定は、居宅サービス事業を行う者の申請により、居宅サービスの種類及び居宅サービスの種類に係る居宅サービス事業を行う事業所ごとに、都道府県知事が行う。
指定居宅サービス事業者の 指定 は、「 都道府県知事 」が行います。都道府県知事がポイントです。市町村長ではありません。
④【 H26 年出題】 ※ 改正による修正あり
市町村(特別区を含む。)は、居宅要介護被保険者が、当該市町村の長又は他の市町村の長が指定する指定居宅介護支援事業者から当該指定に係る居宅介護支援事業を行う事業所により行われる指定居宅介護支援を受けたときは、当該居宅要介護被保険者に対し、当該指定居宅介護支援に要した費用について、居宅介護サービス計画費を支給する。
・指定居宅介護支援事業者の指定は、「 市町村長 」が行います。(法第 46 条)
・居宅介護支援では、介護サービス利用のための居宅サービス計画(ケアプラン)の作成を行います
指定居宅介護支援事業者の指定は、3年ごとに更新を受けなければ、その期間の経過によって効力を失う。
指定居宅介護支援事業者の指定は、3年でなく、 「 6 年」ごと に更新を受けなければ、その期間の経過によって効力を失います。
指定地域密着型サービス事業者の指定は、厚生労働省令で定めるところにより、地域密着型サービス事業を行う者の申請により、地域密着型サービスの種類及び当該地域密着型サービスの種類に係る地域密着型サービスを行う事業所ごとに都道府県知事が行う。
指定地域密着型サービス事業者の指定は、都道府県知事ではなく「 市町村長 」が行います。
市町村長(特別区の区長を含む。)は、指定地域密着型サービス事業者の指定をしようとするときは、厚生労働省令で定めるところにより、あらかじめその旨を都道府県知事に届け出なければならない。
市町村長(特別区の区長を含む。)は、指定地域密着型サービス事業者の指定をしようとするときは、あらかじめその旨を 都道府県知事に届け出 なければなりません。
(法第 78 条の2第 2 項)
介護老人保健施設を開設しようとする者は、厚生労働省令で定めるところにより、都道府県知事の許可を受けなければならない。
介護老人保健施設を開設しようとする者は、 都道府県知事の許可 を受けなければなりません。
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介護保険の保険給付には、次の 3 つがあります。
・ 被保険者の要介護状態に関する保険給付 ( 介護給付 )
・ 被保険者の要支援状態に関する保険給付 ( 予防給付 )
・ 要介護状態等の軽減又は悪化の防止に資する保険給付として条例で定めるもの(市町村特別給付 )
介護給付・予防給付を受けようとする場合は、市町村の認定が必要です。
① 介護給付を受けようとする被保険者は、 要介護者に該当すること 及びその該当する 要介護状態区分 について、 市町村の認定 ( 以下「 要介護認定 」という。 ) を受けなければならない。
② 予防給付を受けようとする被保険者は、 要支援者に該当すること 及びその該当する 要支援状態区分 について、 市町村の認定 ( 以下「 要支援認定 」という。 ) を受けなければならない。
要介護認定・要支援認定のポイントを過去問でおさえていきましょう
介護給付を受けようとする被保険者は、要介護者に該当すること及びその該当する要介護状態区分について、厚生労働大臣の認定を受けなければならない。
厚生労働大臣ではなく 「市町村」の認定 を受けなければなりません。
要介護認定は、市町村が当該認定をした日からその効力を生ずる。
「市町村が当該認定をした日から」が誤りです。
要介護認定は、「 その申請のあった日にさかのぼって 」その効力を生ずる、となります。
要介護認定の申請に対する処分は、当該申請に係る被保険者の心身の状況の調査に日時を要する等特別な理由がある場合を除き、当該申請のあった日から 30 日以内にしなければならない。
要介護認定の申請に対する処分は、原則として、当該申請のあった日から 30 日以内 にしなければならない、とされています。
(法第 27 条第 11 項)
要介護認定は、要介護状態区分に応じて厚生労働省令で定める期間内に限り、その効力を有する。
要介護認定には有効期間があります。
介護認定審査会は、市町村又は特別区(以下「市町村」という。)から要介護認定の審査及び判定を求められたときは、厚生労働大臣が定める基準に従い審査及び判定を行い、その結果を市町村に通知するものとされている。
・要介護認定を受けようとする被保険者は、申請書に 被保険者証を添付 して 市町村に申請 する。
・市町村は、当該職員をして、当該申請に係る 被保険者に面接 させ、その心身の状況、その置かれている環境その他厚生労働省令で定める事項について 調査を させる
・ 市町村は、当該申請に係る被保険者の 主治の医師 に対し、当該被保険者の身体上又は精神上の障害の原因である疾病又は負傷の状況等につき 意見を求める
・ 市町村は、調査の結果、主治の医師の意見等を 介護認定審査会に通知 し、 審査及び判定を求める ものとする。
・ 介護認定審査会は、審査及び判定を求められたときは、 厚生労働大臣が定める基準に従い 、 審査及び判定 を行い、その 結果を市町村に通知する
・ 市町村は、通知された介護認定審査会の審査及び判定の結果に基づき、要介護認定をしたときは、 その結果 を当該要介護認定に係る 被保険者に通知しなければならない
(法第 27 条第 1 項~第 7 項)
介護認定審査会は、市町村に置かれ、介護認定審査会の委員は、介護保険法第 7 条第 5 項に規定する介護支援専門員から任命される。
「介護支援専門員から任命される」が誤りです。
・審査判定業務を行わせるため、 市町村 に 介護認定審査会 が置かれます。
・介護認定審査会の委員は、要介護者等の保健、医療又は福祉に関する 学識経験を有する者 のうちから、 市町村長 ( 特別区にあっては、区長。以下同じ。 ) が 任命 します。
(法第 14 条、第 15 条)
「地域包括ケアシステム」とは、高齢者が、可能な限り、住み慣れた地域でその有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるよう、医療、介護、介護予防、住まい及び自立した日常生活の支援が包括的に確保される体制のことをいい、地域の特性に応じて作り上げていくことが必要となる。なお、介護保険法の規定により、要介護認定を受けようとする被保険者は、厚生労働省令で定めるところにより、申請書に被保険者証を添付して市町村に申請をしなければならないが、この場合において、当該被保険者は、厚生労働省令で定めるところにより、地域包括支援センターに、当該申請に関する手続を代わって行わせることができるとされている。
要介護認定を受けようとする被保険者は、厚生労働省令で定めるところにより、申請書に 被保険者証を添付 して 市町村に申請をしなければならない 。
この場合において、当該被保険者は、厚生労働省令で定めるところにより、指定居宅介護支援事業者、地域密着型介護老人福祉施設若しくは介護保険施設であって厚生労働省令で定めるもの又は 地域包括支援センター に、当該申請に関する手続を代わって行わせることができる。
要介護認定を受けた被保険者は、その介護の必要の程度が現に受けている要介護認定に係る要介護状態区分以外の要介護状態区分に該当すると認めるときは、厚生労働省令で定めるところにより、市町村に対し、要介護状態区分の変更の認定の申請をすることができる。
要介護状態区分の変更の認定の申請をすることができます。
要介護認定は、要介護状態区分に応じて厚生労働省令で定める期間(以下本問において「有効期間」という。)内に限り、その効力を有する。要介護認定を受けた被保険者は、有効期間の満了後においても要介護状態に該当すると見込まれるときは、厚生労働省令で定めるところにより、市町村又は特別区に対し、当該要介護認定の更新の申請をすることができる。
要介護認定には有効期間がありますが、要介護認定の更新の申請をすることができます。
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後期高齢者医療制度の被保険者は、「 75 歳以上の者」、「 65 歳以上 75 歳未満の者で障害の状態にある旨の後期高齢者医療広域連合の認定を受けたもの」です。
後期高齢者医療制度の被保険者は、保険料を負担します。
今回は、保険料の徴収のルールをみていきます。
法第 104 条 ( 保険料 )
① 市町村 は、 後期高齢者医療に要する費用 に充てるため、 保険料を徴収しなければならない 。
② 保険料は、 後期高齢者医療広域連合 が被保険者に対し、 後期高齢者医療広域連合の全区域にわたって 均一の保険料率 であることその他の政令で定める基準に従い 後期高齢者医療広域連合の条例 で定めるところにより算定された保険料率によって算定された保険料額によって課する。
ただし、当該後期高齢者医療広域連合の区域のうち、 離島その他の医療の確保が著しく困難である地域 であって厚生労働大臣が定める基準に該当するものに住所を有する被保険者の保険料については、政令で定める基準に従い別に後期高齢者医療広域連合の条例で定めるところにより算定された保険料率によって算定された保険料額によって課することができる。
➂ 保険料率 は、療養の給付等に要する費用の額の予想額、財政安定化基金拠出金、特別高額医療費共同事業の規定による拠出金及び 出産育児支援金 、 流行初期医療確保拠出金 等並びに 子ども・子育て支援納付金 の納付に要する費用の予想額、都道府県からの借入金の償還に要する費用の予定額、高齢者保健事業に要する費用の予定額、被保険者の所得の分布状況及びその見通し、国庫負担並びに後期高齢者交付金等の額等に照らし、 おおむね 2年 を通じ財政の均衡を保つことができるものでなければならない 。
法第 106 条 ( 賦課期日 )
保険料の賦課期日は、当該年度の初日とする。
法第 107 条 ( 保険料の徴収の方法 )
① 市町村による保険料の徴収については、 特別徴収 ( 市町村が老齢等年金給付を受ける被保険者から 老齢等年金給付の支払をする者 「年金保険者」 に保険料を徴収させ 、かつ、その徴収すべき保険料を納入させることをいう。 ) の方法による場合を除くほか、 普通徴収 ( 市町村が、保険料を課せられた被保険者又は当該被保険者の属する世帯の世帯主若しくは当該被保険者の配偶者 ( 婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む。 ) に対し、地方自治法の規定により納入の通知をすることによって保険料を徴収することをいう。 ) の方法によらなければならない。
法第 108 条 ( 普通徴収に係る保険料の納付義務 )
① 被保険者は、市町村がその者の保険料を普通徴収の方法によって徴収しようとする場合においては、当該保険料を納付しなければならない。
② 世帯主は 、市町村が当該世帯に属する被保険者の保険料を普通徴収の方法によって徴収しようとする場合において、当該保険料を 連帯して納付する義務を負う 。
➂ 配偶者の一方は 、市町村が被保険者たる他方の保険料を普通徴収の方法によって徴収しようとする場合において、当該保険料を 連帯して納付する義務を負う 。
法第 109 条 ( 普通徴収に係る保険料の納期 )
普通徴収の方法によって徴収する保険料の納期は、 市町村の条例 で定める。
①【 H23 年出題】 ※改正による修正あり
都道府県及び市町村(特別区を含む。)は、後期高齢者医療に要する費用に充てるため、保険料を徴収しなければならない。
保険料を徴収しなければならないのは、「市町村(特別区を含む。)」です。
②【 H23 年出題】 ※改正による修正あり
保険料率は、療養の給付等に要する費用の額の予想額、財政安定化基金拠出金、第 117 条第2項の規定による拠出金及び出産育児支援金、流行初期医療確保拠出金等並びに子ども・子育て支援納付金の納付に要する費用の予想額、都道府県からの借入金の償還に要する費用の予定額、第 125 条第1項に規定する高齢者保健事業及び同条第5項に規定する事業に要する費用の予定額、被保険者の所得の分布状況及びその見通し、国庫負担並びに第 100 条第1項の後期高齢者交付金等の額等に照らし、おおむね5年を通じ財政の均衡を保つことができるものでなければならない。
おおむね「5年」ではなく、おおむね「 2 年 」を通じ財政の均衡を保つことができるものでなければならない、となります。
市町村は、後期高齢者医療に要する費用に充てるため、保険料を徴収し、後期高齢者医療広域連合に納付する。市町村による保険料の徴収については、市町村が老齢等年金給付を受ける被保険者 ( 政令で定める者を除く。 ) から老齢等年金給付の支払をする者に保険料を徴収させ、かつ、その徴収すべき保険料を納入させる普通徴収の方法による場合を除くほか、地方自治法の規定により納入の通知をすることによって保険料を徴収する特別徴収の方法によらなければならない。
・「 市町村 」は、後期高齢者医療に要する費用に充てるため、 保険料を徴収 し、 後期高齢者医療広域連合に納付 します。
「 特別徴収 」 → 市町村が老齢等年金給付を受ける被保険者 ( 政令で定める者を除く。 ) から老齢等年金給付の支払をする者に保険料を徴収させ、かつ、その徴収すべき保険料を 納入させる方法
「 普通徴収 」 → 地方自治法の規定により納入の通知をすることによって保険料を徴収する方法
問題文は、「特別徴収」と「普通徴収」が入れ替わっています。
保険料徴収には、①特別徴収、②普通徴収、③その他の 3 つの方法があるが、そのうち、 ① は老齢等年金給付を受ける被保険者から老齢等年金給付の支払をする者に保険料を徴収させ、かつ、その徴収すべき保険料を納入させることをいい、 ② は保険料を課せられた被保険者又は当該被保険者の属する世帯の世帯主若しくは当該被保険者の配偶者に対し、地方自治法第 231 条の規定により納入の通知をすることによって保険料を徴収することをいう。
保険料徴収の方法は、①特別徴収、②普通徴収の2つです。「その他の方法」はありません。
後期高齢者医療制度において、世帯主は、市町村(特別区を含む。)が当該世帯に属する被保険者の保険料を普通徴収の方法によって徴収しようとする場合において、当該保険料を連帯して納付する義務を負う。
普通徴収の場合、世帯主は、保険料を連帯して納付する義務を負います。
高齢者医療確保法では、配偶者の一方は、市町村(特別区を含む。)が被保険者たる他方の保険料を普通徴収の方法によって徴収しようとする場合において、当該保険料を連帯して納付する義務を負うことを規定している。
普通徴収の場合、配偶者の一方は、保険料を連帯して納付する義務を負います。
高齢者医療確保法では、老齢基礎年金の年間の給付額が 18 万円以上である場合、後期高齢者医療制度の被保険者が支払う後期高齢者医療制度の保険料は、年金からの特別徴収の方法によらなければならず、口座振替の方法により保険料を納付することは一切できない。
「口座振替の方法により保険料を納付することは一切できない。」は誤りです。
✓老齢基礎年金の 年間の給付額が 18 万円以上 の場合は、特別徴収の対象となります。
✓ただし、後期高齢者医療保険料と介護保険料の合計額が、老齢等年金給付額の 2 分の 1 を超える 場合などは、特別徴収の対象ではなく普通徴収となります。
✓普通徴収の場合は、口座振替納付も可能です。また、特別徴収も、口座振替に変更することが可能です。
(令第 22 条、第 23 条)
高齢者医療確保法第 109 条によると、普通徴収の方法によって徴収する保険料の納期は、後期高齢者医療広域連合の条例で定める。
普通徴収の方法によって徴収する 保険料の納期 は、後期高齢者医療広域連合ではなく 「 市町村 」の条例 で定める、とされています。
高齢者医療確保法第 111 条によると、後期高齢者医療広域連合は、条例で定めるところにより、特別の理由がある者に対し、保険料を減免し、又はその徴収を猶予することができる。
「 後期高齢者医療広域連合 」は、 条例 で定めるところにより、特別の理由がある者に対し、保険料を 減免 し、又はその徴収を 猶予 することができます。
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国民健康保険の保険料を滞納した場合は、次の処置がとられます。
①「特別療養費」を支給する(医療機関でいったん全額支払い、後日、特別療養費を請求する)
②保険給付の全部又は一部の支払を一時差し止める
➂保険給付の額から滞納している保険料額を控除する
法第 54 条の3第 1 項、則第 27 条の4の3 ( 特別療養費 )
市町村及び組合は、保険料滞納世帯主が、当該保険料の納期限から 1 年間 が経過するまでの間に、当該市町村又は組合が保険料納付の 勧奨等を行って もなお当該保険料を納付しない場合においては、当該保険料の滞納につき災害その他の政令で定める特別の事情があると認められる場合を除き、当該世帯に属する被保険者 ( 原爆一般疾病医療費の支給等を受けることができる者及び 18 歳に達する日以後の最初の3月 31 日までの間にある者を除く 。 ) が保険医療機関等から療養を受けたとき、又は指定訪問看護事業者から指定訪問看護を受けたときは、その療養又は指定訪問看護に要した費用について、 療養の給付等に代えて 、当該保険料滞納世帯主等に対し、 特別療養費を支給する 。
※ 18 歳に達する日以後の最初の3月 31 日までの間にある者(高校生以下)は特別療養費の適用が除外されます。
法第 63 条の2、則第 32 条の2
① 市町村及び組合は、保険給付を受けることができる世帯主又は組合員が保険料を滞納しており、かつ、当該保険料の納期限から 1 年 6 か月間 が経過するまでの間に、当該市町村又は組合が保険料納付の 勧奨等を行ってもなお当該保険料を納付しない場合 においては、当該保険料の滞納につき災害その他の政令で定める特別の事情があると認められる場合を除き、厚生労働省令で定めるところにより、 保険給付の全部又は一部の支払を一時差し止める ものとする。
➂ 市町村及び組合は、特別療養費の適用を受けている世帯主又は組合員であって、保険給付 の全部又は一部の支払の一時差止 がなされているものが、 なお滞納している保険料を納付しない場合 においては、厚生労働省令で定めるところにより 、あらかじめ、当該世帯主又は組合員に通知して 、当該一時差止に係る保険給付の額から当該世帯主又は組合員が 滞納している保険料額を控除することができる 。
①【 R3 年選択式】※改正による修正あり
市町村(特別区を含む。以下本問において同じ)は、当該市町村の国民健康保険に関する特別会計において負担する < A > に要する費用 ( 当該市町村が属する都道府県の国民健康保険に関する特別会計において負担する前期高齢者納付金等及び後期高齢者支援金等、介護納付金、流行初期医療確保拠出金等並びに子ども・子育て支援納付金の納付に要する費用を含む。 ) 、財政安定化基金拠出金の納付に要する費用その他の < B > に充てるため、被保険者の属する世帯の世帯主 ( 当該市町村の区域内に住所を有する世帯主に限る。 ) から国民健康保険の保険料を徴収しなければならない。ただし、地方税法の規定により国民健康保険税を課するときは、この限りでない。
⑩ 国民健康保険事業に要する費用
⑪ 国民健康保険事業費納付金の納付
⑫ 国民健康保険保険給付費等交付金の交付
⑬ 地域支援事業等の調整額の交付
⑭ 特定給付額及び特定納付費用額の合算額の納付
⑮ 特定健康診査等に要する費用
⑯ 特別高額医療費共同事業拠出金に要した費用
< A > ⑪ 国民健康保険事業費納付金の納付
< B > ⑩ 国民健康保険事業に要する費用
②【 H30 年出題】※改正による修正あり
国民健康保険法施行令第 29 条の7の規定では、市町村が徴収する世帯主に対する国民健康保険料の賦課額は、世帯主の世帯に属する被保険者につき算定した基礎賦課額、前期高齢者納付金等賦課額、後期高齢者支援金等賦課額、介護納付金賦課額及び子ども・子育て支援納付金賦課額の合算額とされている。
「前期高齢者納付金等賦課額」は合算されません。
➂【 H28 年選択式】 ※改正による修正あり
市町村は、国民健康保険料を滞納している世帯主が、当該保険料の納期限から < A > が経過するまでの間に、当該市町村が保険料納付の勧奨等を行ってもなお当該保険料を納付しない場合においては、当該保険料の滞納につき災害その他の政令で定める特別の事情があると認められる場合を除き、当該世帯に属する被保険者が保険医療機関等から療養を受けたとき、又は指定訪問看護事業者から指定訪問看護を受けたときは、その療養又は指定訪問看護に要した費用について、療養の給付等に代えて、当該世帯主に対し、特別療養費を支給する。
なお、本問の世帯には、原爆一般疾病医療費の支給等を受けることができる者及び 18 歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にある者はいないものとする。
④【 R2 年出題】 ※改正による修正あり
国民健康保険の保険給付を受けることができる世帯主であって、市町村から特別療養費の適用を受けている者が、国民健康保険料を滞納しており、当該保険料の納期限から 1 年 6 か月が経過するまでの間に、当該市町村が保険料納付の勧奨等を行ってもなお当該保険料を納付しないことにより、当該保険給付の全部又は一部の支払を一時差し止めされている。当該世帯主が、この場合においても、なお滞納している保険料を納付しないときは、市町村は、あらかじめ、当該世帯主に通知して、当該一時差し止めに係る保険給付の額から当該世帯主が滞納している保険料額を控除することができる。
・市町村から特別療養費の適用を受けている者が、保険料の納期限から 1 年 6 か月が経過するまでの間に、なお当該保険料を納付しないことにより、保険給付の全部又は一部の支払を一時差し止めされている。
・当該世帯主が、なお滞納している保険料を納付しないときは、市町村は、あらかじめ、当該世帯主に通知して、当該一時差し止めに係る保険給付の額から当該世帯主が滞納している保険料額を控除することができる。
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健康保険法「任意継続被保険者」
任意継続被保険者の資格を喪失する理由と喪失日をみていきます。
翌日喪失が原則ですが、「当日」に喪失する場合もありますので、注意しましょう。
法第 38 条 ( 任意継続被保険者の資格喪失 )
任意継続被保険者は、次の各号のいずれかに該当するに至った日の 翌日 ( 第4号から第6号まで のいずれかに該当するに至ったときは、 その日 ) から、その資格を喪失する。
( 1 ) 任意継続被保険者となった日から起算して 2年を経過 したとき。
( 3 ) 保険料 ( 初めて納付すべき保険料を除く 。 ) を 納付期日までに納付しなかった とき ( 納付の遅延について 正当な理由 があると保険者が認めたときを除く。 ) 。
( 4 ) 被保険者となったとき。
( 5 ) 船員保険の被保険者となったとき。
( 6 ) 後期高齢者医療の被保険者等となったとき。
( 7 ) 任意継続被保険者でなくなることを希望 する旨を、厚生労働省令で定めるところにより、 保険者に申し出た 場合において、その 申出が受理された日 の 属する月の末日 が到来したとき。
任意継続被保険者は、後期高齢者医療の被保険者となった日の翌日からその資格を喪失する。
任意継続被保険者は、後期高齢者医療の被保険者となった「日」からその資格を喪失します。
任意継続被保険者が 75 歳に達し、後期高齢者医療の被保険者になる要件を満たしたとしても、任意継続被保険者となった日から起算して 2 年を経過していない場合は、任意継続被保険者の資格が継続するため、後期高齢者医療の被保険者になることはできない。
任意継続被保険者が後期高齢者医療の被保険者になった場合は、その日に、任継続被保険者の資格を喪失します。任意継続被保険者となった日から起算して 2 年を経過していなくても同様です。
任意継続被保険者に関する保険料の納付期日は、初めて納付すべき保険料を除いてはその月の 10 日とされている。任意継続被保険者が初めて納付すべき保険料を除き、保険料を納付期日までに納めなかった場合は、納付の遅延について正当な理由があると保険者が認めたときを除き、その翌日に任意継続被保険者の資格を喪失する。
「任意継続被保険者に関する保険料については、 その月の 10 日 ( 初めて 納付すべき保険料については、 保険者が指定する日 ) までに納付しなければならない」とされています。
・ 初めて納付すべき保険料 をその納付期日までに納付しなかったとき
→ その者は、 任意継続被保険者とならなかったものとみなす 。ただし、その納付の遅延について 正当な理由がある と保険者が認めたときは、任意継続被保険者となります。
・初めて納付すべき保険料以外の保険料を納付期日までに納めなかった場合
→ 納付の遅延について正当な理由があると保険者が認めたときを除き、その翌日( 11 日)に任意継続被保険者の資格を喪失します。
任意継続被保険者が保険料(初めて納付すべき保険料を除く。)を納付期日までに納付しなかったときは、納付の遅延について正当な理由があると保険者が認めた場合を除き、督促状により指定する期限の翌日にその資格を喪失する。
「督促状により指定する期限の翌日」ではなく、納期限の翌日( 11 日)にその資格を喪失します。
任意継続被保険者は、任意継続被保険者でなくなることを希望する旨を、厚生労働省令で定めるところにより、保険者に申し出た場合において、その申し出た日の属する月の末日が到来するに至ったときは、その翌日から任意継続被保険者の資格を喪失する。
その「申し出た日」ではなく、「 申出が受理された日」 の 属する月の末日 が到来するに至ったときは、その 翌日 から任意継続被保険者の資格を喪失します。
任意継続被保険者が、任意継続被保険者でなくなることを希望する旨を保険者に申し出た場合には、その 申出が受理された日 の属する月の 翌月 1 日 に任意継続被保険者の資格を喪失します。
任意継続被保険者が任意の資格喪失の申出をしたが、申出のあった日が保険料納付期日の 10 日より前であり、当該月の保険料をまだ納付していなかった場合、健康保険法第 38 条第 3 号の規定に基づき、当該月の保険料の納付期日の翌日から資格を喪失する。
・任意継続被保険者が任意の資格喪失をする場合、保険者が申出書を受理した日の属する月の翌月 1 日に資格を喪失します。そのため、申出が受理された日の属する月は、任意継続被保険者となりますので、保険料を納付する必要があります。
・任意継続被保険者が任意の資格喪失の申出をしたが、申出のあった日が保険料納付期日の 10 日より前であり、当該月の保険料をまだ納付していなかった場合、健保法第 38 条第 3 号の規定に基づき、当該月の保険料の 納付期日の翌日 から資格を喪失します。
(令 3.12.27 事務連絡)
任意適用事業所の適用の取消しによる被保険者の資格の喪失並びに任意継続被保険者及び特例退職被保険者の資格の喪失の要件に該当した場合は、被保険者が保険者等に資格喪失の届書を提出しなければならず、当該資格喪失の効力は、保険者等の確認によって生ずる。
「任意適用事業所の適用の取消しによる被保険者の資格の喪失」並びに「任意継続被保険者及び特例退職被保険者の資格の喪失」の効力は、保険者等の確認は不要です。
被保険者の 資格の取得及び喪失 は、 保険者等 ( 被保険者が協会が管掌する健康保険の被保険者である場合にあっては厚生労働大臣、被保険者が健康保険組合が管掌する健康保険の被保険者である場合にあっては当該健康保険組合をいう。 ) の 確認 によって、 その効力を生ずる 。
ただし、 任意適用事業所の適用の取消し による被保険者の資格の喪失並びに 任意継続被保険者の資格の取得及び喪失 は、この限りでない。
任意継続被保険者は、適用事業所との雇用関係がないので、資格取得日・喪失日の確認は要りません。
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健康保険法「全国健康保険協会」
健康保険の保険者には、「全国健康保険協会」と「健康保険組合」があります。
保険者は、保険料を徴収し、保険給付を行うなどの業務を行います。
今回は、「全国健康保険協会」についてみていきます。
健康保険 ( 日雇特例被保険者の保険を除く。 ) の保険者は、 全国健康保険協会及び健康保険組合 とする。
法第5条 ( 全国健康保険協会管掌健康保険 )
① 全国健康保険協会 は、 健康保険組合の組合員でない 被保険者 ( 日雇特例被保険者を除く。 ) の保険を管掌する。
② 全国健康保険協会が管掌する健康保険の事業に関する業務のうち、被保険者の 資格の取得及び喪失の確認 、 標準報酬月額及び標準賞与額の決定 並びに 保険料の徴収 ( 任意継続被保険者に係るものを除く 。 ) 並びにこれらに附帯する業務は、 厚生労働大臣 が行う。
健康保険法第 5 条第 2 項によると、全国健康保険協会が管掌する健康保険の事業に関する業務のうち、被保険者の資格の取得及び喪失の確認、標準報酬月額及び標準賞与額の決定並びに保険料の徴収 ( 任意継続被保険者に係るものを除く。 ) 並びにこれらに附帯する業務は、 < A > が行う。
任意継続被保険者の保険料の徴収に係る業務は、保険者が全国健康保険協会の場合は厚生労働大臣が行い、保険者が健康保険組合の場合は健康保険組合が行う。
「 任意継続被保険者 」の保険料の徴収に係る業務は、保険者が全国健康保険協会の場合は厚生労働大臣ではなく「 全国健康保険協会 」が行います。
※全国健康保険協会については、保険料の徴収は、厚生年金保険料とセットで「厚生労働大臣」が行います。ただし、任意継続被保険者は厚生年金保険に加入していませんので、保険料の徴収は、全国健康保険協会が行います。
全国健康保険協会は、毎事業年度、財務諸表を作成し、これに当該事業年度の事業報告書及び決算報告書を添え、監事及び厚生労働大臣が選任する会計監査人の意見を付けて、決算完結後 2 か月以内に厚生労働大臣に提出し、その承認を受けなければならない。
法第7条の 25 ( 事業年度 )
協会の事業年度は、 毎年4月1日に始まり、翌年3月 31 日に終わる 。
法第 7 条の 27 ( 事業計画等の認可 )
協会は、毎事業年度、 事業計画及び予算を作成 し、当該 事業年度 開始前 に、 厚生労働大臣の認可 を受けなければならない。これを変 更しようとするときも 、同様とする。
法第 7 条の 28 ( 財務諸表等 )
① 協会は、毎事業年度の 決算 を 翌事業年度の 5 月 31 日までに 完結しなければならない。
② 協会は、毎事業年度、財務諸表を作成し、これに当該事業年度の事業報告書及び決算報告書を添え、 監事及び厚生労働大臣が選任する会計監査人の意見 を付けて、 決算完結後2か月以内 に 厚生労働大臣 に提出し、その 承認を受けなければならない 。
全国健康保険協会は、財務諸表、事業報告書 ( 会計に関する部分に限る。 ) 及び決算報告書について、監事の監査のほか、厚生労働大臣が選任する会計監査人である公認会計士又は監査法人から監査を受けなければならない。
法第 7 条の 29 (会計監査人の監査 )
① 協会は、財務諸表、事業報告書 ( 会計に関する部分に限る。 ) 及び決算報告書について、 監事の監査 のほか、 会計監査人の監査 を受けなければならない。
② 会計監査人は、 厚生労働大臣が選任する 。
③ 会計監査人は、公認会計士又は監査法人でなければならない。
全国健康保険協会は、厚生労働大臣から事業年度ごとの業績について評価を受け、その評価の結果を公表しなければならない。
評価の結果を公表するのは、全国健康保険協会ではなく、厚生労働大臣です。
法第 7 条の 30 ( 各事業年度に係る業績評価 )
① 厚生労働大臣は 、協会の事業年度ごとの業績について、 評価を行わなければならない 。
② 厚生労働大臣は、評価を行ったときは、遅滞なく、 協会に対し、当該評価の結果を通知する とともに、これを 公表しなければならない 。
厚生労働大臣は、全国健康保険協会の事業年度ごとの業績について、評価を行わなければならず、この評価を行ったときは、遅滞なく、全国健康保険協会に対し、当該評価の結果を通知するとともに、これを公表しなければならない。
全国健康保険協会の事業年度ごとの業績について、「評価」を行う、評価の結果を「公表」するのは、厚生労働大臣です。
全国健康保険協会の短期借入金は、当該事業年度内に償還しなければならないが、資金の不足のため償還することができないときは、その償還することができない金額に限り、厚生労働大臣の認可を受けて、これを借り換えることができる。この借り換えた短期借入金は、1年以内に償還しなければならない。
法第 7 条の 31 (借入金 )
① 協会は、その業務に要する費用に充てるため必要な場合において、 厚生労働大臣の認可を 受けて、短期借入金をすることができる。
② 短期借入金は、 当該事業年度内に償還しなければならない 。ただし、資金の不足のため償還することができないときは、その償還することができない金額に限り、 厚生労働大臣の認可を受けて 、これを借り換えることができる。
③ 借り換えた短期借入金は、 1年以内 に償還しなければならない。
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健康保険法「保険料の源泉控除」
健康保険の保険料は、被保険者と事業主が 2 分の 1 ずつ負担します。
事業主は、被保険者の負担分を報酬から控除することができます。
控除できるのは、原則として前月分の保険料のみですが、月末退職の場合は、前月分とその月分の保険料を控除できます。
法第 167 条(保険料の源泉控除 )
① 事業主は、被保険者に対して通貨をもって報酬を支払う場合においては、 被保険者の負担すべき 前月 の標準報酬月額に係る保険料 ( 被保険者が その事業所に使用されなくなった 場合においては、 前月及びその月 の標準報酬月額に係る保険料 ) を 報酬から控除することができる 。
② 事業主は、被保険者に対して通貨をもって 賞与 を支払う場合 においては、被保険者の負担すべき標準賞与額に係る保険料に相当する額を当該 賞与から控除することができ る。
③ 事業主は、保険料を控除したときは、 保険料の控除に関する計算書を作成 し、その 控除額を被保険者に通知しなければならない 。
事業主は、被保険者に対して通貨をもって報酬を支払う場合においては、被保険者の負担すべき前月の標準報酬月額に係る保険料を報酬から控除することができる。ただし、被保険者がその事業所に使用されなくなった場合においては、前月及びその月の標準報酬月額に係る保険料を報酬から控除することができる。
→ 控除できるのは、被保険者の負担すべき 前月 の保険料のみ
・被保険者がその事業所に使用されなくなった(退職)場合
→ 前月及びその月 の保険料を控除できる
ポイント! 前月分とその月分が控除できるのは月末退職の場合です。
※例えば、 4 月 30 日に退職した場合、 5 月 1 日が資格喪失日で、 4 月分まで保険料が徴収されます。
4月の報酬から、 3 月分(前月分)と4月分(その月分)の保険料を控除できます。
※例えば、 4 月 20 日に退職した場合、4月 21 日が資格喪失日で、3月分まで保険料が徴収されます。
4月の報酬から、 3 月分(前月分)の保険料を控除できます。
5 月 23 日に被保険者資格を取得した者の健康保険料の源泉控除について、その者の給与支払方法が月給制であり、毎月 20 日締め、当月末日払いの場合、事業主は、最初の給与( 5 月 23 日から 6 月 20 日までの期間に係るもの)で 5 月分の健康保険料を控除することができるが、毎月末日締め、当月 25 日払いの場合、最初の給与( 5 月 23 日から 5 月末日までの期間に係るもの)では健康保険料を控除することができない。
・ 5 月 23 日に被保険者資格を取得した場合
→ 毎月 20 日締め、当月末日払いの場合
最初の給与( 6 月 30 日払い ・ 5 月 23 日から 6 月 20 日までの期間に係るもの)で、 5 月分(前月分)を控除することができる
→ 毎月末日締め、当月 25 日払いの場合
最初の給与( 5 月 25 日払い ・ 5 月 23 日から 5 月末日までの期間に係るもの)では控除することができない。
勤務していた適用事業所を5月 31 日で退職し、被保険者資格を喪失した者の健康保険料の源泉控除について、その者の給与支払方法が月給制であり、毎月末日締め、当月 25 日払いの場合、事業主は 5 月 25 日支払いの給与( 5 月 1 日から 5 月 31 日までの期間にかかるもの)で4月分及び5月分の健康保険料を控除することができる。
・5月 31 日退職・ 6 月 1 日資格喪失
・給与が毎月末日締め、当月 25 日払い
・ 5 月 25 日支払いの給与( 5 月 1 日から 5 月 31 日までの期間にかかるもの)で4月分(前月分)及び5月分(その月分)の健康保険料を控除することができる。
給与計算の締切り日が毎月 15 日であって、その支払日が当該月の 25 日である場合、 7 月 30 日で退職し、被保険者資格を喪失した者の保険料は 7 月分まで生じ、 8 月 25 日支払いの給与( 7 月 16 日から 7 月 30 日までの期間に係るもの)まで保険料を控除する。
7月 30 日退職の場合は、 7 月 31 日に被保険者資格を喪失します。
資格喪失月( 7 月)の保険料は徴収されませんので、問題文の保険料は 「 6 月分」まで 生じます。
7月 25 日支払いの給与( 6 月 16 日から 7 月 15 日までの期間に係るもの)から 6 月分の保険料を控除し、 8 月 25 日支払いの給与( 7 月 16 日から 7 月 30 日までの期間に係るもの)では、控除する保険料はありません。
4月 1 日に A 社に入社し、全国健康保険協会管掌健康保険の被保険者資格を取得した被保険者Xが、4月 15 日に退職し被保険者資格を喪失した。この場合、同月得喪に該当し、A社は、被保険者Xに支払う報酬から4月分としての一般保険料等額を控除する。その後、Xは 4 月 16 日にB社に就職し、再び全国健康保険協会管掌健康保険の被保険者資格を取得し、5月以降も継続して被保険者である場合、B社は、当該被保険者Xに支払う報酬から4月分の一般保険料等額を控除するが、この場合、A社が徴収した一般保険料等額は被保険者Xに返還されることはない。
1 日 ~ 15 日 ・ 16 日 ~
・ A 社→ 同月得喪・4月分としての一般保険料等額を控除する
・ B 社→ 4月分としての一般保険料等額を控除する
A 社でも B 社でも4月分の一般保険料等額を控除します。
A社が徴収した一般保険料等額は被保険者Xに返還されることはありません。
事業主は、被保険者に支払う報酬がないため保険料を控除できない場合でも、被保険者の負担する保険料について納付する義務を負う。
事業主は、被保険者に支払う報酬がないため保険料を控除できない場合も、報酬を支払っても控除できない場合も、被保険者の負担する保険料について納付する義務を負います。
(昭 2.2.18 保理第 578 号 )
前月から引き続き被保険者であり、 7 月 10 日に賞与を 30 万円支給された者が、その支給後である同月 25 日に退職し、同月 26 日に被保険者資格を喪失した。この場合、事業主は当該賞与に係る保険料を納付する義務はない。
被保険者資格の喪失月は、保険料徴収の必要はありません。
なお、被保険者資格の喪失月でも、被保険者期間中に支払われる賞与に基づき決定される標準賞与額は、年度の累計額に算入されます。このため、被保険者資格の喪失月であり資格喪失日の前日までに支払われる賞与額についても被保険者賞与支払届の提出が必要です。
( 平 19.5.1 庁保険発第 0501001 号 )
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健康保険は、療養の給付など「現物給付」が原則です。
「療養費」は、例外の「現金給付」です。
「療養費」は、例えば、やむを得ず保険医療機関でない病院で治療を受けたときなどに、病院の窓口で、いったん医療費を全額支払い、あとから一部負担金相当額などを差し引いた額が払い戻される制度です。
① 保険者は、 療養の給付若しくは入院時食事療養費、入院時生活療養費若しくは保険外併用療養費の支給 ( 以下「 療養の給付等」 という。 ) を行うことが 困難である と認めると き 、又は被保険者が保険医療機関等以外の病院、診療所、薬局その他の者から診療、薬剤の支給若しくは手当を受けた場合において、 保険者が やむを得ない ものと認めるとき は、療養の給付等に代えて、療養費を支給することができる。
② 療養費の額は、当該療養 ( 食事療養及び生活療養を除く 。 ) について算定した費用の額から、 一部負担金に相当する額 を 控除 した額及び当該食事療養又は生活療養について算定した費用の額から 食事療養標準負担額又は生活療養標準負担額 を 控除 した額を基準として、 保険者が定める 。
被保険者が無医村において、医師の診療を受けることが困難で、応急措置として緊急に売薬を服用した場合、保険者がやむを得ないものと認めるときは、療養費の支給を受けることができる。
「無医村で応急措置として緊急に売薬を服用した」場合で、保険者がやむを得ないものと認めるときは、療養の給付等に代えて療養費が支給されます。
(昭 13.8.20 社庶 1629 )
単に保険医の診療が不評だからとの理由によって、保険診療を回避して保険医以外の医師の診療を受けた場合には、療養費の支給は認められない。
「その地方に保険医がいない場合又は保険医はいても、その者が傷病等のために、診療に従事することができない場合等には、勿論療養費の支給は認められるが、単に保険診療が不評の理由によって保険診療を回避した場合には、療養費の支給は認められない。」とされています。
(昭 24.6.6 保文発 1017 号)
義手義足は、療養の過程において、その傷病の治療のため必要と認められる場合に療養費として支給されているが、症状固定後に装着した義肢の単なる修理に要する費用も療養費として支給することは認められる。
「義手義足は、療養の過程において、その傷病の治療のため必要と認められる場合に療養費として支給されているが、 症状固定後 に装着した義肢の単なる 修理に要する費用 を 療養費として支給することは認められない 。」とされています。
(昭 26.5.6 保文発 1443 号)
保険者は、訪問看護療養費の支給を行うことが困難であると認めるときは、療養費を支給することができる。
「療養の給付若しくは入院時食事療養費、入院時生活療養費若しくは保険外併用療養費の支給 ( 以下「療養の給付等」という。 ) を行うことが困難であると認めるとき」となっていますので、「訪問看護療養費」については、療養費の対象となりません。
現に海外にいる被保険者からの療養費の支給申請は、原則として、事業主等を経由して行わせ、その受領は事業主等が代理して行うものとし、国外への送金は行わない。
★海外において療養を受けた場合の療養費等の支給について
・療養費支給申請書等に添付する証拠書類が外国語で記載されている場合は、日本語の翻訳文を添付しなければなりません。
・療養費支給申請書等の証拠書類に添付する翻訳文には翻訳者の氏名及び住所を記載しなければなりません。
・現に海外にある被保険者からの療養費等の支給申請は、原則として、 事業主等を経由 して行わせ、その 受領は事業主等が代理して行う ものとし、 国外への送金は行わない こととされています。
・現に海外にある被保険者の療養費等の支給に係る照会は、 事業主等を経由して行う こととされています。
(昭 56.2.25 保険発第 10 号・庁保険発第 2 号 )
現に海外に居住する被保険者からの療養費の支給申請は、原則として事業主を経由して行うこととされている。また、その支給は、支給決定日の外国為替換算率(買レート)を用いて海外の現地通貨に換算され、当該被保険者の海外銀行口座に送金される。
邦貨換算率は、 支給決定日 の外国為替換算率( 買レートではなく 売レート )を用います。また、 被保険者の海外銀行口座に送金されるのではなく、 その 受領は事業主等が代理して行う ものとされています。
(昭 56.2.25 保険発第 10 号・庁保険発第 2 号 )
療養費の額は、当該療養(食事療養及び生活療養を除く。)について算定した費用の額から、その額に一部負担金の割合を乗じて得た額を控除した額及び当該食事療養又は生活療養について算定した費用の額から食事療養標準負担額又は生活療養標準負担額を控除した額を基準として、保険者が定める。
(例)療養と食事療養を受けた場合
療養費の額は、当該療養(食事療養及び生活療養を除く。)について算定した費用の額から、その額に一部負担金の割合を乗じて得た額を控除した額及び当該食事療養又は生活療養について算定した費用の額から食事療養標準負担額又は生活療養標準負担額を控除した額を 基準として、保険者が定める 。
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「出産育児一時金」と「家族出産育児一時金」をみていきます。
支給額や、「出産の定義」がポイントです。
また、直接支払制度や受取代理制度の内容も確認しましょう。
法第 101 条 ( 出産育児一時金 )
被保険者が出産したときは、出産育児一時金として、 政令で定める金額 を支給する。
令第 36 条、令和 5 年 3 月 30 日保保発 0330 第 8 号
法第 101 条の政令で定める金額は、 48 万 8 千円 とする。
※公益財団法人日本医療機能評価機構 ( 以下「機構」という。 ) が運営する 産科医療補償制度に加入する医療機関等 ( 以下「加入分娩機関」という。 ) については、加入分娩機関の医学的管理下において 在胎週数 22 週に達した日以後の出産 がなされたことが認められた場合には、出産育児一時金等の額は 1 万 2 千円を加算 して 50 万円 を支給すること。
法第 114 条 ( 家族出産育児一時金 )
被保険者の 被扶養者が出産したとき は、家族出産育児一時金として、 被保険者に対し 、第 101 条の政令で定める金額を支給する
被保険者が出産したときは、出産育児一時金として、政令で定める金額が支給される。政令で定める金額は、 < A > 円である。ただし、病院、診療所、助産所その他の者であって、所定の要件のいずれにも該当する出産であると保険者が認めるときは、 < A > 円に、 < B > 万円を超えない範囲内で保険者が定める金額を加算した金額である。出産育児一時金は、妊娠4か月( < C > 日)以上の出産であれば、早産、死産、流産、人工妊娠中絶であっても支給される。
① 1 ② 2 ④ 3 ⑧ 5
⑨ 84 ⑩ 85 ⑪ 86 ⑫ 87
⑬ 46 万 8,000 ⑭ 47 万 8,000 ⑮ 48 万 8,000 ⑯ 49 万 8,000
< A > ⑮ 48 万 8,000
②【 H27 年出題】 ※改正による修正あり
出産育児一時金の額は、公益財団法人日本医療機能評価機構が運営する産科医療補償制度に加入する医療機関等の医学的管理下における在胎週数 22 週に達した日以後の出産(死産を含む。)であると保険者が認めたときには 50 万円、それ以外のときには 48 万8千円である。
■産科医療補償制度に加入する医療機関等 ( 「加入分娩機関」という。 ) の医学的管理下における在胎週数 22 週に達した日以後の出産(死産を含む。) → 50 万円
■① 加入分娩機関の医学的管理下 以外 の出産
② 加入分娩機関の医学的管理下における出産であっても、在胎週数 22 週未満 の出産 ( 流産、人工妊娠中絶を含む。 )
( 令和 5 年 3 月 30 日保保発 0330 第 8 号 )
令和 5 年 4 月 1 日以降、被保険者の被扶養者が産科医療補償制度に加入する医療機関等で医学的管理の下、妊娠週数 22 週以降に双子を出産した場合、家族出産育児一時金として、被保険者に対し 100 万円が支給される。
出産育児一時金・家族出産育児一時金は、胎児数に応じて支給されますので、双子の場合は、 50 万円 ×2 = 100 万円です。
( 令和 5 年 3 月 30 日保保発 0330 第 8 号 )
なお、「家族出産育児一時金」は、「被扶養者」ではなく、 被保険者に対し 支給されることにも注意しましょう。
被保険者が、妊娠6か月の身体をもって業務中に転倒強打して早産したときは、健康保険法に規定される保険事故として、出産育児一時金が支給される。
健康保険の「出産」は、 妊娠4か月( 85 日)以上 の出産をいいます。早産、死産、流産、人工妊娠中絶も対象です。
妊娠6か月で業務中に転倒強打して早産したときでも、健康保険法に規定される保険事故として、出産育児一時金が支給されます。
( 昭 3.3.16 保発第 11 号、昭 24.3.26 保文発第 523 号 )
妊娠4か月を過ぎてから業務上の事故により流産し、労災保険法の療養補償給付を受けた場合、健康保険から出産育児一時金の支給は行われない。
流産が業務上の事由による疾病と認められ、労災保険法の療養補償給付が支給されたとしても、健康保険法に規定される保険事故として、出産育児一時金が支給されます。
( 昭 3.3.16 保発第 11 号、昭 24.3.26 保文発第 523 号 )
出産育児一時金等(出産育児一時金及び家族出産育児一時金をいう。)の医療機関等(病院、診療所又は助産所をいう。)への直接支払制度は、被保険者等が医療機関等との間に、出産育児一時金等の支給申請及び受取に係る代理契約を締結の上、出産育児一時金等の額を限度として、医療機関等が被保険者等に代わって出産育児一時金等の支給申請及び受取を直接保険者と行うことにより、被保険者等があらまじめまとまった現金を用意した上で医療機関等の窓口において出産費用を支払う経済的負担の軽減を図るものである。
★直接支払制度のポイント→ 医療機関等が支給申請を行う
・ 医療機関等が 被保険者等に代わって出産育児一時金等の 支給申請及び受取 を 直接保険者と行います
(令 6.12.2 保発 1202 第 50 号)
出産育児一時金の受取代理制度は、被保険者が医療機関等を受取代理人として出産育児一時金を事前に申請し、医療機関等が被保険者に対して請求する出産費用の額(当該請求額が出産育児一時金として支給される額を上回るときは当該支給される額)を限度として、医療機関等が被保険者に代わって出産育児一時金を受け取るものである。
★受取代理制度のポイント → 被保険者自らが支給申請を行う
・ 被保険者が 医療機関等を受取代理人として出産育児一時金を 事前に申請 し、医療機関等が被保険者に代わって出産育児一時金を受け取ります
家族出産育児一時金は、被保険者の被扶養者である配偶者が出産した場合にのみ支給され、被保険者の被扶養者である子が出産した場合には支給されない。
家族出産育児一時金は、「被保険者の被扶養者」が出産した場合に支給されます。
被保険者の被扶養者である子が出産した場合でも支給されます。
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健康保険法「保険外併用療養費」
保険外併用療養費には、「評価療養」、「患者申出療養」、「選定療養」があります。
「保険適用外」の医療等と保険診療の併用が認められている制度です。
<例>個室に入院して差額ベッド料が徴収される場合
保険適用部分 保険適用外の部分
例えば、医療費の総額が 100 万円で、そのうち差額ベッド代が 10 万円だった場合
→ 差額ベッド代の 10 万円は、全額自己負担。
→ 保険が適用される部分は、「療養の給付」の範囲と共通する部分
保険が適用される部分 90 万円
→ 「一部負担金」相当額は、「 90 万円」のうち「 3 割」の 27 万円です。
「保険外併用療養費」として現物給付されるのは、「 90 万円」のうち「 7 割」の 63 万円です。
法第 86 条 ( 保険外併用療養費 )
① 被保険者が、厚生労働省令で定めるところにより、保険医療機関等のうち自己の選定するものから、電子資格確認等により、被保険者であることの確認を受け、 評価療養、患者申出療養又は選定療養 を受けたときは、その療養に要した費用について、 保険外併用療養費を支給する 。
② 保険外併用療養費の額は、第1号に掲げる額 ( 当該療養に 食事療養が含まれる ときは当該額及び第2号に掲げる額の合算額、当該療養に 生活療養が含まれる ときは当該額及び第3号に掲げる額の合算額 ) とする。
( 1 ) 当該療養 ( 食事療養及び生活療養を 除く 。 ) につき 厚生労働大臣が定めるところにより算定した費用の額 ( その額が現に当該療養に要した費用の額を超えるときは、当該現に療養に要した費用の額 ) から、 一部負担金に相当する額 を 控除 した額
( 2 ) 当該 食事療 養につき厚生労働大臣が定める基準により算定した費用の額 ( その額が現に当該食事療養に要した費用の額を超えるときは、当該現に食事療養に要した費用の額 ) から 食事療養標準負担額 を控除 した額
( 3 ) 当該 生活療養 につき 厚生労働大臣が定める基準により算定した費用の額 ( その額が現に当該生活療養に要した費用の額を超えるときは、当該現に生活療養に要した費用の額 ) から 生活療養標準負担額 を控除 した額
厚生労働大臣が定める 高度の医療技術 を用いた療養その他の療養であって、療養の給付の対象とすべきものであるか否かについて、適正な医療の効率的な提供を図る観点から 評価を行うことが必要な療養 ( 患者申出療養を除く。 ) として厚生労働大臣が定めるもの
高度の医療技術を用いた療養であって、当該療養を受けようとする者の 申出に基づき 、療養の給付の対象とすべきものであるか否かについて、適正な医療の効率的な提供を図る観点から評価を行うことが必要な療養として厚生労働大臣が定めるもの
被保険者の 選定 に係る 特別の病室の提供 その他の厚生労働大臣が定める療養
保険外併用療養費の対象となる選定療養とは、「被保険者の選定に係る特別の病室の提供その他の厚生労働大臣が定める療養」をいい、厚生労働省告示「厚生労働大臣の定める評価療養、患者申出療養及び選定療養」第 2 条に規定されている選定療養として、第 1 号から第 11 号が掲げられている。
そのうち第 4 号によると、「病床数が < A > の病院について受けた初診 ( 他の病院又は診療所からの文書による紹介がある場合及び緊急その他やむを得ない事情がある場合に受けたものを除く。 ) と規定されており、第 7 号では、「別に厚生労働大臣が定める方法により計算した入院期間が < B > を超えた日以後の入院及びその療養に伴う世話その他の看護 ( 別に厚生労働大臣が定める状態等にある者の入院及びその療養に伴う世話その他の看護を除く。 ) 」と規定されている。
⑤ 90 日 ⑥ 120 日 ⑦ 150 以上 ⑧ 150 日
⑨ 180 以上 ⑩ 180 日 ⑪ 200 以上 ⑫ 250 以上
(厚生労働大臣の定める評価療養、患者申出療養及び選定療養)
被保険者が予約診察制をとっている病院で予約診察を受けた場合には、保険外併用療養費制度における選定療養の対象となり、その特別料金は、全額自己負担となる。
「予約に基づく診察」は、保険外併用療養費制度における選定療養の対象となり、その特別料金は、全額自己負担となります。
(厚生労働大臣の定める評価療養、患者申出療養及び選定療養)
患者申出療養とは、高度の医療技術を用いた療養であって、当該療養を受けようとする者の申出に基づき、評価療養の給付の対象とすべきものであるか否かについて、適正な医療の効率的な提供を図る観点から評価を行うことが必要な療養として厚生労働大臣が定めるものをいう。
患者申出療養のキーワードは、「療養を受けようとする者の 申出に基づき 」の部分です。
患者申出療養は、「将来的に保険適用につなげるためのデータ、科学的根拠を集積することを目的」としています。
患者申出療養の申出は、厚生労働大臣が定めるところにより、厚生労働大臣に対し、当該申出に係る療養を行う医療法第4条の3に規定する臨床研究中核病院 ( 保険医療機関であるものに限る。 ) の開設者の意見書その他必要な書類を添えて行う。
患者申出療養の申出は、厚生労働大臣が定めるところにより、 厚生労働大臣に対し 、当該申出に係る療養を行う 臨床研究中核病院 ( 保険医療機関であるものに限る。 ) の開設者の意見書その他必要な書類を添えて行います。
臨床研究中核病院とは、「日本発の革新的医薬品・医療機器の開発などに必要となる質の高い臨床研究を推進するため、国際水準の臨床研究や医師主導治験の中心的役割を担う病院」です。
患者自己負担割合が 3 割である被保険者が保険医療機関で保険診療と選定療養を併せて受け、その療養に要した費用が、保険診療が 30 万円、選定療養が 10 万円であるときは、被保険者は保険診療の自己負担額と選定療養に要した費用を合わせて 12 万円を当該保険医療機関に支払う。
保険適用部分( 30 万円) 保険適用外の部分
患者自己負担割合が 3 割である被保険者が保険医療機関で保険診療と選定療養を併せて受け、その療養に要した費用が、保険診療が 30 万円、選定療養が 10 万円であるときは、被保険者は保険診療の自己負担額( 9 万円)と選定療養に要した費用( 10 万円)を合わせて 19 万円を当該保険医療機関に支払います。
食事療養に要した費用は、保険外併用療養費の支給の対象とはならない。
「食事療養に要した費用」は、保険外併用療養費の支給の 対象となります 。
★療養に食事療養が含まれるときは( 1 )+( 2 )が保険外併用療養費の額となります。
( 1 ) 当該療養 ( 食事療養及び生活療養を 除く 。 ) につき 厚生労働大臣が定めるところにより算定した費用の額 から 一部負担金に相当する額 を 控除 した額
( 2 ) 当該 食事療 養につき厚生労働大臣が定める基準により算定した費用の額 から 食事療養標準負担額 を控除 した額
保険適用部分 保険適用外の部分
(入院時食事療養費に当たる部分)
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労働保険徴収法「印紙保険料の認定決定」
今回のテーマは「印紙保険料の認定決定」です。
「追徴金の額」、「納入告知書による通知」がポイントです。
法第 25 条 ( 印紙保険料の決定及び追徴金 )
① 事業主が 印紙保険料の納付を怠った場合 には、政府は、その 納付すべき印紙保険料の額を決定し、これを事業主に通知する 。
② 事業主が、 正当な理由がない と認められるにもかかわらず、印紙保険料の納付を怠ったときは、政府は、厚生労働省令で定めるところにより、認定決定された印紙保険料の額 ( その額に 1,000 円未満 の端数があるときは、その端数は、 切り捨てる 。 ) の 100 分の 25 に相当する額の追徴金を徴収する。ただし、納付を怠った印紙保険料の額が 1,000 円未満 であるときは、この限りでない。
①【 H25 年出題】(雇用)
事業主が印紙保険料の納付を怠ったことにより、所轄都道府県労働局歳入徴収官が行う認定決定の通知は、納入告知書によって行われる。
①【 H25 年出題】(雇用) 〇
印紙保険料の認定決定の通知のポイント!
・ 所轄都道府県労働局歳入徴収官 が 納入告知書 によって行います
②【 H28 年出題】 (雇用)
印紙保険料を所轄都道府県労働局歳入徴収官が認定決定したときは、納付すべき印紙保険料については、日本銀行(本店、支店、代理店及び歳入代理店をいう。)に納付することはできず、所轄都道府県労働局収入官吏に現金で納付しなければならない。
②【 H28 年出題】 (雇用) ×
印紙保険料を所轄都道府県労働局歳入徴収官が認定決定したときは、納付すべき印紙保険料については、「 日本銀行又は都道府県労働局収入官吏 」に納付しなければなりません。
日本銀行に納付することもできますし、所轄都道府県労働局収入官吏に納付することもできます。
なお、雇用保険印紙で納付するのではなく 「現金」で納付しなければならない 点もポイントです。
(則第 38 条第 3 項(ニ))
➂【 H28 年出題】 (雇用)
事業主は、正当な理由がないと認められるにもかかわらず、印紙保険料の納付を怠ったときは、認定決定された印紙保険料の額(その額に 1,000 円未満の端数があるときは、その端数は、切り捨てる)の 100 分の 10 に相当する追徴金を徴収される。
➂【 H28 年出題】 (雇用) ×
印紙保険料の認定決定については、認定決定された印紙保険料の額(その額に 1,000 円未満の端数があるときは、その端数は、切り捨てる)の 100 分の 25 に相当する追徴金が徴収されます。
なお、認定決定された確定保険料についての追徴金の割合は、「 100 分の 10 」です。
印紙保険料についての追徴金の割合の方が高いことに注意しましょう。
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概算保険料の認定決定と確定保険料の認定決定をみていきます。
「納付書と納入告知書」、「追徴金の有無」の違いに注意しましょう。
➂ 政府は、事業主が 概算保険料 申告書を 提出しない とき、又はその申告書の記載に 誤りがある と認めるときは、労働保険料の額を 決定 し、これを事業主に 通知する 。
④ 通知を受けた事業主は、納付した労働保険料の額が政府の決定した労働保険料の額に足りないときはその不足額を、納付した労働保険料がないときは政府の決定した労働保険料を、その 通知を受けた日から 15 日以内 に納付しなければならない。
④ 政府は、事業主が 確定保険料 申告書を 提出しない とき、又はその申告書の記載に 誤りがある と認めるときは、労働保険料の額を 決定 し、これを事業主に 通知する 。
⑤ 通知を受けた事業主は、納付した労働保険料の額が政府の決定した労働保険料の額に足りないときはその不足額を、納付した労働保険料がないときは政府の決定した労働保険料を、その 通知を受けた日から 15 日以内 に納付しなければならない。
① 政府は、事業主が 確定保険料の認定決定 による労働保険料又はその不足額を納付しなければならない場合には、その納付すべき額 ( その額に 1,000 円未満 の端数があるときは、その端数は、 切り捨てる 。 ) に 100 分の 10 を乗じて得た額 の追徴金を徴収する 。ただし、事業主が 天災その他やむを得ない理由 により、認定決定による労働保険料又はその不足額を納付しなければならなくなった場合は、この限りでない。
② 労働保険料又はその不足額が 1,000 円未満 であるときは、追徴金を徴収しない。
★「認定決定」を行うのは、「都道府県労働局歳入徴収官」です。
①【 H25 年出題】 (雇用)
事業主が所定の納期限までに概算保険料申告書を提出しなかったことにより、所轄都道府県労働局歳入徴収官が行う認定決定の通知は、納入告知書によって行われる。
①【 H25 年出題】 (雇用) ×
「認定決定に係る 概算保険料 」について、未納額や不足額は、「 納付書 」で納付します。納入告知書による通知は行われません。確定保険料の認定決定との違いに注意しましょう。
(則第第 38 条第 4 項)
②【 H25 年出題】 (雇用)
事業主が所定の納期限までに確定保険料申告書を提出しなかったことにより、所轄都道府県労働局歳入徴収官が行う認定決定の通知は、納入告知書によって行われる。
②【 H25 年出題】 (雇用) 〇
所轄都道府県労働局歳入徴収官が行う「認定決定に係る 確定保険料」 の通知は、 納入告知書 によって行われます。
➂【 H26 年出題】 (雇用)
事業主が、所定の期限までに概算保険料申告書を提出しなかったことにより、所轄都道府県労働局歳入徴収官より納付すべき労働保険料の額の通知を受けたときは、当該事業主は、通知された労働保険料の額及び当該保険料の額(その額に 1,000 円未満の端数があるときは、その端数は切り捨てる。)に 100 分の 10 を乗じて得た額の追徴金を納付しなければならない。
➂【 H26 年出題】 (雇用) ×
「概算保険料」については、認定決定が行われても、「追徴金」は徴収されません。
④【 R4 年出題】 (労災)
事業主が所定の納期限までに確定保険料申告書を提出したが、当該事業主が法令の改正を知らなかったことによりその申告書の記載に誤りが生じていると認められるとき、所轄都道府県労働局歳入徴収官が正しい確定保険料の額を決定し、その不足額が 1,000 円以上である場合には、労働保険徴収法第 21 条に規定する追徴金が徴収される。
④【 R4 年出題】 (労災) 〇
「確定保険料」につき認定決定が行われ、その不足額が 1,000 円以上である場合は、「追徴金」が徴収されます。
なお、天災その他やむを得ない理由の場合は、追徴金は徴収されませんが、法令の不知はやむを得ない理由に含まれません。(昭 56.9.25 労徴発 68 号)
⑤【 R1 年出題】 (労災)
事業主が提出した確定保険料申告書の記載に誤りがあり、労働保険料の額が不足していた場合、所轄都道府県労働局歳入徴収官は労働保険料の額を決定し、これを事業主に通知する。このとき事業主は、通知を受けた日の翌日から起算して 30 日以内にその不足額を納付しなければならない。
⑤【 R1 年出題】 (労災) ×
通知を受けた日から「 15 日以内」に納付しなければなりません。
なお、「翌日」起算となりますので、「通知を受けた日の 翌日から起算 して 15 日以内」に納付しなければなりません。
⑥【 R6 年出題】 (雇用)
労働保険徴収法第 21 条の規定により追徴金を徴収しようとする場合、所轄都道府県労働局歳入徴収官は、事業主が通知を受けた日から起算して 30 日を経過した日をその納期限と定め、納入告知書により、事業主に当該追徴金の額、その算定の基礎となる事項及び納期限を通知しなければならない。
⑥【 R6 年出題】 (雇用) ×
「 追徴金 」を徴収しようとする場合、所轄都道府県労働局歳入徴収官は、「事業主が通知を受けた日」ではなく、 「 通知を発する日 」から起算して 30 日 を経過した日 をその納期限と定め、 納入告知書 により、事業主に通知しなければなりません。
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「一般保険料」についての概算保険料の申告・納付手続をみていきましょう。
<継続事業・一括有期事業の場合>
① 事業主は、 保険年度ごと に、概算保険料を、概算保険料申告書に添えて、 その保険年度の6月1日から 40 日以内 ( 保険年度の中途 に保険関係が成立したものについては、当該 保険関係が成立した日から 50 日以内 ) に納付しなければならない。
・ その保険年度に使用する すべての労働者 ( 保険年度の 中途に保険関係が成立 したものについては、当該 保険関係が 成立した日 からその 保険年度の末日まで に使用するすべての労働者 ) に係る 賃金総額 ( その額に 千円未満 の端数があるときは、その端数は、 切り捨てる 。 ) の 見込額 に 一般保険料率 を乗じて算定する
則第 24 条 ( 賃金総額の見込額の特例等 )
当該保険年度の賃金総額の見込額が、 直前の保険年度の 賃金総額の 100 分の 50 以上 100 分の 200 以下 である場合にあっては、「 直前の保険年度に使用した すべての労働者に係る賃金総額」を用いて算定する。
② 有期事業については、その事業主は、概算保険料を、概算保険料申告書に添えて、 保険関係が成立した日 から 20 日以内 に納付しなければならない。
当該保険関係に係る 全期間 に使用するすべての労働者に係る 賃金総額の見込額 に当該事業についての一般保険料率(労災保険率)を乗じて算定する
①【 H30 年出題】 (雇用)
継続事業(一括有期事業を含む。)について、前保険年度から保険関係が引き続く事業に係る労働保険料は保険年度の 6 月 1 日から起算して 40 日以内の 7 月 10 日までに納付しなければならないが、保険年度の中途で保険関係が成立した事業に係る労働保険料は保険関係が成立した日の翌日から起算して 50 日以内に納付しなければならない。
①【 H30 年出題】 (雇用) 〇
★継続事業(一括有期事業を含む。) の概算保険料について
前保険年度から保険関係が引き続く事業
保険年度の 6 月 1 日から 40 日以内
( 当日起算 )→ 7 月 10 日まで
保険年度の中途で保険関係が成立した事業
保険関係が 成立した日 から 50 日以内
(例) 4 月 1 日に保険関係が成立した場合は、 4 月 2 日から起算して 50 日以内( 5 月 21 日まで)
②【 R1 年出題】 (労災)
継続事業で特別加入者がいない場合の概算保険料は、その保険年度に使用するすべての労働者(保険年度の中途に保険関係が成立したものについては、当該保険関係が成立した日からその保険年度の末日までに使用するすべての労働者)に係る賃金総額(その額に 1,000 円未満の端数があるときは、その端数は切り捨てる。以下本肢において同じ。)の見込額が、直前の保険年度の賃金総額の 100 分の 50 以上 100 分の 200 以下である場合は、直前の保険年度に使用したすべての労働者に係る賃金総額に当該事業についての一般保険料に係る保険料率を乗じて算定する。
②【 R1 年出題】 (労災) 〇
★継続事業(一括有期事業を含む。) の賃金総額について
前保険年度から保険関係が引き続く事業
その保険年度 に使用するすべての労働者に係る賃金総額の見込額
保険年度の中途で保険関係が成立した事業
保険関係が 成立した日 からその 保険年度の末日まで に使用するすべての労働者に係る賃金総額の見込額
※その額に 1,000 円未満の端数があるときは、その端数は切り捨てる
賃金総額の見込額が、 直前の保険年度 の賃金総額の 100 分の 50 以上 100 分の 200 以下 の場合は、 直前の保険年度 に使用したすべての労働者に係る 賃金総額 を使います
➂【 H27 年出題】 (労災)
複数年にわたる建設の有期事業の事業主が納付すべき概算保険料の額は、その事業の当該保険関係に係る全期間に使用するすべての労働者に係る賃金総額(その額に 1,000 円未満の端数があるときは、その端数は切り捨てる。)の見込額に、当該事業についての一般保険料率を乗じて算定した額となる。
➂【 H27 年出題】 (労災) 〇
「有期事業」の概算保険料の額は、その事業の「 全期間 」(開始から終了まで)に使用するすべての労働者に係る賃金総額の見込額を使って計算します。保険年度単位ではありません。
④【 H27 年出題】 (労災)
建設の有期事業を行う事業主は、当該事業に係る労災保険の保険関係が成立した場合には、その成立した日の翌日から起算して 20 日以内に、概算保険料を概算保険料申告書に添えて、申告・納付しなければならない。
④【 H27 年出題】 (労災) 〇
有期事業の概算保険料は、 保険関係が成立した日 から 20 日以内 に納付しなければなりません。 「翌日」から起算 することと「 20 日以内」がポイントです。
⑤【 H29 年出題】 (雇用)
平成 29 年 4 月 1 日から2年間の有期事業(一括有期事業を除く。)の場合、概算保険料として納付すべき一般保険料の額は、各保険年度ごとに算定し、当該各保険年度に使用するすべての労働者に係る賃金総額の見込額の合計額に当該事業の一般保険料率を乗じて得た額となる。この場合、平成 30 年度の賃金総額の見込額については、平成 29 年度の賃金総額を使用することができる。
⑤【 H29 年出題】 (雇用) ×
「有期事業」の場合、概算保険料として納付すべき一般保険料の額は、「 全期間 」に使用するすべての労働者に係る賃金総額の見込額の合計額に当該事業の一般保険料率を乗じて得た額となります。
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「労働保険料」には次の6つの種類があります。
今回は、労働保険料の中の「一般保険料」をみていきます。
「一般保険料」は労働者の労災保険料と雇用保険料です。「賃金総額」を使って計算します。
法第 11 条 ( 一般保険料の額 )
① 一般保険料の額は、 賃金総額 に 一般保険料に係る保険料率 を乗じて得た額とする。
② 「賃金総額」とは 、事業主がその事業に使用する すべての労働者に支払う賃金の総額 をいう。
③ 厚生労働省令で定める事業 については、厚生労働省令で定めるところにより算定した額を当該事業に係る賃金総額とする。
則第 12 条 ( 賃金総額の特例 )
法第 11 条第3項の厚生労働省令で定める事業は、 労災保険 に係る保険関係が成立している事業のうち次の各号に掲げる事業であって、 賃金総額を正確に算定することが困難なもの とする。
( 1 ) 請負による建設の事業
( 3 ) 造林の事業、木炭又は薪を生産する事業その他の林業の事業 ( 立木の伐採の事業を除く。 )
( 4 ) 水産動植物の採捕又は養殖の事業
法第 12 条 ( 一般保険料に係る保険料率 )
① 一般保険料に係る保険料率は、次のとおりとする。
( 1 ) 労災保険及び雇用保険に係る保険関係が成立している事業にあっては、 労災保険率と雇用保険率とを加えた率
( 2 ) 労災保険に係る保険関係のみが成立している事業にあっては、 労災保険率
( 3 ) 雇用保険に係る保険関係のみが成立している事業にあっては、 雇用保険率
今回は「賃金総額」をみていきます。
①【 H26 年出題】(労災)
慶弔見舞金は、就業規則に支給に関する規定があり、その規定に基づいて支払われたものであっても労働保険料の算定基礎となる賃金総額に含めない。
①【 H26 年出題】(労災) 〇
慶弔見舞金など個人的・臨時的な吉凶禍福に対して支給されるものは、就業規則等の規定に基づいて事業主に支給が義務付けられていても、「賃金」として取り扱われませんので、労働保険料の算定基礎となる賃金総額に含めません。
(昭 25.2.16 基発 127 号)
②【 R4 年出題】 (労災)
健康保険法第 99 条の規定に基づく傷病手当金について、標準報酬の 6 割に相当する傷病手当金が支給された場合において、その傷病手当金に付加して事業主から支給される給付額は、恩恵的給付と認められる場合には、一般保険料の額の算定の基礎となる賃金総額に含めない。
②【 R4 年出題】 (労災) 〇
健康保険法第 99 条の規定に基づく傷病手当金に付加して事業主から支給される給付額は、恩恵的給付と認められる場合には、賃金とは認められないため、一般保険料の額の算定の基礎となる賃金総額に含めません。
(昭 24.6.14 基災 3850 号)
③【 R4 年出題】 (労災)
法人の取締役であっても、法令、定款等の規定に基づいて業務執行権を有しないと認められる者で、事実上、業務執行権を有する役員等の指揮監督を受けて労働に従事し、その対償として賃金を受けている場合には労災保険が適用されるため、当該取締役が属する事業場に係る労災保険料は、当該取締役に支払われる賃金(法人の機関としての職務に対する報酬を除き、一般の労働者と同一の条件の下に支払われる賃金のみをいう。)を算定の基礎となる賃金総額に含めて算定する。
③【 R4 年出題】 (労災) 〇
法人の取締役であっても、事実上、業務執行権を有する役員等の 指揮監督を受けて 労働に従事し、その対償として 賃金を受けている 場合は「労働者」として取り扱われ、労災保険が適用されます。
そのため、労災保険料は、当該取締役に支払われる賃金(法人の機関としての職務に対する報酬を除き、 一般の労働者と同一の条件の下に支払われる賃金のみ をいう。)を賃金総額に含めて算定します。
(昭 34.1.26 基発 48 号、昭 61.3.14 基発 141 号)
④【 R4 年出題】 (雇用)
A及び B の2つの適用事業主に雇用される者XがAとの間で主たる賃金を受ける雇用関係にあるときは、XはAとの雇用関係においてのみ労働保険の被保険者資格が認められることになり、労働保険料の算定は、AにおいてXに支払われる賃金のみをAの賃金総額に含めて行い、BにおいてXに支払われる賃金はBの労働保険料の算定における賃金総額に含めない。
④【 R4 年出題】 (雇用) ×
「労災保険」と「雇用保険」の違いに注意しましょう
★同時に 2 以上の雇用関係にある労働者の 雇用保険 について
当該 2 以上の雇用関係のうち 一の雇用関係 (原則として、その者が生計を維持するに必要な 主たる賃金を受ける雇用関係 とする) についてのみ 、雇用保険の被保険者となります。
問題文の場合は、Xは主たる賃金を受ける雇用関係にあるAとの雇用関係においてのみ雇用保険の被保険者資格が認められます。
そのため、「雇用保険の保険料」の算定については、AにおいてXに支払われる賃金のみをAの賃金総額に含めて行い、BにおいてXに支払われる賃金はBの雇用保険料の算定における賃金総額に含めません。
★同時に 2 以上の雇用関係にある労働者の 労災保険 について
労災保険は、それぞれで適用されます。
そのため労災保険料は、AにおいてXに支払われる賃金はAの賃金総額に含めて行い、BにおいてXに支払われる賃金はBの賃金総額に含めて算定します。
⑤【 R4 年出題】 (労災)
労災保険に係る保険関係が成立している請負による建設の事業であって、労働保険徴収法第 11 条第 1 項、第 2 項に規定する賃金総額を正確に算定することが困難なものについては、その事業の種類に従い、請負金額に同法施行規則別表第2に掲げる労務費率を乗じて得た額を賃金総額とするが、その賃金総額の算定に当たっては、消費税等相当額を含まない請負金額を用いる。
⑤【 R4 年出題】 (労災) 〇
「 労災保険 」に係る保険関係が成立している 請負による建設の事業 であって、 賃金総額を正確に算定することが困難 なものについては、賃金総額の特例が認められています。
賃金総額は、「 請負金額×労務費率 」となります。
賃金総額の算定に当たっては、 消費税等相当額を 含まない 請負金額を用います。
(則第 4 条第 1 項、則第 13 条第 1 項)
⑥【 R4 年出題】 (労災)
労災保険に係る保険関係が成立している造林の事業であって、労働保険徴収法第 11 条第 1 項、第 2 項に規定する賃金総額を正確に算定することが困難なものについては、所轄都道府県労働局長が定める素材 1 立方メートルを生産するために必要な労務費の額に、生産するすべての素材の材積を乗じて得た額を賃金総額とする。
⑥【 R4 年出題】 (労災) ×
・ 労災保険 に係る保険関係が成立している「 立木の伐採の事業 」で、 賃金総額を正確に算定することが困難なもの の賃金総額の特例
→ 所轄都道府県労働局長が定める 素材1立方メートルを生産するために必要な労務費の額 に、 生産するすべての素材の材積 を乗じて得た額を賃金総額とする。(則第 14 条)
・ 労災保険 に係る保険関係が成立している「 造林の事業 、木炭又は薪を生産する事業その他の林業の事業 ( 立木の伐採の事業を除く。 ) 」及び「水産動植物の採捕又は養殖の事業」で、 賃金総額を正確に算定することが困難なもの の賃金総額の特例
→ その事業の労働者につき労働基準法の規定に基づき厚生労働大臣が定める 平均賃金に相当する額 に、それぞれの 労働者の使用期間の総日数 を乗じて得た額の合算額を賃金総額とする(則第 15 条)
問題文の場合は、「その事業の労働者につき労働基準法の規定に基づき厚生労働大臣が定める 平均賃金に相当する額 に、それぞれの 労働者の使用期間の総日数 を乗じて得た額の合算額を賃金総額とする。」となります。
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労働保険徴収法「一元適用事業と二元適用事業」
労災保険と雇用保険の適用や徴収の事務を一元的に行う事業を「一元適用事業」、別個に行う事業を「二元適用事業」といいます。
原則は「一元適用事業」で、「二元適用事業」に当たる事業は限定されています。「二元適用事業」に当たる事業をおぼえましょう。
① 都道府県及び市町村 の行う事業 その他厚生労働省令で定める事業 については、当該事業を 労災保険に係る保険関係 及び 雇用保険に係る保険関係 ごとに 別個の事業 とみなしてこの法律を適用する。
② 国 の行なう事業及び①に規定する事業については、労働者の範囲 ( ①に規定する事業のうち厚生労働省令で定める事業については、労働者の範囲及び一般保険料の納付 ) に関し、厚生労働省令で別段の定めをすることができる。
法第 39 条第1項の厚生労働省令で定める事業は、次のとおりとする。
( 1 ) 都道府県及び市町村の行う事業
( 2 ) 都道府県に準ずるもの及び市町村に準ずるものの行う事業
( 3 ) 港湾労働法の港湾運送の行為を行う事業
( 4 ) 農林、畜産、養蚕、水産の事業
①【 H26 年出題】(雇用)
労働保険徴収法は、労働保険の適用徴収の一元化を目的として制定されたものであるが、都道府県及び市町村の行う事業については、労災保険と雇用保険とで適用労働者の範囲が異なるため、両保険ごとに別個の事業とみなして同法を適用することとしている。
①【 H26 年出題】(雇用) 〇
「都道府県及び市町村の行う事業」は、労災保険と雇用保険を別個の事業とみなして労働保険徴収法を適用する二元適用事業です。
②【 H26 年出題】 (雇用)
国の行う事業(「国の直営事業」及び「労働基準法別表第1に掲げる事業を除く官公署の事業」)については、二元適用事業とはならない。
②【 H26 年出題】 (雇用) 〇
国の行う事業には、労災保険が適用されないため、二元適用事業となりません。
国、都道府県及び市町村の行う事業は、労災保険に係る保険関係と雇用保険に係る保険関係ごとに別個の二つの事業として取り扱い、一般保険料の算定、納付等をそれぞれ二つの事業ごとに処理するいわゆる二元適用事業とされている。
「国」の行う事業は、二元適用事業ではありません。
④【 R6 年出題】 (雇用)
都道府県に準ずるもの及び市町村に準ずるものの行う事業については、労災保険に係る保険関係と雇用保険に係る保険関係の双方を一の事業についての労働保険の保険関係として取り扱い、一般保険料の算定、納付等の手続きを一元的に処理する事業として定められている。
④【 R6 年出題】 (雇用) ×
「都道府県に準ずるもの及び市町村に準ずるものの行う事業」は、労災保険に係る保険関係と雇用保険に係る保険関係を別個に扱う二元適用事業です。
⑤【 H28 年出題】 (雇用)
一元適用事業であって労働保険事務組合に労働保険事務の処理を委託しないもの(雇用保険にかかる保険関係のみが成立している事業を除く。)に関する保険関係成立届の提出先は、所轄労働基準監督署長である。
⑤【 H28 年出題】 (雇用) 〇
一元適用事業 で労働保険事務組合に 労働保険事務の処理を委託しない ものに関する保険関係成立届の提出先は、所轄労働基準監督署長です。
なお、一元適用事業で労働保険事務組合に労働保険事務の処理を委託しないものでも、「 雇用保険にかかる保険関係のみが成立している事業」 に関する保険関係成立届の提出先は、所轄公共職業安定所長です。
⑥【 H28 年出題】 (雇用)
一元適用事業であって労働保険事務組合に労働保険事務の処理を委託するものに関する保険関係成立届の提出先は、所轄公共職業安定所長である。
⑥【 H28 年出題】 (雇用) 〇
一元適用事業で労働保険事務組合に 労働保険事務の処理を委託する ものに関する保険関係成立届の提出先は、所轄公共職業安定所長です。
⑦【 R4 年出題】 (雇用)
労働保険徴収法第 39 条第 1 項に規定する事業以外の事業(いわゆる一元適用事業)であっても、雇用保険の適用を受けない者を使用するものについては、二元適用事業に準じ、当該事業を労災保険に係る保険関係及び雇用保険に係る保険関係ごとに別個の事業とみなして一般保険料の額を算定するが、一般保険料の納付(還付、充当、督促及び滞納処分を含む。)については、一元適用事業と全く同様である。
⑦【 R4 年出題】 (雇用) 〇
例えば、所定労働時間が短いなどの理由で雇用保険の適用は除外される一方、労災保険の適用は受ける労働者を使用する事業の場合、労災保険の対象者の賃金総額と雇用保険の対象者の賃金総額が異なります。
そのような事業は、一元適用事業であっても、二元適用事業に準じ、労災保険に係る保険関係及び雇用保険に係る保険関係ごとに別個の事業とみなして一般保険料の額を算定します。
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労働保険徴収法「保険関係の成立と消滅」
労災保険と雇用保険を合わせて「労働保険」といいます。
労働保険が強制的に適用される強制適用事業と任意加入が認められている「暫定任意適用事業」がありますが、今回は、強制適用事業をみていきます。
「労災保険」・「雇用保険」は、労働者を 1 人でも使用した場合は、強制的に適用事業となります。
・労災保険法第 3 条第 1 項「 労働者を使用する 事業を適用事業とする。」
・雇用保険法第 5 条第 1 項「 労働者が雇用される 事業を適用事業とする。」
なお、暫定任意適用事業となるのは、農林水産業の一部です。
では、労働保険の成立と消滅について労働保険徴収法の条文を読んでみましょう
法第 3 条 ( 保険関係の成立 )
労災保険法第3条第1項の適用事業の事業主については、その 事業が開始された 日 に、その事業につき 労災保険に係る保険関係が成立する 。
雇用保険法第5条第1項の適用事業の事業主については、その 事業が開始された 日 に、その事業につき 雇用保険に係る保険関係が成立する 。
法第4条の2 ( 保険関係の成立の届出等 )
① 保険関係が成立した事業の事業主は、その 成立した日から 10 日以内 に、その成立した日、事業主の氏名又は名称及び住所、事業の種類、事業の行われる場所その他厚生労働省令で定める事項を 政府に届け出なければならない 。
② 保険関係が成立している事業の事業主は、①に規定する事項のうち厚生労働省令で定める事項に 変更があった ときは、厚生労働省令で定める期間内にその旨を 政府に届け出なければならない 。
法第 5 条 ( 保険関係の消滅 )
保険関係が成立している事業が 廃止 され、又は 終了 したときは、その事業についての保険関係は、 その 翌日 に 消滅する 。
①【 H27 年出題】 (労災)
建設の有期事業を行う事業主は、当該事業に係る労災保険の保険関係が成立した場合には、その成立した日の翌日から起算して 10 日以内に保険関係成立届を所轄労働基準監督署長に提出しなければならない。
①【 H27 年出題】 (労災) 〇
・ 「保険関係成立届」は、「 所轄労働基準監督署長 又は 所轄公共職業安定所長 」に提出します。(則第 4 条第 2 項)
・ 建設の事業の労災保険の保険関係成立届は、所轄労働基準監督署長に提出します。
・ 「保険関係が成立した日の 翌日から起算 して 10 日以内」に提出します。翌日から起算することがポイントです。
保険関係が成立した日の当日は午前 0 時から始まらないので、その翌日から起算します。
★保険関係成立届の提出先はおぼえましょう
②【 R6 年出題】 (雇用)
雇用保険暫定任意適用事業に該当する事業が雇用保険法第 5 条第 1 項の適用事業に該当するに至った場合は、その該当する日に至った日から 10 日以内に労働保険徴収法第 4 条の2に規定する保険関係成立届を所轄労働基準監督署長又は所轄公共職業安定所長に提出することによって、その事業につき雇用保険に係る保険関係が成立する。
②【 R6 年出題】 (雇用) ×
「適用事業」に該当すると、その日に、当然に、保険関係が成立しますので、 「提出することによって成立する。」の部分が誤りです。
要件に該当すれば、保険関係成立届を提出しなくても保険関係は成立しますが、労働保険料を納付する義務などが発生しますので、届出は必要です。
③【 R6 年出題】 (雇用)
保険関係が成立している事業の事業主は、事業主の氏名又は名称及び住所に変更があったときは、変更を生じた日の翌日から起算して 10 日以内に、労働保険徴収法施行規則第 5 条第 2 項に規定する事項を記載した届書を所轄労働基準監督署長又は所轄公共職業安定所長に提出することによって行わなければならない。
③【 R6 年出題】 (雇用) 〇
事業主の氏名又は名称及び住所に変更があったときは、 変更を生じた日の 翌日 から起算して 10 日以内に 、所定の事項を記載した届書を所轄労働基準監督署長又は所轄公共職業安定所長に提出しなければなりません。
(則第 5 条第 1 項、 2 項)
④【 R4 年出題】 (雇用)
事業の期間が予定されており、かつ、保険関係が成立している事業の事業主は、当該事業の予定される期間に変更があったときは、その変更を生じた日の翌日から起算して 10 日以内に、 ① 労働保険番号、 ② 変更を生じた事項とその変更内容、 ③ 変更の理由、 ④ 変更年月日を記載した届書を所轄労働基準監督署長又は所轄公共職業安定所長に提出することによって届出なければならない。
④【 R4 年出題】 (雇用) 〇
事業の期間が予定されている事業の事業主は、事業の予定される期間に変更があったときは、 変更を生じた日の翌日から起算して 10 日以内 に、所定の事項を記載した届書を所轄労働基準監督署長又は所轄公共職業安定所長に提出しなければなりません。
(則第 5 条第 1 項、 2 項)
⑤【 R6 年出題】 (雇用)
雇用保険法第 5 条第 1 項の適用事業及び雇用保険に係る保険関係が成立している雇用保険暫定任意適用事業の保険関係は、当該事業が廃止され又は終了したときは、その事業についての保険関係は、その日に消滅する。
⑤【 R6 年出題】 (雇用) ×
事業が廃止され又は終了したときは、その事業についての保険関係は、その 翌日 に消滅します。
⑥【 H29 年出題】 (労災)
労働保険の保険関係が成立している事業の事業主は、当該事業を廃止したときは、当該事業に係る保険関係廃止届を所轄労働基準監督署長又は所轄公共職業安定所長に提出しなければならず、この保険関係廃止届が受理された日の翌日に、当該事業に係る労働保険の保険関係が消滅する。
⑥【 H29 年出題】 (労災) ×
事業が廃止されたときは、その 翌日 に、当該事業に係る労働保険の保険関係が消滅します。
保険関係が消滅した場合は、確定保険料を申告し、労働保険料を精算します。
「保険関係廃止届」というものはありません。
⑦【 R5 年出題】 (雇用)
小売業を継続して営んできた事業主が令和 4 年 10 月 31 日限りで事業を廃止した場合、確定保険料申告書を同年 12 月 10 日までに所轄都道府県労働局歳入徴収官あてに提出しなければならない。
⑦【 R5 年出題】 (雇用) ×
令和 4 年 10 月 31 日に事業を廃止した場合、その翌日( 11 月 1 日)に保険関係が消滅し、労働保険料の精算が必要です。
保険関係が消滅した場合は、保険関係が 消滅した日 ( 当日起算 )から 50 日以内 に、確定保険料を申告しなければなりせん。
問題文の場合は、確定保険料申告書を、 11 月 1 日から 50 日以内( 12 月 20 日までに) 所轄都道府県労働局歳入徴収官あてに提出しなければなりません。
⑧【 R6 年出題】 (雇用)
3月 31 日に事業が終了した有期事業の事業主は、労働保険徴収法第 19 条第 1 項に定める確定保険料申告書を、同年 5 月 10 日までに所轄都道府県労働局歳入徴収官に提出しなければならない。
⑧【 R6 年出題】 (雇用) ×
有期事業が3月 31 日に終了した場合、翌日の4月 1 日に保険関係が消滅します。
確定保険料申告書は、保険関係が 消滅した日 ( 当日起算 )から 50 日以内 に提出しなければなりません。問題文の場合は、 4 月 1 日から 50 日以内の 5 月 20 日までに所轄都道府県労働局歳入徴収官に提出しなければなりません。
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雇用保険法「常用就職支度手当」
今回は、「常用就職支度手当」をみていきます。
常用就職支度手当は、「就職促進給付」のなかの「就業促進手当」の一つです。
「就業促進手当」には、「再就職手当」、「就業促進定着手当」、「常用就職支度手当」があります。
常用就職支度手当は、再就職手当との違いを意識しましょう。
■常用就職支度手当の支給対象者を確認しましょう
対象者は、安定した職業に就いた 受給資格者 等 です。
・ 受給資格者 ( 職業に就いた日の前日における基本手当の支給残日数が 所定給付日数の 3 分の 1 未満 である者に限る。 )
・ 高年齢受給資格者 (高年齢求職者給付金の支給を受けた者で、離職の日の翌日から起算して 1 年を経過していない 者を含む。)
・ 特例受給資格者 (特例一時金の支給を受けた者で、離職の日の翌日から起算して 6 か月を経過していない ものを含む。)
・ 日雇受給資格者 (日雇労働求職者給付金の支給を受けることができる者をいう)
★再就職手当の対象は、「受給資格者」ですが、常用就職支度手当の対象は受給資格者だけでなく、「 受給資格者 等 」です。
★受給資格者等で、身体障害者その他の就職が困難なものとして公共職業安定所長が必要と認めたときに、支給されます
★「安定した職業に就いた受給資格者等」とは、 1 年以上 引き続き雇用されることが確実であると認められる職業に就いた受給資格者等で、常用就職支度手当を支給することが受給資格者等の職業の安定に資すると認められるものをいいます。
特例一時金の支給を受けた者であっても、当該特例受給資格に係る離職の日の翌日から起算して 6 か月を経過していない場合には、所定の要件を満たせば、常用就職支度手当を受給することができる。
特例一時金の支給を受けた者でも、当該特例受給資格に係る離職の日の翌日から起算して 6 か月を経過していない場合は、常用就職支度手当の対象となります。
(法第 56 条の3第 1 項第 2 号)
身体障害者その他就職が困難な者として厚生労働省令で定めるものが基本手当の支給残日数の 3 分の1未満を残して厚生労働大臣の定める安定した職業に就いたときは、当該受給資格者は再就職手当を受けることができる。
「 身体障害者 」 その他就職が困難な者 として厚生労働省令で定めるものが基本手当の支給残日数の 3 分の1未満 を残して 厚生労働省令で定める安定した職業 に就いたときは、「再就職手当」ではなく、「常用就職支度手当」の対象となります。
★常用就職支度手当の支給の対象者は、受給資格者等で、次のいずれかに該当するも
・ 安定した職業についた日に 45 歳以上である受給資格者 で、次のいずれかに該当するもの
→ 労働施策総合推進法の規定による認定を受けた再就職援助計画に係る援助対象労働者
→ 高年齢者等の雇用の安定等に関する法律に規定する求職活動支援書等の対象となる者
・ 季節的に雇用されていた特例受給資格者で、通年雇用安定給付金の支給対象となる指定地域内に所在する事業所の事業主に通年雇用される者
・ 日雇受給資格者で、日雇労働被保険者として就労することを常態としていた者であって、就職日において 45 歳以上である者
(則第 82 条の 3 第 2 項)
障害者雇用促進法に定める身体障害者が1年以上引き続き雇用されることが確実であると認められる職業に就いた場合、当該職業に就いた日の前日における基本手当の支給残日数が所定給付日数の3分の1未満であれば就業促進手当を受給することができない。
障害者雇用促進法に定める 身体障害者 が 1年以上 引き続き雇用されることが確実であると認められる職業に就いた場合で、基本手当の支給残日数が所定給付日数の3分の1未満の場合は、 就業促進手当の一つである「常用就職支度手当」 を受給することができます。
基本手当の受給資格者が離職前の事業主に再び雇用されたときは、就業促進手当を受給することができない。
常用就職支度手当は、基本手当の受給資格者が離職前の事業主に再び雇用されたときは、受給できません。
★ 常用就職支度手当は次のすべてに該当しなければなりません。
・ 公共職業安定所又は職業紹介事業者等の紹介 により 1 年以上 引き続いて雇用されることが確実であると認められる職業に就いたこと。
・離職前の事業主に再び雇用されたものでないこと。
・待期が経過した後職業に就いたこと。
・ 給付制限期間が経過した後 職業に就いたこと。
・その他常用就職支度手当を支給することがその者の職業の安定に資すると認められるものであること。
(則第 82 条第 2 項及び則第 82 条の 3 第 1 項)
※就職日前 3 年以内の就職 について再就職手当又は常用就職支度手当の支給を受けたことがある場合は、支給されません。
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今回は、「再就職手当」をみていきます。
再就職手当は、「就職促進給付」のなかの「就業促進手当」の一つです。
「就業促進手当」には、 「再就職手当」、「就業促進定着手当」、「常用就職支度手当」 があります。
再就職手当の支給要件を確認しましょう。
・ 受給資格者 が 安定した職業 に就いたこと
・就職日の前日における 基本手当の支給残日数 が、当該受給資格に基づく 所定給付日数の 3 分の 1 以上 あること
→ 基本手当日額×(支給残日数の 10 分の 6 )
→ 基本手当の支給残日数が所定給付日数の 3 分の 2 以上 ある場合
基本手当日額×(支給残日数の 10 分の 7 )
再就職手当は、「 公共職業安定所長が厚生労働省令で定める基準 に従って必要があると認めたときに、支給する。」とされています。
厚生労働省令を読んでみましょう
厚生労働省令で定める基準は、次の要件に該当する者であることとする。
( 1 ) 離職前の事業主に再び雇用されたものでないこと。
( 2 ) 待期期間が経過した後 職業に就き、又は事業を開始したこと。
( 3 ) 受給資格に係る離職について 離職理由による給付制限 を受けた場合において、 待期期間の満了後1か月の期間内 については、 公共職業安定所又は職業紹介事業者等 ( 職業安定法に規定する特定地方公共団体及び職業紹介事業者をいう。 ) の紹介 により職業に就いたこと。
( 4 ) 雇入れをすることを求職の申込みをした日前に約した事業主に雇用されたものでないこと。
安定した職業に就いた受給資格者は、 1年を超えて 引き続き雇用されることが確実であると認められる 職業に就き 、又は 事業 ( 当該事業により当該受給資格者が自立することができると公共職業安定所長が認めたものに限る。 ) を 開始 した受給資格者であって、再就職手当を支給することが当該受給資格者の職業の安定に資すると認められるものとする。
受給資格者が離職理由による給付制限を受け、雇用保険法第 21 条に定める待期の期間満了後の 1 か月の期間内に事業を開始したときは再就職手当を受給することができない。
受給資格に係る離職について法第 33 条の給付制限を受けた場合は、
・ 待期期間の満了後 1 か月間 については、 公共職業安定所又は職業紹介事業者等の紹介 により職業に就いたこと
・ 事業を開始した場合 は、事業開始日が 待期期間の満了後 1か月間の経過後 にあること
受給資格者が離職理由による給付制限を受け、待期の期間満了後の 1 か月の期間内 に事業を開始したときは再就職手当を受給することはできません。
基本手当の受給資格者が離職前の事業主に再び雇用されたときは、就業促進手当を受給することができない。
基本手当の受給資格者が 離職前の事業主に再び雇用されたとき は、 就業促進手当は支給されません 。
(則第 82 条第 1 項、第 2 項)
事業を開始した基本手当の受給資格者は、当該事業が当該受給資格者の自立に資するもので他の要件を満たす場合であっても、再就職手当を受給することができない。
事業(当該事業により当該受給資格者が自立することができると公共職業安定所長が認めたものに限る。)を開始した場合は、再就職手当の対象となります。
受給資格者が1年を超えて引き続き雇用されることが確実であると認められる職業に就いた日前3年の期間内に厚生労働省令で定める安定した職業に就いたことにより就業促進手当の支給を受けたことがあるときは、就業促進手当を受給することができない。
再就職手当の支給要件として、「就職日又は事業を開始した日前 3 年以内 の就職又は事業開始について雇用保険法の規定による 再就職手当又は常用就職支度手当の支給を受けたことがない こと。」があります。
(法第 56 条の3第2項、則第 82 条の4、行政手引 57052 )
高年齢再就職給付金の支給を受けることができる者が同一の就職につき再就職手当の支給を受けることができる場合、その者の意思にかかわらず高年齢再就職給付金が支給され、再就職手当が支給停止となる。
高年齢再就職給付金の支給を受けることができる者が同一の就職につき再就職手当の支給を受けることができる場合は、「いずれの給付の申請を行うかについては、 本人が選択できる 」ことになっています。
高年齢再就職給付金の支給を受けることができる者が、 同一の就職 につき再就職手当の支給を受けることができる場合において、その者が 再就職手当の支給を受けた ときは 高年齢再就職給付金を支給せず 、 高年齢再就職給付金の支給を受けた ときは 再就職手当を支給しない 。
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雇用継続給付と育児休業等給付の給付制限をみていきましょう
偽りその他不正の行為 により次の各号に掲げる失業等給付の支給を受け、又は受けようとした者には、当該給付の支給を受け、又は受けようとした日 以後 、当該各号に定める 高年齢雇用継続給付を支給しない 。ただし、 やむを得ない理由 がある場合には、当該高年齢雇用継続給付の 全部又は一部を支給することができる 。
( 1 ) 高年齢雇用継続基本給付金 → 高年齢雇用継続基本給付金
( 2 ) 高年齢再就職給付金又は当該給付金に係る受給資格に基づく求職者給付若しくは就職促進給付 → 高年齢再就職給付金
① 偽りその他不正の行為 により介護休業給付金の支給を受け、又は受けようとした者には、当該給付金の支給を受け、又は受けようとした日 以後 、 介護休業給付金を支給しない 。ただし、 やむを得ない理由 がある場合には、 介護休業給付金の全部又は一部を支給することができる 。
② ①の規定により介護休業給付金の支給を受けることができない者とされたものが、①に規定する日以後、 新たに 介護休業を開始し、介護休業給付金の支給を受けることができる者となった場合には、 当該介護休業に係る介護休業給付金を支給する 。
① 偽りその他不正の行為 により育児休業給付の支給を受け、又は受けようとした者には、当該給付の支給を受け、又は受けようとした日 以後 、 育児休業給付を支給しない 。ただし、 やむを得ない理由 がある場合には、 育児休業給付の全部又は一部を支給することができる 。
② ①の規定により育児休業給付の支給を受けることができない者とされたものが、①に規定する日以後、当該育児休業給付の支給に係る育児休業を開始した日に 養育していた子以外の子について新たに 育児休業を開始し、育児休業給付の支給を受けることができる者となった場合には、 当該育児休業に係る育児休業給付を支給する。
※給付制限の規定は「出生後休業支援給付金」、「育児時短就業給付」について準用する
不正な行為により基本手当の支給を受けたとして、基本手当に係る支給停止処分を受けた受給資格者は、やむを得ない理由がない限り、 60 歳に達した日以後、当該受給資格に基づく基本手当の支給日数を 100 日以上残して安定した職業に就いたとしても、高年齢再就職給付金の支給を受けることはできない。
法第 61 条の3第 2 号に該当します。
偽りその他不正の行為 により「高年齢再就職給付金又は当該給付金に係る受給資格に基づく 求職者給付(→問題文の基本手当が該当します) 若しくは就職促進給付」の支給を受け、又は受けようとした者には、当該給付の支給を受け、又は受けようとした日 以後 、「高年齢再就職給付金」 を支給しない 。ただし、 やむを得ない理由 がある場合には、当該高年齢再就職給付金の 全部又は一部を支給することができる 。
②【 R2 年出題】 ※改正による修正あり
不正な行為により育児休業給付金の支給を受けたとして育児休業給付金に係る支給停止処分を受けた受給資格者は、当該育児休業給付金の支給に係る育児休業を開始した日に養育していた子以外の子について新たに育児休業給付金の支給要件を満たしたとしても、新たな受給資格に係る育児休業給付金を受けることができない。
不正な行為により育児休業給付金の支給停止処分を受けた受給資格者が、当該育児休業給付金の支給に係る育児休業を開始した日に 養育していた子以外の子 について 新たに 育児休業給付金の支給要件を満たした場合は、 新たな受給資格に係る育児休業給付金は受けることができます 。
偽りその他不正な行為により育児休業給付金の支給停止処分を受けた者の配偶者が子を養育するための休業をしたときは、他の要件を満たす限り育児休業給付金が支給される。
支給停止処分の対象になるのは、「 偽りその他不正の行為 により育児休業給付の支給を受け、又は受けようとした者」です。
偽りその他不正な行為により育児休業給付金の支給停止処分を受けた者の「配偶者」については、給付制限はありません。
偽りその他不正の行為により高年齢雇用継続基本給付金の給付制限を受けた者は、当該被保険者がその後離職した場合に当初の不正の行為を理由とした基本手当の給付制限を受けない。
法第 61 条の3第1号に該当します。
偽りその他不正の行為により「 高年齢雇用継続基本給付金 」の支給を受け、又は受けようとした者には、当該給付の支給を受け、又は受けようとした日 以後 、「 高年齢雇用継続基本給付金 」 を支給しない 。ただし、 やむを得ない理由 がある場合には、当該高年齢雇用継続給付の 全部又は一部を支給することができる 。
偽りその他不正の行為により高年齢雇用継続基本給付金を受けた者には、「高年齢雇用継続基本給付金」の給付制限が行われます。「基本手当」の給付は制限されません。
★また、第 34 条では、「偽りその他不正の行為により 求職者給付又は就職促進給付 の支給を受け、又は受けようとした者には、これらの給付の支給を受け、又は受けようとした日 以後、基本手当を支給しない 。」と規定されています。
基本手当の給付が制限されるのは、「偽りその他不正の行為により 求職者給付又は就職促進給付 の支給を受け、又は受けようとした」場合で、高年齢雇用継続給付は含まれていません。
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雇用保険法「高年齢雇用継続給付」
高年齢雇用継続給付として支給される額についてみていきましょう
⑤ 高年齢雇用継続基本給付金の額は、一支給対象月について、次の各号に掲げる区分に応じ、当該 支給対象月に支払われた賃金の額 に当該各号に定める率を乗じて得た額とする。
ただし、 その額に当該賃金の額を加えて得た額 が 支給限度額を超える ときは、 支給限度額から当該賃金の額を減じて得た額 とする。
① 当該賃金の額が、 みなし賃金日額に 30 を乗じて得た額 の 100 分の 64 に相当する額 未満 であるとき
② 100 分の 64 以上 100 分の 75 未満 であるとき
→ みなし賃金日額に 30 を乗じて得た額に対する当該賃金の額の割合が逓増する程度に応じ、 100 分の 10 から 一定の割合で逓減 するように厚生労働省令で定める率
⑥ 支給対象月における高年齢雇用継続基本給付金の額として算定された額が 賃金日額の最低限度額 の 100 分の 80 に相当する額を 超えないとき は、当該支給対象月については、 高年齢雇用継続基本給付金は、支給しない 。
・支給対象月に支払われた賃金額 + 高年齢雇用継続基本給付金の額として算定された額が支給限度額( 386,922 円)を超えるとき
→ 高年齢雇用継続基本給付金=(支給限度額)-(支給対象月に支払われた賃金額)
・高年齢雇用継続基本給付金の額が 賃金日額の最低限度額( 3,014 円)の 8 割( 2,411 円) に相当する額を超えないときは
→ 高年齢雇用継続基本給付金は支給されない
では、過去問を解いてみましょう
①【 R1 年出題】 ※改正による修正あり
支給対象月に支払われた賃金の額が、みなし賃金日額に 30 を乗じて得た額の 100 分の 60 に相当する場合、高年齢雇用継続基本給付金の額は、当該賃金の額に 100 分の 10 を乗じて得た額(ただし、その額に当該賃金の額を加えて得た額が支給限度額を超えるときは、支給限度額から当該賃金の額を減じて得た額)となる。
支給対象月に支払われた賃金の額が、みなし賃金日額に 30 を乗じて得た額の 100 分の 60 に相当する場合の高年齢雇用継続基本給付金の額について
→ 当該賃金の額(支給対象月に支払われた賃金の額)に 100 分の 10 を乗じて得た額
→ ただし、「高年齢雇用継続基本給付金として算定した額 + 支給対象月に支払われた賃金の額」が支給限度額を超えるときは、高年齢雇用継続基本給付金の額は、「支給限度額から当該賃金の額を減じて得た額」となります。
支給対象月における高年齢雇用継続基本給付金の額として算定された額が雇用保険法第 17 条第4項第1号に掲げる賃金日額の最低限度額 ( その額が同法第 18 条の規定により変更されたときは、その変更された額 ) の 100 分の 80 に相当する額を超えないとき、当該支給対象月について高年齢雇用継続基本給付金は支給されない。
高年齢雇用継続基本給付金の額として算定された額が、 「賃金日額の最低限度額」の 100 分の 80 を超えないときは、当該支給対象月については、高年齢雇用継続基本給付金は支給されません。
高年齢再就職給付金の受給資格者に対して再就職後の支給対象月に支払われた賃金の額が、基本手当の日額の算定の基礎となった賃金日額に 30 を乗じて得た額の 100 分の 85 に相当する額未満であるとき、当該受給資格者に対して支給される高年齢再就職給付金の額は、支給対象月に支払われた賃金の額の 100 分の 15 となる。
・再就職後の支給対象月に支払われた賃金の額が、 基本手当の日額の算定の基礎となった賃金日額 に 30 を乗じて得た額の「 100 分の64 」に相当する額未満であるとき
→ 高年齢再就職給付金の額は、支給対象月に支払われた賃金の額の「 100 分の 10 」となります。
受給資格者が冠婚葬祭等の私事により欠勤したことで賃金の減額が行われた場合のみなし賃金日額は、実際に支払われた賃金の額により算定された額となる。
支給対象月に支払われた賃金の額については、「支給対象月において 非行、疾病その他の厚生労働省令で定める理由 により支払を受けることができなかった賃金がある場合には、 その支払を受けたもの とみなして算定した賃金の額 」と定められています。
ちなみに厚生労働省令で定める理由は以下の通りです。
④ 前各号に掲げる理由に準ずる理由であって、公共職業安定所長が定めるもの
※「非行」には、「冠婚葬祭等受給資格者の私事により 1 日あるいは一定時間について欠勤した場合」が含まれます。
支給対象月に支払われた賃金額(支給対象月に実際に支払われた賃金額に、非行、疾病等の理由により賃金の減額の対象となった日がある場合については、当該 減額された賃金が支払われたものとみなして算定した賃金額 を加えた額 (みなし賃金額))が、賃金月額の 75 %未満となることが条件です。
冠婚葬祭等の私事により欠勤したことで賃金の減額が行われた場合のみなし賃金日額は、「実際に支払われた賃金の額」ではなく、 減額された賃金が支払われたものとみなして算定した賃金額 を加えた額 により算定された額となります。
(則第101条の3、行政手引 59013 、 59143 )
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雇用保険法「高年齢雇用継続給付」
高年齢雇用継続給付の「高年齢雇用継続基本給付金」と「高年齢再就職給付金」と基本手当との関係をみていきましょう。
★高年齢雇用継続基本給付金の支給要件
・ 60 歳到達者で、 60 歳に達した日(以下「 60 歳到達時」)に 被保険者であった期間 が 通算して 5 年以上 である場合
・ 60 歳到達時に 被保険者であった期間 が通算して 5 年未満 の 60 歳到達者については、 60 歳に達した日の翌日から 65 歳に達した日の前日まで の期間に 被保険者であった期間 が 5 年 以上 となった場合
・ 60 歳到達時に被保険者でなかった者であって、次のすべての要件を満たす場合
→ 60 歳到達時後に被保険者資格を取得した場合で、当該被保険者資格を取得した日の直前の被保険者資格の喪失日が、原則として当該被保険者資格を取得した日前 1 年の期間内にあること
→ 被保険者資格を喪失していた期間内に基本手当又は特例一時金の支給を受けていないこと
→ 当該直前の被保険者資格の喪失日の前日において被保険者であった期間が通算して 5 年以上であること
★高年齢再就職給付金の支給要件
ポイント!「再就職給付金の受給資格者となる要件」
■受給資格に基づく 基本手当の支給を受けた後 、 60 歳到達時以後 に 1 年を超えて引き続き雇用されることが確実であると認められる職業に就いたことにより被保険者として雇用された者
■当該被保険者資格の取得日が当該 基本手当の受給期間内 にある場合
・ 60 歳到達時に離職した者 が基本手当の支給を受け 、当該 基本手当の受給期間内 に、その 支給残日数が 100 日以上 の時点で新たに安定した職業に就き、一般被保険者になった場合
・ 60 歳到達時に一般被保険者であった者がその後に離職し、 基本手当の支給を受け 、当該 基本手当の受給期間内 に、その 支給残日数が 100 日以上 の時点で新たに安定した職業に就き、一般被保険者になった場合
・ 60 歳到達時に被保険者でなかった者であっても、その直前の被保険者資格に基づき基本手当の支給を受け、かつ、 60 歳到達時以後 、当該 基本手当の受給期間内 にその 支給残日数が 100 日以上 の時点で新たに安定した職業に就き、一般被保険者となった場合
60歳に達したことを理由に離職した者が、関連会社への出向により 1 日の空白もなく被保険者資格を取得した場合、他の要件を満たす限り、高年齢雇用継続基本給付金の支給対象となる。
被保険者資格を喪失した後、離職日から 1 日の空白もなく再就職等により他の事業主に雇用され被保険者資格を取得した場合については、当該 被保険者資格の喪失した日の属する月に被保険者として継続して雇用されているので 、当該被保険者資格の喪失に係る支給対象月も雇用月として支給対象となり得る。」とされています。
高年齢雇用継続基本給付金の受給資格者が、被保険者資格喪失後、基本手当の支給を受けずに 8 か月で雇用され被保険者資格を再取得したときは、新たに取得した被保険者資格に係る高年齢雇用継続基本給付金を受けることができない。
「高年齢雇用継続基本給付金の受給資格者が、被保険者資格喪失後、 基本手当の支給を受けず に、 1 年以内に 雇用され被保険者資格を再取得したときは、 新たに取得した被保険者資格についても引き続き高年齢雇用継続基本給付金の受給資格者となり得る 。」とされています。
問題文は、高年齢雇用継続基本給付金の受給資格者が、被保険者資格喪失後、 基本手当の支給を受けずに 8 か月で 雇用され被保険者資格を再取得していますので、新たに取得した被保険者資格に係る高年齢雇用継続基本給付金を受けることができます。
高年齢再就職給付金の受給資格者が、被保険者資格喪失後、基本手当の支給を受け、その支給残日数が 80 日であった場合、その後被保険者資格の再取得があったとしても高年齢再就職給付金は支給されない。
★基本手当の支給を受けずに被保険者資格を再取得したとき
→ 「高年齢再就職給付金の受給資格者が、被保険者資格喪失後、 基本手当の支給を受けずに 、受給期間内に雇用され被保険者資格を再取得したときは、当該高年齢再就職給付金に係る 支給期間内( 1 年ないし 2 年)にあれば 、当該高年齢再就職給付金の受給資格に基づき、 引き続き高年齢再就職給付金の支給は可能 である。」
→ 「高年齢再就職給付金の受給資格者が、被保険者資格喪失後、 基本手当の支給を受けた場合 は、 新たな基本手当の受給資格 に基づいては高年齢再就職給付金の受給資格は生じないので、その後被保険者資格の再取得があったとしても、高年齢再就職給付金の支給対象とはならない。
ただし、被保険者資格喪失後、 当該高年齢再就職給付金に係る基本手当の受給資格 に基づいて、再度基本手当を受給した後、被保険者資格の再取得があった場合は、当該再度の基本手当の支給分を差し引いても支給残日数が 100 日以上又は 200 日以上であるかぎり、再度高年齢再就職給付金の支給対象となる。」
■問題文の場合は、「基本手当の支給を受け、その支給残日数が 80 日」とあります。
・新たな受給資格に基づいて受けた基本手当であれば、高年齢再就職給付金の支給対象にはなりません。
・もとの高年齢再就職給付金に係る基本手当の受給資格に基づいて再度基本手当を受給した場合でも、支給残日数が80日の場合は、 高年齢再就職給付金の支給対象にはなりません。
どちらに該当しても 高年齢再就職給付金は支給されません。
受給資格者が当該受給資格に基づく基本手当を受けたことがなくても、傷病手当を受けたことがあれば、高年齢再就職給付金を受給することができる。
高年齢再就職給付金の対象になるのは、「受給資格に係る離職の日における 算定基礎期間が5年以上 あり、かつ、当該受給資格に基づく 基本手当の支給を受けたことがある 者」に限られています。(法第 61 条の2)
また、「 傷病手当を支給したとき は、この法律の規定 ( 第 10 条の4及び第 34 条の規定を除く。 ) の適用については、当該傷病手当を支給した日数に相当する日数分の 基本手当を支給したものとみなす 。」と定められています。(法第 37 条第 6 項)
そのため、基本手当を受けたことがなくても、傷病手当を受けたことがあれば、高年齢再就職給付金を受給することができます。
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雇用保険法「高年齢雇用継続給付」
高年齢雇用継続給付には、「高年齢雇用継続基本給付金」と「高年齢再就職給付金」の 2 つがあります。
被保険者 ( 短期雇用特例被保険者及び日雇労働被保険者を除く 。 ) に対して 支給対象月 に支払われた賃金の額が、 「みなし賃金日額」に 30 を乗じて得た額 の 100 分の 75 に相当する額を 下回る に至った場合に、当該 支給対象月 について支給されます。
ただし、次のいずれかに該当するときは、支給されません。
( 1 ) 被保険者が 60 歳に達した日 を基本手当の受給資格に係る離職の日とみなして算定した算定基礎期間に相当する期間が、 5年に満たない とき。
( 2 ) 当該支給対象月に支払われた賃金の額が、 386,922 円 ( 支給限度額 ) 以上であるとき。
支給対象月について条文を読んでみましょう
「支給対象月」とは、被保険者が 60 歳 に達した日の 属する月 から 65 歳 に達する日 の属する月 までの期間内にある 月 ( その月の 初日から末日まで引き続いて 、 被保険者であり 、かつ、 介護休業給付金又は育児休業給付金、出生時育児休業給付金若しくは出生後休業支援給付金 の支給を受けることができる 休業 及び 教育訓練休暇給付金 の支給を受けることができる 休暇 の 取得をしなかった月に限る 。 ) をいう。
「支給対象月」は「暦月」です。
・初日から末日まで継続して被保険者であること=雇用されていること。
・また、例えば、月の初日から末日までの間に引き続いて育児休業給付金の支給対象となる育児休業を取得していた場合は、当該月に係る高年齢雇用継続給付は支給されません。
受給資格者 ( その受給資格に係る離職の日における 算定基礎期間が5年以上 あり、かつ、当該受給資格に基づく 基本手当の支給を受けたことがある者に限る 。 ) が 60 歳に達した日以後 安定した職業に就くことにより被保険者となった場合に、再就職後の支給対象月に支払われた賃金の額が、基本手当の日額の算定の基礎となつた賃金日額に 30 を乗じて得た額の 100 分の 75 に相当する額を 下回る に至ったときに、当該 再就職後の支給対象月 について支給されます。
ただし、次のいずれかに該当するときは、支給されません。
( 1 ) 就職日の前日における 支給残日数 が、 100 日未満 であるとき。
( 2 ) 再就職後の支給対象月に支払われた賃金の額が、 386,922 円 ( 支給限度額 ) 以上であるとき。
支給対象月について条文を読んでみましょう
「 再就職後の支給対象月 」とは、 就職日の属する月 から当該就職日の翌日から起算して 2年 ( 当該就職日の前日における支給残日数が 200 日未満である被保険者については、 1年 ) を経過する日の 属する月 ( その月が被保険者が 65 歳に達する日の属する月後であるときは、 65 歳に達する日の属する月 ) までの期間内にある月 ( その月の 初日から末日まで引き続いて 、 被保険者 であり、かつ、 介護休業給付金又は育児休業給付金、出生時育児休業給付金若しくは出生後休業支援給付金 の支給を受けることができる休業及び 教育訓練休暇給付金 の支給を受けることができる休暇の取得を しなかった月に限る 。 ) をいう。
60歳に達した被保険者(短期雇用特例被保険者及び日雇労働被保険者を除く。)であって、 57 歳から 59 歳まで連続して 20 か月基本手当等を受けずに被保険者でなかったものが、当該期間を含まない過去の被保険者期間が通算して 5 年以上であるときは、他の要件を満たす限り、 60 歳に達した日の属する月から高年齢雇用継続基本給付金が支給される。
60歳に達した日の属する月から高年齢雇用継続基本給付金が支給されるには、「 60 歳到達時」に、被保険者であった期間が 通算して 5 年以上 あることが必要です。
問題文のように、 57 歳から 59 歳まで 20 か月被保険者でなかった場合は、基本手当等を受けなかったとしても、その前の被保険者であった期間は通算されません。
問題文の場合は、通算して 5 年以上の要件を満たさないので、 60 歳に達した日の属する月から高年齢雇用継続基本給付金は、支給されません。
60歳に達した日に算定基礎期間に相当する期間が 5 年に満たない者が、その後継続雇用され算定基礎期間に相当する期間が 5 年に達した場合、他の要件を満たす限り算定基礎期間に相当する期間が 5 年に達する日の属する月から 65 歳に達する日の属する月まで高年齢雇用継続基本給付金が支給される。
★ 60 歳時点で 5 年未満でも、その後 5 年に達した場合は、高年齢雇用継続基本給付金の対象となり得ます。
その場合は、「支給対象月」に注意しましょう。
・ 60 歳到達時に算定基礎期間に相当する期間が 5 年以上ある場合
→ 支給対象月は、「 60 歳に達した日の属する月」から、「 65 歳に達する日の属する月」まで
・ 60 歳到達 後 に被保険者であった期間が 5 年に達した場合
→ 支給対象月は、「通算した被保険者であった期間(=算定基礎期間に相当する期間)が 5 年に達する日の属する月 」から 65 歳に達する日の属する月まで
高年齢雇用継続給付を受けていた者が、暦月の途中で、離職により被保険者資格を喪失し、 1 日以上の被保険者期間の空白が生じた場合、その月は高年齢雇用継続給付の支給対象とならない。
「支給対象月」については、 初日から末日まで 被保険者として 継続して雇用されている ことが条件です。
暦月の途中で、離職により被保険者資格を喪失し、 1 日以上の被保険者期間の空白が生じた場合は、条件に当てはまりませんので、その月は高年齢雇用継続給付の支給対象となりません。
支給対象期間の暦月の初日から末日までの間に引き続いて介護休業給付の支給対象となる休業を取得した場合、他の要件を満たす限り当該月に係る高年齢雇用継続基本給付金を受けることができる。
支給対象期間の暦月の 初日から末日までの間 に 引き続いて 介護休業給付の支給対象となる休業を取得した場合は、当該月に係る高年齢雇用継続基本給付金は支給されません。
なお、月の一部が育児休業給付又は介護休業給付の支給対象となる場合は、高齢雇用継続給付が支給されることがあります。
雇用保険法第 61 条の2第 1 項は、「高年齢再就職給付金は、受給資格者 ( その受給資格に係る離職の日における第 22 条第3項の規定による算定基礎期間が < A > 以上あり、かつ、当該受給資格に基づく基本手当の支給を受けたことがある者に限る。 ) が 60 歳に達した日以後安定した職業に就くことにより被保険者となつた場合において、当該被保険者に対し再就職後の支給対象月に支払われた賃金の額が、当該基本手当の日額の算定の基礎となつた賃金日額に 30 を乗じて得た額の 100 分の 75 に相当する額を下るに至つたときに、当該再就職後の支給対象月について支給する。ただし、次の各号のいずれかに該当するときは、この限りでない。
1 当該職業に就いた日 ( 次項において「就職日」という。 ) の前日における支給残日数が、 < B > 未満であるとき。
2 当該再就職後の支給対象月に支払われた賃金の額が、支給限度額以上であるとき。」と規定している。
再就職の日が月の途中である場合、その月の高年齢再就職給付金は支給しない。
支給対象月において、初日から末日まで被保険者として継続して雇用されていることが条件です。
再就職の日が月の途中である場合は、条件を満たしませんので、その月の高年齢再就職給付金は支給されません。
高年齢再就職給付金は、基本手当の支給残日数のいかんにかかわらず、当該被保険者が 65 歳に達する日の属する月よりも後の月について支給されることはない。
★高年齢再就職給付金の支給対象期間について
・基本手当の支給残日数が 200 日以上 の場合
→ 被保険者となった日の翌日から 2 年 を経過した日の属する月まで
・基本手当の支給残日数が 100 日以上 200 日未満 の場合
→ 被保険者となった日の翌日から 1 年 を経過した日の属する月まで
・ただし、 2 年又は 1 年を経過する日の 前 に 65 歳に達する日 がある 場合
→ 65 歳に達する日の属する月 まで
■基本手当の支給残日数のいかんにかかわらず、当該被保険者が 65 歳に達する日の属する月よりも後の月については、高年齢再就職給付金は支給されません。
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→ https://youtu.be/T1EJdxClpF0?si=Ay41Rp_Q60Isk3G_
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雇用保険法「出生時育児休業給付金」
まず、「育児休業等給付」の種類を確認しましょう
① 育児休業等給付 は、 育児休業給付、出生後休業支援給付及び育児時短就業給付 とする。
② 育児休業給付 は、次のとおりとする。
( 2 ) 出生時育児休業給付金
➂ 出生後休業支援給付 は、出生後休業支援給付金とする。
④ 育児時短就業給付 は、育児時短就業給付金とする。
今回は、育児休業等給付→育児休業給付→「 出生時育児休業給付金 」を見ていきます
「出生時育児休業」は、産後パパ育休とよばれています。
・「子の 出生日 」または「 出産予定日 」のうち 早い日
・「子の 出生日 」または「 出産予定日 」のうち 遅い日 から起算して「 8 週間 を経過する日の翌日」までの期間内に
・ 4週間( 28 日)以内 の期間を定めて子を養育するための産後パパ育休を申し出た場合
・出生の日から起算して8週間を経過する日の翌日まで
・ 出産予定日 前 に子が出生した場合
→「出生の日」から「出産予定日」から起算して8週間を経過する日の翌日まで
・ 出産予定日 後 に子が出生した場合
→「出産予定日」から「出生の日」から起算して8週間を経過する日の翌日まで
法第 61 条の8 ( 出生時育児休業給付金 )
① 出生時育児休業給付金は、被保険者( 短期雇用特例被保険者 及び 日雇労働被保険者 を 除く 。)が、厚生労働省令で定めるところにより、その子の 出生の日 から起算して 8週間を経過する日の翌日 まで ( 出産予定日 前 に当該子が出生した場合にあっては当該 出生の日 から当 該出産予定日から起算して8週間を経過する日の翌日 までとし、 出産予定日 後 に当該子が出生した場合にあっては当該 出産予定日 から当該 出生の日から起算して8週間を経過する日の翌日 までとする。 ) の期間内に 4週間以内 の期間を定めて当該子を養育するための休業 ( 当該被保険者が出生時育児休業給付金の支給を受けることを希望する旨を公共職業安定所長に申し出たものに限る。以下「出生時育児休業」という。 ) をした場合において、当該 出生時育児休業を開始した日前 2年間 ( 当該出生時育児休業を開始した日前2年間に疾病、負傷その他厚生労働省令で定める理由により引き続き 30 日以上賃金の支払を受けることができなかった被保険者については、当該理由により賃金の支払を受けることができなかった日数を2年に加算した期間 ( その期間が4年を超えるときは、 4年間 )) に、 みなし被保険者期間 が 通算して 12 か月以上で あったときに、支給する。
② 被保険者が出生時育児休業について 出生時育児休業給付金の支給を受けたことがある場合 において、当該被保険者が次の各号のいずれかに該当する出生時育児休業をしたときは、 出生時育児休業給付金は、支給しない 。
( 1 ) 同一の子について当該被保険者が 3回以上 の出生時育児休業をした場合における 3回目以後の出生時育児休業
( 2 ) 同一の子について当該被保険者がした出生時育児休業ごとに、当該出生時育児休業を開始した日から当該出生時育児休業を終了した日までの日数を合算して得た日数 が 28 日 に達した日後 の出生時育児休業
被保険者が < A > 、厚生労働省令で定めるところにより、出生時育児休業をし、当該被保険者が雇用保険法第 61 条の 8 に規定する出生時育児休業給付金の支給を受けたことがある場合において、当該被保険者が同一の子について3回以上の出生時育児休業をしたとき、 < B > 回目までの出生時育児休業について出生時育児休業給付金が支給される。また、同一の子について当該被保険者がした出生時育児休業ごとに、当該出生時育児休業を開始した日から当該出生時育児休業を終了した日までの日数を合算して得た日数が < C > 日に達した日後の出生時育児休業については、出生時育児休業給付金が支給されない。
① 一般被保険者であるときのみ
② 一般被保険者又は高年齢被保険者であるとき
➂ 一般被保険者又は短期雇用特例被保険者であるとき
④ 一般被保険者又は日雇労働被保険者であるとき
① 14 ② 21 ③ 28 ④ 30
<A> ② 一般被保険者又は高年齢被保険者であるとき
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まず、「育児休業等給付」の種類を確認しましょう
① 育児休業等給付 は、 育児休業給付、出生後休業支援給付及び育児時短就業給付 とする。
② 育児休業給付 は、次のとおりとする。
( 2 ) 出生時育児休業給付金
➂ 出生後休業支援給付 は、出生後休業支援給付金とする。
④ 育児時短就業給付 は、育児時短就業給付金とする。
今回は、育児休業等給付→育児休業給付→「 育児休業給付金 」を見ていきます
★育児休業給付金の原則の支給要件を確認しましょう
< 1 歳未満の子を養育するために育児休業を取得したこと>
・ 2 回まで分割で取得できる
・パパママ育休プラスの場合は「 1 歳 2 か月」
・保育所における保育の実施が行われない等の場合は、 1 歳 6 か月又は 2 歳まで
・休業を開始した日前の 2年間 に「 みなし被保険者期間 」が 通算して 12 か月以上 あること
→ 賃金支払基礎日数が 11 日以上 ある完全月( 1 か月)
→ 賃金支払基礎日数が 11 日以上ある完全月が 12 か月に満たない場合は、賃金の支払の基礎となった時間数が 80 時間以上 である完全月( 1 か月)
保育所等における保育が行われない等の理由により育児休業に係る子が 1 歳6か月に達した日後の期間について、休業することが雇用の継続のために特に必要と認められる場合、延長後の対象育児休業の期間はその子が 1 歳9か月に達する日の前日までとする。
延長後の対象育児休業の期間はその子が「 1 歳9か月」ではなく「 2 歳」に達する日の前日までとなります。
(行政手引 59503-2 )
産後 6 週間を経過した被保険者の請求により産後8週間を経過する前に産後休業を終了した場合、その後引き続き育児休業を取得したときには、当該産後休業終了の翌日から対象育児休業となる。
「産後休業」は 対象育児休業には含まれません。
産後6週間を経過した被保険者の請求により、8週間を経過する前に産後休業を終了した場合でも、産後8週間を経過するまでは、産後休業とみなされます。
(行政手引 59503-2 )
育児休業を開始した日前 2 年間のうち 1 年間事業所の休業により引き続き賃金の支払を受けることができなかった場合、育児休業開始日前3年間に通算して 12 か月以上のみなし被保険者期間があれば、他の要件を満たす限り育児休業給付金が支給される。
育児休業給付金は育児休業を 開始した日前2年間 に、 みなし被保険者期間が通算して 12 か月以上 あることが条件です。
ただし、育児休業を開始した日前2年間に 疾病、負傷その他厚生労働省令で定める理由 により 引き続き 30 日以上賃金の支払を受けることができなかった 被保険者については、当該理由により賃金の支払を受けることができなかった日数を2年に加算した期間 ( その期間が4年を超えるときは、4年間 ) にみなし被保険者期間が通算して 12 か月以上あれば、育児休業給付金が支給されます。
※厚生労働省令で定める理由(則第 101 条の 29 )
3 事業主の命による外国における勤務
5 国と民間企業との間の人事交流に関する法律に該当する交流採用
6 前各号に掲げる理由に準ずる理由であって、公共職業安定所長がやむを得ないと認めるもの
問題文は、2に該当し、事業所の休業により引き続き賃金の支払を受けることができなかった1年間を原則の 2 年間に加算できます。
そのため、育児休業開始日前3年間に通算して 12 か月以上みなし被保険者期間があれば、他の要件を満たす限り育児休業給付金が支給されます。
男性が配偶者の出産予定日から育児休業を取得する場合、配偶者の出産日から8週間を経過した日から対象育児休業となる。
男性の場合は、「出産予定日」又は「子の出生日」の いずれか早い日 から、対象育児休業となります。
「配偶者の出産日から8週間を経過した日」からではありません。
(行政手引 59503-2 )
対象育児休業を行った労働者が当該対象育児休業終了後に配偶者(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む。)が死亡したことによって再度同一の子について育児休業を取得した場合、子が満 1 歳に達する日以前であっても、育児休業給付金の支給対象となることはない。
「対象育児休業を行ったことのある労働者が当該対象育児休業終了後、同一の子について取得する 3回目以降 の育児休業は対象育児休業に含めない。」となっていますので、「 2 回」までは対象育児休業に含まれます。
また、「配偶者が死亡した場合」等の理由の場合は、取得回数に含まれません。
問題文の場合は、育児休業給付金の支給対象となります。
(則第 101 条の 29 の 2 、行政手引 59503-2 )
次の場合の第 1 子に係る育児休業給付金の支給単位期間の合計月数として正しいものはどれか。
令和 3 年 10 月 1 日、初めて一般被保険者として雇用され、継続して週 5 日勤務していた者が、令和 5 年 11 月 1 日産前休業を開始した。同年 12 月 9 日第 1 子を出産し、翌日より令和 6 年 2 月 3 日まで産後休業を取得した。翌日より育児休業を取得し、同年 5 月 4 日職場復帰した。その後同年 6 月 10 日から再び育児休業を取得し、同年 8 月 10 日職場復帰した後、同年 11 月 9 日から同年 12 月 8 日まで雇用保険法第 61 条の7第 2 項の厚生労働省令で定める場合に該当しない 3 度目の育児休業を取得して翌日職場復帰した。
★対象育児休業を行ったことのある労働者が当該対象育児休業終了後、同一の子について取得する 3回目以降 の育児休業は対象育児休業に含まれません
・休業を開始した日前 2 年間にみなし被保険者期間が 12 か月以上ある
・ 3 回目の「 11 月 9 日から 12 月 8 日」までの育児休業は、育児休業給付金の対象にならない
「 2 月 4 日~ 3 月 3 日」、「 3 月 4 日~4月 3 日」、「 4 月 4 日~ 5 月 3 日」
「 6 月 10 日~ 7 月 9 日」、「 7 月 10 日~ 8 月9日」
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失業の認定期間中に、自己の労働による収入を得た場合は、基本手当が減額されたり、不支給になることがあります。
なお、「自己の労働による収入」とは、「短時間就労による収入であり、原則として 1 日の労働時間が 4 時間未満 のもの(被保険者となる場合を除く。)であって、就職とはいえない程度のものをいう(雇用関係の有無は問わない)。」とされています。
自己の労働によって収入を得た場合の基本手当の支給額については、3つの決定方法があります。
※合計額 =(収入の 1 日分に相当する額- 控除額 )+基本手当の日額
賃金日額× 100 分の 80
基本手当は 減額されない (全額支給)
賃金日額× 100 分の 80
賃金日額× 100 分の 80 を超えた分が 減額される
≦ 合計額 -賃金日額× 100 分 80
賃金日額× 100 分の 80 を超えた分が基本手当の日額以上の場合は、基本手当は 支給されない
法第 19 条 ( 基本手当の減額 )
① 受給資格者が、失業の認定に係る期間中に 自己の労働 によって収入を得た場合には、その収入の基礎となった日数 ( 以下この項において「基礎日数」という。 ) 分の基本手当の支給については、次に定めるところによる。
( 1 ) その 収入の1日分 に相当する額から 控除額を控除 した額と 基本手当の日額 との合計額(「 合計額 」という。 ) が 賃金日額の 100 分の 80 に相当する額を 超えないとき
→ 基本手当の日額に基礎日数を乗じて得た額を支給する。( 減額なし )
( 2 ) 合計額が 賃金日額の 100 分の 80 に相当する額を 超えるとき ( ( 3 )に該当する場合を除く。 )
→ 当該超える額 ( 「 超過額 」という。 ) を基本手当の日額から 控除 した残りの額に基礎日数を乗じて得た額を支給する。( 減額される )
( 3 ) 超過額が基本手当の日額以上であるとき
→ 基礎日数分の基本手当を 支給しない 。( 不支給 )
② 厚生労働大臣は、 年度の平均給与額 が平成 27 年4月1日から始まる年度 ( この項の規定により控除額が変更されたときは、直近の当該変更がされた年度の 前年度 ) の平均給与額を 超え 、又は 下る に至った場合においては、 その上昇し、又は低下した比率を基準 として、その 翌年度の8月1日以後 の控除額を 変更しなければならない 。
➂ 受給資格者は、失業の認定を受けた期間中に自己の労働によって収入を得たときは、厚生労働省令で定めるところにより、 その収入の額 その他の事項を 公共職業安定所長に届け出なければならない 。
則第 29 条 ( 自己の労働による収入の届出 )
① 受給資格者が法第 19 条第3項の規定により行う届出は、その者が自己の労働によって収入を得るに至った日の後における 最初の失業の認定日 に、 失業認定申告書 により管轄公共職業安定所の長にしなければならない。
② 管轄公共職業安定所の長は、①の 届出をしない受給資格者 について、労働による収入があったかどうかを確認するために 調査を行う必要 があると認めるときは、①の失業の認定日において失業の認定をした日分の基本手当の支給の決定を 次の基本手当を支給すべき日まで延期することができる 。
・ 年度の平均給与額 が、直近の控除額が変更された年度の 前年度の平均給与額 を超え、又は下るに至った場合は、その上昇し、又は低下した比率を基準として、その 翌年度の 8 月 1 日以後 の控除額が変更されます。
・ 令和7年8月1日以後は「 1,391 円」です。
では、過去問を解いてみましょう
失業の認定に係る期間中に得た収入によって基本手当が減額される自己の労働は、原則として 1 日の労働時間が4時間未満のもの(被保険者となる場合を除く。)をいう。
「自己の労働による収入」とは、原則として 1 日の労働時間が 4 時間未満のもの(被保険者となる場合を除く。)です。
また「自己の労働による収入」ですので、衣服、家具等を売却して得た収入、預金利息等は含みません。
受給資格者が、失業の認定に係る期間中に自己の労働によって収入を得たときは、収入を得るに至った日の後における最初の失業の認定日に、管轄公共職業安定所長にその収入の額を届け出なければならない。
自己の労働によって収入を得るに至った日の後における 最初の失業の認定日 に、 失業認定申告書 により、管轄公共職業安定所長にその収入の額を届け出なければなりません。
受給資格者が失業の認定に係る期間中に自己の労働によって収入を得た場合、その収入の 1 日分に相当する額に雇用保険法第 19 条第 2 項に定める額を控除した額と基本手当の日額との合計額が賃金日額の 100 分の 80 に相当する額を超えないときは、基本手当の日額に 100 分の 80 を乗じ、基礎日数を乗じて得た額を支給する。
「合計額」が賃金日額の 100 分の 80 に相当する額を超えないときは、 基本手当の日額 に 基礎日数を乗じて得た額 が支給されます。
基本手当が減額されずに全額支給されるパターンです。
基本手当の日額に「 100 分の 80 」は乗じません。
基本手当の受給資格者が、失業の認定を受けた期間中に自己の労働によって収入を得た場合であって、当該収入を得るに至った日の後における最初の失業の認定日にその旨の届出をしないとき、公共職業安定所長は、当該失業の認定日において失業の認定をした日分の基本手当の支給の決定を次の基本手当を支給すべき日まで延期することができる。
自己の労働によって収入を得た場合は、当該収入を得るに至った日の後における最初の失業の認定日にその旨の届出が必要ですが、その届出をしなかった場合の取扱いです。
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基本手当は、受給資格者が 失業している日 について支給されます。
なお、失業していることについて、「認定」が必要です。
まず、「失業」の定義を条文で読んでみましょう
② この法律において「 離職 」とは、被保険者について、 事業主との雇用関係が終了 することをいう。
③ この法律において「 失業 」とは、被保険者が離職し、 労働の意思及び能力 を有するにもかかわらず、 職業に就くことができない状態 にあることをいう。
次に、「失業」の認定について条文を読んでみましょう
法第 15 条、則第 24 条
① 基本手当は、受給資格者が 失業している日 ( 失業していることについての認定 を受けた日に限る。 ) について支給する。
② 失業の認定を受けようとする受給資格者は、離職後、厚生労働省令で定めるところにより、 公共職業安定所に出頭 し、 求職の申込みをしなければならない 。
③ 失業の認定は、求職の申込みを受けた公共職業安定所において、受給資格者が 離職後最初に出頭した日 から起算して 4週間に1回 ずつ 直前の 28 日 の各日について行うものとする。
ただし、 公共職業安定所長の指示した公共職業訓練等 を受ける受給資格者に係る失業の認定については、 1月に1回 、 直前の月に属する各日 ( 既に失業の認定の対象となった日を除く。 ) について行うものとする。
雇用保険法において「失業」とは、「被保険者が離職し、 < A > を有するにもかかわらず、 < B > ことができない状態にあること」をいい、「離職」とは、「被保険者について、 < C > が終了すること」をいう。
⑨ 求職者給付の受給資格 ⑩ 勤労の権利 ⑪ 雇用される
⑫ 事業主との雇用関係 ⑬ 職業に就く ⑭ 職業への適性
⑮ 相当な職を得る ⑯ 適用事業における賃金支払い
⑰ 当該被保険者資格 ⑱ 人たるに値する生活を営む
⑲ 労働契約の期間 ⑳ 労働の意思及び能力
< A > ⑳ 労働の意思及び能力
< C > ⑫ 事業主との雇用関係
自営の開業に先行する準備行為に専念する者については、労働の意思を有するものとして取り扱われる。
「自営業の開業に先行する準備行為であって事務所の設営等開業に向けた継続的性質を有するものを開始した場合は、原則として、自営の準備に専念している」ものとして、「労働の意思を有するものとして扱うことはできない」とされます。
雇用保険の被保険者となり得ない短時間就労を希望する者であっても、労働の意思を有すると推定される。
求職条件として短時間就労のみを希望する者については、「雇用保険の被保険者となり得る求職条件を希望する者」に限り労働の意思を有するものとして扱われます。
受給資格者は、失業の認定を受けようとするときは、失業の認定日に、管轄公共職業安定所に出頭し、正当な理由がある場合を除き離職票に所定の書類を添えて提出した上、職業の紹介を求めなければならない。
失業の認定日に、管轄公共職業安定所に出頭し、 失業認定申告書 に 受給資格者証 を添えて(マイナンバーカード利用者の場合はマイナンバーカードによる認証を行って)提出した上、職業の紹介を求めなければなりません。
(行政手引 51201 、則第 22 条)
被保険者が自己の責めに帰すべき重大な理由によって解雇され、又は正当な理由がなく自己の都合によって退職した場合における給付制限(給付制限期間が 1 か月となる場合を除く。)満了後の初回支給認定日(基本手当の支給に係る最初の失業の認定日をいう。)以外の認定日について、例えば、次のいずれかに該当する場合には、認定対象期間中に求職活動を行った実績が < A > 回以上あれば、当該認定対象期間に属する、他に不認定となる事由がある日以外の各日について失業の認定が行われる。
イ 雇用保険法第 22 条第 2 項に規定する厚生労働省令で定める理由により就職が困難な者である場合
ロ 認定対象期間の日数が 14 日未満となる場合
ニ < C > における失業の認定及び市町村長の取次ぎによる失業の認定を行う場合
① 1 ② 2 ③ 3 ④ 4
① 求人情報の閲覧 ② 求人への応募書類の郵送
③ 職業紹介機関への登録 ④ 知人への紹介依頼
① 巡回職業相談所 ② 都道府県労働局
③ 年金事務所 ④ 労働基準監督署
< B > ② 求人への応募書類の郵送
< C > ① 巡回職業相談所
・ 認定対象期間に、求職活動を行った実績が 原則2回以上 あること
・ ただし、一定の要件に該当する場合には、期間中に行った求職活動実績は 1回以上 あれば足りる
求職活動実績が 1 回以上あれば足りる場合についての問題です。
基本手当に係る失業の認定日において、前回の認定日から今回の認定日の前日までの期間の日数が 14 日未満となる場合、求職活動を行った実績が 1 回以上確認できた場合には、当該期間に属する、他に不認定となる事由がある日以外の各日について、失業の認定が行われる。
前回の認定日から今回の認定日の前日までの期間の日数が 14 日未満 となる場合は、認定対象期間中に行った 求職活動実績は1回以上 あれば足りるものとされています。
⑦【 H28 年出題】 ※改正による修正あり
雇用保険法第 33 条に定める給付制限(給付制限期間が1か月となる場合を除く。)満了後の初回支給認定日については、当該給付制限期間と初回支給認定日に係る給付制限満了後の認定対象期間をあわせた期間に求職活動を原則3回以上(給付制限期間が2か月の場合は、原則2回以上)行った実績を確認できた場合に、他に不認定となる事由がある日以外の各日について失業の認定を行う。
・法第 33 条の給付制限(給付制限期間が1か月となる場合を除く。)満了後の初回支給認定日の求職活動の回数について
→ 給付制限期間と初回支給認定日に係る給付制限満了後の認定対象期間をあわせた期間に求職活動を 原則3回以上
→ 給付制限期間が2か月の場合は、 原則2回以上
1日の労働時間が4時間以上の請負業務に従事した日についても、失業の認定が行われる。
・ 失業の認定を受けるべき期間中に受給資格者が 就職した日 があるときは、就職した日についての 失業の認定は行われません 。
・ 就職とは「 雇用関係 に入るものはもちろん、 請負、委任 により常時労務を提供する地位にある場合、 自営業を開始 した場合等であって、原則として1日の労働時間が 4時間以上 のもの(4時間未満であっても被保険者となる場合を含む。)をいい、現実の収入の有無を問わない。」とされています。
1日の労働時間が4時間以上の請負業務に従事した日については、失業の認定は行われません。
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★労働者派遣における派遣元、派遣先及び派遣労働者の三者間の関係を確認しましょう
① 派遣元 と派遣労働者との間に 労働契約関係 がある
② 派遣元と派遣先との間 に 労働者派遣契約が締結 され、この契約に基づき派遣元が派遣先に労働者を派遣する
③ 派遣先 は、派遣元から委ねられた指揮命令権により 派遣労働者を指揮命令 する
(昭 61.6.30 基発 383 号)
派遣労働者の問題を解いてみましょう
派遣労働者に係る業務災害の認定に当たっては、派遣労働者が < A > との間の労働契約に基づき < A > の支配下にある場合及び派遣元事業と派遣先事業との間の労働者派遣契約に基づき < B > の支配下にある場合には、一般に < C > があるものとして取り扱われる。
③ 業務起因性 ④ 業務遂行性 ⑧ 条件関係 ⑪ 相当因果関係
⑭ 派遣先事業主 ⑮ 派遣先責任者 ⑯ 派遣元事業主
⑰ 派遣元事業主及び派遣先事業主
⑱ 派遣元事業主又は派遣先事業主
(昭 61.6.30 基発 383 号)
派遣労働者に係る労災保険給付は、常に派遣元事業に係る保険関係によるものとされている。
派遣労働者の労災保険については、派遣労働者と労働契約関係にある「派遣元事業主」が労災保険の適用事業となります。
(昭 61.6.30 基発 383 号)
派遣労働者に係る業務災害の認定に当たっては、派遣元事業場と派遣先事業場との間の往復の行為については、それが派遣元事業主又は派遣先事業主の業務命令によるものであれば一般に業務遂行性が認められるものとして取り扱うこととされている。
派遣元事業場と派遣先事業場との間の 往復の行為 については、それが 派遣元事業主又は派遣先事業主の 業務命令 による ものであれば一般に業務遂行性が認められます。
(昭 61.6.30 基発 383 号)
派遣労働者に係る通勤災害の認定に当たっては、派遣元事業主又は派遣先事業主の指揮命令により業務を開始し、又は終了する場所が「就業の場所」となるため、派遣労働者の住居と派遣元事業場又は派遣先事業場との間の往復の行為は、一般に「通勤」となるものとして取り扱うこととされている。
・派遣元事業主又は派遣先事業主の指揮命令により業務を開始し、又は終了する場所が「就業の場所」となります。
・そのため、 派遣労働者の住居 と派遣元事業場又は派遣先事業場との間の往復の行為は、一般に「通勤」となります。
(昭 61.6.30 基発 383 号)
派遣労働者の保険給付の請求に当たっては、保険給付請求書の事業主の証明は派遣先事業主が行うこととされている。
派遣労働者の保険給付請求書の事業主の証明は派遣先ではなく「 派遣元事業主 」が行うこととされています。
(昭 61.6.30 基発 383 号)
派遣労働者の保険給付の請求に当たっては、当該派遣労働者に係る労働者派遣契約の内容等を把握するため、当該派遣労働者に係る「派遣元管理台帳」の写しを保険給付請求書に添付することとされている。
派遣労働者の保険給付の請求については、当該派遣労働者に係る「派遣元管理台帳」の写しを保険給付請求書に添付することになっています。
(昭 61.6.30 基発 383 号)
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労働者を 1 人でも使用する事業は、原則として、すべて強制的に労災保険が適用されます。
今回は、適用が除外される事業をみていきましょう。
① この法律においては、 労働者を使用する事業 を適用事業とする。
② 国の直営事業 及び 官公署の事業 ( 労働基準法別表第一に掲げる事業を除く。 ) については、この法律は、 適用しない 。
★ 国の直営事業 → 国自ら直接行う事業です。ただし、現在は、該当する事業はありません。
★ 官公署の事業 ( 労働基準法別表第一に掲げる事業を除く。 ) → 非現業の官公署です。非現業の官公署には、国家公務員災害補償法、地方公務員災害補償法が適用されるため、労災保険の適用は除外されています。
では、過去問を解いてみましょう
労災保険法は、行政執行法人の職員に適用される。
「国家公務員災害補償」は、一般職の国家公務員を対象にしていて、対象になる一般職の公務員には、非常勤職員、行政執行法人の職員等が含まれます。
「行政執行法人の職員」には、国家公務員災害補償法が適用されますので、労災保険法は適用されません。
労災保険法は、非現業の一般職の国家公務員に適用される。
非現業の一般職の国家公務員は、国家公務員災害補償の対象となりますので、労災保険法は適用されません。
労災保険法は、国の直営事業で働く労働者には適用されない。
「 国の直営事業」には、労災保険は適用されません。
労災保険法は、常勤の地方公務員に適用される。
「地方公務員」のうち、労災保険法が適用されるのは、「現業の非常勤職員」のみです。
「常勤の地方公務員」は、地方公務員災害補償の対象となりますので、労災保険は適用されません。
労災保険法は、市の経営する水道事業の非常勤職員には適用されない。
市の経営する水道事業の非常勤職員(=現業の事業場の非常勤職員)には、労災保険が適用されます。
都道府県労働委員会の委員には労災保険法が適用されない。
「都道府県労働委員会の委員」は、労働者ではありません。そのため、労災保険法は適用されません。
(昭 25.8.28 基収 2414 号)
船員法上の船員については労災保険法は適用されない。
「船員法上の船員」には、労災保険法が適用されます。
育児休業を取得する公立小学校教諭の業務を処理するために、当該育児休業請求に係る期間を任期の限度として臨時的任用された者には、その勤務の態様にかかわらず、労災保険法が適用される。
「臨時的任用職員」は、地方公務員災害補償法第2条第1項第1号の「常勤職員」として地方公務員災害補償の対象となります。労災保険は適用されません。
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今回は、 「通勤」による疾病 をみていきます。
まず、過去問を解いてみましょう
労働者災害補償保険法による保険給付の事由となる業務災害及び通勤災害のうち業務上の疾病の範囲は、 < A > で、通勤災害のうち通勤による疾病の範囲は、 < B > で定められている。
業務上の疾病として < A > の別表第 1 の2に掲げられている疾病のうち同表第 11 号に掲げられている疾病は、その他 < C > である。
通勤による疾病として < B > に定められている疾病は、 < D > に起因する疾病その他 < E > である。
① 業務上の事故による疾病 ② 業務上の負傷に起因する疾病
③ 業務と因果関係のある疾病 ④ 業務に起因することの明らかな疾病
⑤ 業務に起因する疾病 ⑥ 通勤 ⑦ 通勤上の事由
⑧ 通勤上の事由による疾病 ⑨ 通勤と因果関係のある疾病
⑩ 通勤途上の事故 ⑪ 通勤途上の負傷
⑫ 通勤に起因することの明らかな疾病 ⑬ 通勤による疾病
⑭ 通勤による負傷 ⑮ 通勤による負傷に起因する疾病
⑯ 安全衛生規則 ⑰ 労働基準法施行規則 ⑱ 労働基準法施行令
⑲ 労働者災害補償保険法施行規則 ⑳ 労働者災害補償保険法施行令
< A > ⑰ 労働基準法施行規則
< B > ⑲ 労働者災害補償保険法施行規則
< C > ④ 業務に起因することの明らかな疾病
< D > ⑭ 通勤による負傷
< E > ⑫ 通勤に起因することの明らかな疾病
通勤による疾病について条文を読んでみましょう
療養給付は、労働者が通勤により負傷し、又は 疾病 ( 厚生労働省令で定めるものに限る 。 ) にかかった場合に、当該労働者に対し、その請求に基づいて行う。
則第 18 条の4 ( 通勤による疾病の範囲 )
法第 22 条第1項の 厚生労働省令で定める疾病 は、 通勤による負傷に起因する疾病 その他 通勤に起因することの明らかな疾病 とする。
通勤による疾病とは、通勤途上で生じた疾病その他厚生労働省令で定める疾病をいう。
通勤による疾病とは、「 通勤による負傷に起因する疾病 その他 通勤に起因することの明らかな疾病 」をいいます。
通勤による疾病は、通勤による負傷に起因する疾病その他厚生労働省令で定める疾病に限られ、その具体的範囲は、労災保険法施行規則に基づき厚生労働大臣が告示で定めている。
通勤による疾病は、労災保険法施行規則第 18 条の4で「 通勤による負傷に起因する疾病 その他 通勤に起因することの明らかな疾病 」と定められています。
また、具体的範囲の定めはありません。
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業務上の疾病の範囲は労働基準法施行規則別表1の2(職業病リストと言われます)で定められています。
職業病リストには、例えば、「暑熱な場所における業務による熱中症」などのように、「業務」と「疾病」との間に因果関係が認められた疾病が例示されています。
業務上の疾病と認められるには、「職業病リスト」に掲げられた疾病に該当することが条件です。
労働基準法別表1の2のポイント
1 業務上の負傷 に起因する疾病
2~7 省略(疾病が具体的に例示されている)
8 長期間にわたる長時間の業務 その他 血管病変等を著しく増悪させる 業務による 脳出血、くも膜下出血、脳梗塞、高血圧性脳症、心筋梗塞、狭心症、心停止 ( 心臓性突然死を含む。 ) 、重篤な心不全若しくは大動脈解離又はこれらの疾病に付随する疾病
9 人の生命にかかわる事故への遭遇その他 心理的に過度の負担を与える 事象を伴う業務による 精神及び行動の障 害又はこれに付随する疾病
10 前各号に掲げるもののほか、厚生労働大臣の指定する疾病
11 その他業務に起因することの明らかな疾病
第1号~第 10 号に掲げられていない疾病に対応します。
職業病リストに掲げられていない疾病でも、 業務に起因することの明らかな疾病 として第 11 号に該当した場合は、業務上の疾病として認められます。
業務上の疾病の範囲は、労働基準法施行規則別表第一の二の各号に掲げられているものに限定されている。
業務上の疾病として認められる範囲は、「労働基準法施行規則別表第一の二第1号から第 11 号に掲げられているもの」に限られています。
労働者災害補償保険法による保険給付の事由となる業務災害及び通勤災害のうち業務上の疾病の範囲は、 < A >で、通勤災害のうち通勤による疾病の範囲は、 < B > で定められている。
業務上の疾病として < A > の別表第 1 の2に掲げられている疾病のうち同表第 11 号に掲げられている疾病は、その他 < C > である。
② 業務上の負傷に起因する疾病
④ 業務に起因することの明らかな疾病
⑯ 安全衛生規則 ⑰ 労働基準法施行規則 ⑱ 労働基準法施行令
⑲ 労働者災害補償保険法施行規則 ⑳ 労働者災害補償保険法施行令
< A > ⑰ 労働基準法施行規則
< B > ⑲ 労働者災害補償保険法施行規則
< C > ④ 業務に起因することの明らかな疾病
「業務上の負傷」に起因する疾病は、労働基準法施行規則第35条及び別表第1の2で定める業務上の疾病には含まれない。
業務上の負傷に起因する疾病は、労働基準法施行規則別表第1の2第 1 号に掲げられています。
④【 H28 年選択式】※改正による修正あり
厚生労働省労働基準局長通知(「血管病変等を著しく増悪させる業務による脳血管疾患及び虚血性心疾患等の認定基準について」令和3年9月 14 日付け基発 0914 第1号)において、発症前の長期間にわたって、著しい疲労の蓄積をもたらす特に過重な業務に就労したことによる明らかな過重負荷を受けたことにより発症した脳血管疾患及び虚血性心疾患等(負傷に起因するものを除く。)は、業務上の疾病として取り扱うこととされている。
業務の過重性の評価にあたっては、発症前の一定期間の就労実態等を考察し、発症時における疲労の蓄積がどの程度であったかという観点から判断される。
「発症前の長期間とは、発症前おおむね < A > をいう」とされている。疲労の蓄積をもたらす要因は種々あるが、最も重要な要因と考えられる労働時間に着目すると、「発症前 < B > におおむね 100 時間又は発症前 < C > にわたって、1か月当たりおおむね 80 時間を超える時間外労働が認められる場合は、業務と発症との関連性が強いと評価できること」を踏まえて判断される。ここでいう時間外労働時間数は 1 週間当たり 40 時間を超えて労働した時間数である。
⑨ 3 か月間 ⑩ 6か月間 ⑪ 12 か月間 ⑫ 1~3か月間
⑬ 1週間 ⑭ 2週間 ⑮ 4週間 ⑯ 1か月間
⑰ 1 か月間ないし6か月間 ⑱ 1 か月間ないし 12 か月間
⑲ 2か月間ないし6か月間 ⑳ 2か月間ないし12か月間
< C > ⑲ 2か月間ないし6か月間
「血管病変等を著しく増悪させる業務による脳血管疾患及び虚血性心疾患等の認定基準について」(令和 3 年 9 月 14 日付け基発 0914 第 1 号)で取り扱われる対象疾病に含まれるものは、次のアからオの記述のうちいくつあるか。
イ 心停止(心臓性突然死を含む。)
認定基準においては、次の①、②、③のいずれの要件も満たす対象疾病は、労働基準法施行規則別表第1の2第9号に規定する精神及び行動の障害又はこれに付随する疾病に該当する業務上の疾病として取り扱うこととされている。
① 対象疾病を発病していること。
② 対象疾病の発病前おおむね6か月の間に、業務による強い心理的負荷が認められること。
③ 業務以外の心理的負荷及び個体側要因により対象疾病を発病したとは認められないこと。
※認定基準 → 厚生労働省労働基準局長通知(「心理的負荷による精神障害の認定基準について」令和5年9月1日付け基発 0901 第2号のこと
※対象疾病 → 「認定基準で対象とする疾病」のこと
認定基準では、以下のように定められています。
次の1、2及び3のいずれの要件も満たす対象疾病は、 労働基準法施行規則別表第1の2第9号 に該当する業務上の疾病として取り扱う。
1 対象疾病を発病していること。
2 対象疾病の 発病前おおむね 6か月 の間 に、 業務による強い心理的負荷 が認められること。
3 業務以外の心理的負荷及び個体側要因により対象疾病を発病したとは認められないこと。
また、要件を満たす対象疾病に併発した疾病については、対象疾病に付随する疾病として認められるか否かを個別に判断し、これが認められる場合には当該対象疾病と一体のものとして、労働基準法施行規則別表第1の2第9号に該当する業務上の疾病として取り扱う。
業務との関連性がある疾病であっても、労働基準法施行規則別表第 1 の2第 1 号から第 10 号までに掲げる疾病その他「業務に起因することの明らかな疾病」に該当しなければ、業務上の疾病とは認められない。
労働基準法施行規則別表第 1 の2 第 1 号から第 10 号 までに掲げる疾病その他「 業務に起因することの明らかな疾病 」に該当しなければ、業務上の疾病とは認められません。
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労働安全衛生法「雇い入れ時等の安全衛生教育」
「労働者を雇い入れたとき」、「労働者の作業内容を変更したとき」は、事業者は、その従事する業務に関する安全又は衛生のための教育を行なわなければなりません。
法第 59 条 ( 安全衛生教育 )
① 事業者は、労働者を 雇い入れたとき は、当該労働者に対し、厚生労働省令で定めるところにより、その従事する業務に関する安全又は衛生のための教育を行なわなければならない。
② ①の規定は、労働者の 作業内容を変更したとき について準用する。
則第 35 条 ( 雇入れ時等の教育 )
① 事業者は、労働者を雇い入れ、又は労働者の作業内容を変更したときは、当該労働者に対し、遅滞なく、次の事項のうち当該労働者が従事する業務に関する安全又は衛生のため必要な事項について、教育を行なわなければならない。
( 1 ) 機械等、原材料等の危険性又は有害性及びこれらの取扱い方法に関すること。
( 2 ) 安全装置、有害物抑制装置又は保護具の性能及びこれらの取扱い方法に関すること。
( 3 ) 作業手順に関すること。
( 4 ) 作業開始時の点検に関すること。
( 5 ) 当該業務に関して発生するおそれのある疾病の原因及び予防に関すること。
( 6 ) 整理、整頓 及び清潔の保持に関すること。
( 7 ) 事故時等における応急措置及び退避に関すること。
( 8 ) 前各号に掲げるもののほか、当該業務に関する安全又は衛生のために必要な事項
② 事業者は、前項各号に掲げる事項の 全部又は一部 に関し 十分な知識及び技能を有している と認められる労働者については、当該事項についての 教育を省略することができる 。
事業者は、常時使用する労働者を雇い入れたときは、当該労働者に対し、厚生労働省令で定めるとことにより、その従事する業務に関する安全又は衛生のための教育を行わなければならない。臨時に雇用する労働者については、同様の教育を行うよう努めなければならない。
雇い入れ時の安全衛生教育は、「 すべての労働者 」が対象です。常時使用する労働者だけでなく、「臨時」に雇用する労働者についても、雇入れ時の安全衛生教育を行わなければなりません。努力義務ではありません。
事業者は、作業内容を変更したときにも新規に雇い入れたときと同様の安全衛生教育を行わなければならない。
事業者は、作業内容を変更したときにも新規に雇い入れたときと同様にすべての労働者に対して安全衛生教育を行わなければなりません。
労働安全衛生法上、雇入れ時の健康診断の対象となる労働者と雇入れ時の安全衛生教育の対象となる労働者は、いずれも常時使用する労働者である。
・雇入れ時の健康診断 → 常時 使用する労働者が対象(則第 43 条)
・雇入れ時の安全衛生教育 → 全労働者が対象。常時使用する労働者に限らない。
労働安全衛生法第 59 条において、事業者は、労働者を雇い入れたときは、当該労働者に対し、厚生労働省令で定めるところにより、その従事する業務に関する安全又は衛生のための教育を行なわなければならないが、この教育は、 < A > についても行わなければならないとされている。
⑯ 労働者が 90 日以上欠勤等により業務を休み、その業務に復帰したとき
⑰ 労働者が再教育を希望したとき
⑱ 労働者が労働災害により 30 日以上休業し、元の業務に復帰したとき
⑳ 労働者の作業内容を変更したとき
< A > ⑳ 労働者の作業内容を変更したとき
派遣就業のために派遣される労働者に対する労働安全衛生法第 59 条第 1 項の規定に基づくいわゆる雇入れ時の安全衛生教育の実施義務については、当該労働者を受け入れている派遣先の事業者に課せられている。
派遣労働者に対する雇入れ時の安全衛生教育の実施義務は、派遣労働者と雇用関係にある「派遣元」の事業者に課せられています。
労働安全衛生法第 59 条第 2 項の規定に基づくいわゆる作業内容変更時の安全衛生教育の実施の義務は、派遣先事業者のみに課せられている。
派遣労働者に対する作業内容変更時の安全衛生教育の実施の義務は、派遣元事業者と派遣先事業者の双方に課せられています。
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衛生管理者は、「常時 50 人以上」の労働者を使用する事業場単位で専任義務があります。
「衛生管理者」は「衛生に係る技術的事項の管理」を行い、「衛生管理者免許」を有する者などから選任します。
法第 12 条、令第 4 条 ( 衛生管理者 )
事業者は、 常時 50 人以上の労働者 を使用する 事業場ごと に、 都道府県労働局長の免許 を受けた者 その他厚生労働省令で定める資格を有する者 のうちから、厚生労働省令で定めるところにより、当該事業場の業務の区分に応じて、衛生管理者を選任し、その者に総括安全衛生管理者が統括管理する業務のうち 衛生に係る技術的事項 を管理させなければならない。
則第 7 条 ( 衛生管理者の選任 )
① 衛生管理者の選任は、次に定めるところにより行わなければならない。
( 1 ) 衛生管理者を選任すべき事由が発生した日から 14 日以内 に選任すること。
( 2 ) その事業場に 専属 の者 を選任すること。ただし、 2人以上 の衛生管理者を選任する場合において、当該衛生管理者の中に 労働 衛生コンサルタント がいるときは、 当 該者のうち1人 については、この限りでない 。(=専属でなくてもよい)
③ 事業者は、衛生管理者を選任したときは、 遅滞なく 、 電子情報処理組織を使用して 、所定の事項を、都道府県労働局長の免許を受けた者その他第 10 条各号に定める資格を有する者であることにつき証明することができる電磁的記録を添えて、 所轄労働基準監督署長に報告しなければならない 。
★衛生管理者となることができる資格
・第1種衛生管理者免許を有する者
・第2種衛生管理者免許を有する者
・衛生工学衛生管理者免許を有する者
・その他厚生労働大臣が定める者
常時 70 人の労働者を使用する運送業の事業場においては、衛生管理者を選任しなければならないが、衛生管理者は少なくとも毎週 1 回作業場等を巡視しなければならない。
・常時 50 人以上の労働者を使用する 事業場ごと に選任する
・衛生管理者は少なくとも毎週 1 回作業場等を巡視しなければならない
則第 11 条 ( 衛生管理者の定期巡視及び権限の付与 )
① 衛生管理者は、 少なくとも 毎週1回 作業場等を巡視 し、設備、作業方法又は衛生状態に有害のおそれがあるときは、直ちに、労働者の健康障害を防止するため必要な措置を講じなければならない。
② 事業者は、衛生管理者に対し、衛生に関する措置をなし得る権限を与えなければならない。
事業者は、常時 50 人以上の労働者を使用する事業場ごとに衛生管理者を選任しなければならないが、この労働者数の算定に当たって、派遣就業のために派遣され就業している労働者については、当該労働者を派遣している派遣元事業場及び当該労働者を受け入れている派遣先事業場双方の労働者として算出する。
「常時 50 人以上」には、派遣労働者の数も含まれます。
その場合、派遣労働者の数は、「派遣元」「派遣先」のどちらの人数に含まれるかがポイントです。
「衛生管理者」の場合は、「派遣している派遣元事業場」と「受け入れている派遣先事業場」の両方で人数に含まれます。
複数の衛生管理者を選任すべき事業場において、そのうち1人を労働衛生コンサルタントから選任するときは、その者は、必ずしも当該事業場に専属の者でなくともよい。
複数の衛生管理者を選任する場合で、そのうち 1 人が労働衛生コンサルタントである場合は、その者は、専属でなくてもよいとされています。
例えば、衛生管理者として、「A」と「B」の 2 人を選任する場合で、「B」が労働衛生コンサルタントの場合は、「B」は、専属でなくても構いません。
事業者は、常時 1,000 人を超える労働者を使用する事業場にあっては、衛生管理者のうち少なくとも 1 人を専任の衛生管理者としなければならない。
・衛生管理者は、労働者数によって選任数が決まっています。
50 人 以上~ 200 人以下
200 人超 ~ 500 人以下
500 人超 ~ 1,000 人以下
1,000 人超 ~ 2,000 人以下
2,000 人超 ~ 3,000 人以下
・衛生管理者のうち少なくとも1人を専任の衛生管理者としなければならない事業場
常時 1,000 人を超える 労働者を使用する事業場
常時 500 人を超える 労働者を使用し、かつ 健康上特に有害な業務に常時 30 人以上 の労働者を従事させる事業場
★「健康上特に有害な業務」は、坑内労働又は労働基準法施行規則第 18 条に掲げる業務です。この中に「深夜業を含む業務」は入りません。
常時 60 人の労働者を使用する製造業の事業場の事業者は、衛生管理者を選任する義務があるが、第二種衛生管理者免許を有する当該事業場の労働者であれば、他に資格等を有していない場合であっても、その者を衛生管理者に選任し、当該事業場の衛生に係る技術的事項を管理させることができる。
以下の業種は、第 2 種衛生管理者免許を有するのみでは、衛生管理者として選任できません。
農林畜水産業、鉱業、建設業、 製造業 ( 物の加工業を含む。 ) 、電気業、ガス業、水道業、熱供給業、運送業、自動車整備業、機械修理業、医療業及び清掃業
労働安全衛生規則第 7 条第 1 項第 6 号は、常時 500 人を超える労働者を使用する事業場で、坑内労働、多量の高熱物体を取り扱う業務、著しく暑熱な場所における業務、ラジウム放射線、エックス線その他の有害放射線にさらされる業務、土石、獣毛等のじんあい又は粉末を著しく飛散する場所における業務、異常気圧下における業務又は鉛、水銀、クロム、 砒素、黄りん、 弗素、塩素、塩酸、硝酸、亜硫酸、硫酸、一酸化炭素、二硫化炭素、青酸、ベンゼン、アニリン、その他これに準ずる有害物の粉じん、蒸気若しくはガスを発散する場所における業務に、「常時 30 人以上の労働者を従事させるものにあっては、衛生管理者のうち1人を < A > のうちから選任」しなければならない旨規定している。
① 衛生工学衛生管理者免許を受けた者
⑨ 第一種衛生管理者免許を受けた者
⑩ 第二種衛生管理者免許を受けた者
< A > ① 衛生工学衛生管理者免許を受けた者
・常時 500 人を超える 労働者を使用し、かつ 健康上特に有害な業務に常時 30 人以上 の労働者を従事させる事業場
→ 衛生管理者のうち、 少なくとも1人を専任 にする必要がある
→ さらに、「 健康上特に有害な業務 のうち一定の業務 を行う事業場」では、衛生管理者のうち1人を 衛生工学衛生管理者免許 を受けた者から選任する必要がある
衛生管理者は、都道府県労働局長の免許を受けた者その他厚生労働省令で定める資格を有する者のうちから選任しなければならないが、厚生労働省令で定める資格を有する者には、医師、歯科医師のほか < A > などが定められている。
③ 衛生管理士 ⑤ 看護師 ⑨ 作業環境測定士 ⑱ 労働衛生コンサルタント
< A > ⑱ 労働衛生コンサルタント
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使用者の責に帰すべき事由によって労働者を休業させる場合は、労働者の生活保障のために、使用者は、「休業手当」を支払わなければなりません。
法第 26 条 ( 休業手当 )
使用者の責 に帰すべき事由による休業の場合においては、使用者は、休業期間中当該労働者に、その 平均賃金 の 100 分の 60 以上 の 手当を支払わなければならない。
では、テーマ別に過去問を解いてみましょう
【使用者の責めに帰すべき事由】
休業手当について定めた労働基準法第 26 条につき、最高裁判所の判例は、当該制度は「労働者の < A > という観点から設けられたものであり、同条の「『使用者の責に帰すべき事由』の解釈適用に当たっては、いかなる事由による休業の場合に労働者の < A > のために使用者に前記[同法第 26 条に定める平均賃金の 100 分の 60 ]の限度で負担を要求するのが社会的に正当とされるかという考量を必要とすると言わなければならない。」としている。
⑤ 休業の確保 ⑥ 経済生活の安定 ⑯ 生活保障 ⑲ 不利益の補償
「このようにみると、「使用者の責に帰すべき事由」とは、 取引における一般原則たる過失責任主義とは異なる観点をも踏まえた概念 というべきであって、民法 536 条2項の「 債権者の責に帰すべき事由 」よりも 広く 、 使用者側に起因する経営、管理上の障害を含む ものと解するのが相当である。」と続きます。
(昭 62.7.17 最高裁判所第二小法廷 ノースウエスト航空事件)
労働基準法第 26 条にいう「使用者の責に帰すべき事由」には、天災事変等の不可抗力によるものは含まれないが、例えば、親工場の経営難から下請工場が資材、資金の獲得ができず休業した場合は含まれる。
・天災事変等の不可抗力によるもの →「使用者の責に帰すべき事由」に 含まれない
・親工場の経営難から下請工場が資材、資金の獲得ができず休業した場合
→ 「使用者の責に帰すべき事由」に 含まれる → 休業手当の支払い義務がある
(昭 23.6.11 基収 1998 号)
労働基準法第 26 条に定める休業手当は、賃金とは性質を異にする特別の手当であり、その支払いについては労働基準法第 24 条の規定は適用されない。
「休業手当」は、 「賃金」と解され、 その支払いについは労働基準法第 24 条(賃金支払 5 原則)が適用されます。休業手当は、所定の賃金支払日に支払うべきとされています。
(昭 63.3.14 基発 150 号)
使用者が法第 26 条によって休業手当を支払わなければならないのは、使用者の責に帰すべき事由によって休業した日から休業した最終の日までであり、その期間における労働基準法第 35 条の休日及び労働協約、就業規則又は労働契約によって定められた同法第 35 条によらない休日を含むものと解されている。
休日(法第 35 条の休日も法第 35 条によらない休日も)には、休業手当を支払う義務はありません。
(昭 24.3.22 基収 4077 号)
下記のとおり賃金を支払われている労働者が使用者の責に帰すべき事由により半日休業した場合、労働基準法第 26 条の休業手当に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
賃 金:日給 1 日 10,000 円
半日休業とした日の賃金は、半日分の 5,000 円が支払われた。
<A> 使用者は、以下の算式により 2,000 円の休業手当を支払わなければならない。
7,000 円- 5,000 円= 2,000 円
<B> 半日は出勤し労働に従事させており、労働基準法第 26 条の休業には該当しないから、使用者は同条の休業手当ではなく通常の 1 日分の賃金 10,000 円を支払わなければならない。
<C> 使用者は、以下の算式により 1,000 円の休業手当を支払わなければならない。
10,000 円 ×0.6 - 5,000 円= 1,000 円
<D> 使用者は、以下の算式により 1,200 円の休業手当を支払わなければならない。
( 7,000 円- 5,000 円) ×0.6 = 1,200 円
<E> 使用者が休業手当として支払うべき金額は発生しない。
< E >「使用者が休業手当として支払うべき金額は発生しない。」が正しい
・ 1 日の所定労働時間の一部のみ使用者の責に帰すべき事由により休業した場合
→ 現実に労働した時間 に対して支払われた賃金が平均賃金の 100 分の 60 に満たない 場合
→ 平均賃金の 100 分の 60 と 現実に労働した時間 に対して支払われた賃金との 差額を支払わなければなりません
平均賃金の 100 分の 60
現実に労働した時間に対する賃金
平均賃金の 100 分の 60 ( 4,200 円)
現実に労働した時間に対する賃金( 5,000 円)
・ 1 日の所定労働時間の一部のみ使用者の責に帰すべき事由により休業した場合
→ 現実に労働した時間 に対して支払われた賃金が平均賃金の 100 分の 60 以上
→ 休業手当として支払うべき金額は発生しません。
(昭 27.8.7 基収 3445 号)
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「通勤手当」は労働基準法上の賃金です。
「通勤手当」については、平均賃金や割増賃金を計算する際のルールがよく出題されます。みていきましょう。
平均賃金の計算の基礎となる賃金の総額には、3か月を超える期間ごとに支払われる賃金、通勤手当及び家族手当は含まれない。
「通勤手当及び家族手当」は、平均賃金の計算の基礎となる賃金の総額に含まれます。なお、「3か月を超える期間ごとに支払われる賃金」は含まれません。
(昭 32.12.26 基発 573 号)
平均賃金の「原則」の計算式の条文を読んでみましょう
① 平均賃金とは、これを 算定すべき事由の発生した日 以前 3か月間 にその労働者に対し支払われた 賃金の総額 を、 その期間の総日数 で除した金額をいう。(以下省略)
④ 賃金の総額には、 臨時 に支払われた賃金及び 3か月を超える期間ごと に支払われる賃金並びに 通貨以外のもの で支払われた賃金で 一定の範囲に属しないもの は 算入しない 。
次に示す条件で賃金を支払われてきた労働者について 7 月 20 日に、労働基準法第 12 条に定める平均賃金を算定すべき事由が発生した場合、その平均賃金の計算に関する記述のうち、正しいものはどちらか。
賃金の構成:基本給、通勤手当、職務手当及び時間外手当
賃金の締切日:基本給、通勤手当及び職務手当については、毎月 25 日
時間外手当については、毎月 15 日
賃金の支払日:賃金締切日の月末
3月 26 日から6月 25 日までを計算期間とする基本給、通勤手当及び職務手当の総額をその期間の暦日数 92 で除した金額と4月 16 日から7月 15 日までを計算期間とする時間外手当の総額をその期間の暦日数 91 で除した金額を加えた金額が平均賃金になる。
平均賃金を計算する期間は、「賃金締切日がある場合においては、 直前の賃金締切日 から起算する。」とされています。(法第 12 条第 2 項)
賃金ごとに賃金締切日が異なる場合の「直前の賃金締切日」は、「それぞれ各賃金ごとの賃金締切日」となっています。
(昭 26.12.27 基収 5926 号)
基本給、通勤手当及び職務手当は直前の賃金締切日の「6月 25 日」から起算し、「時間外手当」は、直前の賃金締切日の「7月 15 日」から起算します。
3月 26 日から6月 25 日までを計算期間とする基本給及び職務手当の総額をその期間の暦日数 92 で除した金額と4月 16 日から7月 15 日までを計算期間とする時間外手当の総額をその期間の暦日数 91 で除した金額を加えた金額が平均賃金になる。
通勤手当が抜けているので×です。
通勤手当は、労働とは直接関係のない個人的事情に基づいて支払われる賃金であるから、労働基準法第 37 条の割増賃金の基礎となる賃金には算入しないこととされている。
通勤手当は、割増賃金の基礎となる賃金には算入されません。
割増賃金の基礎となる賃金には、 家族手当、 通勤手当 その他厚生労働省令で定める賃金は 算入しない 。
法第 37 条第5項の規定によって、 家族手当及び通勤手当 のほか、次に掲げる賃金は、割増賃金の基礎となる賃金には算入しない。
( 4 ) 臨時 に支払われた賃金
( 5 ) 1か月を超える期間ごと に支払われる賃金
通勤手当を、月額 1,000 円までは距離にかかわらず一律に、 1,000 円を超える場合は実際距離に応じた額を支給することとしている場合、割増賃金の基礎となる賃金の算定に当たっては、一律に支給される 1,000 円を含む通勤手当として支給した額全額を、割増賃金の基礎となる賃金に算入しなくとも差し支えないとされている。
★割増賃金を計算する場合の通勤手当の注意点!
・ 実際距離によらない 一律に支給される 1,000 円は、割増賃金の基礎となる賃金に算入しなければなりません。
(昭 23.2.20 基発 297 号)
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厚生年金保険法「在職老齢年金について」
まず、在職老齢年金の仕組みを確認しましょう。
★基本月額 + 総報酬月額相当額 → 支給停止調整額 以下
→ 支給停止されません。(老齢厚生年金は全額支給されます)
★基本月額 + 総報酬月額相当額 → 支給停止調整額 を超える
→ 支給停止基準額が支給停止されます。
条文のポイントを読んでみましょう
① 老齢厚生年金の受給権者が 被保険者 ( 前月以前の月に属する日から引き続き当該被保険者の資格を有する者に限る。 ) である日 ( 厚生労働省令で定める日を除く。 ) が属する月において、 総報酬月額相当額 及び 基本月額 との合計額が 支給停止調整額 を超えるとき は、その月の分の当該老齢厚生年金について、 支給停止基準額 に相当する部分の支給を停止する。 ただし、支給停止基準額が老齢厚生年金の額以上であるときは、老齢厚生年金の 全部 ( 繰下げ加算額を除く。 ) の支給を停止するものとする。
→その者の「 標準報酬月額」 と「 その月以前の1年間の標準賞与額の総額 を 12 で除して得た額」とを合算して得た額
→ 老齢厚生年金の額( 加給年金額 及び 繰下げ加算額 を 除く 。 ) を 12 で除して得た額
→総報酬月額相当額と基本月額との合計額から 支給停止調整額 を控除して得た額の 2分の1 に相当する額に 12 を乗じて得た額
➂ 支給停止調整額 は、 62 万円 とする。
ただし、 62 万円に令和7年度以後の各年度の物価変動率に第 43 条の2第1項第2号に掲げる率を乗じて得た率をそれぞれ乗じて得た額 ( その額に 5千円未満の端数 が生じたときは、これを 切り捨て 、 5千円以上1万円未満の端数 が生じたときは、これを 1万円に切り上げる ものとする。 ) が 62 万円 ( 支給停止調整額の改定の措置が講ぜられたときは、直近の当該措置により改定した額 ) を超え、又は下るに至った場合においては、 当該年度の4月以後 の支給停止調整額を当該乗じて得た額に改定する。
★令和 8 年度の支給停止調整額は「 65 万円 」です。
厚生年金保険法第 46 条第 1 項の規定によると、 60 歳台後半の老齢厚生年金の受給権者が被保険者 ( 前月以前の月に属する日から引き続き当該被保険者の資格を有する者に限る。 ) である日 ( 厚生労働省令で定める日を除く。 ) が属する月において、その者の標準報酬月額とその月以前の1年間の標準賞与額の総額を 12 で除して得た額とを合算して得た額 ( 以下「 < A > 」という。 ) 及び老齢厚生年金の額 ( 厚生年金保険法第 44 条第1項に規定する加給年金額及び同法第 44 条の3第4項に規定する加算額を除く。以下同じ。 ) を 12 で除して得た額 ( 以下「基本月額」という。 ) との合計額が < B > を超えるときは、その月の分の当該老齢厚生年金について、 < A > と基本月額との合計額から < B > を控除して得た額の2分の1に相当する額に 12 を乗じて得た額 ( 以下「 < C > 」という。 ) に相当する部分の支給を停止する。ただし、 < C > が老齢厚生年金の額以上であるときは、老齢厚生年金の全部 ( 同法第 44 条の3に規定する加算額を除く。 ) の支給を停止するものとされている。
② 支給調整開始額 ➂ 支給調整基準額 ④ 支給停止開始額
⑤ 支給停止額 ⑥ 支給停止基準額 ⑦ 支給停止調整額
⑪ 総報酬月額 ⑫ 総報酬月額相当額 ⑬ 定額部分
⑰ 標準賞与月額相当額 ⑱ 平均標準報酬月額 ⑲ 報酬比例部分
< A > ⑫ 総報酬月額相当額
< B > ⑦ 支給停止調整額
< C > ⑥ 支給停止基準額
在職老齢年金について、支給停止額を計算する際に使用される支給停止調整額は、一定額ではなく、年度ごとに改定される場合がある。
支給停止調整額は、厚生年金保険法第 46 条第3項の規定により、名目賃金の変動に応じて改定されます。
令和8年度の支給停止調整額は 65 万円となっています。
在職老齢年金の支給停止額を計算する際の「総報酬月額相当額」とは、その者の標準報酬月額と直前の 7 月 1 日以前 1 年間の標準賞与額の総額を 12 で除して得た額とを合算した額である。
在職老齢年金の支給停止額を計算する際の「総報酬月額相当額」とは、「その者の 標準報酬月額 と その月以前の1年間 の 標準賞与額の総額を 12 で除して得た額 とを合算して得た額」です。
「直前の 7 月 1 日以前 1 年間の」は誤りです。
★経過的加算額・繰下げ加算額について★
60 歳台後半の在職老齢年金の仕組みにおいて、経過的加算額及び繰下げ加算額は、支給停止される額の計算に用いる基本月額の計算の対象に含まれる。
「経過的加算額」も「繰下げ加算額」も、支給停止される額の計算に用いる基本月額の計算の対象に 含まれません 。
なお、「経過的加算額」が基本月額に含まれないことは、昭和 62 年法附則第 62 条第 1 項に規定されています。
在職中の被保険者が 65 歳になり老齢基礎年金の受給権が発生した場合、老齢基礎年金は在職老齢年金の支給停止額を計算する際に支給停止の対象とはならないが、経過的加算額については在職老齢年金の支給停止の対象となる。
→ 在職老齢年金の支給停止額を計算する際に支給停止の対象にならない
→ 在職老齢年金の 支給停止の対象にならない
(昭 62 年法附則第 62 条第 1 項)
65 歳以後の在職老齢年金の仕組みにおいて、在職中であり、被保険者である老齢厚生年金の受給権者が、 66 歳以降に繰下げの申出を行った場合、当該老齢厚生年金の繰下げ加算額は、在職老齢年金の仕組みによる支給停止の対象とはならない。
「老齢厚生年金の繰下げ加算額」は、在職老齢年金の仕組みによる 支給停止の対象となりません。
在職中の老齢厚生年金の支給停止の際に用いる総報酬月額相当額とは、被保険者である日の属する月において、その者の標準報酬月額とその月以前の 1 年間の標準賞与額の総額を 12 で除して得た額とを合算して得た額のことをいい、また基本月額とは、老齢厚生年金の額(その者に加給年金額が加算されていればそれを加算した額)を 12 で除して得た額のことをいう。
「基本月額」とは、老齢厚生年金の額(その者に 加給年金額 が加算されていればそれを 除く )を 12 で除して得た額のことをいいます。
加給年金額は、基本月額の計算に入りません。
加給年金額が加算されている老齢厚生年金の受給権者であっても、在職老齢年金の仕組みにより、自身の老齢厚生年金の一部の支給が停止される場合、加給年金額は支給停止となる。
在職老齢年金の仕組みにより、老齢厚生年金の「 一部 」の支給が停止される場合でも、 加給年金額は全額支給 されます。
なお、在職老齢年金の仕組みにより、老齢厚生年金の「 全部 」の支給が停止される場合は、 加給年金額は支給停止 されます。
在職老齢年金は、総報酬月額相当額と基本月額との合計額が支給停止調整額を超える場合、年金額の一部又は全部が支給停止される仕組みであるが、適用事業所に使用される 70 歳以上の者に対しては、この在職老齢年金の仕組みが適用されない。
適用事業所に使用されていても、 70 歳以上の者は厚生年金保険の被保険者ではありませんが、在職老齢年金の仕組みは適用されます。
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最初に「賞与」の定義を確認しましょう。
法第 3 条第 1 項第 4 項
賞与とは、賃金、給料、俸給、手当、賞与その他 いかなる名称であるかを問わず 、労働者が 労働の対償 として受ける全てのもののうち、 3か月を超える期間ごと に受けるものをいう。
賞与とは、いかなる名称であるかを問わず、労働者が労働の対償として受けるもののうち、 年 3 回以下 支給されるものです。
次に、「標準賞与額」について条文を読んでみましょう
法第 24 条の4 ( 標準賞与額の決定 )
実施機関は、被保険者が賞与を受けた月において、その月に当該被保険者が受けた賞与額に基づき、これに 1,000 円未満 の端数を生じたときはこれを 切り捨てて 、その月における標準賞与額を決定する。この場合において、当該標準賞与額が 150 万円 を超えるときは、 これを 150 万円とする 。
★健康保険法の「標準賞与額」と比較してみましょう
コチラ→ 健康保険法「賞与の定義と標準賞与額」
厚生年金保険法における賞与とは、賃金、給料、俸給、手当、賞与その他いかなる名称であるかを問わず、労働者が労働の対償として受ける全てのもののうち、 < A > 受けるものをいう。
① 2か月を超える期間ごとに ② 3か月を超える期間ごとに
③ 4か月を超える期間ごとに ④ 臨時に
< A > ② 3か月を超える期間ごとに
実施機関は、被保険者が賞与を受けた月において、その月に当該被保険者が受けた賞与額に基づき、これに 1,000 円未満の端数を生じたときはこれを切り捨てて、その月における標準賞与額を決定するが、当該標準賞与額が < B > ( 標準報酬月額の等級区分の改定が行われたときは政令で定める額。 ) を超えるときは、これを < B > とする。
① 100 万円 ② 150 万円 ③ 200 万円 ④ 250 万円
実施機関は、被保険者が賞与を受けた月において、その月に当該被保険者が受けた賞与額に基づき、これに千円未満の端数を生じたときはこれを切り捨てて、その月における標準賞与額を決定する。この場合において、当該標準賞与額が1つの適用事業所において年間の累計額が 150 万円 ( 厚生年金保険法第 20 条第2項の規定による標準報酬月額の等級区分の改定が行われたときは、政令で定める額とする。以下本問において同じ。 ) を超えるときは、これを 150 万円とする。
「 その月 に当該被保険者が受けた 」賞与の額が 150 万円 ( 厚生年金保険法第 20 条第2項の規定による標準報酬月額の等級区分の改定が行われたときは、政令で定める額とする。以下本問において同じ。 ) を超えるときは、標準賞与額は 150 万円となります。
年間の累計額ではなく、 1 か月あたり 150 万円が上限となります。
厚生年金保険法第 81 条の2第 1 項に規定される育児休業期間中の厚生年金保険料の免除の規定について、育児休業等の期間が1か月以下の場合は、その月の標準報酬月額に係る保険料は免除されるが、その月の標準賞与額に係る保険料についても免除される。
<育児休業中の賞与の保険料について>
・育児休業等の期間が 1か月以下 の場合
→ 標準賞与額 に係る保険料については 免除されません 。
・育児休業等の期間が 1か月を超える 場合
→ 標準賞与額 に係る保険料も 免除されます 。
適用事業所の事業主は、第1号厚生年金被保険者であって、産前産後休業期間中や育児休業期間中における保険料の免除が適用されている者に対して、当該休業期間中に賞与を支給した場合は、賞与額の届出を行わなければならない。
産前産後休業期間中や育児休業期間中における保険料の免除が適用されている者についても、事業主は、賞与額の届出を行わなければなりません。
(則第 19 条の5第 1 項)
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厚生年金保険法「高齢任意加入被保険者」
厚生年金保険の被保険者の資格は、 70 歳に達したときに喪失します。
ただし、「老齢」年金の受給権を有しない者は、 70 歳以上でも任意に厚生年金保険に加入することができます。この仕組みで被保険者になった者を高齢任意加入被保険者といいます。
高齢任意加入被保険者には、「適用事業所に使用される者」と「適用事業所以外の事業所に使用される者」の2つがあり、それぞれの違いがポイントです。
適用事業所以外 の事業所に使用される者
70 歳以上 の者であって、 老齢厚生年金 、 老齢基礎年金 その他の老 齢又は退職を支給事由 とする年金たる給付であって政令で定める給付の 受給権を有しない もの
事業主の同意 を得て 厚生労働大臣の認可 を受ける
申出が受理された 日に、被保険者の資格を取得する
厚生労働大臣の認可 があった日に、被保険者の資格を取得する
・被保険者は、 保険料の全額を負担 し、自己の負担する 保険料を納付する義務 を負う。
→事業主は保険料の半額を負担し、かつ、事業主が保険料を納付する義務を負う。
事業主は保険料の半額を負担し、かつ、事業主が保険料を納付する義務を負う。
適用事業所以外の事業所に使用される 70 歳以上の者が高齢任意加入被保険者になるには、事業主の同意を得たうえで、厚生労働大臣に対して申出を行うこととされており、その申出が受理された日に資格を取得する。
「 適用事業所以外 」の事業所に使用される 70 歳以上の者が高齢任意加入被保険者になるには、事業主の同意を得たうえで、「厚生労働大臣に対して申出」ではなく、「厚生労働大臣の認可」を受けることとされており、「厚生労働大臣の認可があった日」に資格を取得します。
②【 H20 年出題】 ※法改正による修正あり
適用事業所に使用される 70 歳以上の者であって、老齢厚生年金、老齢基礎年金等の受給権を有しないもの(厚生年金保険法の規定により被保険者としないとされた者を除く。)が、高齢任意加入被保険者の資格を取得するためには、事業主の同意は必ずしも要しないが、実施機関に申し出る必要がある。
「 適用事業所 」に使用される 70 歳以上の者が、高齢任意加入被保険者の資格を取得するためには、 事業主の同意は必ずしも要しない が、「 実施機関に申し出る 」必要があります。
適用事業所に使用される高齢任意加入被保険者の被保険者資格の取得は、厚生労働大臣の確認によってその効力を生ずる。
適用事業所に使用される高齢任意加入被保険者は、実施機関に申し出て資格を取得しているので、厚生労働大臣の確認は要りません。
(法第 18 条、令第 6 条)
適用事業所に使用される 70 歳以上の遺族厚生年金の受給権者が、老齢厚生年金、国民年金法による老齢基礎年金その他の老齢又は退職を支給事由とする年金たる給付であって政令で定める給付の受給権を有しない場合、実施機関に申し出て、被保険者となることができる。なお、この者は厚生年金保険法第 12 条の被保険者の適用除外の規定に該当しないものとする。
「 遺族 」、「 障害 」の年金の受給権者でも、「 老齢厚生年金 、国民年金法による 老齢基礎年金 その他の老齢又は退職を支給事由とする年金たる給付であって政令で定める給付」の受給権を有しない場合は、高齢任意加入被保険者になることができます。
適用事業所に使用される高齢任意加入被保険者を使用する適用事業所の事業主が、当該被保険者に係る保険料の半額を負担し、かつ当該被保険者及び自己の負担する保険料を納付する義務を負うことにつき同意をしたときを除き、当該被保険者は保険料の全額を負担するが、保険料の納付義務は当該被保険者が保険料の全額を負担する場合であっても事業主が負う。
「 適用事業所 」に使用される高齢任意加入被保険者は、原則として、保険料の全額を負担し、保険料の納付義務も、「事業主」ではなく、「被保険者」が負います。
なお、当該被保険者を使用する適用事業所の事業主が、当該被保険者に係る保険料の半額を負担し、かつ当該被保険者及び自己の負担する保険料を納付する義務を負うことにつき同意をしたときは、保険料の納付義務も事業主が負います。
厚生年金保険の適用事業所以外の事業所に使用される 70 歳以上の者で、高齢任意加入被保険者となっている者は、保険料の全額を負担する義務を負う。ただし、事業主の同意があるときは、被保険者と事業主の半額ずつの負担になる。
厚生年金保険の「 適用事業所以外 の事業所」に使用される 70 歳以上の者は、被保険者となる際に事業主の同意を得ていますので、保険料は、被保険者と事業主の半額ずつの負担となり、納付義務も事業主が負います。
適用事業所に使用される高齢任意加入被保険者が保険料(初めて納付すべき保険料を除く。)を滞納し、厚生労働大臣が指定した期限までにその保険料を納付しないときは、厚生年金保険法第 83 条第 1 項に規定する当該保険料の納期限の属する月の末日に、その被保険者の資格を喪失する。なお、当該被保険者の事業主は、保険料の半額を負担し、かつ、当該被保険者及び自己の負担する保険料を納付する義務を負うことについて同意していないものとする。
「 適用事業所 」に使用される高齢任意加入被保険者が保険料(初めて納付すべき保険料を除く。)を滞納し、厚生労働大臣が指定した期限までにその保険料を納付しないときは、資格を喪失します。
適用事業所に使用される高齢任意加入被保険者は、保険料を全額負担し、保険料を納付する義務も被保険者が負っているからです。
その場合、「保険料の納期限の属する月の末日」ではなく、「保険料の 納期限の属する月の 前月の末日 」に、その被保険者の資格を喪失します。
なお、「適用事業所」に使用される高齢任意加入被保険者でも、事業主が、保険料の半額を負担し、かつ、当該被保険者及び自己の負担する保険料を納付する義務を負うことについて同意している場合は、保険料を滞納したことによる資格喪失はありません。
(法附則第 4 条の3第 6 項)
事業主は、その使用する被保険者及び自己の負担する保険料を納付する義務を負う。毎月の保険料は、翌月末日までに、納付しなければならない。高齢任意加入被保険者の場合は、被保険者が保険料の全額を負担し、自己の負担する保険料を納付する義務を負うことがあるが、その場合も、保険料の納期限は翌月末日である。
高齢任意加入被保険者で、被保険者が保険料の全額を負担し、自己の負担する保険料を納付する義務を負っていても、保険料の納期限は翌月末日です。
(法第 83 条、法附則第 4 条の3第 7 項)
71 歳の高齢任意加入被保険者が障害認定日において障害等級 3 級に該当する障害の状態になった場合は、当該高齢任意加入被保険者期間中に当該障害に係る傷病の初診日があり、初診日の前日において保険料の納付要件を満たしているときであっても、障害厚生年金は支給されない。
障害厚生年金支給の要件として、「初診日要件(=初診日に厚生年金保険の被保険者であること)」があります。
問題文は、初診日に「高齢任意加入被保険者=厚生年金保険の被保険者」で初診日要件を満たし、かつ、初診日の前日の保険料納付要件を満たしています。障害認定日に障害等級 3 級に該当する障害の状態になった場合は、障害厚生年金が支給されます。
適用事業所に使用される高齢任意加入被保険者が、実施機関に対して当該被保険者資格の喪失の申出をしたときは、当該申出が受理された日の翌日(当該申出が受理された日に更に被保険者の資格を取得したときは、その日)に被保険者の資格を喪失する。
高齢任意加入被保険者は、任意に、加入をやめることができます。
「適用事業所」に使用される高齢任意加入被保険者の場合は、実施機関に対して当該被保険者資格の喪失の申出をしたときは、当該申出が受理された日の 翌日 に被保険者の資格を喪失します。
なお、当該申出が受理された日に更に被保険者の資格を取得したときは、その日に資格を喪失します。
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厚生年金保険法「被保険者期間」
「被保険者期間」は月単位で計算し、被保険者期間は、保険料の徴収や、年金額の計算に使われます。
① 被保険者期間を計算する場合には、 月 によるものとし、被保険者の 資格を取得した月 からその 資格を喪失した月の 前月 までをこれに算入する。
② 被保険者の 資格を取得した月にその資格を喪失したとき は、その月を 1か月 として被保険者期間に算入する。ただし、その月に 更に被保険者又は国民年金の被保険者 ( 国民年金法に規定する第2号被保険者を除く。 ) の資格を取得したときは、この限りでない。
➂ 被保険者の資格を喪失した後、更にその資格を取得した者については、 前後の被保険者期間を合算 する。
④ 前3項の規定は、被保険者の 種別ごとに適用する 。
⑤ 同一の月において被保険者の 種別に変更 があったときは、その月は 変更後の被保険者の種別 の被保険者であった月 ( 2回以上 にわたり被保険者の種別に変更があったときは、 最後の被保険者の種別 の被保険者であつた月 ) とみなす。
★厚生年金保険の被保険者資格を取得した月に喪失した場合
被保険者期間には「 1 ヵ月」で算入されます
1か月分の厚生年金保険料が徴収されます
★その月にさらに厚生年金保険の被保険者資格を取得した場合
被保険者期間は、後の取得分のみで「 1 か月」となり、厚生年金保険料が徴収されます。
先に喪失した分の厚生年金保険料は徴収されません。
★その月にさらに国民年金(第 1 号被保険者・第 3 号被保険者)の資格を取得した場合
厚生年金保険の被保険者期間には算入されません。(保険料も不要です)
では、過去問を解いてみましょう
被保険者期間を計算する場合には、月によるものとし、被保険者の資格を取得した月からその資格を喪失した月の前月までをこれに算入する。
被保険者期間は、「月」単位で計算します。
被保険者の資格を 取得した月 からその資格を喪失した月の 前月 までを算入します。
甲は、令和 6 年 5 月 1 日に厚生年金保険の被保険者の資格を取得したが、同月 15 日にその資格を喪失し、同日、国民年金の第 1 号被保険者の資格を取得した。この場合、同年5月分については、 1 か月として厚生年金保険における被保険者期間に算入する。
令和 6 年 5 月 1 日に厚生年金保険の被保険者の資格を取得し、同月 15 日に資格を喪失し、同日、国民年金の第 1 号被保険者の資格を取得した場合、同年5月分については、 厚生年金保険の被保険者期間には算入されません 。第 1 号被保険者として国民年金保険料を納付しなければなりません。
適用事業所に平成 28 年 3 月 1 日に採用され、第 1 号厚生年金被保険者の資格を取得した者が同年 3 月 20 日付けで退職し、その翌日に被保険者資格を喪失し国民年金の第 1 号被保険者となった。その後、この者は同年 4 月 1 日に再度第 1 号厚生年金被保険者となった。この場合、同年 3 月分については、厚生年金保険における被保険者期間に算入されない。
平成 28 年 3 月 1 日に厚生年金保険の被保険者の資格を取得し、同月 21 日に資格を喪失し、同日、国民年金の第 1 号被保険者の資格を取得した場合、同年3月分については、 厚生年金保険の被保険者期間には算入されません。
同一の月において被保険者の種別に変更があったときは、その月は変更後の被保険者の種別の被保険者であった月とみなす。なお、同一月において2回以上にわたり被保険者の種別に変更があったときは、最後の被保険者の種別の被保険者であった月とみなす。
・同一の月に被保険者の種別に変更があったとき
→その月は 変更後 の被保険者の種別の被保険者であった月とみなす。
・同一月に 2回以上 にわたり被保険者の種別に変更があったとき
→ 最後の 被保険者の種別の被保険者であった月とみなす。
国家公務員であった者が、令和 7 年 7 月 21 日に退職し、その翌日に厚生年金保険の被保険者資格を喪失した。その後、同年 7 月 28 日に民間企業に就職し、厚生年金保険の被保険者資格を取得した。この場合、同年 7 月は、第 2 号厚生年金被保険者であった月とみなされる。
・同一の月に被保険者の種別に変更があったとき
→その月は 変更後 の被保険者の種別の被保険者であった月とみなす。
令和 7 年 7 月に第 2 号厚生年金被保険者(国家公務員)から、第 1 号厚生年金被保険者(民間企業)に変更した場合、同年 7 月は、 変更後 の被保険者の種別の被保険者( 第1号厚生年金被保険者 )であった月とみなされます。
第 1 号厚生年金被保険者が同時に第 2 号厚生年金被保険者の資格を有するに至ったときは、その日に、当該第 1 号厚生年金被保険者の資格を喪失する。
法第 18 条の2 (異なる被保険者の種別に係る資格の得喪 )
① 第2号厚生年金被保険者、第3号厚生年金被保険者又は第4号厚生年金被保険者は、 同時に、第1号厚生年金被保険者の資格を取得しない 。
② 第1号厚生年金被保険者 が 同時に 第2号厚生年金被保険者、第3号厚生年金被保険者又は第4号厚生年金被保険者の資格を有するに至ったときは、 その日に 、当該 第1号厚生年金被保険者の資格を喪失する 。
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適用事業所に使用される 70 歳未満の者は、厚生年金保険の被保険者となりますが、適用が除外される者も規定されています。
今回は、厚生年金保険の適用が除外される者をみていきます。例外にも注意してください。
法第 12 条 ( 適用除外 )
次の各号のいずれかに該当する者は、 厚生年金保険の被保険者としない 。
( 1 ) 臨時 に使用される者 ( 船舶所有者に使用される 船員 を 除く 。 ) であって、次に掲げるもの。ただし、イに掲げる者にあっては 1月を超え 、ロに掲げる者にあっては 定めた期間を超え 、 引き続き使用されるに至った場合を除く。
ロ 2月以内 の期間を定めて使用される者であって、 当該 定めた期間 を超えて使用されることが見込まれないもの
( 2 ) 所在地が一定しない 事業所に使用される者
( 3 ) 季節的業務 に使用される者 ( 船舶所有者に使用される 船員 を 除く 。 ) 。ただし、 継続して 4月 を超えて使用されるべき場合 は、この限りでない。
( 4 ) 臨時的事業 の事業所に使用される者。ただし、 継続して 6月 を超えて使用されるべき場合 は、この限りでない。
( 5 ) 事業所に使用される者であって、その1週間の所定労働時間が同一の事業所に使用される 通常の労働者の1週間の所定労働時間の 4分の3未満 である短時間労働者 ( 1週間の所定労働時間が同一の事業所に使用される通常の労働者の1週間の所定労働時間に比し短い者をいう。 ) 又は その1月間の所定労働日数が同一の事業所に使用される 通常の労働者の1月間の所定労働日数の 四分の三未満 である短時間労働者に該当し、かつ、イからハまでのいずれかの要件に該当するもの
イ 1週間の所定労働時間が 20 時間 未満 であること。
ロ 報酬 ( 最低賃金法第4条第3項各号に掲げる賃金に相当するものとして厚生労働省令で定めるものを除く。 ) について、厚生労働省令で定めるところにより、第 22 条第 1 項の規定の例により算定した額が、 88,000 円 未満であること。
ハ 学校教育に規定する高等学校の生徒、同法に規定する大学の学生その他の厚生労働省令で定める者であること。
※( 5 )短時間労働者については前回の記事をご覧ください
コチラ→ 短時間労働者の厚生年金保険適用|「4分の3基準」を満たさない場合
では、( 1 )~( 4 )のポイントをみていきます。
1 か月を超えて引き続き使用されるようになった場合
→ その日から被保険者となる。
2 か月以内の期間を定めて使用される者
当初の雇用期間が 2 か月以内でも、 当該期間を超えて雇用されることが見込まれる 場合
→ 契約当初から被保険者となる。
所在地が一定しない事業所に使用される者
4 か月以内の季節的業務に使用される者
継続して 4 か月を超える予定で使用される場合
※たまたま 4 か月を超えても被保険者とならない。
6 か月以内の臨時的事業の事業所に使用される者
継続して 6 か月を超える予定で使用される場合
※たまたま6か月を超えても被保険者とならない。
厚生年金保険の被保険者とならないものの組み合わせは、後記AからEまでのうちどれか。
ア 船舶所有者に使用される船員であって、その者が継続して 4 か月を超えない期間季節的業務に使用される場合。
イ 適用事業所以外の事業所に使用される 70 歳以上の者であって、老齢厚生年金、老齢基礎年金その他の老齢又は退職を支給事由とする年金たる給付であって政令で定める給付の受給権を有しないものが、当該事業所の事業主の同意を得て厚生労働大臣の認可を受けた場合。
ウ 船舶所有者に臨時に使用される船員であって、その者が引き続き 1 か月未満の期間日々雇入れられる場合。
エ 巡回興行などの所在地が一定しない事業所に使用される者であって、その者が引き続き 6 か月以上使用される場合。
オ 臨時的事業の事業所に使用される者であって、その者が継続して6か月を超えない期間使用される場合。
「船舶所有者に使用される船員」は、「季節的業務に使用される」場合でも適用除外となりません。そのため、「船舶所有者に使用される船員」は、その者が継続して 4 か月を超えない期間季節的業務に使用される場合でも厚生年金保険の被保険者となります。
「適用事業所以外の事業所」に使用される「 70 歳以上の者」で、「老齢厚生年金、老齢基礎年金等の受給権を有しないもの」は、当該事業所の 事業主の同意 を得て 厚生労働大臣の認可 を受けた場合は、「高齢任意加入被保険者」となります。
「臨時に使用される船員で日々雇入れられる」者でも適用除外となりません。そのため、船舶所有者に臨時に使用される船員は、その者が引き続き 1 か月未満の期間日々雇入れられる場合でも被保険者となります。
巡回興行などの「所在地が一定しない事業所」に使用される者は、例外なく被保険者となりません。
臨時的事業の事業所に使用される者で、 継続して6か月を超えない期間 使用される場合は被保険者となりません。
②【 R4 年出題】 ※改正による修正あり
適用事業所に使用される 70 歳未満の者であって、 2 か月以内の期間を定めて臨時に使用される者(船舶所有者に使用される船員を除き、当該定めた期間を超えて使用されることが見込まれないものとする。)は、厚生年金保険法第 12 条第 1 号に規定する適用除外に該当せず、使用される当初から厚生年金保険の被保険者となる。
2 か月以内の期間を定めて臨時に使用される者(船舶所有者に使用される船員を除き、当該定めた期間を超えて使用されることが見込まれないものとする。)は、厚生年金保険法第 12 条第 1 号に規定する適用除外に該当しますので、被保険者となりません。
なお、 2 か月以内の期間を定めて臨時に使用される者でも、契約の更新等により 実際には最初の雇用契約の期間を超えて継続して使用されることが 見込まれる 場合は、最初の雇用契約の期間から被保険者となります。
被保険者であった 70 歳以上の者で、日々雇い入れられる者として船舶所有者以外の適用事業所に臨時に使用されている場合(1か月を超えて引き続き使用されるに至っていないものとする。)、その者は、厚生年金保険法第 27 条で規定する「 70 歳以上の使用される者」には該当しない。
「 70 歳以上の使用される者」は、「適用事業所に使用される者であって、かつ、法第 12 条各号 ( 適用除外)に定める者に該当するものでない こととする。」とされています。
日々雇い入れられる者として船舶所有者以外の適用事業所に臨時に使用されている場合(1か月を超えて引き続き使用されるに至っていないものとする。)は、「適用除外」に該当しますので、その者は、「 70 歳以上の使用される者」には該当しません。
季節的業務に使用される者(船舶所有者に使用される船員を除く。)は、当初から継続して 6 か月を超えて使用されるべき場合を除き、被保険者とならない。
季節的業務に使用される者(船舶所有者に使用される船員を除く。)は、当初から継続して「 6 か月」ではなく 「 4 か月」 を超えて使用されるべき場合を除き、被保険者となりません。
→季節的業務に使用される者(船舶所有者に使用される船員を除く。)
・当初から継続して 4 か月を超えて使用されるべき場合は、「当初」から被保険者となります。
4か月間の臨時的事業の事業所に使用される 70 歳未満の者は、その使用されるに至った日から被保険者となる。
「4か月間の臨時的事業の事業所」に使用される 70 歳未満の者は、被保険者となりません。
→臨時的事業の事業所に使用される者
・当初から継続して 6か月 を超えて使用されるべき場合は、「当初」から被保険者となります。
適用事業所に使用される 70 歳未満の者は、厚生年金保険の被保険者となるが、船舶所有者に臨時に使用される船員であって日々雇い入れられる者は被保険者とはならない。
船舶所有者に臨時に使用される船員であって日々雇い入れられる者は、適用除外ではありませんので、被保険者となります。
船舶所有者によって季節的業務に使用される船員たる 70 歳未満の者は、厚生年金保険の被保険者とされないが、その者が継続して 4 か月を超えて使用される見込みであるときは、使用開始当初から被保険者になる。
船舶所有者によって使用される船員は、「季節的業務」に使用されていても適用除外には該当せず、被保険者となります。
⑧【 H30 年出題】 ※改正による修正あり
船員法に規定する船員として船舶所有者に2か月以内の期間を定めて臨時に使用され、当該定めた期間を超えて使用されることが見込まれない 70 歳未満の者は、当該期間を超えて使用されないときは、厚生年金保険の被保険者とならない。
「船員法に規定する船員として船舶所有者」に使用される者は、2か月以内の期間を定めて臨時に使用される場合でも適用除外となりません。そのため、当該定めた期間を超えて使用されることが見込まれない場合でも、当初から、厚生年金保険の被保険者となります。
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厚生年金保険法「短時間労働者」
厚生年金保険の被保険者数が 「 51 人」以上 の企業等に使用される短時間労働者は、健康保険と厚生年金保険の加入の対象です。
次の要件を満たす「短時間労働者」が適用対象となります。
①週の所定労働時間が 20 時間以上 である
②所定内賃金が月額 88,000 円以上 である
健康保険・厚生年金保険の被保険者資格の取得基準については、 1 週間の所定労働時間及び 1 月間の所定労働日数が、 同一の事業所に使用される通常の労働者 の 1 週間の所定労働時間 及び 1 月間の所定労働日数 の 4 分の 3 以上 である者を、健康保険・厚生年金保険の被保険者として取り扱う。
★短時間労働者の健康保険・厚生年金保険の被保険者資格の取得基準
「 4 分の 3 基準を満たさない 」者で、次の (1) から (4) までの 4 つの要件 ( 以下「 4 要件」という。 ) を満たすものは、健康保険・厚生年金保険の被保険者として取り扱うこととする。
(1) 1 週間の所定労働時間が 20 時間以上 であること
(2) 報酬 ( 最低賃金法で賃金に算入しないものに相当するものを除く。 ) の月額が 8 万 8 千円以上 であること
(4) 以下のいずれかの適用事業所に使用されていること
イ 特定適用事業所以外の適用事業所 ( 国又は地方公共団体の適用事業所を除く。 ) のうち、労使合意により、事業主が適用拡大を行う旨の申出を行った事業所 ( 以下「任意特定適用事業所」という。 )
ウ 国又は地方公共団体の適用事業所
( R4.3.18 /保保発 0318 第 1 号/年管管発 0318 第 1 号/ )
法第 12 条 ( 適用除外 )
次の各号のいずれかに該当する者は、 厚生年金保険の被保険者としない 。
( 5 )事業所に使用される者であって、その 1週間の所定労働時間 が 同一の事業所 に使用される 通常の労働者 の 1週間の所定労働時間 の 4分の3未満 である 短時間労働者 ( 1週間の所定労働時間が 同一の事業所に使用される通常の労働者 の1週間の所定労働時間に 比し短い者 をいう。 ) 又は その 1月間の所定労働日数 が 同一の事業所に使用される 通常の労働者 の 1月間の所定労働日数 の 4分の3未満 である短時間労働者に該当し、かつ、イからハまでのいずれかの要件に該当するもの
イ 1週間の所定労働時間が 20 時間 未満であること。
ロ 報酬 ( 最低賃金法第4条第3項各号に掲げる賃金に相当するものとして厚生労働省令で定めるものを除く。 ) について、厚生労働省令で定めるところにより、第 22 条第1項の規定の例により算定した額が、 88,000 円 未満であること。
ハ 学校教育法に規定する高等学校の生徒、大学の 学生 その他の厚生労働省令で定める者であること。
①【 R5 年出題】 ※改正による修正あり
特定 4 分の 3 未満短時間労働者に対して厚生年金保険が適用されることとなる特定適用事業所とは、事業主が同一である1又は2以上の適用事業所であって、当該1又は2以上の適用事業所に使用される労働者の総数が常時 50 人を超える事業所のことである。
平24年法附則第 17 条第 12 項
「 特定適用事業所 」とは、 事業主が同一 である1又は2以上の適用事業所であって、当該1又は2以上の適用事業所に使用される 特定労働者 ( 70 歳未満 の者のうち、厚生年金保険法第 12 条各号( 適用除外 )の いずれにも該当しない ものであって、 特定4分の3未満短時間労働者 以外 のものをいう。 ) の総数が常時 50 人を超える ものの各適用事業所をいう。
「労働者」の総数ではなく、「特定労働者」の総数が常時 50 人を超える各適用事業所のことです。
「特定労働者」の定義にも注意しましょう。
②【 R4 年出題】 ※改正による修正あり
常時 40 人の従業員を使用する地方公共団体において、 1 週間の所定労働時間が 25 時間、月の基本給が 15 万円で働く短時間労働者で、生徒又は学生でないX( 30 歳)は、厚生年金保険の被保険者とはならない。
「国又は地方公共団体の適用事業所」については、人数要件がないことがポイントです。
地方公共団体の場合は、常時使用する従業員が「 40 人」でも、要件を満たした短時間労働者は、厚生年金保険の被保険者となります。
特定適用事業所に使用される者は、その1週間の所定労働時間が同一の事業所に使用される通常の労働者の1週間の所定労働時間の4分の3未満であって、厚生年金保険法の規定により算定した報酬の月額が 88,000 円未満である場合は、厚生年金保険の被保険者とならない。
「 1週間の所定労働時間 」が同一の事業所に使用される通常の労働者の1週間の所定労働時間の 4分の3未満 で、 報酬の月額が 88,000 円未満 である場合は、厚生年金保険の被保険者となりません。
1週間の所定労働時間及び1か月間の所定労働日数が、ともに同一の事業所に使用される通常の労働者の4分の3以上であっても大学の学生であれば、厚生年金保険の被保険者とならない。
「1週間の所定労働時間 及び 1か月間の所定労働日数」が、 ともに 同一の事業所に使用される通常の労働者の 4分の3以上 の場合は、「 4 分の 3 」基準を満たしますので、大学の学生でも、厚生年金保険の被保険者となります。
常時 90 人の従業員を使用する法人事業所において、 1 週間の所定労働時間が 30 時間、 1 か月間の所定労働日数が 18 日で雇用される学生 Z ( 18 歳)は、厚生年金保険の被保険者とならない。なお、 Z と同一の事業所に使用される通常の労働者で同様の業務に従事する者の1週間の所定労働時間は 40 時間、 1 か月間の所定労働日数は 24 日である。
チェックポイントは次の点です。
・1週間の所定労働時間が 30 時間 → 通常の労働者( 40 時間)の 4 分の3
・1か月間の所定労働日数が 18 日 → 通常の労働者( 24 日)の 4 分の 3
★「1週間の所定労働時間 及び 1か月間の所定労働日数」が、 ともに同一の事業所に使用される通常の労働者の4分の3以上 ですので、 Z は「 4 分の 3 」基準を満たします。
そのため、学生でも、厚生年金保険の被保険者となります。
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被保険者期間は月単位で計算し、保険料も被保険者期間の各月について徴収されます。
被保険者の種別に変更があったときの計算もみていきます。
法第 11 条 ( 被保険者期間の計算 )
① 被保険者期間を計算する場合には、 月 による ものとし、被保険者の 資格を取得した日の属する月 からその資格を 喪失した日の属する月の 前月 までをこれに算入する。
② 被保険者がその 資格を取得した日の属する月にその資格を喪失したとき は、その月を 1か月 として被保険者期間に算入する。ただし、 その月にさらに被保険者の資格を取得したときは、この限りでない 。
③ 被保険者の資格を喪失した後、さらにその資格を取得した者については、 前後の被保険者期間を合算 する。
第1号被保険者としての被保険者期間、第2号被保険者としての被保険者期間又は第3号被保険者としての被保険者期間を計算する場合には、 被保険者の種別 ( 第1号被保険者、第2号被保険者又は第3号被保険者のいずれであるかの区別をいう。 ) に 変更 があった月 は、 変更後の種別 の被保険者であった月と みなす 。同一の月において、 2回以上 にわたり被保険者の種別に変更があったときは、その月は 最後の種別の被保険者 であった月とみなす 。
例えば、日本国内に住所を有する 55 歳の者が、会社を退職し厚生年金保険の資格を喪失した後自営業者になった場合、「第 2 号被保険者」から「第 1 号被保険者」に 種別変更 となります。
「第 2 号被保険者」の資格を喪失し、「第 1 号被保険者」の資格を取得するのではありません。
国民年金の被保険者期間を計算する場合には、被保険者資格を取得した日の属する月からその資格を喪失した日の属する月までをこれに算入する。
被保険者期間には、被保険者資格を取得した日の属する月からその資格を喪失した日の属する月の 前月 までが算入されます。
平成 12 年 1 月 1 日生まれの者が 20 歳に達し第 1 号被保険者となった場合、令和元年 12 月から被保険者期間に算入され、同月分の保険料から納付する義務を負う。
平成 12 年 1 月 1 日生まれの者は、令和元年 12 月 31 日に 20 歳に達し、第 1 号被保険者の資格を取得し、令和元年 12 月から被保険者期間に算入されます。
保険料は、「保険料は、被保険者期間の計算の基礎となる各月につき、徴収するものとする。」(法第 87 条第 2 項)とされていますので、令和元年 12 月分の保険料から納付する義務を負います。
第 1 号被保険者として継続して保険料を納付してきた者が平成 29 年 3 月 31 日に死亡した場合、第 1 号被保険者としての被保険者期間は同年 2 月までとなり、保険料を納付することを要しないとされている場合を除き、保険料も 2 月分まで納付しなければならない。
平成 29 年 3 月 31 日に死亡した場合は、平成 29 年 4 月 1 日に資格を喪失します。
第 1 号被保険者としての被保険者期間は「同年3月」までとなり、保険料は「3月分」まで納付しなければなりません。
4月1日に被保険者の資格を取得した者について、同年4月 30 日にその資格を喪失した場合は1か月が被保険者期間に算入され、同年5月 31 日にその資格を喪失した場合にも同様に1か月が被保険者期間に算入される。なお、いずれの場合も資格を喪失した月にさらに被保険者の資格を取得していないものとする。
■4月1日に資格取得・同年4月 30 日に資格喪失の場合(同一の月に取得と喪失がある)
→ 1か月が被保険者期間に算入されます。
■4月1日に資格取得・同年5月 31 日にその資格を喪失した場合
→ 資格を喪失した日の属する月の前月までが算入されるので、1か月が被保険者期間に算入されます。
被保険者が、被保険者の資格を取得した日の属する月にその資格を喪失したときは、その月を 1 か月として被保険者期間に算入するが、その月に更に被保険者の資格を取得したときは、前後の被保険者期間を合算し、被保険者期間 2 か月として被保険者期間に算入する。
資格を取得した日の属する月にその資格を喪失したときは、その月を 1 か月として被保険者期間に算入します。
ただし、その月に更に被保険者の資格を取得したときは、「後の取得」で 1 か月として被保険者期間に算入されます。
「前後の被保険者期間を合算し、被保険者期間 2 か月として被保険者期間に算入する。」は誤りです。
第 2 号被保険者が退職し第 1 号被保険者になったときは、当該事実があった日から 14 日以内に、資格取得届を市町村長に提出しなければならない。
第 2 号被保険者が退職し第 1 号被保険者になったときは、「種別変更」となりますので、「資格取得届」ではなく、「 種別変更届 」を市町村長に提出しなければなりません。
被保険者の種別 ( 国民年金の第1号被保険者、第2号被保険者、第3号被保険者のいずれであるかの区別をいう。 ) に変更があった月は、変更前の種別の被保険者であった月とみなす。
被保険者の種別に変更があった月は、 変更後 の種別の 被保険者であった月とみなされます。
※第 1 号被保険者であった月とみなされます
(例) 2 回以上にわたり被保険者の種別に変更があった月
※第 3 号被保険者(最後の種別の被保険者)であった月とみなされます
被保険者期間の計算において、第 1 号被保険者から第 2 号被保険者に種別の変更があった月と同一月に更に第3号被保険者への種別の変更があった場合、当該月は第 2 号被保険者であった月とみなす。なお、当該第 3 号被保険者への種別の変更が当該月における最後の種別の変更であるものとする。
「同一の月において、 2回以上 にわたり被保険者の種別に変更があったときは、その月は 最後の種別の被保険者 であった月とみなす 。」とされていますので、当該月は「 第3号被保険者 」であった月とみなされます。
4月に第 1 号被保険者としての保険料を納付した者が、同じ月に第 2 号被保険者への種別の変更があった場合には、 4 月は第 2 号被保険者であった月とみなし、第 1 号被保険者としての保険料の納付をもって第 2 号被保険者としての保険料を徴収したものとみなす。
問題文の場合、4月は第 2 号被保険者であった月とみなされますので、第 1 号被保険者としての保険料は徴収されません。
また、「第 1 号被保険者としての保険料の納付をもって第 2 号被保険者としての保険料を徴収したものとみなす。」扱いはありません。
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国民年金法「第3号被保険者の届出」
「第 3 号被保険者」は、「届出」が重要です。
今回は、提出期限・提出先、届出が遅れたときなどをみていきます。
⑤ 第3号被保険者は 、厚生労働省令の定めるところにより、その資格の 取得及び喪失 並びに 種別の変更 に関する事項並びに 氏名及び住所の変更 に関する事項を 厚生労働大臣 に届け出なければならない 。ただし、 氏名及び住所の変更 に関する事項であって厚生労働省令で定めるものについては、この限りでない。
⑥ 届出は、厚生労働省令で定める場合を除き、 第 1 号厚生年金被保険者 である第2号被保険者の被扶養配偶者である第3号被保険者にあっては、その配偶者である 第2号被保険者を使用する 事業主を経由 して行う ものとし、 第2号厚生年金被保険者 、 第3号厚生年金被保険者 又は 第4号厚生年金被保険者 である第2号被保険者の被扶養配偶者である第3号被保険者にあっては、その配偶者である第2号被保険者を組合員又は加入者とする 国家公務員共済組合、地方公務員共済組合又は日本私立学校振興・共済事業団を経由 して行うものとする。
⑧ 第2号被保険者を使用する事業主は、経由に係る 事務の一部 を当該事業主が設立する 健康保険組合 に 委託することができる 。
⑨ 届出が第2号被保険者を使用する 事業主又は国家公務員共済組合、地方公務員共済組合若しくは日本私立学校振興・共済事業団に 受理された とき は、その受理されたときに 厚生労働大臣 に 届出があったものとみなす 。
第3号被保険者であった者は、 第2号被保険者の被扶養配偶者でなくなった ことについて、厚生労働省令の定めるところにより、その旨を 厚生労働大臣に届け出なければならない 。
被保険者資格の取得及び喪失並びに種別の変更に関する事項並びに氏名及び住所の変更に関する事項の届出が必要な場合には、第 1 号被保険者は市町村長(特別区の区長を含む。)に、第 3 号被保険者は厚生労働大臣に、届け出なければならない。
・第 1 号被保険者 → 市町村長(特別区の区長を含む。)
・第 3 号被保険者 → 厚生労働大臣
第 1 号厚生年金被保険者である第 2 号被保険者の被扶養配偶者が 20 歳に達し、第 3 号被保険者となるときは、 14 日以内に資格取得の届出を日本年金機構に提出しなければならない。
第 3 号被保険者の資格の取得の届出は、「 14 日以内 」に「 日本年金機構 」に提出しなければなりません。
(則第 1 条の4第 2 項)
第 3 号被保険者の資格取得の届出が、第2号被保険者を使用する事業主又は国家公務員共済組合、地方公務員共済組合若しくは日本私立学校振興・共済事業団に受理されたときは、その受理されたときに厚生労働大臣に届出があったものとみなされる。
第 3 号被保険者の資格取得の届出が、第2号被保険者を使用する 事業主又は国家公務員共済組合、地方公務員共済組合若しくは日本私立学校振興・共済事業団 に 受理されたとき は、その受理されたときに 厚生労働大臣に届出があったものとみなされます 。
第 1 号厚生年金被保険者である第 2 号被保険者を使用する事業主は、当該第 2 号被保険者の被扶養配偶者である第 3 号被保険者に係る資格の取得及び喪失並びに種別の変更等に関する事項の届出に係る事務の一部を全国健康保険協会に委託することができるが、当該事業主が設立する健康保険組合に委託することはできない。
「全国健康保険協会」に委託することはできません。
第 1 号厚生年金被保険者である第 2 号被保険者を使用する事業主は、経由に係る 事務の一部 を当該事業主が設立する 健康保険組合 に 委託することができます 。
第 3 号被保険者は、その配偶者である第 1 号厚生年金被保険者が転職したことによりその資格を喪失した後、引き続き第 4 号厚生年金被保険者の資格を取得したときは、当該事実があった日から 14 日以内に種別変更の届出を日本年金機構に対して行わなければならない。
第 3 号被保険者は、その配偶者である第 1 号厚生年金被保険者が転職したことによりその資格を喪失した後、引き続き第 4 号厚生年金被保険者の資格を取得したときは、当該事実があった日から 14 日以内に「種別変更」ではなく、 「種別確認」の届出 を日本年金機構に対して行わなければなりません。
※その配偶者である第1号厚生年金被保険者が転職したことにより資格を喪失した後、 引き続き第1号厚生年金被保険者の資格を取得したとき は、種別確認の届出は不要です。
第 3 号被保険者の資格取得の届出を遅れて行ったときは、第 3 号被保険者の資格を満たしていたと認められた場合は該当した日にさかのぼって第 3 号被保険者の資格を取得することになるが、この場合において、保険料納付済期間に算入される期間は当該届出を行った日の属する月の前々月までの2年間である。ただし、届出の遅滞につきやむを得ない事由があると認められるときは、厚生労働大臣にその旨の届出をすることができ、その場合は当該届出が行われた日以後、当該届出に係る期間は保険料納付済期間に算入する。
★第 3 号被保険者の資格取得の届出を遅れて行ったとき
・第 3 号被保険者の資格を満たしていたと認められた場合は該当した日に さかのぼって第 3 号被保険者の資格を取得する
・届出を行った日の属する月の前々月までの 2年間 が保険料納付済期間に算入される
・届出の 遅滞につきやむを得ない事由がある と認められるとき
・厚生労働大臣にその旨の届出をすることができる
・当該届出が行われた日以後、届出に係る期間が保険料納付済期間に算入される
平成 26 年 4 月 1 日を資格取得日とし、引き続き第 3 号被保険者である者の資格取得の届出が平成 29 年 4 月 13 日に行われた。この場合、平成 27 年 3 月以降の各月が保険料納付済期間に算入されるが、平成 26 年 4 月から平成 27 年 2 月までの期間に係る届出の遅滞についてやむを得ない事由があると認められるときは、厚生労働大臣にその旨を届け出ることによって、届出日以後、当該期間の各月についても保険料納付済期間に算入される。
★第 3 号被保険者の資格取得の届出を遅れて行った
平成 26 年 4 月 1 日の資格取得の届出を平成 29 年 4 月 13 日に行った。
・第 3 号被保険者の資格を満たしていたと認められた場合は該当した日に さかのぼって第 3 号被保険者の資格を取得する
・届出を行った日の属する月の前々月までの 2年間 が保険料納付済期間に算入される
平成 27 年 3 月以降の各月が保険料納付済期間に算入される
・届出の 遅滞につきやむを得ない事由がある と認められるとき
・厚生労働大臣にその旨の届出をすることができる
・当該届出が行われた日以後、届出に係る期間が保険料納付済期間に算入される
平成 26 年 4 月から平成 27 年 2 月までの各月についても保険料納付済期間に算入される
第 2 号被保険者の夫とその被扶養配偶者となっている第 3 号被保険者の妻が離婚したことにより生計維持関係がなくなった場合、妻は、第 3 号被保険者に該当しなくなるため、市町村長(特別区の区長を含む。)へ第 1 号被保険者の種別の変更の届出を行うとともに、離婚した夫が勤務する事業所の事業主を経由して日本年金機構へ「被扶養配偶者非該当届」を提出しなければならない。なお、夫が使用される事業所は健康保険組合管掌健康保険の適用事業所であり、当該届出の経由に係る事業主の事務は健康保険組合に委託されていないものとする。
★健康保険組合管掌健康保険の適用事業所に使用される第 2 号被保険者の夫と第 3 号被保険者の妻が 離婚 し、生計維持関係がなくなった場合
・市町村長へ第 1 号被保険者の 種別の変更の届出 を行う
・離婚した夫が勤務する事業所の 事業主を経由して日本年金機構 へ「 被扶養配偶者非該当届 」を提出する
<被扶養配偶者非該当届の提出が必要な場合>
( 1 )第 3 号被保険者の 収入が基準額以上に増加 し、扶養から外れた場合
※ 全国健康保険協会管掌 の健康保険の適用事業所に使用される第 2 号被保険者の被扶養配偶者の場合は、届出は要りません。
第 3 号被保険者であった者が、その配偶者である第 2 号被保険者が退職し第 2 号被保険者でなくなったことにより第 3 号被保険者でなくなったときは、その事実があった日から 14 日以内に、当該被扶養配偶者でなくなった旨の届書を、提出しなければならない。
その配偶者である第 2 号被保険者が退職し第 2 号被保険者でなくなったことにより第 3 号被保険者でなくなったときは、被扶養配偶者でなくなった旨の届書(被扶養配偶者非該当届)の提出は不要です。
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第 3 号被保険者は、第 2 号被保険者の被扶養配偶者です。
原則として国内居住要件があること・ 20 歳以上 60 歳未満の年齢要件があることがポイントです。
第 3 号被保険者の基礎年金の給付に必要な費用は、第 2 号被保険者全体で負担していますので、第 3 号被保険者は、個別の保険料の負担はありません。
なお、「第 3 号被保険者」は新法(昭和 61 年 4 月~)の制度です。会社員に扶養されている配偶者は、旧法では、国民年金には「任意加入」でした。
■会社員に扶養されている配偶者
強制加入(第 3 号被保険者)
法第 7 条第 1 項第 3 号
③ 第2号被保険者の配偶者 ( 日本国内に住所を有する 者又は外国において留学をする学生その他の 日本国内に住所を有しないが 渡航目的その他の事情を考慮して 日本国内に生活の基礎があると認められる者 として厚生労働省令で定める者に限る。 ) であって 主として 第2号被保険者 の収入により 生計を維持 するもの ( 第2号被保険者である者 その他この法律の 適用を除外すべき特別の理由がある者 として厚生労働省令で定める者を 除く 。以下「 被扶養配偶者 」という。 ) のうち 20 歳以上 60 歳未満 のものを「第3号被保険者」という。
④ 主として第2号被保険者の収入により生計を維持することの認定に関し必要な事項は、政令で定める。
則第 1 条の3 ( 日本国内に住所を有しないが渡航目的その他の事情を考慮して日本国内に生活の基礎があると認められる者として厚生労働省令で定める者 )
法第7条第1項第3号の厚生労働省令で定める者は、次に掲げる者とする。
( 1 ) 外国において 留学 をする学生
( 2 ) 外国に赴任する 第2号被保険者に同行 する者
( 3 ) 観光、保養又はボランティア活動その他 就労以外の目的で一時的に海外に渡航する 者
( 4 ) 第2号被保険者が外国に赴任している間に当該第2号被保険者との身分関係が生じた者であって、( 2 )に掲げる者と同等と認められるもの
( 5 ) 前各号に掲げる者のほか、渡航目的その他の事情を考慮して日本国内に生活の基礎があると認められる者
則第 1 条の2 ( この法律の適用を除外すべき特別の理由がある者として厚生労働省令で定める者 )
( 1 ) 日本の国籍を有しない者 であって、出入国管理及び難民認定法の規定に基づく活動として法務大臣が定める活動のうち、本邦に相当期間滞在して、病院若しくは診療所に入院し疾病若しくは傷害について 医療を受ける活動 又は当該入院の前後に当該疾病若しくは傷害について継続して医療を受ける活動を行うもの及びこれらの活動を行う者の日常生活上の世話をする活動を行うもの
( 2 ) 日本の国籍を有しない者 であって、入管法の規定に基づく活動として法務大臣が定める活動のうち、本邦において 1年を超えない期間滞在 し、 観光、保養 その他これらに類似する活動を行うもの
18 歳の厚生年金保険の被保険者に 19 歳の被扶養配偶者がいる場合、当該被扶養配偶者が 20 歳に達した日に第 3 号被保険者の資格を取得する。
第 3 号被保険者には 20 歳以上 60 歳未満の年齢要件があります。被扶養配偶者が 20 歳に達した日(当日)に第 3 号被保険者の資格を取得します。
老齢厚生年金を受給する 66 歳の厚生年金保険の被保険者の収入によって生計を維持する 55 歳の配偶者は、第 3 号被保険者とはならない。
厚生年金保険の被保険者でも、 65 歳以上で老齢年金の受給権を有する者は、第 2 号被保険者となりません。
老齢厚生年金を受給する 66 歳の厚生年金保険の被保険者は、第 2 号被保険者ではありません。
そのため、その収入によって生計を維持する配偶者でも、「第 2 号被保険者の配偶者」ではありませんので、問題文の妻は第 3 号被保険者とはなりません。
第 2 号被保険者の被扶養配偶者であって、観光、保養又はボランティア活動その他就労以外の目的で一時的に海外に渡航する日本国内に住所を有しない 20 歳以上 60 歳未満の者は、第 3 号被保険者となることができる。
観光、保養又はボランティア活動その他就労以外の目的で一時的に海外に渡航する場合は、日本国内に住所を有しなくても、第 3 号被保険者となることができます。
第 3 号被保険者が、外国に赴任する第 2 号被保険者に同行するため日本国内に住所を有しなくなったときは、第 3 号被保険者の資格を喪失する。
外国に赴任する第 2 号被保険者に同行する場合は、日本国内に住所を有しなくなっても、第 3 号被保険者となりますので、資格は喪失しません。
第 3 号被保険者が配偶者を伴わずに単身で日本から外国に留学すると、日本国内居住要件を満たさなくなるため、第3号被保険者の資格を喪失する。
外国において留学をする学生は、日本国内に住所を有していなくても、第 3 号被保険者となりますので、資格は喪失しません。
第 3 号被保険者の要件である「主として第2号被保険者の収入により生計を維持する」ことの認定は、健康保険法、国家公務員共済組合法、地方公務員等共済組合法及び私立学校教職員共済法における被扶養者の認定の取扱いを勘案して、日本年金機構が行う。
「主として第2号被保険者の収入により生計を維持する」ことの認定は、健康保険法、国家公務員共済組合法、地方公務員等共済組合法及び私立学校教職員共済法における被扶養者の認定の取扱いを勘案して、 日本年金機構 が行います。「日本年金機構」がポイントです。
年間収入が 280 万円の第 2 号被保険者と同一世帯に属している、日本国内に住所を有する年間収入が 130 万円の厚生年金保険法による障害厚生年金の受給要件に該当する程度の障害の状態にある 50 歳の配偶者は、被扶養配偶者に該当しないため、第 3 号被保険者とはならない。
第 3 号被保険者の認定基準は、健康保険の被扶養者の認定基準と同じです。
「 障害の状態 」にある 50 歳の配偶者で第 2 号被保険者と 同一世帯 に属している場合は、年間収入 180 万円未満 かつ収入が被保険者の収入の 2 分の1未満 であれば、生計維持関係が認められます。
問題文の場合は、要件を満たしていますので、第 3 号被保険者として認められます。
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厚生年金保険の被保険者は、原則として「国民年金の第 2 号被保険者」となります。
法第 7 条第 1 項第 2 号
厚生年金保険の被保険者を「第2号被保険者」という。
法附則第 3 条 ( 被保険者の資格の特例 )
当分の間、 65 歳以上 の者にあっては、老齢厚生年金、国民年金法による老齢基礎年金その他の 老齢又は退職 を支給事由とする年金たる給付 であって政令で定める給付の 受給権を有しない被保険者に限る 。
★ 厚生年金保険の適用事業所に使用される者は、 70 歳まで厚生年金保険の被保険者となります。
ただし、 65 歳以上 で 老齢基礎年金・老齢厚生年金の受給権を有する者 は、厚生年金保険の被保険者でも、「国民年金第 2 号被保険者」とはされません。
★ なお、厚生年金保険法には、 70 歳以上で老齢年金の受給権を有しないものを対象とした「 高齢任意加入被保険者 」の制度があります。
高齢任意加入被保険者は、 老齢基礎年金・老齢厚生年金の受給権を 有しない ので、国民年金第 2 号被保険者となります。
20 歳未満の者又は 60 歳以上の者は、厚生年金保険の被保険者の資格を取得するに至った日の翌日に、国民年金第 2 号被保険者の資格を取得する。
第 2 号被保険者には、「 20 歳以上 60 歳未満の年齢要件」がありませんので、 20 歳未満の者又は 60 歳以上の者でも、厚生年金保険の被保険者は国民年金第 2 号被保険者となります。
20 歳未満の者又は 60 歳以上の者は、厚生年金保険の被保険者の資格を取得するに至った日の 翌日 ではなく「厚生年金保険の被保険者の資格を取得するに至った日( 当日 )」に、国民年金第 2 号被保険者の資格を取得します。
被保険者の資格として、第 1 号被保険者は国籍要件、国内居住要件及び年齢要件のすべてを満たす必要があるのに対し、第 2 号被保険者及び第 3 号被保険者は国内居住要件及び年齢要件を満たす必要があるが、国籍要件を満たす必要はない。
第 1 号被保険者・第 2 号被保険者・第 3 号被保険者は、いずれも「国籍要件」はありません。
第 1 号被保険者は「国内居住要件及び年齢要件」、第 3 号被保険者は「原則として国内居住要件及び年齢要件」を満たす必要がありますが、第 2 号被保険者は、国内居住要件も年齢要件もありません。
厚生年金保険の被保険者が、 65 歳に達し老齢基礎年金と老齢厚生年金の受給権を取得したときは、引き続き厚生年金保険の被保険者資格を有していても、国民年金の第 2 号被保険者の資格を喪失する。
「 65 歳以上 」の厚生年金保険の被保険者で老齢基礎年金と老齢厚生年金の受給権を取得した場合は、厚生年金保険の被保険者資格を有していても、国民年金の第 2 号被保険者にはなりません。
★在職中に 65 歳で老齢基礎年金・老齢厚生年金の受給権を取得した場合
62 歳の特別支給の老齢厚生年金の受給権者が、厚生年金保険の被保険者である場合、第 2 号被保険者にはならない。
「 65 歳未満」の場合は、特別支給の老齢厚生年金の受給権者でも、厚生年金保険の被保険者である場合は、 第 2 号被保険者になります 。
厚生年金保険の在職老齢年金を受給する 65 歳以上 70 歳未満の被保険者の収入によって生計を維持する 20 歳以上 60 歳未満の配偶者は、第 3 号被保険者とはならない。
厚生年金保険の在職老齢年金を受給する(= 老齢厚生年金の受給権がある ) 65 歳以上 70 歳未満 の厚生年金保険の被保険者は国民年金 第 2 号被保険者ではありません 。
第 3 号被保険者は「第 2 号被保険者」の収入によって生計を維持することが条件です。
問題文の配偶者は、「第 2 号被保険者」の収入によって生計を維持していませんので、第 3 号被保険者とはなりません。
⑥【 H25 年出題】 ※改正による修正あり
厚生年金保険の高齢任意加入被保険者は国民年金の第 2 号被保険者であり、当該高齢任意加入被保険者の収入により生計を維持する日本国内に住所を有する配偶者(第 2 号被保険者である者その他国民年金法の適用を除外すべき特別の理由がある者として厚生労働省令で定める者を除く。)のうち 20 歳以上 60 歳未満の者は、第 3 号被保険者となる。
厚生年金保険の 高齢任意加入被保険者 は 国民年金の第 2 号被保険者 です。
「厚生年金保険の高齢任意加入被保険者=国民年金第 2 号被保険者」の収入により生計を維持する要件を満たした配偶者は、第 3 号被保険者となります。
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国民年金の強制被保険者には、「第1号被保険者」「第2号被保険者」「第3号被保険者」があります。
会社員・公務員など厚生年金保険の被保険者は、「第2号被保険者」、第2号被保険者の被扶養配偶者が「第3号被保険者」です。それ以外の自営業者や学生などが「第1号被保険者」となります。
→ 日本国内に住所 を有する 20 歳以上 60 歳未満 の者であって
→ 第 2 号被保険者及び第3号被保険者のいずれにも該当しない もの
→ 厚生年金保険法に基づく老齢給付等を 受けることができる 者 その他この法律の 適用を除外すべき特別の理由 がある者 として厚生労働省令で定める者を除く。
<第 1 号被保険者の適用が除外されるもの>
( 1 ) 日本の国籍を有しない 者であって、出入国管理及び難民認定法 ( 以下「入管法」という。 ) 第7条第1項第2号の規定に基づく入管法別表第1の5に掲げる活動として法務大臣が定める活動のうち、本邦に相当期間滞在して、病院若しくは診療所に入院し疾病若しくは傷害について医療を受ける活動又は当該入院の前後に当該疾病若しくは傷害について継続して 医療を受ける活動 を行うもの及びこれらの活動を行う者の日常生活上の世話をする活動を行うもの
(→在留資格が「特定活動(医療滞在または医療滞在者の付添人)」)
( 2 ) 日本の国籍を有しない者 であって、入管法第7条第1項第2号の規定に基づく入管法別表第1の5の表に掲げる活動として法務大臣が定める活動のうち、本邦において 1年を超えない期間 滞在し、 観光、保養 その他これらに類似する活動を行うもの
(→在留資格が「特定活動(観光・保養等を目的とする長期滞在または長期滞在者の同行配偶者)」)
国民年金法第 7 条第 1 項の規定によると、第 1 号被保険者、第 2 号被保険者及び第 3 号被保険者の被保険者としての要件については、いずれも < A > 要件が不要である。
② 国籍 ③ 国内居住 ⑥ 生計維持 ⑯ 年齢
→ 第 1 号被保険者・第 2 号被保険者・第 3 号被保険者いずれも「国籍要件」は問われません。
・年齢要件( 20 歳以上 60 歳未満)
→ 第 1 号被保険者・第 3 号被保険者は「年齢要件( 20 歳以上 60 歳未満)」を満たす必要があります。
→ 第 2 号被保険者には、「年齢要件( 20 歳以上 60 歳未満)」はありません。
→ 第 1 号被保険者は「国内居住要件」が問われます。
→ 第 3 号被保険者は、原則として「国内居住要件」がありますが、例外もあります。
→ 第 2 号被保険者には、「国内居住要件」はありません。
平成 11 年 4 月 1 日生まれの者が 20 歳に達したことにより第 1 号被保険者の資格を取得したときは、平成 31 年 4 月から被保険者期間に算入される。
平成 11 年 4 月 1 日生まれの者が 20 歳に達するのは、誕生日の前日の平成31年 3 月 31 日です。第 1 号被保険者の資格を取得するのは平成 31 年 3 月 31 日で、被保険者期間に算入されるのは、「平成 31 年3月」からです。
第 1 号被保険者又は第 3 号被保険者が 60 歳に達したとき(第 2 号被保険者に該当するときを除く。)は、 60 歳に達した日に被保険者の資格を喪失する。また、第 1 号被保険者又は第 3 号被保険者が死亡したときは、死亡した日の翌日に資格を喪失する。
第 1 号被保険者・第 3 号被保険者は「年齢要件( 20 歳以上 60 歳未満)」があるため、 60 歳に達した日(当日)に資格を喪失します。
なお、 60 歳に達した日は 60 歳の誕生日の前日です。
また、死亡した日の「翌日」に資格を喪失するのは、共通です。
昭和 29 年 4 月 1 日生まれの第 1 号被保険者は、平成 26 年に 60 歳に達するが、その際、引き続いて任意加入被保険者又は第 2 号被保険者とならない場合、平成 26 年 3 月までが被保険者期間に算入される。
昭和 29 年 4 月 1 日生まれの第 1 号被保険者は、平成 26 年 3 月 31 日に 60 歳に達し、その日に資格を喪失します。
被保険者期間に算入されるのは、「その資格を喪失した日の属する月の 前月 」までですので、平成 26 年2月までが被保険者期間に算入されます。
平成 29 年 3 月 2 日に 20 歳となり国民年金の第 1 号被保険者になった者が同月27日に海外へ転居し、被保険者資格を喪失した。この場合、同年 3 月は、第 1 号被保険者としての被保険者期間に算入される。なお、同月中に再度被保険者資格を取得しないものとする。
第 1 号被保険者には「国内居住要件」がありますので、「 日本国内に住所を有しなくなった 日の 翌日 」に資格を喪失します。
問題文のように同一月(平成 29 年 3 月)に資格の取得と喪失がある場合は、「その月を 1か月 として 被保険者期間に算入する 」とされています。
日本の国籍を有しない者であって、出入国管理及び難民認定法の規定に基づく活動として法務大臣が定める活動のうち、本邦において1年を超えない期間滞在し、観光、保養その他これらに類似する活動を行うものは、日本国内に住所を有する 20 歳以上 60 歳未満の者であっても第 1 号被保険者とならない。
「 日本の国籍を有しない 」者であって、出入国管理及び難民認定法の規定に基づく活動として法務大臣が定める活動のうち、本邦において 1年 を超えない期間滞在 し、観光、保養その他これらに類似する活動を行うものは、第 1 号被保険者の適用が除外されます。
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・同一人に複数の年金の受給権が発生した場合
(例)障害基礎年金の受給権者に老齢基礎年金の受給権が発生した
・すべての年金の支給が停止されます
(例)障害基礎年金も老齢基礎年金も支給が停止される
・受給したい年金を選択し、支給停止の解除を申請します
(例)障害基礎年金を選択し、障害基礎年金の支給停止の解除を申請する
・選択した年金が支給され、選択しなかった年金はそのまま支給が停止されます。
(例)障害基礎年金が支給され、老齢基礎年金はそのまま支給停止される
(例)老齢基礎年金の受給権はそのまま残っているので、後日、老齢基礎年金に選択替えができる
法第 20 条第 1 項・法附則第 9 条の2の4 ( 併給の調整 )
年金給付 ( 老齢基礎年金及び障害基礎年金 ( その受給権者が 65 歳 に達しているものに限る。 ) 並びに付加年金を除く。 ) は、その受給権者が 他の年金給付 ( 付加年金を除く 。 ) 又は 厚生年金保険法による年金たる保険給付 ( 当該年金給付と 同一の支給事由 に基づいて支給されるものを除く。以下この条において同じ。 ) を受けることができるときは、 その間、その支給を停止する 。
老齢基礎年金 の受給権者 ( 65 歳 に達している者に限る。 ) が他の年金給付 ( 付加年金を除く 。 ) 又は同法による年金たる保険給付 ( 遺族厚生年金を除く 。 ) を受けることができる場合における当該老齢基礎年金及び 障害基礎年金 の受給権者 ( 65 歳 に達している者に限る。 ) が他の年金給付 ( 付加年金を除く。 ) を受けることができる場合における当該障害基礎年金についても、同様とする。
・老齢基礎年金と付加年金は併給されます
・ 同一の支給事由 に基づいて支給される厚生年金とは併給されます
・(特例) 65 歳以上のみ 併給される組み合わせがあります
障害基礎年金の受給権者が老齢基礎年金の受給権を取得したときは、その者の選択によりどちらか一方の年金を支給し、他方の年金の受給権は消滅する。
障害基礎年金の受給権者が老齢基礎年金の受給権を取得したときは、 その者の選択 により どちらか一方の年金を支給 し、 他方の年金はそのまま支給が停止されます 。受給権は消滅しません。
付加年金が支給されている老齢基礎年金の受給者( 65 歳に達している者に限る。)が、老齢厚生年金を受給するときには、付加年金も支給される。
老齢基礎年金と付加年金はセットになっています。
(老齢基礎年金+付加年金)+老齢厚生年金が支給されます。
老齢基礎年金と付加年金の受給権を有する者が障害基礎年金の受給権を取得し、障害基礎年金を受給することを選択したときは、付加年金は、障害基礎年金を受給する間、その支給が停止される。
「付加年金は、老齢基礎年金がその全額につき支給を停止されているときは、その間、その支給を停止する。」(法第 47 条)とされています。
障害基礎年金を受給することを選択したときは、老齢基礎年金は支給が停止されますので、付加年金も、障害基礎年金を受給する間、その支給が停止されます。
父が死亡したことにより遺族基礎年金を受給中である 10 歳の子は、同居中の厚生年金保険の被保険者である 66 歳の祖父が死亡したことにより遺族厚生年金の受給権を取得した。この場合、遺族基礎年金と遺族厚生年金のどちらかを選択することになる。
「同一の支給事由」の場合は、遺族基礎年金と遺族厚生年金は併給されます。
しかし、問題文のように、「父の死亡による遺族基礎年金」と「祖父の死亡による遺族厚生年金」は支給事由が異なりますので併給されません。
そのため、問題文の場合は、遺族基礎年金と遺族厚生年金のどちらかを選択することになります。
65 歳以上の場合、異なる支給事由による年金給付であっても併給される場合があり、例えば老齢基礎年金と遺族厚生年金は併給される。一方で、障害基礎年金の受給権者が 65 歳に達した後、遺族厚生年金の受給権を取得した場合は併給されることはない。
障害基礎年金の受給権者が 65 歳に達した後 、遺族厚生年金の受給権を取得した場合は、併給されます。
障害等級 3 級の障害厚生年金の受給権者が 65 歳となり老齢基礎年金及び老齢厚生年金の受給権を取得した場合、この者は、障害等級 3 級の障害厚生年金と老齢基礎年金を併給して受けることを選択することができる。
「障害厚生年金」と「老齢基礎年金」は、併給されません。
繰上げ支給の老齢基礎年金の受給権者に遺族厚生年金の受給権が発生した場合、 65 歳に達するまでは、繰上げ支給の老齢基礎年金と遺族厚生年金について併給することができないが、 65 歳以降は併給することができる。
「老齢基礎年金」と「遺族厚生年金」は、 65 歳以上 に限って、併給されます。
65 歳に達するまでは、繰上げ支給の老齢基礎年金と遺族厚生年金は併給できませんが、 65 歳以降は併給されます。
併給の調整に関し、国民年金法第 20 条第 1 項の規定により支給を停止されている年金給付の同条第 2 項による支給停止の解除の申請は、いつでも将来に向かって撤回することができ、また、支給停止の解除の申請の回数について、制限は設けられていない。
併給の調整に関し、支給を停止されている年金給付の支給停止の解除の申請は、 いつでも将来に向かって撤回することができます 。(=選択替えができます。)
支給停止の解除の申請の回数についても、制限はありません。
(法第 20 条第 2 項、第 4 項)
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保険料を滞納した者に対しては、厚生労働大臣は、期限を指定して督促することができます。
法第 96 条 ( 督促及び滞納処分 )
① 保険料その他この法律の規定による徴収金を 滞納する 者があるときは、厚生労働大臣は、 期限を指定 して、これを 督促することができる 。
② 督促をしようとするときは、厚生労働大臣は、納付義務者に対して、 督促状を発する 。
③ 督促状により指定する期限は、 督促状を発する日 から起算して 10 日以上 を経過した日でなければならない。
④ 厚生労働大臣 は、督促を受けた者が その指定の期限までに 保険料その他この法律の規定による徴収金を 納付しないとき は、 国税滞納処分の例 によってこれを処分し、又は 滞納者の居住地若しくはその者の財産所在地の 市町村 に対して、その処分を請求することができる。
⑤ 市町村 は、処分の請求を受けたときは、 市町村税の例 によってこれを処分することができる。この場合においては、 厚生労働大臣は 、徴収金の 100 分の4 に相当する額を当該市町村に交付しなければならない。
⑥ 滞納処分によって受け入れた金額を保険料に充当する場合においては、 さきに経過した月の保険料から順次これに充当し 、1か月の保険料の額に満たない端数は、納付義務者に交付するものとする。
法第 97 条 ( 延滞金 )
① 督促をしたときは、厚生労働大臣は、徴収金額に、 納期限の翌日 から 徴収金完納又は財産差押の日の 前日 までの期間の日数に応じ、 年 14.6 パーセント ( 当該督促が保険料に係るものであるときは、当該納期限の翌日から 3月 を経過する日までの期間については、 年 7.3 パーセント ) の割合を乗じて計算した延滞金を徴収する。ただし、 徴収金額が 500 円未満 であるとき、又は滞納につき やむを得ない事情がある と認められるときは、この限りでない。
② 徴収金額の一部につき納付があつたときは、その納付の日以後の期間に係る延滞金の計算の基礎となる徴収金は、その納付のあつた徴収金額を控除した金額による。
③ 延滞金を計算する に当り、徴収金額に 500 円未満 の端数があるときは、その端数は、 切り捨てる 。
④ 督促状に指定した期限 までに徴収金を 完納した とき、又は計算した金額が 50 円未満 であるときは、 延滞金は、徴収しない 。
⑤ 延滞金の金額に 50 円未満の端数 があるときは、その端数は、 切り捨てる 。
年 14.6 %の割合を乗じて計算した延滞金を徴収する
保険料その他この法律の規定による徴収金を滞納する者があるときは、厚生労働大臣は、督促状により期限を指定して督促することができるが、この期限については、督促状を発する日から起算して 10 日以上を経過した日でなければならない。
・厚生労働大臣は、督促状により期限を指定して 督促することが できる
→ 「督促しなければならない」ではありません。
・督促状の指定期限は、督促状を発する日から起算して 10 日以上 を経過した日でなければならない
国民年金法第 96 条第 4 項及び第 5 項の規定による滞納処分によって受け入れた金額を保険料に充当する場合においては、さきに経過した月の保険料から順次これに充当し、1か月の保険料の額に満たない端数は、納付義務者に交付するものとされている。
・滞納処分によって受け入れた金額を保険料に充当する場合
→ さきに経過した月の保険料から順次これに充当する
→ 1か月の保険料の額に満たない端数は、納付義務者に返す
保険料その他国民年金法の規定による徴収金の納付の督促を受けた者が指定の期限までに保険料その他同法の規定による徴収金を納付しないときは、厚生労働大臣は、国税滞納処分の例によってこれを処分し、又は滞納者の居住地若しくはその者の財産所在地の市町村(特別区を含む。)に対して、その処分を請求することができる。この請求を受けた市町村が、市町村税の例によってこれを処分した場合には、厚生労働大臣は徴収金の 100 分の4に相当する額を当該市町村に交付しなければならない。
ポイントを穴埋めでチェックしましょう
→ 保険料その他国民年金法の規定による徴収金の納付の督促を受けた者が指定の期限までに保険料その他同法の規定による徴収金を納付しないときは、厚生労働大臣は、 < A > によってこれを処分し、又は滞納者の居住地若しくはその者の財産所在地の市町村(特別区を含む。)に対して、その処分を請求することができる。この請求を受けた市町村が、市町村税の例によってこれを処分した場合には、厚生労働大臣は徴収金の < B > に相当する額を当該市町村に交付しなければならない。
国民年金法第 97 条第 1 項では、「前条第1項の規定によって督促をしたときは、厚生労働大臣は、徴収金額に、 < A > までの期間の日数に応じ、年 14.6 パーセント ( 当該督促が保険料に係るものであるときは、当該 < B > を経過する日までの期間については、年 7.3 パーセント ) の割合を乗じて計算した延滞金を徴収する。ただし、徴収金額が 500 円未満であるとき、又は滞納につきやむを得ない事情があると認められるときは、この限りでない。」と規定している。
⑩ 督促状に指定した期限の日から3月
⑪ 督促状に指定した期限の日から徴収金完納又は財産差押の日
⑫ 督促状に指定した期限の翌日から 6 月
⑬ 督促状に指定した期限の翌日から徴収金完納又は財産差押の日
⑮ 納期限の日から徴収金完納又は財産差押の日の前日
⑰ 納期限の翌日から徴収金完納又は財産差押の日の前日
< A > ⑰ 納期限の翌日から徴収金完納又は財産差押の日の前日
< B > ⑯ 納期限の翌日から 3 月
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「保険料納付済期間」と「保険料免除期間」の定義をみていきましょう。
① 「 保険料納付済期間 」とは、 第1号被保険者 としての被保険者期間のうち 納付された保険料 ( 第 96 条の規定(督促及び滞納処分)により徴収された保険料を含み、その 一部の額につき納付することを要しない ものとされた保険料につきその残余の額が納付又は徴収されたものを 除く 。 ) に係るもの及び 産前産後期間中 に納付することを要しないものとされた保険料に係るもの、 第2号被保険者 としての被保険者期間並びに 第 3 号被保険者 としての被保険者期間を合算した期間をいう。
「国民年金法」で、保険料を納付する義務があるのは、「第 1 号被保険者」のみで、「未納」や「滞納」が発生することがあります。そのため、第 1 号被保険者については、「保険料納付済期間」に算入されるのは、「保険料を納付」した期間となります。※産前産後期間中に保険料を免除された期間も「保険料納付済期間」となります。
国民年金法で保険料納付義務がない第 2 号被保険者と第 3 号被保険者は、未納・滞納があり得ないため、「第2号被保険者としての被保険者期間・第 3 号被保険者としての被保険者期間」がそのまま「保険料納付済期間」に算入されます。
「保険料免除期間」は「第 1 号被保険者」としての被保険者期間のみのものです。条文を読んでみましょう
② 「 保険料免除期間 」とは、 保険料全額免除期間、保険料4分の3免除期間、保険料半額免除期間 及び 保険料4分の1免除期間 を合算した期間をいう。
③ 「 保険料全額免除期間 」とは、 第 1 号被保険者としての被保険者期間 であって法定免除、申請免除又は学生納付特例の規定により納付することを要しないものとされた保険料に係るもののうち、 追納 の規定により納付されたものとみなされる保険料に係る被保険者期間を 除いたもの を合算した期間をいう。
④ 「 保険料4分の3免除期間 」とは、 第 1 号被保険者としての被保険者期間 であってその4分の3の額につき納付することを要しないものとされた保険料 ( 納付することを要しないものとされた 4分の3の額以外の4分の1 の額につき 納付されたもの に限る 。 ) に係るもののうち、追納により納付されたものとみなされる保険料に係る被保険者期間を除いたものを合算した期間をいう。
⑤ 「 保険料半額免除期間 」とは、 第 1 号被保険者としての被保険者期間 であってその半額につき納付することを要しないものとされた保険料 ( 納付することを要しないものとされた 半額以外の半額 につき納付されたものに限る。 ) に係るもののうち、追納により納付されたものとみなされる保険料に係る被保険者期間を除いたものを合算した期間をいう。
⑥ 「保険料4分の1免除期間」とは、 第 1 号被保険者としての被保険者期間 であってその4分の1の額につき納付することを要しないものとされた保険料 ( 納付することを要しないものとされた 4分の1の額以外の4分の3 の額につき納付されたものに限る。 ) に係るもののうち、追納により納付されたものとみなされる保険料に係る被保険者期間を除いたものを合算した期間をいう。
保険料納付済期間には、督促及び滞納処分により保険料が納付された期間を含む。
保険料納付済期間には、「督促及び滞納処分」により保険料が納付された期間が含まれます。
保険料全額免除を受けた期間のうち保険料を追納した期間は、保険料納付済期間とされる。
保険料を「追納」した期間は、保険料納付済期間となります。
保険料の一部免除の規定によりその一部の額につき納付することを要しないものとされた保険料につき、その残余の額が納付又は徴収された期間、例えば半額免除の規定が適用され免除されない残りの部分(半額)の額が納付又は徴収された期間は、保険料納付済期間ではなく保険料半額免除期間となる。
半額免除の規定が適用され免除されない残りの部分(半額)の額が納付又は徴収された期間は、「保険料納付済期間」ではなく「 保険料半額免除期間 」となります。
保険料の一部免除の規定によりその一部の額につき納付することを要しないものとされた保険料について、保険料 4 分の 1 免除の規定が適用されている者は、免除されないその残余の 4 分の 3 の部分(額)が納付又は徴収された場合、当該納付又は徴収された期間は、保険料納付済期間となる。
保険料 4 分の 1 免除の規定が適用され、免除されないその残余の 4 分の 3 の部分(額)が納付又は徴収された場合、当該納付又は徴収された期間は、「保険料納付済期間」ではなく「保険料 4 分の1免除期間」となります。
保険料を納付することが著しく困難である場合として天災その他の厚生労働省令で定める事由がある被保険者からの申請に基づいて、厚生労働大臣は、その指定する期間に係る保険料につき、すでに納付されたものを除き、その一部の額を納付することを要しないものとすることができるが、当該保険料につきその残余の額が納付されたものに係る被保険者期間(追納はされていないものとする。)は、保険料納付済期間とされない。
一部の額を納付することを要しないものとされた保険料につきその残余の額が納付されたものに係る被保険者期間(追納はされていないものとする。)は、「保険料納付済期間」ではありません。
第 1 号被保険者が保険料を滞納し、滞納処分により徴収された金額が保険料に充当された場合、当該充当された期間は、保険料納付済期間とされる。なお、充当された期間は、保険料の一部の額を納付することを要しないものとされた期間ではないものとする。
滞納処分により徴収された金額が保険料に充当された場合、当該充当された期間は、「保険料納付済期間」となります。
国民年金法第 5 条第 1 項の規定する保険料納付済期間には、保険料を納付することを要しないとされた第 1 号被保険者の産前産後期間は含まれるが、滞納処分により徴収された保険料に係る第 1 号被保険者としての被保険者期間は含まれない。
「保険料を納付することを要しないとされた第 1 号被保険者の産前産後期間」も「滞納処分により徴収された保険料に係る第 1 号被保険者としての被保険者期間」も保険料納付済期間に含まれます。
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基礎年金の給付については、費用の「 2 分の 1 」が国庫負担です。
「国庫負担」とは、年金給付の財源として、税負担をもとに国が支出するものです。
法第 85 条第 1 項 ( 国庫負担 )
国庫は、毎年度、国民年金事業に要する費用 ( 次項に規定する費用を除く。 ) に充てるため、次に掲げる額を負担する。
( 1 ) 当該年度における 基礎年金 ( 老齢基礎年金、障害基礎年金及び遺族基礎年金 をいう。 ) の 給付に要する費用の総額 ( 次号及び第3号に掲げる額を除く。以下「 保険料・拠出金算定対象額 」という。 ) から第 27 条第3号、第5号及び第7号に規定する月数を基礎として計算したものを控除して得た額に、一から各政府及び実施機関に係る第 94 条の3第1項に規定する政令で定めるところにより算定した率を合算した率を控除して得た率を乗じて得た額の 2分の1 に相当する額
( 2 ) 当該年度における 保険料免除期間を有する者 に係る 老齢基礎年金 ( 第 27 条ただし書の規定によってその額が計算されるものに限る。 ) の給付に要する費用の額に、イに掲げる数をロに掲げる数で除して得た数を乗じて得た額の合算額
❶ 当該保険料 4分の1免除期間 の月数 ( 480 から当該保険料納付済期間の月数を控除して得た月数を限度とする。 ) に 8分の1 を乗じて得た数
❷ 当該保険料 半額免除期間 の月数 ( 480 から当該保険料納付済期間の月数及び当該保険料4分の1免除期間の月数を合算した月数を控除して得た月数を限度とする。 ) に 4分の1 を乗じて得た数
❸ 当該保険料 4分の3免除期間 の月数 ( 480 から当該保険料納付済期間の月数、当該保険料4分の1免除期間の月数及び当該保険料半額免除期間の月数を合算した月数を控除して得た月数を限度とする。 ) に 8分の3 を乗じて得た数
❹ 当該保険料 全額免除期間 ( 学生納付特例(納付猶予) の規定により納付することを要しないものとされた保険料に係るものを 除く 。 ) の月数 ( 480 から当該保険料納付済期間の月数、当該保険料4分の1免除期間の月数、当該保険料半額免除期間の月数及び当該保険料4分の3免除期間の月数を合算した月数を控除して得た月数を限度とする。 ) に 2分の1 を乗じて得た数
ロ 第 27 条各号に掲げる月数を合算した数
( 3 ) 当該年度における第 30 条の4の規定による障害基礎年金 ( 20 歳前傷病による障害基礎年金) の給付に要する費用の 100 分の 20 に相当する額
保険料 4 分の 1 免除期間に係る老齢基礎年金の給付に要する費用については、 480 から保険料納付済期間の月数を控除して得た月数を限度として国庫負担の対象となるが、保険料の学生納付特例及び納付猶予の期間(追納が行われた場合にあっては、当該追納に係る期間を除く。)は国庫負担の対象とならない。
・保険料 4 分の 1 免除期間に係る老齢基礎年金の給付に要する費用
→ 国庫負担の対象になるのは、 480 から保険料納付済期間の月数を控除して得た月数が限度
・学生納付特例及び納付猶予の期間
→ 国庫負担の対象となりません(=老齢基礎年金の額に反映しません)
保険料 4 分の1免除期間に係る老齢基礎年金の給付に要する費用については、 480 から保険料納付済期間の月数を控除して得た月数を限度として、その7分の 4 を国庫が負担することとなる。
・ 保険料納付済期間に係る老齢基礎年金の給付に要する費用のイメージ
保険料・拠出金算定対象額に対する
・ 保険料 4 分の1免除期間に係る老齢基礎年金の給付に要する費用のイメージ
・ 保険料全額免除期間に係る老齢基礎年金の給付に要する費用のイメージ
国庫は、当該年度における 20 歳前傷病による障害基礎年金の給付に要する費用について、当該費用の 100 分の 20 に相当する額と、残りの部分( 100 分の 80 )の 4 分の1に相当する額を合計した、当該費用の 100 分の 40 に相当する額を負担する。
★ 20 歳前傷病による障害基礎年金の給付に要する費用について
→ 当該費用の 100 分の 20 に相当する額と、残りの部分( 100 分の 80 )の「 2 分の1 」に相当する額を合計した、当該費用の「 100 分の 60 」に相当する額を負担します。
保険料の全額免除期間については、保険料の全額免除の規定により納付することを要しないものとされた保険料をその後追納しなくても老齢基礎年金の年金額に反映されるが、それは免除期間に係る老齢基礎年金の給付に要する費用について国庫が負担しているからであり、更に、平成 15 年 4 月 1 日以降、国庫負担割合が 3 分の1から 2 分の 1 へ引き上げられたことから年金額の反映割合も免除の種類に応じて異なっている。
平成 16 年に成立した年金制度改正法によって、年金制度を持続可能なものとするため、基礎年金の 国庫負担割合を平成 21 年度までに2分の1 に引き上げることとされました。
国庫負担割合が 3 分の1から 2 分の 1 へ引き上げられたのは、平成 15 年 4 月 1 日以降ではなく、平成 21 年 4 月 1 日以降です。
( H16 法附則第 9 条)
国庫は、当分の間、毎年度、国民年金事業に要する費用に充てるため、当該年度における国民年金法による付加年金の給付に要する費用及び同法による死亡一時金の給付に要する費用 ( 同法第 52 条の4第1項に定める額に相当する部分の給付に要する費用を除く。 ) の総額の4分の1に相当する額を負担する。
「付加年金」及び「死亡一時金」の給付に要する費用の総額の4分の1に相当する額を国庫が負担しています。
なお、第 52 条の4第1項に定める額に相当する部分(=付加保険料の保険料納付済期間が3年以上ある場合に死亡一時金に加算される 8,500 円)の給付に要する費用は除かれます。
(昭 60 法附則第 34 条第 1 項第 1 号)
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所得が一定額以下の場合などは、申請によって保険料が免除されます。
申請による「全額免除」について条文を読んでみましょう
次の各号のいずれかに該当する被保険者等から 申請 があったとき は、 厚生労働大臣は 、 その指定する期間 ( 一部免除 の適用を受ける期間又は 学生等 である期間若しくは学生等であつた期間を 除く 。 ) に係る保険料につき、 既に納付されたもの を除き 、これを納付することを要しないものとし、 申請のあった日以後 、当該保険料に係る期間を 保険料全額免除期間 ( 追納が行われた場合にあつては、当該追納に係る期間を除く。 ) に算入することができる。ただし、 世帯主又は配偶者のいずれかが 次の各号の いずれにも該当しないときは、この限りでない。
( 1 ) 当該保険料を納付することを要しないものとすべき月の属する年の 前年の所得 ( 1月から6月までの月分の保険料については、前々年の所得とする。 ) が、その者の扶養親族等の有無及び数に応じて、 政令で定める額以下 であるとき。
( 2 ) 被保険者又は被保険者の属する世帯の他の世帯員が 生活保護法による 生活扶助以外の扶助 その他の援助であって厚生労働省令で定めるものを受けるとき。
( 3 ) 地方税法に定める障害者、寡婦 その他の同法の規定による 市町村民税が課されない者 として政令で定める者であって、当該保険料を納付することを要しないものとすべき月の属する年の 前年の所得が政令で定める額以下 であるとき。
( 4 ) 保険料を納付することが 著しく困難 である場合として 天災 その他の厚生労働省令で定める事由があるとき。
法第 90 条第 1 項に定めるいわゆる保険料の申請免除については、同一世帯における世帯主又は配偶者のいずれかが免除事由に該当しないときであっても、免除の対象となる。
保険料の申請免除については、同一世帯における 世帯主又は配偶者のいずれかが免除事由に該当しないときは 、 免除の対象となりません 。
一部免除( 4 分の 1 ・半額・ 4 分の 3 )も同じです。
②【 H26 年出題】 ※改正による修正あり
単身者である第 1 号被保険者について、その前年の所得( 1 月から 6 月までの月分の保険料については前々年の所得とする。)が 168 万円以下であれば保険料の4分の1免除が受けられる。
★免除の所得要件を確認しましょう
(扶養親族等の数 +1 ) ×35 万円 +32 万円
88 万円(扶養親族等がないとき)
168 万円(扶養親族等がないとき)
③【 H29 年選択式】※改正による修正あり
国民年金法第 90 条の 2 第 2 項第 1 号及び国民年金法施行令第 6 条の9の規定によると、申請により保険料の半額を納付することを要しないこととできる所得の基準は、被保険者、配偶者及び世帯主について、当該保険料を納付することを要しないものとすべき月の属する年の前年の所得( 1 月から 6 月までの月分の保険料については、前々年の所得とする。)が < A > に扶養親族等 ( 特定年齢扶養親族にあっては、控除対象扶養親族に限る。 ) 1人につき < B > ( 当該扶養親族等が所得税法に規定する同一生計配偶者又は老人扶養親族であるときは当該同一生計配偶者又は老人扶養親族一人につき 48 万円とし、当該扶養親族等が特定扶養親族等であるときは当該特定扶養親族等1人につき 63 万円とする。 ) を加算した額以下のときとされている。
令和元年 8 月に保険料の免除(災害や失業等を理由とした免除を除く。)を申請する場合は、平成 29 年7月分から令和2年6月分まで申請可能であるが、この場合、所定の所得基準額以下に該当しているかについては、平成 29 年7月から平成 30 年 6 月までの期間は、平成 28 年の所得により、平成 30 年7月から令和元年6月までの期間は、平成 29 年の所得により、令和元年7月から令和2年 6 月までの期間は、平成 30 年の所得により判断する。
★申請免除の期間は、 7 月から翌年 6 月までが原則です。
★ただし、 保険料の納付期限から 2 年 を経過していない期間 については、さかのぼって免除の申請をすることができます。
保険料の納期限は翌月末日ですので、通常は、申請時点から「 2 年 1 か月前」までさかのぼることができます。
令和元年 8 月に保険料の免除を申請する場合は、2年 1 か月さかのぼることができますので、「平成 29 年7月分」から令和2年6月分まで申請が可能です。
なお、例えば、納期限が日曜日の場合は、翌々月の 1 日が納期限になります。その場合は、申請時点から「 2 年2か月前」までさかのぼることができます。
(平 26.3.31 年管発 0331 第 9 号 )
★ 所得要件は、「当該保険料を納付することを要しないものとすべき月の属する年の 前年の所得 ( 1月から6月まで の月分の保険料については、 前々年の所得 とする。 ) 」で判断します。
⑤【H 30 年出題】 ※改正による修正あり
ともに第 1 号被保険者である夫婦(夫 45 歳、妻 40 歳)と 3 人の子( 15 歳、 12 歳、 5 歳)の5人世帯で、夫のみに所得があり、その前年の所得(1月から 6 月までの月分の保険料については前々年の所得とする。)が 217 万円の場合、申請により、その指定する期間に係る当該夫婦の保険料は全額免除となる。なお、法定免除の事由に該当せず、妻と 3 人の子は夫の扶養親族等であるものとする。
全額免除の所得要件は、「(扶養親族等の数 +1 ) ×35 万円 +32 万円」で計算します。
扶養親族等が4人の場合は、「4+1」× 35 万円+ 32 万円= 207 万円以下となります。
問題文の場合は、全額免除の対象にはなりません。
震災、風水害、火災その他これらに類する災害により、被保険者あるいはその世帯主や配偶者が所有する住宅や家財その他の財産について、被害金額が、その価格のおおむね2分の1以上である損害を受けたときは、保険金や損害賠償金等により補充された金額の多寡にかかわらず、申請によって保険料の納付が全額免除される。
「保険金、損害賠償金等により補充された金額」は、被害金額から除かれます。
「保険金や損害賠償金等により補充された金額の多寡にかかわらず」は誤りです。
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→ https://youtu.be/-Bkt1j0TXxk?si=btNZVxIOA7EB9Pnh
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「学生納付特例」のポイントをみていきます。
次の各号のいずれかに該当する 学生等 である被保険者又は学生等であった被保険者等 から 申請があったとき は、厚生労働大臣は、 その指定する期間 ( 学生等である期間又は学生等であった期間に限る。 ) に係る保険料につき、 既に納付されたものを除き 、これを納付することを要しないものとし、 申請のあった日以後 、当該保険料に係る期間を 保険料全額免除期間 ( 追納が行われた場合にあつては、当該追納に係る期間を除く。 ) に算入することができる。
( 1 ) 当該保険料を納付することを要しないものとすべき月の属する年の 前年の所得 が、その者の扶養親族等の有無及び数に応じて、 政令で定める額以下 であるとき。
( 2 ) 被保険者又は被保険者の属する世帯の他の世帯員が生活保護法による 生活扶助以外の扶助 その他の援助であって厚生労働省令で定めるものを受けるとき。
( 3 ) 地方税法に定める 障害者、寡婦 その他の同法の規定による 市町村民税が課されない者 として政令で定める者であって、当該保険料を納付することを要しないものとすべき月の属する年の 前年の所得が政令で定める額以下 であるとき。
( 4 ) 保険料を納付することが 著しく困難 である場合として天災その他の厚生労働省令で定める事由があるとき。
国民年金法による保険料の納付猶予制度及び学生納付特例制度は、いずれも国民年金法本則に規定されている。
・学生納付特例制度は、国民年金法本則に規定されています。
・「納付猶予制度」は、本則ではなく「法附則」に規定されていて、令和 17 年6月までの時限措置です。
( H16 法附則第 19 条、 H26 法附則第 14 条)
国民年金法第 90 条第 1 項に規定する申請による保険料の全額免除の規定について、学生である期間及び学生であった期間は、その適用を受けることができない。
「学生」は、申請免除を受けることはできません。
学生納付特例制度を利用することができる学生には高等学校に在籍する生徒も含まれるが、定時制及び通信制課程の生徒は、学生納付特例制度を利用することができない。
「定時制及び通信制課程」の生徒も、学生納付特例制度の対象となります。
国民年金法第 90 条の3第 1 項に規定する学生の保険料納付特例につき、保険料を納付することを要しないものとされる厚生労働大臣が指定する期間は、申請のあった日の属する月の < A > ( 同法第 91 条に規定する保険料の納期限に係る月であって、当該納期限から 2 年を経過したものを除く。 ) 前の月から当該申請のあった日の属する年の翌年 3 月 ( 申請のあった日の属する月が 1 月から 3 月までである場合にあっては、申請のあった日の属する年の 3 月 ) までの期間のうち必要と認める期間とする。
※学生納付特例の期間は、原則として「 4 月から翌年 3 月まで(申請日が 1 月から 3 月までの場合は、前年 4 月から 3 月まで)」です。
ただし、 保険料の納付期限から 2 年 を経過していない期間 については、さかのぼって免除の申請をすることができます。
保険料の納期限は翌月末日ですので、通常は、申請時点から「 2 年 1 か月前」までさかのぼることができます。
ただし、例えば、納期限が日曜日の場合は、翌々月の 1 日が納期限になります。その場合は、申請時点から「 2 年2か月前」までさかのぼることができます。
(平 26.3.31 年管発 0331 第 9 号 )
前年の所得( 1 月から 3 月までの月分の保険料については、前々年の所得。)がその者の扶養親族等の有無及び数に応じ一定額以下の学生である第 1 号被保険者については、その者の世帯主又は配偶者の前年の所得にかかわらず、国民年金法第 90 条の 3 の規定による学生納付特例の適用を受けることができる。
学生納付特例については、 「世帯主又は配偶者」の所得は問われない ことがポイントです。
学生納付特例に係る所得要件について、扶養親族等があるときは < B > 万円に当該扶養親族等 ( 特定年齢扶養親族にあっては、控除対象扶養親族に限る。 ) 1人につき < C > 万円 ( 当該扶養親族等が所得税法に規定する同一生計配偶者又は老人扶養親族であるときは当該同一生計配偶者又は老人扶養親族一人につき 48 万円とし、当該扶養親族等が特定扶養親族等であるときは当該特定扶養親族等一人につき 63 万円とする。 ) を加算した額以下とする。
① 32 ② 35 ③ 36 ④ 38
⑤ 103 ⑥ 106 ⑦ 128 ⑧ 168
・扶養親族等がないときは 128 万円です。
国民年金法による保険料の納付を猶予された期間については、当該期間に係る保険料が追納されなければ老齢基礎年金の額には反映されないが、学生納付特例の期間については、保険料が追納されなくても、当該期間は老齢基礎年金の額に反映される。
「保険料の納付を猶予された期間」も、「学生納付特例の期間」についても、当該期間に係る保険料が追納されなければ老齢基礎年金の額には反映されません。
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「法定免除」は、法定の要件に該当した場合、当然に国民年金保険料が免除される制度です。
① 被保険者 ( 産前産後期間の免除 及び 一部免除 の適用を受ける被保険者を 除く 。 ) が次の各号のいずれかに該当するに至ったときは、その 該当するに至った日の属する月の 前月 からこれに 該当しなくなる日の属する 月まで の期間に係る保険料は、 既に納付されたものを除き 、納付することを要しない。
( 1 ) 障害基礎年金 又は 厚生年金保険法に基づく障害を支給事由とする年金 たる給付その他の障害を支給事由とする給付であって政令で定めるものの受給権者であるとき。
※厚生年金保険法に基づく障害を支給事由とする年金たる給付等 → 1・2級
※最後に厚生年金保険法に規定する障害等級( 3 級 )に該当する程度の障害の状態に該当しなくなった日から起算して障害状態に該当することなく 3年を経過 した障害基礎年金の受給権者 ( 現に障害状態に該当しない者に限る。 ) その他の政令で定める者を 除く 。
( 2 ) 生活保護法 による 生活扶助 その他の援助であって厚生労働省令で定めるものを受けるとき。
( 3 ) 厚生労働省令で定める施設 に入所しているとき。
・国立ハンセン病療養所等、国立保養所、厚生労働大臣が指定するもの
② 納付することを要しないものとされた保険料について、被保険者又は被保険者であつた者から当該保険料に係る期間の各月につき、 保険料を納付する旨の申出があったとき は、当該申出のあった期間に係る保険料に限り、①の規定は適用しない。(=納付することができる)
第1号被保険者(産前産後期間の保険料免除及び保険料の一部免除を受ける者ではないものとする。)が保険料の法定免除の要件に該当するに至ったときは、その要件に該当するに至った日の属する月の前月からこれに該当しなくなる日の属する月までの期間に係る保険料は、既に納付されたものを除き、納付することを要しない。
・「産前産後期間の保険料免除」・「保険料の一部免除」を受ける者には、法定免除は適用されません。
・免除される期間は、法定免除の要件に該当するに至った日の属する月の 前月から これに 該当しなくなる日の属する 月 まで です。
・「既に納付されたもの」は免除されません。
学生納付特例による保険料納付猶予の適用を受けている第 1 号被保険者が、新たに保険料の法定免除の要件に該当した場合には、その該当するに至った日の属する月の前月から、これに該当しなくなる日の属する月までの期間、法定免除の適用の対象となる。
学生納付特例の適用を受けている第 1 号被保険者が、法定免除の要件に該当した場合は、「法定免除」が優先されますので、法定免除が適用されます。
第1号被保険者が、生活保護法による生活扶助を受けるようになると、保険料の法定免除事由に該当し、既に保険料が納付されたものを除き、法定免除事由に該当した日の属する月の前月から保険料が免除になり、当該被保険者は、法定免除事由に該当した日から 14 日以内に所定の事項を記載した届書を市町村に提出しなければならない。ただし、厚生労働大臣が法定免除事由に該当するに至ったことを確認したときは、この限りでない。
第1号被保険者は、法定免除事由に該当するに至ったときは、当該事実があった日から 14 日以内 に、所定の事項を記載した届書を 市町村長 に提出しなければなりません。
ただし、厚生労働大臣が法定免除事由に該当するに至ったことを確認したときは、届出はいりません。
ちなみに、「生活保護法による 生活扶助 を受ける」ときは、法定免除の対象となりますが、「 生活扶助以外の扶助 」については、法定免除の対象ではなく、申請免除の対象となります。
国民年金法第 89 条第2項に規定する、法定免除の期間の各月につき保険料を納付する旨の申出は、障害基礎年金の受給権者であることにより法定免除とされている者又は生活保護法による生活扶助を受けていることにより法定免除とされている者のいずれであっても行うことができる。
法定免除とされていても、将来の年金権を確保するために、特に希望する者は、法定免除の期間の各月に保険料を納付することができます。
障害基礎年金の受給権者・生活保護法による生活扶助を受けている者、どちらも保険料を納付する旨の申し出ができます。
障害基礎年金の受給権者であることにより法定免除の要件に該当する第1号被保険者は、既に保険料が納付されたものを除き、法定免除事由に該当した日の属する月の前月から保険料が免除となるが、当該被保険者からこの免除となった保険料について保険料を納付する旨の申出があった場合、申出のあった期間に係る保険料を納付することができる。
→ 障害基礎年金の受給権者であることにより法定免除の要件に該当する第1号被保険者
→ 既に保険料が納付されたものを除き 、
→ 法定免除事由に該当した日の属する月の 前月 から保険料が免除となる
→ 当該被保険者からこの免除となった保険料について 保険料を納付する旨の申出があった場合
→ 申出のあった期間に係る保険料を納付することができる。
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→ https://youtu.be/7CKOKqyq-Ro?si=34hxd0YFtp29g7si
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「付加保険料」は、毎月の国民年金保険料にプラスして納付するものです。
「付加保険料」を納付した場合は、「老齢基礎年金」に「付加年金」が加算されます。
今回は、「付加保険料」の納付ルールをみていきます。
① 第1号 被保険者 ( 法定免除、申請全額免除又は学生納付特例・納付猶予 の規定により保険料を納付することを要しないものとされている者、 一部免除 の規定によりその一部の額につき保険料を納付することを要しないものとされている者及び 国民年金基金の加入員 を 除く 。 ) は、 厚生労働大臣に申し出て 、その 申出をした日の属する月 以後 の各月につき、 400 円 の付加保険料を納付する者となることができる。
② 付加保険料の納付は、 国民年金保険料の納付が 行われた月 ( 追納 の規定により保険料が納付されたものとみなされた月を 除く 。 ) 又は 産前産後期間の保険料免除 の規定により納付することを要しないものとされた保険料に係る期間の各月についてのみ行うことができる。
➂ 付加保険料を納付する者となったものは、 いつでも 、厚生労働大臣に申し出て、その 申出をした日の属する月の 前月以後 の各月に係る保険料 ( 既に納付されたもの 及び 前納されたもの ( 国民年金基金の加入員 となった日の属する月以後の各月に係るものを除く。 ) を除く。 ) につき付加保険料を納付する者でなくなることができる。
④ 付加保険料を納付する者となったものが、 国民年金基金の加入員となった ときは、その 加入員となった日 に、付加保険料を納付するものでなくなる申出をしたものとみなす。
保険料の半額を納付することを要しないとされた者は、当該納付することを要しないとされた期間について、厚生労働大臣に申し出て付加保険料を納付する者となることができる。
「一部免除」を受けた期間は、付加保険料は納付できません。
保険料の追納を行い、保険料が納付されたものとみなされた月についても、厚生労働大臣に申し出て、付加保険料を納付することができる。
追納の規定により保険料が納付されたものとみなされた月については、付加保険料を納付できません。
付加保険料の納付は、国民年金法第 88 条の2の規定により保険料を納付することを要しないものとされた第 1 号被保険者の産前産後期間の各月については行うことができないとされている。
第 1 号被保険者の産前産後期間の免除期間の各月については、付加保険料を納付できます。
付加保険料を納付する者となったものは、いつでも、厚生労働大臣に申し出て、その申し出をした日の属する月以後の各月に係る保険料に限り、付加保険料を納付する者でなくなることができる。
付加保険料を納付する者となったものは、いつでも、厚生労働大臣に申し出て、付加保険料の納付をやめることができます。
その場合、その申し出をした日の「属する月以後」ではなく、「 申出をした日の属する月の 前月以後 」の各月に係る保険料の納付をやめることができます。
厚生労働大臣に申し出て付加保険料を納付する者となった者が付加保険料を納期限までに納付しなかったときは、当該納期限の日に付加保険料を納付する者でなくなる申出をしたものとみなされる。
付加保険料を納期限までに納付しなかったときでも、「付加保険料を納付する者でなくなる申出をしたものとみなされる」という規定はありません。
納期限を過ぎても、納期限から 2 年間は付加保険料を納付することができます。
付加保険料を納付する第 1 号被保険者が国民年金基金の加入員となったときは、加入員となった日に付加保険料を納付の辞退の申出をしたものとみなされる。
国民年金基金の加入員は、付加保険料を納付できません。
そのため、国民年金基金の加入員となったときは、 加入員となった日 に付加保険料の納付の辞退の申出をしたものとみなされます。
平成 31 年 4 月分から令和 2 年 3 月分まで付加保険料を前納していた者が、令和元年 8 月に国民年金基金の加入員となった場合は、その加入員となった日に付加保険料を納付する者でなくなる申出をしたとみなされるため、令和元年 7 月分以後の各月に係る付加保険料を納付する者でなくなり、請求により同年 7 月分以後の前納した付加保険料が還付される。
付加保険料を納付する者となったものは、 いつでも 、厚生労働大臣に申し出て、その 申出をした日の属する月の 前月以後 の各月に係る保険料の納付をやめることができます。
その場合、「 既に納付されたもの 及び 前納されたもの」 は除かれます。
問題文では、平成 31 年 4 月分から令和 2 年 3 月分まで付加保険料を前納していますが、「 国民年金基金の加入員 となった日の 属する月以後 の各月に係るものを除く。」とされていますので、国民年金基金の加入員となった日の属する月以後は、付加保険料が還付されます。
問題文の場合、 令和元年 8 月 に国民年金基金の加入員となっていますので 、令和元年8月分以後の各月 に係る付加保険料を納付する者でなくなり、請求により 同年8月分以後 の前納した付加保険料が還付されることになります。
日本国籍を有する者その他政令で定める者であって、日本国内に住所を有しない 20 歳以上 65 歳未満の任意加入被保険者は、厚生労働大臣に申し出て、付加保険料を納付する者となることができる。
「任意加入被保険者」も付加保険料を納付することができます。
(法附則第 5 条第 9 項)
※「特例による任意加入被保険者( 65 歳以上 70 歳未満)」は、付加保険料は納付できません。
( H16 法附則第 23 条第 9 項)
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「基礎年金」の給付に要する費用を賄うための拠出金を「基礎年金拠出金」といいます。
基礎年金拠出金の額は「国民年金全体」と「第2号被保険者+第3号被保険者」の 被保険者数の人数比 で按分されます。
法第 94 条の2 ( 基礎年金拠出金 )
① 厚生年金保険の実施者たる政府 は、毎年度、 基礎年金の給付に要する費用に充てるため 、基礎年金拠出金を 負担する 。
② 実施機関たる共済組合等 は、毎年度、 基礎年金の給付に要する費用に充てるため 、基礎年金拠出金を 納付する 。
③ 財政の現況及び見通しが作成されるときは、厚生労働大臣は、厚生年金保険の実施者たる政府が負担し、又は実施機関たる共済組合等が納付すべき基礎年金拠出金について、 その将来にわたる予想額を算定するものとする 。
年間の給付費×{ ( 2 号+ 3 号)/被保険者の総数( 1 号+2号+ 3 号) }
→ 厚生年金・共済年金全体で、第3号被保険者の費用を負担しているイメージです。
厚生年金・共済年金が負担する基礎年金拠出金には、第3号被保険者の分も含まれていることがポイントです。
→ そのため、 第3号被保険者は、個人で保険料を負担することはありません。
国民年金法第 94 条の2第1項では、「厚生年金保険の実施者たる政府は、毎年度、基礎年金の給付に要する費用に充てるため、基礎年金拠出金を負担する。」と規定しており、同条第2項では、「 < A > は、毎年度、基礎年金の給付に要する費用に充てるため、基礎年金拠出金を納付する。」と規定している。
< A > 実施機関たる共済組合等
基礎年金拠出金の額は、保険料・拠出金算定対象額に当該年度における被保険者の総数に対する当該年度における当該政府及び実施機関に係る被保険者の総数の比率に相当するものとして毎年度政令で定めるところにより算定した率を乗じて得た額とする。
「当該年度における 被保険者の総数 」に対する
「当該年度における 当該政府及び実施機関に係る被保険者の総数 」 の比率
に相当するものとして毎年度政令で定めるところにより算定した率
※当該年度における当該政府及び実施機関に係る被保険者とは
★厚生年金保険の実施者たる政府
→ 第1号厚生年金被保険者である第2号被保険者 +被扶養配偶者である 第3号被保険者
→ 当該実施機関たる共済組合等に係る被保険者
・国家公務員共済組合連合会にあっては当該連合会を組織する共済組合に係る 第2号厚生年金被保険者 である第2号被保険者+被扶養配偶者である 第3号被保険者
・地方公務員共済組合連合会にあっては当該連合会を組織する共済組合に係る 第3号厚生年金被保険者 である第2号被保険者+被扶養配偶者である 第3号被保険者
・日本私立学校振興・共済事業団にあっては 第4号厚生年金被保険者 である第2号被保険者+被扶養配偶者である 第3号被保険者
(法第 94 条の3第 1 項)
簡単に書きますと、国民年金の被保険者総数( 1 号+ 2 号+ 3 号)に対する( 2 号+ 3 号)の比率です。
基礎年金拠出金の額の算定基礎となる第 1 号被保険者数は、保険料納付済期間、保険料全額免除期間、保険料 4 分の 3 免除期間、保険料半額免除期間及び保険料 4 分の 1 免除期間を有する者の総数とされている。
基礎年金拠出金の額の算定基礎となる第 1 号被保険者数について
・保険料納付済期間、保険料4分の1免除期間、保険料半額免除期間又は保険料4分の3免除期間を有する者です。
保険料を全く負担していない「保険料全額免除期間」を有する者は入りません。
基礎年金拠出金の額の算定基礎となる第 1 号被保険者数は、保険料納付済期間、保険料免除期間及び保険料未納期間を有する者の総数である。
免除期間のうち「保険料全額免除期間」、そして「保険料未納期間」は入りません。
基礎年金拠出金の額の算定基礎となる被保険者は、第 1 号被保険者にあっては、保険料納付済期間、保険料 4 分の 1 免除期間、保険料半額免除期間又は保険料 4 分の 3 免除期間を有する者であり、第 2 号被保険者及び第 3 号被保険者にあってはすべての者である。
第1号被保険者 にあっては 保険料納付済期間、保険料4分の1免除期間、保険料半額免除期間又は保険料4分の3免除期間 を有する者、 第2号被保険者 にあっては 20 歳以上 60 歳未満 の者、 第3号被保険者 にあって はすべての者 とする。
→ 基礎年金拠出金の額の算定基礎となる第 2 号被保険者はすべての者ではなく「 20 歳以上 60 歳未満」の者です。
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国民年金保険料の免除を受けていた期間について、後日、保険料を納付することができます。「追納」といいます。
追納した場合、保険料免除期間が保険料納付済期間となります。
法第 94 条 ( 保険料の追納 )
① 被保険者又は被保険者であった者 ( 老齢基礎年金 の受給権者を 除く 。 ) は、 厚生労働大臣の承認 を受け、法定免除、申請免除又は学生納付特例・納付猶予の規定により納付することを要しないものとされた保険料及び 4 分の 3 免除、半額免除、4分の1免除の規定によりその一部の額につき納付することを要しないものとされた保険料 ( 承認の日の属する月 前 10 年以内の期間 に係るものに限る。 ) の 全部又は一部 につき追納をすることができる。 ただし、 4 分の 3 免除、半額免除、4分の1免除の規定によりその 一部の額につき納付することを要しないもの とされた保険料については、 その残余の額 につき納付されたときに限る。
② その一部につき追納をするときは、追納は、 学生納付特例・納付猶予 の規定により納付することを要しないものとされた保険料につき行い、 次いで その他の免除された保険料につき行うものとし、これらの保険料のうちにあっては、 先に経過した月の分 から 順次に行う ものとする。
ただし、 学生納付特例・納付猶予 の規定により納付することを要しないものとされた保険料より 前に 納付義務が生じ、免除された保険料があるときは、当該保険料について、 先に経過した月の分 の保険料から 追納をすることができる ものとする。
③ 追納すべき額は、当該追納に係る期間の各月の保険料の額に 政令で定める額を加 算した額 とする。
④ 追納が行われたときは、 追納が行われた日 に、 追納に係る月の保険料が納付されたものとみなす 。
⑤ 前各項に定めるもののほか、保険料の追納手続その他保険料の追納について必要な事項は、政令で定める。
被保険者又は被保険者であった者(老齢基礎年金の受給権者を除く。)は、厚生労働大臣の承認を受け、学生納付特例の規定により納付することを要しないものとされた保険料につき、厚生労働大臣の承認の日の属する月前 10 年以内の期間に係るものに限り、追納することができる。
・ 老齢基礎年金の受給権者 は、追納できないこと
・追納できるのは、厚生労働大臣の承認の日の属する 月前 10 年以内
保険料の全額免除の規定により、納付することを要しないとの厚生労働大臣の承認を受けたことのある老齢基礎年金の受給権者が、当該老齢基礎年金を請求していない場合、その承認を受けた日から 10 年以内の期間に係る保険料について追納することができる。
「老齢基礎年金の受給権者」は、追納できません。
一部の額につき納付することを要しないものとされた保険料については、その残余の額につき納付されていないときは、保険料の追納を行うことができない。
例えば、「 4 分の3免除」については、その残余の額(免除されていない 4 分の 1 )につき納付されていないときは、保険料の追納を行うことはできません。
令和2年4月2日に 64 歳に達した者が、平成 18 年7月から平成 28 年3月までの期間を保険料全額免除期間として有しており、 64 歳に達した日に追納の申込みをしたところ、令和2年4月に承認を受けることができた。この場合の追納が可能である期間は、追納の承認を受けた日の属する月前 10 年以内の期間に限られるので、平成 22 年4月から平成 28 年3月までとなる。
(全額免除期間) H18 年 7 月~ H28 年 3 月
追納できるのは、追納の承認を受けた日の属する月(令和 2 年 4 月)前 10 年以内に限られます。平成 22 年 4 月~平成 28 年 3 月までの期間について追納できます。
平成 27 年 6 月分から平成 28 年 3 月分まで保険料全額免除期間(学生納付特例の期間及び納付猶予の期間を除く。)を有し、平成 28 年 4 月分から平成 29 年 3 月分まで学生納付特例の期間を有し、平成 29 年 4 月分から令和元年 6 月分まで保険料全額免除期間(学生納付特例の期間及び納付猶予の期間を除く。)を有する者が、令和元年 8 月に厚生労働大臣の承認を受け、その一部につき追納する場合は、学生納付特例の期間の保険料から優先的に行わなければならない。
平成 27 年 6 月分から平成 28 年 3 月分まで保険料全額免除期間(学生納付特例の期間及び納付猶予の期間を除く。)の保険料を先に納付することもできます。
第 1 号被保険者が平成 25 年 3 月分の保険料の全額免除を受け、これを平成 28 年 4 月に追納するときには、追納すべき額に国民年金法第 94 条第 3 項の規定による加算は行われない。
★「加算」が行われない期間を確認しましょう。
・免除を受けた月の属する年度の 翌々年度以内 は加算は行われません。
例えば、令和 5 年度の月に免除された保険料を、令和7年度中に追納する場合は、加算は行われません。
・免除の月が「 3 月」の場合は、翌々年の 4 月までなら、加算は行われません。
例えば、令和 6 年 3 月(令和 5 年度)に免除された保険料を、令和 8 年 4 月に追納する場合は、加算は行われません。
→ 問題文の場合は、平成 25 年 3 月分の保険料の全額免除について、平成 27 年 4 月に追納するときには、加算は行われません。
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→ https://youtu.be/7Rw8oVLwRf4?si=r7uLc8BzTqVjRJRw
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■第1号被保険者が出産した際は、産前産後期間は、国民年金保険料が免除されます。
■産前産後期間の保険料免除期間は、「保険料納付済期間」になることがポイントです。
被保険者は、 出産の予定日 ( 厚生労働省令で定める場合にあっては、出産の日。 ) の属する月 ( 以下「 出産予定月 」という。 ) の 前月 ( 多胎妊娠 の場合においては、 3月前 ) から 出産予定月の翌々月 までの期間に係る保険料は、納付することを要しない。
・出産予定日(又は出産日)が属する月の 前月 から 出産予定月の翌々月 まで
・多胎妊娠の場合 → 出産予定日(又は出産日)が属する月の 3 か月前 から 出産予定月の翌々月 まで
被保険者は、出産の予定日(厚生労働省令で定める場合にあっては、出産の日)の属する月の前月(多胎妊娠の場合においては、3か月前)から出産予定月の翌々月までの期間に係る保険料は、納付することを要しない。
第 1 号被保険者が国民年金法第 88 条の 2 の規定による産前産後期間の保険料免除制度を利用するには、同期間終了日以降に年金事務所又は市町村(特別区を含む。)の窓口に申出書を提出しなければならない。
第1号被保険者が 産前産後期間の保険料免除制度 により保険料を納付することを要しないこととされる場合には、所定の事項を記載した届書を 市町村長に提出しなければならない とされています。
また、その届出は、「 出産の予定日の 6月前 から行うことができる。」とされています。
令和元年 10 月 31 日に出産予定である第1号被保険者(多胎妊娠ではないものとする。)は、令和元年6月1日に産前産後期間の保険料免除の届出をしたが、実際の出産日は令和元年 11 月 10 日であった。この場合、産前産後期間として保険料が免除される期間は、令和元年 10 月分から令和2年1月分までとなる。
「法第 88 条の2に規定する厚生労働省令で定める場合は、産前産後期間の保険料免除の 届出を行う前に出産した 場合とする。」とされています。(則第 73 条の6)
産前産後期間の保険料免除の届出を行う前に出産した場合は、 出産の日の属する月の前月から 免除されます。
問題文は、 届出を行った後に出産 しています。そのため、免除される期間は、 出産予定月 (= 10 月)の 前月 ( = 令和元年 9 月 ) から 出産予定月の翌々月 (= 令和元年 12 月 )までとなります。
第 1 号被保険者が国民年金法第 88 条の 2 の規定による産前産後期間の保険料免除制度を利用すると、将来、受給する年金額を計算する時に当該制度を利用した期間も保険料を納付した期間とするため、産前産後期間については保険料納付済期間として老齢基礎年金が支給される。
産前産後期間の保険料免除制度を利用した期間は、「保険料納付済期間」となります。
全額免除期間ではありませんので注意しましょう。
付加保険料の納付は、国民年金法第 88 条の2の規定により保険料を納付することを要しないものとされた第 1 号被保険者の産前産後期間の各月については行うことができないとされている。
第 1 号被保険者の産前産後の免除期間の各月については、付加保険料を納付することができます。
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→ https://youtu.be/FzU6lc4SbKM?si=C8VoZxdl28_XDLAV
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国民年金の保険料は、前納することができます。
前納の単位や割引額等をみていきましょう。
法第 93 条 ( 保険料の前納 )
① 被保険者は、将来の一定期間の保険料を前納することができる。
② 前納すべき額は、当該期間の各月の保険料の額から 政令で定める額を 控除 した額 とする。
③ 前納された保険料について 保険料納付済期間 又は保険料 4分の3免除 期間、保険料 半額免除 期間若しくは保険料 4分の1免除 期間を計算する場合においては、 前納に係る期間の 各月が経過した 際 に、それぞれその月の保険料が納付されたものとみなす。
④ 保険料の前納手続、前納された保険料の還付その他保険料の前納について必要な事項は、政令で定める。
国民年金法第 93 条第 1 項の規定による保険料の前納は、厚生労働大臣が定める期間につき、月を単位として行うものとし、厚生労働大臣が定める期間のすべての保険料(既に前納されたものを除く。)をまとめて前納する場合においては、6か月又は年を単位として行うことを要する。
「6か月又は年」を単位とすることが原則ですが、例外もあります。
令第7条 ( 保険料の前納期間 )
保険料の前納は、厚生労働大臣が定める期間につき、 6月又は年 を単位 として、行うものとする。ただし、厚生労働大臣が定める期間のすべての保険料 ( 既に前納されたものを除く。 ) をまとめて前納する場合においては、 6月又は年 を単位として 行うことを要しない 。
国民年金の保険料の前納は、厚生労働大臣が定める期間につき、 6 月又は年を単位として行うものとされていることから、例えば、昭和 34 年 8 月 2 日生まれの第 1 号被保険者が、平成 31 年 4 月分から令和元年 7 月分までの4か月分をまとめて前納することは、厚生労働大臣が定める期間として認められることはない。
昭和 34 年 8 月 2 日生まれの第 1 号被保険者は、令和元年8月1日に 60 歳に達し、被保険者資格を喪失します。その場合は、平成 31 年 4 月分から令和元年 7 月分までの4か月分をまとめて前納することが認められます。
(平 21.2.28 厚生労働省告示第 530 号 )
第 1 号被保険者が保険料を口座振替で納付する場合には、最大で 2 年間の保険料を前納することができる
口座振替だけでなく、納付書払い・クレジットカード払いでも、最大で 2 年間の保険料を前納することができます。
保険料の前納の際に控除される額は、前納に係る期間の各月の保険料の合計額から、当該期間の各月の保険料の額を年 4 分の利率による複利現価法によって前納に係る期間の最初の月から当該各月(口座振替による納付は当該各月の翌月)までのそれぞれの期間に応じて割り引いた額の合計額の 10 円未満を端数処理した額を控除した額とする。
「 年 4 分の利率 」の部分がポイントです。
保険料の一部の額につき納付することを要しないものとされた被保険者には、保険料の前納に関する規定は適用されない。
保険料一部免除を受けている被保険者も、保険料の前納ができます。
前納された保険料について、保険料納付済期間又は保険料4分の3免除期間、保険料半額免除期間若しくは保険料4分の1免除期間を計算する場合においては、前納に係る期間の各月の初日が到来したときに、それぞれその月の保険料が納付されたものとみなされる。
前納に係る期間の「各月の初日が到来したとき」ではなく、「 各月が経過 した際」に、それぞれその月の保険料が納付されたものとみなされます。
第 1 号被保険者が保険料を前納した後、前納に係る期間の経過前に第 2 号被保険者となった場合は、その者の請求に基づいて、前納した保険料のうち未経過期間に係る保険料が還付される。
令第 9 条 ( 前納保険料の還付 )
① 保険料を前納した後、前納に係る期間の経過前において、被保険者が次の各号のいずれかに該当するに至った場合は、その者の 請求に基づき 、前納した保険料のうちそれぞれ当該各号に定める期間に係るものを還付する。
( 1 ) 次のいずれかに該当するに至った場合 → 未経過期間
イ 被保険者の 資格を喪失 した場合
ロ 第2号被保険者又は第3号被保険者となった場合
③ 還付発生の場合において、 あらかじめ 、当該被保険者が還付発生の場合には①の規定による 還付を次の各号に掲げる口座のいずれかにおいて受けることを 希望する旨の申出 をしていたときは、当該者が①の 請求をしたものとみなして 、①の規定を適用する。
(1) 法第 92 条の2の規定による 承認に係る預金口座又は貯金口座
(2) 公的給付の支給等の迅速かつ確実な実施のための預貯金口座の登録等に関する法律第3条第1項の 登録 に係る同法第2条第6項に規定する預貯金口座
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→ https://youtu.be/9ceKKrf930g?si=FI-Ca52oZgqAb5EQ
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令和8年度の国民年金保険料は、 17,920 円です。
今回は、国民年金保険料についてみていきます。
① 政府は、国民年金事業に要する費用に充てるため、保険料を徴収する。
② 保険料は、 被保険者期間 の計算の基礎となる 各月 につき、徴収するものとする。
③ 保険料の額は、次の表の額に 保険料改定率 を乗じて得た額 ( その額に 5円未満 の端数が生じたときは、これを 切り捨て 、 5円以上 10 円未満 の端数が生じたときは、これを 10 円に切り上げる ものとする。 ) とする。
平成 17 年度に属する月の月分
④ 平成 17 年度 における保険料改定率は、 1 とする。
■平成 16 年の法改正によって
→ 国民年金の保険料は、平成 17 年度の 13,580 円から平成 29 年度の 16,900 円まで、毎年 280 円 ずつ引き上げられました。※平成 28 年度から 29 年度は、+ 240 円です。
→ 産前産後期間の保険料免除制度 の施行に伴い、保険料が月額 100 円引き上げられています。
保険料改定率は、(前年度の保険料改定率× 名目賃金変動率 )で計算します。
「名目賃金変動率」は、(物価変動率×実質賃金変動率)です。
例えば、令和 8 年度の保険料改定率は「 1.054 」です。
17,000 円×「 1.054 」= 17,918 円です。
10 円未満を四捨五入し、令和 8 年度の保険料額は 17,920 円となります。
平成 12 年 1 月 1 日生まれの者が 20 歳に達し第 1 号被保険者となった場合、令和元年 12 月から被保険者期間に算入され、同月分の保険料から納付する義務を負う。
保険料は、「 被保険者期間 の計算の基礎となる各月」につき徴収されます。
平成 12 年 1 月 1 日生まれの者が 20 歳に達するのは、令和元年 12 月 31 日で、令和元年 12 月から被保険者期間に算入されます。そのため、令和元年 12 月分の保険料から納付しなければなりません。
第 1 号被保険者として継続して保険料を納付してきた者が平成 29 年 3 月 31 日に死亡した場合、第 1 号被保険者としての被保険者期間は同年 2 月までとなり、保険料を納付することを要しないとされている場合を除き、保険料も 2 月分まで納付しなければならない。
平成 29 年 3 月 31 日に死亡した場合、同年 4 月 1 日に資格を喪失し、第 1 号被保険者としての被保険者期間は 同年3月まで となります。そのため、保険料も 3月分まで 納付しなければなりません。
国民年金の保険料は、 < A > の年金制度改正により、 < A > 度水準で、毎年度 280 円ずつ段階的に引き上げてきたが、平成 29 年度に上限の < B > に達したため、引き上げを完了した。その上で、令和元年度から、 < C > の財源とする目的で、保険料を 100 円引き上げている。ただし、毎年度の実際の保険料額は、国民年金法第 87 条第 3 項の規定により、この額に保険料改定率を乗じて算出するため、変動する。
< C > 産前産後期間の保険料免除制度
④【 H30 年出題】 ※改正による修正あり
令和 8 年度の国民年金保険料の月額は、 17,000 円に保険料改定率を乗じて得た額を 10 円未満で端数処理した 17,920 円である。
令和 8 年度の国民年金保険料の月額は、「 17,000 円に保険料改定率( 1.054 )を乗じて得た額」を 10 円未満で端数処理した「 17,920 円」となります。
令和 5 年度の実際の国民年金保険料の月額は、平成 29 年度に引き上げが完了した上限である 16,900 円(平成 16 年度水準)に、国民年金法第 87 条第 3 項及び第 5 項の規定に基づき名目賃金の変動に応じて改定された。
令和 5 年度の実際の国民年金保険料の月額は、「 17,000 円」に保険料改定率を乗じて得た額を 10 円未満で端数処理した額です。
第 1 号被保険者に対しては、市町村長から、毎年度、各年度の各月に係る保険料について、保険料の額、納期限等の通知が行われる。
「 厚生労働大臣は 、毎年度、被保険者に対し、各年度の各月に係る保険料について、保険料の額、納期限その他厚生労働省令で定める事項を通知するものとする。」とされています。(法第 92 条)
被保険者は、第 1 号被保険者としての被保険者期間及び第 2 号被保険者としての被保険者期間については国民年金保険料を納付しなければならないが、第 3 号被保険者としての被保険者期間については国民年金保険料を納付することを要しない。
国民年金保険料を納付しなければならないのは、 「第 1 号被保険者」 としての被保険者期間についてです。
「 第 2 号被保険者 」及び「 第 3 号被保険者 」としての被保険者期間については国民年金保険料を納付することは要しません。
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→ https://youtu.be/VcX1WbQpl5M?si=cdOB1seKGAJAik24
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まず、「報酬」の定義と「賞与」の定義を条文で読んでみましょう
⑤ この法律において 「 報酬 」とは 、賃金、給料、俸給、手当、賞与その他いかなる名称であるかを問わず、労働者が、 労働の対償 として受けるすべてのもの をいう。ただし、 臨時 に受けるもの 及び 3月を超える期間ごと に受けるもの は、 この限りでない 。
⑥ この法律において 「 賞与 」とは 、賃金、給料、俸給、手当、賞与その他いかなる名称であるかを問わず、労働者が、労働の対償として受けるすべてのもののうち、 3月を超える期間ごと に受けるもの をいう。
★ 賞与は、「 3月を超える期間ごと に受けるもの」 と定義されています。
「年 3 回以下」支給されるボーナスなどが該当します。
次に「標準賞与額」について条文を読んでみましょう
法第 45 条第 1 項 ( 標準賞与額の決定 )
保険者等は、被保険者が 賞与を受けた月 において、 その月に 当該被保険者が受けた賞与額に基づき、これに 1,000 円未満 の端数 を生じたときは、これを 切り捨てて 、 その月における標準賞与額を決定 する。
ただし、その月に当該被保険者が受けた賞与により その年度 ( 毎年4月1日から翌年3月 31 日まで をいう。 ) における 標準賞与額の 累計額 が 573 万円 を 超える こととなる場合には、当該 累計額が 573 万円となるようその月の標準賞与額を決定 し、その年度において その月の翌月以降 に受ける賞与の標準賞与額は 零 とする。
★ 健康保険の標準賞与額の上限は、年間累計 573 万円(毎年 4 月 1 日から翌年 3 月 31 日までの累計額)となります。
累計が年度内に 573 万円に達した後に賞与が支払われた場合は、それ以降、標準賞与額は 0 円となります。
では、過去問を解いてみましょう
保険者等は、被保険者が賞与を受けた月において、その月に当該被保険者が受けた賞与額に基づき、これに千円未満の端数を生じたときは、これを切り捨てて、その月における標準賞与額を決定する。ただし、その月に当該被保険者が受けた賞与によりその年度における標準賞与額の累計額が 540 万円(健康保険法第 40 条第2項の規定による標準報酬月額の等級区分の改定が行われたときは、政令で定める額。)を超えることとなる場合には、当該累計額が 540 万円となるようその月の標準賞与額を決定し、その年度においてその月の翌月以降に受ける賞与の標準賞与額は零とする。
「 540 万円」ではなく、「 573 万円 」です。
前月から引き続き被保険者であり、 12 月 10 日に賞与を 50 万円支給された者が、同月 20 日に退職した場合、事業主は当該賞与に係る保険料を納付する義務はないが、標準賞与額として決定され、その年度における標準賞与額の累計額に含まれる。
「前月から引き続き被保険者である者がその 資格を喪失 した場合においては、 その月分の保険料は、算定しない 。」と規定されています。(法第 156 条第 3 項)
そのため、前月から引き続き被保険者であり、 12 月 10 日に賞与を 50 万円支給された者が、同月 20 日に退職した場合、事業主は当該賞与に係る保険料を納付する義務はありません。
ただし、資格を喪失した月でも資格喪失日の前日までに支払われた賞与については、標準賞与額として決定され、標準賞与額の累計額に含まれます。
全国健康保険協会管掌健康保険における同一の事業所において、賞与が 7 月 150 万円、 12 月 250 万円、翌年 3 月 200 万円であった場合の被保険者の標準賞与額は、 7 月 150 万円、 12 月 250 万円、 3 月 173 万円となる。一方、全国健康保険協会管掌健康保険の事業所において賞与が 7 月 150 万円であり、 11 月に健康保険組合管掌健康保険の事業所へ転職し、賞与が 12 月 250 万円、翌年 3 月 200 万円であった場合の被保険者の標準賞与額は、 7 月 150 万円、 12 月 250 万円、 3 月 200 万円となる。
賞与の累計は、「 保険者単位 」となっています。同一の年度内で複数の被保険者期間がある場合は、 同一の保険者 である期間 に支払われた賞与について累計されます。
(平 18.8.18 事務連絡)
・全国健康保険協会管掌健康保険における同一の事業所で、賞与が 7 月 150 万円、 12 月 250 万円、翌年 3 月 200 万円であった場合は、累計 573 万円が上限ですので、 3 月は 173 万円となります。
・全国健康保険協会管掌健康保険の事業所で、賞与が 7 月 150 万円、健康保険組合管掌健康保険の事業所で、賞与が 12 月 250 万円、翌年 3 月 200 万円であった場合は、「保険者」単位で累計します。
そのため、標準賞与額は、協会けんぽ分は「 7 月 150 万円」、健康保険組合分は「 12 月 250 万円 + 3 月 200 万円 」となります。
育児休業期間中に賞与が支払われた者が、育児休業期間中につき保険料免除の取扱いが行われている場合は、当該賞与に係る保険料が徴収されることはないが、標準賞与額として決定され、その年度における標準賞与額の累計額に含めなければならない。
育児休業期間中に賞与が支払われた者が、育児休業期間中につき保険料免除の取扱いが行われている場合は、当該賞与に係る保険料が徴収されることはありません。
ただし、「標準賞与額」として決定され、その年度における標準賞与額の累計額には含まれます。
(平 18.8.18 事務連絡)
全国健康保険協会管掌健康保険の適用事業所の事業主は、被保険者に賞与を支払った場合は、支払った日から5日以内に、健康保険被保険者賞与支払届を日本年金機構に提出しなければならないとされている。
賞与支払届は、賞与を支払った日から「 5日以内 」に提出しなければなりません。
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健康保険法の標準報酬月額は「 50 等級」あり、下限は 1 等級の 5.8 万円、上限は 50 等級の 139 万円です。
一定の要件に該当する場合は、最高等級の上に更に等級を加えることができるとされています。
② 毎年3月 31 日 における標準報酬月額等級の 最高等級に該当 する被保険者数の被保険者総数に占める 割合 が 100 分の 1.5 を超える場合において、その状態が継続すると認められるときは、 その年の9月1日 から、政令で、当該最高等級の上に 更に等級を加える 標準報酬月額の等級区分の改定を 行うことができる 。ただし、 その年の3月 31 日 において、 改定後 の標準報酬月額等級の最高等級に該当する被保険者数の同日における被保険者総数に占める割合が 100 分の 0.5 を下回ってはならない 。
③ 厚生労働大臣は 、②の政令の制定又は改正について立案を行う場合には、 社会保障審議会 の意見を聴く ものとする。
★ 毎年3月 31 日における標準報酬月額等級の 最高等級に該当する被保険者数の被保険者総数に占める割合 が「 1.5 %」を超える場合で、その状態が継続すると認められるときは、その年の9月1日から、政令で、最高等級の上に等級を加えることができる。
※ただし、 改定後の標準報酬月額等級の最高等級 に該当する被保険者数の割合が「 0.5 %」を下回ってはならない。
では、過去問を解いてみましょう
健康保険の標準報酬月額は、第 1 級の 58,000 円から第 47 級の 1,210,000 円までの等級区分となっている。
健康保険の標準報酬月額は、第 1 級の 58,000 円から 第 50 級の 1,390,000 円 までの等級区分となっています。
毎年 < A > における標準報酬月額等級の最高等級に該当する被保険者数の被保険者総数に占める割合が < B > を超える場合において、その状態が継続すると認められるときは、 < C > から、政令で、当該最高等級の上に更に等級を加える標準報酬月額の等級区分の改定を行うことができる。ただし、その年の < A > において、改定後の標準報酬月額等級の最高等級に該当する被保険者数の同日における被保険者総数に占める割合が < D > を下回ってはならない。
厚生労働大臣は、上記の政令の制定又は改正について立案を行う場合には、 < E > の意見を聴くものとする。
< B > 100 分の 1.5
< C > その年の 9 月 1 日
< D > 100 分の 0.5
毎年3月 31 日における標準報酬月額等級の最高等級に該当する被保険者数の被保険者総数に占める割合が 100 分の 1.5 を超える場合において、その状態が継続すると認められるときは、その年の9月1日から、政令で、当該最高等級の上に更に等級を加える標準報酬月額の等級区分の改定を行うことができるが、その年の3月 31 日において、改定後の標準報酬月額等級の最高等級に該当する被保険者数の同日における被保険者総数に占める割合が 100 分の1を下回ってはならない。
「その年の3月 31 日において、改定後の標準報酬月額等級の最高等級に該当する被保険者数の同日における被保険者総数に占める割合が 100 分の 0.5 を下回ってはならない。」となります。
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健康保険法「育児休業終了時の改定」
今回は、「育児休業等を終了した際の改定」をみていきます。
育児・介護休業法に規定する 3 歳未満 の子を養育するための 育児休業 等 (育児休業及び育児休業に準ずる休業)終了日に 3 歳未満の子を養育している被保険者が対象です。
「随時改定」の要件に該当しなくても、標準報酬月額を改定することができます。
法第 43 条の2 ( 育児休業等を終了した際の改定 )
① 保険者等は、 育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律に規定する 育児休業 、育児休業に関する制度に準ずる措置若しくは育児休業に関する制度に準じて講ずる措置による休業又は政令で定める法令に基づく育児休業 ( 以下「 育児休業等 」という。 ) を終了した被保険者が、当該 育児休業等を終了した日 において当該育児休業等に係る 3歳に満たない子を養育する 場合において、 その使用される 事業所の事業主を経由 して厚生労働省令で定めるところにより 保険者等に申出をした とき は、第 41 条の規定にかかわらず、 育児休業等終了日の翌日 が属する月以後 3月間 ( 育児休業等終了日の翌日において使用される事業所で 継続して使用された期間に限る ものとし、かつ、報酬支払の基礎となった日数が 17 日未満(短時間労働者は 11 日未満) である月があるときは、その月を 除く 。 ) に受けた 報酬の総額 を その期間の月数 で 除して 得た額を報酬月額として、標準報酬月額を改定する。ただし、育児休業等終了日の翌日に 産前産後休業を開始している被保険者は、この限りでない。
② 改定された標準報酬月額は、 育児休業等終了日の翌日 から起算して 2月 を経過した日の属する月の 翌月 から その年の8月 ( 当該翌月が 7月から 12 月まで のいずれかの月である場合は、 翌年の8月 ) までの各月の標準報酬月額とする。
★随時改定との違いに注意しましょう
<育児休業等を終了した際の改定のポイント!>
・固定的賃金の変動がなくても行われること
・従前の標準報酬月額と 1 等級以上の差 が生じること
・報酬支払基礎日数が 17 日未満(短時間労働者は 11 日未満)の月は 除かれる こと
★例えば、 10 月 31 日に育児休業等を終了した場合
育児休業等終了日の翌日( 11 月 1 日)が属する月以後3月間 (11 月・ 12 月・ 1 月 ) に受けた報酬の総額を「その期間の月数」で除して得た額が報酬月額となります。
ただし、 10 月は出勤していないため 11 月の報酬支払基礎日数が17日未満の場合は、「 12 月・1月」の報酬の総額を「2」で除して得た額が報酬月額となります。
標準報酬月額は、「育児休業等終了日の翌日から起算して2月を経過した日の属する月の翌月」から改定されます。
「育児休業等終了日の翌日( 11 月 1 日)から起算して2月を経過した日の属する月( 1 月)の翌月(= 2 月)から改定されます。
( 12 月+1月)÷2=報酬月額
育児休業等終了時の標準報酬月額の改定は、標準報酬月額に2等級以上の差が生じていなくても行うことができるが、育児休業等終了日の翌日が属する月以後3か月間のいずれかの月に報酬支払の基礎となった日数が 17 日 ( 短時間労働者にあっては、 11 日。 ) 未満の月がある場合は、当該改定を行うことができない。
育児休業等終了時の標準報酬月額の改定は、報酬支払の基礎となった日数が 17 日 ( 短時間労働者にあっては、 11 日。 ) 未満の月がある場合は、「 その月は除いて 」報酬月額を算定します。「当該改定を行うことができない。」は誤りです。
産前産後休業を終了した際の改定は、固定的賃金に変動がなく残業手当の減少によって報酬月額が変動した場合も、その対象となる。
「 産前産後休業を終了 した際の改定」、「 育児休業等を終了 した際の改定」は、固定的賃金に変動がなく残業手当の減少によって報酬月額が変動した場合も、対象となります。
育児休業等を終了した際の標準報酬月額の改定の要件に該当する被保険者の報酬月額に関する届出は、当該育児休業等を終了した日から5日以内に、当該被保険者が所属する適用事業所の事業主を経由して、所定の事項を記載した届書を日本年金機構又は健康保険組合に提出することによって行う。
「育児休業等を終了した日から5日以内」ではなく、「 速やかに 」です。
また、「 事業主を経由 」して届け出ることもポイントです。
被保険者が令和 7 年 1 月 1 日に職場復帰し、育児休業等終了時改定に該当した場合は、改定後の標準報酬月額がその年の 8 月までの各月の標準報酬月額となる。なお、標準報酬月額の随時改定には該当しないものとする。
育児休業等終了日の翌日(1月 1 日)から起算して2月を経過した日の属する月(3月)の翌月(=4月)から改定され、改定後の標準報酬月額はその年の 8 月までの各月の標準報酬月額となります。
被保険者が多胎妊娠し(出産予定日は 6 月 12 日)、 3 月7日から産前休業に入り、 6 月 15 日に正常分娩で双子を出産した。産後休業を終了した後は引き続き育児休業を取得し、子が 1 歳に達した日をもって育児休業を終了し、その翌日から職場復帰した。産前産後休業期間及び育児休業期間に基づく報酬及び賞与は一切支払われておらず、職場復帰後の労働条件等は次のとおりであった。なお、職場復帰後の3か月間は所定労働日における欠勤はなく、育児休業を終了した日の翌日に新たな産前休業に入っていないものとする。この被保険者に関する次のアからオの記述のうち、誤っているものの組み合わせは、後記 A から E までのうちどれか。
所定の休日 毎週土曜日及び日曜日
給与の支払形態 日額 12,000 円の日給制
(ア) 事業主は出産した年の3月から 8 月までの期間について、産前産後休業期間中における健康保険料の免除を申し出ることができる。
(イ) 出産手当金の支給期間は、出産した年の5月 2 日から同年 8 月 10 日までである。
(ウ) 事業主は産前産後休業期間中における健康保険料の免除期間の終了月の翌月から、子が1歳に達した日の翌日が属する月の前月までの期間について、育児休業期間中における健康保険料の免除を申し出ることができる。
(エ) 出産した年の翌年の6月末日に支払われた給与の支払基礎日数が 17 日未満であるため、同年7月末日及び 8 月末日に受けた給与の総額を2で除した額に基づく標準報酬月額が、従前の標準報酬月額と比べて1等級以上の差がある場合には育児休業等終了時改定を申し出ることができる。
(オ) 職場復帰後に育児休業等終了時改定に該当した場合は、改定後の標準報酬月額がその翌年の8月までの各月の標準報酬月額となる。なお、標準報酬月額の随時改定には該当しないものとする。
問題文の場合、産前休業は 3 月 7 日~ 6 月 15 日まで(出産予定日以前 98 日+ 3 日)、産後休業は 6 月 16 日から 8 月 10 日(出産後 56 日)までとなります。
健康保険料が免除されるのは、「その産前産後休業を開始した日の属する月(= 3 月 )からその産前産後休業が終了する日の 翌日 が属する月の 前月 (= 7 月 )までとなります。
出産手当金の支給期間は、出産した年の 3月7日 から同年 8 月 10 日 までです。
(法第 102 条第 1 項)
「育児休業等を開始した日の属する月」と「育児休業等が終了する日の翌日が属する月」とが異なりますので、育児休業期間中の保険料の免除は、「その育児休業等を 開始した日の属する月 (=産前産後休業期間中における健康保険料の免除期間の終了月の翌月)から「その育児休業等が 終了する日の翌日 が属する月の 前月 」までとなります。
職場復帰が、出産した年の翌年の6月 15 日ですので、 6 月末日に支払われた給与の支払基礎日数は 17 日未満です。そのため、 6 月末日に支払われた給与を除いた 「同年7月末日及び 8 月末日」に受けた給与の総額を 2 で除した額に基づく標準報酬月額が、従前の標準報酬月額と比べて 1等級以上の差 がある場合には育児休業等終了時改定を申し出ることができます。
育児休業等終了時改定により標準報酬月額が改定されるのは 9 月ですので、改定後の標準報酬月額は、その翌年の8月までの各月の標準報酬月額となります。
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健康保険法「随時改定の応用編」
★随時改定の要件を確認しましょう
・昇給または降給などで 固定的賃金に変動 があったこと
→ 固定的賃金とは、「昇給、降給」、「給与体系の変更(日給から月給への変更等)」などです。
・従前の標準報酬月額との間に 2 等級以上 (原則) の差 が生じたこと
・変動月以後の 3 か月の報酬支払基礎日数が 17 日 ( 短時間労働者は 11 日 )以上であること→ 1 か月でも 17 日( 11 日)未満の月がある場合は、随時改定は行われません
過去問を解きながら随時改定の事例をみていきましょう
賃金が時間給で支給されている被保険者について、時間給の単価に変動はないが、労働契約上の 1 日の所定労働時間が 8 時間から 6 時間に変更になった場合、標準報酬月額の随時改定の要件の1つである固定的賃金の変動に該当する。
「時給単価の変動はないが、契約時間が変わった場合、 固定的賃金の変動に該当 する」ため、随時改定の対象となります。
( R5.6.27 事務連絡)
適用事業所に新たに使用されることになったが、使用されるに至った日から自宅待機とされた場合は、雇用契約が成立しており、かつ、休業手当が支払われるときには、その休業手当の支払いの対象となった日の初日に被保険者の資格を取得する。また、当該資格取得時における標準報酬月額の決定については、現に支払われる休業手当等に基づき決定し、その後、自宅待機が解消したときは、標準報酬月額の随時改定の対象とする。
★新たに使用されることとなった者が、当初から自宅待機とされた場合の被保険者資格については、雇用契約が成立しており、かつ、 休業手当等が支払われる ときは、その 休業手当等の支払の対象となった日の初日 に被保険者の資格を取得します。
★自宅待機に係る者の被保険者資格取得時における標準報酬の決定については、 現に支払われる休業手当等 に基づき報酬月額を算定し、標準報酬を決定します。
休業手当等をもって標準報酬を決定した後に 自宅待機の状況が解消 したときは、 随時改定の対象 とされます。
(昭 50.3.29 保険発第 25 号・庁保険発第8号 )
一時帰休に伴い、就労していたならば受けられるであろう報酬よりも低額な休業手当が支払われることとなり、その状態が継続して3か月を超える場合には、固定的賃金の変動とみなされ、標準報酬月額の随時改定の対象となる。
一時帰休に伴い、就労していたならば受けられるであろう報酬よりも低額な休業手当等が支払われることとなった場合
→ 「 固定的賃金の変動 」とみなし 、随時改定の対象とされます 。ただし、当該報酬のうち固定的賃金が減額され支給される場合で、かつ、その状態が継続して3か月を超える場合に限られます。
(昭 50.3.29 保険発第 25 号・庁保険発第8号 )
被保険者が産前産後休業をする期間について、基本給は休業前と同様に支給するが、通勤の実績がないことにより、通勤手当が支給されない場合、その事業所の通勤手当の制度自体が廃止されたわけではないことから、賃金体系の変更にはあたらず、標準報酬月額の随時改定の対象とはならない。
「産休等により通勤手当が不支給となっている事例において、 通勤の実績がないことにより不支給となっている 場合には、 手当自体が廃止された訳ではない ことから、賃金体系の変更にはあたらず、随時改定の対象とはならない。」とされています。
( R5.6.27 事務連絡)
自動車通勤者に対してガソリン単価を設定して通勤手当を算定している事業所において、ガソリン単価の見直しが月単位で行われ、その結果、毎月ガソリン単価を変更し通勤手当を支給している場合、固定的賃金の変動には該当せず、標準報酬月額の随時改定の対象とならない。
単価の変動が 月ごとに生じる 場合でも、 固定的賃金の変動 として取扱われます。
そのため、随時改定の対象となります。
( R5.6.27 事務連絡)
被保険者 A は、労働基準法第 91 条の規定により減給の制裁が 6 か月にわたり行われることになった。そのため、減給の制裁が行われた月から継続した 3 か月間(各月とも、報酬支払基礎日数が 17 日以上あるものとする。)に受けた報酬の総額を3で除して得た額が、その者の標準報酬月額の基礎となった従前の報酬月額に比べて2等級以上の差が生じたため、標準報酬月額の随時改定の手続きを行った。なお、減給の制裁が行われた月以降、他に報酬の変動がなかったものとする。
「 減給制裁 」は 固定的賃金の変動には当たらない ため、随時改定の対象となりません。
( R5.6.27 事務連絡)
X事業所では、働き方改革の一環として、超過勤務を禁止することにしたため、X事業所の給与規定で定められていた超過勤務手当を廃止することにした。これにより、当該事業所に勤務する被保険者Dは、超過勤務手当の支給が廃止された月から継続した3か月間に受けた報酬の総額を3で除した額が、その者の標準報酬月額の基礎となった従前の報酬月額に比べて 2 等級以上の差が生じた。超過勤務手当の廃止をした月から継続する3か月間の報酬支払基礎日数はすべて 17 日以上であったが、超過勤務手当は非固定的賃金であるため、当該事業所は標準報酬月額の随時改定の手続きは行わなかった。なお、超過勤務手当の支給が廃止された月以降、他に報酬の変動がなかったものとする。
非固定的手当であっても、 その廃止は賃金体系の変更に当たる ため、随時改定の対象となります。
( R5.6.27 事務連絡)
Y事業所では、給与規定の見直しを行うに当たり、同時に複数の変動的な手当の新設及び廃止が発生した。その結果、被保険者Eは当該変動的な手当の新設及び廃止が発生した月から継続した3か月間(各月とも、報酬支払基礎日数は 17 日以上あるものとする。)に受けた報酬の総額を3で除して得た額が、その者の標準報酬月額の基礎となった従前の報酬月額に比べて2等級以上の差が生じたため、標準報酬月額の随時改定の手続きを行った。なお、当該変動的な手当の新設及び廃止が発生した月以降、他に報酬の変動がなかったものとする。
非固定的手当であっても、 その新設・廃止は賃金体系の変更に当たる ため、随時改定の対象となります。
( R5.6.27 事務連絡)
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毎年 7 月 1 日に定時決定が行われ、その年の 9 月から翌年 8 月までの標準報酬月額が決まります。
ただし、その間に、昇給や降給で固定的賃金に大きな変動があった場合は、標準報酬月が改定されます。このことを随時改定といいます。
随時改定について条文を読んでみましょう
① 保険者等は、被保険者が現に使用される事業所において 継続した3月間 ( 各月とも、報酬支払の基礎となった日数が、 17 日以上 ( 短時間労働者 にあっては、 11 日以上 ) でなければならない。 ) に受けた 報酬の総額 を 3 で除して得た額が、その者の標準報酬月額の基礎となった報酬月額に比べて、 著しく高低を生じた 場合において、必要があると認めるときは、その額を報酬月額として、その 著しく高低を生じた月の翌月 から、標準報酬月額を改定することができる。
② 改定された標準報酬月額は、 その年の8月 ( 7月から 12 月まで のいずれかの月から改定されたものについては、 翌年の8月 ) までの各月の標準報酬月額とする。
★随時改定の要件を確認しましょう
・昇給または降給などで 固定的賃金に変動 があったこと
→ 固定的賃金の変動とは、「昇給、降給」、「給与体系の変更(日給から月給への変更等)」などです。
・従前の標準報酬月額との間に 2 等級以上 (原則) の差 が生じたこと
・変動月以後の 3 か月の報酬支払基礎日数が 17 日 ( 短時間労働者は 11 日 )以上であること→ 1 か月でも 17 日( 11 日)未満の月がある場合は、随時改定は行われません
★その 著しく高低を生じた月の翌月 からとは?
例えば、 5 月に固定的賃金に変動があった場合、「 5 月・ 6 月・ 7 月」の 3 か月間の報酬で平均額を算出し、「 8 月」から標準報酬月額が改定されます。
「その 著しく高低を生じた月の翌月 」とは、「変動した月から 4 か月目」のことです。
・1月から6月までに改定された場合→その年の8月まで
・7月から 12 月までに改定された場合→翌年の8月まで
特定適用事業所において被保険者である短時間労働者の標準報酬月額の定時決定は、報酬支払の基礎となった日数が 11 日未満である月があるときは、その月を除いて行う。また、標準報酬月額の随時改定は、継続した 3 か月間において、各月とも報酬支払の基礎となった日数が 11 日以上でなければ、その対象とはならない。
★定時決定と随時改定の違いを確認しましょう
→ 報酬支払基礎日数が17日未満(短時間労働者は 11 日未満)である月があるときは、その月を除いて行います。
→ 継続した 3 か月間において、各月とも報酬支払基礎日数が17日以上(短時間労働者は 11 日以上)でなければ、随時改定は行われません。
月給制の被保険者について3月に行うべき昇給が、事業主の都合により5月に行われ、3月に遡った昇給差額が5月に支払われた場合、随時改定の対象になるのは 5 月、 6 月及び7月の3か月間に受けた報酬の総額(昇給差額を除く。)を3で除して得た額であり、それが随時改定の要件に該当したときは 8 月から標準報酬月額が改定される。
問題文のように、 3 月に遡って昇給があり、 5 月に昇給差額が支給された場合は、 差額が支給された 5 月を変動月として 、 差額を差し引いた 3 か月間( 5 月・ 6 月・ 7 月)の報酬の総額を3で除して得た額( 3 か月間の平均額)が随時改定の要件に該当した場合、随時改定の対象となります。
・随時改定の対象になるのは 差額が支給された月(変動月) から3か月間
・平均額を算出する際には、昇給差額は除きます。
標準報酬月額が 1,330,000 円(標準報酬月額等級第 49 級)である被保険者が、現に使用されている事業所において、固定的賃金の変動により変動月以降継続した3か月間(各月とも、報酬支払の基礎となった日数が、 17 日以上であるものとする。)に受けた報酬の総額を3で除して得た額が 1,415,000 円となった場合、随時改定の要件に該当する。
随時改定は、従前の標準報酬月額と 2 等級以上の差が生じることが原則の要件ですが、 49 等級⇔ 50 等級、 1 等級⇔ 2 等級の場合は、昇給・降給の幅が大きい場合は、 1 等級でも随時改定が行われます。
50 等級( 139 万円)で
報酬月額 141.5 万円以上
その年の 1 月から 6 月までのいずれかの月に随時改定された標準報酬月額は、再度随時改定、育児休業等を終了した際の標準報酬月額の改定又は産前産後休業を終了した際の標準報酬月額の改定を受けない限り、その年の 8 月までの標準報酬月額となり、 7 月から 12 月までのいずれかの月に改定された標準報酬月額は再度随時改定、育児休業等を終了した際の標準報酬月額の改定又は産前産後休業を終了した際の標準報酬月額の改定を受けない限り、翌年の 8 月までの標準報酬月額となる。
・1月から 6 月までのいずれかの月に随時改定された標準報酬月額
→ その年の 8 月までの標準報酬月額となります
・ 7 月から 12 月までのいずれかの月に随時改定された標準報酬月額
→ 翌年の 8 月までの標準報酬月額となります。
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健康保険法「定時決定の応用編」
定時決定は、被保険者が 毎年7月1日現 に使用される事業所 において行います。
「 同日前3月間 ( = 4 月・ 5 月・ 6 月 ) に受けた 報酬の総額 を その期間の月数 で除して得た額を 報酬月額 として、 標準報酬月額 を決定します。
なお、報酬支払の基礎となった日数が 17 日 ( 短時間労働者 にあっては、 11 日 。 ) 未満 の月は 除きます 。
標準報酬月額の定時決定等における支払基礎日数の取扱いとして、月給者で欠勤日数分に応じ給与が差し引かれる場合にあっては、その月における暦日の数から当該欠勤日数を控除した日数を支払基礎日数とする。
支払基礎日数の算定については以下の通りです。
→ 4 月、 5 月、 6 月における支払基礎日数の算定に当たっては、次によること。
① 月給者については、 各月の暦日数 によること。
② 月給者で欠勤日数分に応じ給与が差し引かれる場合にあっては、 就業規則、給与規程等に基づき事業所が定めた日数 から当該欠勤日数を控除した日数によること。
③ 日給者については、各月の出勤日数によること。
★問題文の場合は、「その月における暦日の数」ではなく、「 就業規則、給与規程等に基づき事業所が定めた日数 」から当該欠勤日数を控除した日数が支払基礎日数となります。
( 平 18.5.12 庁保険発第 0512001 号 )
一時帰休に伴い、就労していたならば受けられるであろう報酬よりも低額な休業手当等が支払われることとなった場合の標準報酬月額の決定については、標準報酬月額の定時決定の対象月に一時帰休に伴う休業手当等が支払われた場合、その休業手当等をもって報酬月額を算定して標準報酬月額を決定する。ただし、標準報酬月額の決定の際、既に一時帰休の状況が解消している場合は、当該定時決定を行う年の 9 月以後において受けるべき報酬をもって報酬月額を算定し、標準報酬月額を決定する。
■ 標準報酬月額の定時決定の対象月に一時帰休に伴う休業手当等が支払われた場合
→ その休業手当等をもって報酬月額を算定して標準報酬月額を決定する。
■標準報酬月額の決定の際、既に一時帰休の状況が解消している場合
→ 当該定時決定を行う年の 9 月以後において受けるべき報酬をもって報酬月額を算定し、標準報酬月額を決定する。
(令 5.6.27 事務連絡)
4 月、 5 月、 6 月における定時決定の対象月に一時帰休が実施されていた場合、7月 1 日の時点で一時帰休の状況が解消していれば、休業手当等を除いて標準報酬月額の定時決定を行う。例えば、 4 月及び 5 月は通常の給与の支払いを受けて 6 月のみ一時帰休による休業手当等が支払われ、7月 1 日の時点で一時帰休の状況が解消していた場合には、6月分を除いて4月及び 5 月の報酬月額を平均して標準報酬月額の定時決定を行う。
7月 1 日の時点で 一時帰休の状況が解消 していた場合
→ 7月1日の時点で一時帰休の状況が解消している場合の定時決定では、 休業手当等を除いて標準報酬月額を決定する必要がある ことから、 通常の給与を受けた月 における報酬の平均により、標準報酬月額を算出します。
・例えば4・5月に通常の給与を受けて6月に休業手当等を受けた場合は、4・5月の報酬の平均を「9月以降において受けるべき報酬」として定時決定を行います。
・同様に4月に通常の給与をうけて5・6月に休業手当を受けた場合は、4月の報酬を「9月以降において受けるべき報酬」とします。
問題文は、「 4 月及び 5 月」は通常の給与の支払いを受けて 6 月のみ「一時帰休による休業手当」が支払われ、 7月 1 日の時点で一時帰休の状況が解消していていますので 、通常の給与を受けた「4月及び 5 月」で、定時決定を行います。
(令 5.6.27 事務連絡)
介護休業期間中の標準報酬月額は、その休業期間中に一定の介護休業手当の支給があったとしても、休業直前の標準報酬月額の算定の基礎となった報酬に基づき算定した額とされる。
「介護休業期間中の標準報酬月額は、 休業直前の標準報酬月額の算定の基礎となった報酬 に基づき算定した額」とされています。
(平 11.3.31 保険発第 46 号・庁保険発第9号 )
「育児休業期間中の標準報酬月額は、休業直前の標準報酬月額の算定の基礎となった報酬に基づき算定した額」とされています。
(平 7.3.29 保険発 52 ・庁保険発 16 )
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健康保険の保険料の計算の基になる「標準報酬月額」は、毎年7月1日に見直されます。
法第 41 条 ( 定時決定 )
① 保険者等は、被保険者が 毎年7月1日現 に使用される事業所 において 同日前3月間 ( その事業所で継続して使用された期間に限るものとし、かつ、報酬支払の基礎となった日数が 17 日 ( 短時間労働者 にあっては、 11 日 。 ) 未満 である月があるときは、その月を 除く 。 ) に受けた 報酬の総額 を その期間の月数 で除して得た額を 報酬月額 として、 標準報酬月額 を決定する。
② ①によって決定された標準報酬月額は、 その年の9月から翌年の8月まで の各月の標準報酬月額とする。
③ 6月1日から7月1日 までの間に被保険者の 資格を取得 した者及び 随時改定、育児休業等を終了した際の改定 又は 産前産後休業を終了した際の改定 により 7月から9月までのいずれかの月から 標準報酬月額を改定され、又は改定されるべき被保険者については、 その年に限り適用しない。
4月・ 5 月・ 6 月の報酬の平均が報酬月額となります。
★ただし、「3」で除すとは限りません。
<例1> 4 月・ 5 月・ 6 月の 3 か月とも報酬支払基礎日数が 17 日以上の場合
( 4 月+ 5 月+ 6 月)÷3=報酬月額
<例2> 4 月・ 5 月は報酬支払基礎日数が 17 日以上、 6 月は 17 日未満の場合
( 4 月+ 5 月) ÷ 2=報酬月額
<例3> 4 月は報酬支払基礎日数が 17 日以上、 5 月・ 6 月は 17 日未満の場合
( 4 月) ÷ 1=報酬月額
※短時間労働者でないものとする
賃金の計算上の締切日を毎月末日、支払日を翌月の 15 日としている事業所の標準報酬月額の定時決定に用いる報酬とされるのは、 3 月分、 4 月分及び 5 月分の賃金である。(なお、この選択肢において、「 X 月分の賃金」とは、 X 月に賃金を締切った賃金のこととする。)
定時決定は、 4 月 15 日払い( 3 月分)、 5 月 15 日払い( 4 月分)、 6 月 15 日払い( 5 月分)の賃金を用います。
特定適用事業所に使用される短時間労働者の被保険者の報酬支払の基礎となった日数が 4 月は 11 日、 5 月は 15 日、 6 月は 16 日であった場合、報酬支払の基礎となった日数が 15 日以上の月である 5 月及び 6 月の報酬月額の平均額をもとにその年の標準報酬月額の定時決定を行う。
短時間労働者の被保険者の定時決定は、報酬支払の基礎となった日数が「 11 日以上」の月で計算します。
問題文の場合は、 4 月、 5 月、 6 月 の 3 か月で計算します。
標準報酬月額の定時決定について、賃金計算の締切日が末日であって、その月の 25 日に賃金が支払われる適用事業所において、 6 月 1 日に被保険者資格を取得した者については 6 月 25 日に支給される賃金を報酬月額として定時決定が行われるが、 7 月 1 日に被保険者資格を取得した者については、その年に限り定時決定が行われない。
「 6 月 1 日に被保険者資格を取得した者」も「 7 月 1 日に被保険者資格を取得した者」も、その年に限り定時決定は行いません。
7 月から 9 月までのいずれかの月から標準報酬月額が改定され、又は改定されるべき被保険者については、その年における標準報酬月額の定時決定を行わないが、 7 月から 9 月までのいずれかの月に育児休業等を終了した際の標準報酬月額の改定若しくは産前産後休業を終了した際の標準報酬月額の改定が行われた場合は、その年の標準報酬月額の定時決定を行わなければならない。
■その年の定時決定を行わない者
・ 6月1日から7月1日までの間 に被保険者の 資格を取得 した者
・ 随時改定、育児休業等を終了した際の改定又は産前産後休業を終了した際の改定 により 7月から9月までのいずれかの月 から標準報酬月額を改定され、又は改定されるべき被保険者
問題文の「 7 月から 9 月までのいずれかの月に育児休業等を終了した際の標準報酬月額の改定若しくは産前産後休業を終了した際の標準報酬月額の改定が行われた場合」は、その年の標準報酬月額の定時決定を行いません。
毎年 7 月 1 日現に使用する被保険者の標準報酬月額の定時決定の届出は、同月末日までに、健康保険被保険者報酬月額算定基礎届を日本年金機構又は健康保険組合に提出することによって行う。
毎年 7 月 1 日現に使用する被保険者の標準報酬月額の定時決定の届出は、「同月末日」ではなく、「同月 10 日」までに行います。
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健康保険法「他の法令との調整」
健康保険と「労災保険」、健康保険と「介護保険」等との調整についてみていきます。
法第 55 条 ( 他の法令による保険給付との調整 )
① 被保険者に係る療養の給付又は入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費、移送費、傷病手当金、埋葬料、家族療養費、家族訪問看護療養費、家族移送費若しくは家族埋葬料の支給は、 同一の疾病、負傷又は死亡 について、 労働者災害補償保険法 、国家公務員災害補償法又は地方公務員災害補償法若しくは同法に基づく条例の規定によりこれらに相当する給付を 受けることができる場合 には、 行わない 。
③ 被保険者に係る療養の給付又は入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費、家族療養費若しくは家族訪問看護療養費の支給は、 同一の疾病又は負傷 について、 介護保険法 の規定によりこれらに相当する給付を 受けることができる場合 には、 行わない 。
④ 被保険者に係る療養の給付又は入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費、移送費、家族療養費、家族訪問看護療養費若しくは家族移送費の支給は、 同一の疾病又は負傷 について、 他の法令の規定により国又は地方公共団体の負担 で療養又は療養費の支給を受けたときは、 その限度において、行わない 。
被保険者が通勤途上の事故で死亡したとき、その死亡について労災保険法に基づく給付が行われる場合であっても、埋葬料は支給される。
健康保険の保険給付は、 「同一の疾病、負傷又は死亡」 について、 労働者災害補償保険法 から給付を 受けることができる場合 には、 行わない 。」とされていますので、被保険者が通勤途上の事故で死亡し、その死亡について労災保険法に基づく給付が行われる場合は、健康保険から、埋葬料は支給されません。
被保険者に係る療養の給付は、同一の傷病について、介護保険法の規定によりこれに相当する給付を受けることができる場合には、健康保険の給付は行われない。
同一の傷病について、 介護保険法 の規定によりこれに相当する給付を受けることができる場合には、健康保険の給付は行われません。
介護保険適用病床に入院している要介護被保険者である患者が、急性増悪等により密度の高い医療行為が必要となったが、当該医療機関において医療保険適用病床に空きがないため、患者を転床させずに、当該介護保険適用病床において療養の給付又は医療が行われた場合、当該緊急に行われた医療に係る給付については、医療保険から行うものとされている。
介護保険適用病床に入院している要介護被保険者である患者が、急性増悪等により密度の高い医療行為が必要となった場合は、当該患者を 医療保険適用病床に転床 させて療養を行うことが原則です。ただし、患者の状態、当該病院又は診療所の病床の空き状況等により、患者を転床させず、当該 介護保険適用病床において緊急に医療行為を行う必要のあることが想定 され、このような場合は、当該病床において療養の給付又は医療が行われることは可能であり、この場合の 当該緊急に行われた医療に係る給付 については、「 医療保険から行う ものであること。」とされています。
(令 2.3.27 保医発 0327 第3号)
被保険者に係る療養の給付又は入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費、移送費、家族療養費、家族訪問看護療養費若しくは家族移送費の支給は、同一の疾病又は負傷について、他の法令の規定により国又は地方公共団体の負担で療養又は療養費の支給を受けたときは、その限度において、行わない。
療養の給付等の支給は、 同一 の疾病又は負傷 について、他の法令の規定により 国又は地方公共団体の負担 で療養又は療養費の支給を受けた ときは、 その限度において、行わない とされています。
被保険者に係る所定の保険給付は、同一の傷病について、災害救助法の規定により、都道府県の負担で応急的な医療を受けたときは、その限度において行われない。
「 同一の傷病 」について、災害救助法の規定により、 都道府県の負担 で応急的な医療を受けたときは、被保険者に係る所定の保険給付は、「その限度において行われない」となります。
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健康保険法「労災保険との調整」
健康保険は、労働者又はその被扶養者の 業務災害以外 の 疾病、負傷、死亡、出産 に関して保険給付を行います。
この法律は、 労働者又はその被扶養者 の 業務災害 ( 労働者災害補償保険法 第7条第1項第1号に規定する業務災害をいう。 ) 以外 の 疾病、負傷若しくは死亡又は出産 に関して保険給付を行い、もって国民の生活の安定と福祉の向上に寄与することを目的とする。
■健康保険では、「業務災害以外」の傷病等について保険給付を行います。
例えば、被保険者が副業として行う請負業務中に負傷した場合や、被扶養者が請負業務やインターンシップ中に負傷した場合などは業務災害ではありませんので、労災保険からの給付が受けられません。
そのような場合は健康保険の給付を受けられます。
(平 25.8.14 事務連絡)
法第 53 条の2 ( 法人の役員である被保険者又はその被扶養者に係る保険給付の特例 )
被保険者又はその被扶養者が 法人の役員 ( 業務を執行する社員、取締役、執行役又はこれらに準ずる者をいい、相談役、顧問その他いかなる名称を有する者であるかを問わず、法人に対し業務を執行する社員、取締役、執行役又はこれらに準ずる者と同等以上の支配力を有するものと認められる者を含む。 ) であるときは、 当該被保険者又はその被扶養者のその 法人の役員としての業務 ( 被保険者の数が 5人未満 である適用事業所に使用される 法人の役員としての業務であって厚生労働省令で定めるも のを 除く 。 ) に 起因する疾病、負傷又は死亡 に関して 保険給付は、行わない 。
法第 53 条の2の厚生労働省令で定める業務は、当該法人における 従業員 ( 同条に規定する法人の役員以外の者をいう。 ) が従事する業務と同一 であると認められるものとする。
■被保険者(被扶養者含む)が法人の役員である場合、その法人の 役員としての業務に起因 する負傷等は、労災保険の給付の対象ではありません。
労災保険からの給付が受けられない場合は、健康保険の対象となりますが、 法人の役員の業務上の負傷 については、 使用者側の責めに帰すべきもの であるため、労使折半の健康保険から保険給付を行うことは適当でないと考えられるため、 原則として健康保険の対象外 とされます。
■被保険者が 5人未満 の適用事業所に使用される法人の役員について
→ 被保険者が 5人未満 の適用事業所に使用される 法人の役員 については、その事業の実態を踏まえ、 傷病手当金を含めて健康保険の保険給付の対象 となります。
なお、保険給付の対象になるのは、「当該法人における 従業員が従事する業務と同一 であると認められるもの」のみです。
(平 25.8.14 事務連絡)
被保険者が副業として行う請負業務中に負傷した場合等、労働者災害補償保険の給付を受けることのできない業務上の傷病等については、原則として健康保険の給付が行われる。
「副業として行う請負業務」中に負傷しても、労災保険の業務災害にはなりません。
健康保険は、 業務災害 ( 労働者災害補償保険法 第7条第1項第1号に規定する業務災害をいう。 ) 以外 の 傷病 等について保険給付を行いますので、労災保険の給付を受けることのできない業務上の傷病等については、健康保険の対象となります。
(平 25.8.14 事務連絡)
被保険者又は被扶養者の業務災害(労災保険法第 7 条第 1 項第 1 号に規定する、労働者の業務上の負傷、疾病等をいう。)については健康保険法に基づく保険給付の対象外であり、労災保険法に規定する業務災害に係る請求が行われている場合には、健康保険の保険給付の申請はできない。
「労災保険給付の請求が行われている場合であっても、結果として業務上の事由であると認められない事例があることから、健康保険の保険者は、 健康保険給付の申請を行うことが可能である ことを被保険者に周知することに努める」とされています。
(平 24.6.20 事務連絡)
被保険者の数が5人未満である適用事業所に使用される法人の役員としての業務(当該法人における従業員が従事する業務と同一であると認められるものに限る。)に起因する疾病、負傷又は死亡に関しては、傷病手当金を含めて健康保険から保険給付が行われる。
被保険者の数が 5人未満 である適用事業所に使用される 法人の役員としての業務に起因 する疾病、負傷又は死亡に関しては、 傷病手当金を含めて 健康保険から保険給付が行われます。
なお、対象になる業務は、当該法人における従業員が従事する業務と同一であると認められるものに限られます。
被保険者が5人未満である適用事業所に所属する法人の代表者は、業務遂行の過程において業務に起因して生じた傷病に関しても健康保険による保険給付の対象となる場合があるが、その対象となる業務は、当該法人における従業員(健康保険法第 53 条の2に規定する法人の役員以外の者をいう。)が従事する業務と同一であると認められるものとされている。
被保険者が 5人未満 である適用事業所に所属する法人の代表者は、業務遂行の過程において業務に起因して生じた傷病に関しても健康保険による保険給付の対象となる場合があります。
被保険者の数が5人以上である適用事業所に使用される法人の役員としての業務(当該法人における従業員が従事する業務と同一であると認められるものに限る。)に起因する疾病、負傷又は死亡に関しては、傷病手当金を含めて健康保険から保険給付が行われる。
被保険者の数が「5人以上」である適用事業所に使用される法人の役員としての業務に起因する疾病等に関しては、健康保険の保険給付の対象外です。
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健康保険事業の運営主体を「保険者」といいます。
保険者の役割は、「保険料を徴収すること」「保険給付を行うこと」です。
健康保険 ( 日雇特例被保険者の保険を除く 。 ) の保険者は、 全国健康保険協会 及び 健康保険組合 とする。
法第 5 条 ( 全国健康保険協会管掌健康保険 )
① 全国健康保険協会は、 健康保険組合の組合員でない被保険者 ( 日雇特例被保険者を除く。 ) の保険を管掌する。
② 全国健康保険協会 が管掌する健康保険の事業に関する業務のうち、被保険者の 資格の取得及び喪失の確認 、 標準報酬月額及び標準賞与額の決定 並びに 保険料の徴収 ( 任意継続被保険者に係るものを除く。 ) 並びにこれらに附帯する業務は、 厚生労働大臣 が行う。
法第 6 条 ( 組合管掌健康保険 )
健康保険組合は、その 組合員である被保険者の保険 を管掌する。
健康保険組合は、適用事業所の 事業主 、その適用事業所に使用される 被保険者 及び 任意継続被保険者 をもって組織する。
① 日雇特例被保険者 の保険の保険者は、 全国健康保険協会 とする。
② 日雇特例被保険者の保険の保険者の業務のうち、 日雇特例被保険者手帳の交付 、日雇特例被保険者に係る 保険料の徴収 及び 日雇拠出金の徴収 並びにこれらに附帯する業務は、 厚生労働大臣 が行う。
全国健康保険協会が管掌する健康保険の事業に関する業務のうち、被保険者の資格の取得及び喪失の確認、標準報酬月額及び標準賞与額の決定並びに保険料の徴収 ( 任意継続被保険者に係るものを除く。 ) 並びにこれらに附帯する業務は、厚生労働大臣が行う。
全国健康保険協会が管掌する健康保険の事業に関する業務のうち、 被保険者の資格の取得及び喪失の確認、標準報酬月額及び標準賞与額の決定並びに保険料の徴収 並びにこれらに附帯する業務は、「 厚生年金保険 」とセットにして、 厚生労働大臣 が行います。なお、「任意継続被保険者」については、退職後で厚生年金保険に加入していないので、除かれています。
健康保険法第 5 条第 2 項によると、全国健康保険協会が管掌する健康保険の事業に関する業務のうち、被保険者の資格の取得及び喪失の確認、標準報酬月額及び標準賞与額の決定並びに保険料の徴収 ( 任意継続被保険者に係るものを除く。 ) 並びにこれらに附帯する業務は、 < A > が行う。
任意継続被保険者の保険料の徴収に係る業務は、保険者が全国健康保険協会の場合は厚生労働大臣が行い、保険者が健康保険組合の場合は健康保険組合が行う。
任意継続被保険者の保険料の徴収に係る業務は、保険者が全国健康保険協会の場合は「厚生労働大臣」ではなく、「 全国健康保険協会 」が行い、保険者が健康保険組合の場合は健康保険組合が行います。
健康保険組合は、適用事業所の事業主、その適用事業所に使用される被保険者及び特例退職被保険者をもって組織する。
健康保険組合は、適用事業所の事業主、その適用事業所に使用される被保険者及び「 任意継続被保険者 」をもって組織されます。
日雇特例被保険者の保険の保険者の業務のうち、日雇特例被保険者手帳の交付、日雇特例被保険者に係る保険料の徴収及び日雇拠出金の徴収並びにこれらに附帯する業務は、全国健康保険協会が行う。
「全国健康保険協会」ではなく「厚生労働大臣」が行います。
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健康保険法「任意継続被保険者の保険料」
「任意継続被保険者」の保険料は被保険者が全額負担し、納付する義務も被保険者が負います。
そのため、任意継続被保険者が保険料を納付しなかった場合は、資格を喪失することになります。
今回は、任意継続被保険者の標準報酬月額や納付についてみていきます。
法第 47 条 ( 任意継続被保険者の標準報酬月額 )
① 任意継続被保険者の標準報酬月額については、次の各号に掲げる額のうち いずれか少ない額 をもって、その者の標準報酬月額とする。
( 1 ) 当該任意継続被保険者が被保険者の 資格を喪失したときの標準報酬月額
( 2 ) 前年 ( 1月から3月までの標準報酬月額については、前々年 ) の 9月 30 日 における当該 任意継続被保険者の属する保険者が管掌する 全被保険者 の同月の標準報酬月額を 平均 した額 ( 健康保険組合 が当該平均した額の範囲内においてその規約で定めた額があるときは、当該 規約で定めた額 ) を標準報酬月額の基礎となる報酬月額とみなしたときの標準報酬月額
② 保険者が 健康保険組合 である場合においては、 ( 1 ) に掲げる額が ( 2 ) に掲げる額を 超える 任意継続被保険者について、 規約で定める ところにより、 ( 1 ) に掲げる額 ( 当該健康保険組合が( 2 )に掲げる額を超え( 1 )に掲げる額未満の範囲内においてその規約で定めた額があるときは、当該規約で定めた額を標準報酬月額の基礎となる報酬月額とみなしたときの標準報酬月額 ) をその者の標準報酬月額とすることができる。
法第 157 条第 1 項 ( 任意継続被保険者の保険料 )
任意継続被保険者に関する保険料は、 任意継続被保険者となった月 から算定する。
法第 161 条第1項、 3 項 ( 保険料の負担及び納付義務 )
① 被保険者及び被保険者を使用する事業主は、それぞれ保険料額の2分の1を負担する。ただし、 任意継続被保険者 は、その 全額を負担 する。
③ 任意継続被保険者は、 自己の負担する保険料を 納付する義務 を負う。
法第 164 条(保険料の納付 )
被保険者に関する毎月の保険料は、翌月末日までに、納付しなければならない。ただし、 任意継続被保険者 に関する保険料については、 その月の 10 日 ( 初めて 納付すべき保険料については、 保険者が指定する日 ) までとする。
法第 165 条 ( 任意継続被保険者の保険料の前納 )
① 任意継続被保険者は、将来の一定期間の保険料を 前納することができる 。
② 前納すべき額は、当該期間の各月の保険料の額から 政令で定める額を控除した額 とする。
③ 前納された保険料については、前納に係る期間の 各月の初日が到来したとき に、それぞれその月の保険料が納付されたものとみなす。
④ 保険料の前納の手続、前納された保険料の還付その他保険料の前納に関して必要な事項は、政令で定める。
任意継続被保険者の標準報酬月額については、原則として、次のアとイに掲げる額のうちいずれか少ない額をもって、その者の標準報酬月額とする。
ア 当該任意継続被保険者が被保険者の資格を喪失したときの標準報酬月額
イ 前年(1月から3月までの標準報酬月額については、前々年 ) の < A > 全被保険者の同月の標準報酬月額を平均した額(健康保険組合が当該平均した額の範囲内においてその規約で定めた額があるときは、当該規約で定めた額)を標準報酬月額の基礎となる報酬月額とみなしたときの標準報酬月額
① 3月 31 日における健康保険の
② 3月 31 日における当該任意継続被保険者の属する保険者が管掌する
⑦ 9 月 30 日における健康保険の
⑧ 9月 30 日における当該任意継続被保険者の属する保険者が管掌する
< A > ⑧ 9月 30 日における当該任意継続被保険者の属する保険者が管掌する
→ 全国健康保険協会の令和 7 年度の(イ)の額は、 32 万円です。そのため、全国健康保険協会の任意継続被保険者の標準報酬月額の上限は 32 万円です。
任意継続被保険者の標準報酬月額は、原則として当該任意継続被保険者が被保険者の資格を喪失したときの標準報酬月額、又は前年 ( 1月から3月までの標準報酬月額については、前々年 ) の9月 30 日における当該任意継続被保険者の属する保険者が管掌する全被保険者の同月の標準報酬月額を平均した額を標準報酬月額の基礎となる報酬月額とみなしたときの標準報酬月額のいずれか少ない額とされるが、その保険者が健康保険組合の場合、当該平均した額の範囲内においてその規約で定めた額があるときは、当該任意継続被保険者が被保険者の資格を喪失したときの標準報酬月額又は当該規約で定めた額を標準報酬月額の基礎となる報酬月額とみなしたときの標準報酬月額のいずれか少ない額とすることができる。
任意継続被保険者の標準報酬月額について
( 1 )任意継続被保険者が被保険者の 資格を喪失したとき の標準報酬月額
( 2 ) 前年 ( 1月から3月までの標準報酬月額については、前々年 ) の 9月 30 日 における当該 任意継続被保険者の属する保険者 が管掌する 全被保険者の同月の標準報酬月額を平均した額 を標準報酬月額の基礎となる報酬月額とみなしたときの標準報酬月額
→( 1 )か( 2 )のいずれか少ない額
・任意継続被保険者が被保険者の 資格を喪失 したときの標準報酬月額
・ 健康保険組合が当該平均した額の範囲内においてその規約で定めた額があるときは、当該 規約で定めた額 を標準報酬月額の基礎となる報酬月額とみなしたときの標準報酬月額
のいずれか 少ない額 とすることができます。
健康保険組合において、任意継続被保険者が被保険者の資格を喪失したときの標準報酬月額が、当該被保険者の属する健康保険組合の全被保険者における前年度 9 月 30 日の標準報酬月額を平均した額を標準報酬月額の基礎となる報酬月額とみなしたときの標準報酬月額を超える場合は、規約で定めるところにより、資格喪失時の標準報酬月額をその者の標準報酬月額とすることができる。
「健康保険組合」の任意継続被保険者の標準報酬月額の特例です。
任意継続被保険者が被保険者の「 資格を喪失したときの標準報酬月額 」が、当該被保険者の属する健康保険組合の全被保険者における前年度 9 月 30 日の標準報酬月額を平均した額を標準報酬月額の基礎となる報酬月額とみなしたときの標準報酬月額を 超える場合 は、 規約で定める ところにより、 資格喪失時の標準報酬月額 をその者の標準報酬月額とすることができます。
任意継続被保険者は、将来の一定期間の保険料を前納することができるが、前納された保険料については、前納に係る期間の各月の初日が到来したときに、それぞれその月の保険料が納付されたものとみなす。
任意継続被保険者について前納された保険料は、前納に係る期間の 各月の初日 が到来したときに、それぞれその月の保険料が納付されたものとみなされます。
※国民年金の前納と比較しましょう
国民年金については、「前納に係る期間の 各月が経過 した際 に、それぞれその月の保険料が納付されたものとみなす。」とされています。(国年法第 93 条第 3 項)
任意継続被保険者は、将来の一定期間の保険料を前納することができる。この場合において前納すべき額は、前納に係る期間の各月の保険料の額の合計額である。
「前納すべき額は、当該期間の各月の保険料の額から 政令で定める額を控除した額 とする。」とされています。
令第 49 条 ( 前納の際の控除額 )
法第 165 条第2項の政令で定める額は、 前納に係る期間の各月の保険料の合計額 から、その期間の各月の保険料の額を 年4分 の利率による 複利現価法 によって前納に係る期間の最初の月から当該各月までのそれぞれの期間に応じて割り引いた額の合計額 ( この額に1円未満の端数がある場合において、その端数金額が 50 銭未満であるときは、これを切り捨て、その端数金額が 50 銭以上であるときは、これを1円として計算する。 ) を控除した額とする。
任意継続被保険者が保険料を前納する場合は、4月から9月まで若しくは 10 月から翌年3月までの6か月間又は4月から翌年3月までの 12 か月間を単位として行うものとなっているが、当該6か月又は 12 か月の間において、任意継続被保険者の資格を喪失することが明らかである者については、当該6か月間又は 12 か月間のうち、その資格を喪失する日の属する月の前月までの期間の保険料について前納を行うことができる。
・4月から9月まで若しくは 10 月から翌年3月までの6か月間
・4月から翌年3月までの 12 か月間
■6か月又は 12 か月の間に
・任意継続被保険者の資格を取得した
→ 当該6か月間又は 12 か月間のうち、その 資格を取得した日の属する月の 翌月以降 の期間
・任意継続被保険者の資格を喪失することが明らかである
→ 資格を喪失する日の属する月の 前月 までの期間
の保険料について前納を行うことができます。
任意継続被保険者が保険料を前納する場合、4月から9月まで若しくは 10 月から翌年3月までの6か月間のみを単位として行わなければならない。
「4月から翌年3月までの 12 か月間」の単位でも前納することができます。
また、6か月又は 12 か月の間に「任意継続被保険者の資格を取得した」場合は「その資格を取得した日の属する月の翌月以降の期間」又は「任意継続被保険者の資格を喪失することが明らかである」場合は「資格を喪失する日の属する月の前月までの期間」の保険料について前納を行うことができます。
任意継続被保険者は、将来の一定期間の保険料を前納することができる。前納された保険料については、前納に係る期間の < A > が到来したときに、それぞれのその月の保険料が納付されたものとみなす。
任意継続被保険者は、前納しようとするときは、前納しようとする額を前納に係る期間の < B > までに払い込まなければならない。
前納すべき保険料額は、前納に係る期間の各月の保険料の合計額から、その期間の各月の保険料の額を < C > による複利現価法によって前納に係る期間の最初の月から当該各月までのそれぞれの期間に応じて割り引いた額の合計額を控除した額とする。
保険料の前納期間は、4月から9月まで、もしくは 10 月から翌年3月までの 6 か月間又は4月から翌年3月までの 12 か月間を単位として行うものとされているが、例えば、任意継続被保険者の資格を取得した月が 4 月であった場合、最も早く前納を行うことができる前納に係る期間の初月は、 < D > である。
「任意継続被保険者は、保険料を前納しようとするときは、前納しようとする額を 前納に係る期間の 初月の前月末日 までに払い込まなければならない。」とされています。
6か月又は 12 か月の間に「任意継続被保険者の資格を取得した」場合は「その資格を取得した日の属する月の 翌月以降 の期間」の保険料を前納することができますので、問題文の場合は前納できるのは「 5 月以降の期間」となります。
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健康保険法「任意継続被保険者」
今回は、「任意継続被保険者」がテーマです。
在職中の健康保険料は、会社と被保険者が折半で負担し、会社が保険料を納付する義務を負いますが、「任意継続被保険者」の保険料は被保険者が全額負担し、納付する義務も被保険者が負います。
「任意継続被保険者」とは、 適用事業所に使用されなくなった ため、又は 第1項ただし書 (適用除外)に該当するに至った ため被保険者 ( 日雇特例被保険者を除く。 ) の 資格を喪失した者 であって、 喪失の日の前日 まで 継続して2月以上 被保険者 ( 日雇特例被保険者、任意継続被保険者、特例退職被保険者又は共済組合の組合員 である被保険者を 除く 。 ) であったもののうち、 保険者に申し出て 、継続して当該保険者の被保険者となった者をいう。ただし、 船員保険の被保険者又は後期高齢者医療の被保険者等 である者は、この限りでない。
法第 37 条 ( 任意継続被保険者 )
① 任意継続被保険者となる申出は、被保険者の 資格を喪失した日 から 20 日以内 にしなければならない。ただし、保険者は、 正当な理由 があると認めるときは、この期間を経過した後の申出であっても、受理することができる。
② 任意継続被保険者となる申出をした者が、 初めて納付すべき保険料 をその納付期日までに 納付しなかったとき は、その者は、 任意継続被保険者とならなかったものとみなす 。ただし、その納付の遅延につい て正当な理由 があると保険者が認めたときは、この限りでない。
※ 例えば、令和 8 年 2 月 16 日に退職した場合、翌日の 17 日に資格を喪失します。
資格喪失日から 20 日以内に申し出た場合、任意継続被保険者となることができます。
なお、任意継続被保険者の資格取得日は 2 月 17 日となります。
在職中の保険料として会社が納付するのは1月までです。2月以降は任意継続被保険者として保険料を納付しなければなりません。
法第 38 条 ( 任意継続被保険者の資格喪失 )
任意継続被保険者は、次の各号のいずれかに該当するに至った日の 翌日 ( 第4号から第6号 までのいずれかに該当するに至ったときは、 その日 ) から、その資格を喪失する。
( 1 ) 任意継続被保険者となった日から起算して 2年を経過 したとき。
( 3 ) 保険料 ( 初めて納付すべき保険料を除 く。 ) を 納付期日までに納付しなかった とき ( 納付の遅延について 正当な理由 があると保険者が認めたときを除く。 ) 。
( 4 ) 被保険者となったとき。
( 5 ) 船員保険の被保険者となったとき。
( 6 ) 後期高齢者医療の被保険者等となったとき。
( 7 ) 任意継続被保険者でなくなることを希望 する旨を、厚生労働省令で定めるところにより、 保険者に申し出た 場合において、その 申出が受理された日 の属する月の末日 が到来したとき。
任意継続被保険者の保険料の納付期日は「その月の 10 日まで」です。 ( 初めて納付すべき保険料については、保険者が指定する日 )
保険料 ( 初めて納付すべき保険料を除 く。 ) を 納付期日(=その月の 10 日)までに納付しなかった ときは、その翌日( 11 日)に資格を喪失します。
任意継続被保険者の申出は、被保険者の資格を喪失した日から 20 日以内にしなければならず、保険者は、いかなる理由がある場合においても、この期間を経過した後の申出は受理することができない。
任意継続被保険者の申出は、被保険者の資格を喪失した日から 20 日以内にしなければなりません。ただし、保険者は、「 正当な理由 がある」と認めるときは、この期間を経過した後の申出であっても、受理することができるとされています。
適用事業所に使用されなくなったため、被保険者 ( 日雇特例被保険者を除く。 ) の資格を喪失した者であって、喪失の日の前日まで継続して2か月以上被保険者 ( 日雇特例被保険者、任意継続被保険者、特例退職被保険者又は共済組合の組合員である被保険者を除く。 ) であった者は、保険者に申し出て、任意継続被保険者になることができる。ただし、船員保険の被保険者又は後期高齢者医療の被保険者等である者は、任意継続被保険者となることができない。
「船員保険の被保険者」又は「後期高齢者医療の被保険者等」は、任意継続被保険者になることができません。
任意継続被保険者の申出をした者が、初めて納付すべき保険料をその納付期日までに納付しなかったときは、いかなる理由があろうとも、その者は、任意継続被保険者とならなかったものとみなされる。
初めて納付すべき保険料をその納付期日までに納付しなかったときは、任継続被保険者とならなかったものとみなされますが、その納付の遅延について 正当な理由がある と保険者が認めたときは、任意継続被保険者となることができます。
任意継続被保険者に関する保険料の納付期日は、初めて納付すべき保険料を除いてはその月の 10 日とされている。任意継続被保険者が初めて納付すべき保険料を除き、保険料を納付期日までに納めなかった場合は、納付の遅延について正当な理由があると保険者が認めたときを除き、その翌日に任意継続被保険者の資格を喪失する。
任意継続被保険者が初めて納付すべき保険料を除き、保険料を納付期日までに納めなかった場合は、原則として、その翌日に任意継続被保険者の資格を喪失します。
任意継続被保険者が保険料(初めて納付すべき保険料を除く。)を納付期日までに納付しなかったときは、納付の遅延について正当な理由があると保険者が認めた場合を除き、督促状により指定する期限の翌日にその資格を喪失する。
「督促状により指定する期限の翌日」ではなく、納付期日(=その月の 10 日)の翌日に資格を喪失します。
任意継続被保険者は、任意継続被保険者でなくなることを希望する旨を、厚生労働省令で定めるところにより、保険者に申し出た場合において、その申し出た日の属する月の末日が到来するに至ったときは、その翌日から任意継続被保険者の資格を喪失する。
任意継続被保険者でなくなることを希望する旨を、保険者に申し出た場合は、「その申し出た日」ではなく、その 申出が受理された日 の属する月の末日 が到来するに至ったときは、 その翌日から 任意継続被保険者の資格を喪失します。
「その申出が受理された日」の属する月の 翌月 1 日 に任意継続被保険者の資格を喪失します。
例えば、2月 18 日に資格喪失の申出が受理された場合は、資格喪失日は3月 1 日となり、 2 月分の保険料は納付する必要があります。
( 令和 3.12.27 事務連絡 )
任意継続被保険者が任意の資格喪失の申出をしたが、申出のあった日が保険料納付期日の 10 日より前であり、当該月の保険料をまだ納付していなかった場合、健康保険法第 38 条第 3 号の規定に基づき、当該月の保険料の納付期日の翌日から資格を喪失する。
任意継続被保険者が任意の資格喪失の申出をしたが、申出のあった日が保険料納付期日の 10 日より前で、当該月の保険料をまだ納付していなかった場合の扱いです。
→ 当該月の保険料を 納付期日までに納付しなかった 場合、法第 38 条第 3 号の規定に基づき、当該月の保険料の 納付期日の翌日 から資格を喪失することになります。
( 令和 3.12.27 事務連絡 )
任意継続被保険者は、後期高齢者医療の被保険者となった日の翌日からその資格を喪失する。
任意継続被保険者は、「後期高齢者医療の被保険者となった日」からその資格を喪失します。翌日喪失ではありません。
次のどれかに該当する場合は、任意継続被保険者の資格は、 その日 に喪失します。
・ 船員保険の被保険者となったとき。
・ 後期高齢者医療の被保険者等となったとき。
任意継続被保険者となるためには、被保険者の資格喪失の日の前日まで継続して2か月以上被保険者 ( 日雇特例被保険者、任意継続被保険者、特例退職被保険者又は共済組合の組合員である被保険者を除く。 ) でなければならず、任意継続被保険者に関する保険料は、任意継続被保険者となった月から算定する。
任意継続被保険者に関する保険料は、 任意継続被保険者となった月 から算定されることがポイントです。
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例えば、基本手当を不正受給した場合は、以後、基本手当は支給されません。
① 偽りその他不正の行為 により 求職者給付又は就職促進給付 の支給を受け、又は受けようとした者には、これらの給付の支給を受け、又は受けようとした日 以後 、 基本手当を支給しない 。ただし、 やむを得ない理由 がある場合には、基本手当の 全部又は一部を支給することができる 。
② ①に規定する者が①に規定する日以後 新たに受給資格を取得 した場合には、その 新たに取得した 受給資格に基づく基本手当を 支給する 。
では、過去問を解いてみましょう
偽りその他不正の行為により基本手当の支給を受けようとした者には、やむを得ない理由がある場合を除き、当該基本手当の支給を受けようとした日から起算して 1 か月に限り、基本手当を支給しない。
偽りその他不正の行為により基本手当の支給を受けようとした者には、やむを得ない理由がある場合を除き、支給を受け、又は受けようとした日「 以後 、 基本手当を支給しない 。」となります。
偽りその他不正の行為により基本手当の支給を受けた者にやむを得ない理由がある場合、基本手当の全部又は一部を支給することができる。
★「やむを得ない理由」がある場合
偽りその他不正の行為により基本手当の支給を受けた者に「やむを得ない理由」がある場合は、「基本手当の全部又は一部を支給することができる」となります。
不正な行為により基本手当の支給を受けようとしたことを理由として基本手当の支給停止処分を受けた場合であっても、その後再就職し新たに受給資格を取得したときには、当該新たに取得した受給資格に基づく基本手当を受けることができる。
★再就職し新たに受給資格を取得したとき
不正な行為により基本手当の支給を受けようとしたことを理由として基本手当の支給停止処分を受けた場合でも、その後再就職し 新たに受給資格を取得 したときには、当該新たに取得した受給資格に基づく基本手当は、受けることができます。
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「失業認定日」の手続きを確認しましょう
失業の認定は、求職の申込みを受けた公共職業安定所において、原則として、受給資格者が 離職後最初に出頭した日 から起算して 4週間に1回 ずつ 直前の 28 日の各日 について行います。
則第 22 条 ( 失業の認定 )
① 受給資格者は、失業の認定を受けようとするときは、失業の認定日に、 管轄公共職業安定所 に出頭し、 受給資格者証 を添えて ( 当該受給資格者が受給資格通知の交付を受けた場合にあっては、 個人番号カード を提示して ) 失業認定申告書 を提出した上、 職業の紹介を求めなければならない 。ただし、受給資格者証を添えて ( 当該受給資格者が受給資格通知の交付を受けた場合にあっては、個人番号カードを提示して ) 提出することができないことについて正当な理由があるときは、受給資格者証を添えない ( 当該受給資格者が受給資格通知の交付を受けた場合にあっては、個人番号カードを提示しない ) ことができる。
② 管轄公共職業安定所の長は、受給資格者に対して失業の認定を行つたときは、その処分に関する事項を受給資格者証に記載した上、返付 ( 当該受給資格者が受給資格通知の交付を受けた場合にあっては、受給資格通知にその処分に関する事項を記載した上、交付 ) しなければならない。
則第 28 条の2 ( 失業の認定の方法等 )
① 管轄公共職業安定所の長は、 失業の認定 に当たっては、提出された 失業認定申告書に記載された 求職活動の内容 を 確認 するものとする。
② 管轄公共職業安定所の長は、認定に関して必要があると認めるときは、受給資格者に対し、運転免許証その他の基本手当の支給を受けようとする者が本人であることを確認することができる書類の提出を命ずることができる。
③ 管轄公共職業安定所の長は、確認の際に、受給資格者に対し、職業紹介又は職業指導を行うものとする。
「失業」とは、被保険者が離職し、 労働の 意思及び能力 を有する にもかかわらず、 職業に就くことができない 状態にあることをいう。
①【 H28 年出題】 ※改正による修正あり
雇用保険法第 33 条に定める給付制限(給付制限期間が 1 か月となる場合を除く。)満了後の初回支給認定日については、当該給付制限期間と初回支給認定日に係る給付制限満了後の認定対象期間をあわせた期間に求職活動を原則 3 回以上(給付制限期間が2か月の場合は、原則2回以上)行った実績を確認できた場合に、他に不認定となる事由がある日以外の各日について失業の認定を行う。
「基本手当に係る失業の認定日において、原則として前回の認定日から今回の認定日の前日までの期間(法第 32 条の給付制限の対象となっている期間を含む。以下「認定対象期間」という。)に、求職活動を行った実績が 原則2回以上 あることを確認できた場合に、当該認定対象期間に属する、他に不認定となる事由がある日以外の各日について失業の認定を行う。」
この問題は、「法第 33 条の給付制限を行う場合の取扱い」です。※法第 33 条に定める給付制限(=①自己の責めに帰すべき重大な理由による解雇、②正当な理由がなく自己の都合によって退職)
第 33 条に定める給付制限(給付制限期間が 1 か月となる場合を除く。)満了後の初回支給認定日については、当 該給付制限期間と初回支給認定日に係る給付制限満了後 の認定対象期間をあわせた期間に求職活動を 原則 3 回以上 (給付制限期間が2か月の場合は、原則 2回以上 )行った実績を確認できた場合に、他に不認定となる事由がある日以外の各日について失業の認定を行います。
被保険者が自己の責めに帰すべき重大な理由によって解雇され、又は正当な理由がなく自己の都合によって退職した場合における給付制限(給付制限期間が 1 か月となる場合を除く。)満了後の初回支給認定日(基本手当の支給に係る最初の失業の認定日をいう。)以外の認定日について、例えば、次のいずれかに該当する場合には、認定対象期間中に求職活動を行った実績が < A > 回以上あれば、当該認定対象期間に属する、他に不認定となる事由がある日以外の各日について失業の認定が行われる。
イ 雇用保険法第 22 条第 2 項に規定する厚生労働省令で定める理由により就職が困難な者である場合
ロ 認定対象期間の日数が 14 日未満となる場合
ニ < C > における失業の認定及び市町村長の取次ぎによる失業の認定を行う場合
① 1 ② 2 ③ 3 ④ 4
① 求人情報の閲覧 ② 求人への応募書類の郵送
③ 職業紹介機関への登録 ④ 知人への紹介依頼
① 巡回職業相談所 ② 都道府県労働局
③ 年金事務所 ④ 労働基準監督署
< B > ② 求人への応募書類の郵送
< C > ① 巡回職業相談所
・ 職業紹介機関への登録、知人への紹介依頼、公共職業安定所・新聞・インターネット等での求人情報の閲覧等だけでは求職活動実績には該当しません。
★以下の場合は、認定対象期間中に行った求職活動実績は1回以上あれば足りるものとされます。
① 法第 22 条第2項に規定する厚生労働省令で定める理由により就職が困難な者である場合
② 基本手当の支給に係る最初の失業の認定日(以下「初回支給認定日」と いう。)における認定対象期間(待期期間を除く。)である場合
➂ 認定対象期間の日数が14日未満となる場合
④ 求人への応募を行った場合(当該応募を当該認定対象期間における求職活動実績とする。)
⑤ 巡回職業相談所における失業の認定及び市町村長の取次ぎによる失業の認定を行う場合
⑥ 巡回職業相談所又は市町村取次ぎによる失業の認定の対象地域(管轄公共職業安定所と当該自治体との間で「タブレット端末等を活用した受給資格決定等の実施に係る協定書」を締結している場合に限る。)に居住する 受給資格者が、当該地域を管轄する市町村役場に来庁して、又は受給資格者の自宅からオンライン面談による失業の認定を行う場合
基本手当に係る失業の認定日において、前回の認定日から今回の認定日の前日までの期間の日数が 14 日未満となる場合、求職活動を行った実績が 1 回以上確認できた場合には、当該期間に属する、他に不認定となる事由がある日以外の各日について、失業の認定が行われる。
「認定対象期間の日数が 14 日未満となる場合」は、認定対象期間中に行った求職活動実績が1回以上あれば、他に不認定となる事由がある日以外の各日について失業の認定が行われます。
受給資格者の住居所を管轄する公共職業安定所以外の公共職業安定所が行う職業相談を受けたことは、求職活動実績として認められる。
<求職活動の範囲を確認しましょう>
・ 公共職業安定所、 (船員を希望する者については、地方運輸局、船員雇用促進センター)、許可・届出のある民 間需給調整機関 (民間職業紹介機関、労働者派遣機関をいう。)が行う職業相談、職業紹介等が該当するほか、公的機関等(独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構、 地方自治体、 求人情報提供会社、新聞社等)が行う求職活動に関する指導、個別相談が可能な企業説明会等を含める。なお、 受給資格者の住居所を管轄する安定所以外の公共職業安定所が行う職業相談、職業紹介等を受けたことも当然に該当する 。
・ 求人への応募には、実際に面接を受けた場合だけではなく、応募書類の郵送、筆記試験の受験等も含まれる。
失業の認定に係る求職活動の確認につき、地方自治体が行う求職活動に関する指導、受給資格者の住居所を管轄する公共職業安定所以外の公共職業安定所が行う職業相談を受けたことは、求職活動実績に該当しない。
「地方自治体が行う求職活動に関する指導、受給資格者の住居所を管轄する公共職業安定所以外の公共職業安定所が行う職業相談」を受けたことは、 求職活動実績に該当します 。
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雇用保険法「失業の認定日の変更」
「失業の認定」は、受給資格者についてあらかじめ定められた認定日に行うことが原則です。
しかし、受給資格者が 職業に就くためその他やむを得ない理由のため 、所定の認定日に公共職業安定所に出頭できない場合には、受給資格者の 申出により 、公共職業安定所長が認定日を変更することができます。
職業に就くためその他やむを得ない理由のため失業の認定日に管轄公共職業安定所に出頭することができない者は、管轄公共職業安定所長に対し、失業の認定日の変更を申し出ることができる。
「職業に就くためその他やむを得ない理由」の場合は、失業の認定日の変更を申し出ることができます。
②【 H28 年出題】 ※改正による修正あり
子弟の入学式又は卒業式等へ出席するため失業の認定日に管轄公共職業安定所に出頭することができない受給資格者は、原則として事前に申し出ることにより認定日の変更の取扱いを受けることができる。
「子弟の入学式又は卒業式等へ出席」する場合は、失業の認定日の変更の取扱いを受けることができます。
受給資格者が配偶者の死亡のためやむを得ず失業の認定日に管轄公共職業安定所に出頭することができなかったことを失業の認定日後に管轄公共職業安定所長に申し出たとき、当該失業の認定日から当該申出をした日の前日までの各日について失業の認定が行われることはない。
認定日変更の申出は、 原則として、事前になされなければならない とされています。
ただし、変更理由が突然生じた場合、認定日前に就職した場合等であって、事前に認定日の変更の申出を行わなかったことについてやむを得ない理由があると認められるときは、 次回の所定認定日の前日までに申し出 て、認定日の変更の取扱いを受けることができます。
問題文の場合は、当該失業の認定日から当該申出をした日の前日までの各日について失業の認定が 行われることはあります 。
認定日の変更の問題ではありませんが、こちらもどうぞ!
失業の認定日が就職日の前日である場合、当該認定日において就労していない限り、前回の認定日から当該認定日の翌日までの期間について失業の認定をすることができる。
失業の認定は、原則として 前回の認定日以後、当該認定日の 前日 まで の期間について行われます。
ただし、認定日が、 就職日の前日である 場合、受給期間の最終日である場合又は支給終了日である場合は、 当該認定日を含めた期間 (前回の認定日から当該認定日までの期間) について失業の認定をすることもできます。
「この場合、当該認定日に就労することも考えられるから、当日就労する予定がないことを確認し、かつ、当日就労した場合には直ちに届け出て基本手当を返還しなければならない旨を告げておく。」とされています。
問題文の場合は、失業の認定日が就職日の前日である場合、当該認定日において就労していない限り、前回の認定日から「当該認定日の翌日」ではなく、 「当該認定日」まで の期間について失業の認定をすることができるとなります。
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失業の認定は受給資格者に労働の意思と能力があって、しかも就職し得ないことの
そのため、受給資格者自ら所定の認定日に出頭してこれを受けなければなりません。
ただし、やむを得ない理由により出頭できないときは、一定の場合に限って証明書に
よって失業の認定を行うことができます。
受給資格者は、次の各号のいずれかに該当するときは、厚生労働省令で定めるところにより、 公共職業安定所に出頭することができなかった理由 を記載した 証明書 を提出することによって、失業の認定を受けることができる。
( 1 ) 疾病又は負傷 のために公共職業安定所に出頭することができなかつた場合において、その期間が継続して 15 日未満 であるとき。
( 2 ) 公共職業安定所の紹介 に応じて 求人者に面接 するために公共職業安定所に出頭することができなかったとき。
( 3 ) 公共職業安定所長の指示した公共職業訓練等 を受けるために公共職業安定所に出頭することができなかったとき。
( 4 ) 天災その他やむを得ない理由 のために公共職業安定所に出頭することができなかったとき。
★( 1 )、( 2 )( 4 )について
その理由がやんだ後における 最初の失業の認定日 に管轄公共職業安定所に出頭し、受給資格者証を添えて ( 当該受給資格者が受給資格通知の交付を受けた場合にあっては、個人番号カードを提示して ) 証明書を提出しなければなりません。
( 3 )の場合の失業の認定は、「 技能習得手当及び寄宿手当 の支給に合わせ、前月までの分を当月初旬に行うようにする」とされています。
訓練施設に入所中の受給資格者については、 代理人により 失業の認定、基本手当等の支給を受けることができます。
受給資格者が病気のために公共職業安定所に出頭することができなかった場合、その期間が継続して 20 日であるときは、公共職業安定所に出頭することができなかった理由を記載した証明書を提出することによって、失業の認定を受けることはできない。
病気のために公共職業安定所に出頭することができなかった期間が継続して 20 日であるときは、証明書による失業の認定を受けることはできません。
★証明書による失業の認定と傷病手当の要件を比較しましょう
疾病又は負傷の期間が継続して 15 日未満
(基本手当に代えて支給される)
離職後安定所に出頭し、 求職の申込みをした後 に疾病又は負傷のため職業に就くことができない場合(継続して 15 日以上の場合)
※引き続き 30 日以上の場合は、受給期間の延長の申し出ができます。
求職の申込後に疾病又は負傷のために公共職業安定所に出頭することができない場合において、その期間が継続して 15 日未満のときは、証明書により失業の認定を受け、基本手当の支給を受けることができるので、傷病手当は支給されない。
疾病又は負傷のために公共職業安定所に出頭することができない場合において、その期間が 継続して 15 日未満 のときは、 証明書 により失業の認定を受け 基本手当の支給を受けることができます。 そのため、傷病手当は支給されません。
受給資格者は、失業の認定日に、民間の職業紹介事業者の紹介に応じて求人者に面接するために公共職業安定所に出頭することができなかったときは、その理由を記載した証明書を提出することによって、公共職業安定所に出頭しなくても、失業の認定を受けることができる。
証明書による失業の認定を受けることができるのは、「 公共職業安定所の紹介 に応じて求人者に面接する場合」です。
「民間の職業紹介事業者の紹介」の場合は、証明書による失業の認定は受けられません。
ちなみに、公共職業安定所の紹介によらないで求人者に面接する場合は、「認定日の変更」の申し出ができます。
受給資格者が天災その他やむを得ない理由により公共職業安定所に出頭することができなかったときは、その理由がなくなった最初の失業の認定日に出頭することができなかった理由を記載した証明書を提出した場合、当該証明書に記載された期間内に存在した認定日において認定すべき期間をも含めて、失業の認定を行うことができる。
その理由がなくなった後における 最初の失業の認定日 に公共職業安定所に出頭して証明書を受給資格者証に添えて(マイナンバーカード利用者の場合はマイナンバーカードによる認証を行って)提出したときは、 証明書に記載された期間内に存在した認定日において認定すべき期間をも 含めて 、失業の認定が行われます。
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受給資格者が基本手当の支給を受けるには、公共職業安定所に出頭し求職の申込みをした上、失業の認定を受けなければなりません。
法第 15 条第 1 項~第 3 項、則第 24 条 ( 失業の認定 )
① 基本手当は、受給資格を有する者 ( 以下「 受給資格者 」という。 ) が 失業 している日 ( 失業していることについての 認定 を受けた日に限る 。以下同じ。 ) について支給する。
② 失業していることについての認定 ( 以下「 失業の認定 」という。 ) を受けようとする受給資格者は、離職後、厚生労働省令で定めるところにより、公共職業安定所に出頭し、 求職の申込み をしなければならない。
③ 失業の認定は、求職の申込みを受けた公共職業安定所において、受給資格者が 離職後最初に出頭した日 から 起算して 4週間に1回ずつ直前の 28 日の各日 について行うものとする。(原則)
則第 19 条第 1 項 ( 受給資格の決定 )
基本手当の支給を受けようとする者 ( 未支給給付請求者を除く。 ) は、 管轄公共職業安定所 に出頭し、運転免許証その他の基本手当の支給を受けようとする者が本人であることを確認することができる書類を添えて又は 個人番号カード を提示して 離職票 ( 当該基本手当の支給を受けようとする者が 離職票に記載された離職の理由に関し、異議がある場合 にあつては 、離職票及び離職の理由を証明することができる書類 ) を提出しなければならない。この場合において、その者が 2枚以上の離職票を保管 するとき、又は受給期間延長等通知書の交付を受けているときは、併せて提出しなければならない。
則第 22 条第 1 項 ( 失業の認定 )
受給資格者は、 失業の認定を受けよう とするときは、失業の認定日に、 管轄公共職業安定所 に出頭し、 受給資格者証 を添えて ( 当該受給資格者が受給資格通知の交付を受けた場合にあっては、 個人番号カードを提示 して ) 失業認定申告書 を提出した上、職業の紹介を求めなければならない。ただし、受給資格者証を添えて ( 当該受給資格者が受給資格通知の交付を受けた場合にあっては、個人番号カードを提示して ) 提出することができないことについて正当な理由があるときは、受給資格者証を添えない ( 当該受給資格者が受給資格通知の交付を受けた場合にあっては、個人番号カードを提示しない ) ことができる。
基本手当の支給を受けようとする者(未支給給付請求者を除く。)が離職票に記載された離職の理由に関し異議がある場合、管轄公共職業安定所に対し離職票及び離職の理由を証明することができる書類を提出しなければならない。
基本手当の支給を受けようとする者が離職票に記載された 離職の理由に関し異議がある 場合、管轄公共職業安定所に対し離職票及び 離職の理由を証明することができる書類 を提出しなければなりません。
基本手当の支給を受けようとする者(未支給給付請求者を除く。)が管轄公共職業安定所に出頭する場合において、その者が2枚以上の離職票を保管するときでも、直近の離職票のみを提出すれば足りる。
基本手当の支給を受けようとする者が2枚以上の離職票を保管するときは、直近の離職票のみではなく、すべての離職票を提出しなければなりません。
公共職業安定所長の指示した公共職業訓練を受ける受給資格者に係る失業の認定は、当該受給資格者が離職後最初に出頭した日から起算して 4 週間に 1 回ずつ直前の 28 日の各日について行う。
公共職業安定所長の指示した公共職業訓練を受ける受給資格者に係る失業の認定は、 1月に1回 、 直前の月に属する各日 ( 既に失業の認定の対象となった日を除く。 ) について行うものとされます。
則第 24 条第 1 項 ( 失業の認定日の特例等 )
公共職業安定所長の指示した公共職業訓練等を受ける受給資格者に係る失業の認定は、 1月に1回 、 直前の月 に属する各日 ( 既に失業の認定の対象となった日を除く。 ) について行うものとする。
失業の認定は、求職の申込みを受けた公共職業安定所において、原則として受給資格者が離職後最初に出頭した日から起算して4週間に 1 回ずつ直前の 28 日の各日について行われる。
失業の認定は、求職の申込みを受けた公共職業安定所において、受給資格者が離職後 最初に出頭した日から起算 して 4週間に1回 ずつ 直前の 28 日の各日 について行われます。
失業の認定は、原則として 前回の認定日 以後 、 当該認定日の 前日 まで の期間について行われます。
基本手当の受給資格者が求職活動等やむを得ない理由により公共職業安定所に出頭することができない場合、失業の認定を代理人に委任することができる。
失業の認定は、受給資格者本人の求職の申込みによって行われるものであるから、 代理人による失業の認定はできない とされています。
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基本手当の給付日数(所定給付日数)は、受給資格者の離職日の年齢・算定基礎期間・離職理由などで決まります。
■1.特定受給資格者・特定理由離職者※
※特定理由離職者については、「期間の定めのある労働契約の期間が満了し、かつ、当該労働契約の更新がないことにより離職した者(その者が当該更新を希望したにもかかわらず、当該更新についての合意が成立するに至らなかった場合に限る。)」のみ対象
(離職の日が平成 21 年 3 月 31 日から令和 9 年 3 月 31 日までの間にあること)
雇用保険法第 22 条第 2 項において、受給資格者で厚生労働省令で定める理由により就職が困難なものに係る所定給付日数は、同条が規定する算定基礎期間が1年であり、当該基本手当の受給資格に係る離職の日において 45 歳である受給資格者にあっては < A > とされている。
算定基礎期間が 1 年未満の就職が困難な者に係る基本手当の所定給付日数は 150 日である。
「就職が困難な者」については、算定基礎期間が 1 年未満の場合、所定給付日数は年齢に関係なく 150 日です。
特定受給資格者以外の受給資格者(雇用保険法第 13 条第 3 項に規定する特定理由離職者を除く。)の場合、算定基礎期間が 20 年以上であれば、基準日における年齢にかかわらず、所定給付日数は 150 日である。
※「基準日」とは、「基本手当の受給資格に係る離職の日」のことであり、雇用保険法第 22 条第 2 項に規定する「厚生労働省令で定める理由により就職が困難なもの」に当たらないものとする。
特定受給資格者・特定理由離職者ではなく、就職が困難な者でもない場合、算定基礎期間が 20 年以上であれば、基準日の年齢にかかわらず、所定給付日数は 150 日です。
次の①から④の過程を経た者の④の離職時における基本手当の所定給付日数として正しいものはどれか。
① 29 歳 0 月で適用事業所に雇用され、初めて一般被保険者となった。
② 31 歳から 32 歳まで育児休業給付金の支給に係る休業を 11 か月間取得した。
③ 33 歳から 34 歳まで再び育児休業給付金の支給に係る休業を 12 か月間取得した。
④ 当該事業所が破産手続を開始し、それに伴い 35 歳 1 月で離職した。
一般の受給資格者の所定給付日数
「 29 歳 0 月から 35 歳 1 月」までの6年 1 か月。
※育児休業給付金の支給に係る休業期間は( 11 か月+ 12 か月)を除く。
「6年1か月」- 23 か月=4年 2 か月
事業所が破産手続を開始したことによる離職→特定受給資格者に当たる
厚生労働大臣が職権で 12 年前から被保険者であったことを遡及的に確認した直後に、基準日において 40 歳の労働者が離職して特定受給資格者となった場合であって、労働保険徴収法第 32 条第 1 項の規定により労働者の負担すべき額に相当する額がその者に支払われた賃金から控除されていたことが明らかでないとき、所定給付日数は 240 日となる。
「一の被保険者であった期間に関し、被保険者となった日が被保険者となったことの 確認があった日の 2 年前の日より前 であるときは、当該確認のあった日の 2 年前の日 に当該被 保険者となった もの」とみなして、算定基礎期間が算定されます。
問題文では、労働保険徴収法第 32 条第 1 項の規定により労働者の負担すべき額に相当する額(雇用保険料の労働者負担分)がその者に支払われた賃金から 控除されていたことが明らかでない となっていますので、 2 年前の日より前には遡りません。
そのため、算定基礎期間は 2年 となり、所定給付日数は 150 日 となります。
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「待期」についてみていきます。
基本手当は、受給資格者が当該基本手当の受給資格に係る 離職後最初に 公共職業安定所に 求職の申込み をした日以後 において、 失業 している日 ( 疾病又は負傷 のため職業に就くことができない日を 含む 。 ) が 通算 して 7日 に満たない間は、支給しない。
■ 待期は、受給資格者が当該受給資格に係る離職後最初に公共職業安定所に求職の申込みをした日から進行します。その日以後において 通算して7日 の 失業の認定が行われなければ待期は満了しません。
雇用保険法第 21 条は、「基本手当は、受給資格者が当該基本手当の受給資格に係る離職後最初に公共職業安定所に求職の申込みをした日以後において、失業している日 ( < A > のため職業に就くことができない日を含む。 ) が < B > に満たない間は、支給しない。」と規定している。
失業の認定は、雇用保険法第 21 条に定める待期の期間には行われない。
「公共職業安定所における 失業(傷病のため職業に就くことができない場合を含む。)の認定があって初めて 失業の日又は疾病若しくは負傷のため職業に就くことができない日として 認められる ものであるから、 失業(傷病のため職業に就くことができない場合を 含む。)の認定 は 待期の7日についても行われなければならない 。」とされています。
受給資格者が求職の申込みをした日の翌日から 3 日間、疾病により職業に就くことができなくなったときは、他の要件を満たす限り、当該求職の申込みをした日の 11 日目から基本手当が支給される。
待期には、「 疾病又は負傷のため職業に就くことができない日」 も 含まれます 。
問題文の求職の申込みをした日の翌日から 3 日間、疾病により職業に就くことができなくなった日も待期に含まれますので、求職の申込みをした日の「8日目」から基本手当が支給されます。
受給資格者が基準日後最初に公共職業安定所に求職の申込みをした日以後において、失業している日が通算して5日の時点で安定した職業に就いて被保険者となった場合、その 5 日について基本手当が支給されることはない。
待期日数は、現実に失業し、失業(傷病のため職業に就くことができない場合を含む。)の認定を受けた日数が連続して、又は断続して7日に達することが条件です。
失業している日が通算して5日の時点で就職した場合は、その 5 日について基本手当が支給されることはありません。
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今回のテーマは、「 基本手当の日額 」です。
基本手当の日額は、「 賃金日額 」×厚生労働省令で定める率で計算します。
★基本手当の日額の計算式は次の通りです。
賃金日額×給付率( 50 % ~ 80 % )
賃金日額×給付率( 45 % ~ 80 % )
・賃金日額が高いほど給付率は 50 %( 45 %)に近づき、低いほど 80 %に近づきます。
基本手当の日額は、賃金日額に一定の率を乗じて計算され、受給資格に係る離職の日において 60 歳以上 65 歳未満である受給資格者の場合、その率は 100 分の 80 から 100 分の < A > までの範囲と定められている。
賃金日額は、原則として < B > において < C > として計算された最後の6か月間に支払われた賃金 ( 臨時に支払われる賃金及び3か月を超える期間ごとに支払われる賃金を除く。 ) の総額を 180 で除して得た額であるが、賃金が、労働した時間により算定されていた場合、上記の最後の6か月間に支払われた賃金の総額を < D > で除して得た額の 100 分の < E > に相当する額のほうが高ければ、後者の額が賃金日額となる。
※ 60 歳以上 65 歳未満がポイント!
< D > 当該最後の6か月間に労働した日数
※日給制、時給制、出来高払制の場合は最低保障があることがポイント!
受給資格に係る離職日に満 28 歳である受給資格者の基本手当の日額は、原則として、その者について計算される賃金日額に、 100 分の 80 から 100 分の 60 までの範囲で厚生労働省令により定める率を乗じて得た金額である。
100分の 80 から 100 分の 50 までの範囲で厚生労働省令により定める率を乗じて得た金額です。
基準日における受給資格者の年齢に関わらず、基本手当の日額は、その者の賃金日額に 100 分の 80 を乗じて得た額を超えることはない。
基準日における受給資格者の年齢に関わらず、賃金日額に乗じる給付率は「 100 分の 80 」が上限です。
④【 R4 年選択式】 ※改正による修正あり
雇用保険法第 13 条の算定対象期間において、完全な賃金月が例えば 12 ある時は、 < A > に支払われた賃金(臨時に支払われる賃金及び3か月を超える期間ごとに支払われる賃金を除く。)の総額を 180 で除して得た額を賃金日額とするのが原則である。賃金日額の算定は < B > に基づいて行われるが、同法第 17 条第 4 項によって賃金日額の最低限度額及び最高限度額が規定されているため、算定した賃金日額が 2,500 円のときの基本手当日額は < C > となる。
なお、同法第 18 条第 1 項、第 2 項の規定による賃金日額の最低限度額(自動変更対象額)は、 2,950 円、同法同条第 3 項の規定による最低賃金日額は 3,014 円とする。
①最後の完全な6賃金月 ②最初の完全な6賃金月
③中間の完全な6賃金月 ④任意の完全な6賃金月
①雇用保険被保険者資格取得届 ②雇用保険被保険者資格喪失届
③雇用保険被保険者証 ④雇用保険被保険者離職票
① 1,475 円 ②1,507 円
③ 2,360 円 ④2,411 円
<A> ①最後の完全な6賃金月
※賃金日額は、「被保険者期間として計算された 最後の6か月間 に支払われた賃金の総額」で計算します。
<B> ④雇用保険被保険者離職票
※離職票には、「賃金額」を記載する欄があります。
※賃金日額の最低限度額(自動変更対象額) 2,950 円より、最低賃金日額 3,014 円の方が高いため、「 3,014 円」を使います。 3,014 円× 80 %= 2,411 円となります。
(R 7.7.22 厚労省告示第 201 号 )
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今回のテーマは、「 賃金日額 」です。
基本手当の日額は、「 賃金日額 」×厚生労働省令で定める率で計算します。
では、 賃金日額 について条文を読んでみましょう
法第 17 条第 1 項、第 2 項 ( 賃金日額 )
① 賃金日額は、 算定対象期間 において 被保険者期間 として計算された 最後の6か月間 に支払われた賃金 ( 臨時 に支払われる賃金及び 3か月を超える期間ごと に支払われる賃金を 除く 。次項において同じ。 ) の総額を 180 で除して得た額とする。
② ①の規定による額が次の各号に掲げる額に 満たない ときは、賃金日額は、当該各号に掲げる額とする。
( 1 ) 賃金が、労働した 日 若しくは 時間 によって算定され、又は 出来高払制 その他の請負制によって定められている場合には、①に規定する最後の6か月間に支払われた賃金の総額を当該最後の6か月間に 労働した日数 で除して得た額の 100 分の 70 に相当する額
( 2 ) 賃金の 一部 が、月、週その他一定の期間によって定められている場合には、その部分の総額をその期間の総日数 ( 賃金の一部が月によって定められている場合には、1か月を 30 日として計算する。 ) で除して得た額と前号に掲げる額との合算額
賃金日額の計算に当たり算入される賃金は、原則として、算定対象期間において被保険者期間として計算された最後の6か月間に支払われたものに限られる。
賃金日額は、原則として、「算定対象期間において被保険者期間として計算された 最後の6か月間 」に支払われた賃金で計算します。
支給額の計算の基礎が月に対応する住宅手当の支払が便宜上年 3 回以内にまとめて支払われる場合、当該手当は賃金日額の算定の基礎に含まれない。
問題文の住宅手当は、賃金日額の算定の基礎に含まれます。
■ 「 3 か月を超える期間ごとに支払われる賃金」とは算定の事由が 3 か月を超える期間ごとに発生するものをいいます。
例えば年 2 期の賞与等は「 3 か月を超える期間ごとに支払われる賃金」に該当します。
■ 単に支払事務の便宜等のために年間の給与回数が 3 回以内となるものは「 3 か月を超える期間ごとに支払われる賃金」に該当しません。
したがって、例えば通勤手当、住宅手当等その支給額の計算の基礎が 月に対応する 手当が支払の便宜上年 3 回以内にまとめて支払われた場合には、当該手当は賃金日額の算定の基礎に含まれることとなります。
賃金日額の計算に当たり、家族手当、通勤手当及び住宅手当は、すべて賃金総額から除外されるので、それらの多寡によって基本手当の日額が異なることはない。
「家族手当、通勤手当及び住宅手当」は、すべて賃金総額に含まれます。そのため、それらの多寡によって基本手当の日額は異なります。
賃金日額の最高限度額は 45 歳以上 60 歳未満が最も高いが、最低限度額は年齢に関わりなく一律である。
賃金日額には、「最高限度額」と「最低限度額」があります。
「最高限度額」は、離職時の年齢(「 30 歳未満」、「 30 歳以上 45 歳未満」、「 45 歳以上 60 歳未満」、「 60 歳以上 65 歳未満」)によって 4 段階で設定されています。そのうち、最も高いのは、「 45 歳以上 60 歳未満」です。
なお、最低限度額は年齢に関わりなく一律です。
厚生労働大臣は、 4 月 1 日からの年度の平均給与額が、平成 27 年 4 月 1 日から始まる年度(自動変更対象額が変更されたときは、直近の当該変更がされた年度の前年度)の平均給与額を超え、又は下るに至った場合においては、その上昇し、又は低下した比率に応じて、その翌年度の 8 月 1 日以後の自動変更対象額を変更しなければならない。
「賃金日額」の最高限度額と最低限度額については、 年度の「平均給与額」 の変動に合わせて、その翌年度の 8 月 1 日以後 変更されます。(自動変更対象額といいます。)
法第 18 条 ( 基本手当の日額の算定に用いる賃金日額の範囲等の自動的変更 )
① 厚生労働大臣は、 年度 ( 4月1日から翌年の3月 31 日まで をいう。 ) の 平均給与額 ( 厚生労働省において作成する 毎月勤労統計 における労働者の平均定期給与額を基礎として厚生労働省令で定めるところにより算定した 労働者一人当たりの給与の平均額 をいう。 ) が平成 27 年4月1日から始まる年度 ( この条の規定により自動変更対象額が変更されたときは、 直近の当該変更がされた年度の 前年度 ) の平均給与額を超え、又は下るに至った場合においては、その上昇し、又は低下した比率に応じて、その 翌年度の8月1日以後 の自動変更対象額を変更しなければならない。
② 変更された自動変更対象額に 5円未満の端数 があるときは、これを 切り捨て 、 5円以上 10 円未満の端数 があるときは、これを 10 円に切り上げる ものとする。
※令和6年度の平均給与額が令和5年度と比べて約 2.7 %上昇しています。その比率に応じて令和 7 年 8 月 1 日以後、自動変更対象額が変更されました。
雇用保険法第 18 条第 3 項に規定する最低賃金日額は、同条第 1 項及び第 2 項の規定により変更された自動変更対象額が適用される年度の4月 1 日に効力を有する地域別最低賃金の額について、一定の地域ごとの額を労働者の人数により加重平均して算定した額に 20 を乗じて得た額を7で除して得た額とされる。
賃金日額の最高限度額、最低限度額は、毎年度の平均給与額の変動に応じて変更されます。
ただし、これにより変更した最低限度額が、 最低賃金日額 (地域別最低賃金の全国加重平均額に 20 を乗じて7で除して得た額)を 下回る場合 は、 最低賃金日額 を最低限度額とすることとされています。(則第 28 条の5)
最低賃金日額の具体的な計算式は次の通りです。
1,055 円(令和7年4月1日時点での地域別最低賃金の全国加重平均額) ×20÷ 7
算定された各年度の8月1日以後に適用される自動変更対象額のうち、 最低賃金日額 ( 当該年度の 4月1日に効力を有する 地域別最低賃金 の額を基礎として厚生労働省令で定める算定方法により算定した額をいう。 ) に 達しない ものは、当該年度の8月1日以後、当該 最低賃金日額とする 。
則第 28 条の5 ( 最低賃金日額の算定方法 )
法第 18 条第3項に規定する最低賃金日額は、変更された自動変更対象額が適用される年度の 4月1日 に効力を有する最低賃金法に規定する 地域別最低賃金 の額について、一定の地域ごとの額を労働者の人数により 加重平均 して算定した額に 20 を乗じて得た額を 7 で除して得た額とする。
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まず、「特定理由離職者」の定義を条文で読んでみましょう
離職した者のうち、 特定受給資格者以外の者 であって、期間の定めのある労働契約の 期間が満了 し、かつ、当該労働契約の 更新がない こと ( その者が当該 更新を希望 したにもかかわらず、当該更新についての合意が成立するに至らなかった場合に限る。 ) その他の やむを得ない理由 により離職したものとして厚生労働省令で定める者をいう。
★「特定理由離職者」とは①か②に該当する者です。
① 期間の定めのある労働契約の期間が 満了し 、かつ、当該 労 働契約の更新がない こと(その者が当該 更新を希望した にもかかわらず、当該更新についての合意が成立するに至らなかった場合に限る。)
※「契約の更新があること」は明示されているが 更新の確約がない 場合が該当します。
■「特定受給資格者」になる要件も確認しましょう。
・ 「更新されることが 明示 された」 場合に当該契約が更新されないことで離職した場合は、「 特定受給資格者 」となります。
・有期労働契約の更新により 3 年以上 引き続き雇用されるに至った場合で当該労働契約が更新されないことで離職した場合は、「 特定受給資格者 」となります。
②法第 33 条の 正当な理由 のある 自己都合退職 者 ( 特定受給資格者以外の者に限る。 )
具体例を過去問で解いてみましょう
契約期間を1年とし、期間満了に当たり契約を更新する場合がある旨を定めた労働契約を、 1 回更新して 2 年間引き続き雇用された者が、再度の更新を希望したにもかかわらず、使用者が更新に同意しなかったため、契約期間の満了により離職した場合は、特定理由離職者に当たる。
「特定理由離職者」に該当します。
・有期労働契約を、 1 回更新して 2 年間 引き続き雇用された
→ 3 年以上 引き続き雇用されていないので、特定受給資格者には該当しません
・期間満了に当たり契約を 更新する 場合がある 旨を定めた
→ 更新されることが 「確約」 されていない ので、特定受給資格者には該当しません。
(行政手引 50305-2 )
いわゆる登録型派遣労働者については、派遣就業に係る雇用契約が終了し、雇用契約の更新・延長についての合意形成がないが、派遣労働者が引き続き当該派遣元事業主のもとでの派遣就業を希望していたにもかかわらず、派遣元事業主から当該雇用契約期間の満了日までに派遣就業を指示されなかったことにより離職した者は、特定理由離職者に該当する。
「特定理由離職者」に該当します。
→ 派遣就業に係る雇用契約が終了し、雇用契約の 更新・延長について 合意形成がない が、 派遣労働者が 引き続き当該派遣元事業主のもとでの 派遣就業を 希望していた にもかかわらず、派遣元事業主から当該雇用契約期間の満了日までに派遣就業を指示されなかったことにより、離職に至った場合は、「特定理由離職者」に該当します。
(行政手引 50305-2 )
期間の定めのない労働契約を締結している者が雇用保険法第 33 条第 1 項に規定する正当な理由なく離職した場合、当該離職者は特定理由離職者とはならない。
「期間の定めのない労働契約を締結している者」が 正当な理由なく 離職した場合は、特定理由離職者にはなりません。
結婚に伴う住所の変更のため通勤が不可能になったことにより離職した者は、特定理由離職者に当たる。
「結婚に伴う住所の変更のため通勤が不可能になった」ことにより離職した者は、「法第 33 条の 正当な理由のある自己都合退職者 」となり、特定理由離職者に当たります。
(行政手引 50305-2 )
配偶者と別居生活を続けることが家庭生活の上からも、経済的事情からも困難となり、配偶者と同居するために住所を移転したことにより事業所への通勤が不可能となったことで退職した場合、退職に正当な理由がないものとして給付制限を受ける。
問題文は、退職に「 正当な理由がある 」ものとして給付制限は受けません。
「配偶者又は扶養すべき親族と別居を続けることが、家庭生活の上からも、経済的事情等からも困難となったため、それらの者と同居するために事業所へ通勤が不可能又は困難な地へ住所を移転し退職した場合」は、「法第 33 条の 正当な理由のある自己都合退職 」となります。また、特定理由離職者に該当します。
(行政手引 50305-2 )
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「会社が倒産した」、「自己の責めに帰すべき重大な理由以外で解雇された」等の理由で、再就職の準備をする間もなく離職した場合は「特定受給資格者」に該当します。
「特定受給資格者」の定義を条文で読んでみましょう
特定受給資格者とは、次の各号のいずれかに該当する受給資格者 ( 就職困難者である受給資格者を除く。 ) をいう。
( 1 ) 当該基本手当の受給資格に係る離職が、その者を雇用していた事業主の事業について発生した 倒産 ( 破産手続開始、再生手続開始、更生手続開始又は特別清算開始の申立てその他厚生労働省令で定める事由に該当する事態をいう。 ) 又は当該事業主の 適用事業の縮小若しくは廃止 に伴うものである者として厚生労働省令で定めるもの
( 2 ) 前号に定めるもののほか、 解雇 ( 自己の責めに帰すべき重大な理由によるものを除く 。 ) その他の厚生労働省令で定める理由により離職した者
特定受給資格者の具体例を過去問でみていきましょう
事業の期間が予定されている事業において当該期間が終了したことにより事業所が廃止されたため離職した者は、特定受給資格者に該当する。
特定受給資格者に該当しません。
「 事業所の廃止 」に伴い離職した者は特定受給資格者に該当します。
ただし、この場合の「事業所の廃止」については、「当該事業所の事業活動が停止し、再開する見込みがない場合を含み、 事業の期間が予定されている事業において当該期間が終了したことによるものを 除く 。」とされています。
常時介護を必要とする親族と同居する労働者が、概ね往復 5 時間以上を要する遠隔地に転勤を命じられたことにより離職した場合、当該転勤は労働者にとって通常甘受すべき不利益であるから、特定受給資格者に該当しない。
「 権利濫用 に当たるような事業主の配転命令がなされた場合」は特定受給資格者に該当します。
家族的事情( 常時本人の介護を必要とする親族の疾病 、負傷等の事情がある場合をいう。)を抱える労働者が、遠隔地(通勤するために、概ね往復 4 時間以上要する場合)に転勤を命じられた場合はこれに当たります。
労働契約の締結に際し明示された労働条件が事実と著しく相違したことを理由に当該事由発生後1年以内に離職した者は、他の要件を満たす限り特定受給資格者に当たる。
被保険者が 労働契約の締結に際し 、事業主から明示された労働条件が就職後の 実際の労働条件と著しく相違 した場合又は事業主が労働条件を変更したことにより採用条件と実際の労働条件が著しく異なることとなったことを理由に、 当該事由発生後 1 年を経過するまでの間 に離職した場合は、特定受給資格者に該当します。
事業主が健康障害の生ずるおそれがある旨を行政機関から指摘されたにもかかわらず、事業所において健康障害を防止するために必要な措置を講じなかったことで健康障害の生ずるおそれがあるとして離職した者は、当該離職の日以前 1 年間に被保険者期間が通算して 6 か月以上あれば、他の要件を満たす限り、基本手当を受給することができる。
「事業主が危険又は健康障害の生ずるおそれのある旨を行政機関から指摘されたにもかかわらず、事業所において当該危険又は健康障害を防止するために必要な措置を講じなかったこと」を理由に離職した場合は、「特定受給資格者」に該当します。
そのため、離職の日以前 1 年間に被保険者期間が通算して 6 か月以上あれば、他の要件を満たす限り、基本手当の受給資格を取得します。
次の記述のうち、特定受給資格者に該当する者として誤っているものはどれか。
< A > 出産後に事業主の法令違反により就業させられたことを理由として離職した者。
事業主が、育児・介護休業法、労働基準法、雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律等に違反し、又は措置されなかった場合で離職した場合は特定受給資格者に該当します。
事業主が産後8週間を経過しない女性を就業させたことを理由に離職した者は特定受給資格者に該当します。
< B > 事業主が労働者の職種転換等に際して、当該労働者の職業生活の継続のために必要な配慮を行っていないことを理由として離職した者。
「事業主が労働者の職種転換等に際して、当該労働者の職業生活の継続のために必要な配慮を行っていないこと」を理由に離職した者は、特定受給資格者に該当します。
< C > 離職の日の属する月の前6月のいずれかの月において1月当たり 80 時間を超える時間外労働をさせられたことを理由として離職した者。
・離職の日の属する月の 前6月 のうち いずれか連続した3か月以上 の期間において労働基準法第 36 条第3項に規定する限度時間に相当する時間数を超えて、時間外労働及び休日労働が行われたこと
・離職の日の属する月の 前 6 月 のうち いずれかの月 において 1月当たり 100 時間以上 、時間外労働及び休日労働が行われたこと
・離職の日の属する月の前 6 月のうち いずれか連続した 2 か月以上 の期間の時間外労働時間及び休日労働時間を 平均し1月当たり 80 時間を超えて 、時間外労働及び休日労働が行われたこと
により離職した者は、特定受給資格者に該当します。
問題文はいずれにも該当しませんので、特定受給資格者に当たりません。
< D > 事業所において、当該事業主に雇用される被保険者(短期雇用特例被保険者及び日雇い労働被保険者を除く。)の数を3で除して得た数を超える被保険者が離職したため離職した者。
事業規模若しくは事業活動の縮小又は事業の転換等に伴い、当該事業主に雇用される被保険者(短期雇用特例被保険者及び日雇い労働被保険者を除く。)の数を 3 で除して得た数を超える被保険者が離職したため離職した場合は、特定受給資格者に該当します。
< E > 期間の定めのある労働契約の更新により3年以上引き続き雇用されるに至った場合において、当該労働契約が更新されないこととなったことを理由として離職した者。
以下の場合は特定受給資格者に該当します。
★期間の定めのある労働契約の 更新 により 3 年以上 引き続き雇用されるに至った場合において当該労働契約が更新されないこととなったこと
次のいずれにも該当する場合に適用する。
・期間の定めがある労働契約が 1 回以上更新 され、雇用された時点から継続して 3 年以上 雇用されている場合
・労働契約の更新を労働者が 希望していたにもかかわらず、契約更新がなされなかった 場合
★期間の定めのある労働契約の締結に際し当該労働契約が 更新されることが明示された 場合において当該契約が更新されないこととなったこと
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基本手当が支給される日数=所定給付日数は、離職理由や算定基礎期間の長さなどで決まります。
今回は、「算定基礎期間」についてみていきます。
算定基礎期間は、雇用保険に加入していた期間のことです。
③ 算定基礎期間は、受給資格者が基準日まで 引き続いて同一の事業主 の適用事業に 被保険者として雇用された期間 ( 当該雇用された期間に係る被保険者となった日 前に 被保険者であったことがある者については、当該雇用された期間と当該被保険者であった期間を 通算 した期間 ) とする。
ただし、当該期間に次の各号に掲げる期間が含まれているときは、当該各号に掲げる期間に該当する全ての期間を 除いて 算定した期間とする。
( 1 ) 当該雇用された期間又は当該被保険者であった期間に係る被保険者となった日の直前の被保険者でなくなった日が当該被保険者となった日前 1年の期間内にない ときは、当該直前の被保険者でなくなった日 前の被保険者であった期間
(2) 当該雇用された期間に係る被保険者となった日 前に基本手当 又は 特例一時金 の支給を受けたことがある者については、これらの給付の受給資格又は特例受給資格に係る離職の日 以前の被保険者であった期間
(3) 教育訓練休暇給付金の支給を受けたことがある 者については、休暇開始日前の被保険者であった期間及び当該給付金の支給に係る休暇の期間
(4) 育児休業給付金又は出生時育児休業給付金の支給を受けたことがある 者については、これらの給付金の支給に係る休業の期間
④ 一の被保険者であった期間に関し、被保険者となった日が第9条の規定による被保険者となったことの確認があった日の 2年前の日より前 であるときは、当該 確認のあった日の2年前の日 に当該被保険者となったものとみなして、算定を行うものとする。
(1)と(2)について図①でイメージしましょう
かつて被保険者であった者が、離職後 1 年以内に被保険者資格を再取得しなかった場合には、その期間内に基本手当又は特例一時金の支給を受けていなかったとしても、当該離職に係る被保険者であった期間は算定基礎期間に含まれない。
かつて被保険者であった者が、離職後 1 年以内に被保険者資格を再取得しなかった場合(=直前の被保険者でなくなった日が当該被保険者となった日前 1 年の期間内にないとき)は、その期間内に基本手当又は特例一時金の支給を受けていなかったとしても、当該離職に係る被保険者であった期間は 算定基礎期間に含まれません 。
事業主 A のところで一般被保険者として 3 年間雇用されたのち離職し、基本手当又は特例一時金を受けることなく 2 年後に事業主 B に一般被保険者として 5 年間雇用された後に離職した者の算定基礎期間は 5 年となる。
事業主 A で被保険者でなくなった日が、事業主 B で被保険者となった日前 1 年の期間内にないので、事業主 A で被保険者であった期間は通算されません。算定基礎期間は 5 年となります。
育児休業給付金の支給に係る休業の期間は、算定基礎期間に含まれない。
育児休業給付金の支給に係る休業の期間は、 算定基礎期間に含まれません 。
雇用保険法第 22 条に定める算定基礎期間には、介護休業給付金の支給に係る休業の期間が含まれない。
「 介護休業給付金 」の支給に係る休業の期間は、 算定基礎期間に含まれます 。
雇用保険法第 9 条の規定による被保険者となったことの確認があった日の2年前の日より前であって、被保険者が負担すべき保険料が賃金から控除されていたことが明らかでない期間は、算定基礎期間に含まれない。
資格取得の届出が遅れたなどにより、被保険者となったことの確認が遅れる場合があります。
雇用保険の被保険者となった日が「被保険者となったことの確認があった日」の 2年前の日より前 であるときは、確認のあった日の 2年前の日に当該被保険者となった ものとみなされます。
(2年を超えて遡及される場合)
「給与明細等の確認書類」に基づき、被保険者資格の取得の 確認が行われた日の 2 年前の日より前 に、 雇用保険料が給与から天引きされていたことが明らかである 時期がある場合には、給与明細等の確認書類により雇用保険料の天引きがあったことが確認できる時期のうち最も古い日より 前の期間は被保険者期間に算入されず(法第 14 条第 2 項第 2 号)、基本手当の所定給付日数を決定するための算定基礎期間等にも算入されません。 (法第 22 条第 5 項)
給与明細等の確認書類により雇用保険料の天引きがあったことが確認できる時期のうち最も古い日をその者の「被保険者資格の取得日とみなす」とされています。(則第 33 条第 1 項、第 2 項)。
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雇用保険法「受給期間内の再就職と離職」
例えば、 A 社を離職し、基本手当の受給資格を得た者が、その受給期間内に B 社に就職し B 社で受給資格を得た後離職した場合、 A 社での基本手当はどうなるのか?についてみていきます。
前の受給資格を有する者が、 受給期間内に新たに受給資格 、 高年齢受給資格 又は特例受給資格を取得したときは、その取得した日以後においては、 前の受給資格に基づく基本手当は、支給しない 。
★受給資格者が、受給期間内に再び就職し、新たに受給資格を得た後に離職したときは、 前の受給期間は消滅 し、原則としてその離職の日の翌日から 新たな受給期間 となります。この場合、前の受給資格に基づく基本手当は支給されなくなります。
では、過去問を解いてみましょう
受給資格者が、受給期間内に再就職して再び離職した場合に、当該再離職によって新たな受給資格を取得したときは、前の受給資格に係る受給期間内であれば、前の受給資格に基づく基本手当の残日数分を受給することができる。
受給資格者が、受給期間内に再就職して再び離職した場合に、当該再離職によって 新たな受給資格を取得したとき は、原則としてその離職の日の翌日から新たな受給期間となります。 前の受給期間は消滅 し、前の受給資格に基づく基本手当は支給されなくなります。
受給期間内に再就職して再び離職した場合
①当該再離職によって新たな受給資格を取得したとき
→ 前の受給期間は消滅 し、前の受給資格に基づく基本手当を受給することはできなくなる。
②当該再離職によって新たな受給資格を 取得できないとき
→ 前の受給資格に係る受給期間内であれば、前の受給資格に基づく基本手当の残日数分を受給することができる。
②【 H25 年出題】 ※改正による修正あり
受給資格者は、受給期間内に就職し、その期間内に再び離職し、当該受給期間内に係る受給資格に基づき基本手当の支給を受けようとするときは、管轄公共職業安定所に出頭し、その保管する受給資格者証を添えて ( 当該受給資格者が受給資格通知の交付を受けた場合にあっては、個人番号カードを提示して ) 離職票又は雇用保険被保険者資格喪失確認通知書を提出しなければならない。
則第 20 条 ( 受給期間内に再就職した場合の受給手続 )
① 受給資格者証の交付を受けた受給資格者は、受給期間内に就職したときは、当該受給期間内に再び離職し、当該 受給資格に基づき基本手当の支給を受ける場合のため に、受 給資格者証を保管 しなければならない。
② 受給資格者は、受給期間内に就職し、当該受給期間内に再び離職し、当該受給期間に係る受給資格に基づき基本手当の支給を受けようとするときは、管轄公共職業安定所に出頭し、 その保管する受給資格者証を添えて ( 当該受給資格者が受給資格通知の交付を受けた場合にあっては、 個人番号カードを提示して ) 離職票又は雇用保険被保険者資格喪失確認通知書を提出 しなければならない。
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雇用保険法「定年退職者等の受給期間延長」
★定年退職者等は受給期間の延長を申し出ることができます。
定年退職者等について受給期間の延長が認められた場合、離職の日の翌日以後 1 年間(又は 1 年と 60 日)に加えることができる期間は、 求職申込みをしないことを希望するとしてその者が申し出た期間 (離職日の翌日から起算して 1 年を限度 とする。以下「猶予期間」という。)に相当する期間である。
したがって、この場合のその者の受給期間は最大 2 年間 ( 又は 2 年と 60 日 ) である。
法第 20 条第 2 項、則第 31 条の2
受給資格者であって、当該受給資格に係る離職が 定年 ( 60 歳以上 の定年に限る 。 ) に達したこと その他厚生労働省令で定める理由( 60 歳以上の定年に達した後 再雇用等 により一定期限まで引き続き雇用されることとなっている場合に、当該 期限が到来したこと によるもの)であるものが、当該 離職後一定の期間 求職の申込みをしないことを希望 する場合において、厚生労働省令で定めるところにより 公共職業安定所長にその旨を申し出たとき は、 求職の申込みをしないことを希望する一定の期間 ( 1年を限度 とする。 ) に相当する期間を合算した期間が受給期間となる。
則第 31 条の3(定年退職者等に係る受給期間延長の申出 )
① 定年退職者等に係る受給期間延長の申出は、受給期間延長等申請書に 離職票 ( 2枚以上の離職票を保管するときは、その全ての離職票 ) を添えて 管轄公共職業安定所の長に提出する ことによって行うものとする。
② 申出は、当該申出に係る離職の日の翌日から起算して 2か月以内 にしなければならない。ただし、天災その他申出をしなかったことについてやむを得ない理由があるときは、この限りでない。
60 歳以上の定年に達した後、 1 年更新の再雇用制度により一定の期限まで引き続き雇用されることとなった場合に、再雇用の期限の到来前の更新時に更新を行わなかったことにより退職したときでも、理由の如何を問わず受給期間の延長が認められる。
受給期間の延長が認められるのは、「 60 歳以上の定年に達した後、勤務延長又は再雇用により一定期限まで引き続き被保険者として雇用されることとなっている場合に、 当該勤務延長又は再雇用の期限が到来したこと 」により離職した者です。
勤務延長又は再雇用の 期限が到来したこと が必要です。
問題文のように「再雇用の期限の到来前の更新時に更新を行わなかったことにより退職した」場合は、受給期間の延長は認められません。
60歳の定年に達した後、 1 年更新の再雇用制度により 65 歳まで引き続き雇用されることとなった場合に、 63 歳の更新時に更新を希望せずに退職したときは、受給期間の延長が認められない。
更新時に更新を希望せずに退職したときは、受給期間の延長は認められません。
船員であった被保険者が、労働協約、就業規則等により制度的に勤務延長又は再雇用制度が設けられていない事業所を 55 歳の定年により離職した場合、当該離職により受給資格を取得したときは、受給期間の延長が認められない。
船員については、次の場合に受給期間の延長が認められます。
・船員が 50 歳以上 の定年に達したこと
・ 船員が 50 歳以上 の定年に達した後、勤務延長又は再雇用により一定期限まで引き続き被保険者として雇用されることとなっている場合に、当該勤務延長又は再雇用の期限が到来したこと
問題文のように、船員であった被保険者が、 55 歳の定年により離職した場合は、受給期間の延長が認められます。
定年退職者等が離職後一定期間求職の申込みをしないことを希望する場合の受給期間延長の申出は、やむを得ない理由がない限り、当該申出に係る離職の日の翌日から起算して1か月以内にしなければならない。
当該申出に係る離職の日の翌日から起算して「1か月」ではなく 「 2 か月」以内 にしなければなりません。
受給期間の延長の措置を受けようとする者は、当該延長の申出を郵送により行うことができず、当該者が管轄公共職業安定所に出頭し当該延長を申し出なければならない。
受給期間の延長の申請は、本人が管轄公共職業安定所に出頭した上で行うことが原則です。ただし、疾病又は負傷その他やむを得ない理由のために申請期限内に管轄公共職業安定所に出頭することができない場合に限り、その理由を記載した証明書を添付の上、「代理人又は郵送等によって行うことができる」とされています。
定年退職者等の受給期間の延長を 5 か月認められた者が、当該 5 か月の延長期間内に負傷により職業に就くことができない期間が連続して 90 日間ある場合、当該負傷により職業に就くことができない期間に係る受給期間は延長されない。
定年退職者等の受給期間とされた期間内に、疾病又は負傷等の理由により引き続き 30 日以上職業に就くことができない日がある場合には さらに受給期間の延長が認められます 。
この場合、定年退職者等の受給期間とされた期間に加えることができる日数は、疾病又は負傷等の理由により職業に就くことができない期間の日数ですが、当該期間の全部又は一部が、猶予期間内にあるときは、当該疾病又は負傷等の理由により職業に就くことができない期間のうち猶予期間内にない期間分の日数となります。
なお、 加えた期間が 4 年を超えるときは、受給期間は 4 年となります 。
60歳の定年に達した受給資格者であり、かつ、基準日において雇用保険法第 22 条第 2 項に規定する就職が困難なものに該当しない者が、定年に達したことを機に令和 4 年3月 31 日に離職し、同年5月 30 日に 6 か月間求職の申込みをしないことを希望する旨を管轄公共職業安定所長に申し出て受給期間の延長が認められた後、同年 8 月 1 日から同年 10 月 31 日まで疾病により引き続き職業に就くことができなかった場合、管轄公共職業安定所長にその旨を申し出ることにより受給期間の延長は令和5年 < A > まで認められる。
< A > ③ 10 月 31 日
・猶予期間は、令和 4 年 4 月 1 日~ 9 月 30 日の 6 か月間
受給期間は 6 か月延長されて、令和 5 年 9 月 30 日まで
★定年退職者等の受給期間とされた期間内に、疾病又は負傷等の理由により引き続き 30 日以上職業に就くことができない日がある場合
・さらに受給期間の延長が認められる
・定年退職者等の受給期間とされた期間に加えることができる日数
→疾病により職業に就くことができない期間の日数( 8 月 1 日~ 10 月 31 日)
・ただし、当該期間( 8 月 1 日~ 10 月 31 日)の全部又は一部が、猶予期間内( 4 月 1 日~ 9 月 30 日)にある
→ 加えることができるのは、疾病により職業に就くことができない期間のうち猶予期間内にない期間分の日数( 10 月 1 日~ 31 日)となる
・ 疾病を理由にさらに加算できるのは、 10 月 1 日~ 31 日までの 1 か月間となる
・受給期間の延長は令和 5 年 10 月 31 日まで認められる
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受給期間は、基本手当の有効期間のようなイメージです。
基本手当は、受給期間内に受ける必要があります。
受給期間の原則と特例について条文を読んでみましょう
法第20条第 1 項 ( 支給の期間及び日数 )
基本手当は、次の各号に掲げる受給資格者の区分に応じ、当該各号に定める期間 ( 当該期間内に 妊娠、出産、育児その他厚生労働省令で定める理由 により 引き続き 30 日以上 職業に就くことができない 者が、厚生労働省令で定めるところにより 公共職業安定所長にその旨を申し出た場合 には、当該理由により職業に就くことができない日数を 加算する ものとし、その加算された期間が4年を超えるときは、 4年 とする。 ) 内の失業している日について所定給付日数に相当する日数分を限度として支給する。
( 1 ) ( 2 )及び( 3 )に掲げる受給資格者以外の受給資格者
→ 当該基本手当の受給資格に係る 離職の日 ( 以下「 基準日 」という。 ) の翌日から起算して1年
( 2 ) 基準日において 45 歳以上 65 歳未満 で算定基礎期間が 1 年以上 の就 職困難者 である受給資格者(所定給付日数 360 日)
→ 基準日の翌日から起算して 1年に 60 日を加えた期間
( 3 ) 基準日において 45 歳以上 60 歳未満 で算定基礎期間が 20 年以上 の 特定受給資格者 (所定給付日数 330 日)
→ 基準日の翌日から起算して 1年に 30 日を加えた期間
則第 30 条 ( 法第 20 条第1項の厚生労働省令で定める理由 )
法第 20 条第1項の厚生労働省令で定める理由は、次のとおりとする。
( 1 ) 疾病又は負傷 ( 傷病手当の支給を受ける場合における当該傷病手当に係る疾病又は負傷を除く。 )
( 2 ) 前号に掲げるもののほか、管轄公共職業安定所の長がやむを得ないと認めるもの
則第 31 条 ( 受給期間延長の申出 )
① 法第 20 条第1項の申出は、医師の証明書その他の同項に規定する理由に該当することを証明することができる書類及び 受給資格者証 ( 受給資格者証の交付を受けていない場 合 ( 受給資格通知の交付を受けた場合を除く。 ) には、 離職票 ( 2枚以上の離職票を保管するときは、その全ての離職票 ) 。 ) を添えて ( 当該申出を行う者が受給資格通知の交付を受けた場合にあつては、当該書類の添付に併せて個人番号カードを提示して ) 受給期間延長等申請書 を 管轄公共職業安定所の長 に提出することによって行うものとする。
③ 申出は、当該申出に係る者が法第 20 条第1項に規定する者に該当するに至った日( 妊娠、出産、育児その他厚生労働省令で定める理由 により 引き続き 30 日以上 職業に就くことができなくなるに至った日) の翌日から、当該者に該当するに至った日の直前の 基準日の翌日から起算して 4年 を経過する日までの間 ( 延長後の受給期間が4年に満たない場合は、当該期間の最後の日までの間 ) にしなければならない。ただし、天災その他申出をしなかったことについてやむを得ない理由があるときは、この限りでない。
基本手当の受給資格に係る離職の日において 55 歳であって算定基礎期間が 25 年である者が特定受給資格者である場合、基本手当の受給期間は基準日の翌日から起算して 1 年に 30 日を加えた期間となる。
離職日に 55 歳で算定基礎期間が 25 年の特定給資格者の所定給付日数は 330 日です。基本手当の受給期間は基準日の翌日から起算して 1 年に 30 日を加えた期間です。
雇用保険法第 22 条第 2 項第 1 号に定める 45 歳以上 65 歳未満である就職が困難な者(算定基礎期間が 1 年未満の者は除く。)の受給期間は、同法第 20 条第 1 項第 1 号に定める基準日の翌日から起算して 1 年に 60 日を加えた期間である。
基準日に 45 歳以上 65 歳未満の就職が困難な者(算定基礎期間が 1 年以上)の所定給付日数は 360 日です。受給期間は、基準日の翌日から起算して 1 年に 60 日を加えた期間です。
所定給付日数が 270 日である受給資格者が、基準日の翌日から起算して1年以内に出産及び育児のため引き続き 180 日間職業に就くことができなかった場合、厚生労働省令で定めるところにより公共職業安定所長にその旨を申し出れば、基本手当の受給期間は1年に 180 日を加算したものとなる。
基準日の翌日から起算して1年以内に出産及び育児のため引き続き 180 日間職業に就くことができなかった場合は、原則の受給期間( 1 年)に 180 日が加算されます。
離職前から引き続き傷病のために職業に就くことができない状態にある者について、一定の要件を満たす場合には、その者の申出により当該離職に係る受給期間を延長することは可能であるが、当該離職の日までの傷病期間に相当する日数は受給期間の延長の対象とはならない。
延長の対象になるのは、「離職の日の翌日以後」の期間です。
問題文のとおり、「離職の日までの傷病期間に相当する日数は受給期間の延長の対象とはならない」となります。
次の①から⑤の過程を経た者の⑤の離職時における基本手当に係る受給期間の限度として正しいものはどれか。
なお、当該者は適用事業所X及び適用事業所Yでその他欠勤・休職がなかったものとする。
① 20 歳0月で適用事業所Xに雇用され、初めて一般被保険者となった。
② 育児休業給付金の支給に係る休業を 31 歳0月から 12 月間取得し、更に 34 歳0月から 12 月間取得し、その後職場復帰した。
➂ 39 歳0月で適用事業所Xを離職した。
④ 失業等給付を受給せず 39 歳2月で一般被保険者として適用事業所Yに雇用された。
⑤ 適用事業所Yの移転により、通勤することが困難となったため 45 歳 8 月で離職した。なお、適用事業所Yの離職時、その者は雇用保険法第 22 条第 2 項が定める就職が困難なものでなく、職業に就くことができる状態にあった。
「所定給付日数」が 330 日になることがポイントです。
・算定基礎期間の算定のポイント
→ 育児休業給付金の支給に係る休業の期間は除く
→ XとYの間が 1 年以内かつ失業等給付を受給していないので通算できる
→ 算定基礎期間は 20 年以上となる
→ 離職時に 45 歳 8 月
→ 離職理由は「適用事業所の移転により、通勤することが困難となったため」
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雇用保険法「被保険者期間の計算」
「被保険者期間」を算定するにあたり、前の会社の被保険者であった期間を通算できる場合があります。
被保険者期間の通算のルールをみていきます。
被保険者期間を計算する場合において、次に掲げる期間は、 被保険者であった期間に 含めない 。
( 1 ) 最後に被保険者となった日 前に 、当該被保険者が 受給資格、高年齢受給資格又は特例受給資格 を 取得したことがある場合 には、当該受給資格、高年齢受給資格又は特例受給資格に係る 離職の日以前における被保険者であった期間
( 2 ) 第9条の規定による 被保険者となったことの 確認 があった日の 2年前 の日 ( 第 22 条第5項に規定する者にあっては、被保険者の負担すべき額に相当する額がその者に支払われた賃金から控除されていたことが明らかである時期のうち最も古い時期として厚生労働省令で定める日 ) 前における被保険者であった期間
( 3 ) 当該被保険者が 教育訓練休暇給付金 の支給を受けたことがある 場合には、 休暇開始日前 における被保険者であった期間
最後に被保険者となった日前に、当該被保険者が特例受給資格を取得したことがある場合においては、当該特例受給資格に係る離職の日以前における被保険者であった期間は、被保険者期間に含まれる。
「被保険者期間に 含まれない 」となります。
最後に被保険者となった日 前に 、当該被保険者が 受給資格、高年齢受給資格又は特例受給資格 を 取得したことがある場合 には、当該受給資格、高年齢受給資格又は特例受給資格に係る 離職の日以前における被保険者であった期間は 、被保険者期間を計算する場合において、 被保険者であった期間に含まれません。
★受給資格、高年齢受給資格又は特例受給資格に基づいて「 基本手当、高年齢求職者給付金又は特例一時金を受給したか否かは問わない。 」とされています。
最後に被保険者となった日前に、当該被保険者が高年齢受給資格を取得したことがある場合には、当該高年齢受給資格に係る離職の日以前における被保険者であった期間は、被保険者期間に含まれない。
最後に被保険者となった日前に、当該被保険者が高年齢受給資格を取得したことがある場合には、 高年齢求職者給付金を受給したか否かは問わず、 当該高年齢受給資格に係る離職の日以前における被保険者であった期間は、被保険者期間に含まれません。
Xは、令和 3 年 4 月 1 日にY社に週所定労働時間が 40 時間、休日が1週当たり 2 日の労働契約を締結して就職し、初めて被保険者資格を得て同年 7 月 31 日に私傷病により離職した。令和 5 年 11 月 5 日、Xは離職の原因となった傷病が治ゆしたことからZ社に被保険者として週所定労働時間が 40 時間、休日が1週当たり 2 日の労働契約を締結して就職した。その後Xは私傷病により令和 6 年 2 月 29 日に離職した。
この場合、Z社離職時における基本手当の受給資格要件としての被保険者期間として、正しいものはどれか。なお、XはY社及びZ社において欠勤がなかったものとする。
→ 令和 6 年 2 月 29 日以前2年間(令和 4 年 3 月 1 日~令和 6 年 2 月 29 日)
→ Y社の被保険者であった期間(令和 3 年 4 月 1 日~同年 7 月 31 日)は入らない
令和 6 年 2 月 29 日→ 2 月 1 日
令和 6 年 1 月 31 日→ 1 月 1 日
令和 5 年 12 月 31 日→ 12 月 1 日
令和 5 年 11 月 30 日→ 11 月 5 日( 1 か月未満)
(被保険者期間 2 分の 1 か月)
※期間の日数が 15 日以上、かつ、賃金支払基礎日数 11 日以上
・被保険者期間は「3と2分の1か月」です。
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基本手当の受給資格は、算定対象期間(原則・離職の日以前2年間又は 1 年間)に、 被保険者期間 が通算して 12 か月以上(又は 6 か月以上)あることです。
今回は、「被保険者期間」のカウントについてみていきます。
※「被保険者であった期間」とは違いますので注意しましょう。
「被保険者であった期間」は、「雇用保険に加入していた期間」です。
被保険者期間の算定について条文を読んでみましょう
第 14 条第 1 項、第 3 項
① 被保険者期間は、 被保険者であった期間のうち 、当該 被保険者でなくなった日 又は各月においてその日に応当し、かつ、当該被保険者であつた期間内にある日 ( その日に応当する日がない月 においては、 その月の末日 。以下「 喪失応当日 」という。 ) の 各前日 から 各前月の喪失応当日までさかのぼった 各期間 ( 賃金の支払の基礎となった日数が 11 日以上 であるものに限る。 ) を1か月として計算し、その他の期間は、被保険者期間に算入しない。
ただし、当該 被保険者となった日から その日後における最初の喪失応当日の前日までの期間の日数が 15 日以上 であり、かつ、当該期間内における賃金の支払の基礎となった日数が 11 日以上 であるときは、当該期間を 2分の1か月 の被保険者期間として計算する。
③ 被保険者期間が 12 か月 ( 又は6か月 ) に満たない場合については、「賃金の支払の基礎となった日数が 11 日以上 であるもの 又は 賃金の支払の基礎となった 時間数 が 80 時間以上 であるもの」とする。
・ 離職日から さかのぼって 1 か月ごとに区切っていく
・賃金支払の基礎となる日数が 11 日以上 ある月
賃金支払の基礎となった労働時間数が 80 時間以上 ある月
・被保険者期間の 1 か月として計算する
★1 か月未満の期間が生ずる場合
・その 1 か月未満の期間の日数が 15 日以上 あり、かつ、賃金支払基礎日数が 11 日以上 (又は賃金支払の基礎となった労働時間数が 80 時間以上) あるとき
・ 2 分の1か月として計算する
雇用保険法第 14 条第 1 項は、「被保険者期間は、被保険者であつた期間のうち、当該被保険者でなくなつた日又は各月においてその日に応当し、かつ、当該被保険者であつた期間内にある日 ( その日に応当する日がない月においては、その月の末日。以下この項において「喪失応当日」という。 ) の各前日から各前月の喪失応当日までさかのぼつた各期間 ( 賃金の支払の基礎となつた日数が 11 日以上であるものに限る。 ) を1箇月として計算し、その他の期間は、被保険者期間に算入しない。ただし、当該被保険者となつた日からその日後における最初の喪失応当日の前日までの期間の日数が < A > 以上であり、かつ、当該期間内における賃金の支払の基礎となつた日数が < B > 以上であるときは、当該期間を < C > の被保険者期間として計算する。」と規定している。
一般被保険者である日給者が離職日以前 1 か月のうち 10 日間は報酬を受けて労働し、 7 日間は労働基準法第 26 条の規定による休業手当を受けて現実に労働していないときは、当該離職の日以前1か月は被保険者期間として算入しない。
「労働基準法第 26 条の規定に基づく休業手当」は、「賃金」となります。
そのため、休業手当を受けて現実に労働していない 7 日間も賃金支払基礎日数に算入します。
報酬を受けて労働した 10 日間+休業手当を受けた 7 日間=賃金支払い基礎日数が 17 日間ですので、当該離職の日以前1か月は被保険者期間として算入されます。
一般被保険者が離職の日以前 1 か月において、報酬を受けて 8 日労働し、 14 日の年次有給休暇を取得した場合、賃金の支払の基礎となった日数が 11 日に満たないので、当該離職の日以前 1 か月は被保険者期間として算入されない。
年次有給休暇を取得した 14 日間も賃金支払基礎日数に算入しますので、報酬を受けた 8 日間+年次有給休暇を取得した 14 日間で、賃金の支払の基礎となった日数は 22 日となりますので、当該離職の日以前 1 か月は被保険者期間として算入されます。
労働した日により算定された本給が 11 日分未満しか支給されないときでも、家族手当、住宅手当の支給が 1 月分あれば、その月は被保険者期間に算入する。
「家族手当、住宅手当等の支給が 1 月分ある場合でも、本給が 11 日分未満しか支給されないときは、その月は 被保険者期間に算入しない 。」とされています。
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雇用保険の勉強は、「基本手当」をおさえる所から始めましょう。
様々な手当がありますが、「基本手当」をベースに考えると、分かりやすいです。
まず、 下の図①で 「失業等給付」の体系をみていきましょう
では、「基本手当」の受給資格について条文を読んでみましょう
法第 13 条 ( 基本手当の受給資格 )
① 基本手当は、被保険者が 失業した場合 において、 離職の日以前2年間 ( 当該期間に 疾病、負傷その他厚生労働省令で定める理由 により 引き続き 30 日以上 賃金の支払を受けることができなかった 被保険者については、当該理由により賃金の支払を受けることができなかった日数を 2年に加算 した期間 ( その期間が4年を超えるときは、 4年間 ) 。( 「算定対象期間」 という。 ) に、 被保険者期間 が 通算して 12 か月以上 であったときに、支給する。
② 特定理由離職者 及び 特定受給資格者 (倒産等により離職した者・解雇等により離職した者)については、「2年間」とあるのは 「1年間」 と、「2年に」とあるのは「1年に」と、「 12 か月」とあるのは 「6か月」 とする。
③ 特定理由離職者とは 、離職した者のうち、特定受給資格者以外の者であって、 期間の定めのある労働契約の期間が満了し、かつ、当該労働契約の更新がない こと ( その者が当該更新を希望したにもかかわらず、当該更新についての合意が成立するに至らなかった場合に限る。 ) その他の やむを得ない理由により離職 したものとして厚生労働省令で定める者をいう。
法第 13 条第1項の厚生労働省令で定める理由は、次のとおりとする。
( 3 ) 事業主の命による外国における勤務
( 4 ) 国と民間企業との間の人事交流に関する法律に該当する交流採用
( 5 ) 前各号に掲げる理由に準ずる理由であって、管轄公共職業安定所の長がやむを得ないと認めるもの
原則の算定対象期間を下の図②と③でイメージしましょう
→基本手当の支給を受けることができる資格のことを「受給資格」といいます。受給資格を有する者を「受給資格者」といいます。
被保険者期間の算定対象期間は、原則として、離職の日以前2年間 ( 受給資格に係る離職理由が特定理由離職者又は特定受給資格者に該当する場合は2年間又は < A > ) (以下「原則算定対象期間」という。)であるが、当該期間に疾病、負傷その他一定の理由により引き続き < B > 日以上賃金の支払を受けることができなかった被保険者については、当該理由により賃金の支払を受けることができなかった日数を原則算定対象期間に加算した期間について被保険者期間を計算する。
被保険者が失業したとき、離職の日以前 2 年間に被保険者期間が通算して 14 か月ある者は、倒産・解雇等による離職者や特定理由離職者でなくても、基本手当の受給資格を有する。
離職の日以前 2 年間に被保険者期間が通算して 14 か月あれば、倒産・解雇等による離職者や特定理由離職者でなくても、基本手当の受給資格を取得します。
なお、 特定理由離職者又は特定受給資格者 に該当する場合は、離職の日以前 2 年間に被保険者期間が 12 か月以上ないときは、離職の日以前 1 年間 に被保険者期間が 6 か月以上 あれば基本手当の支給を受けることができます。
被保険者であった者が、離職の日まで業務外の事由による傷病のため欠勤し引き続き 6 か月間賃金を受けていなかった場合、雇用保険法第 13 条第 1 項にいう「離職の日以前 2 年間」は、 2 年間にその 6 か月間を加算した期間となる。
算定対象期間が加算される「疾病又は負傷」は、「業務上、業務外の別を問わない」とされています。(行政手引 50152 )
離職の日まで業務外の事由による傷病のため欠勤し引き続き 6 か月間賃金を受けていなかった場合、算定対象期間は、「離職の日以前 2 年間に 6 か月間を加算した期間」となります。
事業主の命により離職の日以前外国の子会社に出向していたため日本での賃金の支払いを引き続き 5 年間受けていなかった者は、基本手当の受給資格を有しない。
「事業主の命による外国における勤務」については、算定対象期間の延長の対象になります。
しかし、延長されたとしても、算定対象期間は「4年」が限度です。
問題文の場合、算定対象期間中に、「日本での賃金の支払いを受けていない」=被保険者期間がないため、基本手当の受給資格を有しません。
離職の日以前 2 年間に、疾病により賃金を受けずに 15 日欠勤し、復職後 20 日で再び同一の理由で賃金を受けずに 80 日欠勤した後に離職した場合、受給資格に係る離職理由が特定理由離職者又は特定受給資格者に係る者に該当しないとき、算定対象期間は 2 年間に 95 日を加えた期間となる。
「 15 日の欠勤」と「 80 日の欠勤」が全く同一の理由で、欠勤と欠勤の間が 30 日未満ですので、要件緩和の日数に加えることができます。
そのため、算定対象期間は 2 年間に 95 日を加えた期間となります。
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労災保険法「特別支給金の特徴」
「保険給付」と社会復帰促進等事業として行われる「特別支給金」の違いをみていきましょう。
なお、保険給付の規定が特別支給金に準用される規定があります。
「労災保険法第 12 条の2の2( 支給制限 )及び第 47 条の3( 保険給付の一時差し止め )並びに労災則第 19 条(保険給付に関する処分の通知等)及び第 23 条(事業主の助力等)の規定は、特別支給金について準用する。」とされています。
(特別支給金支給規則第 20 条)
さっそく過去問を解いてみましょう
第三者の不法行為によって業務上負傷し、その第三者から同一の事由について損害賠償を受けていても、特別支給金は支給申請に基づき支給され、調整されることはない。
「第三者からの同一の事由についての損害賠償との調整規定」は、特別支給金には準用されません。そのため、特別支給金は支給申請に基づき支給され、調整されることはありません。
労災保険法による障害補償年金、傷病補償年金、遺族補償年金を受ける者が、同一の事由により厚生年金保険法の規定による障害厚生年金、遺族厚生年金等を受けることとなり、労災保険からの支給額が減額される場合でも、障害特別年金、傷病特別年金、遺族特別年金は減額されない。
「同一の事由」により、国民年金法・厚生年金保険法の年金が支給される場合は、労災保険法の年金給付は減額されます。
ただし、この規定は、特別支給金には準用されません。問題文の通り、障害特別年金、傷病特別年金、遺族特別年金は減額されません。
特別支給金は、社会復帰促進等事業の一環として被災労働者等の福祉の増進を図るために行われるものであり、譲渡、差押えは禁止されている。
特別支給金には、「譲渡、差押えの禁止」の規定は準用されませんので、譲渡、差押えは禁止されていません。
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労災保険法は、メインの目的である「保険給付の支給」と併せて「社会復帰促進等事業」も行っています。
① 業務災害 に関する保険給付
② 複数業務要因災害 に関する保険給付
➂ 通勤災害 に関する保険給付
→ 療養に関する施設及びリハビリテーションに関する施設の設置及び運営その他業務災害、複数業務要因災害及び通勤災害を被った労働者 ( 次号において「被災労働者」という。 ) の円滑な 社会復帰を促進するために必要な事業
→ 被災労働者の療養生活の援護、被災労働者の受ける介護の援護、その遺族の就学の援護、被災労働者及びその遺族が必要とする資金の貸付けによる援護その他 被災労働者及びその遺族の援護を図るために必要な事業
→ 業務災害の防止に関する活動に対する援助、健康診断に関する施設の設置及び運営その他 労働者の安全及び衛生の確保 、保険給付の適切な実施の確保並びに 賃金の支払の確保 を図るために必要な事業
今回は、「特別支給金」をみていきます。
特別支給金は、社会復帰促進等事業の中の ②被災労働者等援護事業の事業 として行われます。
特別支給金を下の図でイメージしましょう
特別支給金には、「一般の特別支給金」と「ボーナス特別支給金」があります。
・「一般の特別支給金」は、休業特別支給金以外は、定額の一時金です。
・「ボーナス特別支給金」は、ボーナスを基礎に算定する「算定基礎日額」を用いて計算します。
休業補償給付(給付基礎日額の 100 分の 60 / 1 日)
休業特別支給金(給付基礎日額の 100 分の 20 / 1 日)
(例 傷病等級 1 級の場合)
傷病補償年金(給付基礎日額の 313 日分/年)
傷病特別支給金( 114 万円/一時金)
傷病特別年金( 算定 基礎日額の 313 日分/年)
では、過去問を解いてみましょう
特別支給金は、保険給付ではなく、その支給は社会復帰促進等事業として行われるものであり、その支給事由、支給内容、支給手続等は、労働者災害補償保険特別支給金支給規則に定めるところによる。
特別支給金は、保険給付ではなく、その支給は社会復帰促進等事業として行われます。
特別支給金の支給事由、支給内容、支給手続等は、「労働者災害補償保険特別支給金支給規則」で定められています。
「労働者災害補償保険特別支給金支給規則」第 1 条(趣旨)で、「この省令は、労働者災害補償保険法第 29 条第1項の 社会復帰促進等事業として行う特別支給金の支給 に関し必要な事項を定めるものとする。」と定められています。
休業特別支給金の支給対象となる日について休業補償給付を受けることができる者は、当該休業特別支給金の支給の申請を、当該休業補償給付の請求後に行わなければならない。
休業特別支給金の支給の申請は、休業補償給付の「請求後」ではなく、「 休業補償給付の請求と 同時に 」行わなければなりません。
(特別支給金支給規則第 3 条第 5 項)
保険給付は「請求」ですが、特別支給金は「申請」といいます。
休業特別支給金の額は、 1 日につき算定基礎日額の 100 分の 20 に相当する額とされる。
休業特別支給金の額は、 1 日につき「算定基礎日額」ではなく「 給付基礎日額 」の 100 分の 20 です。
(特別支給金支給規則第 3 条第1項)
傷病特別支給金は、受給権者の申請に基づいて支給決定されることになっているが、当分の間、事務処理の便宜を考慮して、傷病補償年金または傷病年金の支給を受けた者は、傷病特別支給金の申請を行ったものとして取り扱って差し支えないこととされている。
保険給付の「傷病補償年金」は、所轄労働基準監督署長の職権で支給決定が行われるので、労働者の請求は不要です。
ただし、傷病特別支給金・傷病特別年金は、 受給権者の申請 に基づいて支給決定されます。
特別支給金の申請は、関連する保険給付の請求と同時に行わなければなりません が、傷病補償年金については「請求」する必要がありません。
そのため、当分の間、事務処理の便宜を考慮して、 傷病補償年金または傷病年金の支給の決定を受けた者 は、 傷病特別支給金の申請を行ったものとして取り扱われます 。
( 昭 56.6.27 基発第 393 号 )
ちなみに、傷病特別年金についても、休業特別支給金の支給の申請の際に特別給与の総額についての届出を行っていない者を除き、傷病(補償)等年金の支給の決定を受けた者は、所定の申請を行ったものとして取り扱われます。
傷病特別支給金の支給額は、傷病等級に応じて定額であり、傷病等級第 1 級の場合は、 114 万円である。
傷病特別支給金の支給額は、傷病等級に応じた定額の一時金です。
傷病等級第1級 → 114 万円
(特別支給金支給規則第5条の2、別表第 1 の2)
遺族特別支給金の額は、 300 万円とされ、遺族特別支給金の支給を受ける遺族が2人以上ある場合には、それぞれに 300 万円が支給される。
遺族特別支給金の額は、定額の 300 万円の一時金です。
ただし、遺族特別支給金の支給を受ける遺族が2人以上ある場合には、「それぞれに 300 万円」が支給されるのではなく、「 300 万円を その人数で除して得た額 」となります。
(特別支給金支給規則第5条第 3 項)
休業特別支給金の支給の申請に際しては、特別給与の総額について事業主の証明を受けたうえで、これを記載した届書を所轄労働基準監督署長に提出しなければならない。
休業特別支給金の支給を受けようとする者は、 特別給与の総額 について事業主の証明を受けたうえで、これを記載した届書を所轄労働基準監督署長に提出しなければなりません。
(特別支給金支給規則第 12 条)
※「 特別給与 」の定義を確認しましょう
特別給与とは、労働基準法第 12 条第4項の「 3か月 を超える期間ごとに支払われる賃金」のことです。
「 3か月 を超える期間ごとに支払われる賃金」とは、ボーナスのことです。
ボーナスは、平均賃金の計算から除外されますので、保険給付の計算には入っていません。ボーナスは、「ボーナス特別支給金」の額に反映されます。
ちなみに、「臨時に支払われた賃金」は、平均賃金の計算から除外されますが、「特別給与」にも入りません。
<算定基礎年額と算定基礎日額>
負傷又は発病の日 以前1年間 ( 雇入後1年に満たない者については、雇入後の期間 ) に当該労働者に対して支払われた 特別給与 ( 労働基準法第 12 条第4項の 3か月を超える期間ごとに支払われる賃金 をいう。 ) の総額
・給付基礎日額× 365 の 100 分の 20 に相当する額
※「算定基礎日額」は、算定基礎年額÷ 365 で計算します。
ボーナス特別支給金は、「算定基礎日額」を用いて計算します。
休業特別支給金の支給は、社会復帰促進等事業として行われているものであることから、その申請は支給の対象となる日の翌日から起算して 5 年以内に行うこととされている。
休業特別支給金の申請は支給の対象となる日の翌日から起算して「 2年以内 」に行わなければなりません。
(特別支給金支給規則第3条第 6 項)
遺族特別支給金の支給の申請は、労働者の死亡の日の翌日から起算して2年以内に行わなければならない。
遺族特別支給金の支給の申請は、労働者の死亡の日の翌日から起算して 「5年以内」 に行わなければなりません。
(特別支給金支給規則第5条第8項)
※特別支給金の申請は、 休業特別支給金のみ「 2 年以内」で、それ以外は「 5 年以内」 に行わなければなりません。
なお、傷病補償年金には時効はありませんが、「傷病特別支給金・傷病特別年金」の申請は「5年以内」に行わなければなりません。
特別支給金の支給は、社会復帰促進等事業として行われるものであるが、その事務は所轄労働基準監督署長が行う。
「労働者災害補償保険等関係事務のうち、保険給付 ( 二次健康診断等給付を除く 。 ) 並びに 社会復帰促進等事業 のうち 労災就学等援護費 及び特 別支給金の支給 並びに厚生労働省労働基準局長が定める給付に関する事務は、都道府県労働局長の指揮監督を受けて、 所轄労働基準監督署長 が行う。」とされています。
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労災保険法「未支給の保険給付」
労災保険の保険給付を受ける権利を有する者が死亡した場合で、その死亡した者に支給すべき保険給付でまだその者に支給しなかったものを「未支給の保険給付」といいます。
→ 支給事由が生じた保険給付であって、請求されていないもの
→ 請求はあったがまだ支給決定がないもの
→ 支給決定はあったがまだ支払われていないもの
★年金については、受給権者が死亡した場合に必ず未支給分が生じます。
年金は、「支給を受ける権利が消滅した月」まで支給されるためです。例えば、 1 月に死亡した場合は、 1 月分まで支給されます。年金は後払いですので、必ず、未支給分が発生します。
(昭 41.1.31 基発第 73 号 )
法第 11 条第 1 項、 2 項、 4 項
① この法律に基づく 保険給付を受ける権利を有する者が死亡した 場合において、その死亡した者に支給すべき保険給付でまだその者に支給しなかったものがあるときは、その者の 配偶者 ( 婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にあった者を含む。以下同じ。 ) 、 子、父母、孫、祖父母又は兄弟姉妹 であつて、その者の死亡の当時その者と 生計を同じくしていたもの は、 自己の名で、 その未支給の保険給付の支給を請求することができる。
遺族補償年金については当該 遺族補償年金を受けることができる 他の遺族 、複数事業労働者遺族年金については当該複数事業労働者遺族年金を受けることができる他の遺族、遺族年金については当該遺族年金を受けることができる他の遺族は、 自己の名で、 その未支給の保険給付の支給を請求することができる。
② 死亡した者が死亡前にその保険給付を請求していなかったときは、①に規定する者は、 自己の名で 、その保険給付を請求することができる。
④ 未支給の保険給付を受けるべき同順位者が 2人以上 あるときは、その1人がした請求は、全員のためその全額につきしたものとみなし、その1人に対してした支給は、全員に対してしたものとみなす。
年金たる保険給付の支給は、支給すべき事由が生じた < A > から始め、支給を受ける権利が消滅した月で終わるものとする。また、保険給付を受ける権利を有する者が死亡した場合において、その死亡した者に支給すべき保険給付でまだその者に支給しなかったものがあるときは、その者の配偶者、子、父母、孫、祖父母又は兄弟姉妹であって、その者の死亡の当時その者と生計を同じくしていたものは、 < B > の名で、その未支給の保険給付の支給を請求することができる。
②【 R2 年出題】 ※改正による修正あり
労災保険法に基づく保険給付を受ける権利を有する者が死亡した場合において、その死亡した者に支給すべき保険給付でまだその者に支給しなかったものがあるときは、その者の配偶者 ( 婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にあった者を含む。 ) 、子、父母、孫、祖父母又は兄弟姉妹であって、その者の死亡の当時その者と生計を同じくしていたもの ( 遺族補償年金については当該遺族補償年金を受けることができる他の遺族、複数事業労働者遺族年金については当該複数事業労働者遺族年金を受けることができる他の遺族、遺族年金については当該遺族年金を受けることができる他の遺族 ) は、自己の名で、その未支給の保険給付の支給を請求することができる。
★未支給の保険給付の請求ができるもの
→ その者の配偶者 ( 婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にあった者を含む。 ) 、子、父母、孫、祖父母又は兄弟姉妹であって、その者の死亡の当時その者と生計を同じくしていたもの
→ 遺族(補償)等年金については当該遺族(補償)等年金を受けることができる他の遺族
労災保険法に基づく遺族補償年金を受ける権利を有する者が死亡した場合において、その死亡した者に支給すべき遺族補償年金でまだその者に支給しなかったものがあるときは、当該遺族補償年金を受けることができる他の遺族は、自己の名で、その未支給の遺族補償年金の支給を請求することができる。
遺族補償年金を受ける権利を有する者が死亡した場合に、その未支給の遺族補償年金の支給の請求ができるのは、「当該遺族補償年金を受けることができる他の遺族」です。
労災保険法に基づく遺族補償年金を受ける権利を有する者が死亡した場合において、その死亡した者が死亡前にその遺族補償年金を請求していなかったときは、当該遺族補償年金を受けることができる他の遺族は、自己の名で、その遺族補償年金を請求することができる。
「支給事由が生じた保険給付であって、請求されていないもの」でも、未支給分を請求することができます。
労災保険法に基づく保険給付を受ける権利を有する者が死亡した場合において、その者に支給しなかったものがあるときは、その者の配偶者 ( 婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にあった者を含む。 ) 等であって、その者の死亡の当時その者と生計を同じくしていたものは、自己の名で、その未支給の保険給付の支給を請求することができるが、この未支給の保険給付を受けるべき者の順位として、正しいものは次のうちどれか。
A 配偶者、子、父母、祖父母、孫、兄弟姉妹
B 子、配偶者、父母、兄弟姉妹、孫、祖父母
C 配偶者、子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹
D 子、配偶者、父母、祖父母、兄弟姉妹、孫
E 配偶者、子、父母、祖父母、兄弟姉妹、孫
未支給の保険給付を受けるべき者の順位は、「配偶者→子→父母→孫→祖父母→兄弟姉妹」の順序です。
労災保険法に基づく保険給付を受ける権利を有する者が死亡し、その者が死亡前にその保険給付を請求していなかった場合、未支給の保険給付を受けるべき同順位者が2人以上あるときは、その1人がした請求は、全員のためその全額につきしたものとみなされ、その1人に対してした支給は、全員に対してしたものとみなされる。
未支給の保険給付については、手続を簡素化するため、同順位者が2人以上ある場合については、請求人1人に全額を支給すればよいこととなっています。
(昭 41.1.31 基発第 73 号 )
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遺族補償給付には、「年金」と「一時金」があります。
今回は、「遺族補償一時金」をみていきます。
遺族補償一時金は、次の場合に支給する。
( 1 ) 労働者の死亡の当時 遺族補償年金 を受けることができる 遺族がない とき。
( 2 ) 遺族補償 年金 を受ける権利を有する者の 権利が消滅 した場合において、他に当該遺族補償年金を受けることができる遺族がなく、かつ、当該労働者の死亡に関し支給された 遺族補償年金の額の合計額 が当該権利が消滅した日において( 1 )に掲げる場合に該当することとなるものとしたときに支給されることとなる 遺族補償一時金の額(給付基礎日額の 1,000 日分)に満たない とき。
① 遺族補償一時金を受けることができる遺族は、次の各号に掲げる者とする。
( 2 ) 労働者の死亡の当時その収入によって 生計を維持 していた 子、父母、孫及び祖父母
( 3 ) 前号に 該当しない 子、父母、孫及び祖父母 並びに兄弟姉妹
② 遺族補償一時金を受けるべき遺族の順位は、前項各号の順序により、( 2 )及び( 3 )に掲げる者のうちにあっては、それぞれ、当該各号に掲げる順序による。
遺族補償一時金の遺族については、「年齢要件」も「障害要件」もありません。
また、「生計維持要件」は、受給権発生の必須要件ではありません。
② 労働者の死亡当時その収入によって 生計を維持していた 子・父母・孫・祖父母
③ 労働者の死亡当時その収入によって 生計を 維持していなかった 子・父母・孫・祖父母
( 1 ) 例えば、遺族が50歳で障害状態にない夫の場合(年金の対象にはならない)
→ 給付基礎日額の 1,000 日分
( 2 ) 例えば、遺族補償年金の受給権が消滅し、受け取った年金の合計額が給付基礎日額の1,000日未満の場合
→ (給付基礎日額の 1,000 日分)-(既に支払われた遺族補償年金および遺族補償年金前払一時金の額の合計額)
遺族補償一時金を受けるべき遺族の順位に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
A 労働者の死亡当時その収入によって生計を維持していた父母は、労働者の死亡当時その収入によって生計を維持していなかった配偶者より先順位となる。
B 労働者の死亡当時その収入によって生計を維持していた祖父母は、労働者の死亡当時その収入によって生計を維持していなかった父母より先順位となる。
C 労働者の死亡当時その収入によって生計を維持していた孫は、労働者の死亡当時その収入によって生計を維持していなかった子より先順位となる。
D 労働者の死亡当時その収入によって生計を維持していた兄弟姉妹は、労働者の死亡当時その収入によって生計を維持していなかった子より後順位となる。
E 労働者の死亡当時その収入によって生計を維持していた兄弟姉妹は、労働者の死亡当時その収入によって生計を維持していなかった父母より後順位となる。
A × 配偶者は、生計維持の有無に関係なく、順位は 1 位になるのがポイントです。
「生計を維持していた父母」と「生計を維持していなかった配偶者」では、「生計を維持していなかった配偶者」が先順位です。
B 〇 子、父母、孫、祖父母は、「生計を維持していた」方が優先します。「生計を維持していた祖父母」は、「生計を維持していなかった父母」より先順位です。
C 〇 「生計を維持していた孫」は、「生計を維持していなかった子」より先順位です。
D 〇 「兄弟姉妹」は、生計維持の有無に関係なく順位は「最後」です。
「生計を維持していた兄弟姉妹」は、「生計を維持していなかった子」より後順位です。
E 〇 「生計を維持していた兄弟姉妹」は、「生計を維持していなかった父母」より後順位です。
労働者が業務災害により死亡した場合、その祖父母は、当該労働者の死亡当時その収入により生計を維持していなかった場合でも、遺族補償一時金の受給者となることがある。
遺族補償一時金の受給権発生の要件として、「生計維持」は必須ではありません。労働者の死亡当時その収入により生計を維持していなかった祖父母は、遺族補償一時金の受給者となることがあります。
遺族補償年金の受給権を失権したものは、遺族補償一時金の受給権者になることはない。
遺族補償年金の受給権を失権したものでも、遺族補償一時金の受給権者に なることがあります。
「遺族補償 年金 を受ける権利を有する者の 権利が消滅」 し、他に当該遺族補償年金を受けることができる遺族がなく、かつ、当該労働者の死亡に関し支給された 遺族補償年金の額及び前払一時金の合計額 が 給付基礎日額の 1,000 日分に満たない ときに遺族補償一時金の受給権者になります。
その場合の遺族補償一時金の額は、「遺族補償年金の額及び前払一時金の合計額」と「給付基礎日額の 1,000 日分」との差額です。
遺族補償年金を受ける権利を有する死亡労働者の妻が再婚をした場合であっても、他に遺族補償年金の受給権者がいないときには、当該再婚をした妻は遺族補償一時金の請求権を有することがある。
遺族補償年金を受ける権利を有する死亡労働者の妻が再婚をした場合は、遺族補償年金の受給権は消滅します。
ただし、他に遺族補償年金の受給権者がいなくて、既に支給された遺族補償年金と前払一時金の合計額が給付基礎日額の 1,000 日未満の場合は、当該再婚をした妻に遺族補償一時金が支給されます。
ポイントは、「死亡した労働者の配偶者、子、父母、孫、祖父母又は兄弟姉妹の身分は、 労働者の死亡の当時の身分 による」点です。
再婚した妻でも、労働者の死亡当時は「死亡した労働者の妻」でしたので、遺族補償一金を受けることができます。
遺族補償給付を受けることができる遺族は、死亡した労働者の配偶者(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にあった者を含む。)であって、労働者の死亡の当時その収入によって生計を維持していたものでなければならない。
遺族補償 給付 には、「年金」と「一時金」があります。
遺族補償 年金 を受けることができる遺族は、 労働者の死亡の当時 その収入によって 生計を維持していた ものでなければなりませんが、遺族補償 一時金 の場合は、 労働者の死亡の当時 その収入によって 生計を維持していなかった ものでも対象になります。
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遺族補償年金の受給権が消滅する事由をみていきましょう
① 遺族補償年金を受ける権利は、その権利を有する遺族が次の各号の一に該当するに至ったときは、消滅する。この場合において、 同順位者がなくて後順位者があるとき は、 次順位者 に遺族補償年金を支給する。
( 2 ) 婚姻 ( 届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある場合を含む。 ) をしたとき。
( 3 ) 直系血族又は直系姻族以外 の者の 養子 ( 届出をしていないが、 事実上 養子縁組関係と同様の事情にある者を含む。 ) となったとき。
( 4 ) 離縁によって、死亡した労働者との親族関係が終了したとき。
( 5 ) 子、孫又は兄弟姉妹については、 18 歳に達した日以後の最初の3月 31 日が終了したとき ( 労働者の 死亡の時から引き続き 厚生労働省令で定める 障害の状態 にあるときを 除く 。 ) 。
( 6 ) 障害の状態 にある夫、子、父母、孫、祖父母又は兄弟姉妹については、 その事情がなくなった とき ( 労働者の死亡の当時 年齢要件に該当することで受給資格者となっていたときを除く。 ) 。
② 遺族補償年金を受けることができる遺族が前項各号の一に該当するに至つたときは、その者は、遺族補償年金を受けることができる遺族でなくなる。
遺族補償年金が失権した場合、 同順位者がある場合は同順位者 にはそのまま遺族補償年金が支給されます。
同順位者がなくて後順位者があるとき は、 次順位者 に遺族補償年金が支給されます。
※①~⑤については、 「遺族補償年金を受ける権利を有する遺族」を「当該遺族」という。
遺族補償年金の受給権は、当該遺族が死亡したときには消滅する。
遺族補償年金の受給権は、遺族が死亡したときには消滅します。
遺族補償年金の受給権は、当該遺族が婚姻 ( 届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある場合を含む。 ) をしたときには消滅する。
遺族補償年金の受給権は、遺族が婚姻 ( 届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある場合を含む。 ) をしたときには消滅します。
遺族補償年金の受給権は、当該遺族が直系血族又は直系姻族以外の者の養子 ( 届出をしていないが、事実上養子縁組関係と同様の事情にある者を含む。 ) となったときには消滅する。
遺族補償年金の受給権は、当該遺族が 直系血族又は直系姻族以外の者の養子 となったときには消滅します。届出をしていないが、事実上養子縁組関係と同様の事情でも消滅します。
遺族補償年金の受給権は、当該遺族である子・孫が 18 歳に達した日以後の最初の3月 31 日が終了したときには消滅する。
遺族である子・孫が 18 歳に達した日以後の最初の3月 31 日が終了したときでも、労働者の 死亡の時から引き続き 厚生労働省令で定める 障害の状態 にあるときは消滅しません。
遺族補償年金の受給権は、当該遺族である兄弟姉妹が 18 歳に達した日以後の最初の3月 31 日が終了したときには消滅する。
遺族である兄弟姉妹が 18 歳に達した日以後の最初の3月 31 日が終了したときでも、労働者の 死亡の時から引き続き 厚生労働省令で定める 障害の状態 にあるときは消滅しません。
遺族補償年金を受ける権利は、その権利を有する遺族が、直系血族又は直系姻族である者の養子となったときは、消滅する。
遺族補償年金を受ける権利は、養子となったときでも、 直系血族又は直系姻族である者の養子 となったときは、 消滅しません 。
遺族補償年金を受ける権利は、その権利を有する遺族が、自分の伯父の養子となったときは、消滅する。
「自分の伯父の養子」=「 直系血族又は直系姻族以外 の者の 養子 」ですので、自分の伯父の養子となったときは、消滅します。
遺族補償年金を受ける権利は、その権利を有する兄弟姉妹が労災保険法第 16 条の 2 第 1 項第 4 号の厚生労働省令で定める障害の状態にあるときであっても、 18 歳に達した日以後の最初の 3 月 31 日が終了したときは、消滅する。
兄弟姉妹については、労働者の 死亡の時から引き続き 厚生労働省令で定める 障害の状態 にあるときは、 18 歳に達した日以後の最初の 3 月 31 日が終了したときでも、受給権は消滅しません。
遺族補償年金を受ける権利は、その権利を有する、労災保険法第 16 条の 2 第 1 項第 4 号の厚生労働省令で定める障害の状態にあった祖父母が、その障害の状態がなくなったときは、労働者の死亡の当時 60 歳以上であった場合であっても、消滅する。
祖父母については、労働者の死亡の当時 60 歳以上であった場合(年齢要件を満たしていた場合)は、その障害の状態がなくなったときでも、受給権は消滅しません。
遺族補償年金を受ける権利は、その権利を有する、労災保険法第 16 条の 2 第 1 項第 4 号の厚生労働省令で定める障害の状態にあった孫が、その障害の状態がなくなったときは、 18 歳に達する日以後の最初の3月 31 日までの間にあるときであっても、消滅する。
孫については、その障害の状態がなくなったときでも、 18 歳に達する日以後の最初の3月 31 日までの間にあるときは、受給権は消滅しません。
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遺族補償給付には、「遺族補償年金」と「遺族補償一時金」があります。
「年金」と「一時金」では、対象になる遺族の範囲などが異なります。
今回は、「年金」の遺族の範囲をみていきます。
遺族補償 給付 は、遺族補償 年金 又は遺族補償 一時金 とする。
遺族補償年金を受けることができる遺族は、 労働者の 配偶者、子、父母、孫、祖父母及び兄弟姉妹 であって、 労働者の 死亡の当時 そ の収入によって 生計を維持していた ものとする。
ただし、 妻 ( 婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にあつた者を含む。以下同じ。 ) 以外 の者にあっては、労働者の死亡の当時次の各号に掲げる要件に該当した場合に限るものとする。
( 1 ) 夫 ( 婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にあつた者を含む。 ) 、 父母又は祖父母 については、 60 歳以上 であること。
( 2 ) 子又は孫 については、 18 歳に達する日以後の最初の3月 31 日までの間 にあること。
( 3 ) 兄弟姉妹 については、 18 歳に達する日以後の最初の3月 31 日までの間 にあること又は 60 歳以上 であること。
( 4 ) ( 1 )、( 2 )、( 3 )の要件に該当しない夫、子、父母、孫、祖父母又は兄弟姉妹については、 厚生労働省令で定める 障害の状態 にあること。
身体に別表第一の障害等級の 第5級以上 に該当する障害がある状態又は負傷若しくは疾病が治らないで、身体の機能若しくは精神に、 労働が高度の制限を受ける か、若しくは労働に高度の制限を加えることを必要とする程度以上の障害がある状態とする。
② 労働者の死亡の当時 胎児であった子が出生したとき は、 将来に向かって 、その子は、労働者の死亡の当時その収入によって生計を維持していた子とみなす。
③ 遺族補償年金を受けるべき遺族の順位は、配偶者、子、父母、孫、祖父母及び兄弟姉妹の順序とする。
60 歳以上又は一定の障害状態の 夫
18 歳に達する日以後の最初の3月 31 日までの間にある又は一定の障害状態の 子
60 歳以上又は一定の障害状態の 父母
18 歳に達する日以後の最初の3月 31 日までの間にある又は一定の障害状態の 孫
60 歳以上又は一定の障害状態の 祖父母
18 歳に達する日以後の最初の3月 31 日までの間にある又は 60 歳以上又は一定の障害状態の 兄弟姉妹
55 歳以上 60 歳未満 の 夫
55 歳以上 60 歳未満 の 父母
55 歳以上 60 歳未満 の 祖父母
55 歳以上 60 歳未満 の 兄弟姉妹
※①~⑩の要件に該当する遺族を「 受給資格者 」といいます。
※「受給資格者」のうち、最先順位者が、年金を受ける「 受給権者 」となります。
<特例> ⑦ ~ ⑩ の 55 歳以上 60 歳未満の夫・父母・祖父母・兄弟姉妹も、受給権者になり得ますが、 60 歳になるまでは年金は支給停止されます ( 「若年停止」といいます ) 。
(昭 40 法付則第 43 条)
遺族補償年金の「額」について条文を読んでみましょう
① 遺族補償年金の額は、別表第一に規定する額とする。
遺族補償年金を受ける 権利を有する遺族 及び その者と生計を同じくしている 遺族補償年金を受けることができる遺族の人数の区分に応じ、当該各号に掲げる額
ただし、 55 歳以上の妻 又は厚生労働省令で定める障害の状態にある妻にあっては、給付基礎日額の 175 日分
② 遺族補償年金を受ける権利を有する者が 2人以上 あるときは、遺族補償年金の額は、別表第一に規定する額をその 人数で除して得た額 とする。
③ 遺族補償年金の額の算定の基礎となる遺族の数に 増減を生じたとき は、その増減を生じた月の 翌月から 、遺族補償年金の額を改定する。
④ 遺族補償年金を受ける権利を有する遺族が 妻 であり、かつ、当該妻と生計を同じくしている遺族補償年金を受けることができる遺族がない場合において、当該妻が次の各号の一に該当するに至ったときは、その該当するに至った月の 翌月から 、遺族補償年金の額を改定する。
( 1 ) 55 歳に達したとき ( 別表第一の厚生労働省令で定める障害の状態にあるときを除く。 ) 。→ ( 153 日分→ 175 日分)
( 2 ) 別表第一の厚生労働省令で定める障害の状態になったとき→ ( 153 日分 →175 日分)、又はその事情がなくなったとき → ( 175 日分→ 153 日分) (55 歳以上であるときを除く。 ) 。
→ 年金の額は、給付基礎日額の 223 日分。それぞれに 3 分の 1 ずつ支給される
・ 受給権者が妻 で その者と生計を同じくしている 受給資格者である子が 2 人の場合
→ 年金の額は、給付基礎日額の 223 日分。妻に 223 日分が支給される
遺族補償年金を受けることができる遺族は、労働者の配偶者、子、父母、孫、祖父母及び兄弟姉妹であって、労働者の死亡の当時その収入によって生計を維持していたものとする。ただし、妻 ( 婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にあった者を含む。以下同じ ) 以外の者にあっては、労働者の死亡の当時次の各号に掲げる要件に該当した場合に限るものとする。
1 夫 ( 婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にあった者を含む。以下同じ ) 、父母又は祖父母については、 < A > 歳以上であること。
2 子又は孫については、< B >歳に達する日以後の最初の3月 31 日までの間にあること。
3 兄弟姉妹については、 < B > 歳に達する日以後の最初の 3 月 31 日までの間にあること又は < A > 歳以上であること。
4 前三号の要件に該当しない夫、子、父母、孫、祖父母又は兄弟姉妹については、厚生労働省令で定める障害の状態にあること。
傷病補償年金の受給者が当該傷病が原因で死亡した場合には、その死亡の当時その収入によって生計を維持していた妻は、遺族補償年金を受けることができる。
労働者の死亡当時その収入によって 生計を維持していた妻 は、遺族補償年金を受けることができます。妻は、「生計維持要件」は満たす必要はありますが、年齢要件・障害要件は問われません。
なお、「業務上の死亡」とは、即死又は業務上の負傷若しくは疾病に起因する死亡をいいます。「傷病補償年金の受給者が 当該傷病が原因 で死亡」した場合は、業務上の死亡に当たります。
労働者が業務災害により死亡した場合、当該労働者と同程度の収入があり、生活費を分担して通常の生活を維持していた妻は、一般に「労働者の死亡当時その収入によって生計を維持していた」ものにあたらないので、遺族補償年金を受けることはできない。
「労働者の死亡当時その収入によって生計を維持していた」とは、「もつぱら又は主として労働者の収入によって生計を維持されていることを要せず、 労働者の収入によって生計の一部を維持されていれば足りる 。したがって、 いわゆる共稼ぎもこれに含まれる 。」とされています。
問題文の妻は、遺族補償年金を受けることができます。
( 昭 41.1.31 基発第 73 号 )
遺族補償年金を受けることができる、障害の状態にある遺族の障害の状態について、労災保険法施行規則第 15 条は、「障害の状態は、身体に別表第1の障害等級の < A > に該当する障害がある状態又は負傷若しくは疾病が治らないで、身体の機能若しくは精神に、 < B > が高度の制限を受けるか、若しくは < B > に高度の制限を加えることを必要とする程度以上の障害がある状態とする。」と定めている。
妻である労働者の死亡当時、無職であった障害の状態にない 50 歳の夫は、労働者の死亡の当時その収入によって生計を維持していたものであるから、遺族補償年金の受給資格者である。
「障害の状態にない 50 歳の夫」は、年齢要件も障害要件も満たしませんので、遺族補償年金は受けられません。
業務上の災害により死亡した労働者 Y には 2 人の子がいる。 1 人は Y の死亡の当時 19 歳であり、 Y と同居し、 Y の収入によって生計を維持していた大学生で、もう 1 人は、 Y の死亡の当時 17 歳であり、 Y と離婚した元妻と同居し、 Y が死亡するまで、 Y から定期的に養育費を送金されていた高校生であった。 2 人の子は、遺族補償年金の受給資格者であり、同順位の受給権者となる。
Y の死亡の当時 19 歳の大学生は、障害要件を満たさない場合は、遺族補償年金の受給資格者になりません。
労働者の死亡当時、胎児であった子は、労働者の死亡の当時その収入によって生計を維持していたものとはいえないため、出生後も遺族補償年金の受給資格者ではない。
労働者の死亡の当時 胎児であった子が出生したとき は、「 将来に向かって 、その子は、労働者の死亡の当時その収入によって生計を維持していた子」とみなされます。出生時から将来に向かって受給資格者となります。
遺族補償給付を受ける権利を有する遺族が妻であり、かつ、当該妻と生計を同じくしている遺族補償年金を受けることができる遺族がない場合において、当該妻が 55 歳に達したとき(労災保険法別表第一の厚生労働省令で定める障害の状態にあるときを除く。)は、その達した月から遺族補償年金の額を改定する。
その達した月からではなく「翌月から」遺族補償年金の額が改定されます。
遺族が 55 歳未満で障害の状態にない妻 1 人の場合、遺族補償年金の額は給付基礎日額の 153 日分です。当該妻が 55 歳に達したときは、「 175 日分」に改定されます。
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労災保険法「障害補償年金の改定」
「 障害補償年金 」を受ける労働者の障害の程度が、自然的に増進又は軽減した場合は、新たに該当した障害等級に応ずる障害補償給付が支給されます。
法第 15 条の2(障害補償年金の改定)
障害補償年金 を受ける労働者の当該 障害の程度に 変更があった ため、 新たに他の障害等級に該当するに至った 場合には、政府は、厚生労働省令で定めるところにより、 新たに該当するに至った 障害等級に応ずる 障害補償年金又は障害補償一時金を支給する ものとし、その後は、 従前の障害補償年金は、支給しない 。
・「 障害補償年金 」を受ける労働者に限られます。
「 障害補償 一時金 」を受けた場合は、その後、障害の程度に変更があっても、適用されません。
・「障害の程度に変更があった」とは、自然的経過により増進し、又は軽減したことです。
1級の年金が支給され、3級の年金は支給されません ( 年金の額の改定 )
9級の一時金が支給され、 7 級の年金は支給されません(年金の打ち切り)
障害補償年金を受ける者の障害の程度について自然的経過により変更があった場合には、新たに該当することとなった障害等級に応ずる障害補償給付が支給され、その後は、従前の障害補償年金は支給されない。
チェックポイントを赤字で入れました。
障害補償年金 (←「年金」に限られます。「一時金」は対象外ですので、「障害補償給付」となっていたら誤りです。) を受ける者の障害の程度について自然的経過により変更があった場合には、新たに該当することとなった障害等級に応ずる障害補償給付 (←障害補償年金と障害補償一時金です) が支給され、その後は、従前の障害補償年金は支給されない。
障害補償一時金を受けた者については、障害の程度が自然的経過により増進しても、障害補償給付の変更が問題となることはない。
「 障害補償一時金 」を受けた者については、障害の程度が自然的経過により増進又は軽減しても、障害補償給付の変更が問題となることはありません。うー
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今回のテーマは「加重障害」です。
「既に身体障害のあった者」が業務上の負傷又は疾病で、 同一の部位 の障害の程度が 重くなった 場合の扱いです。
・業務上でも業務外でも障害の事由は問われません
・障害補償給付の対象となる程度の身体障害があったものであれば該当します
既に身体障害 のあった者が、負傷又は疾病により 同一の部位 について 障害の程度を加重した 場合における当該事由に係る障害補償給付は、 現在の身体障害の該当する障害等級 に応ずる障害補償給付とし、その額は、 現在の身体障害の該当する障害等級 に応ずる障害補償給付の額から、 既にあつた身体障害の該当する障害等級 に応ずる障害補償給付の額を 差し引いた額による。
※現在の身体障害の該当する障害等級に応ずる障害補償給付が障害補償 年金( 7 級以上) で、既にあった身体障害の該当する障害等級に応ずる障害補償給付が障害補償 一時金( 8 級以下) である場合
→ 障害補償 一時金 の額を 25 で除して得た額で算定する
(一時金は、年金の 25 年分をまとめて支給する考え方なので)
<既存の障害も新たな障害も 7 級以上の場合>
既に業務災害による障害補償年金を受ける者が、新たな業務災害により同一の部位について身体障害の程度を加重した場合には、現在の障害の該当する障害等級に応ずる障害補償年金の額から、既存の障害の該当する障害等級に応ずる障害補償年金の額を差し引いた額の障害補償年金が支給され、その差額の年金とともに、既存の障害に係る従前の障害補償年金も継続して支給される。
既存の障害も現在の障害も業務災害で、かつ、両方とも 7 級以上(年金)の事例です。
・既存の障害 → 7級( 131 日分)
・加重後の現在の障害 → 3 級( 245 日分)
・既存の障害による7級( 131 日分)の障害補償年金は、継続して支給されます
・加重分の障害補償年金として、 7 級( 131 日分)と 3 級( 245 日分)の差額の 114 日分が支給されます。
<既存の障害も新たな障害も 8 級以下の場合>
障害等級認定基準についての行政通知によれば、既に右示指の用を廃していた(障害等級第 12 級の 9 、障害補償給付の額は給付基礎日額の 156 日分)者が、新たに同一示指を亡失した場合には、現存する身体障害に係る障害等級は第 11 級の 6 (障害補償給付の額は給付基礎日額の 223 日分)となるが、この場合の障害補償給付の額に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
A 給付基礎日額の 67 日分
B 給付基礎日額の 156 日分
C 給付基礎日額の 189 日分
D 給付基礎日額の 223 日分
E 給付基礎日額の 379 日分
A 給付基礎日額の 67 日分
「加重障害」に該当しますので、現存する障害等級第 11 級(給付基礎日額の 223 日分)と既存の障害等級第 12 級(給付基礎日額の 156 日分)の差額( 223 日分- 156 日分)で、障害補償給付の額は「 67 日分」となります。
<既存の障害が 8 級以下で新たな障害が 7 級以上の場合>
既に業務災害による障害の程度に応じて障害補償一時金を支給されていた者が新たな業務災害により同一の部位について障害の程度が加重され、それに応ずる障害補償年金が支給される場合には、その額は、原則として、既存の障害に係る障害補償一時金の額の 25 分の 1 を差し引いた額による。
例えば、既に業務災害により 10 級 の 障害補償一時金 を支給されていた者が、新たな業務災害により同一の部位について障害の程度が加重され、それに応ずる 5 級の 障害補償年金 が支給される 場合
→ 障害補償年金の額は、 5 級の障害補償年金( 1 年につき 184 日分)から既存の障害に係る 10 級の障害補償一時金の額の 25 分の 1 ( 302 日分× 25 分の 1 )を差し引いた額となります。
業務上の災害により既に1上肢の手関節の用を廃し第 8 級の6(給付基礎日額の 503 日分)と障害等級を認定されていた者が、復帰直後の新たな業務上の災害により同一の上肢の手関節を亡失した場合、現存する障害は第 5 級の 2 (当該障害の存する期間 1 年につき給付基礎日額の 184 日分)となるが、この場合の障害補償の額は、当該障害の存する期間 1 年につき給付基礎日額の何日分となるかについての次の記述のうち、正しいものはどれか。
支給される障害補償年金の額は、
( 184 日分)-( 503 日分× 25 分の1)= 163.88 日分となります。
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業務上の傷病が治ったときに身体障害が残った場合に、「障害補償給付」が支給されます。
障害補償給付には、「年金」と「一時金」があります。
① 障害補償給付は、厚生労働省令で定める 障害等級 に応じ 、 障害補償 年金 又は障害補償 一時金 とする。
② 障害補償年金又は障害補償一時金の額は、それぞれ、別表第一又は別表第二に規定する額とする。
障害補償給付には、「障害補償年金」と「障害補償一時金」があります。
1年につき給付基礎日額の 313 日分
障害補償給付を支給すべき身体障害の程度は 障害等級 で定められています。
1級から 14 級までに区分されていて、障害等級は、障害等級表に当てはめて決められるのが原則です。
厚生労働省令で定める障害等級表に掲げるもの以外の身体障害は、その障害の程度に応じて、同表に掲げる身体障害に準じて障害等級を定めることとされている。
障害等級表には類型的な障害のみ定められていますので、障害等級表に掲げられていない障害の等級については、その障害の程度に応じて、「障害等級表に掲げる身体障害に 準じて 障害等級を定める こと」になっています。
①原則 障害補償給付を支給すべき身体障害の障害等級は、 別表第一に定めるところによる 。
④準用 別表第一に掲げるもの以外の身体障害については、その障害の程度に応じ、 同表に掲げる身体障害に 準じて その障害等級を定める。
労災保険法施行規則第 14 条第 1 項は、「障害補償給付を支給すべき身体障害の障害等級は、別表第1に定めるところによる。」と規定し、同条第 2 項は、「別表第1に掲げる身体障害が2以上ある場合には、重い方の身体障害の該当する障害等級による。」と規定するが、同条第 3 項柱書きは、「第 < A > 級以上に該当する身体障害が 2 以上あるとき」は「前 2 項の規定による障害等級」を「 2 級」繰り上げた等級(同項第 2 号)、「第 < B > 級以上に該当する身体障害が2以上あるとき」は「前 2 項の規定による障害等級」を「 3 級」繰り上げた等級(同項第 3 号)によるとする。
同一の業務災害で身体障害が2以上ある場合は、「別表第一に掲げる 身体障害が2以上 ある 場合には、 重い方 の身体障害の該当する障害等級による。」とされるのが原則です。(則第 14 条第 2 項)
2以上の身体障害が残った場合は、重い方の等級で決定されるのが原則ですが、以下のように繰上げが行われることもあります。
第 13 級以上 に該当する身体障害が 2以上
重い方の等級を 1 級 繰り上げる
第8級以上 に該当する身体障害が 2以上
重い方の等級を 2級 繰り上げる
第5級以上 に該当する身体障害が 2以上
重い方の等級を 3級 繰り上げる
※「第 9 級と第 13 級」のみの例外
「第 9 級と第 13 級」の場合は併合により重い方の 9 級が 1 級繰り上げられ、 8 級となりますが、給付の額は 8 級の 503 日分ではなく、「 9 級( 391 日分)+ 13 級( 101 日分)」で 492 日分となります。
障害等級表に該当する障害が 2 以上あって厚生労働省令の定める要件を満たす場合には、その障害等級は、厚生労働省令の定めに従い繰り上げた障害等級による。具体例は次の通りである。
① 第 5 級、第 7 級、第 9 級の3障害がある場合 第 3 級
② 第 4 級、第 5 級の 2 障害がある場合 第 2 級
③ 第 8 級、第 9 級の2障害がある場合 第 7 級
① 第 5 級、第 7 級、第 9 級の3障害がある場合
→ 8級以上( 5 級と 7 級)が2つあるので、重い方の 5 級を 2 級繰り上げて「第 3 級」となります。
② 第 4 級、第 5 級の 2 障害がある場合
→ 5 級以上( 4 級と 5 級)が 2 つあるので、重い方の4級を3級繰り上げて「第 1 級」となります。問題文では第 2 級となっているので誤りです。
③ 第 8 級、第 9 級の2障害がある場合
→ 13級以上( 8 級と 9 級)が 2 つあるので、重い方の 8 級を 1 級繰り上げて「第 7 級」となります。
業務上の災害により、ひじ関節の機能に障害を残し(第 12級 の 6 )、かつ四歯に対し歯科補てつを加えた(第 14 級の 2 )場合の、障害補償給付を支給すべき身体障害の障害等級として正しいものはどれか。
「別表第一に掲げる 身体障害が2以上 ある 場合には、 重い方 の身体障害の該当する障害等級による。」とされていますので、重い方の「 12 級」となります。
なお、繰上げが行われるのは、「 13 級以上」が 2 つ以上ある場合です。問題文は「 13 級以上が 2 つ以上」に当てはまりませんので、繰上げは行われません。
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→ https://youtu.be/xHtYSKNl0FE?si=waB-ymdeCfByudAF
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労災保険法「打切補償を支払ったとみなす」
労働基準法では、解雇が制限されている期間があります。
労働基準法の条文を読んでみましょう
労基法第 19 条 ( 解雇制限 )
① 使用者は、労働者が 業務上 負傷し、又は疾病にかかり 療養のために休業する期間 及び その後 30 日間 並びに 産前産後の女性 が 第 65 条の規定によって休業する期間 及び その後 30 日間 は、 解雇してはならない 。
ただし、使用者が、労基法第 81 条の規定によって 打切補償 を支払う場合 又は 天災事変その他やむを得ない事由のために事業の継続が不可能となった場合 においては、この限りでない。
② 天災事変その他やむを得ない事由のために事業の継続が不可能となった場合 においては、その事由について 行政官庁の認定 を受けなければならない。
・労働者が 業務上 負傷し、又は疾病にかかり 療養 のために休業する期間 + その後 30 日間は 解雇してはならない
→ 業務上 の負傷又は疾病については、 使用者に補償する義務 があるからです。
→ (例外)使用者が、労基法第 81 条の規定によって 打切補償 を支払う場合は、 解雇できる
打切補償についても条文を読んでみましょう
労基法第 81 条 ( 打切補償 )
第 75 条 ( 療養補償 ) の規定によって補償を受ける労働者が、 療養開始後 3年 を経過しても負傷又は疾病が なおらない場合 においては、使用者は、 平均賃金の 1,200 日分の打切補償 を行い、そ の後はこの法律の規定による補償を行わなくてもよい 。
本来は、業務上の傷病が治るまで使用者には補償義務がありますが、療養開始後 3 年を経過しても治らない場合は、「打切補償」を行うことにより、その後の補償義務がなくなるという規定です。
◇ 業務上の傷病が治るまでは解雇できません。ただし、打切補償を行うことで使用者の補償義務がなくなれば、解雇制限が解除されます=解雇できるようになります。
◇ なお、実際は、業務上の傷病については、労災保険から保険給付が行われますので、使用者が療養補償を行うことはありません。
◇ そのため、療養開始後 3 年を経過した日に「傷病補償年金」を受けているとき、また 3 年を経過した日後に傷病補償年金を受けることとなったときは、打切補償を支払ったものとみなす規定があります。
では、労災保険法の条文を読んでみましょう
業務上 負傷し、又は疾病にかかった労働者が、当該負傷又は疾病に係る療養の開始後 3年を経過した日 において 傷病補償年金を受けている 場合又は 同日後 において 傷病補償年金を受けることとなった 場合には、労働基準法第 19 条第1項の規定の適用については、当該使用者は、それぞれ、当該 3年を経過した日 又は 傷病補償年金を受けることとなった日 において、同法第 81 条の規定により 打切補償を支払ったものとみなす 。
「打切補償」を支払ったとみなされるため、それ以後、解雇制限が解除されます。
では、過去問を解いてみましょう
業務上負傷し、又は疾病にかかった労働者が、当該負傷又は疾病に係る療養の開始後3年を経過した日において傷病補償年金を受けている場合には、労働基準法第 19 条第1項の規定の適用については、当該使用者は、当該3年を経過した日において、同法第 81 条の規定により < A > を支払ったものとみなす。
業務上負傷し、又は疾病にかかつた労働者が、当該負傷又は疾病に係る療養の開始後3年を経過した日において傷病補償年金を受けている場合には、労働基準法第 19 条第1項の規定の適用については、当該使用者は、当該3年を経過した日において同法第 81 条の規定による打切補償を支払ったものとみなされる。
療養開始後 3年を経過した日 に傷病補償年金を 受けている 場合には、使用者は、 3年を経過した日 に「打切補償」を支払ったものとみなされ、解雇制限が解除されます。
業務上負傷し、又は疾病にかかった労働者が、当該負傷又は疾病に係る療養の開始後3年を経過した日において傷病補償年金を受けている場合に限り、その日において、使用者は労働基準法第 81 条の規定による打切補償を支払ったものとみなされ、当該労働者について労働基準法第 19 条第 1 項の規定によって課せられた解雇制限は解除される。
療養の開始後3年を経過した日において傷病補償年金を受けている場合に「 限り」 の部分が誤りです。
「打切補償をしはらったもの」とみなされるパターンは2つあります。
・療養の開始後 3年を経過した日 において傷病補償年金を受けている場合
→ 3年を経過した日 に打切補償を支払ったものとみなす
・ 同日 後 (療養の開始後 3 年を経過した日 後 )において傷病補償年金を受けることとなった場合
→ 傷病補償年金を受けることとなった日 に打切補償を支払ったものとみなす
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最初に、傷病補償年金について下の図①でイメージしましょう。
③ 傷病補償年金は、業務上負傷し、又は疾病にかかった労働者が、当該負傷又は疾病に係る 療養の開始後1年6か月を経過した日 において次の各号のいずれにも該当するとき、又は 同日後 次の各号のいずれにも該当することとなったときに、その状態が継続している間、当該労働者に対して支給する。
( 1 ) 当該負傷又は疾病が 治っていない こと。
( 2 ) 当該負傷又は疾病による障害の程度が 厚生労働省令で定める傷病等級( 1 級~ 3 級)に該当する こと。
② 傷病補償年金を受ける者には、休業補償給付は、行わない。
★傷病補償年金の支給についてポイント
傷病補償年金は、他の保険給付と違い、 支給の請求は不要 です。
支給の決定は、請求によってではなく、 政府の職権 で行われます。支給事由に該当したときは、所轄労働基準監督署長が支給決定を行います。
では、過去問を解いてみましょう
療養補償給付は、傷病補償年金と併給される場合がある。
どちらも「治る前」の給付で、療養補償給付は治療のため、傷病補償年金は所得補償のためのものですので、併給される場合があります。
休業補償給付と傷病補償年金は、併給されることはない。
休業補償給付と傷病補償年金は、どちらも所得補償ですので、併給されません。
休業補償給付から傷病補償年金への切り替えについて下の図②でイメージしましょう
傷病補償年金の支給要件について、障害の程度は、 6 か月以上の期間にわたって存する障害の状態により認定するものとされている。
傷病補償年金の障害の程度は、 6 か月以上 の期間にわたって存する障害の状態により認定されます。
所轄労働基準監督署長は、業務上の事由により負傷し、又は疾病にかかった労働者が療養開始後 1 年 6 か月経過した日において治っていないときは、同日以降 1 か月以内に、当該労働者から「傷病の状態等に関する届」に医師又は歯科医師の診断書等の傷病の状態の立証に関し必要な資料を添えて提出させるものとしている。
療養開始後 1 年 6 か月を経過した日 に 治っていない 労働者は、同日以降 1 か月以内に 、「傷病の状態等に関する届」を提出しなければなりません。所轄労働基準監督署長が支給事由に該当するか否か認定するためです。
(則第 18 条の2第 1 項)
※療養の開始後1年6か月を経過しても治っておらず、傷病補償年金の支給決定を受けるに至っていない場合
→ 毎年1月1日から同月末日までの間 に休業補償給付を請求する際に、合わせて、「傷病の状態に関する報告書」も所轄労働基準監督署長に提出しなければなりません。
傷病補償年金又は傷病年金は、業務上の事由又は通勤により被災した労働者が所定の支給要件に該当した場合に所轄労働基準監督署長が職権で支給の決定を行うものであり、被災労働者が支給の請求を行う必要はないが、当該障害の程度が重くなったときは、被災労働者が傷病補償年金又は傷病年金の変更についての請求書を提出する必要がある。
障害の程度が重くなったときは、「変更についての請求書を提出する必要がある」の部分が誤りです。
障害の程度が、軽くなったり重くなったりして、傷病等級に変更があったときは、「請求」ではなく、所轄労働基準監督署長の職権で変更に関する決定が行われます。
傷病補償年金を受ける労働者の当該障害の程度に 変更があった ため、新たに 他の傷病等級に該当するに至った 場合には、政府は、厚生労働省令で定めるところにより、 新たに該当するに至った傷病等級に応ずる傷病補償年金を支給する ものとし、その後は、従前の傷病補償年金は、支給しない。
則第 18 条の3 ( 傷病補償年金の変更 )
所轄労働基準監督署長 は、法第 18 条の2に規定する場合には、当該労働者について傷病等級の変更による傷病補償年金の 変更に関する決定をしなければならない 。
傷病補償年金を受ける労働者の障害の程度に変更があり、新たに他の傷病等級に該当するに至った場合には、所轄労働基準監督署長は、裁量により、新たに該当するに至った傷病等級に応ずる傷病補償年金を支給する決定ができる。
障害の程度に変更があり、新たに他の傷病等級に該当するに至った場合には、所轄労働基準監督署長は、「傷病等級の変更による傷病補償年金の 変更に関する決定をしなければならない 」です。
傷病補償年金の受給者の障害の程度が軽くなり、厚生労働省令で定める傷病等級に該当しなくなった場合には、当該傷病補償年金の受給権は消滅するが、なお療養のため労働できず、賃金を受けられない場合には、労働者は休業補償給付を請求することができる。
傷病等級に該当しなくなった場合には、傷病補償年金の受給権は消滅します。
ただし、なお療養のため労働できず、賃金を受けられない場合には、労働者は休業補償給付を請求することができます。
傷病補償年金から休業補償給付の切り替えについて、下の図③でイメージしましょう。
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労災保険法「休業補償給付の支給要件」
今回のテーマは「休業補償給付」の支給要件です。
業務上の傷病により、仕事に就けないときに支給されます。
休業補償給付は、労働者が 業務上 の負傷又は疾病による 療養のため労働することができない ために 賃金を受けない日 の 第4日目 から支給するものとし、その額は、 1日 につき 給付基礎日額の 100 分の 60 に 相当する額とする。
ただし、労働者が業務上の負傷又は疾病による療養のため 所定労働時間のうちその一部分についてのみ 労働する日若しくは賃金が支払われる休暇 ( 以下「部分算定日」という。 ) 又は複数事業労働者の部分算定日に係る休業補償給付の額は、 給付基礎日額 ( 最高限度額を給付基礎日額とすることとされている場合にあっては、 最高限度額の適用がない ものとした場合における給付基礎日額 ) から部分算定日に対して支払われる賃金の額を控除して得た額 ( 当該控除して得た額が最高限度額を超える場合にあっては、最高限度額に相当する額 ) の 100 分の 60 に相当する額とする。
(給付基礎日額-部分算定日に対して支払われる賃金の額)× 100 分の 60
労災保険法第 8 条の 2 第 2 項は、業務災害により休業補償給付を支給すべき事由が生じた日が当該休業補償給付に係る療養を開始した日から起算して 3 年を経過した日以後の日である場合において、同条同項各号のいずれかに該当するときは、当該休業補償給付を受けるべき者の休業給付基礎日額は、当該者の基準日(当該休業補償給付を受けるべき者の当該休業補償給付を支給すべき事由が生じた日の属する四半期の初日 ) における年齢の属する年齢階層について厚生労働大臣が定めた額とする旨規定している。
休業給付基礎日額に年齢階層別の最低・最高限度額が適用される時期についての問題です。
療養を開始した日から起算して「 3 年」ではなく「 1 年 6 か月」を経過した日以後の日から年齢階層別の最低・最高限度額が適用されます。
年齢については、「四半期の初日」で適用されるのもポイントです。
労災保険法第 14 条第 1 項は、「休業補償給付は、労働者が業務上の負傷又は疾病による < A > のため労働することができないために賃金を受けない日の第 < B > 日目から支給するものとし、その額は、一日につき給付基礎日額の < C > に相当する額とする。ただし、労働者が業務上の負傷又は疾病による < A > のため所定労働時間のうちその一部分についてのみ労働する日若しくは賃金が支払われる休暇 ( 以下この項において「部分算定日」という。 ) 又は複数事業労働者の部分算定日に係る休業補償給付の額は、給付基礎日額 ( 第8条の2第2項第2号に定める額 ( 以下この項において「最高限度額」という。 ) を給付基礎日額とすることとされている場合にあつては、同号の規定の適用がないものとした場合における給付基礎日額 ) から部分算定日に対して支払われる賃金の額を控除して得た額 ( 当該控除して得た額が最高限度額を超える場合にあつては、最高限度額に相当する額 ) の < C > に相当する額とする。」と規定している。
① 100 分の 50 ② 100 分の 60 ③ 100 分の 70 ④ 100 分の 80
⑤ 2 ⑥ 3 ⑦ 4 ⑧ 7 ⑭ 賃金 ⑮ 通院
< C > ② 100 分の 60
休業補償給付は、業務上の傷病による療養のため労働することができないために賃金を受けない日の 4 日目から支給されるが、休業の初日から第 3 日目までの期間は、事業主が労働基準法第 76 条に基づく休業補償を行わなければならない。
休業の初日から第 3 日目までの期間は、休業補償給付は支給されません。
そのため、休業の初日から第 3 日目までの期間は、事業主は、労働基準法第 76 条に基づく休業補償を行わなければなりません。
なお、複数業務要因災害と通勤災害については、労働基準法の補償責任が規定されていませんので、事業主による休業補償は義務付けられていません。
会社の所定休日においては、労働契約上賃金請求権が生じないので、業務上の傷病による療養中であっても、当該所定休日分の休業補償給付は支給されない。
「 休日又は出勤停止の懲戒処分 を受けた等の理由で雇用契約上賃金請求権を有しない日についても、休業補償給付は支給される」とされています。
(昭 58.10.13 最高裁判所第一小法廷)
休業補償給付は、労働者が業務上の傷病により療養のため労働不能の状態にあって賃金を受けることができない場合であっても、出勤停止の懲戒処分を受けたために雇用契約上の賃金請求権を有しない場合には支給されない。
出勤停止の懲戒処分を受けたために雇用契約上の賃金請求権を有しない場合でも、休業補償給付は支給されます。
業務上の傷病により、所定労働時間の全部労働不能で半年間休業している労働者に対して、事業主が休業中に平均賃金の6割以上の金額を支払っている場合には、休業補償給付は支給されない。
休業補償給付は、 「賃金を受けない日」 について支給されます。
「賃金を受けない日」には、「全部を受けない日」と「一部を受けない日」があります。
「一部を受けない日(=一部を受ける日)」は、「全部労働不能」の場合は、「 平均賃金の 60 %未満 の金額しか受けない日」とされています。
問題文のように、「所定労働時間の 全部労働不能 」の労働者に対して、事業主が休業中に 平均賃金の 6割以上 の金額 を支払っている場合は、「賃金を受けない日」に当たりませんので、休業補償給付は支給されません。
⑦【 H30 年出題】 ※改正による修正あり
業務上の傷病により、所定労働時間の一部分についてのみ労働する日若しくは賃金が支払われる休暇 ( 以下「部分算定日」という。 ) 又は複数事業労働者の部分算定日の休業補償給付の額は、療養開始後 1 年 6 か月未満の場合には、休業給付基礎日額から部分算定日に対して支払われる賃金の額を控除して得た額の 100 分の 60 に相当する額である。
問題文に「療養開始後 1 年 6 か月未満」とありますので、年齢階層別の最低・最高限度額の適用がない前提です。
「部分算定日」の休業補償給付の額は、(「休業給付基礎日額」-「部分算定日に対して支払われる賃金の額」)× 100 分の 60 で計算します。
労働者が業務上の負傷又は疾病による療養のため所定労働時間のうちその一部分のみについて労働し、当該労働に対して支払われる賃金の額が給付基礎日額の 20 %に相当する場合、休業補償給付と休業特別支給金とを合わせると給付基礎日額の 100 %となる。
・休業補償給付の額は、( 100 %- 20 %)× 100 分の 60 = 48 %
・休業特別支給金の額は、( 100 %- 20 %)× 100 分の 20 = 16 %
すべて合わせても 100 %になりません。
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時間外労働、休日労働、深夜労働をさせた場合、使用者は割増賃金を支払わなければなりません。
法第 37 条第 1 項 ( 時間外、休日割増賃金 )
① 使用者が、第 33 条又は第 36 条第1項の規定により 労働時間を延長 し、又は 休日 に労働させた場合においては、その時間又はその日の労働については、 通常の労働時間又は労働日 の賃金の計算額の 2割5分以上5割以下の範囲内でそれぞれ政令で定める率以上 の率で計算した割増賃金を支払わなければならない。
ただし、当該延長して労働させた時間が 1か月について 60 時間を超えた 場合においては、その超えた時間の労働については、通常の労働時間の賃金の計算額の 5割以上の率 で計算した割増賃金を支払わなければならない。
法第 37 条第 4 項 (深夜 割増賃金 )
④ 使用者が、 午後 10 時から午前5時まで ( 厚生労働大臣が必要であると認める場合においては、その定める地域又は期間については 午後 11 時から午前6時まで ) の間において労働させた場合においては、その時間の労働については、 通常の労働時間 の賃金の計算額の 2割5分以上の率 で計算した割増賃金を支払わなければならない。
1 か月 60 時間を超えた場合
※時間外労働と深夜労働が重なった場合 → 25 % +25 %= 50 %以上
※休日労働と深夜労働が重なった場合 → 35 % +25 %= 60 %以上
最高裁判所は、労働基準法第 41 条第 2 号に定めるいわゆる管理監督者に該当する労働者が、使用者に、同法第 37 条第 3 項(現行同条第 4 項)に基づく深夜割増賃金を請求することができるかという点をめぐって、次のように判示した。
「労基法(労働基準法)における労働時間に関する規定の多くは、その < A > に関する規制について定めており、同法 37 条1項は、使用者が労働時間を延長した場合においては、延長された時間の労働について所定の割増賃金を支払わなければならないことなどを規定している。他方、同条3項は、使用者が原則として < B > の間において労働させた場合においては、その時間の労働について所定の割増賃金を支払わなければならない旨を規定するが、同項は、労働が1日のうちのどのような時間帯に行われるかに着目して深夜労働に関し一定の規制をする点で、労働時間に関する労基法中の他の規定とはその趣旨目的を異にすると解される。
④ 午後 10 時から午前 5 時まで ⑤ 午後 10 時から午前6時まで
⑥ 午後 11 時から午前 5 時まで ⑦ 午後 11 時から午前6時まで
⑧ 時間帯 ⑬ 長さ ⑭ 密度 ⑳ 割増
< B > ④ 午後 10 時から午前 5 時まで
(平 21.12.18 最高裁判所第二小法廷 ことぶき事件)
・労基法の労働時間に関する規定の多くは、その 長さ に関する規制について定めている
・第 37 条4項は、使用者が原則として 午後 10 時から午前 5 時まで の間において労働させた場合に、その時間の労働について所定の割増賃金を支払わなければならない旨を規定している。
労働が1日のうちのどのような 時間帯 に行われるかに着目して 深夜労働 に関し一定の規制をする点で、労働時間に関する労基法中の他の規定とはその趣旨目的を異にする
・労基法 41 条2号の規定によって同法 37 条4項の適用が除外されることはない
・ 管理監督者 に該当する労働者は 深夜割増賃金を請求することができる
休日労働が、 8 時間を超え、深夜業に該当しない場合の割増賃金は、休日労働と時間外労働の割増率を合算しなければならない。
休日労働が、 8 時間を超えても、深夜業に該当しない場合は、時間外労働の割増率を合算する必要はありません。
( H11.3.31 基発 168 号)
なお、休日労働が深夜に及んだ場合は、休日労働と深夜労働の割増率を合算した 「 6 割以上」となります。
( H6.1.4 基発 1 号)
労働基準法第 35 条に定めるいわゆる法定休日を日曜とし、月曜から土曜までを労働日として、休日及び労働時間が次のように定められている製造業の事業場における、労働に関する時間外及び休日の割増賃金に関する問題です。
始業時刻:午前 10 時、終業時刻:午後 5 時、休憩:午後 1 時から 1 時間
日曜に 10 時間の労働があると、休日割増賃金の対象になるのは 8 時間で、 8 時間を超えた 2 時間は休日労働に加えて時間外労働も行われたことになるので、割増賃金は、休日労働に対する割増率に時間外労働に対する割増率を加算する必要がある。
日曜に 10 時間の労働があったとしても、 8 時間を超えた 2 時間は時間外労働にはなりません。
割増賃金は、深夜の時間帯でなければ、「休日労働に対する割増率」のみで計算します。
日曜の午後 8 時から月曜の午前 3 時まで勤務した場合、その間の労働は全てが休日割増賃金対象の労働になる。
休日労働となるのは、 法定休日 (問題文の場合は日曜)の 午前 0 時から午後 12 時まで です。
法定休日の勤務が延長されて翌日に及んだ場合、 3 割 5 分以上で計算しなければならないのは、 法定休日 (問題文の場合は日曜)の 午前 0 時から午後 12 時まで の間に労働した部分です。
日曜の午後 8 時から月曜の午前 3 時まで勤務した場合、休日割増賃金対象の労働になるのは、日曜の午後 8 時から午後 12 時までです。
( H6.5.31 基発 331 号)
土曜の時間外労働が日曜の午前 3 時まで及んだ場合、日曜の午前 3 時までの労働に対する割増賃金は、土曜の勤務における時間外労働時間として計算される。
「 法定休日の午前 0 時から午後 12 時まで 」は休日割増賃金の対象になります。
土曜の時間外労働が日曜の午前 3 時まで及んでも、日曜の午前 0 時から午前 3 時までは、「休日割増」となり、土曜の勤務の時間外労働時間として計算されるのは、土曜の午後 12 時までです。
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労働義務のある日を「労働日」、労働義務のない日を「休日」といいます。
労働基準法では、原則として、毎週少なくとも 1 回の休日を与えることが義務付けられています。
では、休日について条文を読んでみましょう
① 使用者は、労働者に対して、 毎週少くとも1回の休日 を与えなければならない。
② 前項の規定は、 4週間を通じ4日以上の休日 を与える使用者については適用しない。
第 35 条で規定されている休日を「法定休日」といいます。
「休日」の過去問を解いてみましょう
< 4 週を通じ 4 日以上の休日>
使用者が、労働者に対して、 4 週間を通じ4日以上の休日を与え、その 4 週間の起算日を就業規則その他これに準じるものにおいて明らかにしているときには、当該労働者に、毎週少なくとも 1 回の休日を与えなくても、労働基準法第 35 条違反とはならない。
毎週少なくとも 1 回の休日を与えることが原則ですが、例外で、 4 週間を通じ4日以上の休日を与えることもできます。その場合は、その 4 週間の起算日 を就業規則その他これに準じるものにおいて 明らかにする ことが必要です。
(則第 12 条の2第 2 項)
4週間を通じ 4 日の休日を与える変形休日制を採用している事業場にあっては、年間のどの 4 週間を区切っても、その中に 4 日の休日がなければならない。
「年間のどの 4 週間を区切っても、その中に 4 日の休日がなければならない。」は誤りです。
特定の 4 週間に 4 日の休日があればよいとされています。どの 4 週間を区切っても 4 日の休日が与えられていなければならない趣旨ではありません。
(昭 23.9.20 基発 1384 号)
労働基準法第 35 条に定める「一回の休日」は、 24 時間継続して労働義務から解放するものであれば、起算時点は問わないのが原則である。
単に 24 時間継続して労働義務から解放しても休日になりません。
休日は、「暦日」を意味しますので、午前 0 時から午後 12 時までの単位となります。
(昭 23.4.5 基発 535 号)
労働基準法第 35 条に定める休日は、原則として暦日を意味するものと解されており、例えば、午前 8 時から翌日の午前 8 時までの労働と、同じく午前 8 時から翌日の午前 8 時までの非番とを繰り返す一昼夜交代勤務の場合に、非番の継続 24 時間の間労働義務がないとしても、同条の休日を与えたものとは認められない。
問題文のような一昼夜交代勤務の場合に、非番の継続 24 時間の間は、労働義務がないとしても、休日となりません。
(昭 23.11.9 基収 2968 号)
< 8 時間3交替制勤務の休日>
①番方編成による交替制によることが就業規則等により定められており、制度として運用されていること、及び②各番方の交替が規則的に定められているものであって、勤務割表等によりその都度設定されるものではないことの要件を満たす 8 時間3交替制勤務の事業場において、使用者が暦日ではない、継続 24 時間の休息を与えても、労働基準法第 35 条の休日を与えたことにはならない。
問題文のような条件を満たす番方編成による交替制の「休日」については、暦日ではない 「継続 24 時間」の休息 を与えれば差し支えないとされています。
(昭 63.3.14 基発 150 号)
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休日の与え方<例外・変形休日制>
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◇ 労働基準法では、労働時間の上限が定められています。(法定労働時間といいます)
法定労働時間は、原則 1 週 40 時間・ 1 日 8 時間で、使用者は、法定労働時間を超えて労働させることはできません。
◇ ただし、「 36 協定」を締結し、それを所轄労働基準監督署長に届け出た場合は、適法に、時間外労働をさせることができます。
なお、時間外労働させた時間については、割増賃金の支払が義務付けられています。
◇ ちなみに、ここでいう「時間外労働」とは、「法定労働時間を超える時間」のことです。
例えば、 9 時始業~ 17 時終業(休憩 1 時間)の労働者に、 18 時まで残業させる場合は三六協定も割増賃金も不要です。
所定労働時間が 7 時間ですので、 1 時間延長しても、トータルの労働時間は 8 時間だからです。
問題を解きながら「時間外労働」を確認しましょう
<法定労働時間を超えない残業>
1日の所定労働時間が 8 時間の事業場において、 1 時間遅刻をした労働者に所定の終業時刻を 1 時間繰り下げて労働させることは、時間外労働に従事させたことにはならないので、労働基準法第 36 条に規定する協定がない場合でも、労働基準法第 32 条違反ではない。
労働基準法第 32 条で定められている労働時間は、 「実労働時間」 をいいます。
遅刻をした時間分だけ終業時刻を繰り下げて労働させても、 1 日の実労働時間を通算して 8 時間を超えないときは、時間外労働に従事させたことにはなりません。 36 協定がない場合でも、労働基準法第 32 条には違反しません。
(平 11.3.31 基発 168 号)
就業規則に所定労働時間を 1 日 7 時間、 1 週 35 時間と定めたときは、 1 週 35 時間を超え 1 週間の法定労働時間まで労働時間を延長する場合、各日の労働時間が 8 時間を超えずかつ休日労働を行わせない限り、労働基準法第 36 条第 1 項の協定をする必要はない。
所定労働時間が 1 日 7 時間、 1 週 35 時間の場合で、 1 週 35 時間を超えて労働時間を延長しても、 1 週間の実労働時間が法定労働時間以内で、各日の労働時間が 8 時間以内かつ休日労働を行わせない限り、 36 協定を締結する必要はありません。
(平 11.3.31 基発 168 号)
<労働者が時間外労働を行う義務>
労働基準法第 32 条の労働時間を延長して労働させることにつき、使用者が、当該事業場の労働者の過半数で組織する労働組合等と書面による協定(いわゆる36協定)を締結し、これを所轄労働基準監督署長に届け出た場合において、使用者が当該事業場に適用される就業規則に当該36協定の範囲内で一定の業務上の事由があれば労働契約に定める労働時間を延長して労働者を労働させることができる旨を定めていたとしても、36協定は私法上の権利義務を設定する効果を有しないため、当該就業規則の規定の内容が合理的なものであるか否かにかかわらず、労働者は労働契約に定める労働時間を超えて労働をする義務を負わないとするのが、最高裁判所の判例である。
使用者が当該事業場に適用される就業規則に当該36協定の範囲内で一定の業務上の事由があれば労働契約に定める 労働時間を延長して労働者を労働させることができる旨を定めている ときは、当該就業規則の規定の内容が 合理的なもの である限り、それが具体的な労働契約の内容となるため、労働者は、労働契約に定める 労働時間を超えて労働をする 義務を負う とされています。
(平 3.11.28 最高裁判所第一小法廷 日立製作所武蔵工場事件)
なお、「36協定」を締結し届け出た場合、使用者は適法に時間外労働をさせることができるようになります。(免罰効果が生じます。)
しかし、問題文にあるように、 36協定には、私法上の権利義務を設定する効果は有りません。 「労働者の民事上の義務は、36協定から直接生じるものではなく、労働協約、就業規則等の根拠が必要なものである。」とされています。
労働基準法第 37 条は、「使用者が、第 33 条又は前条第 1 項の規定により労働時間を延長し、又は休日に労働させた場合」における割増賃金の支払について定めているが、労働基準法第 33 条又は第 36 条所定の条件を充足していない違法な時間外労働ないしは休日労働に対しても、使用者は同法第 37 条第 1 項により割増賃金の支払義務があり、その義務を履行しないときは同法第 119 条第 1 号の罰則の適用を免れないとするのが、最高裁判所の判例である。
36協定を締結していないなど違法な時間外労働・休日労働に対しても、使用者には割増賃金の支払義務があり、その義務を履行しないときは罰則の適用は免れません。
「適法な時間外労働等について割増賃金支払義務があるならば、違法な時間外労働等の場合には一層強い理由でその支払義務あるものと解すべきは事理の当然とすべきである」とされています。
(昭 35.7.14 最高裁判所第一小法廷 小島撚糸事件)
<時間外労働が翌日に及んだ場合>
労働基準法第 35 条に定めるいわゆる法定休日を日曜とし、月曜から土曜までを労働日として、休日及び労働時間が次のように定められている製造業の事業場における、労働に関する時間外及び休日の割増賃金についての問題です。
始業時刻:午前 10 時、終業時刻:午後 5 時、休憩;午後 1 時から 1 時間
月曜の時間外労働が火曜の午前 3 時まで及んだ場合、火曜の午前 3 時までの労働は、月曜の勤務における 1 日の労働として取り扱われる。
「 1 日」とは午前 0 時から午後 12 時までのいわゆる暦日をいいます。
ただし、継続勤務が2暦日にわたる場合は、暦日を異にする場合でも 1 勤務として取り扱われます。
月曜の時間外労働が火曜の午前 3 時まで及んだ場合、火曜の午前 3 時までの労働は、 始業時刻の属する日である 月曜の勤務における 1 日の労働 として取り扱われます。
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◇「事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合」
◇労働者の過半数で組織する労働組合がない場合は
「労働者の過半数を代表する者」
との書面による協定のことです。
労働基準法の労働時間の上限は、原則として 1 週 40 時間、 1 日 8 時間です。
その時間を超えて労働させることは労働基準法に反しますが、 「労使協定」を締結し、労使協定を所轄労働基準監督署長に届け出た場合 は、免罰効果が生じ、労働時間を延長させることができます。
使用者は、当該事業場に、 労働者の過半数で組織する労働組合 がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては 労働者の過半数を代表する者 との 書面による協定 をし、厚生労働省令で定めるところによりこれを 行政官庁に届け出た場合 においては、労働時間又は休日に関する規定にかかわらず、そ の協定で定めるところ によって 労働時間を延長し、又は休日に労働させることができる 。
「36協定」とは、法第 36 条に規定されている労使協定のことです。
過去問でポイントを確認しましょう
< 36 協定の免罰効力が生ずる要件>
労働基準法第 36 条に定めるいわゆる 36 協定は、これを所轄労働基準監督署長に届け出てはじめて使用者が労働者に適法に時間外労働又は休日労働を行わせることを可能とするのであって、法定労働時間を超えて労働させる場合、単に同協定を締結したのみでは、労働基準法違反の責めを免れない。
・ 36 協定は、これを 所轄労働基準監督署長に届け出て はじめて使用者が労働者に適法に時間外労働又は休日労働を行わせることが可能になる(免罰効果が生じる)
・法定労働時間を超えて労働させる場合、 単に同協定を締結したのみ では、 労働基準法違反の責めを免れない
令和 3 年 4 月 1 日から令和 4 年 3 月 31 日までを有効期間とする書面による時間外及び休日労働に関する協定を締結し、これを令和 3 年 4 月 9 日に厚生労働省令で定めるところにより所轄労働基準監督署長に届け出た場合、令和 3 年 4 月 1 日から令和 3 年 4 月 8 日までに行われた法定労働時間を超える労働は、適法なものとはならない。
36協定を締結したのみでは、免罰効果は生じません。 所轄労働基準監督署長に届け出て はじめて使用者が労働者に 適法に時間外労働又は休日労働を行わせることが可能 になります。
有効期間が令和 3 年 4 月 1 日から令和 4 年 3 月 31 日までの労使協定を締結し、これを令和 3 年 4 月 9 日に所轄労働基準監督署長に届け出た場合、届出日の令和 3 年 4 月 9 日以降は、適法に時間外労働を行わせることができます。
しかし、届出前の令和 3 年 4 月 1 日から令和 3 年 4 月 8 日までに行われた法定労働時間を超える労働は、労働基準法違反の責は免れません。
<時間外又は休日労働命令に服すべき労働者の民事上の義務>
労働基準法第 36 条は、時間外又は休日労働を適法に行わせるための手続を規定したものであるから、時間外又は休日労働命令に服すべき労働者の民事上の義務は、同条に定めるいわゆる 36 協定から直接当然に生ずるものではない。
「労働基準法上の 労使協定の効力 は、その協定に定めるところによって労働させても 労働基準法に違反しないという 免罰効果 をもつ ものであり、 労働者の民事上の義務 は、当該協定から直接生じるものではなく、 労働協約、就業規則等の根拠が必要 なものであること。」とされています。
労働者が、時間外又は休日労働命令に服すべき義務は、 36 協定から直接当然に生ずるものではなく、 労働協約、就業規則等の根拠が必要 です。
使用者が労働者に対し時間外労働を命じる場合について、「労働基準法〔…〕 32 条の労働時間を延長して労働させることにつき、使用者が、当該事業場の労働者の過半数で組織する労働組合等と書面による協定(いわゆる三六協定)を締結し、これを所轄労働基準監督署長に届け出た場合において、使用者が当該事業場に適用される就業規則に当該三六協定の範囲内で一定の業務上の事由があれば労働契約に定める労働時間を延長して労働者を労働させることができる旨定めているときは、当該就業規則の規定の内容が < A > ものである限り、それが具体的な労働契約の内容をなすから、右就業規則の規定の適用を受ける労働者は、その定めるところに従い、労働契約に定める労働時間を超えて労働をする義務を負うものと解するを相当とする〔…〕」というのが最高裁判所の判例である。
・使用者が、三六協定を締結し、これを所轄労働基準監督署長に届け出た
(使用者は適法に時間外労働をさせることができる=免罰効果が生じる)
・使用者が 就業規則 に当該三六協定の範囲内で一定の業務上の事由があれば労働契約に定める 労働時間を延長して労働者を労働させることができる 旨定めている
就業規則の規定の内容が合理的なものである限り、それが 具体的な労働契約の内容をなす
就業規則の規定の適用を受ける労働者は、その定めるところに従い、 労働契約に定める労働時間を超えて労働をする義務を負う
(平 3.11.28 最高裁判所第一小法廷 日立製作所武蔵工場事件)
事業場の労働者の過半数で組織する労働組合がある場合において、使用者が、その労働組合と 36 協定を締結し、これを行政官庁に届け出た場合、その協定が有する労働基準法上の効力は、当該組合の組合員でない他の労働者にも及ぶ。
事業場の労働者の過半数で組織する労働組合と使用者が 36 協定を締結し、これを行政官庁に届け出た場合、協定の効力は、当該組合の組合員でない他の労働者にも及びます。
(昭 23.4.5 基発 535 号)
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「労働時間」とは、労働者が使用者の「指揮命令下」に置かれている時間のことをいいます。
「休憩時間」は、労働から解放される時間ですので、労働時間ではありません。
例えば、始業 9 時、終業 18 時、休憩 12 時~ 13 時の場合の労働時間は次のようになります。
・拘束時間 → 9 時間( 9 時~ 18 時)
・休憩時間 → 1 時間( 12 時~ 13 時)
・労働時間 → 9 時間- 1 時間= 8 時間
労働基準法では、労働時間の上限が定められています。
① 使用者は、労働者に、 休憩時間を除き 1週間 について 40 時間 を超えて、 労働させてはならない。
② 使用者は、1週間の各日については、労働者に、 休憩時間を除き 1日 について 8時間 を超えて、 労働させてはならない 。
<原則> 労働時間の上限は、1週 40 時間・ 1 日 8 時間です。
<特例> 商業、映画・演劇業 ( 映画の製作の事業を除く。 ) 、保健衛生業、接客娯楽業 の事業のうち、常時 10 人未満 の労働者を使用するものについては、1週間について 44 時間 、1日について 8時間 まで労働させることができます。
★労働基準法で定められた労働時間の上限を「法定労働時間」といいます。
★残業させる場合(法定労働時間を超える場合)の手続
使用者が、 36 協定(過半数労働組合又は過半数代表者との協定)を締結し、労働基準監督署長に届け出た場合 → 使用者は適法に時間外労働又は休日労働をさせることができます。
時間外、休日、深夜に労働させた場合は、使用者は、割増賃金を支払わなければなりません。
過去問を解きながら「労働時間」の考え方をみていきましょう
使用者は、労働基準法別表第 1 第8号(物品の販売、配給、保管若しくは賃貸又は理容の事業)、第 10 号のうち映画の製作の事業を除くもの(映画の映写、演劇その他興行の事業)、第 13 号(病者又は虚弱者の治療、看護その他保健衛生の事業)、第 14 号(旅館、料理店、飲食店、接客業又は娯楽場の事業)に掲げる事業のうち常時 10 人未満の労働者を使用するものについては、労働基準法第 32 条の規定にかかわらず、 1 週間について 48 時間、 1 日について 10 時間まで労働させることができる。
特例事業場については、 1 週間について 48 時間ではなく、 44 時間 まで労働させることができます。また、 1 日についての上限は、原則と同じ「 8 時間 」です。
★特例事業場も確認しましょう(赤字は略称です)
・第8号(物品の販売、配給、保管若しくは賃貸又は理容の事業) (商業)
・第 10 号(映画の製作又は映写、演劇その他興行の事業)※映画の製作の事業を除く
(映画・演劇業 ( 映画の製作の事業を除く。 ) )
・第 13 号(病者又は虚弱者の治療、看護その他保健衛生の事業) (保健衛生業)
・第 14 号(旅館、料理店、飲食店、接客業又は娯楽場の事業) (接客娯楽業)
に掲げる事業のうち 常時 10 人未満 の労働者を使用するものです。
<労働時間とは?最高裁判例より>
最高裁判所は、労働者が始業時刻前及び終業時刻後の作業服及び保護具等の着脱等並びに始業時刻前の副資材等受出し及び散水に要した時間が労働基準法上の労働時間に該当するかが問題となった事件において、次のように判示した。
「労働基準法(昭和 62 年法律第 99 号による改正前のもの) 32 条の労働時間(以下「労働基準法上の労働時間」という。)とは、労働者が使用者の < A > に置かれている時間をいい、右の労働時間に該当するか否かは、労働者の行為が使用者の < A > に置かれたものと評価することができるか否かにより客観的に定まるものであって、労働契約、就業規則、労働協約等の定めのいかんにより決定されるべきものではないと解するのが相当である。そして、労働者が、就業を命じられた業務の準備行為等を事業所内において行うことを使用者から義務付けられ、又はこれを余儀なくされたときは、当該行為を所定労働時間外において行うものとされている場合であっても、当該行為は、特段の事情のない限り、使用者の < A > に置かれたものと評価することができ、当該行為に要した時間は、それが社会通念上必要と認められるものである限り、労働基準法上の労働時間に該当すると解される。」
(平 12.3.9 最高裁判所第一小法廷 三菱重工業長崎造船所事件)
労働者が、就業を命じられた 業務の準備行為等 を事業所内において行うことを 使用者から義務付けられ、又はこれを余儀なくされた ときは、当該行為を所定労働時間外において行うものとされている場合であっても、当該行為は、特段の事情のない限り、 使用者の指揮命令下に置かれた ものと評価することができ、当該行為に要した時間は、それが社会通念上必要と認められるものである限り、 労働基準法上の労働時間に該当する と解される。
労働基準法 32 条の労働時間とは、「労働者が使用者の指揮命令下に置かれている時間をいい、右の労働時間に該当するか否かは、労働者の行為が使用者の指揮命令下に置かれたものと評価することができるか否かにより客観的に定まる」とするのが、最高裁判所の判例である。
労働基準法 32 条の労働時間とは、「労働者が 使用者の指揮命令下 に置かれている時間をいい、右の労働時間に該当するか否かは、労働者の行為が 使用者の指揮命令下 に置かれたものと評価することができるか否かにより客観的に定まるものであって、 労働契約、就業規則、労働協約等の定めのいかんにより決定されるべきものではない と解するのが相当である」とされています。
(平 12.3.9 最高裁判所第一小法廷 三菱重工業長崎造船所事件)
貨物自動車に運転手が二人乗り込んで交替で運転に当たる場合において、運転しない者については、助手席において仮眠している間は労働時間としないことが認められている。
運転しない者が、助手席で仮眠している間は 「労働時間」です 。
トラックに乗り込む点で使用者の拘束を受けていること、また、万一事故が発生したときは交替運転、故障修理等を行う役割があるためです。
(昭 33.10.11 基収 6286 号)
警備員が実作業に従事しない仮眠時間について、当該警備員が労働契約に基づき仮眠室における待機と警報や電話等に対して直ちに対応することが義務付けられており、そのような対応をすることが皆無に等しいなど実質的に上記義務付けがされていないと認めることができるような事情が存しないなどの事実関係の下においては、実作業に従事していない時間も含め全体として警備員が使用者の指揮命令下に置かれているものであり、労働基準法第 32 条の労働時間に当たるとするのが、最高裁判所の判例である。
「従業員の職務は、もともと仮眠時間中も、必要に応じて,突発作業、継続作業、予定作業に従事することが想定され、警報を聞き漏らすことは許されず、警報があったときには何らかの対応をしなければならないものであるから、何事もなければ眠っていることができる時間帯といっても、 労働からの解放 が保障された休憩時間であるということは到底できず 、本件 仮眠時間は 実作業のない時間も含め、 全体として被上告人の指揮命令下にある労働時間というべき である」とされています。
(平 14.2.28 最高裁判所第一小法廷 大星ビル管理事件)
労働基準法第 32 条第 2 項にいう「 1 日」とは午前 0 時から午後 12 時までのいわゆる暦日をいい、継続勤務が2暦日にわたる場合には、たとえ暦日を異にする場合でも1勤務として取り扱い、当該勤務は始業時刻の属する日の労働として、当該日の「 1 日」の労働とする。
労働基準法第 32 条第 2 項にいう「 1 日」とは
・午前 0 時から午後 12 時までのいわゆる暦日のこと
・継続勤務が2暦日にわたる場合 → 暦日が異なっていても、1勤務として取り扱う。当該勤務は 始業時刻の属する日の労働 として、当該日の「 1 日」の労働となる。
(昭 63.1.1 基発 1 号)
労働基準法第 32 条第 1 項は、「使用者は、労働者に、休憩時間を除き 1 週間について 40 時間を超えて、労働させてはならない。」と定めているが、ここにいう 1 週間は、例えば、日曜から土曜までと限定されたものではなく、何曜から始まる 1 週間とするかについては、就業規則等で別に定めることが認められている。
「1週間とは、 就業規則その他に別段の定めがない限り 、 日曜日から土曜日までのいわゆる暦週 をいう ものであること。」とされています。
何曜から始まる 1 週間とするかについては、就業規則等で別に定めることができます。
(昭 63.1.1 基発 1 号)
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社会保険に関する一般常識「社会保険審査官及び社会保険審査会法」
今回は、「社会保険審査官及び社会保険審査会法」をみていきます。
→ 各地方厚生局(地方厚生支局を含む。)に置かれます
厚生労働省の職員のうちから、 厚生労働大臣が任命 します
→ 厚生労働大臣の所轄 の下に置かれます
委員長及び委員は、人格が高潔であって、社会保障に関する識見を有し、かつ、法律又は社会保険に関する学識経験を有する者のうちから、 両議院の同意 を得て、 厚生労働大臣が任命 します
審査会は、委員長及び委員5人をもって組織されます
社会保険審査官及び社会保険審査会法第 4 条第 2 項によると、被保険者若しくは加入員の資格、標準報酬又は標準給与に関する処分に対する審査請求は、原処分があった日の翌日から起算して3年を経過したときは、することができない。
「被保険者若しくは加入員の資格、標準報酬又は標準給与に関する処分に対する審査請求は、原処分があった日の翌日から起算して「 2年 」を経過したときは、することができない。」となります。
審査請求は、政令の定めるところにより、文書のみならず口頭でもすることができる。
審査請求は、「 文書のみならず口頭でも 」することができます。
審査請求人は、決定があるまでは、いつでも審査請求を取り下げることができる。審査請求の取下げは、文書でしなければならない。
審査請求人は、決定があるまでは、 いつでも審査請求を取り下げることができますが、 審査請求の取下げは、「 文書で 」しなければならないとされています。
審査請求は、代理人によってすることができる。代理人は、各自、審査請求人のために、当該審査請求に関する一切の行為をすることができる。ただし、審査請求の取下げは、特別の委任を受けた場合に限り、することができる。
審査請求は、 代理人 によってすることができ、代理人は、各自、審査請求人のために、当該審査請求に関する 一切の行為をすることができますが 、 審査請求の取下げ は、 特別の委任を受けた場合に限られます 。
審査請求人が、審査請求の決定前に死亡したときは、承継人が、審査請求の手続を受け継ぐものとする。
「審査請求人が、審査請求の決定前に死亡したときは、承継人が、審査請求の手続を受け継ぐものとする。」とされています。
社会保険審査官は、人格が高潔であって、社会保障に関する識見を有し、かつ、法律又は社会保険に関する学識経験を有する者のうちから、厚生労働大臣が任命することとされている。
「 社会保険審査官 は、 厚生労働省の職員のうち から、厚生労働大臣が命ずる。」とされています。
社会保険審査官は、厚生労働省の職員のうちから厚生労働大臣が命じ、各地方厚生局(地方厚生支局を含む。)に置かれる。
社会保険審査官は、各地方厚生局(地方厚生支局を含む。)に置かれます。
社会保険審査会の委員長及び委員は、独立してその職権を行う。審査会は、委員長及び委員 5 人をもって組織される。
社会保険審査会は、委員長及び委員 5 人をもって組織され、合議制です。
(法第 20 条、第 21 条)
社会保険審査会の審理は、公開しなければならない。ただし、当事者の申立があったときは、公開しないことができる。
社会保険審査会は、「 公開審理 」が原則です。ただし、当事者の申立があったときは、公開しないことができます。
社会保険審査会は、審査会が定める場合を除き、委員長及び委員のうちから、審査会が指名する 3 人をもって構成する合議体で、再審査請求又は審査請求の事件を取り扱う。審査会の合議は、公開しない。
社会保険審査会は、委員長及び委員のうちから、審査会が指名する者3人をもって構成する合議体で、再審査請求又は審査請求の事件を取り扱います。
また、「審査会の合議は、公開しない。」とされています。
(法第 27 条、第 42 条)
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社会保険に関する一般常識「介護保険法」
今回のテーマは「地域包括ケアシステム」です。
さっそく令和 7 年の問題を解いてみましょう
いわゆる団塊ジュニア世代の全員が 65 歳以上となる令和 22 ( 2040 )年頃を見通すと、 85 歳以上人口が急増し、認知機能が低下した高齢者や要介護高齢者が更に増加する一方、生産年齢人口が急減することが見込まれている。さらに、都市部と地方では高齢化の進み方が大きく異なるなど、これまで以上にそれぞれの地域の特性や実情に応じた対応が必要となる中で、このような社会構造の変化や高齢者のニーズに応えるために、「地域包括ケアシステム」の深化・推進を目指している。
「「地域包括ケアシステム」とは、高齢者が、可能な限り、 住み慣れた地域 でその有する能力に応じ 自立した日常生活を営む ことができるよう 、 医療、介護、介護予防、住まい 及び 自立した日常生活 の支援 が包括的に確保される体制のことをいい、地域の特性に応じて作り上げていくことが必要となる。」とされています。
(参照:令和 6 年版厚生労働白書)
「地域包括ケアシステム」とは、高齢者が、可能な限り、住み慣れた地域でその有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるよう、医療、介護、介護予防、住まい及び自立した日常生活の支援が包括的に確保される体制のことをいい、地域の特性に応じて作り上げていくことが必要となる。なお、介護保険法の規定により、要介護認定を受けようとする被保険者は、厚生労働省令で定めるところにより、申請書に被保険者証を添付して市町村に申請をしなければならないが、この場合において、当該被保険者は、厚生労働省令で定めるところにより、地域包括支援センターに、当該申請に関する手続を代わって行わせることができるとされている。
要介護認定を受けようとする被保険者は、「地域包括支援センター」に、当該申請に関する手続を代わって行わせることができるとされています。
(令和 6 年版厚生労働白書、介護保険法第 27 条第 1 項)
なお、地域包括支援センターは、「地域住民の心身の健康の保持及び生活の安定のために必要な援助を行うことにより、その保健医療の向上及び福祉の増進を包括的に支援することを目的とする施設」と定義されています。(介護保険法第 115 条の 46 第 1 項)
介護保険法第 115 条の 46 第 1 項によると、地域包括支援センターは、第1号介護予防支援事業 ( 居宅要支援被保険者に係るものを除く。 ) 及び包括的支援事業その他厚生労働省令で定める事業を実施し、地域住民の心身の健康の保持及び生活の安定のために必要な援助を行うことにより、< A >を包括的に支援することを目的とする施設とされている。
⑰ その地域における医療及び介護
⑱ その保健医療の向上及び福祉の増進
⑲ 地域住民との身近な関係性の構築
⑳ 要介護状態の軽減又は悪化の防止
< A > ⑱ その保健医療の向上及び福祉の増進
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社会保険に関する一般常識「国民年金の歴史」
年金の学習に欠かせない「国民年金の歴史」をみていきましょう
令和 7 年の問題を解いてみましょう
核家族化の進行や人口の都市集中、将来の高齢化社会への展望等を背景に、全国民を対象とした老後の所得保障の必要性が高まり、昭和 34(1959) 年に国民年金法が制定された。これに基づき、無拠出制の福祉年金制度は昭和 34(1959) 年 11 月から、拠出制の国民年金制度は昭和 36(1961) 年4月から実施され、「国民皆年金」が実現することとなった。さらに、平成元( 1989 )年改正における基礎年金の導入により、財政基盤の安定化のほか、基礎年金部分についての給付と負担の公平化、重複した給付の整理が図られた。
基礎年金が導入されたのは、平成元年ではなく、「昭和 60 ( 1985 )年改正」です。
「当時、我が国の公的年金制度は大きく3種8制度に分立し、給付と負担の両面で制度間の格差や重複給付などが生ずるとともに、産業構造の変化等によって財政基盤が不安定になるという問題が生じていた。このため、全国民共通の基礎年金を創設するとともに、厚生年金等の被用者年金を基礎年金に上乗せする2階部分の報酬比例年金として再編成した。
基礎年金の導入により、財政基盤の安定化のほか、基礎年金部分についての給付と負担の公平化、重複した給付の整理が図られた。」とされています。
昭和 34(1959) 年 11 月
昭和 36(1961) 年4月
拠出制の国民年金制度の実施( 国民皆年金の実現 )
昭和 61(1986) 年4月
基礎年金の導入(昭和 61 年 4 月~新法)
(参照: [ 年金制度の仕組みと考え方 ] 第 4 公的年金制度の歴史 厚生労働省)
国民年金は、昭和 34 年に制定された国民年金法に基づき、同年 10 月から無拠出制の福祉年金の給付が開始され、昭和 36 年 4 月から拠出制の年金制度が開始されて、国民皆年金の体制が成立した。
「国民年金は、昭和 34 年に制定された国民年金法に基づき、同年「 10 月」でなく 「 11 月」 から 無拠出制の福祉年金 の給付が開始され、昭和 36 年 4 月から拠出制の年金制度が開始されて、国民皆年金の体制が成立した。」となります。
なお、「福祉年金」については、「高齢のため受給に必要な加入期間を満たせない人や、すでに障害のある人等に対して、無拠出の老齢福祉年金、障害福祉年金及び母子福祉年金等を支給することとし、その費用は全額国庫で負担することとした。」とされています。
(参照: [ 年金制度の仕組みと考え方 ] 第 4 公的年金制度の歴史 厚生労働省)
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社会保険に関する一般常識「高齢者医療確保法」
まず、令和 7 年の問題からみていきましょう
出産育児一時金に要する費用は、原則として現役世代の被保険者が自ら支払う保険料で負担することとされているが、後期高齢者医療制度の創設前は、高齢者世代も、出産育児一時金を含め、こどもの医療費について負担していた。また、生産年齢人口が急激に減少していく中で、少子化をめぐって、これまで様々な対策を講じてきたが、未だに少子化の流れを変えるには至っていない状況にある。このため、今般、子育てを社会全体で支援する観点から、後期高齢者医療制度が出産育児一時金に要する費用の一部を支援する仕組みを令和 6 年( 2024 )年度から導入することとした。
・子育てを社会全体で支援する観点から、 後期高齢者医療制度 が 出産育児一時金に要する費用の一部を支援する仕組み が導入されています。
(令和 6 年版厚生労働白書より)
◇◇◇もう少し詳しくみていきましょう◇◇◇
① 後期高齢者医療の被保険者は、保険料を負担しています。
「保険料率」の定め方について、条文を読んでみましょう
法第 104 条第 3 項(令和 8 年 4 月改正)
保険料率は、療養の給付等に要する費用の額の予想額、財政安定化基金拠出金、 第 117 条第2項の規定による拠出金(特別高額医療費共同事業に要する費用に充てるための拠出金)及び 出産育児支援金 、流行初期医療確保拠出金等並びに 子ども・子育て支援納付金の 納付に要する費用の予想額、都道府県からの借入金の償還に要する費用の予定額、高齢者保健事業に要する費用の予定額、被保険者の所得の分布状況及びその見通し、国庫負担並びに後期高齢者交付金等の額等に照らし、 おおむね2年 を 通じ財政の均衡を保つことができるものでなければならない 。
※少子化を克服し、 子育てを全世代で支援する観点 から、後期高齢者医療制度が出産育児一時金に係る費用の一部を支援する仕組みが導入されています。
②「支援」の流れについて条文を読んでみましょう
★ 後期高齢者医療制度で、保険者(国保・健保組合・協会けんぽ・共済組合)の出産育児一時金の費用の一部を支援するイメージで読んでください。
法第 124 条の2 ( 出産育児支援金の徴収及び納付義務 )
① 社会保険診療報酬支払基金 (以下「支払基金」)は、第 139 条第1項第3号に掲げる業務に要する費用に充てるため、年度ごとに、 後期高齢者医療広域連合から 、 出産育児支援金を徴収する 。
→ 第 139 条第 1 項第 3 号の業務
「 後期高齢者医療広域連合から 出産育児支援金を徴収 し、 保険者から 出産育児関係事務費拠出金を徴収 し、及び 保 険者に対し 出産育児交付金を交付 する業務並びにこれに附帯する業務」
全国健康保険協会、健康保険組合、都道府県及び市町村、国民健康保険組合、共済組合又は日本私立学校振興・共済事業団
② 後期高齢者医療広域連合は、出産育児支援金を納付する義務を負う。
法第 124 条の4 ( 出産育児交付金 )
① 支払基金は、出産育児一時金等の支給に要する費用の一部に充てるため、 保険者に対して 、出産育児交付金を交付する 。
② ①の出産育児交付金は、支払基金が徴収する出産育児支援金をもって充てる。
法第 124 条の5 ( 出産育児関係事務費拠出金の徴収及び納付義務 )
① 支払基金は、第 139 条第1項第3号に掲げる業務に関する事務の処理に要する費用に充てるため、年度ごとに、 保険者から、出産育児関係事務費拠出金を徴収する 。
② 保険者は、出産育児関係事務費拠出金を納付する義務を負う。
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・「年金たる保険給付」の全部又は一部が支給停止される場合
・「保険給付」の支払が一時差し止められる場合
年金たる保険給付は、次の各号のいずれかに該当する場合には、その額の 全部又は一部 につき、その 支給を停止することができる 。
( 1 ) 受給権者が、正当な理由がなくて、第 96 条第1項の規定による 命令に従わず 、又は同項の規定による当該職員の 質問に応じなかった とき。
( 2 ) 障害等級に該当する程度の 障害の状態にある ことにより、年金たる保険給付の受給権を有し、又は第 44 条第1項の規定によりその者について 加算が行われている子 が、 正当な理由がなくて 、第 97 条第1項の規定による 命令に従わず 、又は同項の規定による 診断を拒んだ とき。
( 3 ) ( 2 )に規定する者が、 故意若しくは重大な過失 により、又は 正当な理由がなくて 療養に関する指示に従わないことにより、 その障害の回復を妨げた とき。
① 受給権者が、 正当な理由がなくて 、第 98 条第3項の規定による 届出をせず 、又は 書類 その他の物件を 提出しないとき は、保険給付の支払を 一時差し止めることができる 。
② 第2号厚生年金被保険者期間、第3号厚生年金被保険者期間又は第4号厚生年金被保険者期間に基づく保険給付については、①の規定は、適用しない。
受給権者又は受給権者の属する世帯の世帯主 その他その世帯に属する者は、厚生労働省令の定めるところにより、厚生労働大臣に対し、厚生労働省令の定める事項を 届け出 、かつ、厚生労働省令の定める 書類その他の物件を提出しなければならない 。
年金たる保険給付の受給権者が、正当な理由がなくて、実施機関が必要があると認めて行った受給権者の身分関係に係る事項に関する職員の質問に応じなかったときは、年金たる保険給付の額の全部又は一部につき、その支給を停止することができる。
「赤字」の部分を意識しながら読んでください。
「年金たる保険給付の受給権者」が、正当な理由がなくて、実施機関が必要があると認めて行った受給権者の身分関係に係る事項に関する 職員の質問に応じなかった ときは、 年金たる保険給付の額 の 全部又は一部 につき、その 支給を停止する ことができる。
第 1 号厚生年金被保険者期間に基づく老齢厚生年金の受給権者(加給年金額の対象者があるものとする。)は、その額の全部につき支給が停止されている場合を除き、正当な理由なくして、厚生年金保険法施行規則第 35 条の3に規定する加給年金額の対象者がある老齢厚生年金の受給権者に係る現況の届書を提出しないときは、当該老齢厚生年金が支給停止され、その後、当該届書が提出されれば、提出された月から支給停止が解除される。
正当な理由なくして、加給年金額の対象者がある老齢厚生年金の受給権者に係る現況の 届書を提出しないとき は、支給停止されるのではなく、「保険給付の支払を 一時差し止めることができる 」となります
受給権者が、正当な理由がなくて、厚生年金保険法第 98 条第3項の規定による届出をせず又は書類その他の物件を提出しないときは、保険給付の支払を一時差し止めることができる。
※第2号厚生年金被保険者期間、第3号厚生年金被保険者期間又は第4号厚生年金被保険者期間に基づく保険給付ではないものとする。
正当な理由がなくて、厚生年金保険法第 98 条第3項の規定による 届出をせず 又は書類その他の物件を 提出しないとき は、「保険給付の支払を一時差し止めることができる」となります。
受給権者が、正当な理由がなく、厚生労働省令に定める事項の届出、又は書類その他の物件を提出しないときは、保険給付の支払いを差し止めることができる。その後、当該差止事由が消滅したときでも、差し止められた分の支給は行われない。
「差し止め」については、その後、差止事由が消滅したときは、差し止められた分が遡って支給されます。
「支給停止」の場合は、支給停止された分はさかのぼって支給されませんので、違いに注意しましょう。
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厚生年金保険法(遺族厚生年金)
遺族厚生年金を受けることができる遺族のうち、「妻」については「年齢要件」はありません。また、子の有無は問われません。
ただし、夫の死亡時に「 30 歳未満の妻 」については、特有の失権事由があります。
法第 63 条第 1 号第 5 号
遺族厚生年金の受給権は、次のイ又はロに掲げる区分に応じ、当該イ又はロに定める日から起算して 5年 を経過したとき に消滅する。
イ 遺族厚生年金の受給権を取得した当時 30 歳未満 である 妻 が当該遺族厚生年金と同一の支給事由に基づく国民年金法による 遺族基礎年金の受給権を取得しない とき
→ 当該 遺族厚生年金の受給権を取得 した日
ロ 遺族厚生年金と当該遺族厚生年金と同一の支給事由に基づく国民年金法による 遺族基礎年金の受給権を有する妻 が 30 歳に到達する日前 に当該 遺族基礎年金の受給権が消滅 したとき
→ 当該 遺族基礎年金の受給権が消滅 した日
では、過去問を解いてみましょう
厚生年金保険の被保険者の死亡により、被保険者の死亡当時 27 歳で子のいない妻が遺族厚生年金の受給権者となった。当該遺族厚生年金の受給権は、当該妻が 30 歳になったときに消滅する。
「被保険者の死亡の当時 27 歳で子のいない妻」は、イの「 遺族厚生年金の受給権を取得した当時 30 歳未満 である 妻 が当該遺族厚生年金と同一の支給事由に基づく国民年金法による 遺族基礎年金の受給権を取得しない とき」に該当します。
この場合、遺族厚生年金の受給権が消滅するのは、「 遺族厚生年金の受給権を取得 した日」から起算して 5 年を経過 したとき」です。
問題文の遺族厚生年金の受給権は、「妻が 30 歳になったとき」ではなく、「 遺族厚生年金の受給権を取得 した日」から起算して 5 年を経過 したとき」に消滅します。
遺族厚生年金と当該遺族厚生年金と同一の支給事由に基づく遺族基礎年金の受給権も有している妻が、 30 歳に到達する日前に当該遺族基礎年金の受給権が失権事由により消滅した場合、遺族厚生年金の受給権は当該遺族基礎年金の受給権が消滅した日から 5 年を経過したときに消滅する。
「遺族厚生年金と当該遺族厚生年金と同一の支給事由に基づく遺族基礎年金の受給権も有している妻」は「ロ」に該当します。 30 歳前に遺族基礎年金の受給権が消滅した場合、遺族厚生年金の受給権は当該 遺族基礎年金 の受給権が消滅した日から 5 年 を経過したときに消滅します。
「 遺族基礎年金 の受給権が 消滅 した日」から起算することがポイントです。
遺族厚生年金及び当該遺族厚生年金と同一の支給事由に基づく遺族基礎年金の受給権を取得した妻について、当該受給権の取得から1年後に子の死亡により当該遺族基礎年金の受給権が消滅した場合であって、当該消滅した日において妻が 30 歳に到達する日前であった場合は、当該遺族厚生年金の受給権を取得した日から起算して5年を経過したときに当該遺族厚生年金の受給権は消滅する。
遺族厚生年金の受給権は、「遺族厚生年金の受給権を取得した日」ではなく、「 遺族基礎年金 の受給権が 消滅 した日」から起算して 5年 を経過したときに消滅します。
遺族厚生年金の受給権を取得した当時 30 歳未満の妻が、当該遺族厚生年金と同一の支給事由に基づく遺族基礎年金の受給権を取得しない場合、当該遺族厚生年金の受給権を取得した日から起算して 3 年を経過したときに遺族厚生年金の受給権は消滅する。
遺族厚生年金の受給権は、「遺族厚生年金の受給権を取得した日」から起算して「 5年 」を経過したときに消滅します。
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厚生年金保険法(遺族厚生年金)
65歳以上の場合、遺族厚生年金と老齢厚生年金は併給されます。
ただし、老齢厚生年金は全額支給されますが、遺族厚生年金は、老齢厚生年金に相当する部分の額の支給が停止されます。
遺族厚生年金 ( その受給権者が 65 歳 に達しているものに限る 。 ) は、その受給権者が 老齢厚生年金 の受給権を有するときは、当該 老齢厚生年金の額 ( 法第 44 条第 1 項の規定により 加給年金額 が加算された老齢厚生年金にあっては、同項の規定を 適用しない額 ) に相当する部分 の 支給を停止する 。
★ 対象は、「 65 歳以上」に限られています。
「 65 歳未満」の場合は、一人一年金が原則ですので、どちらか選択です。
では、過去問を解いてみましょう
昭和 27 年 4 月 2 日生まれの遺族厚生年金の受給権者が 65 歳に達し、老齢厚生年金の受給権を取得した場合、当該遺族厚生年金は、当該老齢厚生年金の額(加給年金額が加算されている場合は、その額を除く。)に相当する部分の支給が停止される。
遺族厚生年金の受給権者が 65 歳に達し、老齢厚生年金の受給権を取得した場合、遺族厚生年金は、当該老齢厚生年金の額に相当する部分の支給が停止されます。
その場合、老齢厚生年金に加給年金額が加算されている場合、加給年金額は除かれることがポイントです。支給停止される額に、加給年金額は含まれません。
遺族厚生年金 ( その受給権者が 65 歳に達しているものに限る。 ) は、その受給権者が老齢厚生年金の受給権を有するとき、当該老齢厚生年金の額に相当する部分の支給が停止される。なお、加給年金額が加算された老齢厚生年金についてもこの規定が適用されるため、加給年金額に相当する部分も含めて、当該遺族厚生年金は支給が停止される。
加給年金額が加算された老齢厚生年金については、支給停止の対象になるのは、加給年金額が適用されない額です。
遺族厚生年金については、「老齢厚生年金の額( 加給年金額 は 除いた額 ) 」に相当する部分が支給停止されます。
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厚生年金保険が当然に適用される事業所を「強制適用事業所」といいます。
また、強制適用事業所に該当しない事業所は、厚生労働大臣の認可を受けて適用事業所になることができます。そのような事業所を「任意適用事業所」といいます。
① 次の各号のいずれかに該当する事業所若しくは事務所又は 船舶 を適用事業所とする。
( 1 ) 次に掲げる事業の事業所又は事務所であって、 常時5人以上 の従業員を使用するもの( 個人事業所)
イ物の製造、加工、選別、包装、修理又は解体の事業 ロ土木、建築その他工作物の建設、改造、保存、修理、変更、破壊、解体又はその準備の事業 ハ鉱物の採掘又は採取の事業 ニ電気又は動力の発生、伝導又は供給の事業 ホ貨物又は旅客の運送の事業 ヘ貨物積卸しの事業 ト焼却、清掃又はと殺の事業 チ物の販売又は配給の事業 リ金融又は保険の事業 ヌ物の保管又は賃貸の事業 ル媒介周旋の事業 ヲ集金、案内又は広告の事業 ワ教育、研究又は調査の事業 カ疾病の治療、助産その他医療の事業 ヨ通信又は報道の事業 タ社会福祉法に定める社会福祉事業及び更生保護事業法に定める更生保護事業 レ 弁護士、公認会計士 その他政令で定める者が法令の規定に基づき行うこととされている 法律又は会計に係る業務 を行う事業
( 2 ) 国、地方公共団体又は法人 の事業所又は事務所であって、 常時従業員を使用 するもの
( 3 ) 船員法第1条に規定する 船員 として船舶所有者に使用される者が乗り組む 船舶
➂ 強制適用事業所以外 の事業所の事業主は、 厚生労働大臣の認可 を受けて、当該事業所を適用事業所とすることができる。
④ 厚生労働大臣の認可を受けようとするときは、当該事業所の事業主は、当該事業所に使用される者 ( 適用除外に該当する者を除く。 ) の 2分の1以上の同 意を得て、厚生労働大臣に申請しなければならない。
「強制」と「任意」についてまとめました。
※適用業種以外の業種を覚えましょう
では、過去問を解いてみましょう
次のアからオのうち、その事業所を適用事業所にするためには任意適用事業所の認可を受けなければならない事業主はどれか。
ア 常時 5 人の従業員を使用する、個人経営の旅館の事業主
イ 常時 5 人の従業員を使用する、個人経営の貨物積み卸し業の事業主
ウ 常時 5 人の従業員を使用する、個人経営の理容業の事業主
エ 常時使用している船員(船員法第 1 条に規定する船員)が 5 人から 4 人に減少した船舶所有者
オ 常時 5 人の従業員を使用する、個人経営の学習塾の事業の事業主
「任意適用事業所の認可」が必要な事業主は、「アとウ」です。
ア 常時 5 人の従業員を使用する、個人経営の旅館の事業主
→ 旅館は「適用業種以外」ですので、個人経営の旅館は、任意適用です。
イ 常時 5 人の従業員を使用する、個人経営の貨物積み卸し業の事業主
→「貨物積み卸し業」は「適用業種」です。個人経営で 5 人以上の場合は「強制適用事業所」となります。
ウ 常時 5 人の従業員を使用する、個人経営の理容業の事業主
→ 理容業は「適用業種以外」ですので、個人経営の理容業は、任意適用です。
エ 常時使用している船員(船員法第 1 条に規定する船員)が 5 人から 4 人に減少した船舶所有者
→ 船員 として船舶所有者に使用される者が乗り組む 船舶は 、 人数に関係なく 「強制適用事業所」となります。
オ 常時 5 人の従業員を使用する、個人経営の学習塾の事業の事業主
→ 学習塾(教育の事業)は「適用業種」ですので、個人経営で 5 人以上の場合は「強制適用事業所」となります。
理美容の事業で、常時 5 人以上の従業員を使用する個人事業所は、厚生年金保険の強制適用事業所となる。
「理美容の事業」は適用業種以外ですので、個人事業所の場合は、 5 人以上使用していても、強制適用事業所ではなく、「任意適用」となります。
常時 5 人以上の従業員を使用する個人経営のと殺業者である事業主は、厚生労働大臣の認可を受けることで、当該事業所を適用事業所とすることができる。
「と殺の事業」は「適用業種」ですので、常時 5 人以上使用する個人経営の事業所は、「強制適用事業所」です。
宿泊業を営み、常時 10 人の従業員を使用する個人事業所は、任意適用の申請をしなくとも、厚生年金保険の適用事業所となる。
「宿泊業」は適用業種以外ですので、個人事業所の場合は、厚生年金保険の適用事業となるためには、厚生労働大臣の認可が必要です。
常時 5 人以上の従業員を使用する個人経営の畜産業者である事業主の事業所は、強制適用事業所となるので、適用事業所となるために厚生労働大臣から任意適用事業所の認可を受ける必要はない。
「畜産業」は適用業種以外ですので、個人経営の場合は、適用事業所となるためには、厚生労働大臣から任意適用事業所の認可を受けなければなりません。
常時 5 人の従業員を使用する個人経営の美容業の事業所については、法人化した場合であっても適用事業所とはならず、当該法人化した事業所が適用事業所となるためには、厚生労働大臣から任意適用事業所の認可を受けなければならない。
「 法人 の事業所又は事務所であって、 常時従業員を使用 するもの」は強制適用事業所となります。法人の事業所の場合は、常時 1 人でも従業員を使用していれば、適用業種でも適用業種以外でも強制適用事業所です。
美容業の事業所が法人化した場合は、強制適用事業所となります。
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被保険者の種別を確認しましょう。
②~④の被保険者以外の厚生年金保険の被保険者
国家公務員共済組合の組合員 たる厚生年金保険の被保険者
地方公務員共済組合の組合員 たる厚生年金保険の被保険者
私立学校教職員共済法の規定による 私立学校教職員共済制度の加入者 たる厚生年金保険の被保険者
国家公務員共済組合及び国家公務員共済組合連合会
地方公務員共済組合、全国市町村職員共済組合連合会及び地方公務員共済組合連合会
厚生年金保険は、厚生年金保険法に定める実施機関がそれぞれ管掌することとされている。
「政府」が管掌するとされています。
厚生年金保険は、 政府 が、管掌する。
第 2 号厚生年金被保険者に係る厚生年金保険法第 84 条の5第 1 項の規定による拠出金の納付に関する事務は、実施機関としての国家公務員共済組合が行う。
第 2 号厚生年金被保険者に係る拠出金の納付に関する事務は、「国家公務員共済組合連合会」が行います。
※実施機関(第 2 号厚生年金被保険者の場合は国家公務員共済組合及び国家公務員共済組合連合会)が行う事務
→ 被保険者の資格、標準報酬、事業所及び被保険者期間、 保険給付 、当該保険給付の受給権者、基礎年金拠出金の納付及び拠出金の納付、 保険料 その他徴収金並びに保険料に係る運用に関する事務
ただし、法第 84 条の5の拠出金の納付に関する事務は、「 国家公務員共済組合連合会 」が行うことになっています。(法第 2 条の5第 2 項)
第 3 号厚生年金被保険者に係る事務を担当する実施機関としては地方公務員共済組合、全国市町村職員共済組合連合会及び地方公務員共済組合連合会があるが、厚生年金保険法第 84 条の5第 1 項の規定による拠出金の納付に関する事務は、地方公務員共済組合が行う。
第 3 号厚生年金被保険者に係る事務を担当する実施機関には、「地方公務員共済組合、全国市町村職員共済組合連合会及び地方公務員共済組合連合会」があります。
ただし、法第 84 条の5第 1 項の規定による拠出金の納付に関する事務は、「 地方公務員共済組合連合会 」が行うことになっています。(法第 2 条の5第 2 項)
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厚生年金保険法「2以上の種別」
厚生年金保険の被保険者には、次の 4 つの種別があります。
②③④以外の被保険者(民間企業の会社員など)
例えば、国家公務員から民間企業の会社員に転職した場合は、第 1 号厚生年金被保険者と第 2 号厚生年金被保険者の 2 種の種別の被保険者であった期間を有することになります。
2以上の種別の被保険者であった期間を有する者の事務を行う実施機関をみていきます。
初診日又は死亡日に加入していた
では、過去問を解いてみましょう
2以上の種別の被保険者であった期間を有する者に係る老齢厚生年金の額は、その者の2以上の種別の被保険者であった期間を合算して一の期間に係る被保険者期間のみを有するものとみなして平均標準報酬額を算出し計算することとされている。
2以上の種別の被保険者であった期間を有する者に係る老齢厚生年金の額は、「 各号の厚生年金被保険者期間ごと 」に適用されます。第 1 号、第 2 号、第 3 号、第 4 号それぞれで区分して計算します。
「合算して一の期間に係る被保険者期間のみを有するものとみなして」は誤りです。
※例えば、私立学校の教職員の期間が 10 年、民間企業の会社員の期間が 30 年ある場合の老齢厚生年金についてみてみましょう。
第 1 号厚生年金被保険者期間
・第 4 号厚生年金被保険者期間( 10 年分)の老齢厚生年金
→日本私立学校振興・共済事業団が支給します
・第1号厚生年金被保険者期間( 30 年分)の老齢厚生年金
法第 78 条の 26 ( 老齢厚生年金の受給権者及び年金額の特例 )
① 2以上の種別 の被保険者であった期間を有する者に係る 老齢厚生年金 について、第 42 条の規定(受給要件)を適用する場合においては、 各号の厚生年金被保険者期間に係る被保険者期間ごと に適用する。
② 2以上の種別の被保険者であった期間を有する者に係る老齢厚生年金について、第 43 条の規定( 年金額 )を適用する場合においては、同条第1項に規定する被保険者であった全期間並びに同条第2項及び第3項に規定する被保険者であった期間は、 各号の厚生年金被保険者期間 ごと に適用 し、同条第1項に規定する被保険者期間は 、各号の厚生年金被保険者期間に係る被保険者期間 ごと に適用 し、同条第2項及び第3項に規定する被保険者の資格は、 被保険者の種別 ごと に適用 する。
障害厚生年金の受給権者であって、当該障害に係る障害認定日において2以上の種別の被保険者であった期間を有する者に係る当該障害厚生年金の支給に関する事務は、当該障害に係る障害認定日における被保険者の種別に応じた実施機関が行う。
「障害認定日」ではなく 「初診日」 における被保険者の種別に応じた実施機関が行います。
法第 78 条の 33 第 1 項(障害厚生年金等に関する事務の特例 )
① 障害厚生年金及び障害手当金の 支給に関する事務 は、政令で定めるところにより、当該障害に係る 初診日 における被保険者の種別に応じた 実施機関が行う。
2以上の種別の被保険者であった期間を有する者に係る障害厚生年金の額は、初診日における被保険者の種別に係る被保険者期間のみが計算の基礎とされる。
「初診日における被保険者の種別に係る被保険者期間のみが計算の基礎とされる」が誤りです。
※障害認定日において2以上の種別の被保険者であった期間を有する者に係る障害厚生年金の額について
→ その者の2以上の被保険者の種別に係る被保険者であった期間を 合算 し、一の期間に係る被保険者期間のみを有するものとみなして、障害厚生年金の額を計算します。
・ 初診日に第 4 号厚生年金被保険者ですので、障害厚生年金の支給に関する事務は、当該障害に係る初診日における被保険者の種別に応じた実施機関=日本私立学校振興・共済事業団が行います。
・ 障害厚生年金の額は、日本私立学校振興・共済事業団が、第 1 号厚生年金被保険者期間に基づく年金額と第 4 号厚生年金被保険者期間に基づく年金額を合算して計算します。
なお、それぞれの期間を合算しても 300 か月に満たない場合は、 300 か月として計算します。
障害手当金の受給権者であって、当該障害認定日において2以上の種別の被保険者であった期間を有する者に係る当該障害手当金の支給に関する事務は、当該障害に係る障害認定日における被保険者の種別に応じて、厚生年金保険法第 2 条の5第 1 項各号に定める実施機関が行う。
障害手当金も障害厚生年金と同様に、当該障害に係る「障害認定日」ではなく、 「初診日」における被保険者の種別 に応じて、厚生年金保険法第 2 条の5第 1 項各号に定める実施機関が行います。
(法第 78 条の 33 第 1 項)
障害等級1級の障害厚生年金の受給権者(厚生年金保険法第 58 条第 1 項第 4 号に規定するいわゆる長期要件には該当しないものとする。)が死亡し、その者が2以上の被保険者の種別に係る被保険者であった期間を有していた場合、遺族厚生年金の額については、その死亡した者に係る2以上の被保険者の種別に係る被保険者であった期間を合算し、1の被保険者の種別に係る被保険者であった期間に係る被保険者期間のみを有するものとみなして額の計算をする。なお、それぞれの期間を合算しても 300 か月に満たない場合は、 300 か月として計算する。
・「 短期要件 の遺族厚生年金」です。
→ 障害等級1級の障害厚生年金の受給権者(いわゆる長期要件には該当しないものとする。)の死亡
・「短期要件の遺族厚生年金」は「障害厚生年金」と同じ仕組みです。
短期要件の遺族厚生年金の額について
→ 2以上の被保険者の種別に係る被保険者であった期間を有していた場合は、死亡した者に係る 2以上の被保険者の種別に係る被保険者であった期間を 合算 し、1の被保険者の種別に係る被保険者であった期間に係る被保険者期間のみを有するものとみなして計算します。また、それぞれの期間を合算しても 300 か月に満たない場合は、 300 か月として計算します。
(法第 78 条の 32 第 1 項)
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今回は厚生年金保険の財政についてみていきます。
法第 2 条の4 ( 財政の現況及び見通しの作成 )
① 政府は、少なくとも 5年ごと に、保険料及び国庫負担の額並びにこの法律による保険給付に要する費用の額その他の厚生年金保険事業の財政に係る収支についてその 現況 及び 財政均衡期間 における 見通し ( 以下「 財政の現況及び見通し 」という。 ) を作成しなければならない。
② 財政均衡期間は、財政の現況及び見通しが作成される年以降おおむね 100 年間 とする。
➂ 政府は、財政の現況及び見通しを作成したときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。
法第 34 条 ( 調整期間 )
① 政府は、財政の現況及び見通しを作成するに当たり、厚生年金保険事業の財政が、 財政均衡期間の終了時 に保険給付の支給に支障が生じないようにするために必要な 積立金 ( 年金特別会計の厚生年金勘定の積立金及び実施機関積立金をいう。 ) を政府等が保有しつつ 当該財政均衡期間にわたってその均衡を保つことができないと見込まれる場合 には、保険給付の額を調整するものとし、政令で、保険給付の額を調整する期間 ( 以下「調整期間」という。 ) の開始年度を定めるものとする。
② 財政の現況及び見通しにおいて、 調整を行う必要がなくなったと認められるとき は、政令で、調整期間の終了年度を定めるものとする。
➂ 政府は、調整期間において財政の現況及び見通しを作成するときは、調整期間の終了年度の見通しについても作成し、併せて、これを公表しなければならない。
財政の現況及び見通しにおける財政均衡期間は、財政の現況及び見通しが作成される年以降おおむね 100 年間とされている。
「財政均衡期間」は、財政の現況及び見通しが作成される年以降 おおむね 100 年間 です。
政府は、令和元年 8 月に、国民年金及び厚生年金に係る財政の現況及び見通しを公表した。そのため、遅くとも令和 7 年 12 月末までには、新たな国民年金及び厚生年金に係る財政の現況及び見通しを作成しなければならない。
政府は、 少なくとも5年ごと に、「財政の現況及び見通し」を作成しなければならないとされていますので、遅くとも令和 7 年 12 月末ではありません。
なお、令和元年 8 月に、国民年金及び厚生年金に係る財政の現況及び見通しが公表され、その次は、令和 6 年に公表されています。
国民年金法による年金たる給付及び厚生年金保険法による年金たる保険給付については、モデル年金の所得代替率が 100 分の 50 を上回ることとなるような給付水準を将来にわたり確保するものとされている。この所得代替率の分母の基準となる額は、当該年度の前年度の男子被保険者の平均的な標準報酬額に相当する額から当該額に係る公租公課の額を控除して得た額に相当する額である。
「所得代替率」とは、「公的年金の給付水準を示す指標」で、 現役男子の平均手取り収入額 に対する年金額の 比率 によって表されます。
所得代替率→「夫婦2人の基礎年金+夫の厚生年金」/「現役男子の平均手取り収入額」
「夫婦2人の基礎年金 13.4 万円+夫の厚生年金 9.2 万円」
「現役男子の平均手取り収入額 37.0 万円」
で、所得代替率は 61.2 %でした。
(参照:厚生労働省「令和6 (2024) 年財政検証結果の概要」より)
所得代替率の分母の基準となる額は、「 現役男子の平均手取り収入額 」ですので、当該年度の前年度の男子被保険者の平均的な標準報酬額に相当する額から当該額に係る 公租公課の額を控除して得た額 に相当する額となります。
(平 16 法附則第 2 条第 1 項第 3 号)
政府は、国民年金事業に関する財政の現況及び見通し又は厚生年金保険事業に関する財政の現況及び見通しの作成に当たり、その作成年のおおむね 100 年後に、国民年金法等の一部を改正する法律(平成 16 年法律第 104 号)附則第 2 条第 1 項の規定によって算出するいわゆるモデル年金の所得代替率が 50 %を下回ることが見込まれる場合、調整期間の終了について検討を行い、その結果に基づいて調整期間の終了その他の措置を講じなければならない。
政府は、財政の現況及び見通しの作成に当たり、「 次の財政の現況及び見通しが作成されるまでの間に 」モデル年金の所得代替率が 50 %を下回ることが見込まれる場合、調整期間の終了について検討を行い、その結果に基づいて調整期間の終了その他の措置を講じなければならない、となります。
(平 16 法附則第 2 条第 2 項)
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国民年金法・厚生年金保険法には「脱退一時金」の制度があります。
「日本国籍を有しない者」が対象です。
国民年金・厚生年金保険の被保険者の資格を喪失し日本を出国した場合、要件を満たせば、脱退一時金の請求をすることができます。
今回は、「厚生年金保険」の脱退一時金の支給要件をみていきます。
法附則第 29 条第 1 項、第 2 項 ( 日本国籍を有しない者に対する脱退一時金の支給 )
① 当分の間、(厚生年金保険の) 被保険者期間 が 6月以上 である 日本国籍を有しない者 ( 国民年金 の被保険者でない ものに限る。 ) であって、 老齢年金の受給資格期間 ( 10 年間)を満たしていないもの その他これに準ずるものとして政令で定めるものは、脱退一時金の支給を 請求することができる 。ただし、その者が次の各号のいずれかに該当するときは、この限りでない。
( 1 ) 日本国内に住所を有する とき。
( 2 ) 障害厚生年金 その他政令で定める保険給付の 受給権を有したことがある とき。
( 3 ) 最後に 国民年金 の被保険者の資格を喪失した日 ( 同日において日本国内に住所を有していた者にあっては、同日後初めて、 日本国内に住所を有しなくなった日 ) から起算して 2年を経過している とき。
② 請求があったときは、その請求をした者に脱退一時金を支給する。
では、過去問を解いてみましょう
ある日本国籍を有しない者について、最後に厚生年金保険の被保険者資格を喪失した日から起算して 2 年が経過しており、かつ、最後に国民年金の被保険者資格を喪失した日(同日において日本国内に住所を有していた者にあっては、同日後初めて、日本国内に住所を有しなくなった日)から起算して 1 年が経過した。この時点で、この者が、厚生年金保険の被保険者期間を6か月以上有しており、かつ、障害厚生年金等の受給権を有したことがない場合、厚生年金保険法に定める脱退一時金の請求が可能である。
脱退一時金の請求ができる要件として
・最後に 国民年金 の 被保険者資格を喪失した日から 2 年を経過していない こと
※国民年金の被保険者の資格を喪失した日に日本国内に住所を有していた場合は、同日後初めて、 日本国内に住所を有しなくなった日 から 2 年を経過していない こと
問題文は、最後に国民年金の被保険者資格を喪失した日(同日において日本国内に住所を有していた者にあっては、同日後初めて、 日本国内に住所を有しなくなった日 )から起算して 1 年 が経過した時点ですので、脱退一時金の請求は可能です。
脱退一時金は、最後に国民年金の被保険者の資格を喪失した日(同日において日本国内に住所を有していた者にあっては、同日後初めて、日本国内に住所を有しなくなった日)から起算して 2 年を経過しているときは、請求することができない。
脱退一時金は、 最後に国民年金の被保険者の資格を喪失した日 (同日において日本国内に住所を有していた者にあっては、 同日後初めて、日本国内に住所を有しなくなった日 )から起算して 2 年を経過している ときは、請求できません。
被保険者期間が6月以上である日本国籍を有しない者(国民年金の被保険者でないものに限る。)であって、老齢厚生年金の受給資格期間を満たさない等の支給要件を満たした者は、脱退一時金の支給を請求することができる。ただし、その者が日本の永住資格を有するときは、この限りでない。
日本の永住資格を有していても、脱退一時金を請求することは可能です。
※永住許可を受けた者については、当該者が 20 歳以上 60 歳未満の期間に限り、昭和 36 年4月1日から永住許可を受けるまでの海外在住期間も受給資格期間に含めて判断される(合算対象期間)とされています。合算対象期間を入れて受給資格期間が 10 年以上になる場合は、脱退一時金の支給要件を満たしません。
(参照:厚生労働省「脱退一時金等について」)
障害厚生年金の支給を受けたことがある場合でも、障害の状態が軽減し、脱退一時金の請求時に障害厚生年金の支給を受けていなければ脱退一時金の支給を受けることができる。
「 障害厚生年金 その他政令で定める保険給付の 受給権を有したことがある 」 ときは脱退一時金を受けることはできません。
「障害厚生年金の支給を受けたことがある」場合は、脱退一時金の支給は受けられません。
日本国籍を有しない者について、障害手当金の受給権を有したことがある場合であっても、脱退一時金を請求することができる。
「 障害厚生年金 その他政令で定める保険給付の 受給権を有したことがある 」 ときは脱退一時金を受けることはできません。
「障害手当金」は、政令で定める給付の中に含まれます。
そのため、 障害手当金の受給権を有したことがある 場合は、 脱退一時金を請求することはできません。
被保険者期間が6か月以上ある日本国籍を有しない者は、所定の要件を満たす場合に脱退一時金の支給を請求することができるが、かつて、脱退一時金を受給した者が再入国し、適用事業所に使用され、再度、被保険者期間が6か月以上となり、所定の要件を満たした場合であっても、再度、脱退一時金の支給を請求することはできない。
かつて、脱退一時金を受給した者が再入国し、再度、所定の要件を満たした場合は、再度、脱退一時金の支給の請求をすることができます。
脱退一時金の支給を受けた者は、その後、再び脱退一時金の支給要件を満たすことがあったとしても、脱退一時金の支給を請求することはできない。
かつて、脱退一時金を受給した者が再入国し、再度、所定の要件を満たした場合は、再度、脱退一時金の支給の請求をすることができます。
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厚生年金保険法「高齢任意加入被保険者」
事業所に使用される「 70 歳以上 」で、 老齢基礎年金や老齢厚生年金の受給権がない者 は、高齢任意加入被保険者として厚生年金保険に任意で加入することができます。
高齢任意加入被保険者は次の 2 種類に分かれます。
① 適用事業所 に使用される 70 歳以上 の者
② 適用事業所以外 の事業所に使用される 70 歳以上 の者
①と②で、加入手続き等が異なりますが、今回は「保険料」の違いをみていきます。
□保険料は 全額を被保険者が負担
□ 被保険者 が保険料を 納付する義務 を負う
・事業主が半額負担し、納付する義務を負う
□事業主が半額負担し、納付する義務を負う
・ 初めて納付すべき保険料 を 滞納 し、督促状の指定の期限までに、その保険料を納付しないときは、 被保険者とならなかったものとみなす 。
・保険料を滞納し、 督促状の指定の期限までに 、その保険料を納付しないときは、保険料の 納期限の属する月の前月の末日 に、被保険者の 資格を喪失 する。
※保険料について事業主の同意があるときは滞納による喪失はありません。
事業主が納付義務を負っているため、滞納による喪失はありません。
(法附則第 4 条の3、第 4 条の5)
適用事業所に使用される高齢任意加入被保険者を使用する適用事業所の事業主が、当該被保険者に係る保険料の半額を負担し、かつ当該被保険者及び自己の負担する保険料を納付する義務を負うことにつき同意をしたときを除き、当該被保険者は保険料の全額を負担するが、保険料の納付義務は当該被保険者が保険料の全額を負担する場合であっても事業主が負う。
「 適用事業所 に使用される高齢任意加入被保険者」については、保険料の半額を負担し、かつ当該被保険者及び自己の負担する保険料を納付する義務を負うことにつき 事業主の同意がない場合 は、当該被保険者は保険料の全額を負担し、かつ、保 険料の納付義務は当該被保険者が負います 。「当該被保険者が保険料の全額を負担する場合であっても事業主が負う。」は誤りです。
(法附則第 4 条の3第 7 項)
高齢任意加入被保険者を使用する適用事業所の事業主は、当該被保険者に係る保険料の半額を負担し、かつ、当該被保険者及び自己の負担する保険料を納付する義務を負うことにつき同意すること及びその同意を将来に向かって撤回することができるとされているが、当該被保険者が第 4 号厚生年金被保険者であるときは、この規定は適用されない。
高齢任意加入被保険者を使用する 適用事業所の事業主 は、
「当該被保険者に係る保険料の半額を負担し、かつ、当該被保険者及び自己の負担する保険料を納付する義務を負うことにつき同意すること」ができます。
また、「当該被保険者の同意を得て、その同意を将来に向かって撤回すること」ができるとされています。
ただし、当該被保険者が「 第2号厚生年金被保険者又は第3号厚生年金被保険者 」であるときは、この規定は適用しないとされています。
「第 4 号厚生年金被保険者であるときは、この規定は適用されない。」は誤りです。
(法附則第 4 条の3第 10 項)
適用事業所に使用される高齢任意加入被保険者が保険料(初めて納付すべき保険料を除く。)を滞納し、厚生労働大臣が指定した期限までにその保険料を納付しないときは、厚生年金保険法第 83 条第 1 項に規定する当該保険料の納期限の属する月の末日に、その被保険者の資格を喪失する。なお、当該被保険者の事業主は、保険料の半額を負担し、かつ、当該被保険者及び自己の負担する保険料を納付する義務を負うことについて同意していないものとする。
「当該保険料の納期限の属する月の末日」ではなく、「当該保険料の 納期限の属する月の 前月 の末日」に、その被保険者の資格を喪失します。
例えば、令和 7 年 12 月分の保険料の納期限は令和 8 年 1 月末日です。
保険料を滞納し、厚生労大臣が指定した期限までに保険料を納付しないときは、令和 7 年 12 月末日に資格を喪失します。
(法附則第 4 条の3第 6 項)
適用事業所に使用される高齢任意加入被保険者は、保険料(初めて納付すべき保険料を除く。)を滞納し、督促状の指定期限までに、その保険料を納付しないときは、当該保険料の納期限の日に、その資格を喪失する。なお、当該適用事業所の事業主は、保険料を半額負担し、かつ、その保険料納付義務を負うことについて同意していないものとする。
「当該保険料の納期限の日」ではなく、「当該保険料の 納期限の属する月の 前月 の末日」に、その資格を喪失します。
厚生年金保険の適用事業所以外の事業所に使用される 70 歳以上の者で、高齢任意加入被保険者となっている者は、保険料の全額を負担する義務を負う。ただし、事業主の同意があるときは、被保険者と事業主の半額ずつの負担になる。
厚生年金保険の「 適用事業所以外の事業所 」に使用される高齢任意加入被保険者の保険料は、事業主と被保険者がそれぞれ半額を負担し、保険料を納付する義務は事業主が負います。
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厚生年金保険法「老齢厚生年金の子の加給年金額」
障害基礎年金の受給権者、老齢厚生年金の受給権者については、子があり、要件を満たす場合は、子の加算額が加算されます。
ただし、受給権者が「 65 歳以上」の場合は、障害基礎年金と老齢厚生年金が併給されることがあります。両方の年金に「子の加算額」が加算されている場合の調整についてみていきます。
(受給権者が 65 歳以上の場合)
老齢厚生年金の条文を読んでみましょう
法第 44 条第 1 項 ( 加給年金額 )
① 老齢厚生年金 ( その年金額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が 240 以上 であるものに限る。 ) の額は、受給権者が その権利を取得した当時 ( その権利を取得した当時 、当該老齢厚生年金の額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が 240 未満であった ときは、 在職定時改定又は退職時改定 の規定により当該月数が 240 以上 となるに至った当時 。 ) その者によって生計を維持していた その者の 65 歳未満の配偶者 又は 子 (18 歳に達する日以後の最初の3月 31 日までの間にある子及び 20 歳未満 で 障害等級の1級若しくは2級 に該当する障害の状態にある子に限る。 ) があるときは、老齢厚生年金の額に 加給年金額を加算した額 とする。
ただし、国民年金法第 33 条の2第1項の規定( 障害基礎年金 ) により加算が行われている子 があるとき ( 当該子について加算する額に相当する部分の全額につき支給を停止されているときを除く。 ) は、そ の間、当該 子について加算する額 に相当する部分の 支給を停止 する 。
障害基礎年金の子の加算が支給され、その間、老齢厚生年金の子の加給年金額は支給が停止されます。
では、過去問を解いてみましょう
子の加算額が加算された障害基礎年金の支給を受けている者に、当該子に係る加給年金額が加算された老齢厚生年金が併給されることとなった場合、当該老齢厚生年金については、当該子について加算する額に相当する部分の支給が停止される。
子の加算額が加算された障害基礎年金と当該子に係る加給年金額が加算された老齢厚生年金が併給される場合は、障害基礎年金の子の加算額はそのまま加算され、 老齢厚生年金 については、 当該子について加算する額 に相当する部分の支給が停止されます。
障害基礎年金の支給を受けている者に子の加算が行われているとき(当該子について加算する額に相当する部分の全額につき支給停止されているときを除く。)に、当該子に係る加給年金額が加算された老齢厚生年金が併給されることとなった場合は、当該老齢厚生年金については、その間、当該子について加算する額に相当する部分の支給が停止される。
老齢厚生年金について、子について加算する額に相当する部分の支給が停止されます。
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今回のテーマは「加給年金額」です。
老齢厚生年金と障害厚生年金の加給年金額について、取扱いを比較しましょう。
まず、老齢厚生年金の加給年金額について条文を読んでみましょう。
法第 44 条第 1 項 ( 加給年金額 )
① 老齢厚生年金 ( その年金額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が 240 以上 であるものに限る。 ) の額は、受給権者が その権利を取得した当時 ( その権利を取得した当時 、当該老齢厚生年金の額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が 240 未満であった ときは、 在職定時改定又は退職時改定 の規定により当該月数が 240 以上 となるに至った当時 。 ) その者によって生計を維持していた その者の 65 歳未満の配偶者 又は 子 (18 歳に達する日以後の最初の3月 31 日までの間にある子及び 20 歳未満 で 障害等級の1級若しくは2級 に該当する障害の状態にある子に限る。 ) があるときは、老齢厚生年金の額に 加給年金額を加算した額 とする。ただし、国民年金法第 33 条の2第1項の規定( 障害基礎年金)により加算が行われている子 があるとき ( 当該子について加算する額に相当する部分の全額につき支給を停止されているときを除く。 ) は、そ の間、当該子について加算する額に相当する部分の支給を停止する 。
・老齢厚生年金の計算の基礎となる被保険者期間が「 240 月」以上あること
・加給年金額の対象になるのは、「配偶者」・「子」です
・ 受給権を取得した当時 に、受給権者によって生計を維持していたこと
・受給権を取得した当時 240 月未満でも、在職定時改定又は退職時改定の際に 240 以上となった場合は、「 240 以上」となった当時に、受給権者によって生計を維持していれば、加給年金額の対象となります。
次は、障害厚生年金の加給年金額について条文を読んでみましょう
① 障害の程度が障害等級の 1級又は2級 に該当する者に支給する障害厚生年金の額は、 受給権者によって生計を維持している その者の 65 歳未満の配偶者 があるときは、障害厚生年金の額に加給年金額を加算した額とする。
・1級・ 2 級の障害厚生年金が対象
3級の障害厚生年金には加給年金額は加算されません。
・加給年金額の対象になるのは「配偶者」のみ
「子」は障害基礎年金で加算の対象になります
・受給権を 取得した後 で、配偶者を有することになっても、加給年金額の対象となります。
老齢厚生年金(その年金額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が 240 以上であるものに限る。)の受給権者が、受給権を取得した以後に初めて婚姻し、新たに 65 歳未満の配偶者の生計を維持するようになった場合には、当該配偶者に係る加給年金額が加算される。
配偶者に係る加給年金額は加算されません。
老齢厚生年金(その年金額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が 240 以上であるものに限る。)の受給権者が、受給権を取得した後で、新たに 65 歳未満の配偶者の生計を維持するようになった場合は、加給年金額は加算されません。
老齢厚生年金の受給権者が、その受給権を取得した当時、加給年金額の加算の対象となる配偶者及び 1 人の子がいたが、受給権を取得した2年後に第 2 子が誕生した。この場合、当該第 2 子(受給権者によって生計を維持しているものとする。)については加給年金額の加算の対象とはならない。
老齢厚生年金の受給権を取得した2年後に誕生した子は、加給年金額の加算の対象となりません。
老齢厚生年金を受給している者の子(当該老齢厚生年金の受給権発生当時から 18 歳に達する日以後の最初の 3 月 31 日まで加給年金額の対象となっていた子に限る。)が 19 歳となったときにはじめて障害等級 1 級又は 2 級の障害に該当する障害の状態になった場合において、当該子が 20 歳に達するまでは、当該子について加給年金額を加算する。
老齢厚生年金の受給権発生当時に、障害状態にない子については、 18 歳に達する日以後の最初の 3 月 31 日までにあるときは加給年金額の対象となります。ただし、 18 歳に達した日以後の最初の 3 月 31 日が終了したときに、加給年金額の加算は終わります。
その後に、その子が 19 歳ではじめて障害等級 1 級又は 2 級の障害に該当する障害の状態になった場合でも、加給年金額は加算されません。
被保険者である老齢厚生年金の受給権者は、その受給権を取得した当時、加給年金額の対象となる配偶者がいたが、当該老齢厚生年金の額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が 240 未満であったため加給年金額が加算されなかった。その後、被保険者資格を喪失した際に、被保険者期間の月数が 240 以上になり、当該 240 以上となるに至った当時、加給年金額の対象となる配偶者がいたとしても、当該老齢厚生年金の受給権を取得した当時における被保険者期間が 240 未満であるため、加給年金額が加算されることはない。
被保険者である老齢厚生年金の受給権者が、被保険者資格を喪失した際に(退職時改定の際に)、被保険者期間の月数が 240 以上 になり、当該 240 以上となるに至った当時 、加給年金額の対象となる配偶者がいた場合は、老齢厚生年金に加給年金額が加算されます。
障害等級 1 級に該当する障害厚生年金の受給権者が、その受給権を取得した日の翌日以後にその者によって生計を維持している 65 歳未満の配偶者を有するに至ったときは、当該配偶者を有するに至った日の属する月の翌月から、当該障害厚生年金の額に加給年金額が加算される。
障害厚生年金については、その受給権を取得した日の翌日以後に、新たにその者によって生計を維持している 65 歳未満の配偶者を有するに至ったときでも加給年金額が加算されます。
その場合、当該配偶者を有するに至った日の属する月の 翌月から 、当該障害厚生年金の額に加給年金額が加算されます。
障害等級1級又は 2 級の障害厚生年金の額は、受給権者によって生計を維持している子( 18 歳に達する日以後の最初の 3 月 31 日までの間にある子及び 20 歳未満で障害等級の 1 級又は 2 級に該当する障害の状態にある子に限る。)があるときは、当該子に係る加給年金額が加算された額とする。
「子」については、障害厚生年金の加給年金額の対象になりません。
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今回は付加年金と寡婦年金の失権事由をみていきましょう。
まずは、付加年金の失権事由を条文で読んでみましょう
付加年金の受給権は、受給権者が 死亡した ときは、消滅する。
★ 付加年金は、老齢基礎年金と同じ「終身年金」です。
次は寡婦年金の失権事由を条文で読んでみましょう
寡婦年金の受給権は、受給権者が 65 歳に達した とき、又は第 40 条第1項各号のいずれかに該当するに至ったときは、消滅する。
・ 養子 となったとき ( 直系血族又は直系姻族 の養子となったときを 除く 。 ) 。
法附則第 9 条の2第 5 項
寡婦年金の受給権は、受給権者が 繰上げ支給の老齢基礎年金 の受給権を取得したときは、 消滅 する。
国民年金法において、老齢基礎年金、障害基礎年金及び遺族基礎年金には失権が規定されているが、付加年金及び寡婦年金には失権が規定されていない。
付加年金及び寡婦年金にも失権が規定されています。
付加年金の受給権は、老齢基礎年金の受給権と同時に発生し、老齢基礎年金の受給権と同時に消滅する。また、老齢基礎年金がその全額につき支給を停止されているときは、その間、付加年金も停止される。
付加年金は老齢基礎年金にプラスして支給されますので、 老齢基礎年金の受給権と同時に発生 し、 老齢基礎年金の受給権と同時に消滅 します。
また、老齢基礎年金がその 全額 につき支給を停止されているときは、その間、付加年金も停止されます。
付加年金は、老齢基礎年金が その 全額 につき支給を停止されている ときは、その間、その支給を停止する。
★ 「全額」がポイントです。「全部又は一部」ではありません。
寡婦年金の受給権者である寡婦が 65 歳に達したときに老齢基礎年金の受給資格を満たしていなかった場合でも、寡婦年金の受給権は消滅する。
寡婦年金の受給権は、寡婦が 65 歳に達したとき に消滅します。寡婦が老齢基礎年金の受給資格を満たしていなかった場合でも同様です。
寡婦年金の受給権は、受給権者が直系血族又は直系姻族の養子となったとしても、それを理由に、消滅することはない。
寡婦年金の受給権は、養子となったときは消滅します。ただし、直系血族又は直系姻族の養子となった場合は消滅しません。
老齢基礎年金の繰上げ支給を受けると、寡婦年金は支給停止される。
老齢基礎年金の繰上げ支給を受けると、寡婦年金は支給停止されるのではなく、 寡婦年金の受給権は「消滅」 します。
寡婦年金の受給権を有する者が老齢基礎年金の支給繰上げの請求をし、老齢基礎年金の受給権を取得すると、寡婦年金の受給権は消滅する。
繰上げ支給の老齢基礎年金の受給権を取得すると、 寡婦年金の受給権は消滅 します。
寡婦年金は、受給権者が繰上げ支給による老齢基礎年金の受給権を取得した場合でも支給される。
寡婦年金は、受給権者が繰上げ支給による老齢基礎年金の受給権を取得した場合は、受給権が消滅します。
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■■「はじめて 2 級による障害基礎年金」とは?
・既に基準傷病以外の傷病により障害の状態にある(障害等級に該当しない障害)
・ 基準傷病に係る障害認定日以後 65 歳に達する日の前日 までの間に
・ 基準障害と他の障害とを併合 して、 初めて 、障害等級 1 級又は 2 級 に該当する障害の状態に至った場合
・障害基礎年金が支給されます。
※基準障害について、初診日要件・保険料納付要件を満たしていること
※ 65 歳に達する日の前日までの間に、併合した障害の程度が1・2級に該当していること
では、条文を読んでみましょう。
① 疾病にかかり、又は負傷し、かつ、その傷病 ( 以下この条において「 基準傷病 」という。 ) に係る初診日 において第 30 条第1項各号のいずれかに該当した者(初診日要件を満たしている)であって、 基準傷病以外の傷病により障害の状態にある ものが、 基準傷病に係る障害認定日以後 65 歳に達する日の前日までの間 において、 初めて 、基準傷病による障害 ( 以下「 基準障害 」という。 ) と 他の障害とを併合 して 障害等級に該当する程度の障害の状態に該当 するに至ったとき ( 基準傷病の初診日 が、 基準傷病以外の傷病 ( 基準傷病以外の傷病が2以上ある場合は、基準傷病以外のすべての傷病 ) の初診日以降 であるときに限る。 ) は、その者に 基準障害と他の障害とを併合した障害 の程度による障害基礎年金を支給する。
② 保険料納付要件は、「基準傷病」の初診日の前日で判断される。
➂ ①の障害基礎年金の支給は、当該障害基礎年金の 請求があった月の 翌月 から 始めるものとする。
疾病にかかり、又は負傷し、かつ、その傷病 ( 以下「基準傷病」という。 ) に係る初診日において、被保険者(被保険者であった者であって、日本国内に住所を有し、かつ 60 歳以上 65 歳未満であるものを含む。)であって、基準傷病以外の傷病により障害の状態にあるものが、基準傷病に係る障害認定日以後 65 歳に達する日の前日までの間において、初めて、基準傷病による障害 ( 以下「基準障害」という。 ) と他の障害とを併合して障害等級に該当する程度の障害の状態に該当するに至ったとき ( 基準傷病の初診日が、基準傷病以外の傷病 ( 基準傷病以外の傷病が2以上ある場合は、基準傷病以外のすべての傷病 ) の初診日以降であるときに限る。 ) は、その者に基準障害と他の障害とを併合した障害の程度による障害基礎年金を支給する。
・ 基準傷病の初診日 に、被保険者(被保険者であった者であって、日本国内に住所を有し、かつ 60 歳以上 65 歳未満であるものを含む。)である。(初診日要件を満たしている)
・ 基準傷病以外の傷病 により障害の状態にある
・ 基準傷病に係る 障害認定日以後 65 歳に達する日の 前日 までの間に
・ 初めて 、「基準障害」と他の障害とを併合して 障害等級に該当する 程度の障害の状態に該当するに至った
・基準傷病の初診日が、基準傷病以外の傷病の初診日以降であるときに限る
既に障害の状態にある者が、新たに発生した傷病(「基準傷病」という)に係る障害認定日から 65 歳に達する日の前日までの間に、基準傷病による障害と基準傷病の初診日以前に初診のある他の障害とを併合して、初めて障害の程度が2級以上に該当した場合には、基準傷病の初診日の前日において保険料納付等の要件を満たしていることを条件として、障害基礎年金が支給される。
「赤字」の部分がポイントです。
既に障害の状態にある者 が、 新たに発生した傷病 (「 基準傷病 」という)に係る障害認定日から 65 歳に達する日の前日 までの間に、基準傷病による障害と 基準傷病の初診日以前に初診のある他の障害 とを 併合 して、 初めて障害の程度が2級以上に該当 した場合には、 基準傷病の初診日の前日 において保険料納付等の要件を満たしていることを条件として、障害基礎年金が支給される。
国民年金法第 30 条の3に規定するいわゆる基準障害による障害基礎年金は、 65 歳に達する日の前日までに基準障害と他の障害を併合して障害等級に該当する程度の障害の状態に該当したとしても、その請求を 65 歳に達した日以後に行うことはできない。
いわゆる基準障害による障害基礎年金は、 65 歳に達する日の前日までに基準障害と他の障害を併合して障害等級に該当する程度の障害の状態に該当した場合は、その請求は、 65 歳に達した日以後でも行うことができます。
いわゆる基準障害の規定による障害基礎年金は、所定の要件に該当すれば受給権は発生するため、当該障害基礎年金の請求は 65 歳に達した日以後でも行うことができるが、支給は当該障害基礎年金の受給権が発生した月の翌月から開始される。
「支給は当該障害基礎年金の受給権が発生した月の翌月から開始」が誤りです。
・ いわゆる基準障害の規定による障害基礎年金は、 所定の要件に該当すれば受給権が発生 します。
・ 当該障害基礎年金の請求は 65 歳に達した日以後でも行うことができます。
・ 支給は当該障害基礎年金の 請求があった月の 翌月 から 開始されます。
国民年金法第 30 条の 3 に規定するいわゆる基準障害による障害基礎年金は、 65 歳に達する日の前日までに、基準障害と他の障害とを併合して初めて障害等級 1 級又は 2 級に該当する程度の障害の状態となった場合に支給される。ただし、請求によって受給権が発生し、支給は請求のあった月からとなる。
いわゆる基準障害による障害基礎年金は、 65 歳に達する日の前日までに、基準障害と他の障害とを併合して初めて障害等級 1 級又は 2 級に該当する程度の障害の状態となったときに受給権が発生します。 65 歳以降でも請求は可能です。また、請求によって受給権が発生するのではありませんが、支給は 請求があった月の 翌月から となります。
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国民年金法がスタートしたのは昭和 36 年 4 月 1 日ですが、当初、外国人は適用が除外されていました。
外国人が、国民年金に強制加入となったのは、昭和 57 年 1 月 1 日以降です。
今回は、昭和 36 年 5 月 1 日以降に日本国籍を取得した者に関する合算対象期間をみていきます。
日本国籍の取得以後は強制加入となりますが、日本国籍を取得する前の期間については、要件を満たせば合算対象期間になります。
昭 60 法附則第 8 条第 5 項 10 号・ 11 号
( 10 ) 昭和 36 年5月1日以後 国籍法の規定により 日本の国籍を取得 した者 ( 20 歳 に達した日の翌日から 65 歳に達した日の前日までの間 に日本の国籍を取得した者に 限る 。 ) その他政令で定める者の 日本国内に住所を有していた期間 であって、難民の地位に関する条約等への加入に伴う出入国管理令その他関係法律の整備に関する法律による 改正前の 国民年金法第7条第1項に該当しなかったため 国民年金の被保険者とならなかった期間 ( 20 歳に達した日の属する月前 の期間及び 60 歳 に達した日の属する月以後 の期間に係るもの並びに 第3項に規定する第2項各号に掲げる期間並びに第4号の2、第5号、第7号及び第7号の2に掲げる期間 を 除く 。 )
( 11 ) ( 10 )に掲げる者の 日本国内に住所を有しなかった 期間 (20 歳未満であった期間及び 60 歳以上 であった期間に係るものを 除く 。 ) のうち、 昭和 36 年4月1日から当該 日本の国籍を取得した日の前日 までの期間に係るもの
昭和 36 年 5 月 1 日以後、国籍法の規定により日本国籍を取得した者( 20 歳に達した日の翌日から 65 歳に達した日の前日までの間に日本国籍を取得した者に限る。以下同じ。)で日本に住所を有していた 20 歳以上 60 歳未満の期間のうち、国民年金の適用除外とされていた昭和 36 年 4 月 1 日から昭和 61 年 4 月 1 日前の期間は、老齢基礎年金の合算対象期間に算入される。
・ 昭和 36 年 5 月 1 日以後 に日本国籍を取得した
( 20 歳に達した日の翌日~ 65 歳に達した日の前日までの間)
20歳以上 60歳未満 の期間のうち
国民年金の適用除外だった昭和 36 年 4 月 1 日から 昭和 57 年 1 月 1 日前(昭和 56 年 12 月 31 日まで) の期間です。
昭和 57 年 1 月 1 日以後は、外国人でも強制加入になったため、合算対象期間にはなりません。
「昭和 61 年 4 月 1 日前の期間」が誤りです。
(昭 60 法附則第 8 条第 5 項第 10 号)
昭和 36 年 5 月 1 日以後、国籍法の規定により日本国籍を取得した者で日本に住所を有していなかった 20 歳以上 60 歳未満の期間のうち、昭和 36 年 4 月 1 日から日本国籍を取得した日の前日までの期間は、老齢基礎年金の合算対象期間に算入される。
・ 昭和 36 年 5 月 1 日以後 に日本国籍を取得した
( 20 歳に達した日の翌日~ 65 歳に達した日の前日までの間)
日本国内に住所を 有していなかった(海外に在住していた)
20歳以上 60歳未満 の期間のうち
昭和 36 年 4 月 1 日から 日本国籍を取得した日の前日まで の期間です。
(昭 60 法附則第 8 条第 5 項第 11 号)
昭和 36 年 5 月 1 日以後で、 20 歳に達した日の翌日から 65 歳に達した日の前日までの間に日本国籍を取得した者が、日本国内に住所を有さずに海外に在住した期間のうち、昭和 36 年 4 月 1 日から日本国籍を取得した日の前日までの 20 歳以上 60 歳未満の期間で、外国籍であったために国民年金の被保険者にならなかった期間は、老齢基礎年金の受給資格期間を計算する場合の合算対象期間にならない。
・ 昭和 36 年 5 月 1 日以後 に日本国籍を取得した
( 20 歳に達した日の翌日~ 65 歳に達した日の前日までの間)
日本国内に住所を 有していなかった(海外に在住していた)
20歳以上 60歳未満 の期間のうち
外国籍であったために国民年金の被保険者にならなかった 昭和 36 年 4 月 1 日から 日本国籍を取得した日の前日まで の期間です。
(昭 60 法附則第 8 条第 5 項第 11 号)
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障害基礎年金の等級には、「 1 級」と「2級」があります。
障害の程度は変わることもあり、障害の程度が増進又は軽減した場合は、障害基礎年金の額の改定が行われます。
法第 34 条 ( 障害の程度が変わった場合の年金額の改定 )
① 厚生労働大臣は 、障害基礎年金の受給権者について、その障害の程度を 診査 し、その程度が従前の障害等級以外の障害等級に該当すると認めるときは、 障害基礎年金の額を改定することができる 。
② 障害基礎年金の受給権者は 、厚生労働大臣に対し、障害の程度が 増進 した ことによる 障害基礎年金の額の改定を請求することができる 。
➂ ②の請求は、障害基礎年金の受給権者の障害の程度が 増進したことが明らかである場合として厚生労働省令で定める場合を除き 、当該障害基礎年金の 受給権を取得した日 又は 厚生労働大臣の診査 を受けた日から起算して 1年を経過した日後 でなければ行うことができない。
④ 障害基礎年金の受給権者 であって、疾病にかかり、又は負傷し、かつ、その傷病 ( 当該障害基礎年金の支給事由となった障害に係る傷病の初診日後に初診日があるものに限る。 ) に係る当該初診日において第 30 条第1項各号のいずれかに該当したもの(初診日要件を満たしたもの)が、当該傷病により障害 ( 障害等級に該当しない程度のもの に限る。以下「 その他障害 」という。 ) の状態にあり、かつ、当該傷病に係る障害認定日以後 65 歳に達する日の前日までの間 において、当該 障害基礎年金の支給事由となった障害とその他障害 ( その他障害が2以上ある場合は、すべてのその他障害を併合した障害 ) とを併合した障害の程度 が当該障害基礎年金の支給事由となつた障害の程度より 増進した ときは、その者は、厚生労働大臣に対し、 その期間内に 当該障害基礎年金の額の改定を請求することができる。
⑤ 第 30 条第1項ただし書の規定(保険料納付要件)は、④の場合に準用する。
⑥ ①の規定により障害基礎年金の額が改定されたときは、改定後の額による障害基礎年金の支給は、改定が行われた日の属する月の 翌月から 始めるものとする。
(例)2級の障害基礎年金の受給権者に
※「その他障害」とは、1・2級に該当しないもの( 3 級以下)
初診日要件や保険料納付要件を満たしている
2級と「その他障害」を併合して、2級より増進した場合
2級→1級に額の改定を請求できます
65歳に達する日の前日までの間に請求することが条件です。
厚生労働大臣は、障害基礎年金の受給権者について、その障害の程度を診査し、その程度が従前の障害等級以外の障害等級に該当すると認めるときは、障害基礎年金の額を改定することができるが、改定後の額による障害基礎年金の支給は、改定が行われた日の属する月から始められる。
改定後の額による障害基礎年金の支給は、改定が行われた日の属する「月」ではなく「 翌月 」から始められます。
障害基礎年金の受給権者は、障害の程度が増進した場合に障害基礎年金の額の改定を請求することができるが、それは、当該障害基礎年金の受給権を取得した日から起算して1年6か月を経過した日より後でなければ行うことができない。
障害基礎年金の受給権を取得した日から起算して「1年6か月」ではなく、原則として、「 1 年 」を経過した日より後でなければ行うことができません。
障害の程度が増進したことによる障害基礎年金の額の改定請求については、障害の程度が増進したことが明らかである場合として厚生労働省令で定める場合を除き、当該障害基礎年金の受給権を取得した日又は国民年金法第 34 条第1項の規定による厚生労働大臣の障害の程度の診査を受けた日から起算して1年を経過した日後でなければ行うことができない。
「障害の程度が増進したことが明らかである場合として厚生労働省令で定める場合」は除かれていることにも注意してください。
障害等級2級の障害基礎年金の受給権を取得した日から起算して6か月を経過した日に人工心臓(補助人工心臓を含む。)を装着した場合には、障害の程度が増進したことが明らかな場合として年金額の改定の請求をすることができる。
「人工心臓(補助人工心臓を含む。)を装着した」場合は、「障害の程度が増進したことが明らかである場合として厚生労働省令で定める場合」に当たります。
そのため、 1 年を経過した日後でなくても、障害の程度が増進したことが明らかな場合として年金額の改定の請求をすることができます。
(則第 33 条の2の2第 1 項第 9 号)
厚生労働大臣が、障害基礎年金の受給権者について、その障害の程度を診査し、その程度が従前の障害等級以外の障害等級に該当すると認めるときに、障害基礎年金の額を改定することができるのは、当該受給権者が 65 歳未満の場合に限られる。
1級から 2 級への改定、 2 級から 1 級への改定は、受給権者が 65 歳以上でも行われます。 65 歳未満の場合に限られません。
障害等級 2 級の障害基礎年金の受給権者が、初診日が厚生年金保険の被保険者であった 66 歳の時である別の傷病について、障害認定日に障害等級 3 級に該当した場合、前後の障害を併合すると従前の障害基礎年金の障害の程度よりも増進するときは、障害基礎年金の額の改定請求を行うことができる。
2級の障害基礎年金の受給権者に
3級の障害(その他障害)が発生した。
※初診日に厚生年金保険の被保険者(=国年第 2 号被保険者)
2級と「その他障害」を併合して、2級より増進した場合でも
※初診日に 66 歳ですので額の改定請求はできません。
その他障害との併合により額の改定請求ができるのは、「 65 歳に達する日の前日までの間 」に増進し、かつその期間内に請求することが条件です。
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国民年金法「任意加入被保険者」
第 2 号被保険者でもなく、第 3 号被保険者でもなく、第 1 号被保険者にも該当しない者は、国民年金に「任意加入」することができます。
任意加入する目的は、「老齢基礎年金の受給資格期間を満たすため」、「老齢基礎年金の額を増やすため(満額にするため・満額に近づけるため)」です。
任意加入被保険者の条文を読んでみましょう
法附則第 5 条第 1 項~第 3 項 ( 任意加入被保険者 )
① 次の各号のいずれかに該当する者 ( 第2号被保険者 及び 第3号被保険者 を 除く 。 ) は、 厚生労働大臣に申し出て 、被保険者となることができる。
( 1 ) 日本国内に住所 を有する 20 歳以上 60 歳未満 の者であって、厚生年金保険法に基づく老齢給付等を受けることができるもの ( この法律の適用を除外すべき特別の理由がある者として厚生労働省令で定める者を除く。 )
( 2 ) 日本国内に住所 を有する 60 歳以上 65 歳未満 の者 ( この法律の適用を除外すべき特別の理由がある者として厚生労働省令で定める者を除く。 )
( 3 ) 日本国籍を有する 者その他政令で定める者であって、 日本国内に住所を有しない 20 歳以上 65 歳未満 のもの
② ①の ( 1 )又は( 2 )に該当する者 が任意加入の申出を行おうとする場合には、 口座振替納付を希望する旨の申出 又は口座振替納付によらない 正当な事由 がある場合として厚生労働省令で定める場合に該当する旨の申出を厚生労働大臣に対してしなければならない。
➂ 任意加入の申出をした者は、その 申出をした日 に被保険者の 資格を取得する ものとする。
特例による任意加入被保険者についても条文を読んでみましょう
令和 7 法附則第 40 条第 1 項 ( 任意加入被保険者の特例 )
昭和 50 年4月1日 までの間に生まれた者であって、次の各号のいずれかに該当するもの ( 第2号被保険者を除く。 ) は、厚生労働大臣に申し出て、国民年金の被保険者となることができる。ただし、その者が同法による老齢基礎年金、厚生年金保険法による老齢厚生年金その他の 老齢又は退職を支給事由とする年金たる給付 であって政令で定めるものの受給権を有する場合は、この限りでない。
( 1 ) 日本国内に住所 を有する 65 歳以上 70 歳未満 の者 ( 国民年金法の適用を除外すべき特別の理由がある者として厚生労働省令で定める者を除く。 )
( 2 ) 日本国籍を有する 者であって、 日本国内に住所を有しない 65 歳以上 70 歳未満 のもの
★任意加入被保険者の特例は、「 65 歳以上 70 歳未満」の者が対象です。
ポイントは「昭和 50 年 4 月 1 日以前生まれであること」、「老齢年金の受給権を有しないことです。
老齢年金の受給権がある場合は、特例の任意加入被保険者になることはできません。そのため、老齢基礎年金の額を増やす目的の場合は、特例の任意加入はできません。
では、過去問を解いてみましょう
60歳で第2号被保険者資格を喪失した 64 歳の者(昭和 31 年 4 月 2 日生まれ)は、特別支給の老齢厚生年金の報酬比例部分を受給中であり、あと 1 年間、国民年金の保険料を納付すれば満額の老齢基礎年金を受給することができる。この者は、日本国籍を有していても、日本国内に住所を有していなければ、任意加入被保険者の申出をすることができない。
「 日本国籍を有する 者その他政令で定める者であって、 日本国内に住所を有しない 20 歳以上 65 歳未満 のもの」は任意加入することができます。
問題文の場合は、日本国籍を有していますので、日本国内に住所を有していなくても、老齢基礎年金を満額にするために任意加入被保険者の申出をすることができます。
20歳から 60 歳までの 40 年間第 1 号被保険者であった 60 歳の者(昭和 35 年 4 月 2 日生まれ)は、保険料納付済期間を 30 年間、保険料半額免除期間を 10 年間有しており、これらの期間以外に被保険者期間を有していない。この者は、任意加入の申出をすることにより任意加入被保険者となることができる。なお、この者は、日本国籍を有し、日本国内に住所を有しているものとする。
保険料半額免除期間は老齢基礎年金の額の計算上、 4 分の 3 で計算されますので、問題文の条件ですと老齢基礎年金は満額になりません。
そのため、老齢基礎年金の額を増やすために、任意加入被保険者となることができます。
甲(昭和 34 年 4 月 20 日生まれ)は、 20 歳以後の学生であった期間は国民年金の加入が任意であったため加入していない。大学卒業後7年間は厚生年金保険の被保険者であったが 30 歳で結婚してから 15 年間は第 3 号被保険者であった。その後、 45 歳から 20 年間、再び厚生年金保険の被保険者となっていたが 65 歳の誕生日で退職した。甲の老齢基礎年金は満額にならないため、 65 歳以降国民年金に任意加入して保険料を納付することができる。
任意加入被保険者の特例( 65 歳以上 70 歳未満)は、「老齢年金の受給権を有しない者」が対象です。
甲は、受給資格期間を満たし老齢基礎年金の受給権がありますので、老齢基礎年金が満額でなくても、 65 歳以降は任意加入できません。
国民年金法附則第 5 条に基づく任意加入保険者については、厚生労働大臣に任意加入の申出をした日に資格を取得することになっているが、日本国内に住所を有する 60 歳以上 65 歳未満の者の場合は、最長 60 歳まで遡って任意加入被保険者の資格を取得することができる。
国民年金法附則第 5 条に基づく任意加入保険者は、 厚生労働大臣に任意加入の申出をした日 に資格を取得します。
最長 60 歳まで遡って任意加入被保険者の資格を取得するという規定はありません。
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国民年金法「老齢基礎年金の繰下げ」
65歳で老齢基礎年金の受給権を取得しても、 65 歳で請求をしないで、 66 歳以後に繰り下げて受けることができます。
老齢基礎年金の額は、繰り下げた期間に応じて増額されます。
・ 繰下げ受給するつもりで、 65 歳で老齢基礎年金の請求を行わなかった場合、例えば、「 68 歳で 繰下げの申出 をして 増額された老齢基礎年金 を受ける」こともできますし、「 68 歳で 繰下げの申出をしない で、 「 65 歳到達時点」の本来の老齢基礎年金をさかのぼって請求する 」こともできます。
★今日のテーマは、「特例的な繰下げみなし増額制度」です。
・特例的な繰下げみなし増額制度の趣旨を確認しましょう
繰下げ上限年齢の引上げに伴い、 70 歳に達した日後も繰下げ待機を選択することが可能になる一方で、年金給付に係る 支分権の消滅時効は 5 年間 である。こうした中では、繰下げ上限年齢を引き上げたとしても、 70 歳に達した日後の繰下げ待機を選択しにくくなってしまう。このような阻害要因を緩和する観点から、 70 歳に達した日後に繰下げ待機していた者 が、 65 歳時点からの本来受給を選択した場合に、増額された年金の支給が可能となるよう、改正を行う ( 令和 5 年 4 月 1 日施行 ) 。
( 令 4.3.29 年管管発 0329 第 14 号 )
「特例的な繰下げみなし増額制度」とは?
「 70 歳 」に達した日より後に、「 65 歳からの本来の老齢基礎年金」をさかのぼって受けることを請求し、かつ 繰下げの申出をしない 場合、請求した日の「 5 年前の日 」に 繰下げ の申出があったものとみなされる 制度です。その場合、「繰下げによって増額」された年金が一括で支払われます。
特例的な繰下げみなし増額制度について条文を読んでみましょう
老齢基礎年金の支給繰下げの申出をすることができる者が、 70 歳に達した日後 に当該老齢基礎年金を 請求 し、かつ、当該請求の際に 繰下げの申出をしないとき は、当該請求をした日の 5年前の日 に 繰下げの申出があった ものと みなす 。ただし、その者が次の各号のいずれかに該当する場合は、この限りでない。
( 1 ) 80 歳に達した日以後にあるとき。
( 2 ) 65 歳に達した日から当該請求をした日の5年前の日までの間において他の年金たる給付の受給権者となったとき。
★「 80 歳以後」に請求する場合、「請求の日の 5 年前の日以前に障害年金や遺族年金の受給権者となった」場合は、特例的な繰下げみなし増額制度は適用されません。
昭和 27 年 4 月 2 日以後生まれの者が、 70 歳に達した日より後に老齢基礎年金を請求し、かつ請求時点における繰下げ受給を選択しない時は、請求の5年前に繰下げの申し出があったものとみなして算定された老齢基礎年金を支給する。
「 70 歳 」に達した日より 後に 老齢基礎年金を請求し、かつ請求時点における 繰下げ受給を選択しない時(=繰下げの申出をしない時) は、請求の 5年前 に繰下げの申し出があったものとみなされ、増額された老齢基礎年金が支給されます。
例えば、 73 歳で老齢基礎年金を請求し、かつ、繰下げの申出をしないときは、請求の 5 年前の 68 歳で繰下げの申出をしたものとみなされます。その場合、 3 年繰下げとなり、 3 年分増額された老齢基礎年金が支給されます。
なお、繰下げみなし増額制度は原則として「昭和 27 年 4 月 2 日以後生まれの者」が対象です。
老齢基礎年金の支給を受ける権利は、受給資格期間が 10 年以上ある者が 65 歳に達した日から老齢基礎年金の請求をすることなく5年を経過したときに消滅する。そのため、 72 歳に達した時点で、老齢基礎年金を請求し、かつ、繰下げ申出をしないときは、繰下げ増額のない老齢基礎年金の支給を受けることとなる。
「 72 歳に達した時点(= 70 歳に達した日より後)」で、老齢基礎年金を請求し、かつ、 繰下げ申出をしないとき は、 請求の5年前(= 67 歳時点) に 繰下げの申し出があったものとみなし て、増額された老齢基礎年金が支給されます。
「繰下げ増額のない老齢基礎年金の支給を受ける」は誤りです。
繰下げ待機中の老齢基礎年金の受給権者が、年金を請求せずに 70 歳に達した日後に死亡した場合に、遺族が未支給年金を請求する時は、特例的な繰下げみなし増額は適用されず、年金の支給を受ける権利が時効消滅していない過去5年分に限って支給されることになる。
「繰下げ待機中の受給権者が年金を請求せずに 70 歳に達した日後に死亡し、遺族が未支給年金を請求するときは、 特例増額を適用せず 、 支分権が時効消滅していない過去 5 年分に限り 支給することとする。
なお、特例増額が適用される本来請求をした日以後に受給権者が死亡した場合には、未支給年金にも特例増額が適用される。」とされています。
( 令 4.3.29 年管管発 0329 第 14 号 )
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老齢基礎年金の受給権は、保険料納付済期間と保険料免除期間と合算対象期間を合わせて 10 年以上有する者が、 65 歳に達したときに、発生します。
老齢基礎年金は、保険料納付済期間又は保険料免除期間 ( 学生納付特例及び納付猶予 の規定により納付することを要しないものとされた保険料に係るものを 除く 。 ) を有する者が 65 歳に達したとき に、その者に支給する。ただし、その者の保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が 10 年に満たないときは、この限りでない 。
※ 10 年の計算には合算対象期間も合算されます。
老齢基礎年金は繰り下げて受給することもできます。
法第 28 条第 1 項 ( 支給の繰下げ )
老齢基礎年金の受給権を有する者であって 66 歳 に達する前 に当該 老齢基礎年金を請求していなかったもの は、厚生労働大臣に当該老齢基礎年金の 支給繰下げの申出をすることができる 。
ただし、その者が 65 歳 に達したとき に、 他の年金たる給付 の受給権者であったとき、又は 65 歳に達した日から 66 歳に達した日までの間 において 他の年金たる給付 の受給権者となったときは、この限りでない。
・国民年金の他の年金給付( 付加年金 を除く )
・厚生年金保険法による年金たる保険給付( 老齢 を支給事由とするものを除く 。)
65歳に達し老齢基礎年金の受給権を取得した者であって、 66 歳に達する前に当該老齢基礎年金を請求しなかった者が、 65 歳に達した日から 66 歳に達した日までの間において障害基礎年金の受給権者となったときは、当該老齢基礎年金の支給繰下げの申出をすることができない。
「 65 歳 に達したとき に、 他の年金たる給付 の受給権者であったとき」、又は「 65 歳に達した日から 66 歳に達した日までの間 において 他の年金たる給付 の受給権者となったときは」、繰下げの申出はできません。
他の年金たる給付とは、「国民年金の他の年金給付(付加年金を除く)」、「厚生年金保険法による年金たる保険給付(老齢を支給事由とするものを除く。)」です。
障害基礎年金は国民年金の他の年金給付に該当します。
そのため、 65 歳に達した日から 66 歳に達した日までの間に障害基礎年金の受給権者となったときは、老齢基礎年金の支給繰下げの申出はできません。
老齢基礎年金の受給権を有する者であって 66 歳に達する前に当該老齢基礎年金を請求していなかった者が、 65 歳に達した日から 66 歳に達した日までの間において遺族厚生年金の受給権者となったが、実際には遺族厚生年金は受給せず老齢厚生年金を受給する場合は、老齢基礎年金の支給繰下げの申出をすることができる。
「遺族厚生年金」は、「厚生年金保険法による年金たる保険給付(老齢を支給事由とするものを除く。)」に該当します。
「 65 歳に達した日から 66 歳に達した日までの間に 遺族厚生年金 の 受給権者となった 」場合は、実際には遺族厚生年金は受給しなくても、支給繰下げの申出はできません。
老齢厚生年金を受給中である 67 歳の者が、 20 歳から 60 歳までの 40 年間において保険料納付済期間を有しているが、老齢基礎年金の請求手続きをしていない場合は、老齢基礎年金の支給の繰下げの申出をすることで増額された年金を受給することができる。なお、この者は老齢基礎年金及び老齢厚生年金以外の年金の受給権を有していたことがないものとする。
「厚生年金保険法による年金たる保険給付( 老齢 を支給事由とするものを 除く 。)」となっていますので、「老齢厚生年金」の受給権者でも老齢基礎年金の繰下げの申出をすることは可能です。
老齢基礎年金の受給権を有する者であって、かつ、他の年金給付(加給年金を除く。)又は厚生年金保険法による年金給付(老齢を支給事由とするものを除く。)の受給権者でない者による当該老齢基礎年金の支給繰下げの申出は、 65 歳に達する前に行わなければならない。
「 65 歳に達したときに、他の年金たる給付の受給権者であったとき」、又は「 65 歳に達した日から 66 歳に達した日までの間において他の年金たる給付の受給権者となったときは」繰下げの申出はできません。
他の年金たる給付とは、「国民年金の他の年金給付(付加年金を除く)」、「厚生年金保険法による年金たる保険給付(老齢を支給事由とするものを除く。)」です。
問題文は、「他の年金給付(加給年金を除く。)」となっていますが、加給年金ではなく付加年金です。
又、支給繰下げの申出は、「 65 歳に達する前」にはできません。繰下げの申出ができるのは、「 66 歳 に達する前 に当該 老齢基礎年金を請求していなかったもの 」です。
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遺族基礎年金の「失権」事由と「支給停止」について整理しましょう。
「失権」について条文を読んでみましょう
① 遺族基礎年金の受給権は、受給権者が次の各号のいずれかに該当するに至ったときは、消滅する。
( 3 ) 養子となったとき ( 直系血族又は直系姻族 の養子となったときを 除く 。 ) 。
② 配偶者の有する遺族基礎年金 の受給権は、①の規定によつて消滅するほか、子が1人であるときはその子が、子が2人以上であるときは同時に又は時を異にしてその 全ての子 が、遺族基礎年金の減額改定事由のいずれかに該当するに至ったときは、消滅する。
➂ 子の有する遺族基礎年金 の受給権は、①によって消滅するほか、子が次の各号のいずれかに該当するに至ったときは、消滅する。
( 1 ) 離縁によって、死亡した被保険者又は被保険者であった者の子でなくなったとき。
( 2 ) 18 歳に達した日以後の最初の3月 31 日が終了したとき。ただし、障害等級に該当する障害の状態にあるときを除く。
( 3 ) 障害等級に該当する障害の状態にある子について、その事情がやんだとき。ただし、その子が 18 歳に達する日以後の最初の3月 31 日までの間にあるときを除く。
( 4 ) 20 歳に達したとき。
配偶者が遺族基礎年金を受けるには、「子」と生計を同じくしていることが要件で、配偶者が受ける遺族基礎年金には必ず「子」の加算が加算されています。
「子」の数が減ると、子の数に応じて加算額も減額されます。
ただし、「子」のすべてが減額事由に該当すると、「子」がいなくなるため、配偶者の遺族基礎年金の受給権は消滅します。
次に「支給停止」について条文を読んでみましょう
① 遺族基礎年金は、当該被保険者又は被保険者であった者の死亡について、 労働基準法 の規定による 遺族補償 が行われるべきものであるときは、死亡日から 6年間 、その支給を停止する。
② 子 に対する遺族基礎年金は、 配偶者 が遺族基礎年金の 受給権を有するとき ( 配偶者に対する遺族基礎年金が第 20 条の2第1項若しくは第2項又は次条第1項の規定によりその支給を停止されているときを除く。 ) 、又は 生計を同じくするその子の父若しくは母がある ときは、その間、その支給を停止する。
(第 41 条の2、第 42 条は今回は省略します)
では、過去問を解いてみましょう
被保険者である妻が死亡し、その夫が、 1 人の子と生計を同じくして、遺族基礎年金を受給している場合において、当該子が 18 歳に達した日以後の最初の 3 月 31 日が終了したときに、障害等級に該当する障害の状態にない場合は、夫の有する当該遺族基礎年金の受給権は消滅する。
夫の受給する遺族基礎年金の額は、 1 人分の子の加算額が加算された 780,900 円×改定率 +224,700 円×改定率です。
加算の対象になっている子が 18 歳に達した日以後の最初の 3 月 31 日が終了したときは、子の要件を満たさなくなります。
夫は「子と生計を同じくする」という要件を満たさなくなるため、夫の有する当該遺族基礎年金の受給権は消滅します。
夫の死亡により妻と子に遺族基礎年金の受給権が発生し、子の遺族基礎年金は支給停止となっている。当該妻が再婚した場合、当該妻の遺族基礎年金の受給権は消滅し、当該子の遺族基礎年金は、当該妻と引き続き生計を同じくしていたとしても、支給停止が解除される。
(子は 18 歳に達した日以後の最初の 3 月 31 日に達していないものとする。)
・夫の死亡により妻と子に遺族基礎年金の受給権が発生した場合、「子の遺族基礎年金は支給停止」となります。
→ 法第 41 条第 2 項の「 子 に対する遺族基礎年金は、 配偶者 が遺族基礎年金の 受給権を有するとき は、その間、その支給を停止する。」に該当します。配偶者と子に受給権が発生した場合は、配偶者が優先するためです。
・妻が再婚した場合、妻の遺族基礎年金の受給権は消滅します。
→ 法第 40 条第 1 項第 2 号の「婚姻をしたとき」に該当し、遺族基礎年金の受給権は消滅します。
・当該子の遺族基礎年金は、当該妻と引き続き生計を同じくしていたとしても、「支給停止が解除される」は誤りで、子の遺族基礎年金は「支給が停止」されます。
→ 法第 41 条第 2 項の「 生計を同じくするその子の父若しくは母がある ときは、その間、その支給を停止する。」に該当します。
子の遺族基礎年金は、母(問題文では妻)と引き続き生計を同じくしている場合は、その間、その支給が停止されます。
第 2 号被保険者である 40 歳の妻が死亡したことにより、当該妻の死亡当時、当該妻に生計を維持されていた 40 歳の夫に遺族基礎年金の受給権が発生し、子に遺族基礎年金と遺族厚生年金の受給権が発生した。この場合、夫の遺族基礎年金は支給停止となり、子の遺族基礎年金と遺族厚生年金が優先的に支給される。
(子は 18 歳に達した日以後の最初の 3 月 31 日に達していないものとする。)
第 2 号被保険者である 40 歳の妻が死亡し、 40 歳の夫と子がいる場合、以下の年金の受給権が発生します。
40 歳の夫 → 遺族基礎年金のみ
(年齢要件を満たさないため、遺族厚生年金は受けられません。)
子 → 遺族基礎年金と遺族厚生年金
「遺族基礎年金」については、配偶者が優先されますので、「夫」に遺族基礎年金が支給され、子の遺族基礎年金は支給停止されます。
子には、遺族厚生年金のみ支給されます。
遺族基礎年金の受給権を有する配偶者と子のうち、すべての子が直系血族又は直系姻族の養子となった場合、配偶者の有する遺族基礎年金の受給権は消滅するが、子の有する遺族基礎年金の受給権は消滅しない。
・配偶者の遺族基礎年金について
配偶者の遺族基礎年金は、子が「 配偶者以外の者の養子 ( 届出をしていないが、事実上養子縁組関係と同様の事情にある者を含む。 ) となったとき。」は、子の加算額が減額されます。(法第 39 法第 3 項第 3 号)
問題文のように、 すべての子 が直系血族又は直系姻族の養子(=配偶者以外の者の養子)となった場合は、配偶者の有する遺族基礎年金の受給権は消滅します。
「養子となったとき」は遺族基礎年金の受給権は消滅しますが、「直系血族又は直系姻族の養子」となったときは失権しません。問題文の子は、直系血族又は直系姻族の養子となっていますので、子の有する遺族基礎年金の受給権は消滅しません。
夫が死亡したことにより遺族基礎年金の受給権を有する妻が、直系姻族と養子縁組したときは、妻の受給権は消滅するが、子に対する遺族基礎年金の支給停止は解除される。
遺族基礎年金の受給権を有する妻が、「直系姻族と養子縁組」しても、妻の受給権は消滅しません。
子に対する遺族基礎年金は、妻が遺族基礎年金の受給権を有するときは、その間、その支給が停止されます。
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国民年金法の時効には、「 2 年」と「 5 年」があります。
特に、「年金給付」と「死亡一時金」の違いに注意しましょう。
国民年金の「給付」のうち、「年金給付」の時効は 5 年ですが、「死亡一時金」の時効は2年です。
① 年金給付 を受ける権利は、 その支給すべき事由が生じた日 から 5年 を経過したとき、当該権利に基づき 支払期月ごとに支払うもの とされる年金給付の支給を受ける権利 は、当該日の属する月の翌月以後に到来する当該年金給付の支給に係る 支払期月の翌月の初日から 5年 を経過したときは、時効によって、消滅する。
② 年金給付を受ける権利の時効は、当該年金給付がその 全額 につき支給を停止されている間 は、 進行しない 。
➂ 年金給付を受ける権利又は当該権利に基づき支払期月ごとに支払うものとされる年金給付の支給を受ける権利については、会計法第 31 条の規定を適用しない。
④ 保険料 その他この法律の規定による徴収金を徴収 し、又はその 還付を受ける権利 及び 死亡一時金 を受ける権利は、これらを 行使することができる時から 2年 を経過したときは、時効によって消滅する。
・年金給付を受ける権利(基本権)→ 支給すべき事由が生じた日 から 5年
・支分権 → 支払期月の翌月の初日から 5年
・ 死亡一時金 → 行使することができる時から 2年
①【 H27 年出題】 ※改正による修正あり
年金給付を受ける権利及び死亡一時金を受ける権利は、その支給すべき事由が生じた日から5年を経過したときは、時効によって消滅する。
「死亡一時金」の時効が誤りです。
・年金給付を受ける権利 → その支給すべき事由が生じた日から5年
・死亡一時金を受ける権利 → 行使することができる時から2年
年金給付を受ける権利に基づき支払期月ごとに支払うものとされる年金給付の支給を受ける権利については「支払期月の翌月の初日」がいわゆる時効の起算点とされ、各起算点となる日から5年を経過したときに時効によって消滅する。
支払期月ごとに支払うものとされる年金給付の支給を受ける権利の時効の起算点は「支払期月の翌月の初日」です。
保険料を滞納している者の保険料納付義務は、厚生労働大臣による督促があったとしても、2年で消滅する。
第 102 条第 5 項で、「保険料その他この法律の規定による徴収金についての 督促は 、 時効の更新の効力を有する 。」と規定されています。
保険料の徴収権の時効は、納期限の翌日から 2 年ですが、厚生労働大臣による督促は「時効の更新の効力」を有します。時効の進行がゼロに戻りますので、 2 年では消滅しません。
失踪の宣告を受けた者に係る消滅時効の起算日は、死亡したとみなされた日の翌日であり、死亡したとみなされた日の翌日から2年を経過した後に、死亡一時金の請求権は時効によって消滅するため、死亡一時金は支給されない。
死亡一時金の時効の起算日は、「死亡日の翌日」です。
「失踪宣告」を受けた者に係る消滅時効の起算日については、「死亡とみなされた日(原則失踪の7年後)の翌日」とされています。
ただし、「死亡一時金については、いわゆる掛け捨て防止の考え方に立って、一定期間加入したが、年金給付を受けることなく亡くなった方に対して一定の金額を支給するものである」ことを踏まえ、「失踪宣告の審判の確定日の翌日から2年以内に請求があった場合には、給付を受ける権利について時効を援用せず、死亡一時金を支給する」とされています。
(平 26.3.27 年管管発 0327 第2号)
年金給付を受ける権利は、その支給すべき事由が生じた日から5年を経過すると時効によって消滅するため、障害認定日において、当該障害が、障害等級に該当する程度の障害の状態にない場合で、その後に障害の程度が増進したときでも、障害基礎年金の請求は、当該障害認定日から 5 年を経過する前に行わなければならない。
「障害認定日において、当該障害が、障害等級に該当する程度の障害の状態にない」場合で、その後に障害の程度が増進したときは、「障害認定日後 65 歳に達する日の前日 までの間において、その傷病により障害等級に該当する程度の障害の状態に該当するに至ったときは、 その期間内に 事後重症の障害基礎年金 の支給を 請求する 」ことによって事後重症の障害基礎年金を受けることができます。
事後重症の障害基礎年金は請求によって受給権が発生します。障害認定日から 5 年を経過する前に行わなければならないという規定はありません。
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産前産後休業期間中・育児休業期間中は、事業主が申出をすることにより、保険料が免除されます。
出産の日以前 42 日(多胎妊娠の場合は 98 日)から出産の日後 56 日までの間
※出産の日が出産の予定日後であるとき(予定日より遅れた場合)は、その分、産前休業が延びます。
(例)出産の日が出産の予定日より 3 日遅れた場合
出産の予定日以前 42 日(多胎妊娠の場合 98 日) +3 日 + 出産の日後 56 日
3歳に満たない子を養育するための育児休業 等 (育児休業 + 育児休業に準じる休業)
① 育児休業等をしている被保険者 ( 産前産後休業中の保険料免除の適用を受けている被保険者を除く。 ) が使用される事業所の 事業主が 、厚生労働省令で定めるところにより 保険者等に申出をしたとき は、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める月の当該被保険者に関する保険料 ( その育児休業等の期間が 1か月以下 である者については、 標準報酬月額 に係る保険料に 限る 。 ) は、徴収しない。
( 1 ) その育児休業等を開始した日の属する月とその育児休業等が終了する日の翌日が属する月とが 異なる 場合
→ その育児休業等を 開始した日の属する 月 からその育児休業等が 終了する日の 翌日 が属する月の 前月 までの月
( 2 ) その育児休業等を開始した日の属する月とその育児休業等が終了する日の翌日が属する月とが 同一 であり、かつ、当該月における育児休業等の日数として厚生労働省令で定めるところにより計算した日数が 14 日以上 である場合
同じ月内に、開始日と終了日の翌日がある場合、育児休業等の日数が 14 日以上ある場合は、その月の保険料は免除されます。
下の図の場合は、 12 月の保険料は免除されます。
★「その育児休業等の期間が 1か月以下 である者については、 標準報酬月額 に係る保険料に 限る 。」の部分について
「賞与」については、 連続した1か月を超え る育児休業等を取得した場合に、免除されます。
下の図の場合、 12 月に賞与が支払われた場合は、賞与の保険料が免除されます。
下の図の場合、 12 月に賞与が支払われても、賞与の保険料は免除されません。
産前産後休業をしている被保険者が使用される事業所の 事業主が 、厚生労働省令で定めるところにより 保険者等に申出をしたとき は、その 産前産後休業を開始した日の属する 月 からその 産前産後休業が終了する日の 翌日 が属する月の 前月 までの期間、当該被保険者に関する保険料を徴収しない。
産前産後休業期間中における保険料の免除については、例えば、 5 月 16 日に出産(多胎妊娠を除く。)する予定の被保険者が 3 月 25 日から出産のため休業していた場合、当該保険料の免除対象は 4 月分からであるが、実際の出産日が 5 月 10 日であった場合は 3 月分から免除対象となる。
5月 16 日が出産予定日の場合、産前休業は、 予定日以前 42 日 の 4 月 5 日が開始日です。産前休業を開始した日の属する月(= 4 月)から免除対象です。
実際の出産日が 5 月 10 日だった場合は、産前休業は 出産日以前 42 日 の 3 月 30 日が開始日です。そのため、産前休業を開始した日の属する月(= 3 月)から免除対象となります。
被保険者甲の産前産後休業開始日が令和 4 年 12 月 10 日で、産前産後休業終了日が令和 5 年 3 月 8 日の場合は、令和 4 年 12 月から令和 5 年2月までの期間中の当該被保険者に関する保険料は徴収されない。
免除の対象になるのは、 産前産後休業を開始した日の属する 月 (=令和 4 年 12 月) からその 産前産後休業が終了する日の 翌日 が属する月 (=令和 5 年 3 月 )の 前月(=令和 5 年 2 月) までです。
被保険者が令和 7 年 3 月 15 日に出産した場合、令和 7 年 3 月分から健康保険法第 159 条に規定される育児休業期間中の保険料免除の対象となり、当該被保険者に関する保険料は徴収されない。
令和 7 年 3 月 15 日に出産した場合、令和 7 年 3 月 16 日から 5 月 10 日までは産後休業です。
令和 7 年 3 月分は、「育児休業期間中」の保険料免除の対象ではありません。
被保険者乙の育児休業等開始日が令和 5 年 1 月 10 日で、育児休業等終了日が令和 5 年 3 月 31 日の場合は、令和 5 年 1 月から令和 5 年 3 月までの期間中の当該被保険者に関する保険料は徴収されない。
問題文は、「育児休業等を開始した日の属する月とその育児休業等が終了する日の翌日が属する月とが 異なる場合」 に該当します。
育児休業等を 開始した日の属する 月 (令和 5 年 1 月) からその育児休業等が 終了する日の 翌日 が属する月 (= 4 月・ 4 月 1 日が属する月) の 前月 ( 3 月) までの期間中の保険料が免除されます。
被保険者丙の育児休業等開始日が令和 5 年 1 月 4 日で、育児休業等終了日が令和 5 年 1 月 16 日の場合は、令和 5 年 1 月の当該被保険者に関する保険料は徴収されない。
「育児休業等を開始した日の属する月とその育児休業等が終了する日の翌日が属する月とが 同一」 ですので、保険料の免除を受けるには、「当該月における育児休業等の日数として厚生労働省令で定めるところにより計算した日数が 14 日以上 」必要です。
問題文の場合、育児休業等の日数が、令和 5 年 1 月 4 日~ 16 日の「 13 日」しかありません。そのため、令和 5 年 1 月の保険料は免除されません。(徴収されます)
育児休業期間中に賞与が支払われた者が、育児休業期間中につき保険料免除の取扱いが行われている場合は、当該賞与に係る保険料が徴収されることはないが、標準賞与額として決定され、その年度における標準賞与額の累計額に含めなければならない。
育児休業期間中の保険料が免除されている期間に支払われた賞与については、当該賞与に係る保険料は徴収されません。ただし、標準賞与額として決定され、その年度の標準賞与額の累計額に含まれます。
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1週間の所定労働時間又は 1 か月の所定労働日数が通常の労働者の 4 分の 3 未満 であっても、 「特定適用事業所」「任意特定適用事業所」「国・地方公共団体に属する事業所」 に使用され、次の 3 つの要件を満たした場合は、健康保険の被保険者となります。
① 週の所定労働時間が 20 時間以上
② 賃金が月額 88,000 円以上
今回は、「特定適用事業所」についてみていきます。
「特定適用事業所」の要件について条文を読んでみましょう
H24 法附則第 46 条第 12 項
特定適用事業所とは、 事業主が同一 である1又は2以上の適用事業所であって、当該1又は2以上の適用事業所に使用される 特定労働者の総数 が 常時 50 人を超える ものの各適用事業所をいう。
※特定労働者とは、厚生年金保険の被保険者資格を有する者のことです。( 70 歳未満 の者のうち、厚生年金保険法第 12 条各号の( 適用除外)いずれにも該当しないもの であって、 特定4分の3未満短時間労働者以外 のもの)
では、過去問を解いてみましょう
①【 H29 年出題】 ※改正による修正あり
特定適用事業所とは、事業主が同一である1又は2以上の適用事業所であって、当該1又は 2 以上の適用事業所に使用される特定労働者の総数が常時 50 人を超えるものの各適用事業所のことをいう。
「事業主が同一である 1 又は 2 以上の適用事業所」とは
・ 適用事業所が法人事業所の場合、法人そのものを事業主として取り扱い、同一法人格に属する全ての適用事業所を「事業主が同一である 1 又は 2 以上の適用事業所」として取り扱うこととする。
・ 適用事業所が個人事業所の場合、個人事業主を事業主として取り扱い、事業主が同一である適用事業所は現在の適用事業所の単位のほかに無いものとして取り扱うこととする。
( 令 4.9.28 保保発 0928 第 6 号 )
初めて公的年金制度の財政基盤及び最低保障機能の強化等のための国民年金法等の一部を改正する法律に規定する「特定適用事業所」となった適用事業所の事業主は、当該事実があった日から5日以内に、①適用事業所の名称及び所在地、②特定適用事業所となった年月日、③事業主が法人であるときは、法人番号を記載した届書を厚生労働大臣又は健康保険組合に提出しなければならない。
特定適用事業所となったときは、当該事実が発生した日から 5 日以内 に、「健康保険・厚生年金保険 特定適用事業所該当届 」を届け出ることとされています。
短時間労働者の被保険者資格の取得要件について、常時 50 人を超えると見込んで特定適用事業所該当届を提出して適用された後、実際には常時 50 人を超えなかった場合は遡及取消となる。
常時 50 人を超えると見込んで特定適用事業所該当届を提出して適用された後、実際には常時 50 人を超えなかった場合でも「遡及取消にはなりません」とされています。
(令 6.1.17 事務連絡 )
④ 【 R6 年出題】 ※改正による修正あり
被保険者の総数が常時 50 人以下の企業であっても、健康保険に加入することについての労使の合意(被用者の2分の 1 以上と事業主の合意)がなされた場合、1週間の所定労働時間が 20 時間以上であること、月額賃金が 8.8 万円以上であること、2か月を超える雇用の見込があること、学生でないことという要件をすべて満たす短時間労働者は、企業単位で健康保険の被保険者となる。
特定適用事業所以外の適用事業所 に使用される 短時間労働者の健康保険・厚生年金保険の被保険者資格の取得 については、 労使合意に基づき 、 申出を行うことにより可能 であるとされています。
( 令 4.9.28 保保発 0928 第 6 号 )
⑤【 H30 年出題】 ※改正による修正あり
短時間労働者を使用する特定適用事業所の被保険者の総数(短時間労働者を除く。)が常時 50 人以下になり、特定適用事業所の要件に該当しなくなった場合であっても、事業主が所定の労働組合等の同意を得て、当該短時間労働者について適用除外の規定の適用を受ける旨の申出をしないときは、当該短時間労働者の被保険者資格は喪失しない。
「短時間労働者に対する健康保険・厚生年金保険の適用拡大 Q & A 集」によると、以下の扱いになります。
使用される厚生年金保険の被保険者の総数が 常時 50 人を超えなくなった場合 であっても、 引き続き特定適用事業所であるものとして取り扱われます 。
ただし、使用される被保険者の 4 分の 3 以上の同意を得たことを証する書類を添えて、特定適用事業所不該当届を届け出た場合は、対象の適用事業所は特定適用事業所に該当しなくなったものとして扱われることとなります。
( 令 6.1.17 事務連絡 )
問題文のように、常時 50 人以下になり、特定適用事業所の要件に該当しなくなった場合であっても、事業主が所定の労働組合等の同意を得て、当該短時間労働者について 適用除外の規定の適用を受ける旨の申出をしないときは 、当該短時間労働者の被保険者資格は喪失しません。
特定適用事業所に使用される短時間労働者の年収が 130 万円未満の場合、被保険者になるか、被保険者になることなく被保険者である配偶者の被扶養者になるかを選択することができる。
年収が 130 万円未満の短時間労働者であっても、要件を満たした場合は、厚生年金保険・健康保険の被保険者となります。
被保険者になるか、被保険者になることなく被保険者である配偶者の被扶養者になるかの選択はできません。
( 令 6.1.17 事務連絡 )
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健康保険法「資格喪失後の死亡」
健康保険の被保険者の資格を喪失した後に死亡した場合でも、埋葬料又は埋葬費が支給されることがあります。
本題に入る前に、「埋葬料」と「埋葬費」の違いを確認しましょう。
被保険者により 生計を維持していた者 で、 埋葬を行う もの
埋葬料の支給を受けるべき者がない場合で、 埋葬を行った 者
5 万円以内で埋葬に要した費用(実費)
法第 105 条 ( 資格喪失後の死亡に関する給付 )
資格喪失後の 傷病手当金又は出産手当金の継続給付 を 受ける 者が死亡したとき、資格喪失後の傷病手当金又は出産手当金の継続給付を 受けていた者 がその給付を受けなくなった日後 3月以内 に死亡したとき、又はその他の被保険者であった者が被保険者の 資格を喪失した日後3月以内 に死亡したときは、被保険者であった者により 生計を維持していた者 であって、 埋葬を行う ものは、その被保険者の 最後の保険者 から 埋葬料の支給を受けることができる。
② 埋葬料の支給を受けるべき者がない場合においては、埋葬を行った者に対し、埋葬料の金額の範囲内においてその埋葬に要した費用に相当する金額を支給する。
資格喪失後の継続給付として傷病手当金の支給を受けていた者が、被保険者資格の喪失から 3 か月を経過した後に死亡したときは、死亡日が当該傷病手当金を受けなくなった日後3か月以内であっても、被保険者であった者により生計を維持していた者であって、埋葬を行うものが埋葬料の支給を受けることはできない。
死亡日が資格喪失後の継続給付としての傷病手当金を受けなくなった日後3か月以内の場合は、埋葬料が支給されます。
★資格喪失後の死亡について埋葬料・埋葬費が支給されるのは次の 3 つの場合です。
①資格喪失後の 傷病手当金又は出産手当金の継続給付 を 受ける 者が死亡したとき
②資格喪失後の傷病手当金又は出産手当金の継続給付を 受けていた者 がその給付を受けなくなった日後 3月以内 に死亡したとき
➂被保険者の 資格を喪失した日後3月以内 に死亡したとき
被保険者の資格を喪失した後も引き続き傷病手当金を受給していた者が、当該傷病手当金を受けなくなった日後3か月以内に死亡したときは、被保険者であった者により生計を維持していた者であって、埋葬を行うものは埋葬料の支給を受けることができるが、当該埋葬料の支給を受けるべき者がない場合においては、埋葬を行った者が、埋葬料の金額の範囲内においてその埋葬に要した費用に相当する金額を受けることができる。
・被保険者であった者により 生計を維持していた者 であって、 埋葬を行うもの には「埋葬料」が支給されます。
・埋葬料の支給を受けるべき者がない場合においては、 埋葬を行った者 に、 埋葬料の金額の範囲内 において その埋葬に要した費用 に相当する金額が支給されます。
傷病手当金又は出産手当金の継続給付を受ける者が死亡したとき、当該継続給付を受けていた者がその給付を受けなくなった日後3か月以内に死亡したとき、又はその他の被保険者であった者が資格喪失後 3 か月以内に死亡したときは、埋葬を行う者は誰でもその被保険者の最後の保険者から埋葬料の支給を受けることができる。
「埋葬を行う者は誰でも」が誤りです。
その被保険者の最後の保険者から埋葬料の支給を受けることができるのは、「被保険者であった者により 生計を維持していた者 であって、 埋葬を行うもの 」です。
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介護保険の被保険者の定義を確認しましょう。(介護保険法第 9 条)
① 市町村の区域内に住所を有する 65 歳以上 の者(以下「 第1号 被保険者」という。)
② 市町村の区域内に住所を有する 40 歳以上 65 歳未満 の 医療保険加入者 (以下「 第2号 被保険者」という。)
①、②のいずれかに該当する者は、市町村又は特別区が行う介護保険の被保険者となります。
健康保険の被保険者が介護保険第 2 号被保険者の場合は、健康保険の保険料と合わせて介護保険料も徴収されます。
介護保険第 2 号被保険者に該当した・該当しなくなった場合は、原則として届出が必要です。
則第 40 条 ( 介護保険 第2号被保険者に該当しなくなった 場合の届出 )
① 被保険者は、被保険者又はその被扶養者が 介護保険第2号被保険者 に 該当しなくなったとき は、 遅滞なく 、所定の事項を記載した届書を 事業主を経由 して 厚生労働大臣又は健康保険組合 に届け出なければならない。ただし、被保険者又はその被扶養者が 65 歳に達したときは、この限りでない 。
則第 41 条 ( 介護保険 第2号被保険者に該当するに至った 場合の届出 )
① 被保険者は、介護保険第2号被保険者に該当しない被保険者又はその被扶養者が 介護保険第2号被保険者に該当するに至った ときは、 遅滞なく 、所定の事項を記載した届書を事業主を経由して厚生労働大臣又は健康保険組合に届け出なければならない。ただし、被保険者又はその被扶養者が 40 歳に達したときは、この限りでない 。
※被保険者が任意継続被保険者であるときは、「保険者」に届け出なければならない。
では、過去問を解いてみましょう
被保険者は、被保険者又はその被扶養者が 65 歳に達したことにより、介護保険第2号被保険者 ( 介護保険法第9条第2号に該当する被保険者をいう。 ) に該当しなくなったときは、遅滞なく、事業所整理記号及び被保険者整理番号等を記載した届書を事業主を経由して厚生労働大臣又は健康保険組合に届け出なければならない。
「 65 歳に達した 」ことにより、介護保険第2号被保険者に該当しなくなったときは、届け出は不要です。
被保険者は、被保険者又はその被扶養者が 40 歳に達したことにより介護保険第2号被保険者に該当するに至ったときは、遅滞なく、所定の事項を記載した届書を事業主を経由して日本年金機構又は健康保険組合に届け出なければならない。
「 40 歳に達した 」ことにより介護保険第2号被保険者に該当するに至ったときは、届出は不要です。
被保険者は、介護保険第2号被保険者に該当しない被保険者又はその被扶養者が介護保険第2号被保険者に該当するに至ったときは、遅滞なく、所定の事項を記載した届書を事業主を経由して厚生労働大臣又は健康保険組合に届け出なければならない。ただし、被保険者又はその被扶養者が 40 歳に達したときは、この限りでない。
「被保険者又はその被扶養者が 40 歳に達したときは、この限りでない。」とは、 40 歳に達したことで介護保険第 2 号被保険者に該当したときは、届出は不要ということです。
50歳である一般の被保険者は、当該被保険者又はその被扶養者が介護保険第2号被保険者に該当しなくなったときは、遅滞なく、所定の事項を記載した届書を事業主を経由して厚生労働大臣又は健康保険組合に届け出なければならないが、事業主の命により被保険者が外国に勤務することとなったため、いずれの市町村又は特別区の区域内にも住所を有しなくなったときは、当該事業主は、被保険者に代わってこの届書を厚生労働大臣又は健康保険組合に届け出ることができる。
事業主の命により被保険者が外国に勤務することとなったため、いずれの市町村又は特別区の区域内にも住所を有しなくなって介護保険第2号被保険者に該当しなくなったときは、事業主は、被保険者に代わって届書を厚生労働大臣又は健康保険組合に届け出ることができます。
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健康保険法「保険外併用療養費」
保険外併用療養費の内容をみていきます。
法第 86 条第 1 項 ( 保険外併用療養費 )
被保険者が、厚生労働省令で定めるところにより、保険医療機関等のうち自己の選定するものから、電子資格確認等により、被保険者であることの確認を受け、 評価療養、患者申出療養又は選定療養 を受けたときは、その療養に要した費用について、 保険外併用療養費を支給する。
・ 厚生労働大臣が定める 高度の医療技術を用いた療養 その他の療養であって、 療養の給付の対象とすべきものであるか否かについて 、適正な医療の効率的な提供を図る観点から 評価を行うことが必要 な療養 ( 次号の患者申出療養を除く。 ) として厚生労働大臣が定めるもの ( 以下「評価療養」という。 )
・ 高度の医療技術を用いた療養であって、当該 療養を受けようとする者の申出に基づき 、 療養の給付の対象とすべきものであるか否かについて 、適正な医療の効率的な提供を図る観点から評価を行うことが必要な療養として厚生労働大臣が定めるもの ( 以下「患者申出療養」という。 )
・ 被保険者の選定に係る 特別の病室の提供 その他の厚生労働大臣が定める療養 ( 以下「選定療養」という。 )
★評価療養、患者申出療養、選定療養は「療養の給付」には含まれません。
例えば、「先進医療」を受けた場合、「先進医療の部分」は保険外ですので、すべて本人が負担します。一般の診療と共通する「基礎的な部分」は、「保険外併用療養費」として健康保険から給付が行われます。
では、過去問を解いてみましょう
患者申出療養とは、高度の医療技術を用いた療養であって、当該療養を受けようとする者の申出に基づき、評価療養の給付の対象とすべきものであるか否かについて、適正な医療の効率的な提供を図る観点から評価を行うことが必要な療養として厚生労働大臣が定めるものをいう。
こちらの問題文では、「評価療養の給付の対象とすべきものであるか否か」となっていますが、条文では、「療養の給付の対象とすべきものであるか否か」と定められています。
令和 7 年問2の問題は、アからオの選択肢のうち、「誤っているものの組み合わせ」が問われた問題でした。こちらの問題以外に明らかに「誤っているものの組み合わせ」がありました。
そのため、こちらの問題は「〇」で正解となります。
このように誤りかどうか判断に迷う問題は、明らかに誤っている(=誤りの判断が簡単につく)方を選んでください。
患者申出療養の申出は、厚生労働大臣が定めるところにより、厚生労働大臣に対し、当該申出に係る療養を行う医療法第4条の3に規定する臨床研究中核病院 ( 保険医療機関であるものに限る。 ) の開設者の意見書その他必要な書類を添えて行う。
「患者申出療養」制度について、厚生労働省のホームページでは以下のように案内されています。
未承認薬などをいちはやく使いたい。対象外になっているけれど治験を受けたい。
そんな患者さんたちの思いに応えるためにつくられた制度です。
患者さんからの申出を受け、医師や関連病院などが連携して、さまざまなケースについて対応できるかどうかを検討し、実施の可能性を探ります。
事前の診療計画や治療の経過などのデータは、今後多くの人が受けることのできる保険診療のために活用されます。
なお、医療法第 4 条の3では、「病院であって、 臨床研究の実施の中核的な役割を担う ことに関する一定の要件に該当するものは、厚生労働大臣の承認を得て臨床研究中核病院と称することができる。」と規定されています。
保険外併用療養費の対象となる選定療養とは、「被保険者の選定に係る特別の病室の提供その他の厚生労働大臣が定める療養」をいい、厚生労働省告示「厚生労働大臣の定める評価療養、患者申出療養及び選定療養」第 2 条に規定されている選定療養として、第 1 号から第 11 号が掲げられている。
そのうち第 4 号によると、「病床数が < A > の病院について受けた初診 ( 他の病院又は診療所からの文書による紹介がある場合及び緊急その他やむを得ない事情がある場合に受けたものを除く。 ) 」と規定されており、第 7 号では、「別に厚生労働大臣が定める方法により計算した入院期間が < B > を超えた日以後の入院及びその療養に伴う世話その他の看護 ( 別に厚生労働大臣が定める状態等にある者の入院及びその療養に伴う世話その他の看護を除く。 ) 」と規定されている。
⑤ 90 日 ⑥ 120 日 ⑧ 150 日 ⑩ 180 日
⑦ 150 以上 ⑨ 180 以上 ⑪ 200 以上 ⑫ 250 以上
保険外併用療養費の支給対象となる治験は、 < A > 、患者の自由な選択と同意がなされたものに限られるものとし、したがって、治験の内容を患者等に説明することが医療上好ましくないと認められる等の場合にあっては、保険外併用療養費の支給対象としない。
②新たな医療技術、医薬品、医療器等によるものであることから
⑤患者に対する情報提供を前提として
⑨困難な病気と闘う患者からの申し出を起点として
⑱保険医療機関が厚生労働大臣の定める施設基準に適合するとともに
< A > ⑤患者に対する情報提供を前提として
(令 6.3.27 保発 0327 第 10 号)
被保険者が予約診療制をとっている病院で予約診察を受けた場合には、保険外併用療養費制度における選定療養の対象となり、その特別料金は、全額自己負担となる。
予約に基づく診察は、選定療養の対象となります。
特別料金は、全額自己負担となります。
(厚生労働大臣の定める評価療養、患者申出療養及び選定療養第 2 条)
患者自己負担割合が 3 割である被保険者が保険医療機関で保険診療と選定療養を併せて受け、その療養に要した費用が、保険診療が 30 万円、選定療養が 10 万円であるときは、被保険者は保険診療の自己負担額と選定療養に要した費用を合わせて 12 万円を当該保険医療機関に支払う。
「保険診療 30 万円」× 30 %= 9 万円
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健康保険の被保険者に関する保険料額についてみていきます。
「介護保険第 2 号被保険者」と「それ以外」で保険料額が変わります。
法第 156 条 ( 被保険者の保険料額 ) ※令和 8 年 4 月 1 日改正
① 被保険者に関する保険料額は、 各月 につき、次の各号に掲げる被保険者の区分に応じ、当該各号に定める額とする。
( 1 ) 介護保険第2号被保険者 である被保険者
→ 一般保険料 等 額 ( 各被保険者の標準報酬月額及び標準賞与額にそれぞれ 一般保険料率 ( 基本保険料率と特定保険料率とを合算した率 をいう。 ) と 子ども・子育て支援金率 とを合算した率を乗じて得た額をいう。以下同じ。 ) と 介護保険料額 ( 各被保険者の標準報酬月額及び標準賞与額にそれぞれ介護保険料率を乗じて得た額をいう。以下同じ。 ) との 合算額
( 2 ) 介護保険第2号被保険者である被保険者以外の被保険者
② 介護保険第2号被保険者である被保険者が 介護保険第2号被保険者に該当しなくなった場合 においては、 その月分 の保険料額は、 一般保険料等額 とする。ただし、その月に再び介護保険第2号被保険者となった場合その他政令で定める場合は、この限りでない。
➂ 前月から引き続き被保険者である者がその資格を喪失した場合においては、その月分の保険料は、算定しない。
★令和 8 年 4 月の改正について
→ 医療保険者は、医療保険制度上の給付に係る保険料や介護保険料とあわせて、 子ども・子育て支援金 を徴収 することになります。
健康保険法では、保険料の規定に、 一般保険料率と区分して 「 子ども・子育て支援金率 」が規定されます。
介護保険第 2 号被保険者 である被保険者
介護保険第 2 号被保険者 以外 の被保険者
一般保険料 等 額 + 介護保険料額
では、過去問を解いてみましょう
①【 R7 年出題】 ※改正による修正あり
健康保険組合は、被保険者が介護保険第 2 号被保険者に該当していない場合であっても、規約で定めるところにより、当該被保険者に介護保険第 2 号被保険者である被扶養者がある場合には、当該被保険者(「特定被保険者」という。)に関する保険料額を一般保険料等額と介護保険料額との合算額とすることができる。
例えば、 35 歳の被保険者は、介護保険第 2 号被保険者ではありませんので、保険料額は「一般保険料等額」のみです。
しかし、 35 歳の被保険者に 43 歳の被扶養者(=介護保険第 2 号被保険者に該当)がいる場合は、その 35 歳の被保険者(特定被保険者)に関する保険料額を、「一 般保険料等額と介護保険料額との合算額 」と することができる という規定です。
「健康保険組合」限定の規定ですので、注意しましょう。
政令で定める要件に該当するものとして厚生労働大臣の承認を受けた健康保険組合は、介護保険第 2 号被保険者である被保険者に関する保険料額を、一般保険料等額と特別介護保険料額との合算額とすることができる。
厚生労働大臣の承認を受けた健康保険組合限定の規定です。
介護保険第 2 号被保険者である被保険者に関する保険料額を、一般保険料等額と 特別介護保険料額 との合算額とすることができます。
介護保険料額は、標準報酬月額・標準賞与額に「介護保険料率」を乗じて計算することが原則です。
問題文の「特別介護保険料額」は、原則の方法ではなく、「定額」で算定する方法です。
前月から引き続き被保険者であり、 7 月 10 日に賞与を 30 万円支給された者が、その支給後である同月 25 日に退職し、同月 26 日に被保険者資格を喪失した。この場合、事業主は当該賞与に係る保険料を納付する義務はない。
「 前月から引き続き 被保険者である者がその 資格を喪失 した場合においては、 その月分の保険料は、算定しない。 」と規定されています。
前月から引き続き被保険者である者が、 7 月 26 日に資格を喪失した場合、 7 月分の保険料は算定されません。
そのため、 7 月 10 日に賞与を 30 万円支給され、支給後の同月 25 日に退職し、同月 26 日に被保険者資格を喪失した場合は、事業主は当該賞与に係る保険料を納付する義務はありません。
(法第 156 条第 3 項)
④【 R4 年出題】 ※改正による修正あり
6月 25 日に 40 歳に到達する被保険者に対し、 6 月 10 日に通貨をもって夏季賞与を支払った場合、当該標準賞与額から被保険者が負担すべき一般保険料等額とともに介護保険料額を控除することができる。
健康保険法で一般保険料等額とともに介護保険料額が徴収されるのは、「介護保険第 2 号被保険者( 40 歳から 64 歳)」です。
「 40 歳に達したとき( 40 歳の誕生日の前日)」から対象です。
「 40 歳に達した日が属する月」から介護保険料額が徴収されます。
問題文は、 40 歳に達した 6 月分から介護保険料額が徴収されますので、 6 月 10 日支払の賞与からも介護保険料額が徴収されます。
★徴収の終わりも確認しましょう。
「介護保険第2号被保険者である被保険者が 介護保険第2号被保険者に該当しなくなった場合 においては、 その月分 の保険料額は、 一般保険料等額 とする。(原則)」とされています。
「 65 歳に達したとき」から、介護保険第 1 号被保険者となります。そのため、健康保険では介護保険料額は徴収されなくなります。
例えば、 12 月 2 日が 65 歳の誕生日の場合は、介護保険第 2 号被保険者でなくなる 12 月 1 日が属する「 12 月分」から、保険料額は「一般保険料等額」のみとなります。
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健康保険の時効をみていきます。
① 保険料等 を 徴収 し、又はその 還付を受ける権利 及び 保険給付 を 受ける権利 は、これらを行使することができる時から 2年 を経過したときは、時効によって消滅する。
② 保険料等の納入の告知又は督促は、時効の更新の効力を有する。
徴収権の消滅時効の起算日は、保険料についてはその保険料の納期限の翌日、保険料以外の徴収金については徴収金を徴収すべき原因である事実の終わった日の翌日である。
徴収権の消滅時効の起算日について確認しましょう。
・保険料 → その保険料の 納期限の翌日
・保険料以外の徴収金 → 徴収金を徴収すべき原因である 事実の終わった日の翌日
(昭 3.7.6 保発第 514 号 )
療養の給付を受ける権利は、これを行使することができる時から 2 年を経過したときは、時効によって消滅する。
現物給付については、時効の対象となりません。
傷病手当金を受ける権利の消滅時効は 2 年であるが、その起算日は労務不能であった日ごとにその翌日である。
傷病手当金・出産手当金を受ける権利の消滅時効は 2 年です。
起算日は、傷病手当金は「 労務不能であった日 ごとにその 翌日 」、出産手当金は「 労務に服さなかった日 ごとにその 翌日 」です。
(昭 30.9.7 保険発 199 の2)
出産手当金を受ける権利は、出産した日の翌日から起算して 2 年を経過したときは、時効によって消滅する。
出産手当金を受ける権利は、「 労務に服さなかった日 ごとにその 翌日 」から起算して 2 年を経過したときは、時効によって消滅します。
(昭 30.9.7 保険発 199 の2)
療養費の請求権の消滅時効については、療養費の請求権が発生し、かつ、これを行使し得るに至った日の翌日より起算される。例えば、コルセット装着に係る療養費については、コルセットを装着した日にコルセットの代金を支払わず、その 1 か月後に支払った場合、コルセットを装着した日の翌日から消滅時効が起算される。
コルセット装着に係る療養費については、コルセットの代金を支払った日が「療養費の請求権が発生し、かつ、これを行使し得るに至った日」です。そのため コルセットの代金を支払った日の 翌日 が時効起算日です。
(昭 31.3.13 保文発 1903 号)
⑥【 H28 年出題】 ※改正による修正あり
健康保険法では、保険給付を受ける権利は、これを行使することができる時から 2 年を経過したときは時効によって消滅することが規定されている。この場合、消滅時効の起算日は、療養費は療養に要した費用を支払った日の翌日、高額療養費は診療月の末日(ただし、診療費の自己負担分を診療月の翌月以後に支払ったときは、支払った日の翌日)、高額介護合算療養費は計算期間(前年 8 月 1 日から 7 月 31 日までの期間)の末日の翌日である。
「高額療養費」の時効の起算日が誤りです。
・療養費 → 療養に要した費用を支払った日の翌日
・高額療養費 → 診療月の 翌月の 1 日
※診療費の自己負担分を診療月の翌月以後に支払ったときは、支払った日の翌日
・高額介護合算療養費 → 計算期間(前年 8 月 1 日から 7 月 31 日までの期間)の末日の翌日
( 昭 31.3.13 保文発 1903 号、昭 48.11.7 /保険発第 99 号/庁保険発第 21 号/、平 21.4.30 保保発第 0430001 号 )
被保険者が資格喪失後何らの手続をとることなく相当期間を経過したため、受給資格期間は満たしているが、資格喪失後の継続給付を受ける権利の一部が既に時効により消滅している場合、時効未完成の期間については同一の保険者から傷病手当金の給付を受けることができる。
資格喪失後何らの手続をとることなく相当期間を経過したため、受給資格期間は満たしているが、資格喪失後継続給付を受ける権利の 一部がすでに時効により消滅している 事例については、 「継続して」に該当せず 、 時効未完成の期間についても 、 資格喪失後継続給付を受けることはできない ものと解されています。
( 昭 31.12.24 保文発第 11283 号 )
被保険者の資格を喪失した日の前日まで引き続き 1 年以上被保険者であった者が、被保険者の資格を喪失した日後 6 か月以内に出産したときは、出産した日の翌日から起算して 5 年を経過する日までの間、被保険者として受けることができるはずであった出産育児一時金の支給を最後の保険者から受けることができる。
出産育児一時金の時効は、 出産した日の翌日 から起算して「 2年 」です。
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「正当な理由」なしに、療養に関する指示に従わない場合は、保険給付が制限されます。
保険者は、被保険者又は被保険者であった者が、 正当な理由なし に 療養に関する指示に従わない ときは、保険給付の 一部 を 行わないことができる 。
・行わないことができるのは、「全部又は一部」ではなく「 一部 」です。
・第 119 条の規定は、被保険者の 被扶養者 について準用されます。(法第 122 条)
保険者は、被保険者または被保険者であった者が、正当な理由なしに療養に関する指示に従わないときは、保険給付の全部または一部を行わないことができる。
保険者は、被保険者または被保険者であった者が、正当な理由なしに療養に関する指示に従わないときは、「保険給付の「 一部 」を行わないことができる。」です。
保険者は、被保険者の被扶養者が、正当な理由なしに療養に関する指示に従わないときは、当該被扶養者に係る保険給付の全部を行わないことができる。
「当該 被扶養者に係る保険給付 の「 一部 」を行わないことができる。」です。
保険者は、被保険者又は被保険者であった者が、正当な理由なしに診療担当者より受けた診断書、意見書等により一般に療養の指示と認められる事実があったにもかかわらず、これに従わないため、療養上の障害を生じ著しく給付費の増加をもたらすと認められる場合には、保険給付の一部を行わないことができる。
★ 「療養の指示に従わない者」とは、次に該当する者とされています。
・ 保険者又は療養担当者の療養の指示に関する明白な意志表示があったにもかかわらず、これに従わない者 ( 作為又は不作為の場合を含む。 )
・ 診療担当者より受けた診断書、意見書等により一般に療養の指示と認められる事実があったにもかかわらず、これに従わないため、療養上の障害を生じ著しく給付費の増加をもたらすと認められる者
( 昭 26.5.9 保発第 37 号 )
保険者は、被保険者又は被保険者であった者の被扶養者が、正当な理由なしに療養に関する指示に従わないときは、当該被扶養者に係る保険給付の全部又は一部を行わないことができる。療養に関する指示に従わないときとは、保険者又は療養担当者の療養の指揮に関する明白な意思表示があったにもかかわらず、これに従わない者(作為又は不作為の場合を含む。)等をいう。
保険者は、被保険者又は被保険者であった者の 被扶養者 が、 正当な理由なしに療養に関する指示に従わない ときは、「 当該被扶養者に係る保険給付 の「 一部 」を行わないことができる。」となります。
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第三者の行為によって生じた事故については、「健康保険の保険給付」と「第三者からの損害賠償」が重なる不合理を避けるため、保険者の「損害賠償請求権の代位取得」と保険給付の「免責」の制度が設けられています。
法第 57 条 ( 損害賠償請求権 )
① 保険者 は、給付事由が 第三者の行為によって生じた 場合において、 保険給付を行った ときは、 その給付の価額 ( 当該保険給付が療養の給付であるときは、当該療養の給付に要する費用の額から当該療養の給付に関し被保険者が負担しなければならない一部負担金に相当する額を控除した額。 ) の限度 において、 保険給付を受ける権利を有する者 ( 当該給付事由が被保険者の被扶養者について生じた場合には、当該 被扶養者を含む 。次項において同じ。 ) が 第三者に対して有する損害賠償の請求権を取得する 。
② 前項の場合において、保険給付を受ける権利を有する者が 第三者から同一の事由について損害賠償を受けた ときは、保険者は、 その価額の限度 において、 保険給付を行う責めを免れる 。
① について(保険者が損害賠償請求権を代位取得する)
・その給付の価額の限度において、「保険給付を受ける権利を有する者」が第三者に対して有する損害賠償請求権を、保険者が代位取得する
・保険者から第三者に対して損害賠償を請求する
② について(保険給付の免責)
・「保険給付を受ける権利を有する者」が第三者から損害賠償を受けた
・その価額の限度において、保険者は保険給付を行う責任を免れる
では、過去問を解いてみましょう
療養の給付に係る事由又は入院時食事療養費、入院時生活療養費若しくは保険外併用療養費の支給に係る事由が第三者の行為によって生じたものであるときは、被保険者は、 30 日以内に、届出に係る事実並びに第三者の氏名及び住所又は居所(氏名又は住所若しくは居所が明らかでないときは、その旨)及び被害の状況を記載した届書を保険者に提出しなければならない。
「 30 日以内」ではなく「 遅滞なく 」です。
療養の給付に係る事由等が 第三者の行為によって生じた場合は、届出が必要です。
療養の給付に係る事由等が 第三者の行為によって生じたもの であるときは、被保険者は、 遅滞なく 、届出に係る事実並びに第三者の氏名及び住所又は居所(氏名又は住所若しくは居所が明らかでないときは、その旨)及び被害の状況を記載した届書を保険者に提出しなければなりません。
被保険者の被扶養者が第三者の行為により死亡し、被保険者が家族埋葬料の給付を受けるときは、保険者は、当該家族埋葬料の価額の限度において当該被保険者が当該第三者に対して有する損害賠償請求権を代位取得し、第三者に対して求償できる。
保険給付を受ける権利を有する者には、「給付事由が被保険者の 被扶養者について生じた場合 には、当該被扶養者を含む。」とされています。
被保険者の 被扶養者 が 第三者の行為により 死亡し、被保険者が家族埋葬料の給付を受けるときは、保険者は、 当該家族埋葬料の価額の限度 において当該被保険者が当該第三者に対して有する損害賠償請求権を代位取得し、第三者に対して求償できます。
犯罪の被害を受けたことにより生じた傷病は、一般の保険事故と同様に、健康保険の保険給付の対象とされており、犯罪の被害者である被保険者は、加害者が保険者に対し損害賠償を負う旨を記した誓約書を提出しなくとも健康保険の保険給付を受けられる。
「 犯罪や自動車事故等の被害 を受けたことにより生じた傷病は、医療保険各法 ( 健康保険法、船員保険法、国民健康保険法及び高齢者の医療の確保に関する法律 ) において、 一般の保険事故と同様に、医療保険の給付の対象 とされています。
また、犯罪の被害によるものなど、第三者の行為による傷病について医療保険の給付を行う際に、医療保険の保険者の中には、その第三者行為の加害者が保険者に対し損害賠償責任を負う旨を記した加害者の誓約書を、被害者である被保険者に提出させるところもあるようですが、 この誓約書があることは、医療保険の給付を行うために必要な条件ではない ことから、 提出がなくとも医療保険の給付は行われます 。」とされています。
( 平 26.3.31 /保保発 0331 第 1 号/保国発 0331 第 2 号/保高発 0331 第 12 号/ )
自動車事故による被害を受けた場合の医療保険の給付と自動車損害賠償保障法に基づく自動車損害賠償責任保険(以下「自賠責保険」という。)による給付の関係について、加害者が不明のひき逃げ等の場合や自賠責保険の補償の範囲を超える賠償義務が発生した場合には、被害者の加入する医療保険の保険者が給付を行ったとしても、その保険者は求償する相手先がないケースや結果的に求償が困難なケースが生じるので、医療保険の保険者は、求償する相手先がないことや結果的に求償が困難であることから医療保険の給付を行わない。
医療保険の保険者は、求償する相手先がないことや結果的に求償が困難であること等を理由として 「医療保険の給付を行わないということはできない 。」とされています。
「自動車事故による被害を受けた場合の医療保険の給付と自賠責保険による給付の関係については、自動車事故による被害の賠償は自動車損害賠償保障法では自動車の運行供用者がその責任を負うこととしており、 被害者は加害者が加入する自賠責保険によってその保険金額の限度額までの保障を受けることになっています 。その際、何らかの理由により、加害者の加入する自賠責保険の保険者が保険金の支払いを行う前に、被害者の加入する医療保険の保険者から保険給付が行われた場合、医療保険の保険者はその行った給付の価額の限度において、被保険者が有する損害賠償請求権を代位取得し、加害者 ( 又は加害者の加入する自賠責保険の保険者 ) に対して求償することになります。
一方で、加害者が不明のひき逃げ等の場合や自賠責保険の補償の範囲を超える賠償義務が発生した場合には、被害者の加入する医療保険の保険者が給付を行ったとしても、その保険者は求償する相手先がないケースや結果的に求償が困難なケースが生じ得ます。このような場合であっても、偶発的に発生する予測不能な傷病に備え、被保険者等の保護を図るという医療保険制度の目的に照らし、 医療保険の保険者は、求償する相手先がないことや結果的に求償が困難であること等を理由として医療保険の給付を行わないということはできません 。」とされています。
( 平 26.3.31 /保保発 0331 第 1 号/保国発 0331 第 2 号/保高発 0331 第 12 号/ )
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最初に、マイナ保険証についての通知を読んでみましょう。
医療保険制度においては、被保険者の所得区分に応じて自己負担限度額を設定し、医療機関等に支払う一部負担金等の金額が自己負担限度額を超えた場合に、自己負担限度額を超えた額を高額療養費として支給する高額療養費制度を設けている。
高額療養費については、 各月について支払った一部負担金等の額が自己負担限度額を超えた 場合に、翌月以降に支給されること ( 償還払い ) となっているところ、健康保険法施行規則第 103 条の 2 第 2 項等の規定に基づき、 被保険者からの申請に応じて 医療保険者等が交付する 限度額適用認定証及び限度額適用・標準負担額減額認定証 ( 以下「限度額適用認定証等」という。 ) を医療機関等の窓口で提示した場合には、 自己負担限度額を超える一部負担金の支払いが免除される こととなっている。
この自己負担限度額を超える一部負担金の支払いの免除については、限度額適用認定証等を提示した場合だけでなく、 マイナ保険証 により保険資格の確認を行う場合についても対象となっており、マイナ保険証を利用する場合には、医療機関等の窓口において、 限度額適用認定証等を提示せずとも、自己負担限度額を超える一部負担金の支払いが免除されるといったメリットがある ことを周知するため、限度額適用認定証等の様式について所要の改正を行う。
( 令 6.3.28 保発 0328 第 6 号 )
※マイナ保険証とは、「健康保険証としての利用登録を行ったマイナンバーカード」のことです。
※「自己負担限度額を超える一部負担金の支払いが免除される」とは、自己負担限度額を超える部分は、現物給付されるということです。
では、過去問を解いてみましょう
高額療養費の支給は、償還払いを原則としており、被保険者からの請求に基づき支給する。この場合において、保険者は、診療報酬請求明細書(家族療養費が療養費払いである場合は当該家族療養費の支給申請書に添付される証拠書類)に基づいて高額療養費を支給するものであり、法令上、請求書に証拠書類を添付することが義務づけられている。
高額療養費は、診療報酬請求明細書(レセプト)に基づいて支給されます。
被保険者からの請求書に証拠書類を添付することについては、義務づけられていません。
(昭 48.11.7 保険発第 99 号・庁保険発第 21 号 )
高額療養費制度において、自己負担限度額を超える一部負担金の支払いの免除については、限度額適用認定証等を提示した場合だけではなく、健康保険証としての利用登録を行ったマイナンバーカード(以下「マイナ保険証」という。)により保険資格の確認を行う場合についても対象となっており、マイナ保険証を利用する場合には、医療機関等の窓口において、限度額適用認定証等を提示せずとも、自己負担限度額を超える一部負担金の支払いが免除される。
高額療養費の現物給付を受ける方法は次の2つです。
①医療機関等の窓口で限度額適用認定証等を提示する
②マイナ保険証(健康保険証としての利用登録を行ったマイナンバーカード)により保険資格の確認を行う場合
※マイナ保険証を利用する場合は、医療機関等の窓口で、限度額適用認定証等を提示しなくても、自己負担限度額を超える一部負担金の支払いが免除されます。
( 令 6.3.28 保発 0328 第 6 号 )
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→ 医療機関の窓口で支払った一部負担金等が、月単位の 高額療養費算定基準額 (=自己負担限度額)を超えた場合、超えた額が、事後に支給される制度です。
※現物給付される仕組みもあります。
(例) 70 歳未満・標準報酬月額 28 万円の被保険者、ある月の一部負担金が 30 万円
①高額療養費算定基準額(自己負担限度額)は次のように計算します。
= 80,100 円+( 1,000,000 円- 267,000 円) × 1% = 87,430 円
②一部負担金から高額療養費算定基準額をマイナスした額が、高額療養費として支給される額です。
高額療養費= 30 万円- 8 万 7430 円= 21 万 2570 円
高額療養費は、 暦月単位( 1 日から月末) で算定します。
例えば、令和 7 年 11 月 27 日~同年 12 月 20 日まで入院した場合は、 11 月 27 日~ 30 日と 12 月 1 日~ 20 日までに分けて算定します。
今回は、「高額療養費算定基準額(自己負担限度額)」・「高額療養費」の算定ルールをみていきましょう。
ポイントを過去問で確認しましょう
高額療養費は公的医療保険による医療費だけを算定の対象にするのではなく、食事療養標準負担額、生活療養標準負担額又は保険外併用療養に係る自己負担分についても算定の対象とされている。
「食事療養標準負担額」、「生活療養標準負担額」、「保険外併用療養に係る自己負担分(例えば差額ベッド代や先進医療にかかる費用等)」は、高額療養費の算定対象になりません。
同一の月に同一の保険医療機関において、入院中に脳神経外科で手術し、退院後に外来で脳神経内科を受診した場合、高額療養費の算定上、同一の保険医療機関で受けた療養とみなされる。
同一の月に同一の保険医療機関で、「入院」と「通院」で療養を受けた場合は、同一の保険医療機関で受診したとしても、高額療養費の算定上、それぞれ 「別個の保険医療機関」 で受けた療養とみなされます。
(昭 48.10.17 保険発第 95 号・庁保険発第 18 号)
同一の月に同一の保険医療機関において内科及び歯科をそれぞれ通院で受診したとき、高額療養費の算定上、1つの病院で受けた療養とみなされる。
同一の月に同一の保険医療機関において内科及び歯科をそれぞれ通院で受診したときは、「内科」と「歯科」は、 それぞれ区別して 高額療養費が算定されます。
(昭 48.10.17 保険発第 95 号・庁保険発第 18 号)
全国健康保険協会管掌健康保険の被保険者が適用事業所を退職したことにより被保険者資格を喪失し、その同月に、他の適用事業所に就職したため組合管掌健康保険の被保険者となった場合、同一の病院で受けた療養の給付であったとしても、それぞれの管掌者ごとにその月の高額療養費の支給要件の判定が行われる。
同一月内で「全国健康保険協会管掌健康保険」から「組合管掌健康保険」に移った場合の高額療養費は、 それぞれの「管掌者ごと」 にその月の高額療養費の支給要件の判定が行われます。
( 昭 48.11.7 保険発第 99 号・庁保険発第 21 号 )
70歳未満で標準報酬月額が 53 万円以上 83 万円未満の被保険者が、1つの病院等で同一月内の療養の給付について支払った一部負担金の額が、以下の式で算定した額を超えた場合、その超えた額が高額療養費として支給される(高額療養費多数回該当の場合を除く。)。
167,400 円+(療養に要した費用- 558,000 円) × 1%
高額療養費算定基準額(自己負担限度額)は、「 70 歳未満」か「 70 歳以上 75 歳未満」で区分されます。
また、所得によっても区分されています。
問題を解くときは注意しましょう。
50歳で標準報酬月額が 41 万円の被保険者が1つの病院において同一月内に入院し治療を受けたとき、医薬品など評価療養に係る特別料金が 10 万円、室料など選定療養に係る特別料金が 20 万円、保険診療に要した費用が 70 万円であった。この場合、保険診療における一部負担金相当額は 21 万円となり、当該被保険者の高額療養費算定基準額の算定式は「 80,100 円+(療養に要した費用- 267,000 円) ×1 %」であるので、高額療養費は< A >となる。
< A > ➂ 125,570 円
・医薬品など評価療養に係る特別料金 10 万円、室料など選定療養に係る特別料金 20 万円は、高額療養費の算定には入りません。
①高額療養費算定基準額(自己負担限度額)は次のように計算します。
= 80,100 円+( 700,000 円 - 267,000 円) × 1% = 84,430 円
②一部負担金から高額療養費算定基準額をマイナスした額が、高額療養費の額です。
高額療養費= 21 万円- 84,430 円= 12 万 5570 円
71歳で市町村民税非課税者である被保険者甲が、同一の月に A 病院で受けた外来療養による一部負担金の額が 8,000 円を超える場合、その超える額が高額療養費として支給される。
70歳以上 75 歳未満の 市町村民税非課税者 である被保険者の外来の高額療養費算定基準額は「 8,000 円」です。
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健康保険の被扶養者となるための認定対象者の年間収入要件をみていきましょう。
★ 認定対象者が 被保険者と同一世帯 に属している場合
( 1 )認定対象者の年間収入が 130 万円未満
※認定対象者が「 60 歳以上 」又は「 障害者 」の場合は 180 万円未満 )
被保険者の年間収入の 2分の1未満 である場合は、原則として被扶養者に該当するものとすること。
( 2 ) (1) の条件に該当しない場合でも、当該認定対象者の年間収入が 130 万円未満 ( 認定対象者が「 60 歳以上」又は「障害者」の場合は 180 万円未満 ) で、かつ、 被保険者の年間収入を上廻らない場合 には、当該世帯の生計の状況を総合的に勘案して、当該被保険者がその世帯の生計維持の中心的役割を果たしていると認められるときは、被扶養者に該当するものとして差し支えない。
★ 認定対象者が被保険者と 同一世帯に属していない 場合
・認定対象者の年間収入が、 130 万円未満 ( 認定対象者が「 60 歳以上」又は「障害者」の場合は 180 万円未満 ) で、かつ、 被保険者からの援助に依る収入額より少ない 場合には、原則として被扶養者に該当するものとすること。
(昭和 52.4.6 保発第9号・庁保発第9号 )
★扶養認定日が令和 7 年 10 月 1 日以降の場合(改正)
→扶養認定を受ける人が 19 歳以上 23 歳未満 の場合は、「 130 万円未満」が「 150 万円未満 」となります。なお、被保険者の 「配偶者」はこの扱いから除かれます 。
( R7.7.4 保発 0704 第1号 、年管発 0704 第1号)
では、過去問を解いてみましょう
①【 R1 年出題】 ※改正による修正あり
被扶養者としての届出に係る者(以下「認定対象者※」という。)が 日本国内に住所を有し、 被保険者と同一世帯に属している場合、当該認定対象者の年間収入が 130 万円未満(認定対象者が 60 歳以上の者である場合又は概ね厚生年金保険法による障害厚生年金の受給要件に該当する程度の障害者である場合にあっては 180 万円未満)であって、かつ、被保険者の年間収入を上回らない場合には、当該世帯の生計の状況を総合的に勘案して、当該被保険者がその世帯の生計維持の中心的役割を果たしていると認められるときは、被扶養者に該当する。
※本問の認定対象者については、 19 歳以上 23 歳未満の者(被保険者の配偶者を除く。)は除く。
認定対象者が、被保険者と同一世帯に属している場合、当該認定対象者の年間収入が 130 万円未満(認定対象者が 60 歳以上の者である場合又は障害者である場合にあっては 180 万円未満)で、かつ、 被保険者の年間収入の2分の1未満 である場合は、原則として被扶養者に該当するものとされます。
ただし、上記の要件を満たさなくても、認定対象者の年間収入が 130 万円未満 ( 認定対象者が「 60 歳以上」又は「障害者」の場合は 180 万円未満 ) で、かつ、 被保険者の年間収入を上廻らない場合 には、当該世帯の生計の状況を総合的に勘案して、当該被保険者がその世帯の生計維持の中心的役割を果たしていると認められるときは、被扶養者に該当するものとして差し支えないとされています。
ちなみに、認定対象者が、 19 歳以上 23 歳未満 の者(被保険者の 配偶者は除く 。)の場合は、「 130 万円」は「 150 万円 」となります。
被保険者(年収 300 万円)と同居している母( 58 歳、障害者ではない。)は、年額 100 万円の遺族年金を受給しながらパートタイム労働者として勤務しているが、健康保険の被保険者にはなっていない。このとき、母のパートタイム労働者としての給与の年間収入額が 120 万円であった場合、母は当該被保険者の被扶養者になることができない。
問題文の母の年収は、遺族年金 100 万円+給与 120 万円= 220 万円です。
認定対象者の年収要件の「 130 万円未満」を満たしていませんので、母は、被保険者の被扶養者になることはできません。
被保険者(年収 500 万円)と別居している単身世帯の父( 68 歳、障害者ではない。)が、日本国内に住所を有するものであって、年額 130 万円の老齢年金を受給しながら被保険者から年額 150 万円の援助を受けている場合には、父は当該被保険者の被扶養者になることができる。なお、父は老齢年金以外の収入はないものとする。
問題文の父は、「 60 歳以上」で「年収 180 万円未満」(老齢年金の年額が 130 万円)の要件を満たしています。
かつ、父の年収が、認定対象者が被保険者と 同一世帯に属していない 場合の要件である「 被保険者からの援助による収入額より少ない 」(被保険者から年額 150 万円の援助を受けている)要件も満たしています。
また、父は日本国内に住所を有しているため、父は、原則として被扶養者に該当します。
④【 H26 年出題】 ※改正による修正あり
被保険者と同一世帯に属しておらず、日本国内に住所を有する年間収入が 150 万円である被保険者の父( 65 歳)が、被保険者から援助を受けている場合、原則としてその援助の額にかかわらず、その他の要件を満たす限り、被扶養者に該当する。
「その援助の額にかかわらず」が誤りです。
認定対象者が被保険者と 同一世帯に属していない 場合は、認定対象者の年収が「 被保険者からの援助による収入額より少ない 」ことが要件です。
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労働に関する一般常識「労働契約法」
①配置転換について労働者の同意は必要かどうか?
②在籍出向で復帰を命ずるには労働者の同意が必要かどうか?
➂在籍出向の命令には労働者の同意が必要かどうか?
では、さっそく過去問を解いてみましょう
「労働者と使用者との間に当該労働者の職種や業務内容を特定のものに限定する旨の合意がある場合には、使用者は、当該労働者に対し、その個別的同意なしに当該合意に反する配置転換を命ずる権限を有しないと解される。」とするのが、最高裁判所の判例である。
・労働者と使用者との間に当該労働者の 職種や業務内容を特定のものに限定する 旨の 合意がある場合
・使用者は、労働者の 個別的同意なしに 合意に反する 配置転換を命ずる権限を有しない
(滋賀県社会福祉協議会事件 令和 6.4.26 最二小)
「労働者が使用者(出向元)との間の雇用契約に基づく従業員たる身分を保有しながら第三者(出向先)の指揮監督の下に労務を提供するという形態の出向(いわゆる在籍出向)が命じられた場合において、その後出向元が、出向先の同意を得た上、右出向関係を解消して労働者に対し復帰を命ずるについては、原則として当該労働者の同意を得る必要があるものと解すべきである。」とするのが、最高裁判所の判例である。
使用者が労働者に対し、雇用契約上の身分を保有させながら第三者の指揮監督の下に労務を提供させる形態のいわゆる 在籍出向 を命じている場合に、右出向関係を解消して復帰を命ずるためには、特段の事由のない限り、「当該 労働者の同意を得ることを必要としない 。」とされています。
※「労働者が 出向元の指揮監督の下に労務を提供するという当初の雇用契約における合意自体には何らの変容を及ぼさず 、右合意の存在を前提とした上で、 一時的に出向先の指揮監督の下に労務を提供する関係となっていたにすぎない ものというべきであるからである。」とされています。
(古河電気工業事件 昭和 60.4.5 最二小)
いわゆる在籍出向においては、就業規則に業務上の必要によって社外勤務をさせることがある旨の規定があり、さらに、労働協約に社外勤務の定義、出向期間、出向中の社員の地位、賃金、退職金その他の労働条件や処遇等に関して出向労働者の利益に配慮した詳細な規定が設けられているという事情の下であっても、使用者は、当該労働者の個別的同意を得ることなしに出向命令を発することができないとするのが、最高裁判所の判例である。
「 在籍出向 」においては、就業規則に業務上の必要によって社外勤務をさせることがある旨の規定があり、さらに、労働協約に社外勤務の定義、出向期間、出向中の社員の地位、賃金、退職金その他の労働条件や処遇等に関して出向労働者の利益に配慮した詳細な規定が設けられているという事情の下においては、使用者は、当該労働者に対し、「 個別的同意を得ることなし 」に 出向命令を発することができる とされています。
(新日本製鐵事件 平成 15.4.18 最二小)
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社会保険に関する一般常識「船員保険法」
船員保険法の「行方不明手当金」をみていきましょう
行方不明手当金について条文を読んでみましょう
法第 93 条 ( 行方不明手当金の支給要件 )
被保険者が 職務上の事由 により 行方不明 となった ときは、その期間、 被扶養者 に対し、行方不明手当金を支給する。ただし、行方不明の期間が 1月未満 であるときは、この限りでない。
法第 94 条 (行方不明手当金の額 )
行方不明手当金の額は、1日につき、被保険者が行方不明となった当時の 標準報酬日額に相当する金額 とする。
法第 95 条 ( 行方不明手当金の支給期間 )
行方不明手当金の支給を受ける期間は、被保険者が行方不明となった日の 翌日 から起算して 3月 を限度とする。
法第 96 条 ( 報酬との調整 )
被保険者の行方不明の期間に係る報酬が支払われる場合においては、その 報酬の額の限度 において 行方不明手当金を支給しない 。
被保険者が職務上の事由により行方不明となったときは、その期間、被扶養者に対し、行方不明手当金を支給する。ただし、行方不明の期間が1か月未満であるときは、この限りでない。また、被保険者の行方不明の期間に係る報酬が支払われる場合においては、その報酬の額の限度において行方不明手当金を支給しない。
・被保険者が 職務上の事由 により行方不明となったとき
・ 被扶養者 に対し支給されます。
・行方不明の期間が 1か月未満 であるときは、支給されません
・行方不明の期間に係る報酬が支払われる場合は、その報酬の額の限度において行方不明手当金は支給されません
船員保険において、船員保険法第 94 条によると、行方不明手当金の額は 1 日につき、被保険者が行方不明となった当時の標準報酬日額の 100 分の 80 に相当する金額とする。
行方不明手当金の額は 1 日につき、被保険者が行方不明となった当時の 標準報酬日額に相当する金額 です。
被保険者(疾病任意継続被保険者を除く。)が職務上の事由により行方不明となったときは、その期間、被扶養者に対し、行方不明手当金を支給するが、その支給を受ける期間は被保険者が行方不明となった日から起算して 6 か月を限度とする。
行方不明となった日「の翌日」から起算して「3か月」が限度とされます。
船員保険法第 93 条では、「被保険者が職務上の事由により行方不明となったときは、その期間、 < A > に対し、行方不明手当金を支給する。ただし、行方不明の期間が一月未満であるときは、この限りでない。」と規定している。
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労働に関する一般常識「労働契約法」
今日のテーマになる条文を読んでみましょう
労働契約は、労働者及び使用者が、就業の実態に応じて、 均衡を考慮 しつつ締結し、又は変更すべきものとする。
① 使用者は、労働者に提示する労働条件及び労働契約の内容について、 労働者の理解 を深めるようにするものとする。
② 労働者及び使用者は、労働契約の内容 ( 期間の定めのある労働契約に関する事項を含む。 ) について、 できる限り書面により確認 するものとする。
法第 18 条第 1 項 ( 有期労働契約の期間の定めのない労働契約への転換 )
同一の使用者との間で締結された 2以上の有期労働契約 ( 契約期間の始期の到来前のものを除く。 ) の契約期間を通算した期間が 5年を超える 労働者が、当該使用者に対し、現に締結している有期労働契約の契約期間が 満了する日までの間 に、当該満了する日の翌日から労務が提供される 期間の定めのない労働契約の締結の申込みをした ときは、 使用者は当該申込みを承諾したものとみなす 。この場合において、当該申込みに係る期間の定めのない労働契約の内容である労働条件は、現に締結している有期労働契約の内容である労働条件 ( 契約期間を除く。 ) と 同一の労働条件 ( 当該労働条件 ( 契約期間を除く。 ) について別段の定めがある部分を除く。 ) とする。
例えば、有期労働契約の期間が 1 年で、更新している場合
労働契約法第 3 条第 2 項では、労働契約は就業の実態に応じて、均衡を考慮しつつ締結し、又は変更すべきとしているが、これには、就業の実態が異なるいわゆる正社員と多様な正社員の間の均衡は含まれない。
「労働契約法第 3 条第 2 項では、労働契約は就業の実態に応じて、均衡を考慮しつつ締結し、又は変更すべきとしているが、これには、 いわゆる正社員と多様な正社員の間の均衡も含まれる 。同項を踏まえて、 多様な正社員についていわゆる正社員との均衡を図ることが望ましい 」とされています。
( H26.7.30 基発 0730 第 1 号)
労働契約法第 3 条第 2 項は、労働契約の締結又は変更に当たり、均衡を考慮することが重要であることから、労働契約の締結当事者である労働者及び使用者が、労働契約を締結し、又は変更する場合には、就業の実態に応じて、均衡を考慮すべきものとするという「均衡考慮の原則」を規定しているが、この考慮すべき均衡には、異なる雇用形態間の均衡も含まれる。
労働契約の基本的な理念及び労働契約に共通する原則を規定する労働契約法第 3 条のうち、第 2 項は様々な雇用形態や就業実態を広く対象とする「均衡考慮の原則」を規定していることから、 多様な正社員といわゆる正社員の間の処遇の均衡にも、かかる原則は及ぶ ものであるとされています。
( H26.7.30 基発 0730 第 1 号)
労働契約法第 4 条第 1 項は、「使用者は、労働者に提示する労働条件及び労働契約の内容について、労働者の理解を深めるようにするものとする。」と定めているが、これには労働契約の締結前において使用者が提示した労働条件について説明等をする場面や、労働契約が締結又は変更されて継続している間の各場面が広く含まれるものであり、労働基準法第 15 条第 1 項により労働条件の明示が義務付けられている労働契約の締結時より広いものである。
法第4条第1項は、 労働契約の締結前 において使用者が提示した労働条件について説明等をする場面や、労働契約が締結又は変更されて継続している間の各場面が広く含まれるものであること。これは、労働基準法第 15 条第1項により 労働条件の明示が義務付けられている労働契約の締結時より広い ものであるとされています。
(平成 24.8.10 基発 0810 第2号)
労働契約法第 18 条第 1 項によれば、労働者が、同一の使用者との間で締結された2以上の有期労働契約(契約期間の始期の到来前のものを除く。以下本肢において同じ。)の契約期間を通算した期間が5年を超えた場合には、当該使用者が、当該労働者に対し、現に締結している有期労働契約の契約期間が満了する日の翌日から労務が提供される期間の定めのない労働契約の申込みをしたものとみなすこととされている。
法第18条第1項は、同一の使用者との間で締結された2以上の有期労働契約の契約期間を通算した期間(以下「通算契約期間」という。)が5年を超える有期契約労働者が、使用者に対し、 現に締結している有期労働契約の契約期間が満了する日までの間 に、 無期労働契約の締結の申込みをしたとき は、 使用者が当該申込みを承諾したものとみなされ 、現に締結している有期労働契約の契約期間が満了する日の翌日から労務が提供される無期労働契約が成立することを規定したものです。
(平成 24.8.10 基発 0810 第2号)
「 使用者が、労働者に対し、 期間の定めのない労働契約の申込みをしたものとみなす」規定はありません。
労働契約法第 18 条第 1 項に基づき、有期契約労働者が無期労働契約への転換を申し込むことができる権利(以下本肢において「無期転換申込権」という。)が生じている有期労働契約の契約期間が満了する日までの間に無期転換申込権を行使しなかった場合であっても、引き続き有期労働契約が更新された場合は、新たに無期転換申込権が発生し、有期契約労働者は、更新後の有期労働契約の契約期間が満了する日までの間に、無期転換申込権を行使することが可能である。
無期転換申込権が生じている有期労働契約の契約期間が満了する日までの間に 無期転換申込権を行使しなかった場合 であっても、再度有期労働契約が更新された場合は、 新たに無期転換申込権が発生 し、有期契約労働者は、更新後の有期労働契約の契約期間が満了する日までの間に、 無期転換申込権を行使することが可能 です。
(平成 24.8.10 基発 0810 第2号)
有期労働契約の更新時に、所定労働日や始業終業時刻等の労働条件の定期的変更が行われていた場合に、労働契約法第 18 条第 1 項に基づき有期労働契約が無期労働契約に転換した後も、従前と同様に定期的にこれらの労働条件の変更を行うことができる旨の別段の定めをすることは差し支えないと解される。
有期労働契約の更新時に、所定労働日や始業終業時刻等の労働条件の定期的変更が行われていた場合に、無期労働契約への転換後も従前と同様に定期的にこれらの労働条件の変更を行うことができる旨の別段の定めをすることは差し支えないと解されています。
(平成 24.8.10 基発 0810 第2号)
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労働保険徴収法「特例納付保険料」
「労働保険料」には次の種類があります。
今回は「特例納付保険料」をみていきます。
「特例納付保険料」は、雇用保険法の「特例対象者」に関する保険料です。
事業主が、ある人について、雇用保険の「被保険者資格取得」の届出を行わなかった場合、その人は、雇用保険に未加入となります。
未加入のままだと、例えば、その人が離職した際に、基本手当が受給できなくなる可能性もあります。
その後、資格取得の届出をし、被保険者であったことが確認された場合は、通常は 2年前まで遡及 して雇用保険に加入することができます。(保険料の徴収時効が2年であるため)
2年を超えた期間については遡及することができませんので、基本手当の所定給付日数の算定などについて不利益が生じることがあり得ます。
ただし、 雇用保険料を控除されていた ことが給与明細等の書類により確認された場合は、 2年を超えて (雇用保険料の控除が確認された時点まで)遡及して加入することができます。(=特例対象者といいます)
・事業主が被保険者資格取得の届出を行わなかったことにより、雇用保険に適用されていなかった者について
・被保険者資格の確認を行う日の 2 年前の日よりも前 の時期に、賃金から雇用保険料を控除されていたことが確認された場合
・保険料の天引きがあったことが確認できる 最も古い時期まで 被保険者期間や所定給付日数を決定する算定基礎期間等に算入することができます。
(雇用保険法第 14 条第 2 項第 2 号、第 22 条第 5 項)
★当該労働者を雇用していた事業主が、必要な 保険関係成立の届出を行っていなかった 場合
・事業主が保険料を納付していないにもかかわらず失業等給付が支給されることになる
・当該事業主は、保険料の徴収時効である 2 年経過後 においても、保険料が納付できることになっています。(=特例納付保険料)
(参照:行政手引 25001 )
「特例納付保険料」について条文を読んでみましょう
徴収法第 26 条 ( 特例納付保険料の納付等 )
① 特例対象者を雇用していた事業主 が、雇用保険に係る保険関係が成立していたにもかかわらず、 保険関係成立の届出をしていなかった 場合には、当該事業主 ( 以下「対象事業主」という。 ) は、 特例納付保険料 として、対象事業主が納付する義務を履行していない一般保険料 ( 被保険者の負担すべき額に相当する額がその者に支払われた賃金から控除されていたことが明らかである時期のうち最も古い時期として厚生労働省令で定める日から当該特例対象者の離職の日までの期間に係るものであつて、その徴収する権利が 時効によって消滅しているものに限る 。 ) の額 ( 雇用保険率に応ずる部分の額 に限る。 ) のうち当該特例対象者に係る額に相当する額として厚生労働省令で定めるところにより算定した額に厚生労働省令で定める額を加算した額を 納付することができる 。
② 厚生労働大臣は 、対象事業主に対して、特例納付保険料の納付を 勧奨しなければならない 。ただし、やむを得ない事情のため当該勧奨を行うことができない場合は、この限りでない。
➂ 対象事業主は、勧奨を受けた場合においては、 特例納付保険料を納付する旨 を、厚生労働省令で定めるところにより、厚生労働大臣に対し、 書面により申し出ることができる 。
④ 政府は、申出を受けた場合には、特例納付保険料の額を決定し、厚生労働省令で定めるところにより、期限を指定して、これを対象事業主に通知するものとする。
⑤ 対象事業主は、 申出を行った場合 には、期限までに、厚生労働省令で定めるところにより、 特例納付保険料を納付しなければならない 。
①【 R7 年出題】 (雇用)
特例納付保険料を納付することができる事業主は、2年以内の算定基礎期間を遡及して計算することが可能な特例対象者を雇用していた事業主である。
①【 R7 年出題】 (雇用) ×
特例納付保険料を納付することができる事業主は、特例対象者を雇用していた事業主です。
ただし、特例対象者は、「2年以内」ではなく、 「 2 年を超えて」 (事業主から雇用保険料を控除されていたことが給与明細等の書類により確認された時点) 遡及できる者です。
②【 R7 年出題】 (雇用)
特例納付保険料の納付手続については、労働保険徴収法第 15 条及び同法第 19 条に定める概算・確定保険料の納付手続に係る規定は適用されない。
②【 R7 年出題】 (雇用) 〇
概算・確定保険料の納付手続に係る規定は、特例納付保険料の納付手続には、適用されません。
➂【 R7 年出題】 (雇用)
特例納付保険料の納付の申出は、事業主の氏名又は名称及び住所又は所在地、労働保険番号並びに特例納付保険料の額を記載した書面を都道府県労働局長に提出することによって行わなければならない。
➂【 R7 年出題】( 雇用) 〇
「対象事業主は、勧奨を受けた場合においては、特例納付保険料を納付する旨を、厚生労働省令で定めるところにより、厚生労働大臣に対し、書面により申し出ることができる。」とされています。
特例納付保険料の納付の申出は、事業主の氏名又は名称及び住所又は所在地、労働保険番号並びに特例納付保険料の額を記載した書面を都 道府県労働局長に提出する ことによって行わなければなりません。
④【 R7 年出題】 (雇用)
特例納付保険料の対象事業主が労働保険事務組合に労働保険事務の処理を委託している場合、当該労働保険事務組合は特例納付保険料の納付等に係る事務を処理することができる。
④【 R7 年出題】 (雇用) 〇
労働保険事務組合は特例納付保険料の納付等に係る事務を処理することができます。
⑤【 R3 年出題】 (雇用)
特例納付保険料の納付額は、労働保険徴収法第 26 条第1項に規定する厚生労働省令で定めるところにより算定した特例納付保険料の基本額に、当該特例納付保険料の基本額に 100 分の 10 を乗じて得た同法第 21 条の追徴金の額を加算して求めるものとされている。
⑤【 R3 年出題】 (雇用) ×
特例納付保険料の納付額は、特例納付保険料の基本額に、当該特例納付保険料の 基本額に 100 分の 10 を乗じて得た額を加算したものです。
法第 21 条の追徴金の額を加算して求めるものではありません。
(則第 56 条、第 57 条)
⑥【 H27 年出題】 (雇用)
厚生労働大臣による特例納付保険料の納付の勧奨を受けた事業主から当該保険料を納付する旨の申出があった場合には、都道府県労働局歳入徴収官が、通知を発する日から起算して 30 日を経過した日 をその納期限とする 納入告知書により、当該事業主に対し、決定された特例納付保険料の額を通知する。
⑥【 H27 年出題】 (雇用) 〇
事業主から当該保険料を納付する旨の申出があった場合には、 都道府県労働局歳入徴収官 が、通知を発する日から起算して 30 日 を経過した日をその納期限とする 納入告知書 により、当該事業主に対し、通知します。
納付書ではなく「 納入告知書 」による点もポイントです。
(則第 38 条第 5 項、則第 59 条)
⑦【 R7 年出題】 (雇用)
特例納付保険料の納付の申出を行った対象事業主が、特例納付保険料を納付する場合の納付先は、日本銀行又は都道府県労働局収入官吏とされている。
⑦【 R7 年出題】 (雇用) 〇
特例納付保険料を納付する場合の納付先は、 日本銀行又は都道府県労働局収入官吏 です。
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労働保険徴収法「審査請求など」
労働保険徴収法には、不服申立ての規定がありません。
労働保険料その他労働保険徴収法の規定による徴収金に関する処分に不服がある者は、「行政不服審査法」に基づいて、審査請求を行います。
労働保険徴収法の規定による処分に不服がある者
処分の取消しの訴え(裁判所に提訴する)
労働保険徴収法の規定による処分に不服がある者
処分の取消しの訴え(裁判所に提訴する)
①【 H28 年出題】(労災)
平成 28 年度の概算保険料に係る認定決定に不服のある事業主は、当該認定決定について、その処分庁である都道府県労働局歳入徴収官に対し、異議申立てを行うことができる。
①【 H28 年出題】(労災) ×
概算保険料に係る認定決定に不服のある事業主は、当該認定決定について、「 厚生労働大臣 」に対し、「 審査請求 」を行うことができます。
(行政不服審査法第 4 条第 3 号)
②【 H28 年出題】 (労災)
平成 28 年度の概算保険料に係る認定決定に不服のある事業主は、当該認定決定について、その処分に係る都道府県労働局に置かれる労働者災害補償保険審査官に対し、審査請求を行うことができる。
②【 H28 年出題】 (労災)×
労働者災害補償保険審査官ではなく「 厚生労働大臣 」に対し、審査請求を行うことができます。
➂【 H28 年出題】 (労災)
平成 28 年度の概算保険料に係る認定決定に不服のある事業主は、当該認定決定について、厚生労働大臣に対し、再審査請求を行うことができる。
➂【 H28 年出題】 (労災) ×
厚生労働大臣に対し、再審査請求ではなく「 審査請求 」を行うことができます。
④【 R7 年出題】 (雇用)
概算保険料額の認定決定の処分がなされ、当該処分について不服がある者は、所轄都道府県労働局の労働保険審査官に対して審査請求をすることができる。
④【 R7 年出題】 (雇用) ×
所轄都道府県労働局の労働保険審査官ではなく「 厚生労働大臣 」に対して審査請求をすることができます。
⑤【 R2 年出題】 (雇用)
労働保険徴収法の規定による処分に不服がある者は、処分があったことを知った日の翌日から起算して 3 か月以内であり、かつ、処分があった日の翌日から起算して 1 年以内であれば、厚生労働大臣に審査請求をすることができる。ただし、当該期間を超えた場合はいかなる場合も審査請求できない。
⑤【 R2 年出題】 (雇用) ×
審査請求期間については以下のように規定されています。
① 処分についての審査請求は、 処分があったことを知った日の翌日 から起算して 3か月 を経過したときは、することができない。ただし、 正当な理由があるとき は、この限りでない。
② 処分についての審査請求は、 処分があった日の翌日 から起算して 1年 を経過したときは、することができない。ただし、 正当な理由があるとき は、この限りでない。
処分があったことを知った日の翌日から起算して 3 か月以内であり、かつ、処分があった日の翌日から起算して 1 年以内であれば、厚生労働大臣に審査請求をすることができます。ただし、 正当な理由があるとき は、審査請求期間を超えても審査請求することができます。
「審査請求期間を超えた場合はいかなる場合も審査請求できない」は誤りです。
⑥【 R7 年出題】 (雇用)
概算保険料額の認定決定の処分がなされ、当該処分に不服がある場合、当該処分があったことを知った日から 3 か月以内かつ処分の日から 1 年以内でなければ、取消訴訟を提起することができない。
⑥【 R7 年出題】 (雇用) ×
出訴期間については以下のように規定されています。
① 取消訴訟は、処分又は裁決があったことを知った日から 6か月 を経過したときは、提起することができない。ただし、正当な理由があるときは、この限りでない。
② 取消訴訟は、処分又は裁決の日から 1年 を経過したときは、提起することができない。ただし、正当な理由があるときは、この限りでない。
問題文の「 3 か月」は「 6 か月」となります。
⑦【 H28 年出題】 (労災)
平成 28 年度の概算保険料に係る認定決定に不服のある事業主は、当該認定決定について、直ちにその取消しの訴えを提起することができる。
⑦【 H28 年出題】 (労災) 〇
行政事件訴訟法第 8 条で、「処分の取消しの訴えは、当該処分につき法令の規定により審査請求をすることができる場合においても、 直ちに提起することを妨げない 。」と規定されています。
概算保険料に係る認定決定に不服のある事業主は、当該認定決定について、審査請求を経なくても、直ちにその取消しの訴えを提起することが可能です。
⑧【 R7 年出題】 (雇用)
概算保険料額の認定決定の処分がなされ、当該処分に不服がある場合、審査請求の裁決を経た後でなければ、当該処分の取消しの訴えを提起することができない。
⑧【 R7 年出題】 (雇用) ×
概算保険料額の認定決定の処分がなされ、当該処分に不服がある場合、審査請求の裁決を経なくても、当該処分の取消しの訴えを提起することができます。
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雇用保険は「 労働者 が 雇用される事業 を適用事業とする。」と規定されています。
労働者を 1 人でも雇用すると、強制的に雇用保険の適用事業となります。
ただし、農林水産業の一部については任意適用事業となります。
次の各号に掲げる事業 ( 国、都道府県、市町村 その他これらに準ずるものの事業及び 法人 である事業主の事業 ( 事務所に限る。 ) を 除く 。 ) であって、政令で定めるものは、当分の間、 任意適用事業とする 。
( 1 ) 土地の耕作若しくは開墾又は植物の栽植、栽培、採取若しくは伐採の事業その他 農林の事業
( 2 ) 動物の飼育又は水産動植物の採捕若しくは養殖の事業その他畜産、養蚕又は 水産の事業 ( 船員が雇用される事業を除く 。 )
法附則第2条第1項の政令で定める事業は、同項各号に掲げる事業のうち、 常時 5人以上 の労働者を雇用する事業 以外 の事業 ( 国、都道府県、市町村 その他これらに準ずるものの事業及び 法人 である事業主の事業を 除く 。 ) とする。
★ 農林水産 の事業のうち 常時 5 人以上 の労働者を雇用する 事業以外 の事業( 国、都道府県、市町村等及び法人の事業を除く 。)は、当分の間、任意適用事業とされます。
★ 船員 を雇用する事業は、農林水産業の事業であっても、 原則として、強制適用事業 となります。※雇用保険法施行令第2条各号に掲げる漁船(特定漁船)以外の漁船に乗り組むために雇用される船員(1年を通じて船員として雇用される場合を除く。)のみを雇用している場合を除きます。
★ 暫定任意適用事業については、事業主が 任意加入の申請 をし、 厚生労働大臣の認可 があった日にその事業につき雇用保険に係る保険関係が成立します。
では、過去問を解いてみましょう
公益財団法人(公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律(平成 18 年法律第 49 号)に基づき公益認定を受けた一般財団法人)である事業主の事務所は、雇用保険法第 5 条第 1 項の規定にかかわらず任意適用事業であり、厚生労働大臣の認可を受けて適用事業所となることができる。
「 国、都道府県、市町村 その他これらに準ずるものの事業及び 法人 である事業主の事業 ( 事務所に限る。 ) 」は、任意適用事業から除かれています。
「法人」とは、私法人、公法人、特殊法人、公益法人、中間法人(協同組合等)、営利法人(会社)を問わず、法人格のある社団、財団のすべてが含まれるとされています。
そのため、公益財団法人である事業主の事務所は、任意適用事業ではありません。
年間のうちごく短期間のみ陸上で行われる水産養殖業を営む個人経営事業所が 8 人の労働者を雇用している場合、雇用保険法第 5 条第 1 項の規定にかかわらず当該事業所は任意適用事業であり、厚生労働大臣の認可を受けて適用事業所となることができる。
任意適用事業になるのは、「 常時5人以上 の労働者を雇用する 事業以外の 事業」です。
「常時 5 人以上」とは、一の事業において雇用する労働者の数が 年間を通じて 5 人以上 であることをいいます。
したがって、 ごく短期間のみ 行われる事業、あるいは一定の季節にのみ行われる事業(いわゆる 季節的事業 )は、 通常「常時 5 人以上」には該当しません 。
問題文の、年間のうちごく短期間のみ陸上で行われる水産養殖業を営む個人経営事業所が 8 人の労働者を雇用している場合は、「常時 5 人以上」には該当しませんので、任意適用事業であり、厚生労働大臣の認可を受けて適用事業所となることができます。
雇用保険法附則第 2 条第 1 項に定める任意適用事業については、事業主が任意加入の申請をし、厚生労働大臣の認可があった場合、当該認可の翌日にその事業の雇用保険に係る保険関係が成立する。
暫定任意適用事業については、事業主が任意加入の申請をし、厚生労働大臣の認可があった場合、当該「 認可があった日 (当日)」にその事業の雇用保険に係る保険関係が成立します。
常時 10 人の労働者を雇用する動物の飼育の事業を行う個人経営事業所が、労働者の退職により労働者数が 5 人未満となった場合、事業の性質上速やかに補充を要し、事業の規模からみて 5 人未満の状態が一時的であっても、雇用保険法附則第 2 条第 1 項に定める任意適用事業となる。
「労働者の退職等により労働者の数が 5 人未満となった場合であっても、事業の性質上速やかに補充を要し、事業の規模等からみて 5 人未満の状態が一時的である と認められるときは、 5 人以上として取り扱う 。」とされています。
問題文の場合、 5 人未満の状態が一時的ですので、任意適用事業にはなりません。
1週間の所定労働時間が 20 時間以上である 3 人の労働者及び 1 週間の所定労働時間が 20 時間未満である5人の労働者を雇用する植物の植栽の事業を行う個人経営事業所は、雇用保険法第 5 条第 1 項の規定にかかわらず任意適用事業であり、厚生労働大臣の認可を受けて適用事業所となることができる。
「 5 人の計算に当たっては、法第 6 条第 1 号から第 5 号までに該当し 法の適用を受けない労働者も含まれる 。したがって、日雇労働者も含めて計算する。
ただし、「 法の適用を受けない労働者のみ を雇用する事業主の事業については、その数のいかんにかかわらず、 適用事業として取り扱う必要はない 。」とされています。
問題文の場合は、雇用保険の適用が除外される1週間の所定労働時間が 20 時間未満の労働者も 5 人の計算に入ります。労働者数が 8 人ですので、暫定任意適用事業ではありません。
事業主が適用事業に該当する部門と暫定任意適用事業に該当する部門とを兼営する場合、それぞれの部門が独立した事業と認められるときであっても当該事業主の行う事業全体が適用事業となる。
事業主が適用事業に該当する部門と暫定任意適用事業に該当する部門とを兼営している場合は、次によって取り扱われます。
・それぞれの部門が独立した事業と認められる場合は、 適用部門のみが適用事業 となる。
・一方が他方の一部門にすぎず、 それぞれの部門が独立した事業と認められない 場合であって、主たる業務が適用部門であるときは、当該事業主の行う事業全体が適用事業となる。
問題文のように、それぞれの部門が独立した事業と認められるときは、適用部門のみが適用事業となります。
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で構成されています。(法第 10 条)
今回は、③教育訓練給付についてみていきます。
教育訓練給付金の対象になる「教育訓練」は次の 3 種類です。
中長期的なキャリア形成に資する専門的かつ実践的な教育訓練
速やかな再就職及び早期のキャリア形成に資する教育訓練
(例)介護支援専門員実務研修、介護職員初任者研修など
雇用の安定・就職の促進に資する教育訓練
(例)社会保険労務士、 Web クリエイターなど
一般教育訓練を受け、修了した者に支給される教育訓練給付金の額は、 20 万円を上限とする。
一般教育訓練の教育訓練給付金の額の上限は 10 万円です。
→ 一般教育訓練の受講のために支払った費用の20%
→ 2 0%に相当する額が 10 万円を超える場合の支給額は 10 万円
4千円を超えない場合は教育訓練給付金は支給されません。
・一般教育訓練給付金は一時金として支給されます。
・教育訓練経費とされるのは、指定教育訓練実施者に対して支払われた入学料及び受講料(受講に際して支払った受講費、教科書代及び教材費で最大1年分)
特定一般教育訓練を受け、修了した一般被保険者が、当該訓練の受講料と別に支出した検定試験の受験料は、特定一般教育訓練給付金の支給対象である教育訓練経費に含まれない。
・指定教育訓練実施者に対して支払われた入学料(対象特定一般教育訓練の受講の開始に際し当該指定教育訓練実施者に納付する 入学金又は登録料 )及び受講料(受講に際して支払った受講費、教科書代及び教材費)として、指定教育訓練実施者が証明する額(消費税込み)
<教育訓練経費にならないもの>
・受講に当たって必ずしも必要とされない補助教材費、教育訓練の補講費、教育訓練施設が実施する各種行事参加に係る費用、学債等将来受講者に対して現金還付が予定されている費用
・受講のための交通費及びパソコン、ワープロ等の器材等
雇用保険法第 60 条の2に規定する支給要件期間が3年以上である者であって、離職後 1 年以内に特定一般教育訓練の受講を開始し、修了し、当該教育訓練に係る資格を取得し、かつ一般被保険者として当該教育訓練を修了した日の翌日から起算して 1 年以内に雇用された者は、当該教育訓練の受講のために支払った費用の額に 100 分の 80 を乗じて得た額の教育訓練給付金を受給することができる。
問題文の場合、 100 分の 80 ではなく「 100 分の 50 」です。
・特定一般教育訓練給付金の支給額は、支給対象者が対象特定一般教育訓練の受講のために支払った費用(以下「教育訓練経費」という。)の 40 % に相当する額です。
ただし、その 40 %に相当する額が 20 万円を超える場合の支給額は 20 万円 とし、 4千円 を超えない場合は教育訓練給付金は支給されません。
・特定一般教育訓練を受け、修了し、当該特定一般教育訓練に係る 資格の取得 等をし、かつ、当該特定教育訓練を修了した日の翌日から起算して 1 年以内 に 一般被保険者等として雇用 された者(当該特定一般教育訓練を修了した日の翌日から起算して 1 年以内に雇用されることが困難な者を含む。)又は雇用されている者(1年以内に当該特定一般教育訓練に係る資格の取得等をしたもの(やむを得ない理由のため当該修了した日の翌日から起算して1年以内に当該特定一般教育訓練に係る資格の取得等をすることができない者を含む。)については、特定一般教育訓練給付金の支給額は、教育訓練経費の 50 % に相当する額となります。
ただし、その 50 %に相当する額が、 25 万円を超える場合の支給額は 25 万円 とし、 4 千円 を超えない場合は教育訓練給付金は支給されません。
専門実践教育訓練を開始した日前において高年齢被保険者の資格を喪失した者は、教育訓練給付金を受給することができない。
教育訓練給付金の受給要件について条文を読んでみましょう。
第 60 条の2第 1 項、法附則第 11 条、則第 101 条の2の 5 )
教育訓練給付金は、教育訓練給付金支給対象者が、厚生労働省令で定めるところにより、雇用の安定及び就職の促進を図るために必要な職業に関する教育訓練として厚生労働大臣が指定する教育訓練を受け、当該教育訓練を修了した場合 ( 当該教育訓練を受けている場合であって厚生労働省令で定める場合を含み、当該教育訓練に係る指定教育訓練実施者により厚生労働省令で定める証明がされた場合に限る。 ) において、 支給要件期間が3年以上 (基準日前に教育訓練給付金の 支給を受けたことがないもの については 当分の間1年 )であるときに、支給する。
( 1 ) 当該 教育訓練を開始した日 ( 以下「基準日」という。 ) に 一般被保険者又は高年齢被保険者 である者
( 2 ) ( 1 )に掲げる者以外の者であって、基準日が当該基準日の直前の 一般被保険者又は高年齢被保険者でなくなった日 から 厚生労働省令で定める期間内 (原則 1 年)にあるもの
専門実践教育訓練を開始した日前に高年齢被保険者の資格を喪失した者であっても、基準日が当該基準日の直前の 一般被保険者又は 高年齢被保険者でなくなった日 から原則 1 年以内にある場合は、教育訓練給付金の対象になります。
基本手当を受給している期間であっても、他の要件を満たす限り教育訓練支援給付金を受給することができる。
「教育訓練支援給付金」は、 一定の要件を満たす 専門実践教育訓練給付金 の給付対象者が、当該教育訓練を受けている日のうち失業している日について支給されます。
「 基本手当が支給される期間 及び待期期間、給付制限の規定により基本手当を支給しないこととされる期間については、教育訓練支援給付金は、支給しない。」とされています。
そのため、基本手当を受給している期間は、教育訓練支援給付金は支給されません。
(法附則第 11 条の2第 4 項)
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健康保険法「訪問看護療養費など」
例えば、 50 歳の健康保険の被保険者が、保険医療機関に入院して療養を受けた場合、治療等については、「療養の給付」が現物給付されます。
ただし、「食事療養」は、療養の給付に含まれません。食事については、療養の給付とは別に、「入院時食事療養費」が支給されます。なお、被保険者本人は、入院時の食事については、「食事療養標準負担額」を支払います。
そのため、「入院時食事療養費」として支給されるのは、
「食事療養につき食事療養に要する平均的な費用の額を勘案して 厚生労働大臣 が定める基準により算定した費用の額 」から、「 食事療養標準負担額 」を控除した額となります。
入院時食事療養費の額は、当該食事療養につき食事療養に要する平均的な費用の額を勘案して厚生労働大臣が定める基準により算定した費用の額(その額が現に当該食事療養に要した費用の額を超えるときは、当該現に食事療養に要した費用の額)とする。
入院時食事療養費の額は、「食事療養につき食事療養に要する平均的な費用の額を勘案して厚生労働大臣が定める基準により算定した費用の額」から「食事療養標準負担額」を控除した額です。
「食事療養標準負担額」を控除することが抜けているので誤りです。
入院時食事療養費の額は、当該食事療養につき食事療養に要する平均的な費用の額を勘案して 厚生労働大臣 が定める基準により算定した費用の額 ( その額が現に当該食事療養に要した費用の額を超えるときは、当該現に食事療養に要した費用の額 ) から、 平均的な家計における食費の状況 及び 特定介護保険施設等 ( 介護保険法第 51 条の3第1項に規定する特定介護保険施設等をいう。 ) における 食事の提供に要する平均的な費用 の額を勘案して 厚生労働大臣が定める額 ( 所得の状況その他の事情をしん酌して厚生労働省令で定める者については、別に定める額。以下「 食事療養標準負担額 」という。 ) を 控除した額 とする。
入院時食事療養費の額は、その食事療養につき食事療養に要する平均的な費用の額を勘案して、中央社会保険医療協議会が定める基準により算定した費用の額(その額が現にその食事療養に要した費用の額を超えるときは、その現に食事療養に要した費用の額)から、食事療養標準負担額を控除した額とする。
食事療養につき食事療養に要する平均的な費用の額を勘案して、「中央社会保険医療協議会」ではなく「 厚生労働大臣 」が定める基準 により算定した費用の額(その額が現にその食事療養に要した費用の額を超えるときは、その現に食事療養に要した費用の額)から、 食事療養標準負担額 を控除した額となります。
なお、次の規定にも注意して下さい。
厚生労働大臣は 、入院時食事療養費に係る食事療養の費用の額の算定に関する基準を定めようとするときは、 中央社会保険医療協議会 に 諮問する ものとする。
入院時生活療養費の額は、当該生活療養につき生活療養に要する平均的な費用の額を勘案して厚生労働大臣が定める基準により算定した費用の額 ( その額が現に当該生活療養に要した費用の額を超えるときは、当該現に生活療養に要した費用の額 ) から、平均的な家計における食費及び光熱水費の状況並びに病院及び診療所における生活療養に要する費用について介護保険法第 51 条の3第2項第1号に規定する食費の基準費用額及び同項第2号に規定する居住費の基準費用額に相当する費用の額を勘案して厚生労働大臣が定める額 ( 所得の状況、病状の程度、治療の内容その他の事情をしん酌して厚生労働省令で定める者については、別に定める額 ) を控除した額である。
入院時生活療養費の額は、「生活療養につき生活療養に要する平均的な費用の額を勘案して 厚生労働大臣が定める基準 により算定した費用の額 ( その額が現に当該生活療養に要した費用の額を超えるときは、当該現に生活療養に要した費用の額 ) から、「 生活療養標準負担額 」を控除した額となります。
ポイントを条文で読んでみましょう
法第 85 条の 2 第 2 項
入院時生活療養費の額は、当該生活療養につき 生活療養に要する平均的な費用の額を勘案して 厚生労働大臣が定める基準 により算定した費用の額 ( その額が現に当該生活療養に要した費用の額を超えるときは、当該現に生活療養に要した費用の額 ) から 、平均的な家計における食費及び光熱水費 の状況並びに病院及び診療所における生活療養に要する費用について 介護保険法 第 51 条の3第2項第1号に規定する 食費の基準費用額 及び同項第2号に規定する 居住費の基準費用額 に相当する費用の額を勘案して 厚生労働大臣が定める額 ( 所得の状況、病状の程度、治療の内容その他の事情をしん酌して厚生労働省令で定める者については、別に定める額。以下「 生活療養標準負担額 」という。 ) を 控除した額 とする。
厚生労働大臣は、入院時生活療養費に係る生活療養の費用の額の算定に関する基準を定めようとするときは、社会保障審議会に諮問するものとする。
厚生労働大臣は、入院時生活療養費に係る生活療養の費用の額の算定に関する基準を定めようとするときは、「社会保障審議会」ではなく、「 中央社会保険医療協議会 」に諮問するものとされています。
(法第 85 条の2第 3 項)
訪問看護療養費の額は、当該指定訪問看護につき指定訪問看護に要する平均的な費用の額を勘案して厚生労働大臣が定めるところにより算定した費用の額から、その額に健康保険法第 74 条第1項各号に掲げる場合の区分に応じ、同項各号に定める割合を乗じて得た額 ( 療養の給付に係る同項の一部負担金について第 75 条の2第1項各号の措置が採られるべきときは、当該措置が採られたものとした場合の額 ) を控除した額とする。
訪問看護療養費の額は、「指定訪問看護につき指定訪問看護に要する平均的な費用の額を勘案して厚生労働大臣が定めるところにより算定した費用の額」から、「その額に一部負担金の割合を乗じて得た額(基本利用料)」を控除した額となります。
ポイントを押さえながら条文を読んでみましょう。
訪問看護療養費の額は、当該指定訪問看護につき 指定訪問看護に要する平均的な費用の額を勘案して 厚生労働大臣 が定めるところにより算定した費用の額 から、その額に第 74 条第1項各号に掲げる場合の区分( 一部負担金の区分・原則 3 割 )に応じ、同項各号に定める割合を乗じて得た額 ( 療養の給付に係る同項の一部負担金について第 75 条の2第1項各号の措置(減額・免除・徴収猶予の措置)が採られるべきときは、当該措置が採られたものとした場合の額 ) を 控除した額 とする。
なお、厚生労働大臣は、法第 88 条第 4 項の定めをしようとするときは、 中央社会保険医療協議会 に 諮問する ものとされています。(法第 88 条第 5 項)
被保険者が指定訪問看護事業者から指定訪問看護を受けたときは、保険者は、その被保険者が当該指定訪問看護事業者に支払うべき当該指定訪問看護に要した費用について、訪問看護療養費として被保険者に支給すべき額の限度において、被保険者に代わり、当該指定訪問看護事業者に支払うことができる。この支払いがあったときは、被保険者に対し訪問看護療養費の支給があったものとみなす。
・保険者 → 訪問看護療養費として被保険者に支給すべき額を、指定訪問看護事業者に直接支払うことができます。
・被保険者 → 基本利用料(原則 3 割)を指定訪問看護事業者に支払います。
結果的に、訪問看護療養費は「現物給付」となります。
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療養の給付を受けた場合は、療養に要する費用の額に、原則 100 分の 30 を乗じて得た額を、「 一部負担金 」として、保険医療機関又は保険薬局に支払わなければなければなりません。
ただし、災害等の特別の事情がある被保険者については、特例が規定されています。
法第 75 条の2 ( 一部負担金の額の特例 )
① 保険者は、 災害 その他の厚生労働省令で定める 特別の事情 がある被保険者であって、保険医療機関又は保険薬局に 一部負担金を支払うことが困難 であると認められるものに対し、次の措置を採ることができる。
( 1 ) 一部負担金を 減額 すること。
( 2 ) 一部負担金の支払を 免除 すること。
( 3 ) 保険医療機関又は保険薬局に対する支払に代えて、一部負担金を直接に徴収することとし、その 徴収を猶予 すること。
② ( 1 )の措置を受けた被保険者にあってはその減額された一部負担金を保険医療機関又は保険薬局に支払うをもって足り、( 2 )又は( 3 )の措置を受けた被保険者にあっては一部負担金を保険医療機関又は保険薬局に支払うことを要しない。
では、過去問を解いてみましょう
保険者は、震災、風水害、火災その他これらに類する災害により、住宅、家財又はその他の財産について著しい損害を受けた被保険者であって、保険医療機関又は保険薬局に一部負担金を支払うことが困難であると認められるものに対し、一部負担金の支払を免除することができる。
一部負担金の額の特例が適用されるのは、「災害その他の厚生労働省令で定める特別の事情がある被保険者」です。
厚生労働省令を読んでみましょう
厚生労働省令で定める特別の事情は、被保険者が、 震災、風水害、火災 その他これらに類する災害により、 住宅、家財又はその他の財産について著しい損害を受けた こととする。
保険者は、震災、風水害、火災その他これらに類する災害により、住宅、家財又はその他の財産について著しい損害を受けた被保険者であって、保険医療機関又は保険薬局に一部負担金を支払うことが困難であると認められるものに対し、一部負担金を減額することや一部負担金の支払を免除すること、保険医療機関又は保険薬局に対する支払に代えて、一部負担金を直接に徴収することとし、その徴収を猶予することができるが、一部負担金等の徴収猶予については当該被保険者の申請により、6か月以内の期間を限って行うものとされている。
一部負担金等の徴収猶予については当該被保険者の申請により、「 6か月以内 」の期間を限って行われます。
( H18.9.14 保保発 0914001 号)
保険者から一部負担金等の徴収猶予又は減免の措置を受けた被保険者が、その証明書を提出して保険医療機関で療養の給付を受けた場合、保険医療機関は徴収猶予又は減免された一部負担金等相当額については、審査支払機関に請求することとされている。
保険医療機関は徴収猶予又は減免された一部負担金等相当額については、「審査支払機関」に請求します。
( H18.9.14 保保発 0914001 号)
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労働保険徴収法「一括有期事業」
例えば、建設現場などの「有期事業」は、有期事業ごとに、労働保険料を申告・納付します。
ただし、規模の小さい有期事業は、 法律上当然に一括 され、継続事業と同じ方法で、保険年度ごとに労働保険料を申告・納付します。この制度を「一括有期事業」といいます。
有期事業の一括の制度は、「労災保険」に係る保険関係のみに適用されることもポイントです。
法第 7 条、則第 6 条 ( 有期事業の一括 )
2以上の事業が次の要件に該当する場合には、 その全部を一の事業とみなす 。
( 1 ) 事業主が同一人 であること。
( 2 ) それぞれの事業が、 有期事業(建設の事業・立木の伐採の事業) であること。
( 3 ) それぞれの事業の規模が、 厚生労働省令で定める規模以下 であること。
・概算保険料の額が 160 万円未満 であること。
・ 建設の事業は、 請負金額 が 1 億 8 千万円未満
・ 立木の伐採の事業は、 素材の見込生産量 が 1,000 立方メートル未満
( 4 ) それぞれの事業が、 他のいずれかの事業の全部又は一部と同時に行なわれる こと。
( 5 )厚生労働省令で定める要件に該当すること。
・それぞれの事業が、 労災保険 に係る保険関係が成立 している事業のうち、 建設の事業 であり、又は 立木の伐採の事業 であること。
・それぞれの事業が、事業の種類 ( 別表第一に掲げる事業の種類をいう。 ) を同じくすること。
・それぞれの事業に係る 労働保険料の納付の事務が一の事務所で取り扱われる こと。
①【H 30 年出題】 (労災)
2以上の有期事業が労働保険徴収法による有期事業の一括の対象になると、それらの事業が一括されて一の事業として労働保険徴収法が適用され、原則としてその全体が継続事業として取り扱われることになる。
①【H 30 年出題】 (労災) 〇
2以上の有期事業が有期事業の一括の対象になると、 「当然に」 それらの事業が一括されて一の事業として労働保険徴収法が適用されます。労働保険料の申告、納付については、 継続事業と同じく 年度更新の手続きをとります。
(昭 40.7.31 基発 901 号)
②【 R7 年出題】 (労災)
労働保険徴収法第 7 条の適用による一括有期事業を開始したときには、初めに保険関係成立届を提出することとなるが、この届を一度提出しておけば、以後何年でもこの一括有期事業が継続している限り、当該一括有期事業に含まれる個々の事業については、その都度保険関係成立届を提出する必要はない。
②【 R7 年出題】 (労災) 〇
一括有期事業を開始したときには、 「初めに」 、 保険関係成立届 を提出します。
当該一括有期事業に含まれる個々の事業については、その都度保険関係成立届を提出する必要はありません。
➂【 R7 年出題】 (労災)
労働保険徴収法第 7 条の適用により一括された個々の有期事業について、その後、事業の規模の変更等があった場合には、当初の一括の扱いとされず、新たに独立の有期事業として取り扱われる。
➂【 R7 年出題】 (労災) ×
一括された個々の有期事業が、その後、事業の規模の変更等があった場合でも、新たに独立の有期事業としては取り扱われず、当初の一括の扱いのままとなります。
なお、当初は、単独の有期事業として成立した事業が、事業の規模の変更等で、その後、有期事業の一括のための要件を満たすにいたっても、一括の対象とはならず、単独のまま扱われます。
④【 R7 年出題】 (労災)
労働保険徴収法第 7 条の適用により一括有期事業とみなされるための要件として、立木の伐採の事業以外の事業にあっては請負金額の上限が定められているが、当該請負金額を計算するに当たって、事業主が注文者からその事業に使用する機械器具等の貸与を受けた場合には、厚生労働大臣が定める事業の種類に該当する事業を除き、当該機械器具等の損料に相当する額(消費税等相当額を除く。)を請負代金の額(消費税等相当額を除く。)から控除することとされている。
④【 R7 年出題】 (労災) ×
請負による建設の事業の「請負金額」の算定についての問題です。
事業主が注文者から機械器具等の貸与を受けた場合には、当該機械器具等の損料に相当する額 ( 消費税等相当額を 除く 。 ) を請負代金の額 ( 消費税等相当額を 除く 。 ) に 「加算する」 とされています。問題文の「控除する」は誤りです。
※厚生労働大臣が定める事業の種類に該当する事業の事業主が注文者からその事業に使用する物で厚生労働大臣がその事業の種類ごとに定めるものの支給を受けた場合は、扱いが変わります。
⑤【 R3 年出題】 (労災)
X会社がY会社の下請として施工する建設の事業は、その事業の規模及び事業の種類が有期事業の一括の要件を満たすものであっても、X会社が元請として施工する有期事業とは一括されない。
⑤【 R3 年出題】 (労災) 〇
有期事業の一括の要件の一つは「事業主が同一人であること」です。事業主が同一人とは、その事業が同一の企業に属していることです。徴収法の事業主は、「元請負人」となり、下請負人は事業主に含まれません。
そのため、X会社がY会社の下請として施工する建設の事業は、X会社が元請として施工する有期事業とは一括されません。
⑥【 R7 年出題】 (労災)
二以上の有期事業が一括されて一の事業として労働保険徴収法が適用される場合であって、労働保険徴収法施行規則第 17 条第 3 項で定める規模の事業のとき、同法第 20 条に規定するいわゆる有期事業のメリット制の適用対象とされる。
⑥【 R7 年出題】 (労災) ×
一括有期事業については保険年度ごとに保険料を申告・納付しますので、有期事業のメリット制ではなく、「継続事業」と同じ仕組みのメリット制が適用されます。
⑦【 R4 年出題】 (労災)
二以上の有期事業が一括されて一の事業として労働保険徴収法の規定が適用される事業の事業主は、確定保険料申告書を提出する際に、前年度中又は保険関係が消滅した日までに終了又は廃止したそれぞれの事業の明細を記した一括有期事業報告書を所轄都道府県労働局歳入徴収官に提出しなければならない。
⑦【 R4 年出題】 (労災) 〇
一括有期事業については、 確定保険料申告書を提出する際 に、「 一括有期事業報告書 」を 所轄都道府県労働局歳入徴収官 に提出しなければなりません。
⑧【R 7 年出題】 (労災)
労働保険徴収法第 7 条の適用により一括有期事業とみなされた場合、概算保険料申告書、確定保険料申告書は当該一括有期事業に係る労働保険料の納付事務を取り扱う一の事務所の所在地を管轄する都道府県労働局歳入徴収官に提出しなければならないが、一括有期事業報告書は一括された事業ごとに作成し、各事業の所在地を管轄する都道府県労働局歳入徴収官にそれぞれ提出しなければならない。
⑧【R 7 年出題】 (労災) ×
一括有期事業の事務については、「 労働保険料の納付の事務を取り扱う一の事務所」の所在地 を管轄する都道府県労働局長及び労働基準監督署長が、それぞれ、所轄都道府県労働局長及び所轄労働基準監督署長とされます。(則第 6 条第 3 項)
「一括期事業報告書」は、その保険年度中に終了した一括有期対象事業をすべて記入し、当該一括有期事業に係る 労働保険料の納付事務を取り扱う一の事務所の所在地を管轄する都道府県労働局歳入徴収官 に提出しなければなりません。
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介護補償給付が支給される要件を確認しましょう。
① 一定の障害の状態に該当していること
② 常時又は随時 介護を要する状態にあり、 かつ 、 常時又は随時 介護を 受けている こと
➂ 病院または診療所に入院していないこと・障害者支援施設(生活介護を受けている場合に限る)等に入所していないこと
介護補償給付は、 障害補償年金又は傷病補償年金 を受ける権利を有する労働者が、その受ける権利を有する障害補償年金又は傷病補償年金の支給事由となる 障害であって厚生労働省令で定める程度 のものにより、 常時又は随時介護を要する状態 にあり、 かつ 、 常時又は随時介護を受けている ときに、当該介護を受けている間 ( 次に掲げる間を除く。 ) 、当該 労働者に対し 、その請求に基づいて行う。
( 1 ) 障害者総合支援法に規定する 障害者支援施設 に入所している間 ( 生活介護を受けている場合に限る。 )
( 2 ) 障害者支援施設 ( 生活介護を行うものに限る。 ) に準ずる施設として 厚生労働大臣が定めるもの に入所している間
※厚生労働大臣が定める施設(則第 18 条の3の3)
1 老人福祉法の規定による 特別養護老人ホーム
2 原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律に規定する施設であって、身体上又 は精神上著しい障害があるために常時の介護を必要とし、かつ、居宅においてこれを受けることが困難な原子爆弾被爆者を入所させ、養護することを目的とするもの
3 親族又はこれに準ずる者による介護を必要としない施設であって当該施設において提供される介護に要した費用に相当する金額を支出する必要のない施設として厚生労働大臣が定めるもの
( 3 ) 病院又は診療所 に入院している間
業務災害により両眼を失明し、障害等級第 1 級の障害補償年金を受ける労働者は、他に障害を負っているか否かにかかわらず、常時介護を要する障害の程度にあるとして、介護補償給付を受けることができる。
介護補償給付の対象になる「常時介護」、「随時介護」を要する障害の状態は、厚生労働省令で定められています。
① 精神神経 の障害で常時介護を要するもの
② 胸腹部臓器 の障害で常時介護を要するもの
➂ ①、②と同程度の介護を要する状態にあるもの
① 精神神経の障害で随時介護を要するもの
② 胸腹部臓器の障害で随時介護を要するもの
➂ 障害等級1級又は傷病等級 1 級に該当し、常時介護を要する障害の状態に該当しないもの
両眼を失明するとととも に、 障害または傷病等級第 1 級・第 2 級の障害を有する 場合は、常時介護の③に該当し、常時介護を要する状態となります。
問題文は、「他に障害を負っているか否かにかかわらず」の部分が誤りです。
障害補償一時金の支給を受けた労働者が、加齢により介護を要する状態となった場合、介護補償給付を受けることができる。
介護補償給付は、「 障害補償年金又は傷病補償年金 を受ける権利を有する」労働者が、その受ける権利を有する障害補償年金又は傷病補償年金の支給事由となる 障害であって「厚生労働省令で定める程度 のもの」により、 常時又は随時介護を要する状態 にあり、 かつ 、 常時又は随時介護を受けている ときに支給されます。
「障害補償一時金」の支給を受けた労働者が、「加齢」で介護を要する状態となっても、介護補償給付は受けられません。
療養補償給付を受ける権利を有する労働者は、病院又は診療所に入院し、介護を受けている間、介護補償給付を受けることができる。
病院又は診療所に入院し、介護を受けている間は、介護補償給付は支給されません。また療養補償給付を受ける権利は、介護補償給付の支給要件ではありません。
障害補償年金を受ける権利を有する労働者は、障害者総合支援法第 5 条第 11 項に規定する障害者支援施設に入所し、同法同条第 7 項が定める生活介護を受けている間、併せて介護補償給付を受けることができる。
障害者支援施設に入所し、生活介護を受けている間は、介護補償給付を受けることはできません。
労働者が老人福祉法の規定による特別養護老人ホームに入所している間については、介護補償給付は支給されない。
特別養護老人ホームに入所している間は、介護補償給付は支給されません。
介護補償給付の額は、その月において、介護に要する費用を支出して介護を受けた日がない場合であって、親族による介護を受けた日があるときは、障害の程度に応じて定額とされている。
介護補償給付は、介護の費用として支出した額(実費)が支給されます。
ただし、上限と最低保障があります。
「最低保障」が適用される要件は、「親族等による介護を受けた」ことです。
問題文のように、介護に要する費用を支出して介護を受けた日がない場合(=介護の費用を支出していない場合)であって、 親族による介護を受けた 日があるときは、最低保障額が支給されます。
最低保障額は、障害の程度に応じて定額とされていて、常時介護の場合は一律 85,490 円、随時介護の場合は 42,700 円です。
(則第 18 条の 3 の 4 )
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労働基準法「前借金相殺の禁止」
労働基準法では、前借金と賃金との相殺は禁止されています。
使用者は、 前借金 その他 労働することを条件とする 前貸の債権と 賃金 を 相殺してはならない 。
過去問を解きながらポイントを確認しましょう
労働基準法第 17 条は、前借金その他労働することを条件とする前貸しの債権と賃金とを相殺することを禁止し、金銭貸借関係と労働関係とを完全に分離することにより金銭貸借に基づく身分的拘束の発生を防止することを目的としたものである。
労働基準法第 17 条の目的は、金銭貸借に基づく 身分的拘束の発生を防止すること です。
(昭 22.9.13 発基 17 号、昭 33.2.13 基発 90 号)
労働基準法第 17 条にいう「労働することを条件とする前貸の債権」には、労働者が使用者から人的信用に基づいて受ける金融や賃金の前払いのような弁済期の繰上げ等で明らかに身分的拘束を伴わないものも含まれる。
「 明らかに身分的拘束を伴わない もの」は含まれません。
(昭 22.9.13 発基 17 号、昭 33.2.13 基発 90 号)
使用者が労働者からの申出に基づき、生活必需品の購入等のための生活資金を貸付け、その後この貸付金を賃金から分割控除する場合においても、その貸付の原因、期間、金額、金利の有無等を総合的に判断して労働することが条件となっていないことが極めて明白な場合には、労働基準法第 17 条の規定は適用されない。
「 労働することが条件となっていない ことが極めて明白」な場合には、労働基準法第 17 条の規定は適用されません。
(昭 63.3.14 基発 150 号)
使用者は、当該事業場の労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がないときは労働者の過半数を代表する者との書面による協定がある場合においては、賃金を前借金その他労働することを条件とする前貸の債権と相殺することができる。
法第 17 条には、労使協定による例外規定はありません。
賃金を前借金その他労働することを条件とする前貸の債権と相殺することは禁止されています。
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厚生年金保険法「在職老齢年金」
★ 「総報酬月額相当額」 + 「基本月額」 が、「 支給停止調整額 」を超える場合に、老齢厚生年金の年金額の全部又は一部の支給が停止される仕組みです。
なお、在職老齢年金は、「老齢厚生年金」の受給権者でかつ「厚生年金保険の被保険者(=在職中で厚生年金保険料を負担している)」に適用されます。
法第 46 条第 1 項 ( 支給停止 )
老齢厚生年金の受給権者が 被保険者 ( 前月以前の月 に属する日から 引き続き 当該被保険者の資格を有する者に限る。 ) である日 ( 厚生労働省令で定める日を除く。 ) 、 国会議員若しくは地方公共団体の議会の議員 ( 前月以前の月に属する日から引き続き当該国会議員又は地方公共団体の議会の議員である者に限る。 ) である日又は 70 歳以上の使用される者 ( 前月以前の月に属する日から引き続き当該適用事業所において第 27 条の厚生労働省令で定める要件に該当する者に限る。 ) である日が属する月において、 総報酬月額相当額 及び 基本月額 との合計額 が 支給停止調整額 を 超える ときは、その月の分の当該老齢厚生年金について、 総報酬月額相当額と基本月額との合計額から支給停止調整額を控除して得た額 の 2分の1 に相当する額に 12 を乗じて得た額 ( 以下「 支給停止基準額 」という。 ) に相当する部分の支給を停止する。ただし、 支給停止基準額が老齢厚生年金の額以上 であるときは、老齢厚生年金の 全部 ( 繰下げ加算額を除く 。 ) の支給を停止するものとする。
→ 標準報酬月額 とその月以前の 1年間の標準賞与額の総額を 12 で除して得た額 とを合算して得た額
・ 国会議員又は地方公共団体の議会の議員 について → 標準報酬月額に相当する額として政令で定める額とその月以前の1年間の標準賞与額及び標準賞与額に相当する額として政令で定める額の総額を 12 で除して得た額とを合算して得た額
・ 70 歳以上の使用される者 について → 標準報酬月額に 相当する額 とその月以前の1年間の標準賞与額及び 標準賞与額に相当する額 の総額を 12 で除して得た額とを合算して得た額
→ 老齢厚生年金の額(加給年金額及び繰下げ加算額を除く)を 12 で除して得た額
在職老齢年金は、総報酬月額相当額と基本月額との合計額が支給停止調整額を超える場合、年金額の一部又は全部が支給停止される仕組みであるが、適用事業所に使用される 70 歳以上の者に対しては、この在職老齢年金の仕組みが適用されない。
適用事業所に使用される 70 歳以上の者に対しても、 在職老齢年金の仕組みが適用されます。
適用事業所に使用されていても 70 歳以上の者は厚生年金保険の被保険者ではありませんので、保険料の負担はありませんが、在職老齢年金の仕組みは適用されます。
厚生年金保険の被保険者でないので、標準報酬月額と標準賞与額は、「標準報酬月額に相当する額」と「標準賞与額に相当する額」となります。
地方公共団体の議会の議員が老齢厚生年金の受給権者であるときは、当該議員が厚生年金保険の被保険者ではないとしても、議員報酬の月額及び期末手当の額と老齢厚生年金の額に応じて、老齢厚生年金の一部または全額が支給停止となる。
「 国会議員若しくは地方公共団体の議会の議員 ( 前月以前の月に属する日から引き続き当該国会議員又は地方公共団体の議会の議員である者に限る。 ) である日が属する月」も在職老齢年金の規定が適用されます。
なお、地方公共団体の議会の議員の総報酬月額相当額は、「議員報酬の月額及び期末手当」で算定します。
60 歳台後半の在職老齢年金の仕組みにおいて、経過的加算額及び繰下げ加算額は、支給停止される額の計算に用いる基本月額の計算の対象に含まれる。
「経過的加算額」も「繰下げ加算額」も、基本月額の計算には入りません。
なお、「経過的加算額」については、昭和 60 年法附則第 62 条で、基本月額の算定に含まない旨が規定されています。
(昭 60 法附則第 62 条)
在職中の被保険者が 65 歳になり老齢基礎年金の受給権が発生した場合、老齢基礎年金は在職老齢年金の支給停止額を計算する際に支給停止の対象とはならないが、経過的加算額については在職老齢年金の支給停止の対象となる。
「老齢基礎年金」も「経過的加算額」も在職老齢年金の支給停止の対象となりません。
(昭 60 法附則第 62 条)
在職老齢年金の支給停止額を計算する際に用いる総報酬月額相当額は、在職中に標準報酬月額や標準賞与額が変更されることがあっても、変更されない。
在職老齢年金の支給停止額の計算に用いる「 総報酬月額相当額」 は、 「標準報酬月額 とその月以前の 1年間の標準賞与額の総額を 12 で除して得た額 とを合算して得た額」です。
在職中に標準報酬月額や標準賞与額が変更されると、総報酬月額相当額も変更されます。
前月から引き続き厚生年金保険の被保険者の資格を有する 65 歳以後の老齢厚生年金の受給権者の総報酬月額相当額が改定された場合は、新たな総報酬月額相当額に基づいて支給停止額が再計算され、当該総報酬月額相当額の改定が行われた月の翌月から支給される年金額が改定される。
老齢厚生年金の受給権者の総報酬月額相当額が改定された場合は、新たな総報酬月額相当額に基づいて支給停止額が再計算されます。その場合、総報酬月額相当額の改定が行われた月の「翌月」ではなく、「総報酬月額相当額の改定が行われた月」から年金額が改定されます。
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厚生年金保険法「在職定時改定」
「在職定時改定」は、老齢厚生年金を受けながら働いている(=厚生年金保険の被保険者である)人が対象で、在職中に、老齢厚生年金の額が再計算される制度です。
毎年 9 月 1 日(基準日)に、前年 9 月から当年 8 月までの厚生年金保険の加入期間を追加して、年金額の再計算を行い、 10 月分から年金額が改定されます。
なお、対象は、「 65 歳以上」の人です。 65 歳未満の人には適用されません。
受給権者 が 毎年9月1日 ( 「基準日」という。 ) において 被保険者である 場合 ( 基準日に被保険者の資格を取得した場合を除く。 ) の老齢厚生年金の額は、 基準日の属する月 前 の被保険者であった期間をその計算の基礎とするものとし、 基準日の属する月の 翌月 から、年金の額を改定する。
ただし、基準日が被保険者の 資格を喪失した日から再び被保険者の資格を取得した日までの間に到来 し、かつ、当該被保険者の資格を喪失した日から再び被保険者の資格を取得した日までの期間が 1月以内 である場合は、基準日の属する月前の被保険者であった期間を老齢厚生年金の額の計算の基礎とするものとし、基準日の属する月の翌月から、年金の額を改定する。
65 歳以上の老齢厚生年金受給権者については、毎年基準日である 7 月 1 日において被保険者である場合、基準日の属する月前の被保険者であった期間をその計算の基礎として、基準日の属する月の翌月から、年金額を改定する在職定時改定が導入された。
在職定時改定の基準日は 7 月 1 日ではなく、「 9 月 1 日」です。
ポイントを確認しながら、問題文を読み返しましょう。
・ 65 歳以上の老齢厚生年金受給権者 が対象
・毎年基準日である 9月 1 日 において 被保険者である 場合(=厚生年金保険に加入している場合)
・基準日の属する月 前 の被保険者であった期間(前年 9 月~当年 8 月)をその計算の基礎として年金額を再計算し
・基準日の属する月の 翌月 ( 10 月)から
厚生年金保険法第 43 条 2 項の在職定時改定の規定において、基準日が被保険者の資格を喪失した日から再び被保険者の資格を取得した日までの間に到来し、かつ、当該被保険者の資格を喪失した日から再び被保険者の資格を取得した日までの期間が1か月以内である場合は、基準日の属する月前の被保険者であった期間を老齢厚生年金の額の計算の基礎として、基準日の属する月の翌月から年金の額を改定するものとする。
具体的な日付を当てはめて読んでみましょう。
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例えば、 8 月 20 日に A 社を退職( 8 月 21 日資格喪失)し、 9 月 10 日に B 社で厚生年金保険の被保険者資格を再取得した場合
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在職定時改定の規定において、基準日( 9 月 1 日)が被保険者の資格を喪失した日 ( 8 月 21 日)から再び被保険者の資格を取得した日( 9 月 10 日)までの間に到来し、かつ、当該被保険者の資格を喪失した日から再び被保険者の資格を取得した日までの期間が 1か月以内 である場合(= A 社の喪失で退職時改定が行われない)は、基準日の属する月前の被保険者であった期間( 8 月以前の期間)を老齢厚生年金の額の計算の基礎として、基準日の属する月の翌月( 10 月)から年金の額を改定するものとする。
→基準日( 9 月 1 日)に被保険者ではありませんが、在職定時改定が適用され、年金額が改定されます。
厚生年金保険法第 42 条に規定する老齢厚生年金を繰上げ受給している者で 65 歳に達していない場合は、在職定時改定が適用されない。
在職定時改定の対象は「 65 歳以上」で、「 65 歳未満」は対象外です。
老齢厚生年金を繰上げ受給していても、 65 歳未満の者には、在職定時改定は適用されません。
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厚生年金保険法「被保険者期間」
「被保険者期間」は月単位で計算され、保険料の徴収や年金額の計算に使われます。
厚生年金保険料は、 被保険者期間の計算の基礎となる各月 につき徴収されます。また、厚生年金の年金額は、原則として、平均標準報酬額× 1000 分の 5.481 × 被保険者期間の月数 で計算します。
被保険者期間について条文を読んでみましょう
① 被保険者期間を計算する場合には、 月 によるものとし、被保険者の資格を 取得した月 からその資格を 喪失した月の前月 までをこれに算入する。
② 被保険者の 資格を取得した月にその資格を喪失した ときは、その月を 1か月 として被保険者期間に算入する。ただし、その月に更に被保険者又は国民年金の被保険者 ( 国民年金法の第2号被保険者を除く。 ) の資格を取得したときは、この限りでない。
➂ 被保険者の資格を喪失した後、更にその資格を取得した者については、 前後の被保険者期間を合算 する。
④ 前3項の規定は、 被保険者の種別ごと に適用する。
⑤ 同一の月 において被保険者の 種別に変更があった ときは、その月は 変更後の 被保険者の種別の被保険者であつた月 ( 2回以上 にわたり被保険者の種別に変更があったときは、 最後の被保険者の種別 の被保険者であった月 ) とみなす。
被保険者期間を計算する場合には、月によるものとし、被保険者の資格を取得した月からその資格を喪失した月の前月までをこれに算入する。
被保険者期間は、月単位で計算します。被保険者の資格を 取得した月 からその資格を 喪失した月の前月 までが算入されます。
被保険者期間を計算する場合には、月によるものとし、例えば、平成 29 年 10 月 1 日に資格取得した被保険者が、平成 30 年 3 月 30 日に資格喪失した場合の被保険者期間は、平成 29 年 10 月から平成 30 年 2 月までの 5 か月間であり、平成 30 年 3 月は被保険者期間には算入されない。なお、平成 30 年 3 月 30 日の資格喪失以後に被保険者の資格を取得していないものとする。
被保険者期間は、月単位で計算し、被保険者の 資格を取得した月 からその資格を喪失した月の 前月 までを算入します。
問題文の場合は、資格を取得した月が「平成 29 年 10 月」、資格を喪失した月が「平成 30 年 3 月」ですので、その前月の平成 30 年 2 月までが算入されます。
被保険者期間は、平成 29 年 10 月から平成 30 年 2 月までの 5 か月間です。資格を喪失した月の平成 30 年 3 月は被保険者期間には算入されません。
甲は、令和 6 年 5 月 1 日に厚生年金保険の被保険者の資格を取得したが、同月 15 日にその資格を喪失し、同日、国民年金の第 1 号被保険者の資格を取得した。この場合、同年5月分については、 1 か月として厚生年金保険における被保険者期間に算入する。
(原則) 被保険者の資格を取得した月にその資格を喪失したとき(同月得喪)は、その月を 1か月 として被保険者期間に算入するのが原則です。
5月 1 日に厚生年金保険の被保険者資格取得 → 同月 15 日に喪失の場合、被保険者期間は原則として「 1 か月」として算入されます。
(例外) ただし、問題文のように、その月に更に国民年金の第 1 号被保険者の資格を取得したときは、厚生年金保険の被保険者期間には算入されません。
5月 1 日に厚生年金保険の被保険者資格取得 → 同月 15 日に喪失・同日に(国年)第 1 号被保険者に種別変更の場合、令和 6 年5月分については、厚生年金保険の被保険者期間には算入されません。
令和 6 年 5 月は、国民年金第 1 号被保険者として保険料を納付しなければなりません。
適用事業所に平成 28 年 3 月 1 日に採用され、第 1 号厚生年金被保険者の資格を取得した者が同年 3 月 20 日付けで退職し、その翌日に被保険者資格を喪失し国民年金の第 1 号被保険者となった。その後、この者は同年 4 月 1 日に再度第 1 号厚生年金被保険者となった。この場合、同年 3 月分については、厚生年金保険における被保険者期間に算入されない。
平成 28 年 3 月 1 日に厚生年金被保険者の資格を取得 → 同月 21 日資格喪失・同日(国年)第 1 号被保険者に種別変更の場合、同年 3 月分は、厚生年金保険における被保険者期間に算入されず、国民年金第 1 号被保険者としての被保険者期間となります。
同一の月において被保険者の種別に変更があったときは、その月は変更後の被保険者の種別の被保険者であった月とみなす。なお、同一月において2回以上にわたり被保険者の種別に変更があったときは、最後の被保険者の種別の被保険者であった月とみなす。
被保険者の「種別」とは、第 1 号厚生年金被保険者、第2号厚生年金被保険者、第3号厚生年金被保険者、第4号厚生年金被保険者の区別のことです。
国家公務員であった者が、令和 7 年 7 月 21 日に退職し、その翌日に厚生年金保険の被保険者資格を喪失した。その後、同年 7 月 28 日に民間企業に就職し、厚生年金保険の被保険者資格を取得した。この場合、同年 7 月は、第 2 号厚生年金被保険者であった月とみなされる。
被保険者期間は被保険者の種別ごとに適用されます。
第 2 号厚生年金被保険者(国家公務員)としての被保険者期間は、資格を喪失した月の前月(令和 7 年 6 月)までとなります。
第 1 号厚生年金被保険者としての被保険者期間は、資格を取得した月(令和 7 年 7 月)から算入されます。
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離婚した場合、婚姻期間中の厚生年金記録を当事者間で分割することができます。
今回は「合意分割」をみていきます。合意分割には、平成 19 年 4 月 1 日以降に離婚したこと、「按分割合」を定めることなどの条件があります。
なお、他に「 3 号分割」もありますが、今回は触れません。
法第 78 条の2 ( 離婚等をした場合における標準報酬の改定の特例 )
① 第一号改定者又は第二号改定者 は、 離婚等 をした場合であって、次の各号のいずれかに該当するときは、実施機関に対し、当該離婚等について 対象期間 に係る被保険者期間の 標準報酬 ( 第一号改定者及び第二号改定者 ( 以下これらの者を「 当事者 」という。 ) の標準報酬をいう。 ) の 改定又は決定を請求することができる 。ただし、当該離婚等をしたときから 2年を経過 したときその他の厚生労働省令で定める場合に該当するときは、この限りでない。
( 1 ) 当事者が標準報酬の改定又は決定の請求をすること及び請求すべき 按分割合 について 合意 しているとき。
( 2 ) ②の規定により 家庭裁判所 が請求すべき按分割合を定めたとき。
② ①の規定による標準報酬の改定又は決定の請求 ( 以下「 標準報酬改定請求 」という。 ) について、 当事者の合意のための協議が調わない とき、又は 協議をすることができない ときは、 当事者の一方 の申立て により、 家庭裁判所 は、当該対象期間における保険料納付に対する当事者の寄与の程度その他一切の事情を考慮して、 請求すべき按分割合を定めることができる 。
➂ 標準報酬改定請求は、当事者が標準報酬の改定又は決定の請求をすること及び請求すべき按分割合について合意している旨が記載された公正証書の謄本の添付その他の厚生労働省令で定める方法によりしなければならない。
→ 被保険者又は被保険者であった者であって、標準報酬が改定されるものをいう。(標準報酬が多い方・渡す方)
→ 第一号改定者の配偶者 であった者で、標準報酬が改定され、又は決定されるものをいう。(標準報酬が少ない又はゼロの方・受ける方)
→ 離婚 ( 婚姻の届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にあった者について、当該事情が解消した場合を 除く 。 ) 、婚姻の取消しその他厚生労働省令で定める事由をいう。
→ 婚姻期間その他の厚生労働省令で定める期間をいう。
→ 改定又は決定後の 当事者の対象期間標準報酬総額の合計額 に 対する 第二号改定者の対象期間標準報酬総額 の 割合 をいう
法第 78 条の3第 1 項 ( 請求すべき按分割合 )
請求すべき按分割合は、 当事者それぞれの対象期間標準報酬総額 の 合計額 に対する 第二号改定者の対象期間標準報酬総額 の割合を 超え2分の1以下 の範囲 ( 以下「按分割合の範囲」という。 ) 内で定められなければならない。
→ 対象期間に係る被保険者期間の 各月の標準報酬月額 と 標準賞与額 に当事者を受給権者とみなして 対象期間の末日 において適用される 再評価率 を乗じて得た額の総額をいう。
按分割合とは、第 2 号改定者の分割後の持ち分の割合です。
第二号改定者の対象期間標準報酬総額
当事者それぞれの対象期間標準報酬総額の合計額
按分割合は、 第二号改定者の対象期間標準報酬総額 の割合を 超え2分の1以下 の範囲内で定めます。
※例えば、分割前の第二号改定者の持ち分の割合が 30 %の場合は、按分割合は 30 %を超え 50 %以下の範囲で定めることになります。
厚生年金保険法第 78 条の2第 1 項の規定によると、第 1 号改定者又は第 2 号改定者は、離婚等をした場合であって、当事者が標準報酬の改定又は決定の請求をすること及び請求すべき < A > について合意しているときは、実施機関に対し、当該離婚等について対象期間に係る被保険者期間の標準報酬の改定又は決定を請求することができるとされている。ただし、当該離婚等をしたときから < B > を経過したときその他の厚生労働省令で定める場合に該当するときは、この限りでないとされている。
① 1年 ② 2年 ③ 3年 ④ 6 か月 ⑤ 按分割合 ⑥ 改定額
甲と乙は離婚したが、合意分割の請求前に甲が死亡した。その後、乙は、甲の死亡した日から起算して 15 日目に、所定の事項が記載された公正証書を添えて合意分割の請求を行った。この場合、甲が死亡した日の前日に当該請求があったものとみなされる。
当事者の一方が 死亡した日 から起算して 1か月以内 に所定の事項が記載された公正証書を添えて当事者の他方による標準報酬改定請求があったときは、当事者の一方が 死亡した日の前日 に標準報酬改定請求があったものとみなされます。
問題文は、甲の死亡した日から起算して 15 日目に合意分割の請求を行っていますので、甲が死亡した日の前日に当該請求があったものとみなされます。
(令第 3 条の 12 の7)
合意分割の按分割合について当事者の合意のための協議が調わないとき、又は協議をすることができないときには、当事者の申立てにより、家庭裁判所が請求すべき按分割合を定めることができるが、この申立ては当事者の一方のみによってすることができる。
合意分割の按分割合について当事者の合意のための協議が調わないとき、又は協議をすることができないときには、 当事者の一方 の申立て により、家庭裁判所が請求すべき按分割合を定めることができます。
この申立ては当事者の一方のみによってすることができます。
(法第 78 条の2第 3 項)
第 1 号改定者及び第 2 号改定者又はその一方は、実施機関に対して、厚生労働省令の定めるところにより、標準報酬改定請求を行うために必要な情報の提供を請求することができるが、その請求は、離婚等が成立した日の翌日から起算して 3 か月以内に行わなければならない。
「 3 か月以内」ではなく「 2 年以内 」に行わなければなりません。
当事者又はその一方 は、実施機関に対し、主務省令で定めるところにより、 標準報酬改定請求を行うために必要な情報 の提供を 請求することができる 。ただし、当該請求が 標準報酬改定請求後 に行われた場合又は第 78 条の2第1項ただし書(離婚等をしたときから 2年を経過したとき )に該当する場合その他厚生労働省令で定める場合においては、この限りでない。
情報の提供の請求は、「当該請求が標準報酬改定請求後に行われた場合」又は「離婚等をしたときから2年を経過したとき」等は行うことができません。
当事者又はその一方は、原則として、実施機関に対し、標準報酬改定請求を行うために必要な情報の提供を請求することができるが、標準報酬改定請求後にはこの請求を行うことができない。
標準報酬改定請求を行うために必要な情報の提供の請求は、標準報酬改定請求後には行うことができません。
対象期間標準報酬総額の算定において、対象期間の全部又は一部が平成 15 年4月 1 日前であるときは、同日前の対象期間に係る被保険者期間の各月の標準報酬月額に 1.3 を乗じて得た額並びに同日以後の対象期間に係る被保険者期間の各月の標準報酬月額(厚生年金保険法第 26 条第 1 項の規定により同項に規定する従前標準報酬月額が当該月の標準報酬月額とみなされた月にあっては、当該従前標準報酬月額)及び標準賞与額に、それぞれ当事者を受給権者とみなして対象期間の末日において適用される再評価率を乗じて得た額の総額が当該対象期間標準報酬総額とされる。
月々の標準報酬月額だけでなく、標準賞与額からも同一の保険料率で保険料が徴収され、年金の額にも反映されるようになったのは 平成 15 年 4 月以降 です。(総報酬制といいます。)
平成 15 年 3 月以前は、年金の額に反映するのは「標準報酬月額」のみでした。
バランスをとるために、平成 15 年4月 1 日前の対象期間については、各月の標準報酬月額に「 1.3 」を乗じます。
また、過去の標準報酬を現在の価値に読み替えるために使われるのが「再評価率」です。
対象期間の末日において適用される再評価率を使います。
老齢厚生年金の受給権者について、合意分割の標準報酬の改定又は決定が行われたときは、当該標準報酬の改定又は決定が行われた日の属する月の翌月から、年金の額が改定される。
老齢厚生年金の受給権者について、合意分割の標準報酬の改定又は決定が行われたときは、「当該標準報酬の改定又は決定が行われた日の属する月の翌月」ではなく、「当該 標準報酬改定請求 のあった日の属する月の 翌月 」から、年金の額が改定されます。
(法第 78 条の 10 第 1 項)
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例えば、保険料納付済期間と保険料免除期間を合算して 10 年以上ある人が 65 歳に達すると、老齢基礎年金の受給権が発生します。
ただし、給付を受ける権利を取得したとしても、自動的には支払われません。
給付を受けるためには、裁定請求の手続きが必要です。
給付を受ける権利を制度の運営者(国民年金の場合は厚生労働大臣)が確認することを「裁定」といい、裁定は受給権者からの請求によって行われます。
給付 を受ける権利は、その権利を有する者 ( 以下「 受給権者 」という。 ) の 請求 に基いて 、 厚生労働大臣 が裁定する。
ちなみに、国民年金の「給付」は、次のように規定されています。
法第 15 条 ( 給付の種類 )
この法律による給付 ( 以下単に「 給付 」という。 ) は、次のとおりとする。
( 4 ) 付加年金、寡婦年金及び死亡一時金
給付を受ける権利は、その権利を有する者の請求に基づいて、厚生労働大臣が裁定する。また、脱退一時金についての裁定の請求は、国民年金法施行規則に定める事項を記載した請求書を日本年金機構に提出することによって行わなければならない。
法第16条は、脱退一時金に準用されます。脱退一時金を受ける権利は、厚生労働大臣が裁定します。
(法附則第 9 条の 3 の 2 第 7 項)
また、脱退一時金の裁定請求は、「 日本年金機構 」に請求書を提出することによって行われます。
※「法第 16 条 ( 裁定 ) の規定による 請求の受理についての厚生労働大臣の権限に係る事務 は、 日本年金機構 に行わせる」とされています。(脱退一時金についても同様です。)
(法第 109 条の4第 1 項第 6 号)
市町村長(特別区の区長を含む。)は、国民年金法第 16 条に規定する給付を受ける権利の裁定(国民年金法施行令第 1 条の2第 3 号イからトまでに掲げる給付を受ける権利の裁定に限る。)の請求の受理及びその請求に係る事実についての審査に関する事務に関して、請求書、申請書又は届書を受理したときは、必要な審査を行い、これを日本年金機構に送付しなければならない。
「国民年金事業の 事務の一部 は、政令の定めるところにより、 市町村長 ( 特別区の区長を含む。 ) が 行うこととすることができる 。」と規定されています。(法第 3 条第 3 項)
市町村長が処理する事務は、国民年金法施行令第 1 条の2に定められています。
例えば、年金の加入歴が第 1 号被保険者のみの場合の老齢基礎年金の請求書は市町村に提出します。
問題文の「裁定の請求の受理・送付等」について条文を読んでみましょう。
市町村長 は、令第1条の2第3号から第6号までの規定によって、 請求書、申請書又は届書を受理したとき は、 必要な審査 を行い、これを 日本年金機構に送付 しなければならない。
厚生労働大臣は、国民年金法による年金たる給付の受給権の裁定をしたときは、原則として、国民年金法施行規則第 65 条第 2 項各号に掲げる事項を記載したその年金の年金証書を作成し、これを同条第 1 項で規定される通知書に添えて、その受給権者に交付しなければならない。
「厚生労働大臣は、法第 16 条 ( 裁定・脱退一時金に準用する場合を含む。 ) の規定による受給権の裁定その他給付又は脱退一時金に関する処分を行ったときは、 文書で 、その内容を 受給権者又は請求者に通知しなければならない 。」とされています。
また、「厚生労働大臣は、法による年金たる給付の受給権の裁定をしたときは、所定の事項を記載したその年金の 年金証書を作成 し、これを①の 通知書に添えて 、当該受給権者に交付しなければならない。」とされています。
老齢基礎年金の受給権を裁定した場合において、その受給権者が老齢厚生年金(特別支給の老齢厚生年金を含む。)の年金証書の交付を受けているときは、当該老齢厚生年金の年金証書は、当該老齢基礎年金の年金証書とみなされる。
年金の受給権の裁定をしたときは、厚生労働大臣は年金証書を交付します。
「 老齢基礎年金 の受給権を裁定した場合においてその受給権者が 老齢厚生年金 ( 特別支給の老齢厚生年金を含む。 ) の年金証書 の交付を受けているとき、 障害基礎年金 の受給権を裁定した場合においてその受給権者が当該障害基礎年金と同一の支給事由に基づく 障害厚生年金の年金証書 の交付を受けているとき及び 遺族基礎年金 の受給権を裁定した場合においてその受給権者が当該遺族基礎年金と同一の支給事由に基づく 遺族厚生年金の年金証書の交付 を受けているときは、この限りでない。」
上記の場合は、「当該老齢厚生年金の年金証書は当該老齢基礎年金の年金証書と、当該障害厚生年金の年金証書は当該障害基礎年金の年金証書と、当該遺族厚生年金の年金証書は当該遺族基礎年金の年金証書とみなす」とされています。
(則第 65 条第 2 項、第 3 項)
国民年金基金が支給する年金を受ける権利は、その権利を有する者の請求に基づいて、国民年金基金が裁定する。
「国民年金基金」が支給する年金を受ける権利は、その権利を有する者の請求に基づいて、「 国民年金基金 」が裁定します。厚生労働大臣ではありませんので注意しましょう。
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第 1 号被保険者と第 3 号被保険者の「届出」についてみていきましょう
① 被保険者 ( 第3号被保険者を除く 。次項において同じ。 ) は、厚生労働省令の定めるところにより、その資格の 取得及び喪失 並びに 種別の変更 に関する事項並びに 氏名及び住所の変更 に関する事項を 市町村長に 届け出なければならない。
② 世帯主は、被保険者に代って、届出をすることができる。
➂ 住民基本台帳法の規定による届出 があったとき ( 当該届出に係る書面に付記がされたときに限る。 ) は、その届出と 同一の事由 に基づく届出があったものとみなす。
④ 市町村長は 、届出を受理したとき ( 氏名及び住所の変更に関する事項の届出であって厚生労働省令で定めるものを受理したときを除く。 ) は、厚生労働省令の定めるところにより、 厚生労働大臣にこれを報告しなければならない 。
⑤ 第3号被保険者は 、厚生労働省令の定めるところにより、その資格の 取得及び喪失 並びに 種別の変更 に関する事項並びに 氏名及び住所の変更 に関する事項を 厚生労働大臣に 届け出なければならない。ただし、氏名及び住所の変更に関する事項であって厚生労働省令で定めるものについては、この限りでない。
⑥ 届出は、厚生労働省令で定める場合を除き、 第1号厚生年金被保険者 である第2号被保険者の被扶養配偶者である第3号被保険者にあっては、その配偶者である 第2号被保険者を使用する 事業主を経由 して行う ものとし、 第2号厚生年金被保険者、第3号厚生年金被保険者又は第4号厚生年金被保険者 である第2号被保険者の被扶養配偶者である第3号被保険者にあっては、その配偶者である第2号被保険者を組合員又は加入者とする 国家公務員共済組合、地方公務員共済組合又は日本私立学校振興・共済事業団を経由 して行うものとする。
⑧ 第2号被保険者を使用する事業主は、 経由に係る事務の 一部 を当該事業主が設立する 健康保険組合に委託することができる 。
⑨ 届出が第2号被保険者を使用する事業主又は国家公務員共済組合、地方公務員共済組合若しくは日本私立学校振興・共済事業団に受理されたときは、 その受理されたときに厚生労働大臣に届出があったものとみなす 。
被保険者資格の取得及び喪失並びに種別の変更に関する事項並びに氏名及び住所の変更に関する事項の届出が必要な場合には、第 1 号被保険者は市町村長(特別区の区長を含む。)に、第 3 号被保険者は厚生労働大臣に、届け出なければならない。
・第 1 号被保険者 → 市町村長 (特別区の区長を含む。)に届け出なければならない
・第 3 号被保険者 → 厚生労働大臣 に届け出なければならない
第 1 号被保険者と第 3 号被保険者の違いがポイントです。
被保険者 ( 第3号被保険者を除く。 ) は、厚生労働省令の定めるところにより、その資格の取得及び喪失並びに種別の変更に関する事項並びに氏名及び住所の変更に関する事項を厚生労働大臣に届け出なければならない。
第 1 号被保険者は、厚生労働大臣ではなく「市町村長」に届け出なければなりません。
第 1 号被保険者は、厚生労働大臣が住民基本台帳法第 30 条の9の規定により当該第 1 号被保険者に係る機構保存本人確認情報の提供を受けることができる者であっても、当該被保険者の氏名及び住所を変更したときは、当該事実があった日から 14 日以内に、届書を市町村長(特別区にあっては、区長とする。)に提出しなければならない。
第 1 号被保険者は、当該被保険者の氏名及び住所を変更したときは、当該事実があった日から 14 日以内 に、届書を 市町村長 (特別区にあっては、区長とする。)に提出しなければなりません。
ただし、厚生労働大臣が住民基本台帳法第 30 条の9の規定により当該第 1 号被保険者に係る 機構保存本人確認情報の提供を受けることができる 者については、氏名及び住所の変更の届出は要りません。
(則第 7 条第、則第 8 条)
第 2 号被保険者が退職し第 1 号被保険者になったときは、当該事実があった日から 14 日以内に、資格取得届を市町村長に提出しなければならない。
第 2 号被保険者が退職し第 1 号被保険者になったときは、当該事実があった日から 14 日以内 に、資格取得届ではなく 「種別変更届」 を市町村長に提出しなければなりません。
第 1 号被保険者であった者が就職により厚生年金保険の被保険者の資格を取得したため第 2 号被保険者となった場合、国民年金の種別変更に該当するため 10 日以内に市町村長へ種別変更の届出をしなければならない。
第 2 号被保険者については、国民年金法の届出の規定は適用されません。
そのため、第 1 号被保険者から第 2 号被保険者に種別変更した場合は、国民年金法の届出は不要です。
第3号被保険者は、厚生労働省令の定めるところにより、その資格の取得及び喪失並びに種別の変更に関する事項並びに氏名及び住所の変更に関する事項を厚生労働大臣に届け出なければならない。ただし、氏名及び住所の変更に関する事項であって厚生労働省令で定めるものについては、この限りでない。
第3号被保険者については、「厚生労働大臣」に届け出なければならない点がポイントです。
第 1 号厚生年金被保険者である第 2 号被保険者の被扶養配偶者が 20 歳に達し、第 3 号被保険者となるときは、 14 日以内に資格取得の届出を日本年金機構に提出しなければならない。
第 3 号被保険者となるときは、 14 日以内 に資格取得の届出を「 日本年金機構 」に提出しなければなりません。
(則第 1 条の 4 第 2 項)
20歳に達したことにより、第3号被保険者の資格を取得する場合であって、厚生労働大臣が住民基本台帳法第 30 条の9の規定により当該第3号被保険者に係る機構保存本人確認情報の提供を受けることにより 20 歳に達した事実を確認できるときは、資格取得届の届出を要しないものとされている。
20歳に達したことにより 第3号被保険者の資格を取得 した場合は、当該第3号被保険者に係る機構保存本人確認情報の提供を受けることにより 20 歳に達した事実を確認できるとしても、資格取得届の届出は必要です。
※第1号被保険者については、 20 歳に達したことにより第1号被保険者の資格を取得する場合であって、厚生労働大臣が住民基本台帳法第 30 条の9の規定により当該第1号被保険者に係る機構保存本人確認情報の提供を受けることにより 20 歳に達した事実を確認できるときは、届出は要しません。
(則第 1 条の4第 1 項)
第 1 号厚生年金被保険者である第 2 号被保険者を使用する事業主は、当該第 2 号被保険者の被扶養配偶者である第 3 号被保険者に係る資格の取得及び喪失並びに種別の変更等に関する事項の届出に係る事務の一部を全国健康保険協会に委託することができるが、当該事業主が設立する健康保険組合に委託することはできない。
第 1 号厚生年金被保険者である第 2 号被保険者を使用する事業主は、第 3 号被保険者の届出に係る事務の 一部 を当該事業主が設立する 健康保険組合に委託することができます 。
ちなみに、健康保険組合に委託できるのは、事務の「一部」です。「全部又は一部」ではありませんので注意しましょう。
なお、全国健康保険協会には委託できません。
第 3 号被保険者の資格取得の届出が、第2号被保険者を使用する事業主又は国家公務員共済組合、地方公務員共済組合若しくは日本私立学校振興・共済事業団に受理されたときは、その受理されたときに厚生労働大臣に届出があったものとみなされる。
第 3 号被保険者の届出については、第2号被保険者を使用する事業主又は国家公務員共済組合、地方公務員共済組合若しくは日本私立学校振興・共済事業団に受理されたときに厚生労働大臣に届出があったものとみなされます。
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国民年金の被保険者の資格取得の時期をみていきましょう
法第 7 条 ( 被保険者の資格 )
次の各号のいずれかに該当する者は、国民年金の被保険者とする。
日本国内に住所 を有する 20 歳以上 60 歳未満 の者であって 第 2 号被保険者及び第 3 号被保険者のいずれにも該当しないもの ( 厚生年金保険法に基づく老齢給付等を受けることができる者 その他この法律の 適用を除外すべき特別の理由がある者 として厚生労働省令で定める者を 除く 。 )
第2号被保険者の配偶者 ( 日本国内に住所を有する者 又は外国において留学をする学生その他の 日本国内に住所を有しないが 渡航目的その他の事情を考慮して 日本国内に生活の基礎があると認められる者 として厚生労働省令で定める者に限る。 ) であって 主として第2号被保険者の収入により生計を維持する もの ( 第2号被保険者 である者その他この法律の 適用を除外すべき特別の理由がある者 として厚生労働省令で定める者を 除く 。以下「 被扶養配偶者 」という。 ) のうち 20 歳以上 60 歳未満 のもの
法第 8 条 ( 資格取得の時期 )
前条の規定による被保険者は、 第 2 号被保険者及び第3号被保険者のいずれにも該当しない者 については 第 1 号から第 3 号までのいずれかに該当するに至った 日 に、 20 歳未満の者又は 60 歳以上の者 については 第 4 号に該当するに至った 日 に、 その他の者 については 同号又は第 5 号のいずれかに該当するに至った 日 に、それぞれ被保険者の資格を取得する。
( 1 ) 20 歳に達したとき。
( 2 ) 日本国内に住所を有するに至ったとき。
( 3 ) 厚生年金保険法に基づく老齢給付等を受けることができる者その他この法律の適用を除外すべき特別の理由がある者として厚生労働省令で定める者でなくなったとき。
( 4 ) 厚生年金保険の被保険者の資格を取得したとき。
( 5 ) 被扶養配偶者となったとき。
平成 11 年 4 月 1 日生まれの者が 20 歳に達したことにより第 1 号被保険者の資格を取得したときは、平成 31 年 4 月から被保険者期間に算入される。
第 1 号被保険者は、「 20 歳に達した日」に資格を取得します。
「 20 歳に達した日」は、 20 歳の誕生日の前日ですので、問題文の場合は、平成 31 年 3 月 31 日が 20 歳に達した日で、その日に第 1 号被保険者の資格を取得します。
「被保険者期間」は「被保険者の資格を取得した日の属する月」から算入されます。問題文は、「平成 31 年3月」から被保険者期間に算入されます。
20歳未満の厚生年金保険の被保険者は、国民年金の第 2 号被保険者となる。
第 1 号被保険者と第 3 号被保険者には、「 20 歳以上 60 歳未満」の年齢要件がありますが、第 2 号被保険者にはその年齢要件はありません。
そのため、厚生年金保険の被保険者であれば、 20 歳未満でも、国民年金の第 2 号被保険者となります。
62歳の特別支給の老齢厚生年金の受給権者が、厚生年金保険の被保険者である場合、第 2 号被保険者にはならない。
特別支給の老齢厚生年金の受給権者が、厚生年金保険の被保険者であったとしても、 65 歳未満の場合は、第 2 号被保険者となります。
※ 65 歳以上 で、 老齢基礎年金・老齢厚生年金 等の老齢又は退職を支給事由とする年金給付の受給権を有している場合は、厚生年金保険の被保険者でも、第 2 号被保険者にはなりません。(法附則第 3 条)
20歳未満の者又は 60 歳以上の者は、厚生年金保険の被保険者の資格を取得するに至った日の翌日に、国民年金第 2 号被保険者の資格を取得する。
20歳未満の者又は 60 歳以上の者は、厚生年金保険の被保険者の資格を取得するに至った「 日 」に、国民年金第 2 号被保険者の資格を取得します。翌日ではありません。
18歳の厚生年金保険の被保険者に 19 歳の被扶養配偶者がいる場合、当該被扶養配偶者が 20 歳に達した日に第 3 号被保険者の資格を取得する。
被扶養配偶者が 20 歳に達した場合、第 3 号被保険者に該当しますので、 20 歳に達した日に第 3 号被保険者の資格を取得します。
厚生年金保険の被保険者が 19 歳であって、その被扶養配偶者が 18 歳である場合において、その被扶養配偶者が第 3 号被保険者の資格を取得するのは当該被保険者が 20 歳に達したときである。
被扶養配偶者が 18 歳である場合は、その被扶養配偶者が第 3 号被保険者の資格を取得するのは、その「被扶養配偶者」が 20 歳に達したときです。厚生年金保険の被保険者が 20 歳に達したときではありません。
日本国籍を有する者で、日本国内に住所を有しない 20 歳以上 65 歳未満の者(第 2 号被保険者及び第 3 号被保険者を除く。)が任意加入被保険者の資格の取得の申出をしたときは、申出をした日に任意加入被保険者の資格を取得する。
「日本国内に住所を有しない」場合は、第 1 号被保険者にはなりません。
そのため、「 日本国籍を有する者 その他政令で定める者であって、 日本国内に住所を有しない 20 歳以上 65 歳未満 のもの(第 2 号被保険者及び第 3 号被保険者を除く。)」は、国民年金に任意加入することができます。
厚生労働大臣に申し出て任意加入被保険者となることができ、 申出をした日 に任意加入被保険者の資格を取得します。
(法附則第 5 条第 1 項、第 3 項)
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遺族基礎年金は、「配偶者」に支給される場合と「子」に支給される場合がありますが、今回は、「配偶者」に対する遺族基礎年金をみていきます。
遺族基礎年金が支給される配偶者は、「子」と生計を同じくしていることが条件です。
そのため、配偶者に対する遺族基礎年金には、必ず子の数に応じた加算額が加算されています。
遺族基礎年金の額は、 780,900 円 に 改定率 を乗じて得た額 ( その額に 50 円未満 の端数が生じたときは、これを切り捨て、 50 円以上 100 円未満の端数が生じたときは、これを 100 円 に切り上げるものとする。 ) とする。
配偶者に支給する遺族基礎年金の額は、法第 38 条に定める額に配偶者が遺族基礎年金の受給権を取得した当時第 37 条の2第1項に規定する要件に該当し、かつ、その者と 生計を同じくした子 につきそれぞれ 74,900 円 に改定率を乗じて得た額 ( そのうち2人までについては、それぞれ 224,700 円 に改定率を乗じて得た額とし、それらの額に 50 円未満 の端数が生じたときは、これを切り捨て、 50 円以上 100 円未満の端数が生じたときは、これを 100 円に切り上げるものとする。 ) を加算した額とする。
★配偶者に支給される遺族基礎年金
780,900 円 × 改定率
+224,700 円 × 改定率 +224,700 円×改定率
780,900 円 × 改定率
+224,700 円 × 改定率 +224,700 円 × 改定率 +74,900 円×改定率
例えば、子が 3 人いる場合は、基本の額に( 224,700 円 × 改定率 +224,700 円 × 改定率 +74,900 円 × 改定率)が加算されます。
3 人の子のうち、 1 人が 18 歳に達した日以後の最初の 3 月 31 日が終了したときは、子の加算額が 3 人→ 2 人に減額改定されます。
減額改定について条文を読んでみましょう
配偶者に支給する遺族基礎年金については、子が2人以上ある場合であって、その子のうち 1人を除いた 子の1人又は2人以上が次の各号のいずれかに該当するに至ったときは、その該当するに至った日の属する月の 翌月から 、その該当するに至った子の数に応じて、年金額を改定する。
( 2 ) 婚姻 ( 届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある場合を含む。 ) をしたとき。
( 3 ) 配偶者以外の者の養子 ( 届出をしていないが、事実上養子縁組関係と同様の事情にある者を含む。 ) となったとき。
( 4 ) 離縁によって、死亡した被保険者又は被保険者であった者の子でなくなったとき。
( 5 ) 配偶者と生計を同じくしなくなったとき。
( 6 ) 18 歳に達した日以後の最初の 3 月 31 日が終了したとき。ただし、障害等級に該当する障害の状態にあるときを除く。
( 7 ) 障害等級に該当する障害の状態にある子について、その事情がやんだとき。ただし、その子が 18 歳に達する日以後の最初の 3 月 31 日までの間にあるときを除く。
( 8 ) 20 歳に達したとき。
子が( 1 )~( 8 )に該当したときは、その子の分、加算額が減額されます。
ただし、「 1 人を除いた」の部分がポイントです。
配偶者は子があることが要件です。子が全員( 1 )~( 8 )に該当した場合は、減額ではなく、遺族基礎年金は失権します。
そのため、「減額」されて支給されるのは、 1 人でも子がある場合です。
被保険者である夫が死亡し、その妻に遺族基礎年金が支給される場合、遺族基礎年金には、子の加算額が加算される。
配偶者に支給される遺族基礎年金には、必ず子の数に応じた加算額が加算されます。
配偶者に支給する遺族基礎年金については、子が 2 人以上ある場合であって、その子のうち 1 人を除いた子の 1 人又は2人以上が、障害等級(1級・ 2 級)に該当する障害の状態にあるときを除いて、 18 歳に達した日以後の最初の 3 月 31 日が終了したときに年金額が減額改定される。また、障害等級( 1 級・ 2 級)に該当する障害の状態にある子の場合は、 20 歳に達した日以後の最初の 3 月 31 日が終了したときに年金額が減額改定される。
「 配偶者に支給する 遺族基礎年金については、子が 2 人以上ある場合であって、 その子のうち 1 人を除いた 子の 1 人又は2人以上が、障害等級(1級・ 2 級)に該当する障害の状態にあるときを除いて、 18 歳に達した日以後の最初の 3 月 31 日が終了 したときに年金額が減額改定される。また、障害等級( 1 級・ 2 級)に該当する障害の状態にある子の場合は、 20 歳に達した ときに年金額が減額改定される。」となります。
「 20 歳に達した日以後の最初の 3 月 31 日が終了したとき」は誤りです。
被保険者である妻が死亡し、その夫が、 1 人の子と生計を同じくして、遺族基礎年金を受給している場合において、当該子が 18 歳に達した日以後の最初の 3 月 31 日が終了したときに、障害等級に該当する障害の状態にない場合は、夫の有する当該遺族基礎年金の受給権は消滅する。
子が 1 人で、その子が 18 歳に達した日以後の最初の 3 月 31 日が終了したときに、障害等級に該当する障害の状態にない場合は、子がいなくなるため、夫の遺族基礎年金は減額改定ではなく、失権します。
配偶者の有する遺族基礎年金の受給権 は、前項の規定によって消滅するほか、 子が1人であるときはその子が 、 子が 2 人以上 であるときは同時に又は時を異にしてその 全ての子 が、法第 39 条第3項各号のいずれかに該当するに至ったときは、 消滅する 。
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老齢基礎年金の満額は「 780,900 円×改定率 」です。
ただし、満額の老齢基礎年金が支給されるのは、 保険料納付済期間だけ で「 480 月 」ある場合です。
480 月の中に、保険料免除期間、合算対象期間、未納期間などがある場合は、その分、年金額が減額されます。この方式を「フルペンション減額方式」といいます。
学生納付特例の期間及び納付猶予の期間については、保険料が追納されていなければ、老齢基礎年金の額には反映されない。
「学生納付特例の期間」及び「納付猶予の期間」は、老齢基礎年金の額には反映しません。なお、追納すると「保険料納付済期間」として老齢基礎年金の額に算入されます。
(法第 27 条第 8 号、平 24 法附則第 14 条)
保険料半額免除期間(残りの半額の保険料は納付されているものとする。)については、当該期間の月数( 480 から保険料納付済期間の月数及び保険料4分の1免除期間の月数を合算した月数を控除して得た月数を限度とする。)の4分の1に相当する月数が老齢基礎年金の年金額に反映される。
老齢基礎年金の年金額に反映されるのは、「4分の1」ではなく 「 4 分の3」 に相当する月数です。
(その1)保険料納付済期間が 480 月の場合
・ 780,900 円×改定率× 480 月/ 480 月(満額)
(その2)保険料納付済期間 400 月、保険料半額免除期間が 80 月の場合
・ 780,900 円×改定率×( 400 月 +80 月× 4 分の 3 ( 60 月))/ 480 月
<老齢基礎年金の額に反映する半額免除期間について>
国庫負担は、 480 月が限度です。(赤色の部分)
例えば、保険料納付済期間は、老齢基礎年金の額の計算では「1」で反映します。
ただし、「1」のうち、8分の4( 2 分の 1 )は国庫負担で、本人が負担した保険料は8分の4( 2 分の 1 )です。
半額免除期間は、国庫負担 8 分の4( 2 分の1) + 保険料負担( 8 分の2)で、4分の 3 ( 8 分の6)が反映します。
480 月を超えた部分は国庫負担が入りませんので、保険料負担分の 8 分の 2 ( 4 分の1)のみが反映します。
問題文は、正しくは、「 保険料半額免除期間(残りの半額の保険料は納付されているものとする。)については、当該期間の月数( 480 から保険料納付済期間の月数及び保険料4分の1免除期間の月数を合算した月数を控除して得た月数を限度とする。)の 4分の3 に相当する月数が老齢基礎年金の年金額に反映される。」となります。
第 2 号被保険者としての被保険者期間のうち、 20 歳に達した日の属する月前の期間及び 60 歳に達した日の属する月以後の期間は、老齢基礎年金の年金額の計算に関しては保険料納付済期間に算入され、合算対象期間に算入されない。
第 2 号被保険者としての被保険者期間のうち、「 20 歳 に達した日の属する月前」の期間及び「 60 歳 に達した日の属する月以後の期間」は、老齢基礎年金の年金額の計算に関しては、「 合算対象期間 」となり、老齢基礎年金の年金額には反映しません。
(昭 60 年法附則第 8 条第 4 項)
大学卒業後、 23 歳から民間企業に勤務し 65 歳までの合計 42 年間、第1号厚生年金被保険者としての被保険者期間を有する者(昭和 32 年4月 10 日生まれ)が 65 歳から受給できる老齢基礎年金の額は満額となる。なお、当該被保険者は、上記以外の被保険者期間を有していないものとする。
老齢基礎年金の額は満額となりません。
問題文の場合、 23 歳から 65 歳までの 42 年間、第 1 号厚生年金被保険者(=国民年金第 2 号被保険者)です。
ただし、第 2 号被保険者としての被保険者期間のうち、 20 歳前と 60 歳以後の期間は「合算対象期間」で老齢基礎年金の年金額には反映しません。
そのため、老齢基礎年金の額に保険料納付済期間として反映するのは、 23 歳~ 60 歳までの 37 年間です。 60 歳以後の 5 年間は合算対象期間で、老齢基礎年金の額には算入されません。
(昭 60 年法附則第 8 条第 4 項)
昭和 35 年 4 月 14 日生まれの者の年金加入歴が下記のとおりであるとき、この者が 65 歳から老齢基礎年金を受給する場合の年金額を算出する際に算入される月数の合計は 444 月となる。
第 1 号被保険者期間 132 月(保険料納付済月数 108 月、保険料未納月数 24 月)
第 2 号被保険者期間 12 月(すべて 20 歳以上 60 歳未満の期間)
第 3 号被保険者期間 336 月
・第 1 号被保険者期間のうち、保険料を納付した期間が「保険料納付済期間」となりますので、 108 月です。
・第 2 号被保険者期間は、 20 歳以上 60 歳未満の期間ですので、 12 月はすべて保険料納付済期間です。
・第 3 号被保険者期間の 336 月はすべて保険料納付済期間です。
老齢基礎年金の年金額に反映するのは、 108 月 +12 月 +336 月= 456 月です。
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国民年金法「失踪宣告・死亡の推定」
「失踪宣告」と「死亡の推定」の違いを意識しましょう
・「不在者の 生死が7年間明らかでない ときは、 家庭裁判所は 、利害関係人の請求により、 失踪の宣告をすることができる 。」とされていて、失踪の宣告を受けた者は 7年の期間が満了した時 に、 死亡したものとみなす 。」とされています。
(民法第 30 条第 1 項、第 31 条)
生死が明らかでない者を、法律上死亡したものとみなす制度です。
失踪期間の満了を待っているうちに、子が高校を卒業してしまい遺族基礎年金が受けられなくなる可能性もあります。
そのため、国民年金法では、特例を設けています。
国民年金法の条文を読んでみましょう
船舶 が 沈没 し、 転覆 し、 滅失 し、若しくは 行方不明 となった際現にその船舶に乗っていた者若しくは船舶に乗っていてその船舶の航行中に行方不明となった者の 生死が3か月間分らない 場合又はこれらの者の 死亡が3か月以内に明らかとなり、かつ、その死亡の時期が分らない 場合には、死亡を支給事由とする給付の支給に関する規定の適用については、その 船舶が沈没し、転覆し、滅失し、若しくは行方不明となった日又はその者が行方不明となった日 に、その者は、 死亡したものと推定する 。 航空機 が墜落し、滅失し、若しくは行方不明となった際現にその航空機に乗っていた者若しくは航空機に乗っていてその航空機の航行中に行方不明となった者の生死が3か月間分らない場合又はこれらの者の死亡が3か月以内に明らかとなり、かつ、その死亡の時期が分らない場合にも、同様とする。
死亡の推定が適用されるのは、 「船舶」 の沈没等、 「航空機」 の墜落等の場合です。
失踪宣告があったときは、行方不明になってから5年を経過した日に死亡したものとみなされる。
失踪宣告があったときは、行方不明になってから 「7年」 を経過した日に死亡 したものとみなされます。
民法の規定による失踪宣告があり、行方不明になってから7年を経過した日が死亡日とみなされた場合、死亡を支給事由とする給付の支給に関する規定の適用における生計維持関係、被保険者資格及び保険料納付要件については、行方不明になった日を死亡日として取り扱う。
失踪宣告があり、行方不明になってから7年を経過した日が死亡日とみなされた場合、「 生計維持関係、被保険者資格、保険料納付要件 」については、 行方不明になった日 を死亡日として取り扱うことになっています。
失踪の宣告を受けたことにより死亡したとみなされた者に係る死亡を支給事由とする給付の支給に関する規定の適用については、遺族基礎年金、寡婦年金、死亡一時金について「死亡日」とあるのは「行方不明となった日」とし、「死亡の当時」とあるのは「行方不明となった当時」とする。ただし、受給権者又は給付の支給の要件となり、若しくはその額の加算の対象となる者の 身分関係、年齢及び障害の状態 に係るこれらの規定の適用については、この限りでない 。
生計維持関係、被保険者資格、保険料納付要件
失踪の宣告を受けたことにより死亡したとみなされた者に係る遺族基礎年金の支給に関し、死亡とみなされた者についての保険料納付要件は、行方不明となった日において判断する。
遺族基礎年金の支給に関する保険料納付要件は、「死亡日の 前日 」で判断されます。そのため失踪の宣告を受けたことにより死亡したとみなされた者の保険料納付要件は、「 行方不明となった日の 前日 」で判断されます。
失踪の宣告を受けたことにより死亡したとみなされた者の子に対する遺族基礎年金は、失踪の宣告を受けた日において子の年齢が 18 歳に達する日以後の最初の 3 月 31 日に達している場合であっても、失踪の宣告を受けた者の所在が明らかでなくなった日が、 18 歳に達する日以後の最初の 3 月 31 日までの間であれば、その日まで遡って受給できる。
受給権者又は給付の支給の要件となり、若しくはその額の加算の対象となる者の 身分関係、年齢及び障害の状態 は、行方不明となった日ではなく、死亡したとみなされた日で判断されます。
なお、遺族基礎年金の受給権は、行方不明となった日ではなく、死亡したとみなされた日に発生します。
船舶に乗っていた者がその船舶の航行中に行方不明となり、その生死が1か月間分からない場合には、死亡を支給事由とする給付の支給に関する規定の適用については、行方不明となった日に、その者が死亡したものと推定する。
「1か月間」ではなく「 3 か月間」です。
船舶が行方不明になった際に現にその船舶に乗船し、行方不明となった者の生死が分からない場合は、その船舶が行方不明となった日から3か月を経過した日にその者は死亡したものと推定する。
船舶が行方不明になった際に現にその船舶に乗船し、行方不明となった者の生死が分からない場合は、「その船舶が行方不明となった日から3か月を経過した日」ではなく、「その船舶が 行方不明になった日 」にその者は死亡したものと推定されます。
なお、遺族基礎年金の受給権は、「船舶が沈没等をした日・航空機が墜落等をした日」に発生します。
冬山の登山中に行方不明になり、その者の生死が 3 か月間分からない場合には、死亡を支給事由とする給付の支給に関する規定の適用について、行方不明となった日にその者は死亡したものと推定される。
冬山の登山中に行方不明になっても、死亡の推定は適用されません。
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健康保険法「傷病手当金の支給調整」
今回のテーマの 1 つ目は、「傷病手当金」と「報酬」との支給調整です。報酬を受けるときは、原則として傷病手当金は支給されません。
テーマの 2 つ目は、「傷病手当金」と「出産手当金」との支給調整です。出産手当金が優先されることがポイントです。
疾病にかかり、又は負傷した場合において 報酬の全部又は一部を受けることができる 者に対しては、これを受けることができる期間は、 傷病手当金を支給しない 。ただし、その受けることができる 報酬の額 が、 傷病手当金の額より少ない とき ( 第 103 条第1項又は第3項若しくは第4項に該当するときを除く。 ) は、その 差額を支給 する。
法第 103 条 ( 出産手当金と傷病手当金との調整 )
① 出産手当金を支給する場合 ( 第 108 条第3項又は第4項に該当するときを除く。 ) においては、その期間、 傷病手当金は、支給しない 。ただし、その受けることができる 出産手当金の額 ( 同条第2項ただし書の場合においては、同項ただし書に規定する報酬の額と同項ただし書の規定により算定される出産手当金の額との合算額 ) が、 傷病手当金の額より少ないとき は、その 差額を支給する 。
② 出産手当金を支給 すべき場合において 傷病手当金が支払われた ときは、その支払われた 傷病手当金 ( 前項ただし書の規定により支払われたものを除く。 ) は、 出産手当金の内払とみなす 。
では、過去問を解いてみましょう
①【 H26 年出題】 ※改正による修正あり
被保険者が、業務外の事由による疾病で労務に服することができなくなり、4月 25 日から休業し、傷病手当金を請求したが、同年 5 月末日までは年次有給休暇を取得したため、同年6月 1 日から傷病手当金が支給された。この傷病手当金の支給期間は、同年4月 28 日から通算して 1 年6か月間である。
「傷病手当金の支給期間は、同一の疾病又は負傷及びこれにより発した疾病に関しては、 その支給を始めた日 から 通算して1年6か月間 」ですので、問題文の傷病手当金の支給期間は、傷病手当金の支給が始まった「 6 月 1 日」から通算して 1 年 6 か月です。
4/ 25 ・・・・・・・・・・・・・・・・5/ 31
支給→(通算 1 年 6 か月)
報酬が支払われている場合、傷病手当金は支給停止されます。(なお、報酬が支払われていても待期は完成します。4月25日、26日、27日の連続した3日間で待期は完成します。)
そのため、傷病手当金は報酬を受けなくなった日(=支給停止事由がなくなった日)から支給が始まり、「支給を始めた日」から通算して 1 年 6 か月間支給されます。
(昭 24.1.24 保文発 162 )
傷病手当金は、その支給期間に一部でも報酬が支払われていれば支給額が調整されるが、当該支給期間以前に支給された通勤定期券の購入費であっても、傷病手当金の支給期間に係るものは調整の対象となる。
傷病手当金は、その支給期間に 一部でも 報酬が支払われていれば支給額が調整されます。
「通勤手当」も報酬に当たります。支給期間以前に支給された通勤定期券の購入費でも、実態は毎月の通勤に対し支給されていますので、傷病手当金の支給期間に係るものは調整の対象となります。
(昭 27.12.4 保文発 7241 )
被保険者が、介護休業期間中に私傷病により傷病手当金を受給する場合には、その期間内に事業主から介護休業手当等で報酬と認められるものが支給されているときは、傷病手当金の支給額について介護休業手当等との調整が行われる。なお、傷病手当金との調整の対象とされる報酬には、就業規則に基づき報酬支払の目的をもって支給された見舞金は含まれない。
傷病手当金及び出産手当金の支給要件に該当する場合は、介護休業期間中でも傷病手当金又は出産手当金は支給されます。
ただし、傷病手当金又は出産手当金が支給される場合で、その期間内に事業主から 介護休業手当等で 報酬 と認められるもの が支給されているときは、傷病手当金又は出産手当金の支給額について 介護休業手当等との調整が行われます 。
( H11.3.31 保険発第 46 号・庁保険発第 9 号 )
見舞金その他名称の如何を問わず、 就業規則又は労働協約等に基き 、報酬支払の目的をもって支給されたとみなされるもので、その支払事由の発生以後引続き支給されるものは、 「報酬」に該当します 。そのため、傷病手当金との調整の対象となります。
(昭 25. 2 .22 保文発第 376 号 )
問題文の前半は「〇」ですが、後半の見舞金は報酬に含まれますので、「×」です。
出産手当金の支給要件を満たす者が、その支給を受ける期間において、同時に傷病手当金の支給要件を満たした場合、いずれかを選択して受給することができる。
出産手当金と傷病手当金はいずれか選択ではありません。
出産手当金を支給する場合は、その期間は、傷病手当金は原則として支給されません。
出産手当金の支給要件を満たす者が、その支給を受ける期間において、同時に傷病手当金の支給要件を満たした場合は、出産手当金の支給が優先され、支給を受けることのできる出産手当金の額が傷病手当金の額を上回っている場合は、当該期間中の傷病手当金は支給されない。
出産手当金の支給要件を満たす者が、その支給を受ける期間に、同時に傷病手当金の支給要件を満たした場合は、 「出産手当金」の支給が優先 されます。
出産手当金の額 多 > 傷病手当金の額 少 の場合は、傷病手当金は支給されません。
ちなみに、出産手当金の額 少 < 傷病手当金の額 多 の場合は、差額の傷病手当金が支給されます。
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一定の要件を満たした被保険者には傷病手当金が支給されます。
傷病手当金の支給要件について条文を読んでみましょう
法第 99 条第 1 項 ( 傷病手当金 )
被保険者 ( 任意継続被保険者を除く 。 ) が 療養 のため 労務に服することができない ときは、その 労務に服することができなくなった日 から起算して 3日を経過した日 から労務に服することができない期間、傷病手当金を支給する。
傷病手当金は、休み始めて4日目から支給され、最初の 3 日間は支給されません。最初の 3 日間を待期といいます。なお、待期は「連続した3日間」で完成します。
では、過去問を解いてみましょう
被保険者 ( 任意継続被保険者を除く。 ) が業務外の疾病により労務に服することができないときは、その労務に服することができなくなった日から起算して4日を経過した日から労務に服することができない期間、傷病手当金を支給する。
傷病手当金は、労務に服することができなくなった日から起算して「4日」ではなく「 3 日」を経過した日 から支給されます。
②【 R1 年選択式】※改正による修正あり
4月 1 日に労務不能となって3日間休業し、同月 4 日に一度は通常どおり出勤したものの、翌 5 日から再び労務不能となって休業した場合の傷病手当金の支給期間は、 < A > 通算されることになる。また、報酬があったために、その当初から支給停止されていた場合の傷病手当金の支給期間は、報酬をうけなくなった < B >又は報酬の額が傷病手当金の額より少なくなった < B > から通算されることになる。
① 4 月 1 日から ②4 月 3 日から ③4 月 4 日から ④4 月 5 日から
⑤日 ⑥日の 2 日後 ⑦ 日の 3 日後 ⑧ 日の翌日
< A > ④ 4 月 5 日から
傷病手当金の支給期間は、同一の疾病又は負傷及びこれにより発した疾病に関しては、その 支給を始めた日 から 通算して1年6月間 です。(法第 99 条第 4 項)
4月1日~3日まで連続3日間休んでいますので、この3日間で待期は完成しています。
そのため、傷病手当金は、再び労務不能になって休業した5日から支給されます。
報酬が支払われている場合、傷病手当金は支給停止されます。ただし、報酬が支払われていても待期は完成します。
そのため、傷病手当金は報酬を受けなくなった日(=支給停止事由がなくなった日)から支給されます。
(昭 24.1.24 保文発 162 )
傷病手当金の支給要件として継続した 3 日間の待期期間を要するが、土曜日及び日曜日を所定の休日とする会社に勤務する従業員が、金曜日から労務不能となり、初めて傷病手当金を請求する場合、その金曜日と翌週の月曜日及び火曜日の 3 日間で待期期間が完成するのではなく、金曜日とその翌日の土曜日、翌々日の日曜日の連続した 3 日間で待期期間が完成する。
休日も待期期間に算入されます。問題文の場合は、金曜日とその翌日の土曜日、翌々日の日曜日の連続した 3 日間で待期期間が完成します。
被保険者が就業中の午後 4 時頃になって虫垂炎を発症し、そのまま入院した場合、その翌日が傷病手当金の待期期間の起算日となり、当該起算日以後の 3 日間連続して労務不能であれば待期期間を満たすことになる。
待期は、「労務不能の状態になった日」から起算するのが原則です。ただし、労務不能になったのが業務終了後の場合は「その翌日」から起算します。
問題文は、就業中に発症しそのまま入院していますので、その翌日ではなく、「その日」が待期期間の起算日となります。
(昭 5.10.13 保発 52 )
被保険者が令和 7 年 2 月 3 日の就業時間内において私傷病により救急搬送され、そのまま入院した場合、傷病手当金の待期期間の起算日はその翌日である同年2月 4 日となり、当該起算日以後の3日間連続して労務不能であれば待期期間を満たすことになる。
「就業時間内」に労務不能になった場合は、傷病手当金の待期期間の起算日は「その翌日」ではなく 「その日」 (2月3日)となり、当該起算日以後の3日間連続して労務不能であれば待期期間を満たします。
傷病手当金の支給要件に係る療養は、一般の被保険者の場合、保険医から療養の給付を受けることを要件としており、自費診療による療養は該当しない。
一般の被保険者の場合、保険医から療養の給付を受けることは 要件となりません 。自費診療による療養も傷病手当金の対象となります。
(昭 2.2.26 保発 345 )
傷病手当金は、労務不能でなければ支給要件を満たすものではないが、被保険者がその本来の職場における労務に就くことが不可能な場合であっても、現に職場転換その他の措置により就労可能な程度の他の比較的軽微な労務に服し、これによって相当額の報酬を得ているような場合は、労務不能には該当しない。また、本来の職場における労務に対する代替的性格をもたない副業ないし内職等の労務に従事したり、あるいは傷病手当金の支給があるまでの間、一時的に軽微な他の労務に服することにより、賃金を得るような場合その他これらに準ずる場合も同様に労務不能には該当しない。
その 本来の職場における労務に就くことが不可能 な場合であっても、現に職場転換その他の措置により 就労可能な程度の他の比較的軽微な労務に服し 、これによって相当額の報酬を得ているような場合 → 労務不能には該当しない
本来の職場における労務に対する代替的性格をもたない副業ないし内職等 の労務に従事したり、あるいは傷病手当金の支給があるまでの間、一時的に軽微な他の労務に服することにより、賃金を得るような場合その他これらに準ずる場合 → 労務不能に該当する
問題文の後半(本来の職場における労務に対する代替的性格をもたない副業ないし内職等の労務に従事した場合等)が誤りです。
( 平 15.2.25 保保発第 0225007 号/庁保険発第 4 号/ )
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健康保険事業に対する「国庫負担」と「国庫補助」をみていきましょう。
法第 151 条 ( 国庫負担 )
国庫は、毎年度、予算の範囲内において、 健康保険事業の 事務 ( 前期高齢者納付金等、後期高齢者支援金等及び日雇拠出金、介護納付金並びに流行初期医療確保拠出金の納付に関する事務を含む。 ) の執行に要する費用を 負担する 。
① 健康保険組合 に対して交付する国庫負担金は、各健康保険組合における 被保険者数を基準 として、厚生労働大臣が算定する。
② ①の国庫負担金については、 概算払 をすることができる。
法第 152 条の2 ( 出産育児交付金 )
出産育児一時金及び家族出産育児一時金 ( 「 出産育児一時金等 」という。 ) の支給に要する 費用の一部 については、政令で定めるところにより、 高齢者の医療の確保に関する法律 第 124 条の4第1項の規定により支払基金が保険者に対して交付する 出産育児交付金をもって充てる 。
法第 153 条、法附則第 5 条 ( 国庫補助 )
・ 協会が管掌する健康保険 の事業の執行に要する費用のうち、被保険者に係る 療養の給付 並びに入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費、移送費、傷病手当金、出産手当金、家族療養費、家族訪問看護療養費、家族移送費、高額療養費及び高額介護合算療養費の支給に要する費用
・補助の割合→ 1,000 分の 130 から 1,000 分の 200 までの範囲内において政令で定める割合(当分の間「 1,000 分の 164 」)を乗じて得た額を 補助する 。
国庫は、予算の範囲内において、健康保険事業の執行に要する費用のうち、 特定健康診査等 の実施に要する費用の 一部 を 補助することができる 。
①【 H23 選択式】 ※改正による修正あり
1 国庫は、毎年度、 < A > の範囲内において、健康保険事業の事務 ( 前期高齢者納付金等、後期高齢者支援金等及び日雇拠出金、 < B > 並びに流行初期医療確保拠出金の納付に関する事務を含む。 ) の執行に要する費用を負担する。
2 健康保険組合に対して交付する国庫負担金は、各健康保険組合における< C >を基準として、厚生労働大臣が算定する。
3 上記2の国庫負担金については、 < D > をすることができる。
4 国庫は、 < A > の範囲内において、健康保険事業の執行に要する費用のうち、 < E > の実施に要する費用の一部を補助することができる。
「高齢者医療確保法」の規定による 40 歳以上を対象とした「特定健康診査及び特定保健指導」のことです。
健康保険事業の事務の執行に要する費用について、国庫は、全国健康保険協会に対して毎年度、予算の範囲内において負担しているが、健康保険組合に対しては負担を行っていない。
健康保険事業の 事務の執行 に要する費用は、国庫が全額負担しています。
健康保険組合に対しても負担を行っています。
国庫は、毎年度、予算の範囲内において、健康保険事業の事務の執行に要する費用を負担することになっており、健康保険組合に対して交付する国庫負担金は、各健康保険組合における被保険者数を基準として、厚生労働大臣が算定する。また、その国庫負担金は、概算払いをすることができる。
赤字の部分がポイントです。健康保険組合に対して交付する国庫負担金は、各健康保険組合における 被保険者数 を基準として、厚生労働大臣が算定する。また、その国庫負担金は、 概算払い をすることができる。
全国健康保険協会管掌健康保険の事業の執行に要する費用のうち、出産育児一時金、家族出産育児一時金、埋葬料(埋葬費)及び家族埋葬料の支給に要する費用については、国庫補助は行われない。
出産育児一時金、家族出産育児一時金、埋葬料(埋葬費)及び家族埋葬料 の支給に要する費用については、国庫補助は行われません。
国庫は、予算の範囲内において、健康保険事業の執行に要する費用のうち、特定健康診査等の実施に要する費用の全部を補助することができる。
「国庫は、予算の範囲内において、健康保険事業の執行に要する費用のうち、特定健康診査等の実施に要する費用の 「一部」 を補助することができる。」と規定されています。 「全部」ではありません。
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毎週日曜日はYouTube総集編です
毎週日曜日は総集編をお届けします。
今回は、令和7年10月20日から25日までの動画の総集編です。
まとめて見ることができますので、ご活用ください。
・ 健康保険組合について(健康保険法)
・ 健康保険の不服申立て~1番のポイント(健康保険法)
・ 出産育児一時金の直接支払制度と受取代理制度(健康保険法)
・ 育児休業が終了した際の標準報酬月額の見直し(育児休業等終了時改定)(健康保険法)
・ 日雇特例被保険者の特別療養費(健康保険法)
・ 日雇特例被保険者の保険料の納付について(健康保険法)
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健康保険法「日雇特例被保険者の保険料」
日雇特例被保険者の保険料は、日雇特例被保険者手帳に健康保険印紙を貼って納付します。
納付について条文を読んでみましょう
第 168 条第 1 項 ( 日雇特例被保険者の保険料額 )
日雇特例被保険者に関する保険料額は、 1日につき 、次に掲げる額の合算額とする。
( 1 ) その者の 標準賃金日額の等級 に応じ、次に掲げる額の合算額を基準として政令で定めるところにより算定した額
イ 標準賃金日額に 平均保険料率 ( 各都道府県単位保険料率に各支部被保険者の総報酬額の総額を乗じて得た額の総額を協会が管掌する健康保険の被保険者の総報酬額の総額で除して得た率をいう。 ) と 介護保険料率 とを合算した率 ( 介護保険第2号被保険者である日雇特例被保険者以外 の日雇特例被保険者については、 平均保険料率 ) を乗じて得た額
ロ イに掲げる額に 100 分の 31 を乗じて得た額
( 2 ) 賞与額 ( その額に 千円未満の端数 がある場合には、これを切り捨てるものとし、その額が 40 万円を超える場合には、 40 万円 とする。 ) に平均保険料率と介護保険料率とを合算した率 ( 介護保険第2号被保険者である日雇特例被保険者以外の日雇特例被保険者については、平均保険料率 ) を乗じて得た額
★日雇特例被保険者に係る保険料の負担
→ イの額の2分の1 及び ( 2 )の額の2分の1 の額の合算額を負担
→ イの額の2分の1 及び( 1 ) ロの額及び( 2 )の額の2分の1 の額の合算額を負担
法第 169 条第 2 項~第 6 項
② 事業主 ( 日雇特例被保険者が1日において2以上の事業所に使用される場合 においては、 初めにその者を使用する事業主 。 ) は、日雇特例被保険者を 使用する日ごとに 、その者及び自己の負担すべきその日の標準賃金日額に係る 保険料を納付する義務を負う 。
➂ 保険料の納付は、日雇特例被保険者が提出する 日雇特例被保険者手帳 に 健康保険印紙をはり、これに消印して行わなければならない 。
④ 日雇特例被保険者手帳を所持する日雇特例被保険者は、適用事業所に使用される日ごとに、その日雇特例被保険者手帳を事業主に提出しなければならない。
⑤ 事業主は、日雇特例被保険者を使用する日ごとに、日雇特例被保険者にその所持する日雇特例被保険者手帳の提出を求めなければならない。
⑥ 事業主は、保険料を納付したときは、日雇特例被保険者の負担すべき保険料額に相当する額をその者に支払う賃金から控除することができる。この場合においては、事業主は、その旨を日雇特例被保険者に告げなければならない。
事業主 ( 日雇特例被保険者が1日において2以上の事業所に使用される場合においては、その者を使用するすべての事業主。 ) は、日雇特例被保険者を使用する日ごとに、その者及び自己の負担すべきその日の標準賃金日額に係る保険料を納付する義務を負う。
「その者を使用するすべての事業主」が誤りです。
事業主は、日雇特例被保険者を 使用する日ごと に、その者及び自己の負担すべきその日の標準賃金日額に係る保険料を納付する義務を負います。
日雇特例被保険者が1日において2以上の事業所に使用される場合は、「その者を使用するすべての事業主」ではなく、「初めにその者を使用する事業主」が納付する義務を負います。
日雇特例被保険者を使用する事業主 ( 日雇特例被保険者が1日において2以上の事業所に使用される場合においては、その者を使用するそれぞれの事業主 ) は、日雇特例被保険者を使用する日ごとに、その者及び自己の負担すべきその日の標準賃金日額に係る保険料を納付する義務を負う。事業主は、この規定により保険料を納付したときは、日雇特例被保険者の負担すべき保険料額に相当する額をその者に支払う賃金から控除することができる。この場合においては、事業主は、その旨を日雇特例被保険者に告げなければならない。
「その者を使用するそれぞれの事業主」が誤りです。
日雇特例被保険者が1日において2以上の事業所に使用される場合は、「初めにその者を使用する事業主」が納付する義務を負います。
なお、事業主は、保険料を納付したときは、日雇特例被保険者の負担すべき保険料額に相当する額をその者に支払う賃金から控除することができ、その場合は、事業主は、その旨を日雇特例被保険者に告げなければなりません。
日雇特例被保険者が、同日において、午前に A 健康保険組合管掌健康保険の適用事業所で働き、午後に全国健康保険協会管掌健康保険の適用事業所で働いた。この場合の保険料の納付は、各適用事業所から受ける賃金額により、標準賃金日額を決定し、日雇特例被保険者が提出する日雇特例被保険者手帳に適用事業所ごとに健康保険印紙を貼り、これに消印して行われる。
日雇特例被保険者の賃金日額は、「1日において2以上の事業所に使用される場合には、 初めに使用される事業所から受ける賃金 」につき算定されます。
(法第 125 条第 1 項第 6 号)
問題文の場合は、初めに使用される事業所( A 健康保険組合管掌健康保険の適用事業所)から受ける賃金額により、標準賃金日額を決定し、 A 健康保険組合管掌健康保険の適用事業所の事業主が健康保険印紙を貼り、これに消印して保険料を納付します。
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健康保険法「日雇特例被保険者」
日雇特例被保険者の保険料は、日雇特例被保険者手帳に、健康保険印紙をはって納付します。
日雇特例被保険者が、療養の給付等を受けるには、「保険料納付要件」を満たさなければなりません。
保険料納付要件は、次のいずれかに該当していることです。
・療養の給付を受ける日の属する月の 前2か月間 に 通算して 26 日分以上 の保険料が納付されている
・療養の給付を受ける日の属する月の 前 6 か月間 に 通算して 78 日分以上 の保険料が納付されている
例えば、 10 月 24 日に療養の給付を受ける場合は、前2か月間( 8 月と 9 月)に通算して 26 日分以上納付されていれば、要件を満たします。
しかし、初めて日雇特例被保険者手帳を受けた者等は、保険料納付要件を満たせません。そのため、「特別療養費」が設けられています。
次の各号のいずれかに該当する日雇特例被保険者でその該当するに至った日の属する 月の初日から起算して3月 ( 月の初日に該当 するに至った者については、 2月 ) を経過しないもの又はその被扶養者が、 特別療養費受給票 を保険医療機関等に提出して、そのものから療養を受けたとき、又は特別療養費受給票を指定訪問看護事業者のうち自己の選定するものに提出して、そのものから指定訪問看護を受けたときは、日雇特例被保険者に対し、その療養又は指定訪問看護に要した費用について、特別療養費を支給する。
( 1 ) 初めて日雇特例被保険者手帳の交付を受けた者
※以下( 2 )と( 3 )は今回は省略します
則第 130 条 ( 特別療養費受給票の交付 )
日雇特例被保険者は 、特別療養費受給票の交付を申請しようとするときは、 全国健康保険協会又は委託市町村に 日雇特例被保険者手帳を提出しなければならない。
日雇特例被保険者が療養の給付を受けるには、これを受ける日において当該日の属する月の前2か月間に通算して 26 日分以上又は当該日の属する月の前 6 か月間に通算して 78 日分以上の保険料が納付されていなければならない。
日雇特例被保険者が療養の給付を受けるための要件です。
→当該日の属する月の前2か月間に通算して 26 日分以上の保険料が納付されている
→当該日の属する月の前 6 か月間に通算して 78 日分以上の保険料が納付されている
初めて日雇特例被保険者手帳の交付を受けた者に対する特別療養費の支給期間は、日雇特例被保険者手帳の交付を受けた日の属する月の初日から起算して 3 か月間(月の初日に日雇特例被保険者手帳の交付を受けた者については2か月間)である。
例えば、 10 月3日に、初めて日雇特例被保険者手帳の交付を受けた者に対する特別療養費の支給期間は、「日雇特例被保険者手帳の交付を受けた日の属する月の初日から起算して 3 か月間」= 12 月 31 日までです。
なお、月の初日に日雇特例被保険者手帳の交付を受けた者については2か月間となります。
日雇特例被保険者又はその被扶養者は、保険者より交付された特別療養費受給票を保険医療機関等に提出して、特別療養費の支給を受けることができる。特別療養費受給票は、特別療養費の支給を受けることのできる日雇特例被保険者で、初めて特別療養費の支給に係る日雇特例被保険者手帳の交付を受けた日の属する月の初日から起算して 3 か月(月の初日に日雇特例被保険者手帳の交付を受けた者については、 2 か月)を経過していない者等の申請により、保険者が交付する。
・特別療養費は、保険者より交付された特別療養費受給票を保険医療機関等に提出して受けます
・特別療養費の支給期間は、日雇特例被保険者手帳の交付を受けた日の属する月の初日から起算して 3 か月(月の初日に日雇特例被保険者手帳の交付を受けた者については、 2 か月)です
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健康保険法「育児休業等終了時改定」
育児休業等終了時改定は、育児休業等終了時に 3 歳未満の子を養育 している被保険者が対象です。
育児休業等終了時に、報酬に変動があった場合に標準報酬月額が改定されます。なお、被保険者からの申し出が必要です。
随時改定の要件に該当しなくても改定されます。
・固定的賃金の変動がなくてもよい
・報酬支払基礎日数が 17 日未満の月がある場合は、除いて算定する
法第 43 条の2 ( 育児休業等を終了した際の改定 )
① 保険者等は、 育児・介護休業法 に基づく 育児休業等 を終了した 被保険者が、 当該育児休業等を終了した日 ( 以下「 育児休業等終了日 」という。 ) において当該育児休業等に係る 3歳に満たない子を養育 する場合において、その使用される 事業所の事業主を経由して 厚生労働省令で定めるところにより 保険者等に申出をした ときは、 育児休業等終了日の翌日が属する月以後3月間 ( 育児休業等終了日の翌日において使用される事業所で継続して使用された期間に限るものとし、かつ、報酬支払の基礎となった日数が 17 日未満 である月があるときは、その月を 除く 。 ) に受けた報酬の総額をその期間の月数で除して得た額を報酬月額として、標準報酬月額を改定する。ただし、育児休業等終了日の翌日に産前産後休業を開始している被保険者は、この限りでない。
② 改定された標準報酬月額は、 育児休業等終了日の翌日 から起算して 2月を経過した日の属する月の翌月 からその年の8月 ( 当該翌月が7月から 12 月までのいずれかの月である場合は、翌年の8月 ) までの各月の標準報酬月額とする。
例えば、令和 7 年 10 月 23 日に育児休業等が終了した場合
育児休業等終了日の翌日( 10 月 24 日)から起算して2月を経過した日の属する月の翌月(=令和 8 年 1 月)からその年の8月まで
被保険者が多胎妊娠し(出産予定日は 6 月 12 日)、 3 月7日から産前休業に入り、 6 月 15 日に正常分娩で双子を出産した。産後休業を終了した後は引き続き育児休業を取得し、子が 1 歳に達した日をもって育児休業を終了し、その翌日から職場復帰した。産前産後休業期間及び育児休業期間に基づく報酬及び賞与は一切支払われておらず、職場復帰後の労働条件等は次のとおりであった。なお、職場復帰後の3か月間は所定労働日における欠勤はなく、育児休業を終了した日の翌日に新たな産前休業に入っていないものとする。この被保険者に関する次のアからオの記述のうち、誤っているものはどれか。(誤りは2つ)
所定の休日 毎週土曜日及び日曜日
給与の支払形態 日額 12,000 円の日給制
(ア) 事業主は出産した年の3月から 8 月までの期間について、産前産後休業期間中における健康保険料の免除を申し出ることができる。
(イ) 出産手当金の支給期間は、出産した年の5月 2 日から同年 8 月 10 日までである。
(ウ) 事業主は産前産後休業期間中における健康保険料の免除期間の終了月の翌月から、子が1歳に達した日の翌日が属する月の前月までの期間について、育児休業期間中における健康保険料の免除を申し出ることができる。
(エ) 出産した年の翌年の6月末日に支払われた給与の支払基礎日数が 17 日未満であるため、同年7月末日及び 8 月末日に受けた給与の総額を2で除した額に基づく標準報酬月額が、従前の標準報酬月額と比べて1等級以上の差がある場合には育児休業等終了時改定を申し出ることができる。
(オ) 職場復帰後に育児休業等終了時改定に該当した場合は、改定後の標準報酬月額がその翌年の8月までの各月の標準報酬月額となる。なお、標準報酬月額の随時改定には該当しないものとする。
産前産後休業中に保険料が免除される期間は、「産前産後休業を 開始した日の属する月 から産前産後休業が 終了する日の翌日が属する月の 前月 」までです。
問題文の場合は、産前休業を開始した日が 3 月 7 日、産後休業は出産日の翌日から 56 日の 8 月 10 日までです。
保険料が免除されるのは、産前産後休業を開始した日の属する月(= 3 月)からその産前産後休業が終了する日の翌日( 8 月 11 日)が属する月の前月(= 7 月)までとなります。
出産手当金の支給期間は、「出産の日 ( 出産の日が出産の予定日後であるときは、出産の予定日 ) 以前 42 日 ( 多胎妊娠の場合においては、 98 日 ) から出産の日後 56 日までの間において 労務に服さなかった期間 」です。
問題文の場合は、出産の日が出産予定日より後ですので、出産予定日( 6 月 12 日)以前 98 日の 3 月7日から同年 8 月 10 日までとなります。
育児休業期間中の保険料は、育児休業等を 開始した日の属する月 とその育児休業等が 終了する日の翌日が属する月 とが 異なる 場合は、「育児休業等を 開始した日の属する月 からその 育児休業等が終了する日の翌日が属する月の前月 までの月」まで免除されます。
なお、産前産後休業中は、「産前産後休業を開始した日の属する月からその産前産後休業が終了する日の翌日が属する月の前月までの期間」が免除の期間となります。
産前産後の免除期間の終了月の翌月=育児休業等を開始した日の属する月となります。そのため、産前産後休業期間中における健康保険料の免除期間の終了月の翌月から、子が1歳に達した日の翌日(=育児休業等が終了する日の翌日)が属する月の前月までの期間について、事業主は、育児休業期間中における健康保険料の免除を申し出ることができます。
■ 6 月 14 日に育児休業等が終了した場合
6月末日に支払われた給与の支払基礎日数が 17 日未満の場合は、 6 月を除いて算定します。
7月末日及び 8 月末日 に受けた給与の総額を 2 で除した額に基づく標準報酬月額が、従前の標準報酬月額と比べて 1等級以上の差 がある場合には育児休業等終了時改定を申し出ることができます。
「育児休業等終了日の翌日から起算して2月を経過した日の属する月の翌月からその年の8月」までが有効期間ですが、「当該翌月が7月から 12 月までのいずれかの月である場合は、翌年の8月」までとなります。
問題文の場合は、 9 月に改定されますので、翌年の8月までの各月の標準報酬月額となります。
産前産後休業を終了した際の改定は、固定的賃金に変動がなく残業手当の減少によって報酬月額が変動した場合も、その対象となる。
産前産後休業を終了した際の改定は、固定的賃金に変動がなく残業手当の減少によって報酬月額が変動した場合も、その対象となります。育児休業等を終了した際の改定も同様です。
被保険者が令和 7 年 1 月 1 日に職場復帰し、育児休業等終了時改定に該当した場合は、改定後の標準報酬月額がその年の 8 月までの各月の標準報酬月額となる。なお、標準報酬月額の随時改定には該当しないものとする。
育児休業等終了日の翌日(=令和 7 年 1 月 1 日)から起算して2月を経過した日の属する月(= 3 月)の翌月(= 4 月)からその年の8月までの各月の標準報酬月額となります。
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「出産育児一時金」について条文を読んでみましょう
法第 101 条 ( 出産育児一時金 )
被保険者が出産したときは、 出産育児一時金 として、政令で定める金額を支給する。
政令で定める金額 → 48 万 8 千円 とする。
※産科医療補償制度に加入の医療機関等で妊娠週数 22 週以降に出産した場合は、 12,000 円 が加算され、 50 万円 となります。
令和 7 年の選択式を解いてみましょう
被保険者が出産したときは、出産育児一時金として、政令で定める金額が支給される。政令で定める金額は、 < A > 円である。ただし、病院、診療所、助産所その他の者であって、所定の要件のいずれにも該当する出産であると保険者が認めるときは、 < A > 円に、 < B > 万円を超えない範囲内で保険者が定める金額を加算した金額である。出産育児一時金は、妊娠4か月( < C > 日)以上の出産であれば、早産、死産、流産、人工妊娠中絶であっても支給される。
① 1 ② 2 ④ 3 ⑧ 5
⑨ 84 ⑩ 85 ⑪ 86 ⑫ 87
⑬ 46 万 8,000 ⑭ 47 万 8,000 ⑮ 48 万 8,000 ⑯ 49 万 8,000
<A> ⑮ 48 万 8,000
(法第 101 条、令第 36 条)
★出産育児一時金の支払い方法には、「直接支払制度」、「受取代理制度」、「償還払い制度」の 3 つの方法があります。
医療機関等 が被保険者に代わって保険者に支給申請を行う
保険者から 医療機関等に直接 支払われる
被保険者自身が 保険者に支給申請を行う
医療機関等が被保険者に代わって 受け取る
被保険者自身が 保険者に支給申請を行う
出産育児一時金等(出産育児一時金及び家族出産育児一時金をいう。)の医療機関等(病院、診療所又は助産所をいう。)への直接支払制度は、被保険者等が医療機関等との間に、出産育児一時金等の支給申請及び受取に係る代理契約を締結の上、出産育児一時金等の額を限度として、医療機関等が被保険者等に代わって出産育児一時金等の支給申請及び受取を直接保険者と行うことにより、被保険者等があらかじめまとまった現金を用意した上で医療機関等の窓口において出産費用を支払う経済的負担の軽減を図るものである。
・被保険者等が医療機関等との間に、出産育児一時金等の支給申請及び受取に係る代理契約を締結する
・ 医療機関等が 被保険者等に代わって出産育児一時金等の支給申請及び受取を 直接保険者と行う
(メリット)被保険者等があらかじめまとまった現金を用意した上で医療機関等の窓口において出産費用を支払う経済的負担の軽減を図ります。
(参照:「出産育児一時金等の医療機関等への直接支払制度」実施要綱)
出産育児一時金の受取代理制度は、被保険者が医療機関等を受取代理人として出産育児一時金を事前に申請し、医療機関等が被保険者に対して請求する出産費用の額(当該請求額が出産育児一時金として支給される額を上回るときは当該支給される額)を限度として、医療機関等が被保険者に代わって出産育児一時金を受け取るものである。
・ 被保険者が 医療機関等を受取代理人として出産育児一時金を事前に申請する
・医療機関等が被保険者に代わって出産育児一時金を受け取る
(メリット)出産育児一時金等の医療機関等への直接支払制度の利用による負担が大きいと考えられる小規模の医療機関等であっても、直接支払制度と同様に、被保険者等の経済的負担の軽減を図ることができます。
(参照:「出産育児一時金等の受取代理制度」実施要綱)
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健康保険の不服申立てについて条文を読んでみましょう
① 被保険者の 資格 、 標準報酬 又は 保険給付 に関する処分に不服がある者は、 社会保険審査官に対して審査請求 をし、その決定に不服がある者は、 社会保険審査会に対して再審査請求 をすることができる。
② 審査請求をした日から 2月以内に決定がない ときは、審査請求人は、 社会保険審査官が審査請求を棄却したものとみなすことができる 。
➂ 審査請求及び再審査請求は、時効の完成猶予及び更新に関しては、裁判上の請求とみなす。
④ 被保険者の資格又は標準報酬に関する処分が確定したときは、その処分についての不服を当該処分に基づく保険給付に関する処分についての不服の理由とすることができない。
保険料等の賦課若しくは徴収の処分 又は第 180 条の規定( 督促及び滞納処分 )による処分に不服がある者は、 社会保険審査会に対して審査請求 をすることができる。
第 189 条第1項 に規定する 処分の取消しの訴え は、当該処分についての 審査請求に対する社会保険審査官の決定を経た後 でなければ、提起することができない。
過去問を解きながらポイントをつかみましょう
被保険者の資格、標準報酬又は保険給付に関する処分に不服がある者は、社会保険審査官に対して審査請求をし、その決定に不服がある者は、社会保険審査会に対して再審査請求をすることができる。当該処分の取消しの訴えは、当該処分についての審査請求に対する社会保険審査官の決定前でも提起することができる。
処分の取消しの訴えは、当該処分についての審査請求に対する社会保険審査官の決定前は提起できません。
図で確認しましょう(二審制です)
★「処分の取消しの訴え」は、 審査請求に対する社会保険審査官の決定を経た後 に提起することができます。
★審査請求に対する社会保険審査官の決定に不服がある場合
・社会保険審査会に再審査請求する
・社会保険審査会に再審査請求せずに、処分の取消しの訴えを提起する
保険料等の賦課若しくは徴収の処分又は滞納処分に不服のある者は、社会保険審査会に対して審査請求をすることができる。この不服申立てに対する審査は一審制で行われる。
保険料等の賦課若しくは徴収の処分又は滞納処分に不服のある者は、 社会保険審査会 に対して審査請求をすることができます。「一審制」で行われることがポイントです。
図で確認しましょう。(一審制です)
・保険料等の賦課若しくは徴収の処分
★保険料等の賦課若しくは徴収の処分又は滞納処分に不服がある
・社会保険審査会に審査請求する
・社会保険審査会に審査請求せずに、処分の取消しの訴えを提起する
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「健康保険」の保険者は、「全国健康保険協会」と「健康保険組合」です。
今回は、「健康保険組合」についてみていきます。
過去問を解きながら健康保険組合のポイントをおさえましょう
健康保険組合は、適用事業所の事業主、その適用事業所に使用される被保険者及び特例退職被保険者をもって組織する。
法第 8 条で、「健康保険組合は、適用事業所の 事業主 、その適用事業所に使用される 被保険者 及び 任意継続被保険者 をもって組織する。」と規定されています。
適用事業所の事業主は、健康保険組合を設立しようとするときは、健康保険組合を設立しようとする適用事業所に使用される被保険者の2分の1以上の同意を得て、規約を作り、厚生労働大臣の認可を受けなければならない。また、2以上の適用事業所について健康保険組合を設立しようとする場合においては、被保険者の同意は、各適用事業所について得なければならない。
★ポイントを穴埋めで確認しましょう。
① 適用事業所の事業主は、健康保険組合を設立しようとするときは、健康保険組合を設立しようとする適用事業所に使用される被保険者の< A >を得て、規約を作り、厚生労働大臣の< B >を受けなければならない。
② 2以上の適用事業所について健康保険組合を設立しようとする場合においては、被保険者の同意は、< C >について得なければならない。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
健康保険組合は、議決機関として組合会が置かれている。組合会議員の定数は偶数で、その半数は設立事業所の事業主及び設立事業所に使用される者のうちから選定し、他の半数は、被保険者である組合員において互選する。組合会議員の任期は 5 年とし、補欠の組合会議員の任期は、前任者の残任期間とする。
・健康保険組合には、 議決機関として 組合会 が置かれます。
・組合会は、「組合会議員」をもって組織されます。
・組合会議員の定数は 偶数 で、その 半数 は設立事業所の事業主及び設立事業所に使用される者のうちから選定し、 他の半数 は、被保険者である 組合員において互選 します。
・組合会議員の任期は「 3 年 を超えない範囲内で規約で定める期間 」とし、補欠の組合会議員の任期は、前任者の残任期間とされます。
健康保険組合の理事の定数は偶数とし、その半数は健康保険組合が設立された適用事業所(以下「設立事業所」という。)の事業主の選定した組合会議員において、他の半数は被保険者である組合員の互選した組合会議員において、それぞれ互選する。理事のうち1人を理事長とし、設立事業所の事業主の選定した組合会議員である理事のうちから、事業主が選定する。
最後の「事業主が選定する」が誤りです。正しくは、「理事が選挙する」です。
ちなみに、「理事長」の職務は、健康保険組合を代表し、その業務を執行することです。
・健康保険組合に、 役員 として 理事及び監事 が置かれています。
・ 理事 の定数は、 偶数 とし、その 半数 は設立事業所の 事業主の選定した 組合会議員において、 他の半数 は被保険者である 組合員の互選した組合会議員 において、それぞれ 互選 します。
・ 理事のうち1人を理事長 とし、設立事業所の 事業主の選定した 組合会議員である理事のうちから、 理事が選挙 します。
・ 監事 は、組合会において、設立事業所の 事業主の選定した 組合会議員及び被保険者である 組合員の互選した 組合会議員のうちから、 それぞれ1人を選挙 します。
・監事は、理事又は健康保険組合の職員と 兼ねることはできません。
健康保険組合は、分割しようとするときは、当該健康保険組合に係る適用事業所に使用される被保険者の 4 分の 3 以上の多数により議決し、厚生労働大臣の認可を受けなければならない。
「被保険者の 4 分の 3 以上の多数」が誤りです。
健康保険組合は、 分割 しようとするときは、 組合会 において「 組合会議員の定数の 4分の3以上 の多数」 により議決し、 厚生労働大臣の認可 を受けなければならない。
健康保険組合は、合併しようとするときは、組合会において組合会議員の定数の3分の2以上の多数により議決し、厚生労働大臣の認可を受けなければならない。
健康保険組合は、合併しようとするときは、組合会において 組合会議員の定数の 「3分の2」ではなく 「4分の 3 」以上の多数 により議決し、厚生労働大臣の認可を受けなければなりません。
健康保険組合がその設立事業所を増加させ、又は減少させようとするときは、その増加又は減少に係る適用事業所の事業主の全部及びその適用事業所に使用される被保険者の2分の1以上の同意を得なければならない。
ポイントを穴埋めで確認しましょう
健康保険組合がその設立事業所を 増加 させ、又は 減少 させようとするときは、その増加又は減少に係る適用事業所の事業主の< A >及びその適用事業所に使用される被保険者の< B >以上の< C >を得なければならない。
・・・・・・・・・・・・・・・・・
健康保険組合は、①組合会議員の定数の2分の1以上の組合会の議決、②健康保険組合の事業の継続の不能、③厚生労働大臣による解散の命令、のいずれかの理由により解散する。
組合会議員の定数の「2分の1」ではなく「4分の 3 」以上の組合会の議決です。
第 26 条第 1 項、 2 項
① 健康保険組合は、次に掲げる理由により解散する。
( 1 ) 組合会議員の定数の 4 分の 3 以上の多数 による組合会の議決
( 2 ) 健康保険組合の 事業の継続の不能
( 3 ) 厚生労働大臣による解散の命令
② 健康保険組合は、( 1 )又は( 2 )に掲げる理由により解散しようとするときは、 厚生労働大臣の認可 を受けなければならない。
健康保険組合が解散により消滅した場合、全国健康保険協会が消滅した健康保険組合の権利義務を承継する。
ポイントを穴埋めで確認しましょう
健康保険組合が解散により消滅した場合、< A >が消滅した健康保険組合の権利義務を承継する。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
健康保険組合が解散する場合において、その財産をもって債務を完済することができないときは、当該健康保険組合は、設立事業所の事業主に対し、政令で定めるところにより、当該債務を完済するために要する費用の全部又は一部を負担することを求めることができる。
債務を完済するために要する費用の全部又は一部を負担することを求めることができるのは、「設立事業所の事業主」に対してです。「被保険者」には負担を求めることはできません。
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毎週日曜日はYouTube総集編です
毎週日曜日は総集編をお届けします。
今回は、令和7年10月13日から18日までの動画の総集編です。
まとめて見ることができますので、ご活用ください。
・ 労基法「総則」(第1条~第12条)
・ 休業補償給付の基本問題(労災保険法)
・ 公共職業安定所の紹介する職業に就くことを拒んだときの給付制限(雇用保険法)
・「 労働保険事務組合」のよく出る問題(労働保険徴収法)
・ 確定拠出年金「個人型年金」のポイント!(社一)
・社会保険労務士の業務など(社会保険労務士法)
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社会保険に関する一般常識「社会保険労務士法」
今回は、社会保険労務士法をみていきます。
問題を解きながらポイントをつかみましょう。
では、過去問を解いていきましょう
社会保険労務士法第 2 条第 1 項第 1 号の2にいう「提出に関する手続を代わつてする」は、法律行為の代理のことをいい、本来事業主が意思決定すべき事項にも及ぶため、代理業務、即ち申告、申請、不服申立等について事業主その他の本人から委任を受けて代理人として事務を処理することが含まれる。
「提出に関する手続を代わつてする」=提出手続を代行することは、申請書等の提出手続の際、行政機関等に事実上の説明補正等を行い得るにとどまります。
(昭 61.10.1 庁保発第 40 号)
特定社会保険労務士は、男女雇用機会均等法に定める調停手続において紛争当事者の代理人としての業務を行うことができ、調停委員や相手方の当事者への説明、主張、陳述、答弁等のほか、調停案の受諾、拒否もその業務に含まれる。
社労士法第 2 条第 1 項第 1 号の4から第 1 号の6までに掲げる業務を「 紛争解決手続代理業務 」といいます。紛争解決手続代理業務は、 特定社会保険労務士に限って 行うことができます。
「個別労働関係紛争の解決の促進に関する法律」の 紛争調整委員会におけるあっせん の手続、「障害者雇用促進法」、「労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律」、「男女雇用機会均等法」、「労働者派遣法」、「育児・介護休業法」、「短時間労働者・有期雇用労働者の雇用管理の改善等に関する法律」の 調停の手続 について、 紛争の当事者を代理すること は、紛争解決手続代理業務の一つです。(法第 2 条第 1 項第 1 号の4)
また、紛争解決手続代理業務には次の事務が含まれます。(法第 2 条第3項)
① 第1項第1号の4の あっせんの手続及び調停の手続 、同項第1号の5のあっせんの手続並びに同項第1号の6の厚生労働大臣が指定する団体が行う民間紛争解決手続 ( 以下「 紛争解決手続 」という。 ) について 相談に応ずる こと。
② 紛争解決手続の開始から終了に至るまでの間 に 和解の交渉を行う こと。
➂ 紛争解決手続により 成立した和解 における 合意を内容とする契約を締結する こと。
社会保険労務士について、社会保険労務士法第 25 条の2(不正行為の指示等を行った場合の懲戒)や同法第 25 条の3(一般の懲戒)に規定する行為又は事実があると認めたときは、社会保険労務士会の会員、社会保険労務士会又は全国社会保険労務士会連合会に限り、厚生労働大臣に対し、当該社会保険労務士の氏名及びその行為又は事実を通知し、適当な措置をとるべきことを求めることができる。
「社会保険労務士会の会員、社会保険労務士会又は全国社会保険労務士会連合会」に限りません。
第 25 条の3の2 ( 懲戒事由の通知等 )
① 社会保険労務士会又は全国社会保険労務士会連合会は 、社会保険労務士会の会員について、法第 25 条の2(不正行為の指示等を行った場合の懲戒)や法第 25 条の3(一般の懲戒)に規定する行為又は事実があると認めたときは、厚生労働大臣に対し、当該会員の氏名及び事業所の所在地並びに その行為又は事実を通知しなければならない 。
② 何人も 、社会保険労務士について、法第 25 条の2(不正行為の指示等を行った場合の懲戒)や法第 25 条の3(一般の懲戒)に規定する行為又は事実があると認めたときは、厚生労働大臣に対し、当該社会保険労務士の氏名及びその行為又は事実を通知し、 適当な措置をとるべきことを求めることができる。
問題文の場合、「適当な措置をとるべきことを求めることができる」のは、「何人も」となります。
社会保険労務士法人の社員には、社会保険労務士でない者もなることができる。
「社会保険労務士法人の社員は、社会保険労務士でなければならない。」と規定されています。社会保険労務士でない者は、社会保険労務士法人の社員になることはできません。
(法第 25 条の8第 1 項)
社会保険労務士法人の社員は、第三者のためにその属する社会保険労務士法人の業務の範囲に属する業務を行ってはならないが、自己のためにこれを行うことはできる。
「 社会保険労務士法人の社員は 、 自己若しくは第三者のために その社会保険労務士法人の業務の範囲に属する業務を行い、又は他の社会保険労務士法人の社員となってはならない。」とされています。
自己若しくは第三者のためにその属する社会保険労務士法人の業務の範囲に属する業務を行うことはできません。
(法第 25 条の 18 第 1 項)
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社会保険に関する一般常識「確定拠出年金法」
確定拠出年金法のポイントをみていきます。
確定拠出年金には、「企業型年金」と「個人型年金」があります。
今回は、「個人型」を重点的にみていきます。
まず、用語の定義を確認しましょう。
厚生年金適用事業所の事業主 が、単独で又は共同して実施する
国民年金基金連合会 が実施する
「企業型年金加入者」→事業主により掛金が拠出され、かつ、その個人別管理資産について運用の指図を行う者
「個人型年金加入者」→掛金を拠出し、かつ、その個人別管理資産について運用の指図を行う者
「 確定拠出年金運営管理業」 →運営管理業務の全部又は一部を行う事業
②運用関連業務(運用の方法の選定及び加入者等に対する提示並びに当該運用の方法に係る情報の提供)
確定拠出年金法によると、個人型年金とは、企業年金連合会が同法第 3 章の規定に基づいて実施する年金制度をいう。
個人型年金とは、企業年金連合会ではなく「国民年金基金連合会」が実施する年金制度をいいます。
第 190 回国会において成立した「確定拠出年金法等の一部を改正する法律」では、私的年金の普及・拡大を図るため、個人型確定拠出年金の加入者範囲を基本的に 20 歳以上 60 歳未満の全ての方に拡大した。(平成 29 年版厚生労働白書を参照している)
個人型確定拠出年金の加入者の範囲は、基本的に 20 歳以上 60 歳未満の全ての方となっています。(平成 29 年版厚生労働白書)
「個人型年金加入者」について条文を読んでみましょう。
次に掲げる者は、厚生労働省令で定めるところにより、 国民年金基金連合会に申し出て 、個人型年金加入者となることができる。
( 1 ) 国民年金法の第1号被保険者
※ 国民年金の保険料を免除されている者 は除かれます
ただし、障害基礎年金の受給権者であることにより、法定免除の適用を受けている者は加入できます
( 2 ) 国民年金法の第2号被保険者(企業型掛金拠出者等は除かれます)
( 3 ) 国民年金法の第3号被保険者
( 4 ) 国民年金法の任意加入被保険者( 60 歳以上 65 歳未満の者又は 20 歳以上 65 歳未満の海外居住者が対象)
国民年金法第 7 条第 1 項第 3 号に規定する第 3 号被保険者は、厚生労働省令で定めるところにより、国民年金基金連合会に申し出て、個人型年金加入者となることができる。
国民年金第 3 号被保険者も個人型年金加入者となることができます。「 国民年金基金連合会 」に申し出の部分もポイントです。
確定拠出年金法第 62 条第 2 項によると、個人型年金の老齢給付金の受給権を有する者であった者は、個人型年金加入者となることができる。
個人型年金加入者となることはできません。
次の各号のいずれかに該当する者は、 個人型年金加入者としない 。
( 1 ) 個人型年金の 老齢給付金の受給権を有する者又はその受給権を有する者であった者
( 2 ) 国民年金法又は厚生年金保険法による老齢を支給事由とする年金たる給付その他の 老齢又は退職を支給事由とする年金である給付 であって政令で定めるものの 受給権を有する者
個人型年金加入者掛金の額は、個人型年金規約で定めるところにより、個人型年金加入者が決定し、又は変更する。
・ 個人型年金加入者は、政令で定めるところにより、 年1回以上、定期的に 掛金を拠出します。
・ 個人型年金加入者掛金の額は、個人型年金規約で定めるところにより、 個人型年金加入者が決定し、又は変更 します。
個人型年金の給付は、老齢給付金、遺族給付金及び死亡一時金とする。
個人型年金の給付は、「老齢給付金」、「 障害給付金」 、「死亡一時金」です。
当分の間、「脱退一時金」を請求することができます。
確定拠出年金法第 60 条第 1 項及び第 3 項によると、国民年金基金連合会は、政令で定めるところにより、運営管理業務を確定拠出年金運営管理機関に委託することができる。確定拠出年金運営管理機関は、政令で定めるところにより、当該委託を受けた運営管理業務の一部を他の確定拠出年金運営管理機関に再委託することができる。
国民年金基金連合会は、政令で定めるところにより、運営管理業務を確定拠出年金運営管理機関に「委託することができる」ではなく「 委託しなければならない 」です。
また、確定拠出年金運営管理機関は、政令で定めるところにより、当該委託を受けた運営管理業務の一部を他の確定拠出年金運営管理機関に再委託することができます。
個人型年金加入者期間を計算する場合には、月によるものとし、個人型年金加入者の資格を取得した月からその資格を喪失した月の前月までをこれに算入する。
個人型年金加入者期間を計算する場合には、 「月」による ものとし、個人型年金加入者の資格を 取得した月 からその資格を喪失した月の 前月 までが算入されます。
国民年金基金連合会は、少なくとも 10 年ごとに、個人型年金加入者数の動向、企業型年金の実施の状況、国民生活の動向等を勘案し、個人型年金規約の内容について再検討を加え、必要があると認めるときは、個人型年金規約を変更しなければならない。
個人型年金規約の見直しは、「少なくとも 10 年ごと」ではなく「少なくとも 5 年ごと」に必要です。
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労働保険徴収法「労働保険事務組合」
「労働保険事務組合」でよく出る問題をみていきましょう
①【 R7 年出題】 (労災)
事業主は、労災保険の特別加入の申請、変更届、脱退申請等に関する手続について、労働保険事務組合に処理を委託することができない。
①【 R7 年出題】 (労災) ×
労働保険事務組合は、事業主の委託を受けて、「事業主が行うべき労働保険料の納付その他の労働保険に関する事項(労働保険事務 ) を処理することができます。
問題文の労災保険の特別加入の申請、変更届、脱退申請等に関する手続きは、労働保険事務組合が処理することができる手続きです。
★ポイント! 労働保険事務組合に処理を 委託できない手続き をおさえましょう
・ 保険給付に 関する請求書等の手続き
・ 雇用保険の二事業 に係る手続き
②【 R7 年出題】 (労災)
事業主が処理すべき労働保険事務を代理して処理できる労働保険事務組合とは、労働保険徴収法第 33 条に規定する団体等であって法人でなければならない。
②【 R7 年出題】 (労災) ×
「法人」であるか否かは問われません。
なお、法人でない団体又は連合団体の場合は、「代表者の定め」があることのほか、団体等の事業内容、構成員の範囲、その他団体等の組織、運営方法(総会、執行機関、財産の管理運営方法等)等が定款、規約等その団体等の基本となる規則において明確に定められ、 団体性が明確であること が必要です。
(厚生労働省「労働保険事務組合の設立と認可について」)
➂【 R7 年出題】 (労災)
政府が労働保険事務組合に労働保険事務の処理を委託した事業主に対してすべき労働保険料等についての督促状による督促を、直接当該事業主に対してすることなく当該労働保険事務組合に対して行った場合、その効果は当該事業主に対して及ばない。
【 R7 年出題】 (労災) ×
督促の効果は事業主に対して「及びます」。
法第 34 条 ( 労働保険事務組合に対する通知等 )
政府は、労働保険事務組合に労働保険事務の処理を委託した事業主に対してすべき労働保険関係法令の規定による労働保険料の納入の告知その他の通知及び還付金の還付については、これを 労働保険事務組合に対してすることができる 。この場合において、 労働保険事務組合に対してした労働保険料の納入の告知その他の通知及び還付金の還付 は、 当該事業主に対してしたものとみなす 。
・労働保険料の納入の告知その他の通知及び還付金の還付については、直接事業主に対してすることなく、 労働保険事務組合に対してすることができます 。
・ 通知等の効果は、事業主に及びます 。
④【 R7 年出題】 (労災)
督促状による督促があった旨の通知を労働保険事務組合から受けた滞納事業主が、労働保険事務処理規約等に規定する期限までに労働保険料の納付のための金銭を当該労働保険事務組合に交付しなかったために延滞金を徴収される場合、当該労働保険事務組合は延滞金の納付責任を負う。
④【 R7 年出題】 (労災) ×
滞納事業主が、期限までに金銭を当該労働保険事務組合に交付しなかったために延滞金を徴収される場合、労働保険事務組合の責に帰すべき理由ではありませんので、労働保険事務組合は延滞金の納付責任を負いません。
法第 35 条 ( 労働保険事務組合の責任等 )
① 第 33 条第1項の委託に基づき、 事業主が 労働保険関係法令の規定による労働保険料その他の徴収金の納付のため、 金銭を労働保険事務組合に交付したとき は、 その金額の限度で 、労働保険事務組合は、政府に対して当該徴収金の納付の責めに任ずるものとする。
② 労働保険関係法令の規定により政府が追徴金又は延滞金を徴収する場合において、その徴収について 労働保険事務組合の責めに帰すべき理由がある ときは、 その限度で 、労働保険事務組合は、政府に対して当該徴収金の納付の責めに任ずるものとする。
➂ 政府は、前2項の規定により労働保険事務組合が納付すべき徴収金については、当該労働保険事務組合に対して第 27 条第3項の規定(国税滞納処分の規定)による処分をしてもなお徴収すべき残余がある場合に限り、その残余の額を当該事業主から徴収することができる。
・労働保険事務組合は、 事業主から交付を受けた金額の限度 で、政府に対して徴収金を納付する責任を負います
⑤【 R7 年出題】 (労災)
労働保険事務組合に労働保険事務の処理を委託した事業主に使用されていた者が、前年に当該労働保険事務組合の虚偽の届出により労災保険の保険給付を不正に受給していた場合、政府は当該労働保険事務組合に対して、当該不正受給者と連帯し、受給金額の全部又は一部を返還すべきことを命ずることができる。
⑤【 R7 年出題】 (労災) 〇
「労働保険事務組合は、労災保険法第 12 条の3第2項の規定(不正受給者からの費用徴収)及び雇用保険法第 10 条の4第2項の規定(返還命令等)の適用については、事業主とみなす。」とされています。
労災保険法第 12 条の3を読んでみましょう
① 偽りその他不正の手段により保険給付を受けた者があるときは、政府は、その保険給付に要した費用に相当する金額の全部又は一部をその者から徴収することができる。
② ①の場合において、 事業主が虚偽の報告又は証明をしたため その保険給付が行なわれたものであるときは、政府は、その事業主に対し、 保険給付を受けた者と連帯して 徴収金を納付すべきことを命ずることができる。
・問題文のように、不正受給を行った場合に、それが労働保険事務組合の虚偽の届出によるものであるときは、政府は 当該労働保険事務組合に対して 、当該不正受給者と連帯し、受給金額の全部又は一部を返還すべきことを命ずることができます。
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法第 32 条の基本手当の給付制限の事例の問題です。
★公共職業安定所の紹介する職業に就くことを拒むことが正当な理由があると認められる場合の認定基準をみていきましょう
① 受給資格者 ( 訓練延長給付、個別延長給付、広域延長給付又は全国延長給付を受けている者を除く 。以下この条において同じ。 ) が、 公共職業安定所の紹介する職業に就くこと 又は 公共職業安定所長の指示した公共職業訓練等を受けること を 拒んだ ときは、その 拒んだ日から起算して1か月間 は、基本手当を支給しない。ただし、次の各号のいずれかに該当するときは、この限りでない。
( 1 ) 紹介された職業又は公共職業訓練等を受けることを指示された職種が、 受給資格者の能力からみて不適当 であると認められるとき。
( 2 ) 就職するため、又は公共職業訓練等を受けるため、現在の住所又は居所を変更することを要する場合において、 その変更が困難である と認められるとき。
( 3 ) 就職先の賃金が、同一地域における同種の業務及び同程度の技能に係る一般の賃金水準に比べて、 不当に低い とき。
( 4 ) 職業安定法第 20 条 ( 第2項ただし書を除く。 ) の規定に該当する事業所( 同盟罷業又は作業所閉鎖の行われている事業所 )に紹介されたとき。
( 5 ) その他正当な理由があるとき。
② 受給資格者が、正当な理由がなく、厚生労働大臣の定める基準に従って公共職業安定所が行うその者の再就職を促進するために必要な 職業指導を受けることを拒んだ ときは、その 拒んだ日から起算して1か月を超えない 範囲内において公共職業安定所長の定める期間は、基本手当を支給しない。
就職先の賃金が、同一地域における同種の業務及び同程度の技能に係る一般の賃金水準に比べて、不当に低いときには、受給資格者が公共職業安定所の紹介する職業に就くことを拒んでも、給付制限を受けることはない。
就職先の賃金が、同一地域における同種の業務及び同程度の技能に係る一般の賃金水準に比べて、不当に低いときは、給付制限は受けません。
(法第 32 条第 1 項第 3 号)
基本手当の受給資格者が、公共職業安定所に紹介された事業主の面接を受けて採用通知を受けた直後において、正当な理由がなく就職することを拒否した場合、当該受給資格者はこれを理由に給付制限を受ける。
「 正当な理由がなく 」就職することを拒否した場合、これを理由に給付制限を受けます。
建築、配線、潜水作業等の専門の知識、技能を有しない基本手当の受給資格者が、公共職業安定所にそれら専門の知識、技能を必要とする職業を紹介され、当該職業に就くことを拒んだ場合、当該受給資格者はこれを理由とした給付制限を受けない。
専門の知識、技能を有しない者がそれらを必要とする業務に紹介された場合は、公共職業安定所の紹介する職業に就くことを拒むことが正当な理由があると認められ、給付制限は受けません。
公共職業安定所が、離職時より住所又は居所を変更していない基本手当の受給資格者に対し、その者の受けることができる基本手当の額のおおむね 100 分の 100 よりも低くなる賃金の手取額である就職先を離職直後に紹介した場合、当該受給資格者が、当該手取額を理由として当該職業に就くことを拒んだとき、当該受給資格者はこれを理由とした給付制限を受けない。
就職先の賃金の手取額がその者の受けることができる 基本手当の額のおおむね 100 分の 100 よりも低い場合は、原則として、公共職業安定所の紹介する職業に就くことを拒むことが正当な理由があると認められ、給付制限は受けません。
基本手当の受給資格者が、公共職業安定所に紹介された事業所の労働時間が不当であるとして当該職業に就くことを拒んだ場合であって、公共職業安定所が当該事業所の労働時間につき、法令には反しないがその地域の同種の業務において行われるものに比べて不当であると判定したとき、当該受給資格者はこれを理由とした給付制限を受けない。
労働時間その他の労働条件がその地域の同種の業務について行われるものに比べて、不当である事業所に紹介された場合は、公共職業安定所の紹介する職業に就くことを拒むことが正当な理由があると認められ、給付制限は受けません。
上記は、労働条件が法令には違反しないが、その地域の同種の業務について行われる一般水準に比べて不当に悪いことを指します。
一時的に2か月間賃金の2分の 1 が不払いとなったことがある事業所を公共職業安定所から紹介された基本手当の受給資格者が当該事業所の職業に就くことを拒んだ場合、紹介された時点では当該事業所の賃金不払いが解消しており、今後は正当な時期に賃金が支払われることが確実であっても、当該受給資格者はこれを理由とした給付制限を受けない。
1か月以上賃金不払(賃金の 3 分の 1 を上回る額が支払われなかった場合を含む。)の事業所(将来正当な時期に賃金が支払われるものと認められるものを除く。)に紹介された場合は、公共職業安定所の紹介する職業に就くことを拒むことが正当な理由があると認められ、給付制限は受けません。
なお、「 1 か月以上賃金不払」というのは、最近の、又は紹介を受けた当時における事実を指します。しかし、 その事実が一時的なものであって、近い将来正当な時期に賃金が支払われることが確実 な場合は、その就職を拒む正当な理由とはなりません。
問題文は、紹介された時点で賃金不払いが解消しており、今後は正当な時期に賃金が支払われることが確実ですので、「給付制限の対象になります」。
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今回は、休業補償給付についてみていきます。
休業補償給付について条文を読んでみましょう。
① 休業補償給付は、労働者が業務上の負傷又は疾病による 療養のため労働することができない ために 賃金を受けない日の第4日目 から支給するものとし、その額は、 1日につき 給付基礎日額の 100 分の 60 に 相当する額とする。ただし、(以下、今回は省略します)
② 休業補償給付を受ける労働者が 同一の事由 について 厚生年金保険法 の規定による障害厚生年金又は 国民年金法 の規定による障害基礎年金を受けることができる ときは、当該労働者に支給する休業補償給付の額は、①の額に別表第1第1号から第3号までに規定する場合に応じ、それぞれ同表第1号から第3号までの政令で定める率のうち 傷病補償年金について定める率を乗じて得た額 ( その額が政令で定める額を下回る場合には、当該政令で定める額 ) とする。
国民年金・厚生年金保険の年金は、業務上、業務外問わず支給されます。
そのため、 同一の事由 で、労災保険の年金と「国民年金・厚生年金の年金」が支給されることがあります。
その場合は、どちらも 100 %支給されるのではなく、労災保険の年金が減額されます。どちらからも100%支給されると、被災前の賃金よりも高額になるためです。
「休業補償給付」を受ける労働者が、 同一事由 で障害基礎年金、障害厚生年金を受ける際も、休業補償給付が減額されます。その際、休業補償給付は、「障害厚生年金又は障害基礎年金と 傷病補償年金との調整について定める率 」を乗じて減額された額となります。
労災保険法第 8 条の 2 第 2 項は、業務災害により休業補償給付を支給すべき事由が生じた日が当該休業補償給付に係る療養を開始した日から起算して 3 年を経過した日以後の日である場合において、同条同項各号のいずれかに該当するときは、当該休業補償給付を受けるべき者の休業給付基礎日額は、当該者の基準日(当該休業補償給付を受けるべき者の当該休業補償給付を支給すべき事由が生じた日の属する四半期の初日 ) における年齢の属する年齢階層について厚生労働大臣が定めた額とする旨規定している。
「 3 年」ではなく「 1 年 6 か月」です。
休業補償給付は、休業給付基礎日額を用いて算定します。
療養を開始した日から起算して 1年6か月 を経過した日以後、休業給付基礎日額には年齢階層別の最低限度額と最高限度額が適用されます。
療養開始後 1 年 6 か月を経過した日から傷病補償年金に切り替わる場合がありますが、その場合は当初から年齢階層別の最低限度額と最高限度額が適用されます。それに合わせて、引き続き休業補償給付を受ける場合にも、 1 年 6 か月経過した日以後は、年齢階層別の最低限度額と最高限度額が適用されることになります。
会社の所定休日においては、労働契約上賃金請求権が生じないので、業務上の傷病による療養中であっても、当該所定休日分の休業補償給付は支給されない。
「休業補償給付は、労働者が業務上の傷病による療養のため労働不能の状態にあって賃金を受けることができない場合であれば、 休日、出勤停止の懲戒処分等のため雇用契約上賃金請求権が発生しない日についても、支給される 。」とされています。
(最高裁判所第一小法廷 昭和 58.10.13 )
休業補償給付は、労働者が業務上の傷病により療養のため労働不能の状態にあって賃金を受けることができない場合であっても、出勤停止の懲戒処分を受けたために雇用契約上の賃金請求権を有しない場合には支給されない。
②の問題と同じです。出勤停止の懲戒処分を受けたために雇用契約上の賃金請求権を有しない日でも休業補償給付は支給されます。
休業補償給付を受ける労働者が、同一の事由について厚生年金保険法に基づく障害厚生年金又は国民年金法に基づく障害基礎年金を受けることができるときは、当該労働者に支給する休業補償給付の額は、当該障害厚生年金又は当該障害基礎年金と傷病補償年金との調整について定める率を用いて算定されるが、当該算定された額が労災保険法施行令第 1 条第 1 項で定める額を下回る場合には、同条同項で定める額となる。
休業補償給付の額は減額されますが、その際、「障害厚生年金又は障害基礎年金」と傷病補償年金との調整について定める率を用います。
なお、 この減額に当たっては、調整された休業補償給付の額と厚生年金等の額の合計が、調整前の休業補償給付の額より低くならないように調整限度額が設けられています。
ちなみに、厚生年金、国民年金は減額されず、全額支給されます。
休業特別支給金の支給の対象となる日について休業補償給付を受けることができる者は、当該休業特別支給金の支給申請を、当該休業補償給付の請求後に行わなければならない。
休業特別支給金の支給の申請は、「休業補償給付の請求後」ではなく、「休業補償給付の請求と同時に」行わなければなりません。
(特別支給金則第 3 条第 5 項)
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労働基準法の総則をみていきましょう。
第 1 条 ( 労働条件の原則 )
① 労働条件は、労働者が 人たるに値する生活 を営むための必要を充たすべきものでなければならない。
② この法律で定める労働条件の基準は 最低のもの であるから、労働関係の当事者は、 この基準を理由として労働条件を低下させてはならない ことはもとより、その向上を図るように努めなければならない。
第 2 条 ( 労働条件の決定 )
① 労働条件は、労働者と使用者が、 対等の立場において決定すべき ものである。
② 労働者及び使用者は、労働協約、就業規則及び労働契約を遵守し、誠実に各々その義務を履行しなければならない。
使用者は、労働者の 国籍、信条又は社会的身分 を理由として、賃金、労働時間その他の労働条件について、 差別的取扱をしてはならない 。
第 4 条 ( 男女同一賃金の原則 )
使用者は、労働者が 女性であることを理由と して、 賃金 について、男性と差 別的取扱いをしてはならない 。
第 5 条 ( 強制労働の禁止 )
使用者は、暴行、脅迫、監禁その他 精神又は身体の自由を不当に拘束する手段 によって、労働者の意思に反して労働を 強制してはならない 。
第 6 条 ( 中間搾取の排除 )
何人も、法律に基いて許される場合の外、 業として 他人の就業に介入して利益を得てはならない。
第 7 条 ( 公民権行使の保障 )
使用者は、労働者が労働時間中に、選挙権その他公民としての権利を行使し、又は公の職務を執行するために必要な時間を請求した場合においては、 拒んではならない 。但し、権利の行使又は公の職務の執行に妨げがない限り、 請求された時刻を変更することができる 。
この法律で「労働者」とは、職業の種類を問わず、事業又は事務所 ( 以下「 事業 」という。 ) に 使用される者 で、 賃金を支払われる者 をいう。
この法律で使用者とは、 事業主 又は 事業の経営担当者 その他その 事業の労働者に関する事項について、事業主のために行為をするすべての者 をいう。
この法律で賃金とは、賃金、給料、手当、賞与その他名称の如何を問わず、 労働の対償 として 使用者が労働者に支払う すべてのものをいう。
第 12 条 平均賃金の算出(今回は省略します)
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労働基準法第 1 条第2項にいう「この基準を理由として」とは、労働基準法に規定があることが決定的な理由となって、労働条件を低下させている場合をいうことから、社会経済情勢の変動等他に決定的な理由があれば、同条に抵触するものではない。
労働基準法に規定があることが決定的な理由となって、労働条件を低下させている場合は、第 1 条に抵触しますが、「社会経済情勢の変動等他に決定的な理由」がある場合は、抵触しません。
(昭 63.3.14 基発 150 号)
※第 1 条、第 2 条違反については、罰則の定めはありません。
労働基準法第 1 条は、労働保護法たる労働基準法の基本理念を宣明したものであって、本法各条の解釈にあたり基本観念として常に考慮されなければならない。
労働基準法第 1 条は、労働保護法たる労働基準法の基本理念を宣明したものです。本法各条の解釈にあたり基本観念として常に考慮されなければなりません。
(昭 22.9.13 発基 17 号)
労働基準法第 3 条が禁止する「差別的取扱」をするとは、当該労働者を有利又は不利に取り扱うことをいう。
労働者を「有利」に取り扱うことも差別的取扱に含まれます。
労働基準法第 3 条は、使用者は、労働者の国籍、信条、性別又は社会的身分を理由として、労働条件について差別的取扱をすることを禁じている。
労働基準法第 3 条で禁止しているのは、労働者の「国籍、信条、社会的身分」を理由として、労働条件について差別的取扱をすることです。第 3 条では、「性別」を理由とする差別的取扱については禁止していません。
労働基準法第 4 条は、性別による差別のうち、特に顕著な弊害が認められた賃金について、罰則をもって、その差別的取扱いを禁止したものである。
労働基準法第 4 条では、性別による差別のうち、「賃金」についてのみ、差別的取扱いを禁止しています。
労働基準法第5条に定める「労働者の意思に反して労働を強制する」とは、不当な手段を用いることによって、使用者が労働者の意識ある意思を抑圧し、その自由な発現を妨げて、労働すべく強要することをいい、必ずしも労働者が現実に労働することを必要としない。
第 5 条で禁止しているのは、使用者が「労働者の意思に反して労働を強制する」ことです。労働者が現実に労働することは必要とされません。
(昭 23.3.2 基発 381 号)
労働基準法第 6 条に定める「何人も、法律に基いて許される場合の外、業として他人の就業に介入して利益を得てはならない。」の「業として利益を得る」とは、営利を目的として、同種の行為を反復継続することをいい、 1 回の行為であっても、反復継続して利益を得る意思があれば、これに当たる。
「業として利益を得る」とは、営利を目的として、同種の行為を反復継続することをいい、 1 回の行為であっても、反復継続して利益を得る意思があれば、これに当たります。
(昭 23.3.2 基発 381 号)
労働審判員や裁判員としての職務は労働基準法第 7 条にいう「公の職務」に該当するため、労働者が労働時間中に、これらの職務を執行するために必要な時間を請求した場合においては、使用者はこれを拒んではならないが、権利の行使又は公の職務の執行に妨げがない限り、請求された時刻を変更することができる。
使用者は、選挙権その他公民としての権利の行使や公の職務を執行するために必要な時間を、労働時間中に認めなければなりませんので、労働者が労働時間中に、必要な時間を請求した場合は、使用者はこれを拒んではなりません。「拒んだ」だけで、第 7 条違反となります。ただし、権利の行使又は公の職務の執行に妨げがない限り、請求された時刻を変更することができます。
株式会社の取締役であっても業務執行権又は代表権を持たない者は、工場長、部長等の職にあって賃金を受ける場合には、その限りにおいて労働基準法第 9 条に規定する労働者として労働基準法の適用を受ける。
株式会社の取締役でも業務執行権又は代表権を持たない者が、工場長、部長等の職にあって賃金を受ける場合には、労働基準法第 9 条に規定する労働者として労働基準法の適用を受けます。
(昭 23.3.17 基発 461 号
労働基準法第 9 条に定める「労働者」とは、他人との間に使用従属の関係に立って労務に服し、報酬を受けて生活する者をいい、現に就業していると否とを問わないから、失業者をも含む。
労働基準法第 9 条に定める労働者は、「事業に使用される者」ですので、失業者は含みません。
なお、労働組合法の労働者は、「他人との間に使用従属の関係に立って労務に服し、報酬を受けて生活する者をいい、現に就業していると否とを問わないから、 失業者をも含む 。」とされています。(昭 23.6.5 労発基 262 号)
「事業主」とは、その事業の経営の経営主体をいい、個人企業にあってはその企業主個人、株式会社の場合は、その代表取締役をいう。
使用者は、①事業主、②事業の経営担当者、③その事業の労働者に関する事項について、事業主のために行為をするすべての者をいいます。
そのうち、①「事業主」とは、その事業の経営の経営主体をいい、個人企業にあってはその企業主個人、株式会社の場合は、「その代表取締役」ではなく、「法人そのもの」をいいます。
労働者が自己を被保険者として生命保険会社等と任意に保険契約を締結したときに企業が保険料の補助を行う場合、その保険料補助金は、労働者の福利厚生のために使用者が負担するものであるから、労働基準法第 11 条に定める「賃金」とは認められない。
労働者が生命保険会社等と任意に保険契約を締結したときに企業が行う保険料補助金は、労働基準法第 11 条に定める「賃金」となりません。
なお、労働者が法令の定めにより負担すべき所得税等(社会保険料等も含む。)を使用者が労働者に代わって負担する場合は、使用者が労働者に代わって負担する部分は、労働基準法第 11 条の賃金となります。
(昭 63.3.14 基発 150 号)
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毎週日曜日は総集編をお届けします。
今回は、令和7年10月6日から11日までの動画の総集編です。
まとめて見ることができますので、ご活用ください。
・ 合算対象期間の基本3つ(国民年金法)
・ 労働契約期間の上限(労働基準法)
・ 労働条件の明示義務(労働基準法)
・ 賃金全額払の原則(労働基準法)
・ 割増賃金の基礎となる賃金の算出(労働基準法)
・ 就業規則に関する出題(労働基準法)
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今回は、「就業規則」の問題をみていきます。
就業規則について条文を読んでみましょう
法第 89 条 ( 作成及び届出の義務 )
常時10人以上 の労働者を使用する使用者は、次に掲げる事項について 就業規則を作成し、行政官庁に届け出なければならない 。次に掲げる事項を 変更した場合 においても、同様とする。
① 始業及び終業の時刻、休憩時間、休日、休暇並びに労働者を二組以上に分けて交替に就業させる場合においては就業時転換に関する事項
② 賃金 ( 臨時の賃金等を除く。以下この号において同じ。 ) の決定、計算及び支払の方法、賃金の締切り及び支払の時期並びに昇給に関する事項
➂ 退職に関する事項 ( 解雇の事由を含む。 )
④ 退職手当の 定めをする場合 においては、適用される労働者の範囲、退職手当の決定、計算及び支払の方法並びに退職手当の支払の時期に関する事項
⑤ 臨時の賃金等 ( 退職手当を除く。 ) 及び最低賃金額の定めをする場合においては、これに関する事項
⑥ 労働者に食費、作業用品その他の負担をさせる定めをする場合においては、これに関する事項
⑦ 安全及び衛生に関する定めをする場合においては、これに関する事項
⑧ 職業訓練に関する定めをする場合においては、これに関する事項
⑨ 災害補償及び業務外の傷病扶助に関する定めをする場合においては、これに関する事項
⑩ 表彰及び制裁の定めをする場合においては、その種類及び程度に関する事項
⑪ 前各号に掲げるもののほか、 当該事業場の労働者のすべてに適用される定め をする場合においては、これに関する事項
法第 90 条 ( 作成の手続 )
① 使用者は、就業規則の作成又は変更について、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者の 意見を聴かなければならない 。
② 使用者は、届出をなすについて、 意見を記した書面を添付 しなければならない。
法第 91 条 ( 制裁規定の制限 )
就業規則で、労働者に対して 減給の制裁を定める場合 においては、その減給は、 1回の額が平均賃金の1日分の半額 を超え、 総額が一賃金支払期における賃金の総額の 10 分の1 を超えてはならない。
就業規則を作成した使用者は、当該就業規則を備え付けている場所等を労働者に示すこと等により、労働者が必要なときに容易に確認できる状態にする必要がある。
使用者には、「就業規則」を、労働者に周知させる義務があります。(法第 106 条)
周知の方法は、次の3つのうちいずれかの方法です。(則第 52 条の2)
①常時各作業場の見やすい場所へ 掲示 し、又は 備え付ける こと。
②書面を労働者に 交付 すること。
➂使用者の使用に係る電子計算機に備えられたファイル又は電磁的記録媒体をもって調製するファイルに記録し、かつ、各作業場に労働者が当該記録の内容を常時確認できる機器を設置すること。
使用者がその従業員に対して金品の不正隠匿の摘発・防止のために行なう所持品検査は、これを必要とする合理的理由に基づいて、一般的に妥当な方法と程度で、しかも制度として、職場従業員に対して画一的に実施されるものでなければならず、このようなものとしての所持品検査が就業規則その他明示の根拠に基づいて行なわれるときは、従業員は、個別的な場合にその方法や程度が妥当を欠く等特段の事情がない限り、検査を受忍すべき義務があるとするのが、最高裁判所の判例である。
従業員の金品の不正隠匿の摘発・防止のために行なわれる 所持品検査が許されるための要件 と 従業員の検査の受忍義務 について判示されています。
使用者がその従業員に対して金品の不正隠匿の摘発・防止のために行なう所持品検査は、 これを必要とする合理的理由 に基づいて、 一般的に妥当な方法と程度 で、しかも 制度として、職場従業員に対して画一的に実施される ものでなければならず、このようなものとしての所持品検査が 就業規則その他明示の根拠に基づい て行なわれるときは、従業員は、個別的な場合にその方法や程度が妥当を欠く等特段の事情がない限り、 検査を受忍すべき義務がある とするのが、最高裁判所の判例です。
(西日本鉄道事件 最二小 昭 43.8.2 )
労働契約の締結時点では労働日や労働時間を確定的に定めず、一定期間(1週間、 1 か月など)ごとに作成される勤務割や勤務シフトなどにおいてはじめて具体的な労働日や労働時間が確定するような形態(シフト制)の労働者に関する労働基準法第 89 条第 1 項第 1 号に係る事項の就業規則への記載に際して、「個別の労働契約による」、「シフトによる」との記載のみにとどめた場合、就業規則の作成義務を果たしたことにならないが、基本となる始業及び終業の時刻や休日を定めた上で、「具体的には個別の労働契約で定める」、「具体的にはシフトによる」旨を定めることは差し支えない。
常時 10 人以上の労働者を使用する使用者は、「始業及び終業の時刻」や「休日」に関する事項などについて、就業規則を作成し、労働基準監督署に届け出なければなりません(労働基準法第 89 条第1号等)。
同一事業場において、労働者の勤務態様、職種等によって始業及び終業の時刻や休日が異なる場合には、勤務態様、職種等の別ごとに始業及び終業の時刻等を規定しなければなりません。
シフト制労働者に関して、 就業規則上「個別の労働契約による」、「シフトによる」との記載のみにとどめた場合、就業規則の作成義務を果たしたことになりません 。
しかし、 基本となる始業及び終業の時刻や休日を定めた上 で、「具体的には個別の労働契約で定める」、「具体的にはシフトによる」旨を定めることは差し支えありません。
(令和4年1月7日 厚生労働省 いわゆる「シフト制」により就業する労働者の適切な雇用管理を行うための留意事項より)
労働基準法第 90 条第 2 項の規定により就業規則の届出に添付すべき意見を記した書面は、労働者を代表する者の氏名を記載しただけでは足りず、この者の押印もなければならない。
「届出に添付すべき意見を記した書面は、労働者を代表する者の 氏名 を記載したものでなければならない。」と規定されています。(則第 49 条)
就業規則の届出に添付すべき意見書については、労働者の押印又は署名は不要です。
労働者が、遅刻・早退をした場合、その時間については賃金債権が生じないものであるから、その時間分の減給は、労働基準法第 91 条に定める減給の制裁に関する規定の適用を受けないが、遅刻・早退の時間に対する賃金額を超える減給は制裁とみなされ、同条に定める規定の適用を受ける。
労働者が、遅刻・早退をした場合、労働の提供がなかった時間について、その分、賃金を差し引いても、労基法第 91 条に定める減給の制裁には該当しません。
ただし、 遅刻・早退の時間に対する賃金額を超える減給 は制裁とみなされますので、減給の制裁の規定の適用を受けます。
(昭 63.3.14 基発 150 号)
なお、減給制裁には以下のように限度が設けられています。
・ 1 回の事案 に対しては、減給の総額が 平均賃金の 1 日分の半額以内
・ 一賃金支払期に発生した数事案に対する減給の総額 は、当該賃金支払期における 賃金総額の 10 分の1以内
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時間外労働、休日労働、深夜労働をさせた場合は、 1 時間当たりの賃金を一定率以上で割増した割増賃金を支払わなければなりません。
割増賃金の基礎となる賃金( 1 時間当たりの単価)の算出方法をみていきます。
法第 37 条第1項の規定による 通常の労働時間又は通常の労働日 の賃金の計算額は、次の各号の金額に法第 33 条若しくは法第 36 条第1項の規定によって延長した労働時間数若しくは休日の労働時間数又は午後 10 時から午前 5 時 ( 厚生労働大臣が必要であると認める場合には、その定める地域又は期間については午後 11 時から午前 6 時 ) までの労働時間数を乗じた金額とする。
( 1 ) 時間 によって定められた賃金 → その金額
( 2 ) 日 によって定められた賃金 → その金額を 1日の所定労働時間数 ( 日によって所定労働時間数が異る場合には、 1週間における1日平均所定労働時間数 ) で除した金額
( 3 ) 週 によって定められた賃金 → その金額を 週における所定労働時間数 ( 週によって所定労働時間数が異る場合には、4週間における1週平均所定労働時間数 ) で除した金額
( 4 ) 月 によって定められた賃金 → その金額を 月における所定労働時間数 ( 月によって所定労働時間数が異る場合には、 1 年間における 1 月平均所定労働時間数 ) で除した金額
( 5 ) 月、週以外の一定の期間によって定められた賃金については、前各号に準じて算定した金額
( 6 ) 出来高払制その他の請負制 によって定められた賃金 → その賃金算定期間 ( 賃金締切日がある場合には、賃金締切期間 ) において出来高払制その他の請負制によって計算された賃金の総額を当該賃金算定期間における、 総労働時間数 で除した金額
★割増賃金の基礎となる賃金に算入しない賃金(則第 21 条)
・1か月を超える期間ごとに支払われる賃金
通勤手当を、月額 1,000 円までは距離にかかわらず一律に、 1,000 円を超える場合は実際距離に応じた額を支給することとしている場合、割増賃金の基礎となる賃金の算定に当たっては、一律に支給される 1,000 円を含む通勤手当として支給した額全額を、割増賃金の基礎となる賃金に算入しなくとも差し支えないとされている。
通勤手当は、労働とは直接関係のない個人的事情に基づいて支払われる賃金ですので、割増賃金の基礎となる賃金には算入しなくてもいいとされています。
ただし、問題文のように、通勤手当を、月額 1,000 円までは 距離にかかわらず一律 に、 1,000 円を超える場合は 実際距離に応じた 額を支給することとしている場合は、 実際距離によらない 1,000 円は割増賃金の基礎となる賃金に算入されます 。
距離にかかわらず一律 1,000 円
実際距離によらない 1,000 円は割増賃金の基礎となる賃金に算入されます。
(昭 23.2.20 基発 295 号)
手術に従事した医師に対して支払われる手術手当は、当該手術手当を支給される医師が手術以外の業務で法定時間外労働を行った場合においても、割増賃金の基礎となる賃金に算入しなければならないとされている。
手術手当は、 手術手当の与えられる勤務時間が法定の割増賃金を支払うべき時間に該当する場合にのみ 割増賃金の基礎となる賃金となります。
手術以外の業務で法定時間外労働を行った場合は、割増賃金の基礎となる賃金に算入しなくても差し支えありません。
(昭 23.11.22 基発 1681 号)
通常は事務作業に従事している労働者が、法定労働時間外に特殊作業手当が支払われる現場作業に従事した場合、当該労働者にとって当該現場作業は本条第 1 項の「通常の労働時間」には該当しないので、当該特殊作業手当は割増賃金の基礎となる賃金に算入しなくとも差し支えないとされている。
通常は事務作業に従事していても、法定労働時間外に特殊作業手当が支払われる現場作業に従事した場合は、 特殊作業手当を割増賃金の基礎となる賃金に算入して 計算した割増賃金を支払わなくてはなりません。
(昭 23.11.22 基発 1681 号)
いわゆる年俸制の適用を受ける労働者の割増賃金の取扱いについて、賞与の支給額が確定しており、かつ、毎月支払部分と賞与とが明確に区分されている場合には、当該賞与額を割増賃金の基礎となる賃金に算入しなくとも差し支えない。
賞与は割増賃金の基礎となる賃金には算入しませんが、「支給額が確定している」ものは、労働基準法の賞与とはみなされません。
そのため、毎月支払部分と賞与部分を合計して予め年俸額が確定している場合の賞与部分は「賞与」に該当しません。
問題文の場合は、 賞与額も含めて確定した年俸額 を算定の基礎とした割増賃金の支払が必要です。
(平 12.3.8 基収 78 号)
正規の勤務時間による勤務の一部又は全部が午後 10 時から午前 5 時までの間において行われる看護業務に従事したときに、その勤務1回につき夜間看護手当として 3,000 円を支払う場合、当該夜間看護手当は、本条第 1 項の通常の労働時間又は労働日の賃金とは認められないから、割増賃金の基礎となる賃金に算入しなくとも差し支えないとされている。
正規の勤務時間による勤務の一部又は全部が深夜に行われる看護業務に従事したときに支給される夜間看護手当は 、通常の労働時間又は労働日の賃金とは認められない から、割増賃金の基礎となる賃金に算入しなくとも差し支えないとされています。
(昭 41.4.2 基収 1362 号)
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労働基準法「賃金支払い5原則」
賃金の支払方法には次の5つの原則があります
法第 24 条 ( 賃金の支払 )
① 賃金は、 通貨 で、 直接 労働者に、その 全額 を支払わなければならない。ただし、 法令若しくは労働協約に別段の定め がある場合又は 厚生労働省令で定める賃金について確実な支払の方法で厚生労働省令で定めるもの による場合においては、 通貨以外のもの で支払い、また、 法令に別段の定め がある場合又は当該事業場の労働者の 過半数で組織する労働組合 があるときはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がないときは 労働者の過半数を代表する者 との書面による協定がある場合においては、賃金の 一部を控除 して支払うことができる。
② 賃金は、 毎月1回以上 、 一定の期日を定めて 支払わなければならない。ただし、 臨時 に支払われる賃金、賞与その他これに準ずるもので厚生労働省令で定める賃金 ( 第 89 条において「 臨時の賃金等 」という。 ) については、この限りでない。
5つの原則とともに、例外にも注意しましょう。
今回は、「全額払の原則」についてみていきます。
・ 法令に別段の定め がある場合
→所得税の源泉徴収、社会保険料、雇用保険料の控除などが認められています。
・当該事業場の労働者の 過半数で組織する労働組合 があるときはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がないときは 労働者の過半数を代表する者 との書面による協定(労使協定)がある場合
→購買代金、福利厚生施設の費用、社内預金、組合費などの控除が認められます。
最高裁判所は、賃金に当たる退職金債権放棄の効力が問題となった事件において、次のように判示した。
本件事実関係によれば、本件退職金の「支払については、同法〔労働基準法〕 24 条1項本文の定めるいわゆる全額払の原則が適用されるものと解するのが相当である。しかし、右全額払の原則の趣旨とするところは、使用者が一方的に賃金を控除することを禁止し、もつて労働者に賃金の全額を確実に受領させ、労働者の経済生活をおびやかすことのないようにしてその保護をはかろうとするものというべきであるから、本件のように、労働者たる上告人が退職に際しみずから賃金に該当する本件退職金債権を放棄する旨の意思表示をした場合に、右全額払の原則が右意思表示の効力を否定する趣旨のものであるとまで解することはできない。もつとも、右全額払の原則の趣旨とするところなどに鑑みれば、右意思表示の効力を肯定するには、それが上告人の< A >ものであることが明確でなければならないものと解すべきである」。
➂退職金債権放棄同意書への署名押印により行われた
④退職に接着した時期においてされた
< A > ②自由な意思に基づく
賃金にあたる 退職金債権放棄の意思表示 は、それが 労働者の自由な意思 に基づくものであると認めるに足りる合理的な理由が客観的に存在するときは、「有効」であるとされました。
(最高裁第二小法廷判決シンガー・ソーイング・メシーン・カンパニー事件昭和 48.1.19 )
退職金は労働者の老後の生活のための大切な資金であり、労働者が見返りなくこれを放棄することは通常考えられないことであるから、労働者が退職金債権を放棄する旨の意思表示は、これが労働者の自由な意思に基づくものであるか否かにかかわらず、労働基準法第 24 条第 1 項の賃金全額払の原則の趣旨に反し無効であるとするのが、最高裁判所の判例である。
賃金にあたる 退職金債権放棄の意思表示 は、それが 労働者の自由な意思 に基づくものであると認めるに足りる合理的な理由が客観的に存在するときは、「 有効 」であるとするのが最高裁判所の判例です。
(最高裁第二小法廷判決シンガー・ソーイング・メシーン・カンパニー事件昭和 48.1.19 )
労働基準法第 24 条第 1 項の禁止するところではないと解するのが相当と解される「許さるべき相殺は、過払のあつた時期と賃金の清算調整の実を失わない程度に合理的に接着した時期においてされ、また、あらかじめ労働者にそのことが予告されるとか、その額が多額にわたらないとか、要は労働者の経済生活の安定をおびやかすおそれのない場合でなければならない」とするのが最高裁判所の判例である。
「相殺は、過払のあつた時期と賃金の清算調整の実を失わない程度に合理的に接着した時期においてされ、かつ、あらかじめ労働者に予告されるとかその額が多額にわたらない等 労働者の 経済生活の安定 をおびやかすおそれのない ものであるときは、労働基準法 24 条1項の規定に違反しない」とするのが最高裁判所の判例です。
(最高裁第一小法廷判決福島県教組事件昭和 44.12.18 )
賃金の過払が生じたときに、使用者がこれを精算ないし調整するため、後に支払われるべき賃金から過払分を控除することについて、「適正な賃金の額を支払うための手段たる相殺は、[…(略)…]その行使の時期、方法、金額等からみて労働者の < A > との関係上不当と認められないものであれば、同項[労働基準法第 24 条第 1 項]の禁止するところではないと解するのが相当である」とするのが、最高裁判所の判例である。
①経済生活の安定 ②自由な意思 ③生活保障 ④同意に基づく相殺
(最高裁第一小法廷判決福島県教組事件昭和 44.12.18 )
労働協約によりストライキ中の賃金を支払わないことを定めている X 社では日給月給制を採用しており、毎月 15 日に当月の賃金を前払いする(例えば、 8 月 15 日に 8 月 1 日から同月末日までの賃金を支払う)ことになっているが、所定労働日である 8 月 21 日から 25 日まで5日間ストライキが行われた場合、当該ストライキに参加した労働者の賃金について、使用者が 9 月 15 日の賃金支払いにおいて前月のストライキの5日間分を控除して支払うことは、賃金全額払原則に違反する。
前月分の過払賃金を翌月分で清算する程度は賃金それ自体の計算に関するものですので、 法第 24 条違反とはなりません 。
(昭 23.9.14 基発 1357 号)
労働者が 5 分遅刻した場合に、 30 分遅刻したものとして賃金カットをするという処理は、労務の提供のなかった限度を超えるカット( 25 分についてのカット)について労働基準法第 24 条の賃金の全額払の原則に反し違法であるが、このような取扱いを就業規則に定める減給の制裁として同法第 91 条の制限内で行う場合には、同法第 24 条の賃金の全額払の原則に反しない。
5分の遅刻について、 30 分遅刻したとして賃金カットをすることは、労務の提供のなかった限度を超えるカットとなり、全額払の原則に反し違法です。
ただし、このような取扱いを就業規則に定める減給の制裁として労基法第 91 条の制限内で行う場合には、賃金の全額払の原則に反しません。
(昭 63.3.14 基発 150 号)
割増賃金の計算の便宜上、 1 日における時間外労働、休日労働及び深夜労働の各時間数に 1 時間未満の端数がある場合は、 1 日ごとに、 30 分未満の端数を切り捨て、 30 分以上の端数を 1 時間に切り上げて計算する措置は、法違反として取り扱わないこととされている。
「 1 日」単位で、問題文のような端数処理を行うことは、法違反となります。
割増賃金の計算の便宜上、 「1か月」 における時間外労働、休日労働及び深夜労働の 各時間数の合計 に 1 時間未満 の端数がある場合は、 30 分未満の端数を切り捨て、 30 分以上の端数を 1 時間に切り上げて計算する措置は、法違反として取り扱わないこととされています。
(昭 63.3.14 基発 150 号)
1か月の賃金支払額(賃金の一部を控除して支払う場合には控除した額。)に 100 円未満の端数が生じた場合、 50 円未満の端数を切り捨て、それ以上を 100 円に切り上げて支払う事務処理方法は、労働基準法第 24 条違反として取り扱わないこととされている。
・1か月の賃金支払額(賃金の一部を控除して支払う場合には控除した額。)に 100 円未満の端数が生じた場合
→ 50 円未満切り捨て、それ以上を 100 円に切り上げる方法は、労働基準法第 24 条違反にはなりません。
(昭 63.3.14 基発 150 号)
1 か月の賃金支払額(賃金の一部を控除して支払う場合には、控除後の額)に生じた千円未満の端数を翌月の賃金支払日に繰り越して支払うことは、労働基準法第 24 条違反としては取り扱わないこととされている。
1 か月の賃金支払額(賃金の一部を控除して支払う場合には、控除後の額)に千円未満の端数が生じた場合
→ その額を翌月の賃金支払日に繰り越して支払うことは、労働基準法第 24 条違反にはなりません。
(昭 63.3.14 基発 150 号)
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労働契約の締結の際、使用者は労働条件を明示しなければなりません。
また、明示された労働条件と実際の労働条件が相違する場合は、労働者は、即時に労働契約を解除することができます。
法第 15 条 ( 労働条件の明示 )
① 使用者は、 労働契約の締結に際し 、労働者に対して賃金、労働時間その他の 労働条件を明示しなければならない 。この場合において、賃金及び労働時間に関する事項その他の厚生労働省令で定める事項については、厚生労働省令で定める方法により明示しなければならない。
② 明示された労働条件が 事実と相違する 場合においては、 労働者は、即時に労働契約を解除することができる 。
③ ②の場合、就業のために住居を変更した労働者が、契約解除の日から 14 日以内に帰郷する 場合においては、 使用者は、必要な旅費を負担しなければならない 。
では、過去問を解いてみましょう
労働基準法第 15 条に基づいて明示すべき労働条件の範囲は、同法第 1 条「労働条件の原則」及び第 2 条「労働条件の決定」でいう労働条件の範囲とは異なる。
労働基準法第 1 条「労働条件の原則」及び第 2 条「労働条件の決定」でいう労働条件は、賃金、労働時間はもちろん、解雇、災害補償、安全衛生、寄宿舎等に関する条件をすべて含む 労働者の職場における一切の待遇 をいうとされています。
一方、労働基準法第 15 条に基づいて明示すべき労働条件の範囲は、労働基準法施行規則第 5 条で範囲が具体的に定められています。
使用者は、労働基準法第 15 条第 1 項の規定により、労働者に対して労働契約の締結と有期労働契約(期間の定めのある労働契約)の更新のタイミングごとに、「就業の場所及び従事すべき業務に関する事項」に加え「就業の場所及び従事すべき業務の変更の範囲」についても明示しなければならない。
すべての労働契約の締結と有期労働契約の更新のタイミングごとに、雇入れ直後の「就業の場所及び従事すべき業務に関する事項」に加え、「就業の場所及び従事すべき業務の 変更の範囲 」についても明示が必要です。
(則第 5 条第 1 項第 1 号の3)
労働契約の締結の際に、使用者が労働者に書面により明示すべき賃金に関する事項及び書面について、交付すべき書面の内容としては、労働者の採用時に交付される辞令等であって、就業規則等(労働者への周知措置を講じたもの)に規定されている賃金等級が表示されたものでもよい。
賃金に関しては、「賃金の決定、計算及び支払の方法、賃金の締切り及び支払の時期」について書面の交付が必要です。
交付すべき書面の内容としては、就業規則の規定と併せ、前記の賃金に関する事項が当該労働者について確定し得るものであればよく、労働者の採用時に交付される辞令等であって、就業規則等に規定されている賃金等級が表示されたものでも差し支えないとされています。
( H11.3.31 基発 168 号)
なお、「書面の交付」については、労働者が書面の交付が必要な事項が明らかとなる次のいずれかの方法によることを希望した場合には、当該方法とすることができるとされています。
( 1 ) ファクシミリを利用してする送信の方法
( 2 ) 電子メール等の送信の方法 ( 当該労働者が当該電子メール等の記録を出力することにより書面を作成することができるものに限る。 )
労働基準法第 15 条第 1 項の規定によって明示された労働条件が事実と相違する場合、労働者は、即時に労働契約を解除することができる。
労働基準法 第 15 条第 1 項の規定によって明示された労働条件 が事実と相違する場合、労働者は、即時に労働契約を解除することができます。
社宅が単なる福利厚生施設とみなされる場合においては、社宅を供与すべき旨の条件は労働基準法第 15 条第 1 項の「労働条件」に含まれないから、労働契約の締結に当たり同旨の条件を付していたにもかかわらず、社宅を供与しなかったときでも、同条第 2 項による労働契約の解除権を行使することはできない。
・社宅を利用する利益が、 法第 11 条にいう賃金である場合 は、社宅を供与すべき旨の条件は、法第 15 条第 1 項の「賃金、労働時間その他の 労働条件 」となります。そのため、社宅を供与しなかった場合は、同条 2 項の労働契約の解除権を行使できます。
・社宅が 単なる福利厚生施設とみなされる 場合は、社宅を供与すべき旨の条件は労働基準法第 15 条第 1 項の「労働条件」に含まれません。そのため、社宅を供与しなかったときでも、同条第 2 項による労働契約の解除権を行使することはできません。
ちなみに、労基法第 15 条の適用がなくても、民法第 541 条の規定によって契約を解除することは可能です。
(昭 23.11.27 基収 3514 号)
労働契約の締結に際し明示された労働条件が事実と相違しているため、労働者が労働契約を解除した場合、当該解除により労働契約の効力は遡及的に消滅し、契約が締結されなかったのと同一の法律効果が生じる。
労働契約の締結に際し明示された労働条件が事実と相違しているため、労働者が労働契約を解除した場合は、「その解除は、 将来に向かって のみその効力を生じる」とされています。
労働契約の効力を遡及的に消滅させ、契約が締結されなかったのと同一の法律効果を生じさせるのものではありません。
労働契約の締結に際し明示された労働条件が事実と相違している場合、労働者は即時に労働契約を解除することができるにとどまり、明示されたとおりの労働条件の履行を使用者に要求することはできない。
明示された労働条件は労働契約の内容となっているため、明示された労働条件が事実と相違している場合、労働者は、明示されたとおりの労働条件の履行を使用者に要求することができます。
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労働契約には①契約期間の定めがないものと②契約期間の定めがあるものの 2 つがあります。
①契約期間の定めがない場合は、使用者も労働者もいつでも契約を解除することができますので、労働基準法の規制はありません。
②契約期間の定めがある(有期労働契約)の場合は、契約期間中は、原則として契約の解除ができません。そのため、労働者を長く拘束することがないように、労働基準法では、契約期間に上限(原則 3 年)が設けられています。
労働契約は、 期間の定めのないものを除き 、 一定の事業の完了に必要な期間を定めるもの のほかは、 3年 ( 次の各号のいずれかに該当する労働契約にあっては、 5年 ) を超える期間について締結してはならない。
( 1 ) 専門的な知識、技術又は経験 ( 以下「 専門的知識等 」という。 ) であって 高度 のものとして厚生労働大臣が定める基準に該当する 専門的知識等を有する労働者 ( 当該 高度の専門的知識等を必要とする業務に就く者に限る 。 ) との間に締結される労働契約
( 2 ) 満 60 歳以上 の労働者との間に締結される労働契約 ( 前号に掲げる労働契約を除く。 )
労働基準法第 14 条第 1 項に規定する期間を超える期間を定めた労働契約を締結した場合は、同条違反となり、当該労働契約は、期間の定めのない労働契約となる。
期間の定めのない労働契約にはなりません。
「法第 14 条第 1 項に規定する期間を超える期間を定めた労働契約を締結した場合は、同条違反となり、当該労働契約の期間は、 法第 13 条により 、法第 14 条第 1 項第 1 号及び第 2 号に掲げるものについては 5 年 、その他のものについては 3 年 となること。」とされています。
労働基準法第 13 条も読んでみましょう
法第 14 条第 1 項に規定する期間を超える期間を定めた労働契約を締結した場合は、その部分は無効となり、無効となった部分は、「労基法第 14 条第 1 項に規定する期間」となります。
( 平 15.10.22 基発第 1022001 号 )
契約期間の制限を定める労働基準法第 14 条の例外とされる「一定の事業の完了に必要な期間を定めるもの」とは、その事業が有期的事業であることが客観的に明らかな場合であり、その事業の終期までの期間を定める契約であることが必要である。
例えば、 10 年で終了する「建設工事」現場の場合は、 10 年の労働契約を締結することができます。
専門的な知識、技術又は経験(以下「専門的知識等」という。)であって高度のものとして厚生労働大臣が定める基準に該当する専門的知識等を有する労働者との間に締結される労働契約については、当該労働者の有する高度の専門的知識等を必要とする業務に就く場合に限って契約期間の上限を5年とする労働契約を締結することが可能となり、当該高度の専門的知識を必要とする業務に就いていない場合の契約期間の上限は3年である。
契約期間の上限を 5 年にできるのは、「当該高度の専門的知識等を必要とする業務に就く者」に限られています。当該高度の専門的知識を必要とする業務に就いていない場合は、例外の 5 年は適用されませんので、契約期間の上限は原則の3年となります。
( 平 15.10.22 基発第 1022001 号 )
社会保険労務士の国家資格を有する労働者について、労働基準法第 14 条に基づき契約期間の上限を5年とする労働契約を締結するためには、社会保険労務士の資格を有していることだけでは足りず、社会保険労務士の名称を用いて社会保険労務士の資格に係る業務を行うことが労働契約上認められていることが必要である。
「契約期間の上限を 5 年とする労働契約を締結することができるのは、労働者が国家資格を有していることだけでは足りず、当該 国家資格の名称を用いて当該国家資格に係る業務を行うことが労働契約上認められている 等が必要であるものであること。」とされています。
( 平 15.10.22 基発第 1022001 号 )
労働基準法第 14 条第 1 項第 2 号は、満 60 歳以上である労働者との労働契約(同条同項第 1 号に掲げる労働契約を除く。)は、期間の定めのないものを除き、一定の事業の完了に必要な期間を定めるもののほかは、5年を超える期間について締結してはならないと定めているが、満 60 歳以上であるかどうかは当該労働契約締結時の年齢で判断される。
「契約締結時に満 60 歳以上である労働者との間に締結されるものであることを要すること。」とされています。
( 平 15.10.22 基発第 1022001 号 )
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老齢基礎年金の支給要件は、保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が 10 年以上あることです。
なお、保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が 10 年未満でも、合算対象期間を合算して 10 年以上あれば、要件を満たします。
「合算対象期間」は、「カラ期間」ともいわれ、 10 年の計算には入りますが、老齢基礎年金の年金額の計算には入りません。
今回は、合算対象期間の基本を3つみていきます
任意加入できた期間のうち任意加入しなかった期間
厚生年金保険の被保険者期間の20歳未満・60歳以後
では、合算対象期間の過去問を解いてみましょう
<任意加入できた期間のうち任意加入しなかった期間>
昭和 60 年改正前の国民年金法の規定により任意加入できた期間のうち任意加入しなかった 20 歳以上 65 歳未満の期間は、合算対象期間とされる。
昭和 60 年改正前の国民年金法(旧法)で、任意加入できた期間のうち任意加入しなかった期間は合算対象期間となります。ただし、「 20 歳以上 65 歳未満」ではなく合算対象期間となるのは「 20 歳以上 60 歳未満」の期間です。
(昭 60 法附則第 8 条第 5 項第 1 号)
昭和 36 年4月 1 日から平成4年3月 31 日までの間で、 20 歳以上 60 歳未満の学生であった期間は、国民年金の任意加入期間とされていたが、その期間中に加入せず、保険料を納付しなかった期間については、合算対象期間とされ、老齢基礎年金の受給資格期間には算入されるが、年金額の計算に関しては保険料納付済期間に算入されない。
学生が国民年金に強制加入することになったのは、「平成 3 年 4 月 1 日」以降で、それまでは「任意加入」することができました。
そのため、合算対象期間になるのは、昭和 36 年4月 1 日から 平成3年3月 31 日 までの間で、 20 歳以上 60 歳未満の学生で任意加入しなかった期間となります。
(昭 60 法附則第 8 条第 5 項第 1 号)
日本国籍を有する人が、 20 歳から 60 歳までの間に、日本国内に住所を有さずに海外に在住した期間のうち、昭和 36 年 4 月 1 日から昭和 61 年 3 月 31 日までの期間は、国民年金の任意加入被保険者でなくても、老齢基礎年金の受給資格期間を計算する場合の合算対象期間になる。
旧法の国民年金法では、日本国籍を有する人が海外に在住している間は国民年金の適用が除外され、任意加入もできませんでした。
そのため、 日本国籍を有する 人が 日本国内に住所を有さず に 海外に在住した期間 のうち、 昭和 36 年 4 月 1 日から昭和 61 年 3 月 31 日までの期間(旧法の期間) は、合算対象期間となります。 20 歳から 60 歳まで の間に限られていることにも注意してください。
(昭 60 法附則第 8 条第 5 項第9号)
適用除外(任意加入もできない)
厚生年金保険の被保険者期間の20歳未満・60歳以後
昭和 61 年4月 1 日以後の第 2 号被保険者としての被保険者期間のうち 20 歳未満の期間及び 60 歳以上の期間は合算対象期間となる。
昭和 61 年4月 1 日以後の第 2 号被保険者としての被保険者期間のうち 20 歳に達した日の属する月前の期間及び 60 歳に達した日の属する月以後 の期間は合算対象期間です。
(昭 60 法附則第 8 条第4項)
★第 2 号被保険者期間について
なお、「昭和 36 年 4 月 1 日から昭和 61 年 3 月 31 日まで」の間の、被用者年金(厚生年金保険・共済年金)の被保険者期間についても、 20 歳未満・ 60 歳以上の期間は合算対象期間となります。
(昭 60 法附則第 8 条第 6 項)
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毎週日曜日はYouTube総集編です!
毎週日曜日は総集編をお届けします。
今回は、令和7年9月29日から10月4日までの動画の総集編です。
まとめて見ることができますので、ご活用ください。
・ 「外国人雇用実態調査」からの出題(労働に関する一般常識)
・ 高齢者医療確保法の基本問題を解いてみる(社会保険に関する一般常識)
・ 資格確認書の交付申請(健康保険法)
・ 一般保険料率の決定などのルール(健康保険法)
・ 事後重症による障害厚生年金の請求(厚生年金保険法)
・ 育児休業中の保険料免除~1か月以下の場合に注意(厚生年金保険法)
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厚生年金保険法「育休中の保険料免除」
育児休業中は、厚生年金保険料は事業主負担分・被保険者負担分ともに免除されます。(健康保険料も同様に免除されます)
免除の要件をみていきましょう。
法第 81 条の2 ( 育児休業期間中の保険料の徴収の特例 )
① 育児休業等 をしている被保険者 ( 産前産後休業中の免除の適用を受けている被保険者を除く。 ) が使用される事業所の 事業主が 、主務省令で定めるところにより 実施機関に申出をしたとき は、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める月の当該被保険者に係る 保険料 ( その育児休業等の期間が 1か月以下 である者については、 標準報酬月額に係る保険料に限る 。 ) の 徴収は行わない。
( 1 ) その育児休業等を 開始した日の属する月 とその育児休業等が 終了する日の翌日が属する月 とが 異なる場合
→ その育児休業等を 開始した日の属する月 からその育児休業等が 終了する日の翌日が属する月の前月 までの月
( 2 ) その育児休業等を開始した日の属する月とその育児休業等が終了する日の翌日が属する月とが 同一 であり、かつ、当該月における 育児休業等の日数 として厚生労働省令で定めるところにより計算した日数が 14 日以上 である場合
② 第2号厚生年金被保険者又は第3号厚生年金被保険者 に係る保険料については、「 育児休業等 をしている 被保険者が 、主務省令で定めるところにより実施機関に 申出をしたとき 」となる。(=被保険者本人が申出を行う)
産前産後休業中の保険料の免除の申出は、被保険者が第1号厚生年金被保険者又は第4号厚生年金被保険者である場合には当該被保険者が使用される事業所の事業主が、また第2号厚生年金被保険者又は第3号厚生年金被保険者である場合には当該被保険者本人が、主務省令で定めるところにより実施機関に行うこととされている。
産前産後休業中の保険料の免除を受けるには、実施機関に申出を行わなければなりません。
・第1号厚生年金被保険者又は第4号厚生年金被保険者 → 事業主が申出
・第2号厚生年金被保険者又は第3号厚生年金被保険者 → 被保険者本人が申出
※「育児休業中の保険料免除」についても同様です。
産前産後休業をしている被保険者に係る保険料については、事業主負担及び被保険者負担分の両方が免除される。
産前産後休業中の保険料については、事業主負担及び被保険者負担分の両方が免除されます。
※「育児休業中の保険料免除」も同様です。
厚生年金保険法第 81 条の2第 1 項に規定される育児休業期間中の厚生年金保険料の免除の規定について、育児休業等の期間が1か月以下の場合は、その月の標準報酬月額に係る保険料は免除されるが、その月の標準賞与額に係る保険料についても免除される。
第 81 条の2第 1 項に、「その育児休業等の期間が 1か月以下 である者については、 標準報酬月額に係る保険料に限る 。」とあります。育児休業等の期間が 1か月以下 でも、その月の 標準報酬月額に係る保険料は免除 されますが、その月の 標準賞与額に係る保険料については免除されません 。
適用事業所の事業主は、第1号厚生年金被保険者であって、産前産後休業期間中や育児休業期間中における保険料の免除が適用されている者に対して、当該休業期間中に賞与を支給した場合は、賞与額の届出を行わなければならない。
事業主は、賞与を支給した場合、賞与額の届出を行わなければなりません。
産前産後休業期間中や育児休業期間中で保険料の免除が適用されている者でも、休業期間中に賞与を支給した場合は、賞与額の届出が必要です。
健康保険法の問題も解いてみましょう
被保険者乙の育児休業等開始日が令和 5 年 1 月 10 日で、育児休業等終了日が令和 5 年 3 月 31 日の場合は、令和 5 年 1 月から令和 5 年 3 月までの期間中の当該被保険者に関する保険料は徴収されない。
育児休業等を開始した日の属する月と育児休業等が終了する日の翌日が属する月とが 異なる 場合に該当します。
育児休業等を開始した日(=令和 5 年 1 月 10 日)の属する月(=令和 5 年 1 月)から育児休業等が終了する日の 翌日 (令和 5 年 4 月 1 日)が属する月の 前月 までの月(=令和 5 年 3 月)までの保険料が免除されます。
被保険者丙の育児休業等開始日が令和 5 年 1 月 4 日で、育児休業等終了日が令和 5 年 1 月 16 日の場合は、令和 5 年 1 月の当該被保険者に関する保険料は徴収されない。
育児休業等を開始した日の属する月とその育児休業等が終了する日の翌日が属する月とが 同一 の場合は、その月の育児休業等の日数が 14 日以上あれば、その月の保険料が免除されます。
育児休業等開始日が令和 5 年 1 月 4 日で、育児休業等終了日が令和 5 年 1 月 16 日の場合、育休開始日と終了日の翌日が同一月にあり、育児休業の日数が 13 日しかありません。そのため、保険料は免除されません。(保険料が徴収されます)
被保険者乙の配偶者が令和 5 年 8 月 8 日に双生児を出産したことから、被保険者乙は令和 5 年 10 月 1 日から令和 5 年 12 月 31 日まで育児休業を取得した。この場合、令和 6 年 1 月分の当該被保険者に関する保険料は徴収されない。
育児休業等を開始した日の属する月と育児休業等が終了する日の翌日が属する月とが 異なる 場合に該当します。
育児休業等を開始した日(=令和 5 年 10 月 1 日)の属する月(=令和 5 年 10 月)から育児休業等が終了する日の 翌日 (=令和6年1月 1 日)が属する月の 前月 までの月(=令和 5 年 12 月)までの保険料が免除されます。
令和 6 年 1 月分の当該被保険者に関する保険料は「徴収されます」。
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厚生年金保険法「事後重症の障害厚生年金」
「障害厚生年金」は、「初診日」「保険料納付要件」「障害認定日」の 3 つの要件を満たした場合、障害認定日に受給権が発生します。
「初診日」、「保険料納付要件」を満たしていても、障害認定日に障害等級1~3級に該当しない場合は、障害厚生年金の受給権は発生しません。
ただし、障害認定日の後 65 歳に達する日の前日までに障害等級に該当した場合は事後重症の障害厚生年金の請求ができます。事後重症の障害厚生年金は請求によって受給権が発生します。
① 疾病にかかり、又は負傷し、かつ、その傷病に係る 初診日 において被保険者であった者であって、 障害認定日 において 障害等級 (1~3級)に該当する程度の障害の状態になかったものが、 同日後 65 歳に達する日の前日までの間 において、その傷病により 障害等級に該当する程度の障害の状態に該当 するに至ったときは、その者は、 その期間内に 障害厚生年金の支給を請求することができる。
② 保険料納付要件を満たしていること
➂ 請求があったときは、その請求をした者に障害厚生年金を支給する。
過去問を解きながらポイントを確認しましょう
厚生年金保険法第 47 条の2によると、疾病にかかり、又は負傷し、かつ、その傷病に係る初診日において被保険者であった者であって、障害認定日において同法第 47 第2項に規定する障害等級 ( 以下「障害等級」という。 ) に該当する程度の障害の状態になかったものが、同日後 < A > までの間において、その傷病により障害の状態が悪化し、障害等級に該当する程度の障害の状態に該当するに至ったときは、その者は、その期間内に障害厚生年金の支給を請求することができる。なお、障害厚生年金に係る保険料納付要件は満たされているものとする。
< A > 65 歳に達する日の前日
事後重症の障害厚生年金は、 65 歳に達する日の前日までに請求しなければならない。
事後重症の障害厚生年金は、 障害認定日後 65 歳に達する日の前日まで の間に障害等級に該当する程度の障害の状態に該当 + その期間内( 65 歳に達する日の前日まで) に請求することが条件です。
事後重症の障害厚生年金の対象は、障害等級1級及び2級のみである。
事後重症の障害厚生年金は、障害等級1級及び2級だけでなく、「3級」も対象です。
いわゆる事後重症による障害厚生年金について、障害認定日に障害等級に該当しなかった者が障害認定日後 65 歳に達する日の前日までに当該傷病により障害等級3級に該当する程度の障害の状態となり、初診日の前日において保険料納付要件を満たしている場合は、 65 歳に達した日以後であっても障害厚生年金の支給を請求できる。
65 歳に達した日以後は、事後重症による障害厚生年金は請求できません。
傷病に係る初診日に厚生年金保険の被保険者であった者が、障害認定日において障害等級に該当する程度の障害の状態になかったが、その後 64 歳のときにその傷病により障害等級に該当する程度の障害の状態に該当するに至った場合、その者が支給繰上げの老齢厚生年金の受給権者であるときは、障害厚生年金の支給を請求することはできない。
支給繰上げの老齢厚生年金の受給権者であるときは、 64 歳であったとしても、事後重症による障害厚生年金の支給を請求することはできません。
(法附則第 16 条の3第 1 項)
厚生年金保険法第 47 条の2に規定される事後重症による障害厚生年金は、その支給が決定した場合、請求者が障害等級に該当する障害の状態に至ったと推定される日の属する月の翌月まで遡って支給される。
事後重症による障害厚生年金は、「請求した日の属する月の翌月」から支給されます。
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→ https://youtu.be/YVv2KR8dMSU?si=JzCBFLvthKMUrSWY
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健康保険の被保険者の保険料額は、次のように計算します。
( 1 )介護保険第2号被保険者の被保険者(介護保険料額を合わせて計算します)
一般保険料額 + 介護保険料額
( 2 )介護保険第2号被保険者ではない被保険者
・一般保険料額→(標準報酬月額及び標準賞与額)×一般保険料率
・介護保険料額→(標準報酬月額及び標準賞与額)×介護保険料率
※一般保険料率とは、「基本保険料率」と「特定保険料率」とを合算した率のことです。
各年度において保険者が納付すべき
前期高齢者納付金 等の額及び 後期高齢者支援金 等の額並びに流行初期医療確保拠出金等の額 ( 協会が管掌する健康保険及び日雇特例被保険者の保険の場合は国庫補助額を控除した額 ) の合算額 ( 前期高齢者交付金がある場合は、これを控除した額 )
・基本保険料率は一般保険料率から特定保険料率を引いた率
「一般保険料率」の決定などのルールを条文で読んでみましょう
① 全国健康保険協会(以下「協会」という)が管掌する健康保険の被保険者に関する一般保険料率は、 1,000 分の 30 から 1,000 分の 130 までの範囲内において、 支部被保険者 ( 各支部の都道府県に所在する適用事業所に使用される被保険者及び当該都道府県の区域内に住所又は居所を有する任意継続被保険者をいう。 ) を単位として 協会が決定 するものとする。
② 支部被保険者を単位として決定する一般保険料率 ( 以下「 都道府県単位保険料率 」という。 ) は、当該支部被保険者に適用する。
⑤ 協会は、 2年ごとに 、翌事業年度以降の5年間についての協会が管掌する健康保険の被保険者数及び総報酬額の見通し並びに保険給付に要する費用の額、保険料の額 ( 各事業年度において財政の均衡を保つことができる保険料率の水準を含む。 ) その他の 健康保険事業の収支の見通しを作成し、公表する ものとする。
⑥ 協会が都道府県単位保険料率を変更しようとするときは、あらかじめ、 理事長が 当該変更に係る 都道府県に所在する支部の支部長の意見を聴いた上 で、 運営委員会の議 を経なければならない。
⑦ 支部長は、意見を求められた場合のほか、都道府県単位保険料率の変更が必要と認める場合には、あらかじめ、当該支部に設けられた評議会の意見を聴いた上で、理事長に対し、当該都道府県単位保険料率の変更について意見の申出を行うものとする。
⑧ 協会が 都道府県単位保険料率を変更 しようとするときは、 理事長は 、その変更について 厚生労働大臣の認可 を受けなければならない。
⑨ 厚生労働大臣は 、認可をしたときは、遅滞なく、その旨を 告示 しなければならない。
⑩ 厚生労働大臣は 、都道府県単位保険料率が、当該都道府県における健康保険事業の収支の均衡を図る上で不適当であり、協会が管掌する健康保険の事業の健全な運営に支障があると認めるときは、協会に対し、相当の期間を定めて、当該都道府県単位保険料率の変更の認可を申請すべきことを命ずることができる。
⑪ 厚生労働大臣は、 協会が期間内に変更の認可の申請をしないときは、 社会保障審議会の議 を経て、当該都道府県単位保険料率を変更することができる。
⑬ 健康保険組合が管掌する健康保険の被保険者に関する一般保険料率は、 1,000 分の 30 から 1,000 分の 130 までの 範囲内において、決定するものとする。
健康保険組合が管掌する健康保険の 一般保険料率を変更 しようとするときは、理事長は、その変更について 厚生労働大臣の認可 を受けなければならない。
全国健康保険協会(以下「協会」という。)が都道府県単位保険料率を変更しようとするときは、あらかじめ、協会の理事長が当該変更に係る都道府県に所在する協会支部の支部長の意見を聴いたうえで、運営委員会の議を経なければならない。その議を経た後、協会の理事長は、その変更について厚生労働大臣の認可を受けなければならない。
この問題のキーワードを穴埋めで確認しましょう。
全国健康保険協会が都道府県単位保険料率を変更しようとするときは、あらかじめ、協会の 理事長が 当該変更に係る都道府県に所在する協会支部の 支部長の意見 を聴いたうえで、 < A > の議を経なければならない。その議を経た後、協会の理事長は、その変更について < B > を受けなければならない。
解答→< A >運営委員会 < B >厚生労働大臣の認可
(法第 160 条第 6 項、第 8 項)
厚生労働大臣は、都道府県単位保険料率が、当該都道府県における < A > を図る上で不適当であり、全国健康保険協会が管掌する健康保険の事業の健全な運営に支障があると認めるときは、全国健康保険協会に対し、相当の期間を定めて、当該都道府県単位保険料率の変更を申請すべきことを命ずることができる。厚生労働大臣は、全国健康保険協会が上記の期間内に申請をしないときは、 < B > の議を経て、当該都道府県単位保険料率を変更することができる。
< A > 健康保険事業の収支の均衡
(法第 160 条第 11 項)
※社会保障審議会は、 厚生労働大臣の諮問 に応じて社会保障に関する重要事項の調査審議などを行う機関です。
協会は、2年ごとに、翌事業年度以降の5年間についての協会が管掌する健康保険の被保険者数及び総報酬額の見通し並びに保険給付に要する費用の額、保険料の額 ( 各事業年度において財政の均衡を保つことができる保険料率の水準を含む。 ) その他の健康保険事業の収支の見通しを作成し、厚生労働大臣に届け出るものとする。
「厚生労働大臣に届け出る」ではなく、「公表するものとする」です。
ポイントを穴埋めで確認しましょう。
協会は、< A >ごとに、翌事業年度以降の< B >についての協会が管掌する健康保険の被保険者数及び総報酬額の見通し並びに保険給付に要する費用の額、保険料の額 ( 各事業年度において財政の均衡を保つことができる保険料率の水準を含む。 ) その他の健康保険事業の< C >を作成し、< D >ものとする。
<解答>→ < A >2年 < B >5年間 < C >収支の見通し < D >公表する
健康保険組合が管掌する健康保険の被保険者に関する一般保険料率は、 1,000 分の 30 から 1,000 分の 130 までの範囲内において、決定する。健康保険組合が一般保険料率を変更しようとするときは、理事長は、社会保障審議会の議を経てその変更について厚生労働大臣の認可を受けなければならない。
「社会保障審議会の議を経て」が誤りです。社会保障審議会は厚生労働大臣の諮問に応じる機関です。
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合格された方、おめでとうございます!
(合格のご報告いただきました皆様、ありがとうございます)
素晴らしい結果を出されたこと、本当に素晴らしいです!
もう一度頑張る方、来年初めて受験される方、どうしようか迷っている方
こちらのチャンネル・ホームページでは、問題の解き方を中心にお話ししています。
問題が解けるようになると、格段に勉強が楽しくなります。
どんどん問題を解いて、問題に慣れて、受験勉強も楽しみましょう。
被保険者証が廃止になり、保険診療等は、マイナ保険証(健康保険証利用登録をしたマイナンバーカード)によって受けることになります。
なお、マイナンバーカードによりオンライン資格確認を受けることができない状況にある者については、医療機関等で資格確認を受けるための「資格確認書」を、書面又は電磁的方法により提供することとなっています。
★マイナンバーカードの IC チップ等によって、オンラインで資格情報の確認ができる仕組みのことをオンライン資格確認(電子資格確認)といいます。
電子資格確認を受けることができない状況にあるときの条文を読んでみましょう
法第 51 条の3(被保険者の資格の確認に必要な書面の交付等 )
① 被保険者又はその被扶養者が 電子資格確認を受けることができない状況にある ときは、当該被保険者は、厚生労働省令で定めるところにより、保険者に対し、当該状況にある被保険者若しくはその被扶養者の資格に係る情報として厚生労働省令で定める事項を記載した 書面の交付 又は当該事項の 電磁的方法 ( 電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であって厚生労働省令で定めるものをいう。 ) による提供 を 求めることができる 。この場合において、当該保険者は、厚生労働省令で定めるところにより、速やかに、当該書面の交付の求めを行った被保険者に対しては当該書面を交付するものとし、当該電磁的方法による提供の求めを行った被保険者に対しては当該事項を電磁的方法により提供するものとする。
② 書面の交付を受け、若しくは電磁的方法により同項の厚生労働省令で定める事項の提供を受けた被保険者又はその被扶養者は、 当該書面又は当該事項を厚生労働省令で定める方法により表示したものを提示することにより 、法第 63 条第 3 項(療養の給付)等について被保険者であることの確認を受けることができる。
資格確認書の書面による交付又は電磁的方法による提供を求める被保険者 ( 以下本肢において「申請者」という。 ) は、申請者の氏名及び被保険者等記号・番号又は個人番号等を記載した申請書を保険者に提出して、その交付又は提供を申請しなければならない。この場合において、当該申請書の提出は、申請者が任意継続被保険者である場合を除き、事業主を経由して行うが、災害その他やむを得ない事情により、事業主を経由して行うことが困難であると保険者が認めるときは、事業主を経由することを要しない。
・資格確認書の書面による交付又は電磁的方法による提供を求める場合
・申請者は申請書を保険者に提出して、その交付又は提供を申請します。
・申請書の提出は、申請者が 任意継続被保険者である場合を除き 、 事業主を経由 して行います。
・災害その他やむを得ない事情により、事業主を経由して行うことが困難であると保険者が認めるときは、事業主を経由しなくてもよい。
則第 47 条第 2 項、 5 項、 6 項、 8 項
② 保険者は、資格確認書の書面による交付又は電磁的方法による提供の申請があったときは、申請者に対し、法第 51 条の3第1項に規定する書面であって複製等を防止し、若しくは抑止するための措置その他の必要な措置を講じたものを交付し、又は当該事項を電磁的方法により提供しなければならない。この場合において、当該書面又は当該電磁的方法により提供されたもの ( 以下「 資格確認書 」という。 ) の 有効期限 は、交付又は提供の日から起算して 5年を超えない範囲内 において保険者が定めるものとする。
⑤ 保険者は、申請者 ( 任意継続被保険者を除く。 ) に資格確認書を交付しようとするときは、これを 事業主に送付しなければならない 。ただし、保険者が支障がないと認めるときは、これを申請者に送付することができる。
⑥ 資格確認書の送付があったときは、事業主は、遅滞なく、これを申請者(任意継続被保険者を除く。)に送付しなければならない。
⑧ 保険者は、申請者 ( 任意継続被保険者に限る 。 ) に資格確認書を交付しようとするときは、これを申請者 ( 任意継続被保険者に限る 。 ) に送付しなければならない。
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社会保険に関する一般常識「高齢者医療確保法」
「後期高齢者医療」では、 高齢者の疾病、負傷又は死亡 に関して必要な給付を行います。
事務を処理するため、後期高齢者医療広域連合が設けられています。
市町村は、 後期高齢者医療の事務 ( 保険料の徴収 の事務及び被保険者の便益の増進に寄与するものとして政令で定める事務を 除く 。)を処理するため、 都道府県の区域ごと に当該区域内の すべての市町村が加入する 広域連合(以下「後期高齢者医療広域連合」という。)を設けるものとする。
※保険料徴収などの窓口業務は、地域住民の身近な存在である 市町村 が担います。
後期高齢者医療広域連合、都道府県及び市町村(特別区を含む。)は、後期高齢者医療に関する収入及び支出について、政令で定めるところにより、特別会計を設けなければならない。
後期高齢者医療広域連合及び市町村 (特別区を含む。)は、後期高齢者医療に関する収入及び支出について、政令で定めるところにより、特別会計を設けなければならない。
後期高齢者医療の制度の運営は広域化を図るため、後期高齢者医療広域連合が事務を処理しますが、保険料徴収などの窓口業務は身近な市町村が行っています。
後期高齢者医療広域連合及び市町村は、特別会計を設けなければなりません。
後期高齢者医療広域連合が行う後期高齢者医療の被保険者は、後期高齢者医療広域連合の区域内に住所を有する 75 歳以上の者のみとされる。
後期高齢者医療広域連合が行う後期高齢者医療の被保険者は、 75 歳以上の者のみではありません。
次の各号のいずれかに該当する者は、後期高齢者医療広域連合が行う後期高齢者医療の被保険者とする。
( 1 ) 後期高齢者医療広域連合の区域内に住所を有する 75 歳以上 の者
( 2 ) 後期高齢者医療広域連合の区域内に住所を有する 65 歳以上 75 歳未満 の者であって、厚生労働省令で定めるところにより、政令で定める程度の 障害の状態 にある旨の当該 後期高齢者医療広域連合の認定 を受けたもの
高齢者医療確保法第 109 条によると、普通徴収の方法によって徴収する保険料の納期は、後期高齢者医療広域連合の条例で定める。
後期高齢者医療広域連合ではなく、「市町村」の条例で定めます。
保険料の徴収の事務は「市町村」が担うことに注意しながら条文を読んでみましょう。
市町村は 、後期高齢者医療に要する費用(財政安定化基金拠出金、特別高額医療費共同事業に要する費用に充てるための拠出金及び出産育児支援金並びに感染症の予防及び流行初期医療確保拠出金等の納付に要する費用を含む。)に充てるため、 保険料を徴収しなければならない。
市町村は 、後期高齢者医療広域連合が行う後期高齢者医療に要する費用に充てるため、 後期高齢者医療広域連合に対し 、後期高齢者医療広域連合の規約で定めるところにより、第 99 条第1項及び第2項の規定による繰入金並びに保険料その他この章の規定による 徴収金(市町村が徴収するものに限る。) を納付するものとする。
保険料の賦課期日は、当該年度の初日とする。
※保険料の徴収の方法には、「特別徴収」=年金から天引きする方法と「普通徴収」=個別に納付する方法があります。
① 被保険者は、市町村がその者の保険料を普通徴収の方法によって徴収しようとする場合においては、当該保険料を納付しなければならない。
② 世帯主 は、市町村が当該世帯に属する被保険者の保険料を普通徴収の方法によって徴収しようとする場合において、当該保険料を 連帯して納付する義務 を負う。
➂ 配偶者の一方 は、市町村が被保険者たる他方の保険料を普通徴収の方法によって徴収しようとする場合において、当該保険料を 連帯して納付する義務 を負う。
普通徴収の方法によって徴収する保険料の納期は、 市町村の条例 で定める。
高齢者医療確保法第 111 条によると、後期高齢者医療広域連合は、条例で定めるところにより、特別の理由がある者に対し、保険料を減免し、又はその徴収を猶予することができる。
高齢者医療確保法第 111 条によると、 後期高齢者医療広域連合 は、 条例 で定めるところにより、特別の理由がある者に対し、保険料を減免し、又はその徴収を猶予することができるとされています。
後期高齢者医療広域連合が行う後期高齢者医療の被保険者は、当該後期高齢者医療広域連合の区域内に住所を有しなくなった日に他の後期高齢者医療広域連合の区域内に住所を有するに至ったときは、その日の翌日から、その資格を喪失する。
その日の翌日からではなく、「その日」からその資格を喪失します。
後期高齢者医療の被保険者の資格喪失の時期について条文を読んでみましょう。
① 後期高齢者医療広域連合が行う後期高齢者医療の被保険者は、当該後期高齢者医療広域連合の区域内に 住所を有しなくなった日 若しくは第 50 条第2号の状態( 65 歳以上 75 歳未満で障害の状態にある旨の当該後期高齢者医療広域連合の認定を受けた)に該当しなくなった日又は第 51 条第2号に掲げる者(後期高齢者医療の適用除外とすべき特別の理由がある者)に該当するに至った日の 翌日 から、その資格を喪失する。
ただし、当該後期高齢者医療広域連合の区域内に 住所を有しなくなった日に他の後期高齢者医療広域連合の区域内に住所を有するに至った ときは、 その日から 、その資格を喪失する。
② 後期高齢者医療広域連合が行う後期高齢者医療の被保険者は、第 51 条第1号(生活保護法による保護を受けている世帯(その保護を停止されている世帯を除く。)に属する者)に該当するに至った日から、その資格を喪失する。
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→ https://youtu.be/nFogvMJbX4k?si=RS2semPK_stDG47i
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外国人雇用に関する問題を解いてみましょう。
「外国人雇用実態調査(厚生労働省)」からの出題です。
外国人常用労働者(雇用保険被保険者数5人以上事業所)は約 160 万人となっており、産業別にみると、「製造業」が最も多くなっている。
「外国人労働者(雇用保険被保険者数5人以上事業所)は約 160 万人。産業別にみると、「製造業」が最も多い。次いで、「サービス業(他に分類されないもの)」、「卸売業,小売業」、「建設業」となっています。
(令和5年外国人雇用実態調査(厚生労働省))
外国人常用労働者の国籍・地域をみると、中国(香港、マカオ含む)が最も多く、次いで「ベトナム」、「フィリピン」の順となっている。
「外国人労働者の国籍・地域をみると、 ベトナムが最も多く 、次いで「中国(香港、マカオ含む)」、「フィリピン」の順となっています。
(令和5年外国人雇用実態調査(厚生労働省))
外国人常用労働者の職業をみると、「専門的・技術的職業従事者」が最も多く、次いで「生産工程従事者」、「サービス職業従事者」の順となっている。
外国人労働者の職業をみると、 生産工程従事者が最も多く 、次いで「専門的・技術的職業従事者」、「サービス職業従事者」の順となっています。
(令和5年外国人雇用実態調査(厚生労働省))
外国人労働者を雇用する理由(事業所計)をみると、「日本人と同等またはそれ以上の活躍を期待して」が最も多く、次いで「労働力不足の解消・緩和のため」、「事業所の国際化、多様性の向上を図るため」、「日本人にはない知識、技術の活用を期待して」の順となっている。
外国人労働者を雇用する理由をみると、 「労働力不足の解消・緩和のため」が最も多く 、次いで「日本人と同等またはそれ以上の活躍を期待して」、「事業所の国際化、多様性の向上を図るため」、「日本人にはない知識、技術の活用を期待して」の順となっています。
(令和5年外国人雇用実態調査(厚生労働省))
外国人労働者の雇用に関する課題(事業所計)をみると、「在留資格申請等の事務負担が面倒・煩雑」が最も多く、次いで「日本語能力等のためにコミュニケーションが取りにくい」、「在留資格によっては在留期間の上限がある」、「文化、価値観、生活習慣等の違いによるトラブルがある」の順となっている。
外国人労働者の雇用に関する課題をみると、 「日本語能力等のためにコミュニケーションが取りにくい」が最も多く 、次いで「在留資格申請等の事務負担が面倒・煩雑」、「在留資格によっては在留期間の上限がある」、「文化、価値観、生活習慣等の違いによるトラブルがある」の順となっています。
(令和5年外国人雇用実態調査(厚生労働省))
★なお、令和 7 年に出題された問題は「令和 5 年外国人雇用実態調査」からですが、令和 7 年 8 月 29 日に「令和 6 年外国人雇用実態調査」の結果が厚生労働省から公表されています。
令和 6 年外国人雇用実態調査のポイントも確認しましょう。
・<外国人労働者数(雇用保険被保険者数5人以上事業所)>
約 182 万人(前年約 160 万人)。産業別にみると、「 製造業 」が最も多く、次いで、「サービス業(他に分類されないもの)」、「卸売業,小売業」、「建設業」の順
・<外国人労働者を雇用する理由>
「 労働力不足の解消・緩和のため 」が最も多く、次いで「日本人と同等またはそれ以上の活躍を期待して」、「事業所の国際化、多様性の向上を図るため」、「日本人にはない知識、技術の活用を期待して」の順
・<外国人労働者の雇用に関する課題>
「 日本語能力等のためにコミュニケーションが取りにくい 」が最も多く、次いで「在留資格申請等の事務負担が面倒・煩雑」、「在留資格によっては在留期間の上限がある」、「文化、価値観、生活習慣等の違いによるトラブルがある」の順
「 ベトナム」 が最も多く、次いで中国(香港、マカオ含む)、フィリピンの順
「生産工程従事者」 が最も多く、次いで専門的・技術的職業従事者、サービス職業従事者の順
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→ https://youtu.be/RRBWPQLGZDg?si=9w8-r0MsY45bN22y
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毎週日曜日はYouTube総集編です!
毎週日曜日は総集編をお届けします。
今回は、令和7年9月22日から27日までの動画の総集編です。
まとめて見ることができますので、ご活用ください。
・老齢厚生年金に加給年金額が加算される要件(厚生年金保険法)
・ 厚生年金の年金額の計算(給付乗率の引上げと300月保障)(厚生年金保険法)
・ 賃金の非常時払(非常時の出費のために)(労働基準法)
・労使協定の協定当事者の要件(労働基準法)
・ 労災保険の適用について(労災保険法)
・ 基本手当の所定給付日数・受給期間の総合問題(雇用保険法)
YouTubeはこちらからどうぞ!
→ https://youtu.be/HkAaK8Zhats?si=_fiUrQMvlFPOy6xM
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雇用保険法「基本手当の受給期間」
基本手当の「受給期間」についてみていきます。
受給期間の原則は、1年ですが、所定給付日数が 330 日の場合は「 1 年 +30 日」、 360 日の場合は「 1 年 +60 日」となります。
また、基本手当の所定給付日数は、「算定基礎期間」、「離職理由」、「年齢」などによって決まります。
次の①から⑤の過程を経た者の⑤の離職時における基本手当に係る受給期間の限度として正しいものはどれか。
なお、当該者は適用事業所X及び適用事業所Yでその他欠勤・休職がなかったものとする。
① 20 歳0月で適用事業所Xに雇用され、初めて一般被保険者となった。
② 育児休業給付金の支給に係る休業を 31 歳0月から 12 月間取得し、更に 34 歳0月から 12 月間取得し、その後職場復帰した。
➂ 39 歳0月で適用事業所Xを離職した。
④ 失業等給付を受給せず 39 歳2月で一般被保険者として適用事業所Yに雇用された。
⑤ 適用事業所Yの移転により、通勤することが困難になったため 45 歳 8 月で離職した。なお、適用事業所Yの離職時、その者は雇用保険法第 22 条第 2 項が定める就職が困難なものでなく、職業に就くことができる状態にあった。
① 20 歳0月で適用事業所Xに雇用され、初めて一般被保険者となった。
② 育児休業給付金の支給に係る休業を 31 歳0月から 12 月間取得し、更に 34 歳0月から 12 月間取得し、その後職場復帰した。
→「 育児休業給付金 又は 出生時育児休業給付金 の支給を受けたことがある者については、これらの給付金の支給に係る休業の期間」は、 算定基礎期間から除外 されます。
➂ 39 歳0月で適用事業所Xを離職した。
④ 失業等給付を受給せず 39 歳2月で一般被保険者として適用事業所Yに雇用された。 → 適用事業所XとYの間が 1 年以内 で、かつ 失業等給付を受給していない ので、 XとYの被保険者であった期間は 通算 されます 。
⑤ 適用事業所Yの移転により、通勤することが困難になったため 45 歳 8 月で離職した。
→ 「事業所の移転により、通勤することが困難となったため離職した者」となり、 特定受給資格者 に該当します。
なお、適用事業所Yの離職時、その者は雇用保険法第 22 条第 2 項が定める就職が困難なものでなく、職業に就くことができる状態にあった。
→ 「職業に就くことができる状態」ですので、妊娠、出産、育児等の理由で引き続き 30 日以上職業に就くことができない場合の受給期間の延長の対象にはなりません。
・算定基礎期間は、Xの被保険者であった期間( 19 年- 2 年(育休)= 17 年)+Yの被保険者であった期間( 6 年 6 か月)= 23 年 6 か月です。
・離職時の年齢が 45 歳以上 60 歳未満で、算定対象期間が 20 年以上の特定受給資格者ですので、所定給付日数は 330 日です。
・受給期間は 1 年と 30 日です。
(法第 20 条、第 22 条、第 23 条、則第 35 条)
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労災保険は、労働者を使用する事業に適用されます。
① 労災保険法においては、 労働者を使用する 事業を適用事業とする。
② 国の直営事業及び官公署の事業 (労働基準法別表第一に掲げる事業を除く。)については、この法律は、適用しない。
今回は、「出向の場合」、「労働者派遣の場合」、「就労継続支援を行う事業場の場合」、「インターンシップの実習」、「公立小学校教諭に臨時的任用された場合」の労災保険の適用をみていきます。
出向元事業に雇用される労働者が、その雇用関係を存続したまま、出向元事業主の命により出向先事業の業務に従事する在籍型出向の場合、当該労働者に係る労災保険給付は、常に出向先事業に係る保険関係によるものとされている。
「常に出向先事業に係る保険関係による」が誤りです。
出向労働者に係る保険関係が、出向元事業と出向先事業とのいずれにあるかは、出向の目的及び出向元事業主と出向先事業主とが当該出向労働者の 出向につき行なった契約 ならびに出向先事業における 出向労働者の労働の実態 等に基づき、当該 労働者の労働関係の所在を判断して、決定 することとされています。
( 昭和 35.11.2 基発第 932 号 )
派遣労働者に係る労災保険給付は、常に派遣元事業に係る保険関係によるものとされている。
労災保険は、労働者を使用する事業(=「労働契約関係」にある事業)を適用事業とします。そのため、派遣労働者については、労働契約関係にある「派遣元事業主」が労災保険の適用事業となります。
(昭 61.6.30 基発 383 号)
障害者総合支援法に基づく就労継続支援を行う事業場で就労する障害者は、雇用契約の締結の有無にかかわらず、労災保険法が適用される。
障害者総合支援法に基づく就労継続支援を行う事業場で就労する障害者で、「雇用契約が有る」場合は労働基準法上の労働者ですので、労災保険が適用されます。しかし、「雇用契約が無い」場合は労災保険法は適用されません。
( 平 18.10.2 障障発第 1002003 号 )
インターンシップにおいての実習は、見学や体験的なものであることを原則としていることから、当該実習に参加する学生に労災保険法が適用されることはない。
インターンシップの実態によっては、労災保険が適用されることがあります。
一般に、インターンシップにおいての実習は、見学や体験的なものであり、使用者から業務に係る指揮命令を受けていると解されないなど使用従属関係が認められない場合には、労働基準法第9条の労働者に該当しません。
しかし、直接生産活動に従事するなど当該作業による利益・効果が当該事業場に帰属し、かつ、事業場と学生との間に使用従属関係が認められる場合には、当該学生は労働者に該当するものと考えられますので、労災保険が適用されます。
(平 9.9.18 基発第 636 号)
育児休業を取得する公立小学校教諭の業務を処理するために、当該育児休業請求に係る期間を任期の限度として臨時的任用された者には、その勤務の態様にかかわらず、労災保険法が適用される。
非現業部分の地方公務員には「地方公務員災害補償法」、非常勤職員には、原則として、地方公務員災害補償法に基づいて定められる災害補償の条例が適用されます。
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使用者が労働者に時間外労働・休日労働をさせる場合は、労使協定の締結と届出が必要です。
労働基準法第 36 条に定められている労使協定を 36 協定といいます。
第 36 条を読んでみましょう。
使用者は、当該事業場に、 労働者の過半数で組織する労働組合 がある場合においてはその労働組合、 労働者の過半数で組織する労働組合がない 場合においては 労働者の過半数を代表する者 との 書面による協定 をし、これを 行政官庁に届け出た場合 においては、労働時間又は休日に関する規定にかかわらず、その協定で定めるところによって 労働時間を延長し、又は休日に労働させることができる 。
労使協定の労働者側の当事者は、「労働者の過半数で組織する労働組合がある場合はその労働組合」、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合は、「労働者の過半数を代表する者」です。
今回は、協定当事者になる要件などをみていきます。
労働基準法第 36 条第 1 項等に定める労働基準法上の労使協定を締結する労働者側の当事者は、当該事業場に労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者とされており、労働者の過半数を代表する者の選出は、必ず投票券等の書面を用いた労働者による投票によって行わなければならない。
労働者の過半数を代表する者の選出は、「法に規定する協定等をする者を選出することを明らかにして実施される 投票、挙手等の方法 による手続により選出された者であって、 使用者の意向に基づき選出されたものでない こと。」と規定されています。
「使用者の意向に基づき選出されたものでない」ことがポイントですので、投票券等の書面を用いた方法に限定されません。
(則第 6 条の 2 第 1 項第 2 号)
労働基準法第 41 条第 2号 に定めるいわゆる管理監督者に当たる者であっても、労働基準法第 9 条に定める労働者に該当し、当該事業場の管理監督者以外の労働者によって選出された場合には、労働基準法第 36 条第 1 項等に定める労働基準法上の労使協定を締結する労働者側の当事者である過半数を代表する者になることができる。
管理監督者は労働者代表になることはできません。
労働者の過半数代表者は、「法第 41 条第2号に規定する監督又は管理の地位にある者でないこと。」という要件が規定されています。
(則第 6 条の 2 第 1 項第1号)
協定当事者である「労働者の過半数を代表する者」の「労働者」の範囲には、労働基準法第 41 条第 2 号の「管理監督者」、同条第 3 号の「監視、断続的労働従事者で行政官庁の許可を受けた者」、満 18 歳に満たない者などのような、時間外労働又は休日労働を考える余地のない者を含む全ての労働者と解すべきであるとされている。
36 協定は、時間外労働又は休日労働の対象となる労働者の過半数の意思を問うためものではなく、「当該事業に使用されている すべての労働者の過半数の意思を問うため のもの」と解釈されています。そのため、「労働者」の範囲には、「管理監督者」、「監視、断続的労働従事者で行政官庁の許可を受けた者」、満 18 歳に満たない者などの時間外労働又は休日労働を考える余地のない者も含まれます。
(昭 45.1.18 45 基収 6206 号)
協定当事者である使用者は、労働基準法第 10 条の「使用者」であるから、各事業場の長ではなく、株式会社の社長自らが協定当事者となることも可能である。
三六協定は、それぞれの事業場ごとに締結します。しかし、協定当事者については、各事業場の長ではなく、株式会社の社長自らが協定当事者となることも可能であると解されています。
(昭 24.2.9 基収第 4234 号)
法人の役員を含む全従業員により構成されており、その目的・活動内容に照らし労働組合とは認められない親睦団体の代表者が自動的に協定を締結したにすぎない場合、当該代表者は、「労働者の過半数を代表する者」に当たらないとされている。
親睦団体の代表者が自動的に協定を締結したとしても、その代表者は 36 協定を締結するために選任されたわけではないので、「労働者の過半数を代表する者」に当たりません。
(参照:厚生労働省ホームページ)
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「賃金の非常時払」とは、例えば、労働者が予期せぬ災害等で出費が必要となった場合に、賃金の支払期日前に賃金の支払を請求できる制度です。ただし、対象になるのは「既往の労働に対する賃金」です。
法第 25 条 ( 非常時払 )
使用者は、 労働者が出産、疾病、災害その他厚生労働省令で定める 非常の場合 の費用に充てるために請求する場合においては、 支払期日前であっても 、 既往の労働 に対する賃金を支払わなければならない。
則第9条 法第 25 条に規定する非常の場合は、次に掲げるものとする。
( 1 ) 労働者の収入によって生計を維持する者 が 出産 し、 疾病 にかかり、又は 災害 をうけた場合
( 2 ) 労働者又はその収入によって生計を維持する者が 結婚し、又は死亡 した場合
( 3 ) 労働者又はその収入によって生計を維持する者がやむを得ない事由により 1週間以上にわたって帰郷 する場合
労働基準法第 25 条により労働者が非常時払を請求しうる事由は、労働者本人に係る出産、疾病、災害に限られず、その労働者の収入によって生計を維持する者に係る出産、疾病、災害も含まれる。
「非常時」とは、「出産」、「疾病」、「災害」、「結婚」、「死亡」、「やむを得ない事由により 1 週間以上にわたって帰郷する場合」です。
「労働者本人」だけでなく、「その労働者の収入によって生計を維持する者」に係る事由も対象です。
労働基準法第 25 条により労働者が非常時払を請求しうる事由には、「労働者の収入によって生計を維持する者」の出産、疾病、災害も含まれるが、「労働者の収入によって生計を維持する者」とは、労働者が扶養の義務を負っている親族のみに限らず、労働者の収入で生計を営む者であれば、親族でなく同居人であっても差し支えない。
「労働者の収入によって生計を維持する者」とは、労働者が扶養の義務を負っている親族のみならず、 労働者の収入で生計を営む者であれば 、親族でなく同居人であっても差し支えないとされています。
労働基準法第 25 条により労働者が非常時払を請求しうる事由のうち、「疾病」とは、業務上の疾病、負傷をいい、業務外のいわゆる私傷病は含まれない。
「疾病」には、業務上の疾病、負傷だけでなく、業務外のいわゆる私傷病も含まれます。なお、「災害」についても業務上、業務外は問われません。
労働者が労働基準法第 25 条に従い賃金の非常時払を請求する場合には、使用者は、特約のない限り、いまだ労務の提供のない期間に対する賃金も含めて支払期日前に支払う義務を負う。
労働者が非常時払を請求した場合、使用者が支払期日前に支払義務を負うのは、「既往の労働に対する賃金」です。いまだ労務の提供のない期間に対する賃金は、支払う義務はありません。
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厚生年金保険法「報酬比例部分の計算」
厚生年金保険の被保険者は、月々の給与(標準報酬月額)とボーナス(標準賞与額)に応じて、保険料を負担しています。
老齢厚生年金、障害厚生年金、遺族厚生年金の年金額は、「標準報酬月額と標準賞与額」と「被保険者期間(加入期間)」をベースに計算されます。
今回は厚生年金の計算式をみていきます。
※平成 15 年 4 月以降の加入期間についてみていきます。平成 15 年 3 月以前については月収ベースで計算しますので計算式が異なります。
老齢厚生年金の年金額の計算について条文を読んでみましょう。
老齢厚生年金の額は、 被保険者であった全期間 の 平均標準報酬額 の 1,000 分の 5.481 に相当する額に 被保険者期間の月数 を乗じて得た額とする。
被保険者期間の計算の基礎となる 各月の標準報酬月額と標準賞与額 に、 再評価率 を乗じて得た額の総額を、当該被保険者期間の月数で除して得た額をいいます。
<老齢厚生年金の年金額の計算式>
平均標準報酬額× 1000 分の 5.481 ×被保険者期間の月数
・「 1000 分の 5.481 」について
昭和 21 年 4 月 1 日以前に生まれた者は、生年月日に応じて 1000 分 7.308 から 1000 分の 5.562 に引上げます。
・「被保険者期間の月数」について
実際の加入期間で計算します。上限・最低保障はありません。
過去の標準報酬月額や標準賞与額を現在の価値に再評価するための率です。
障害厚生年金の年金額の計算について条文を読んでみましょう
① 障害厚生年金の額は、第 43 条第1項の規定の例(老齢厚生年金の計算式)により計算した額とする。この場合において、当該障害厚生年金の額の計算の基礎となる 被保険者期間の月数が 300 に満たない ときは、これを 300 とする。
② 障害の程度が障害等級の 1級 に該当する者に支給する障害厚生年金の額は、①に定める額の 100 分の 125 に相当する額とする。
・「 1000 分の 5.481 」について
老齢厚生年金のような生年月日による引上げはありません。
・「被保険者期間の月数」について
被保険者期間が 300 月未満の場合は、「 300 月」で計算されます。
遺族厚生年金の年金額の計算について条文を読んでみましょう
遺族厚生年金の額は、次の各号に掲げる区分に応じ、当該各号に定める額とする。ただし、遺族厚生年金の受給権者が当該遺族厚生年金と同一の支給事由に基づく国民年金法による遺族基礎年金の支給を受けるときは、( 1 )に定める額とする。
( 1 ) ( 2 )以外の遺族が遺族厚生年金の受給権を取得したとき
→ 死亡した被保険者又は被保険者であった者の被保険者期間を基礎として第 43 条第1項の規定の例(老齢厚生年金の年金額の計算)により計算した額の 4 分の3 に相当する額。
ただし、 短期要件 に該当することにより支給される遺族厚生年金については、その額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が 300 に満たないときは、これを 300 として計算した額とする。
( 2 ) 老齢厚生年金の受給権を有する配偶者が遺族厚生年金の受給権を取得したとき
→ ( 1 )に定める額 又は次の イ及びロに掲げる額を合算した額 のうち いずれか多い額
イ ( 1 )に定める額に 3分の2 を乗じて得た額
ロ 当該遺族厚生年金の受給権者の老齢厚生年金の額 ( 加給年金額は除く。 ) に 2分の1 を乗じて得た額
短期要件と長期要件で計算式が変わります。
給付乗率( 1000 分の 5.481 )
生年月日による引上げなし(定率)
300 月未満の場合は 300 月保障
老齢厚生年金の額は、被保険者であった全期間の平均標準報酬額 ( 被保険者期間の計算の基礎となる各月の標準報酬月額と標準賞与額に、厚生年金保険法別表の各号に掲げる受給権者の区分に応じてそれぞれ当該各号に定める率 ( 以下「< A >」という。 ) を乗じて得た額の総額を、当該被保険者期間の月数で除して得た額をいう。 ) の 1,000 分の< B >に相当する額に被保険者期間の月数を乗じて得た額とする。
老齢厚生年金の報酬比例部分の年金額を計算する際に、総報酬制導入以後の被保険者期間分については、平均標準報酬額×給付乗率×被保険者期間の月数で計算する。この給付乗率は原則として 1000 分の 5.481 であるが、昭和 36 年 4 月 1 日以前に生まれた者については、異なる数値が用いられる。
生年月日に応じて給付乗率が引き上げられるのは昭和 36 年 4 月 1 日以前ではなく、「昭和 21 年 4 月 1 日以前」に生まれた者です。
障害等級 1 級に該当する者に支給する障害厚生年金の額は、老齢厚生年金の額の計算の例により計算した額(当該障害厚生年金の額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が 300 に満たないときは、これを 300 とする。)の 100 分の 125 に相当する額とする。
障害等級 1 級の障害厚生年金の額は、「老齢厚生年金の額の計算の例により計算した額(平均標準報酬額× 1,000 分の 5.481 ×被保険者期間の月数)× 100 分の 12 5 」 です。
※被保険者期間の月数が 300 未満の場合は 300 で計算します。
障害等級 2 級の障害厚生年金の額は、老齢厚生年金の報酬比例部分の算定式により計算した額となる。ただし、年金額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が 300 に満たないときは、これを 300 として計算する。また、生年月日に応じた給付乗率の引上げは行われない。
障害等級 2 級の障害厚生年金の額は、「平均標準報酬額× 1,000 分の 5.481× 被保険者期間の月数」で計算した額です。被保険者期間の月数が 300 未満のときは、 300 で計算し、生年月日に応じた給付乗率の引上げは行われません。
障害等級 3 級の障害厚生年金には、配偶者についての加給年金額は加算されないが、最低保障額として障害等級 2 級の障害基礎年金の年金額の 3 分の 2 に相当する額が保障されている。
障害等級 3 級の場合は障害基礎年金が支給されないため、 3 級の障害厚生年金には最低保障額が設けられています。最低保障額は、障害等級 2 級の障害基礎年金の年金額の 3 分の 2 ではなく「 4 分の3 」に相当する額です。
ちなみに、配偶者加給年金額は1級と2級の障害厚生年金には加算されますが、 3 級の障害厚生年金には加算されません。
死亡した者が短期要件に該当する場合は、遺族厚生年金の年金額を算定する際に、死亡した者の生年月日に応じた給付乗率の引上げが行われる。
死亡した者が 短期要件 に該当する場合は、給付乗率の引上げは行われません。なお、被保険者期間が 300 月未満の場合は、 300 月で計算されます。
⑦【 H27 年出題】 ※改正による修正あり
保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が 25 年以上である者が死亡したことにより支給される遺族厚生年金の額の計算における給付乗率については、死亡した者が昭和 21 年 4 月 1 日以前に生まれた者であるときは、生年月日に応じた読み替えを行った乗率が適用される。
「保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が 25 年以上である者」の死亡により支給される遺族厚生年金は「長期要件」です。死亡した者が昭和 21 年 4 月 1 日以前生まれの場合は、生年月日に応じ引上げられた乗率が適用されます。
現在 55 歳の自営業者の甲は、 20 歳から 5 年間会社に勤めていたので、厚生年金保険の被保険者期間が5年あり、この他の期間はすべて国民年金の第 1 号被保険者期間で保険料はすべて納付済となっている。もし、甲が現時点で死亡した場合、一定要件を満たす遺族に支給される遺族厚生年金の額は、厚生年金保険の被保険者期間を 300 月として計算した額となる。
問題文の甲は、「保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が 25 年以上である者」に該当し、遺族厚生年金は「長期要件」となります。(短期要件には該当しません。)
長期要件ですので、遺族厚生年金の額の計算については、実際の被保険者期間の5年(60月)で計算され、 300 月の最低保障はありません。
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老齢厚生年金の受給権者に、「 65 歳未満の配偶者 」又は「 子 (18 歳に達する日以後の最初の 3 月 31 日までの間にある子及び 20 歳未満で障害等級の1級若しくは2級に該当する障害の状態にある子に限る。 ) 」がある場合は、老齢厚生年金に加給年金額が加算されます。
今回は、加給年金額が加算される要件をみていきましょう。
老齢厚生年金 ( その年金額の計算の基礎となる 被保険者期間の月数が 240 以上 であるものに限る。 ) の額は、受給権者が その権利を取得した当時 ( その権利を取得した当時、当該老齢厚生年金の額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が 240 未満であったときは、在職定時改定又は退職改定により当該月数が 240 以上となるに至った当時。 ) その者によって 生計を維持していた その者の 65 歳未満の配偶者又は子 ( 18 歳 に達する日以後の最初の 3月 31 日まで の間にある子及び 20 歳未満 で障害等級の 1級若しくは2級 に該当する障害の状態にある子に限る。 ) があるときは、老齢厚生年金の額に加給年金額を加算した額とする。ただし、国民年金法第 33 条の2第1項( 障害基礎年金の子の加算 )の規定により加算が行われている子があるとき ( 当該子について加算する額に相当する部分の全額につき支給を停止されているときを除く。 ) は、その間、当該 子について加算する額に相当する部分の支給を停止する 。
<加給年金額が加算される原則の要件>
・厚生年金保険の 被保険者期間の月数が 240 以上 で計算されている老齢厚生年金の受給権者であること
・受給権者が 「老齢厚生年金の 受給権を取得した当時 」、「生計を維持」 していた 65 歳未満の配偶者又は子 が対象
では、過去問を解いてみましょう
老齢厚生年金(その年金額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が 240 以上であるものに限る。)の受給権者が、受給権を取得した以後に初めて婚姻し、新たに 65 歳未満の配偶者の生計を維持するようになった場合には、当該配偶者に係る加給年金額が加算される。
問題文の場合、配偶者に係る加給年金額は加算されません。
加算の対象になるのは、老齢厚生年金の受給権者が「 その権利を取得した当時 」その者によって生計を維持していたその者の 65 歳未満の配偶者です。
受給権を取得した後で、新たに 65 歳未満の配偶者の生計を維持するようになった場合は、配偶者に係る加給年金額は加算されません。
老齢厚生年金の受給権者が、その受給権を取得した当時、加給年金額の加算の対象となる配偶者及び 1 人の子がいたが、受給権を取得した2年後に第 2 子が誕生した。この場合、当該第 2 子(受給権者によって生計を維持しているものとする。)については加給年金額の加算の対象とはならない。
加給年金額の対象になるのは、老齢厚生年金の受給権者が、その受給権を取得した当時、その者によって生計を維持していたその者の配偶者及び子です。
受給権を取得した2年後に誕生した第 2 子については、加給年金額の加算の対象にはなりません。
被保険者である老齢厚生年金の受給権者は、その受給権を取得した当時、加給年金額の対象となる配偶者がいたが、当該老齢厚生年金の額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が 240 未満であったため加給年金額が加算されなかった。その後、被保険者資格を喪失した際に、被保険者期間の月数が 240 以上になり、当該 240 以上となるに至った当時、加給年金額の対象となる配偶者がいたとしても、当該老齢厚生年金の受給権を取得した当時における被保険者期間が 240 未満であるため、加給年金額が加算されることはない。
老齢厚生年金の受給権を取得した当時における被保険者期間が 240 未満だったとしても、退職改定で被保険者期間の月数が 240 以上になり、 240 以上となるに至った当時、加給年金額の対象となる配偶者がいた場合は、加給年金額が加算されます。
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毎週日曜日はYouTube総集編です!
毎週日曜日は総集編をお届けします。
今回は、令和7年9月15日から20日までの動画の総集編です。
まとめて見ることができますので、ご活用ください。
・ 被扶養者に該当する要件(健康保険法)
・ 不服申立て・審査請求と訴訟との関係(国民年金法)
・ 第30条の4の障害基礎年金の支給停止事由(国民年金法)
・ 保険料納付済期間に含む期間・含まない期間(国民年金法)
・ 中高齢寡婦加算について「死亡した夫の要件」(厚生年金保険法)
・ 厚生年金保険の被保険者資格の取得と喪失(厚生年金保険法)
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厚生年金保険法「資格の取得と喪失」
厚生年金保険の被保険者資格の取得日と喪失日についてみていきます。
例えば、令和 7 年 9 月 19 日に A 社(厚生年金保険の適用事業所)に入社し、同年 11 月 25 日に退職した場合、厚生年金保険の被保険者の資格は令和 7 年 9 月 19 日に取得、同年 11 月 26 日に喪失します。
では、条文を読んでみましょう。
法第 13 条 ( 資格取得の時期 )
① 適用事業所に 使用されるに至った日 若しくはその使用される事業所が 適用事業所となった日 又は 適用除外に該当しなくなった日 に、被保険者の資格を取得する。
② 任意単独被保険者は 、 厚生労働大臣の認可があった日 に、被保険者の資格を取得する。
法第 14 条 ( 資格喪失の時期 )
次の各号のいずれかに該当するに至った日の 翌日 ( 喪失の事実があった日に更に資格を取得するに至った とき、又は第5号( 70 歳に達したとき )に該当するに至ったときは、 その日 ) に、被保険者の資格を喪失する。
( 2 ) その事業所又は船舶に 使用されなくなった とき。
( 3 ) 任意適用事業所の脱退又は任意単独被保険者の資格喪失の認可があったとき。
( 4 ) 適用除外に該当するに至つたとき。
( 5 ) 70 歳に達した とき。
・資格取得は「 当日 」です。
・資格喪失は 原則「翌日」 です。
※同日得喪、 70 歳に達したときは「当日」です。
それでは問題を解いてみましょう
任意単独被保険者は、厚生労働大臣の認可があった日に、被保険者の資格を取得する。
任意単独被保険者は、 厚生労働大臣の 認可があった日 (当日) に、被保険者の資格を取得します。
適用事業所に使用される 70 歳未満の被保険者が 70 歳に達したときは、それに該当するに至った日の翌日に被保険者の資格を喪失する。
70 歳未満の被保険者が 70 歳に達したときは、それに該当するに至った日の「翌日」ではなく「その日」に被保険者の資格を喪失します。
なお、 70 歳に達した日とは、 70 歳の誕生日の前日です。厚生年金保険の被保険者資格は、 70 歳の誕生日の前日に喪失します。
被保険者(高齢任意加入被保険者及び第 4 種被保険者を除く。)は、死亡したときはその日に、 70 歳に達したときはその翌日に被保険者資格を喪失する。
死亡したときは「 その翌日 」に、 70 歳に達したときは「 その日 」に被保険者資格を喪失します。
厚生年金保険の任意単独被保険者となっている者は、厚生労働大臣の認可を受けて、被保険者の資格を喪失することができるが、資格喪失に際しては、事業主の同意を得る必要がある。
任意単独被保険者の資格喪失に際しては、事業主の同意は要りません。
★任意単独被保険者の取得と喪失を整理しましょう。
・厚生労働大臣の認可があった日に取得
(事業主が保険料を半額負担し、納付義務を負うため)
・厚生労働大臣の認可があった日の翌日に喪失
(事業主の負担がなくなるため)
適用事業所である甲に使用されていた被保険者乙は、令和 7 年 4 月 1 日に甲に使用されなくなったが、同日、別の適用事業所である丙に使用されるに至り、被保険者資格の得喪が生じた。この場合、乙の甲での被保険者資格は令和 7 年 4 月 1 日に喪失し、乙は同日に丙での被保険者資格を取得する。
令和 7 年 4 月 1 日に甲を退職した場合、翌日の 4 月2日に資格を喪失するのが原則です。
ただし、同じ日に、別の適用事業所である丙に入社した場合は、甲での被保険者資格は令和 7 年 4 月 1 日に喪失し、同じ日に丙での被保険者資格を取得します。
第 1 号厚生年金被保険者が同時に第 2 号厚生年金被保険者の資格を有するに至ったときは、その日に、当該第 1 号被保険者の資格を喪失する。
法第 18 条の2 ( 異なる被保険者の種別に係る資格の得喪 )
① 第2号厚生年金被保険者、第3号厚生年金被保険者又は第4号厚生年金被保険者は、 同時に、第1号厚生年金被保険者の資格を取得しない 。
② 第1号厚生年金被保険者が同時に第2号厚生年金被保険者、第3号厚生年金被保険者又は第4号厚生年金被保険者の資格を有するに至ったときは、 その日に 、当該 第1号厚生年金被保険者の資格を喪失 する。
問題文のように、第 1 号厚生年金被保険者が同時に第 2 号厚生年金被保険者の資格を有するに至ったときは、 その日 に、当該 第 1 号厚生年金被保険者の資格を喪失 します。
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厚生年金保険法「中高齢寡婦加算」
要件を満たした夫が死亡した場合、妻の遺族厚生年金に 40 歳から 65 歳まで「中高齢寡婦加算」が加算されます。
今回は、「死亡した夫」の要件を見ていきます。
では、条文を読んでみましょう。
① 遺族厚生年金 ( 第 58 条第1項第4号(長期要件) に該当することにより支給されるものであって、その額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が 240 未満 であるものを 除く 。 ) の受給権者である 妻 であって その権利を取得した当時 40 歳以上 65 歳未満 であったもの又は 40 歳に達した当時 当該被保険者若しくは被保険者であった者の 子 で国民年金法第 37 条の2第1項に規定する要件に該当するもの ( 当該被保険者又は被保険者であった者の死亡後に同法第 39 条第3項第2号から第8号までのいずれかに該当したことがあるものを除く。 ) と生計を同じくしていた ものが 65 歳未満 であるときは、遺族厚生年金の額に 遺族基礎年金 の額に 4分の3 を乗じて得た額 ( その額に 50 円未満の端数が生じたときは、これを切り捨て、 50 円以上 100 円未満の端数が生じたときは、これを 100 円に切り上げるものとする。 ) を加算する。
② 中高齢寡婦加算を開始すべき事由又は廃止すべき事由が生じた場合における年金の額の改定は、それぞれ当該事由が生じた月の 翌月から 行う。
★中高齢寡婦加算が加算される妻の条件を確認しましょう。
遺族厚生年金の権利を取得した当時 40 歳以上 65 歳未満 であったもの
②子がいる場合(遺族基礎年金を受けている場合)
40 歳に達した当時 当該被保険者若しくは被保険者であった者の 子と生計を同じくしていた もの(遺族基礎年金を受けている)
→子が 18 歳の年度末等になり、遺族基礎年金が支給されなくなったときから 65 歳になるまで中高齢寡婦加算が加算されます。
★中高齢寡婦加算の額を確認しましょう
遺族基礎年金の額× 4分の3(定額)
★では、死亡した夫の条件を確認しましょう
・遺族厚生年金は「短期要件」と「長期要件」があります。(法第 58 条第 1 項)
① 被保険者 ( 失踪の宣告を受けた被保険者であった者であって、行方不明となった当時被保険者であったものを含む。 ) が、死亡したとき。
② 被保険者であった者が、 被保険者の資格を喪失した後 に 、被保険者であった間に初診日がある傷病 により当該 初診日から起算して5年を経過する日前 に死亡したとき。
③ 障害等級の 1級又は2級 に該当する障害の状態にある 障害厚生年金の受給権者 が、死亡したとき。
④ 保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算 した期間が 25 年以上 である者が、死亡したとき。
★中高齢寡婦加算について死亡した夫の条件を確認しましょう
→ 「第 58 条第1項第4号 (長期要件) に該当することにより支給されるものであって、その額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が 240 未満 であるものを除く。」とされています。
→ 長期要件 で支給される遺族厚生年金の場合は、 死亡した夫の 厚生年金保険の被保険者期間が 240 月以上 あることが条件です。
障害等級2級の障害厚生年金を受給する夫が死亡し、子のいない妻が遺族厚生年金を受給する場合、夫死亡時の妻の年齢によっては、中高齢寡婦加算が行われることがある。ただし、当該死亡した夫の厚生年金保険の被保険者期間の月数が 240 未満である場合は、中高齢寡婦加算は行われない。
遺族厚生年金が短期要件に該当していても、長期要件に該当していても、要件を満たした場合、中高齢寡婦加算が加算されます。
ただし、「長期要件」に該当する場合は、死亡した夫の厚生年金保険の被保険者期間の月数が 240 月以上あることが条件です。
問題文は、「障害等級2級の障害厚生年金を受給する夫の死亡」により支給される遺族厚生年金ですので、「短期要件」です。そのため、死亡した夫の厚生年金保険の被保険者期間の月数が 240 未満であっても 、中高齢寡婦加算が行われます。
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国民年金法「保険料納付済期間」
国民年金法には、「保険料納付済期間」と「保険料免除期間」があります。
年金の受給資格の有無や、受給額の計算に影響します。
今回は、「保険料納付済期間」の定義をみていきましょう。
国民年金法において、「 保険料納付済期間 」とは、 第 1 号被保険者 としての被保険者期間のうち 納付された保険料 ( 第 96 条の規定 (滞納処分)により徴収された保険料 を 含み 、第 90 条の2第1項から第3項までの規定により その一部の額につき納付することを要しないものとされた保険料につきその残余の額が納付又は徴収されたもの を 除く 。 ) に係るもの及び第 88 条の2の規定( 産前産後期間の保険料免除 )により納付することを要しないものとされた保険料に係るもの、 第2号被保険者 としての被保険者期間並びに 第3号被保険者 としての被保険者期間を合算した期間をいう。
①第 1 号被保険者 としての被保険者期間のうち
・納付された保険料 に係るもの
・産前産後期間の保険料免除 により納付することを要しないものとされた保険料に係るもの
・ 滞納処分により徴収された保険料 は保険料納付済期間に 含む
・ 一部免除により納付することを要しないものとされた保険料につきその残余の額が納付又は徴収されたもの は 除く
②第2号被保険者 としての被保険者期間
③第3号被保険者 としての被保険者期間
① + ② + ③の期間を保険料納付済期間といいます。
では、過去問を解いてみましょう
国民年金法第 5 条第 1 項の規定する保険料納付済期間には、保険料を納付することを要しないとされた第 1 号被保険者の産前産後期間は含まれるが、滞納処分により徴収された保険料に係る第 1 号被保険者としての被保険者期間は含まれない。
保険料を納付することを要しないとされた 第 1 号被保険者の産前産後期間 も、「 滞納処分により徴収 」された保険料に係る第 1 号被保険者としての被保険者期間」も、保険料納付済期間となります。
保険料の一部免除の規定によりその一部の額につき納付することを要しないものとされた保険料につき、その残余の額が納付又は徴収された期間、例えば半額免除の規定が適用され免除されない残りの部分(半額)の額が納付又は徴収された期間は、保険料納付済期間ではなく保険料半額免除期間となる。
例えば半額免除の規定が適用され、免除されない残りの部分(半額)の額が納付又は徴収された期間は、保険料納付済期間ではなく「保険料半額免除期間」です。
保険料の一部免除の規定によりその一部の額につき納付することを要しないものとされた保険料について、保険料 4 分の 1 免除の規定が適用されている者は、免除されないその残余の 4 分の 3 の部分(額)が納付又は徴収された場合、当該納付又は徴収された期間は、保険料納付済期間となる。
保険料 4 分の 1 免除の規定が適用されている者について、免除されないその残余の 4 分の 3 の部分(額)が納付又は徴収された場合は、保険料納付済期間ではなく「保険料4分の1免除期間」となります。
保険料全額免除を受けた期間のうち保険料を追納した期間は、保険料納付済期間とされる。
保険料全額免除を受けた期間のうち 保険料を追納 した期間は、保険料全額免除期間ではなく「保険料納付済期間」となります。
法第 94 条第 4 項に規定されています。読んでみましょう。
第 2 号被保険者としての被保険者期間のうち、 20 歳に達した日の属する月前の期間及び 60 歳に達した日の属する月以後の期間は、老齢基礎年金の年金額の計算に関しては保険料納付済期間に算入され、合算対象期間に算入されない。
第 2 号被保険者としての被保険者期間のうち、 20 歳 に達した日の属する月 前 の期間及び 60 歳 に達した日の属する月 以後 の期間は、 老齢基礎年金の年金額の計算 に関しては、保険料納付済期間には算入されず、 「合算対象期間」に算入 されます。
(昭 60 法附則第 8 条第 4 項)
第 2 号被保険者としての被保険者期間のうち、 20 歳前の期間及び 60 歳以降の期間は、当分の間、障害基礎年金の受給資格期間及び年金額の計算の適用については、保険料納付済期間とはしない。
「 障害基礎年金と遺族基礎年金 」については、第 2 号被保険者としての被保険者期間のうち、 20 歳前の期間及び 60 歳以降の期間も、「 保険料納付済期間 」となります。老齢基礎年金との違いに注意しましょう。
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国民年金法「第30条の4の障害基礎年金」
第 30 条の4の障害基礎年金は、 20 歳前傷病による障害基礎年金ともいわれます。
国民年金に加入する前 (=国民年金保険料の負担をしていない) に初診日がある傷病が対象ですので、通常の障害基礎年金にはない支給停止事由が設けられています。
第 36 条の2第 1 項、第 2 項
① 第 30 条の4の規定による障害基礎年金 は、受給権者が次の各号のいずれかに該当するとき ( 第2号及び第3号に該当する場合にあっては、厚生労働省令で定める場合に限る。 ) は、その該当する期間、 その支給を停止する 。
( 1 ) 恩給法に基づく年金たる給付、 労働者災害補償保険法 の規定による 年金たる給付 その他の年金たる給付であって政令で定めるものを受けることができるとき。
( 2 ) 刑事施設、労役場その他これらに準ずる施設に拘禁されているとき。
( 3 ) 少年院その他これに準ずる施設に収容されているとき。
( 4 ) 日本国内に住所を有しないとき。
② ①( 1 )に規定する給付が、 その全額につき支給を停止されているとき は、同項の規定を適用しない。ただし、その支給の停止が第 36 条第1項又は第 41 条第1項に規定する給付が行われることによるものであるときは、この限りでない。
第 30 条の4の規定による障害基礎年金は、受給権者の前年の所得が、その者の所得税法に規定する同一生計配偶者及び扶養親族 ( 以下「扶養親族等」という。 ) の有無及び数に応じて、 政令で定める額を超えるとき は、 その年の 10 月から翌年の9月まで 、政令で定めるところにより、 その全部又は2分の1 ( 子の加算が加算された障害基礎年金にあっては、その額から加算する額を控除した額の2分の1 ) に相当する部分の支給を停止する。
過去問を解きながら覚えるポイントをつかみましょう
20 歳前傷病による障害基礎年金を受給中である者が、労災保険法の規定による年金たる給付を受給できる(その全額につき支給を停止されていないものとする。)場合、その該当する期間、当該 20 歳前傷病による障害基礎年金は支給を停止する。
20 歳前傷病による障害基礎年金 は、 労災保険法の規定による年金たる給付 を受給できる(その全額につき支給を停止されていないものとする。)場合、その該当する期間、支給が停止されます。
国民年金法第 30 条の4に規定する 20 歳前傷病による障害基礎年金は、受給権者が日本国内に住所を有しないときは支給停止される。
第 30 条の4に規定する 20 歳前傷病による障害基礎年金は、受給権者が 日本国内に住所を有しないと きは支給が停止されます。
国民年金法第 30 条の4の規定による障害基礎年金は、受給権者が、恩給法に基づく年金たる給付、労災保険法の規定による年金たる給付その他の年金たる給付であって政令で定めるものを受けることができるとき、刑事施設、労役場その他これらに準ずる施設に拘禁されているとき、少年院その他これに準ずる施設に収容されているとき又は日本国内に住所を有しないときは、その該当する期間、その支給を停止する。
■国民年金法第 30 条の4の規定による障害基礎年金の支給が停止される事由
・恩給法に基づく年金たる給付、労災保険法の規定による年金たる給付その他の年金たる給付であって政令で定めるものを受けることができるとき
・刑事施設、労役場その他これらに準ずる施設に拘禁されているとき
・少年院その他これに準ずる施設に収容されているとき
・日本国内に住所を有しないとき
なお、「受給権者の前年の所得が政令で定める額を超えるとき」も支給が停止されます。 次の問題で確認しましょう。
国民年金法第 30 条の4の規定による障害基礎年金は、当該障害基礎年金の受給権者の前年の所得が政令で定める額を超えた場合に、その全部又は 2 分の1に相当する部分が支給停止される。
国民年金法第 30 条の4の規定による障害基礎年金は、当該障害基礎年金の 受給権者の前年の所得 が 政令で定める額を超えた場合 に、 その全部又は 2 分の1 に相当する部分が支給停止されます。
なお、扶養親族等がいない場合は、
・前年の所得が 472 万 1 千円を超える場合 → 年金の 全額 が支給停止
・前年の所得が 370 万 4 千円を超え 472 万 1 千円以下の場合→ 2 分の 1 が支給停止
20 歳前傷病による障害基礎年金は、受給権者の前年の所得が、その者の所得税法に規定する同一生計配偶者及び扶養親族の有無及び数に応じて、政令で定める額を超えるときは、その年の 10 月から翌年の9月まで、その全部又は3分の1に相当する部分の支給が停止される。
20 歳前傷病による障害基礎年金は、受給権者の前年の所得が、その者の所得税法に規定する同一生計配偶者及び扶養親族の有無及び数に応じて、政令で定める額を超えるときは、その年の 10 月から翌年の9月まで、その全部又は 3 分の1ではなく、 その全部又は2分の1 に相当する部分の支給が停止されます。
⑥【 H27 年出題】 ※改正による修正あり
20 歳前傷病による障害基礎年金は、前年の所得がその者の扶養親族等の有無及び数に応じて、政令で定める額を超えるときは、その年の 10 月から翌年の9月まで、その全部又は 2 分の 1 に相当する部分の支給が停止されるが、受給権者に扶養親族がいる場合、この所得は受給権者及び当該扶養親族の所得を合算して算出する。
「受給権者の前年の所得」で判断されます。
扶養親族の所得は合算しません。
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「不服申立て」について、問題を解きながらポイントをおさえましょう。
まず、「不服申立て」について条文を読んでみましょう。
① 被保険者の 資格 に関する処分、 給付 に関する処分 ( 共 済組合等が行った障害基礎年金 に係る障害の程度の診査に関する処分を 除く 。 ) 又は 保険料 その他この法律の規定による 徴収金 に関する処分に不服がある者は、 社会保険審査官 に対して 審査請求 をし、その決定に不服がある者は、 社会保険審査会 に対して 再審査請求 をすることができる。
ただし、第 14 の4第1項又は第2項の規定による決定(国民年金原簿の訂正請求についての厚生労働大臣の訂正する旨又は訂正しない旨の決定)については、この限りでない。
② 審査請求をした日から 2月以内 に決定がない ときは、審査請求人は、社会保険審査官が審査請求を棄却したものとみなすことができる。
③ 審査請求及び再審査請求は、時効の完成猶予及び更新に関しては、裁判上の請求とみなす。
④ 被保険者の資格に関する処分が確定したときは、その処分についての不服を当該処分に基づく給付に関する処分の不服の理由とすることができない。
⑤ ①の審査請求及び再審査請求については、行政不服審査法第2章 ( 第 22 条を除く。 ) 及び第4章の規定は、適用しない。
⑥ 共済組合等が行った障害基礎年金に係る障害の程度の診査 に関する処分に不服がある者は、当該共済組合等に係る共済各法 ( 国家公務員共済組合法、地方公務員等共済組合法及び私立学校教職員共済法をいう。 ) の定めるところにより、 当該共済各法に定める審査機関に審査請求をすることができる 。
⑦ 共済組合等が行った障害の程度の診査に関する処分が確定したときは、その処分についての不服を当該処分に基づく障害基礎年金に関する処分についての不服の理由とすることができない。
( 審査請求と訴訟との関係 )
前条①に規定する処分 ( 被保険者の資格に関する処分又は給付に関する処分 ( 共済組合等が行った障害基礎年金に係る障害の程度の診査に関する処分を除く。 ) に 限る 。 ) の取消しの訴えは、当該処分についての審査請求に対する 社会保険審査官の決定を経た後 でなければ、提起することができない。
過去問を解きながらポイントをおさえましょう
<社会保険審査官が審査請求を棄却したものとみなすことができる>
給付に関する処分 ( 共済組合等が行った障害基礎年金に係る障害の程度の診査に関する処分を除く。 ) について、社会保険審査官に対して審査請求をした場合において、審査請求をした日から2か月以内に決定がないときは、審査請求人は、社会保険審査官が審査請求を棄却したものとみなすことができる。
「 2か月以内 」がポイントです。
<国民年金原簿の訂正をする旨又は訂正をしない旨の厚生労働大臣の決定>
厚生労働大臣は、国民年金原簿の訂正の請求について、当該訂正請求に係る国民年金原簿の訂正をする旨又は訂正をしない旨を決定しなければならないが、その決定を受けた者が、その決定に不服があるときは、社会保険審査官に対して審査請求をすることができる。
厚生労働大臣が行った国民年金原簿の訂正請求に係る訂正をする旨又は訂正をしない旨の決定については、社会保険審査官に対する審査請求の対象になりません。
厚生労働大臣が行った年金給付に関する処分の取消しの訴えは、当該処分についての再審査請求に対する社会保険審査会の裁決を経た後でなければ、提起することができない。
厚生労働大臣が行った年金給付に関する処分の取消しの訴えは、当該処分についての「 審査請求に対する社会保険審官の決定 」を経た後でなければ、提起することができない、とされています。
被保険者の資格に関する処分、給付に関する処分 ( 共済組合等が行った障害基礎年金に係る障害の程度の診査に関する処分を除く。 ) 又は保険料その他この法律の規定による徴収金に関する処分の取消しの訴えは、当該処分についての審査請求に対する社会保険審査官の決定を経た後でなければ、提起することができない。
①被保険者の 資格に 関する処分
② 給付 に関する処分 ( 共済組合等が行った障害基礎年金に係る障害の程度の診査に関する処分を除く。 )
③ 保険料 その他この法律の規定による徴収金に関する処分
①又は②の処分の取消しの訴えは、当該処分についての 審査請求に対する社会保険審査官の決定を経た後でなければ、提起することができない。 となります。
・社会保険審査官に審査請求をする
・社会保険審査官に審査請求をせずに、処分の取消しの訴えを提起する
→ ③の処分については、「審査請求する」か「処分の取消しの訴えを提起する」を選択することが可能です。
国民年金法第 101 条第 1 項に規定する処分の取消の訴えは、当該処分についての再審査請求に対する社会保険審査会の裁定を経た後でなければ提起することができない。
被保険者の 資格 に関する処分又は 給付 に関する処分 ( 共済組合等が行った障害基礎年金に係る障害の程度の診査に関する処分を除く。)の取消しの訴えは、当該処分についての「 審査請求に対する社会保険審査官の決定 」を経た後でなければ、提起することができない、となります。
<共済組合等が行った障害基礎年金に係る障害の程度の診査に関する処分>
共済組合等が行った障害基礎年金に係る障害の程度の診査に関する処分に不服がある者は、当該共済組合等に係る共済各法 ( 国家公務員共済組合法、地方公務員等共済組合法及び私立学校教職員共済法 ) の定める審査機関に対して当該処分の審査請求をすることはできるが、社会保険審査官に対して審査請求をすることができない。
共済組合等が行った障害基礎年金に係る障害の程度の診査に関する処分については、社会保険審査官に対する審査請求の対象になりません。
共済組合等に係る共済各法の定める審査機関に対して当該処分の審査請求をすることができます。
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健康保険の被扶養者に該当する要件をみていきましょう。
まず、条文を読んでみましょう。
「被扶養者」とは、次に掲げる者で、 日本国内に住所を有する もの又は 外国において留学をする学生 その他の日本国内に住所を有しないが渡航目的その他の事情を考慮して 日本国内に生活の基礎があると認められるも のとして 厚生労働省令で定めるもの をいう。
ただし、 後期高齢者医療の被保険者等 である者その他こ の法律の適用を除外すべき特別の理由がある者として厚生労働省令で定める者 は、この限りでない。
( 1 ) 被保険者 ( 日雇特例被保険者であった者を含む。 ) の 直系尊属、配偶者 ( 届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む。 ) 、 子、孫及び兄弟姉妹 であって、主としてその被保険者により 生計を維持 するもの
( 2 ) 被保険者の 三親等内の親族 で( 1 )に掲げる者以外のものであって、その 被保険者と同一の世帯 に属し、主としてその被保険者により 生計を維持 するもの
( 3 ) 被保険者の 配偶者で届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にあるもの の 父母及び子 であって、その 被保険者と同一の世帯 に属し、主としてその被保険者により 生計を維持 するもの
(4) (3)の配偶者の死亡後におけるその父母及び子であって、引き続きその被保険者と同一の世帯に属し、主としてその被保険者により生計を維持するもの
・日本国内に住所を有しないが 日本国内に生活の基礎があると認められるも のとして 厚生労働省令で定めるもの
★日本国内に住所を有していることが原則ですが、例外もあります。
→ 外国に一時的に留学をする学生、外国に赴任する被保険者に同行する家族等の一時的な海外渡航を行う者については、日本国内に住所がないとしても、日本国内に生活の基礎があると認められる者として、国内居住要件の例外として取り扱われます。
★日本国内居住要件の例外として取り扱われる者を厚生労働省令で確認しましょう。
法第3条第7項本文の厚生労働省令で定めるものは、次に掲げる者とする。
( 1 ) 外国において 留学 をする学生
( 2 ) 外国に赴任する被保険者に同行 する者
( 3 ) 観光、保養又はボランティア活動その他就労以外の目的で 一時的に海外に渡航 する者
( 4 ) 被保険者が外国に赴任している間に当該被保険者との身分関係が生じた者であって、( 2 )に掲げる者と同等と認められるもの
( 5 ) 前各号に掲げる者のほか、渡航目的その他の事情を考慮して日本国内に生活の基礎があると認められる者
被扶養者の認定において、被保険者が海外赴任することになり、被保険者の両親が同行する場合、「家族帯同ビザ」の確認により当該両親が被扶養者に該当するか判断することを基本とし、渡航先国で「家族帯同ビザ」の発行がない場合には、発行されたビザが就労目的でないか、渡航が海外赴任に付随するものであるかを踏まえ、個別に判断する。
外国に赴任する被保険者に同行する者は、 国内居住要件の例外として、 日本国内に生活の基礎があると認められる者として扱われます。
被扶養者の認定の際は、国内居住要件の例外に該当することを証する書類の添付が求められます。
問題文の場合は、「家族帯同ビザ」の確認で判断することが基本とされます。渡航先国で「家族帯同ビザ」の発行がない場合には、発行されたビザが就労目的でないか、渡航が海外赴任に付随するものであるかを踏まえ、個別に判断するとされています。
( 令 5.6.19 保保発 0619 第 1 号 )
健康保険法における被扶養者とは、日本国内に住所を有するもの又は外国において留学をする学生その他の日本国内に住所を有しないが渡航目的その他の事情を考慮して日本国内に生活の基礎があると認められるものとして厚生労働省令で定めるものをいう。ただし、後期高齢者医療の被保険者等である者その他健康保険法の適用を除外すべき特別の理由がある者として厚生労働省令で定める者は、この限りではない。厚生労働省令で定める者とは、日本の国籍を有しない者であって、出入国管理及び難民認定法 ( 以下「入管法」という。 ) 第7条第1項第2号の規定に基づく入管法別表第1の5の表の下欄に掲げる活動として法務大臣が定める活動のうち、本邦において2年を超えない期間滞在し、観光、保養その他これらに類似する活動を行うものをいう。
「後期高齢者医療の被保険者等である者」、「健康保険法の適用を除外すべき特別の理由がある者として厚生労働省令で定める者」は、被扶養者になりません。
「健康保険法の適用を除外すべき特別の理由がある者として厚生労働省令で定める者」とは 、日本国籍を有さず、「特定活動(医療目的)「特定活動(長期観光)」で滞在する者 です。
則第 37 条の3に規定されています。
① 日本の国籍を有しない者 であって、出入国管理及び難民認定法 ( 以下「入管法」という。 ) 第7条第1項第2号の規定に基づく入管法別表第1の5の表の下欄に掲げる活動として法務大臣が定める活動のうち、 本邦に相当期間滞在 して、病院若しくは診療所に入院し疾病若しくは傷害について 医療を受ける活動 又は当該入院の前後に当該疾病若しくは傷害について継続して医療を受ける活動を行うもの及びこれらの活動を行う者の日常生活上の世話をする活動を行うもの(医療目的)
② 日本の国籍を有しない者 であって、入管法第7条第1項第2号の規定に基づく入管法別表第1の5の表の下欄に掲げる活動として法務大臣が定める活動のうち、 本邦において1年を超えない期間滞在 し、 観光、保養 その他これらに類似する活動を行うもの(長期観光)
問題文は、「長期観光」ですが、 2 年を超えない期間ではなく「 1 年を超えない期間」です。
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毎週日曜日はYouTube総集編です!
毎週日曜日は総集編をお届けします。
今回は、令和7年9月8日から13日までの動画の総集編です。
まとめて見ることができますので、ご活用ください。
・平均賃金の計算(原則と最低保障額)(労働基準法)
・ 平均賃金を「算定すべき事由の発生した日」(労働基準法)
・ 二次健康診断等給付の基本10問(労災保険法)
・ 定年退職者等の受給期間延長(雇用保険法)
・ 労働保険料を計算してみましょう(徴収法)
・ 国民健康保険の保険給付「法定と任意」(社一・国保法)
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社会保険に関する一般常識「国民健康保険法」
国民健康保険の保険給付には、「法定給付」と「任意給付」があります。
出産育児一時金、葬祭費 、 葬祭の給付
・国民健康保険上、「行うものとする」
・ただし、 特別の理由がある ときは、その全部又は一部を 行わないことができる 。
傷病手当金 の支給その他の保険給付
(給付を行うかどうか、給付内容は任意)
①【 H26 年出題】 ※改正による修正あり
市町村及び国民健康保険組合は、被保険者が療養の給付を受けるために病院又は診療所に移送されたときは、条例又は規約の定めるところにより移送費の支給を行うものとする。ただし、特別の理由があるときは、その全部又は一部を行わないことができる。
「移送費」は法定給付の絶対的必要給付ですので、支給は必須です。
「市町村及び国民健康保険組合は、被保険者が療養の給付 ( 保険外併用療養費に係る療養及び特別療養費に係る療養を含む。 ) を受けるため病院又は診療所に移送されたときは、当該被保険者の属する世帯の世帯主又は組合員に対し、 移送費 として、 厚生労働省令で定めるところにより算定した額を 支給する 。」と規定されています。
国民健康保険において、国民健康保険法第 54 条の4第 1 項によると、市町村(特別区を含む。)及び国民健康保険組合は、被保険者が療養の給付(保険外併用療養費に係る療養及び特別療養費に係る療養を含む。)を受けるため病院又は診療所に移送されたとき、当該被保険者の属する世帯の世帯主又は組合員に対する移送費は、支給しない。
市町村及び国民健康保険組合は、被保険者が療養の給付(保険外併用療養費に係る療養及び特別療養費に係る療養を含む。)を受けるため病院又は診療所に移送されたときは、当該被保険者の属する世帯の世帯主又は組合員に対し、「移送費として、厚生労働省令で定めるところにより算定した額を 支給する 」となります。
③【 H26 年出題】 ※改正による修正あり
市町村及び国民健康保険組合は、被保険者の死亡に関しては、埋葬料又は埋葬費の支給を行わなければならない。
葬祭費の支給若しくは葬祭の給付は必須ではなく、法定給付の相対的必要給付です。
市町村及び国民健康保険組合は、被保険者の死亡に関しては、条例又は規約の定めるところにより、「葬祭費の支給若しくは葬祭の給付を 行うものとする 。ただし、 特別の理由がある ときは、 その全部又は一部を行わないことができる 。」となります。
④【 H26 年出題 】※改正による修正あり
市町村及び国民健康保険組合は、条例又は規約の定めるところにより、傷病手当金の支給を行うことができる
傷病手当金は「任意給付」です。
傷病手当金の支給を「 行うことができる 」となります。
市町村及び組合は、被保険者の出産及び死亡に関しては、条例又は規約の定めるところにより、出産育児一時金の支給又は葬祭費の支給若しくは葬祭の給付を行うものとする。ただし、特別の理由があるときは、その全部又は一部を行わないことができる。
出産育児一時金の支給、葬祭料の支給、葬祭の給付は、法定給付の相対的必要給付です。
国民健康保険において、国民健康保険法第 58 条第 1 項及び第 2 項によると、市町村及び国民健康保険組合は、被保険者の出産及び死亡に関しては、条例又は規約の定めるところにより、出産育児一時金の支給又は葬祭費の支給若しくは葬祭の給付を行うものとする。これらの保険給付のほか、条例又は規約の定めるところにより、傷病手当金の支給も行うことができる。
→ 出産育児一時金の支給又は葬祭費の支給若しくは葬祭の給付を 行うものとする 。
→ 傷病手当金の支給を 行うことができる 。
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→ https://youtu.be/omvOv8Ra8zI?si=Iye8MHg_btyGw4Uh
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労働保険徴収法「概算保険料・確定保険料」
概算保険料と確定保険料の額の計算してみましょう。
問題を解きながらポイントをつかみましょう。
では、さっそく過去問を解いてみましょう
次に示す業態をとる事業についての労働保険料に関する記述のうち、誤っているものはどれか。
保険関係成立年月日:令和3年8月 5 日
・一般保険料以外の対象となる者はいない。
・令和 7 年度の概算保険料の額は 875,000 円である。
令和 6 年度及び7年度の労災保険率: 1000 分の3
令和 6 年度の雇用保険率: 1000 分の 15.5
令和 7 年度の雇用保険率: 1000 分の 14.5
令和 7 年度の雇用保険二事業の保険率: 1000 分の 3.5
令和 6 年度の確定賃金総額: 5,000 万円
令和 7 年度に支払いが見込まれる賃金総額: 6,000 万円
A 令和 6 年度中に請負契約を締結し、使用従属関係が認められない労務提供を行った請負人に対して支払った報酬額は、令和 6 年度の確定賃金総額に含まれていない。
B 令和 7 年度の概算保険料のうち、労災保険の保険料の額は 150,000 円であり、当該事業主がすべて負担しなければならない。
C 当該事業主は令和 7 年度の概算保険料の納付に当たって、口座振替による場合を除き、概算保険料を概算保険料申告書に添えて令和 7 年 7 月 10 日までに納付しなければならない。
D 当該事業主が令和 7 年度の概算保険料の延納を申請して認められた場合、第 2 期分として納付する概算保険料の額は 291,667 円となる。
E 令和 7 年度の確定賃金総額が 6,000 万円となった場合の確定保険料のうち、当該事業主が負担することとなる一般保険料の額は総額 720,000 円となる。
賃金は、「賃金、給料、手当、賞与その他名称のいかんを問わず、 労働の対償 として事業主が労働者に支払うもの ( 通貨以外のもので支払われるものであつて、厚生労働省令で定める範囲外のものを除く。 ) 」と定義されています。(法第 2 条第 2 項)
「使用従属関係が認められない」請負人に対して支払った報酬は、賃金総額に含みません。
★令和 7 年度の概算保険料のうち、労災保険の保険料額の計算
・概算保険料は、「その保険年度に使用するすべての労働者に係る 賃金総額の 見込み額 」を使って計算するのが原則です。
ただし、当該保険年度の賃金総額の見込額が、 直前の保険年度 の賃金総額の「 100 分の 50 以上 100 分の 200 以下」 である場合は、「 直前の保険年度の賃金総額 」を使います。
・労災保険料は、全額事業主負担です。
・令和7年度の概算保険料のうち、労災保険の保険料の額
→ 5,000 万円× 1000 分の3= 150,000 円
令和 6 年度の確定賃金総額を使って計算するのがポイントです。
(法第 15 条、則第 24 条)
事業主は、保険年度ごとに、概算保険料を、概算保険料申告書に添えて、
・その保険年度の 6 月 1 日から 40 日以内
・保険年度の中途に保険関係が成立したものについては、当該保険関係が成立した日から 50 日以内
・令和 7 年度の概算保険料の納付については、令和 7 年 7 月 10 日(その保険年度の 6 月 1 日から 40 日以内 )までに納付しなければなりません。
概算保険料は延納(分割払い)ができます。
概算保険料の額を期の数で除して得た額に 1 円未満の端数 があるときは、 第 1 期分の概算保険料にまとめます 。
・令和 7 年度の概算保険料を計算しましょう
→ 5,000 万円 × ( 1000 分の3 +1,000 分の 14.5 )= 875,000 円
→ 875,000 ÷3= 291,666.6 …円( 1 円未満の端数がある)
・第 2 期分は 291,667 円ではなく、 291,666 円です。
★事業主が負担する一般保険料の額
被保険者が負担するのは、雇用保険率のうち 雇用保険二事業の保険率を減じた額の2分の 1 です。
・令和 7 年度の確定保険料を計算しましょう
→ 6,000 万円×( 1000 分の3 +1,000 分の 14.5 )= 1,050,000 円となります。
・事業主と被保険者の負担について
( 1,000 分の 5.5 + 1,000 分の 3.5 )
・確定保険料のうち、被保険者が負担する一般保険料額は、 6,000 万円× 1,000 分の 5.5 = 330,000 円です。
事業主が負担する一般保険料額は、 1,050,000 円− 330,000 円= 720,000 円となります。
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→ https://youtu.be/6y3QacuAz5o?si=9Mc-ea0n9s768oZn
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定年等で退職した場合は、受給期間の延長が認められます。
例えば、 4 か月間、求職の申込みをしないことを希望した場合、原則の受給期間 ( 1 年間)に求職の申込みをしないことを希望する期間( 4 か月間=猶予期間といいます)がプラスされ、受給期間は 1 年間 +4 か月となります。
なお、猶予期間は最大で 1 年間ですので、受給期間は最大 2 年間となります。
※所定給付日数が 360 日の就職困難者の場合は、原則の受給期間( 1 年 +60 日)が最大 1 年間延長されますので、受給期間の最大は 2 年と 60 日となります。
では、条文のポイントを確認しましょう。
・受給資格者であって、当該受給資格に係る離職が 定年 (60 歳以上 の定年に限る。 ) に達したこと その他厚生労働省令で定める理由 によるもの
・離職後一定の期間 求職の申込みをしないことを希望する 場合
・厚生労働省令で定めるところにより 公共職業安定所長にその旨を申し出た
・ 原則の受給期間(基準日の翌日から起算して 1 年(就職が困難なものは 1 年 +60 日)に 求職の申込みをしないことを希望する一定の期間 ( 1年を限度 とする。 ) に相当する期間を合算した期間が受給期間となります。
では、過去問を解いてみましょう
★受給期間の延長が認められる理由
60歳の定年に達した後、 1 年更新の再雇用制度により 65 歳まで引き続き雇用されることとなった場合に、 63 歳の更新時に更新を希望せずに退職したときは、受給期間の延長が認められない。
・受給期間の延長が認められる「定年退職者等」とは、次のいずれかの理由で離職した者です。
① 60 歳以上の定年 に達したこと
② 60 歳以上の定年に達した後、勤務延長又は再雇用により一定期限まで引き続き被保険者として雇用されることとなっている場合に、当該 勤務延長又は再雇用の期限が到来 したこと
③ 船員が 50 歳以上の定年 に達したこと
④ 船員が 50 歳以上の定年に達した後、勤務延長又は再雇用により一定期限まで引き続き被保険者として雇用されることとなっている場合に、当 該勤務延長又は再雇用の期限が到来した こと
・60 歳(船員は 50 歳)以上の定年に達した後、勤務延長又は再雇用により一定期限まで引き続き被保険者として雇用されることとなっている場合とは、定年制に準じる場合、すなわち、労働協約、就業規則等により、 個人的な契約ではなく制度的に退職の期限 (退職の期限については、不確定期限)も含まれる。) が定められている 場合に限られます。
・また、当該 勤務延長又は再雇用の期限が到来したことが必要 であるので、例えば、定年に達した後、 1 年更新の再雇用制度により一定期限まで引き続き雇用されることとなった場合に、「 再雇用の期限の到来前の更新時に更新を行わなかったことにより退職した場合は、これに該当しない 。」とされています。
問題文の場合は、再雇用の期限( 65 歳)の到来前の、 63 歳の更新時に更新を希望せずに退職していますので、受給期間の延長は認められません。
船員であった被保険者が、労働協約、就業規則等により制度的に勤務延長又は再雇用制度が設けられていない事業所を 55 歳の定年により離職した場合、当該離職により受給資格を取得したときは、受給期間の延長が認められない。
「船員が 50 歳以上の定年に達したこと」により離職した場合は、受給期間の延長が認められます。
定年退職者が離職後一定期間求職の申込みをしないことを希望する場合の受給期間延長の申出は、やむを得ない理由がない限り、当該申出に係る離職の日の翌日から起算して1か月以内にしなければならない。
「1か月以内」ではなく、「2か月以内」にしなければなりません。
則第 31 条の3第 1 項、第 2 項
受給期間の延長の措置の申出は、受給期間延長等申請書に 離職票 ( 2枚以上の離職票を保管するときは、その全ての離職票 ) を添えて管轄公共職業安定所の長に提出することによって行うものとする。
② 申出は、当該申出に係る 離職の日の翌日から起算して2か月以内 にしなければならない。ただし、 天災その他 申出をしなかったことについてやむを得ない理由があるときは、この限りでない。
受給期間の延長の措置を受けようとする者は、当該延長の申出を郵送により行うことができず、当該者が管轄公共職業安定所に出頭し当該延長を申し出なければならない。
受給期間延長の申出は、本人が公共職業安定所に出頭した上で行うのが原則です。
ただし、疾病又は負傷その他やむを得ない理由のために申請期限内に公共職業安定所に出頭することができない場合に限り、「その理由を記載した証明書を添付の上、代理人又は郵送等によって行うことができる」とされています。
(行政手引 50283 ( 3 ))
延長の申出を郵送により行うことは可能です。
定年退職者等の受給期間の延長を 5 か月認められた者が、当該 5 か月の延長期間内に負傷により職業に就くことができない期間が連続して 90 日間ある場合、当該負傷により職業に就くことができない期間に係る受給期間は延長されない。
・定年退職者等の受給期間の延長が認められた場合にも、法第 20 条第 1 項の受給期間の延長(疾病又は負傷等の理由により引き続き 30 日以上職業に就くことができない日がある場合の延長)が認められます。
→ 定年退職者等の受給期間とされた期間内に、疾病又は負傷等の理由により引き続き
30 日以上職業に就くことができない日がある場合には「 さらに受給期間の延長が認められる 」とされています。
(行政手引 50286 ( 6 ))
60歳の定年に達した受給資格者であり、かつ、基準日において雇用保険法第 22 条第 2 項に規定する就職が困難なものに該当しない者が、定年に達したことを機に令和 4 年3月 31 日に離職し、同年5月 30 日に 6 か月間求職の申込みをしないことを希望する旨を管轄公共職業安定所長に申し出て受給期間の延長が認められた後、同年 8 月 1 日から同年 10 月 31 日まで疾病により引き続き職業に就くことができなかった場合、管轄公共職業安定所長にその旨を申し出ることにより受給期間の延長は令和5年< A >まで認められる。
< A > ③ 10 月 31 日
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→ https://youtu.be/3AVQkXp_cDs?si=iAVuWQYSVzEpz49n
労働者災害補償保険法「二次健康診断等給付」
・ 労働安全衛生法 に基づく定期健康診断等のうち、直近のものを「 一次健康診断 」といいます。
・一次健康診断で、脳血管疾患・心臓疾患の発生にかかわる一定の項目のいずれにも異常の所見が認められる労働者が対象です。
・二次健康診断等給付には、「二次健康診断」と「特定保健指導」があります。
・二次健康診断等給付は、 労働者の請求 に基づいて行われます。
では、条文を読んでみましょう。
① 二次健康診断等給付は、 労働安全衛生法 第 66 条第1項の規定による健康診断又は当該健康診断に係る同条第5項ただし書の規定による 健康診断のうち、直近のもの ( 以下「一次健康診断」という。 ) において、血圧検査、血液検査その他 業務上の事由による 脳血管疾患及び心臓疾患の 発生にかかわる身体の状態に関する検査 であって、厚生労働省令で定めるものが行われた場合において、当該検査を受けた労働者が その いずれの項目にも 異常の所見があると診断されたと きに、当該労働者 ( 当該一次健康診断の結果その他の事情により 既に 脳血管疾患又は心臓疾患 の症状を有すると認められるものを 除く 。 ) に対し、その請求に基づいて行う。
② 二次健康診断等給付の範囲は、次のとおりとする。
( 1 ) 脳血管及び心臓の状態 を把握するために必要な検査 ( 前項に規定する検査を除く。 ) であって厚生労働省令で定めるものを行う 医師 による健康診断 ( 1年度につき1回 に限る。以下「 二次健康診断 」という。 )
( 2 ) 二次健康診断の結果に基づき、脳血管疾患及び心臓疾患の発生の 予防 を図るため、面接により行われる 医師又は保健師 による保健指導 ( 二次健康診断ごとに1回に限る。「 特定保健指導 」という。 )
③ 政府は、二次健康診断の結果その他の事情により既に脳血管疾患又は心臓疾患の 症状を有すると認められる労働者 については、当該二次健康診断に係る特定保健指導を行わないものとする。
二次健康診断等給付を行う病院又は診療所の指定は、都道府県労働局長が行う。
二次健康診断等給付は、「社会復帰促進等事業として設置された病院若しくは診療所(労災病院)又は 都道府県労働局長の指定 する病院若しくは診療所」において行うとされています。
(則第 11 条の3、第 18 条の 19 )
二次健康診断等給付は、労働安全衛生法第 66 条第 1 項の規定に基づき行われた直近の健康診断において、血圧検査等所定の検査を受けた労働者が、当該検査項目のいずれかに異常の所見があると診断されたときに、当該労働者に対し、その請求に基づき行われる。
当該検査項目の「いずれかに」ではなく、「 いずれの項目にも 」異常の所見があると診断されたときに、当該労働者に対し、その請求に基づき行われます。
一次健康診断の結果その他の事情により既に脳血管疾患又は心臓疾患の症状を有すると認められる場合には、二次健康診断等給付は行われない。
「既に脳血管疾患又は心臓疾患の症状を有する」と認められる場合は、二次健康診断等給付は行われません。
二次健康診断等給付を受けようとする者は、所定の事項を記載した請求書をその二次健康診断等給付を受けようとする健診給付病院等を経由して所轄都道府県労働局長に提出しなければならない。
二次健康診断等給付を受けようとする者は、所定の事項を記載した請求書をその二次健康診断等給付を受けようとする 健診給付病院等を経由 して 所轄都道府県労働局長 に提出しなければなりません。
健診給付病院等を「経由」することと、「所轄都道府県労働局長」に提出することがポイントです。所轄労働基準監督署長ではありませんので、注意しましょう。
二次健康診断等給付として行われる二次健康診断は、対象労働者一人につき、 1 年度内 1 回に限り支給される。
二次健康診断が受けられるのは、 1 年度内 1 回限りです。
二次健康診断等給付として行われる特定保健指導(二次健康診断の結果に基づき行われる保健指導)は、医師又は保健師による面接によって行われ、栄養指導、運動指導及び生活指導の内容により行われる。
特定保健指導は、 医師又は保健師 による面接によって行われます。内容は、「栄養指導、運動指導、生活指導」です。
特定保健指導は、医師または歯科医師による面接によって行われ、栄養指導もその内容に含まれる。
特定保健指導は、「医師または歯科医師」ではなく、「医師又は保健師」による面接によって行われます。
二次健康診断の結果その他の事情により既に脳血管疾患又は心臓疾患の症状を有すると認められる労働者については、当該二次健康診断に係る特定保健指導は行われない。
二次健康診断の結果その他の事情により既に 脳血管疾患又は心臓疾患の症状を有する と認められる労働者については、当該二次健康診断に係る 特定保健指導は行われません 。
二次健康診断を受けた労働者から、当該二次健康診断の実施の日から3か月以内にその結果を証明する書面の提出を受けた事業者は、二次健康診断の結果に基づき、当該健康診断項目に異常の所見があると診断された労働者につき、当該労働者の健康を保持するために必要な措置について、医師の意見をきかなければならない。
二次健康診断を受けた労働者から、当該二次健康診断の実施の日から 3か月以内 にその結果を証明する書面の提出を受けた事業者は、二次健康診断の結果に基づき、当該健康診断項目に異常の所見があると診断された労働者につき、当該労働者の健康を保持するために必要な措置について、「 医師の意見をきかなければならない 。」とされています。
(法第 27 条、則第 18 条の 17 )
特別加入者は、二次健康診断等給付の対象とならない。
特別加入者は、労働安全衛生法の健康診断(一次健康診断)の対象にならないため、二次健康診断等給付の対象にもなりません。
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→ https://youtu.be/ijUmuP0aCHE?si=SkDOHVqTjhvSWqRu
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平均賃金は、原則として、「 算定すべき事由の発生した日 以前3か月間にその労働者に対し支払われた賃金の総額」を、その期間の「総日数」で除して計算します。
今回は、「 算定すべき事由の発生した日 」を具体的にみていきます。
★解雇予告手当について算定すべき事由の発生した日
労働基準法第 20 条の規定に基づき、解雇の予告に代えて支払われる平均賃金(解雇予告手当)を算定する場合における算定すべき事由の発生した日は、労働者に解雇の通告をした日である。
解雇予告手当を算定する場合における算定すべき事由の発生した日は、労働者に「 解雇の通告をした日 」です。
(昭 39.6.12 36 基収 2316 号)
労働基準法第 20 条に基づく解雇予告手当を算定する際の平均賃金算定事由発生日は、「労働者に解雇の通告をした日」であり、その後、当該労働者の同意を得て解雇日を変更した場合においても、当初の解雇を通告した日とするものとされている。
解雇予告手当を算定する際の平均賃金算定事由発生日は、「労働者に 解雇の通告をした日 」です。その後、当該労働者の同意を得て解雇日を変更した場合においても、同様に、「 当初の解雇を通告した日 」とされています。
(昭 39.6.12 36 基収 2316 号)
★減給制裁について算定すべき事由の発生した日
労働基準法第 91 条に規定する減給の制裁に関し、平均賃金を算定すべき事由の発生した日は、減給制裁の事由が発生した日ではなく、減給の制裁が決定された日をもってこれを算定すべき事由の発生した日とされている。
減給の制裁に関して平均賃金を算定すべき事由の発生した日は、「減給の制裁の 意思表示が相手方に到達した日 」とされています。
(昭 30.7.19 基収 5875 号)
★災害補償について算定すべき事由の発生した日
労働災害により休業していた労働者がその災害による傷病が原因で死亡した場合、使用者が遺族補償を行うに当たり必要な平均賃金を算定すべき事由の発生日は、当該労働者が死亡した日である。
「 災害補償 を行う場合には、 死傷の原因たる事故発生の日 又は 診断によって疾病の発生が確定した日 を、平均賃金を算定すべき事由の発生した日とする。」と規定されています。(則第 48 条)
★所定労働時間が二暦日にわたる場合
所定労働時間が二暦日にわたる勤務を行う労働者(一昼夜交替勤務のごとく明らかに 2 日の労働と解することが適当な場合を除く。)について、当該勤務の二暦日目に平均賃金を算定すべき事由が発生した場合においては、当該勤務の始業時刻に属する日に当該事由が発生したものとして取り扱うこととされている。
所定労働時間が二暦日にわたる勤務を行う労働者について
→ 当該勤務の二暦日目に平均賃金を算定すべき事由が発生した場合は、当該勤務の 始業時刻に属する日 に当該事由が発生したものとして取り扱うこととされています。
(昭 45.5.14 基発 374 号)
賃金締切日が毎月月末と定められていた場合において、例えば 7 月 31 日に算定事由が発生したときは、なお直前の賃金締切日である 6 月 30 日から遡った 3 か月が平均賃金の算定期間となる。
「平均賃金の算定期間は、 賃金締切日がある場合 においては、 直前の賃金締切日 から起算する。」とされています。(法第 12 条第 2 項)
平均賃金の条文では、「算定すべき事由の発生した 日以前 3 か月間」が算定期間となっていますが、平均賃金の計算上 、算定すべき事由の発生した日当日は、含めません 。
そのため、 7 月 31 日に算定事由が発生したときは、 前日から遡った 3 か月 で計算します。また、賃金締切日があるため、「直前の賃金締切日」である 6 月 30 日から遡った 3 か月が平均賃金の算定期間となります。
賃金締切日が、基本給は毎月月末、時間外手当は毎月 20 日とされている事業場において、例えば 6 月 25 日に算定事由が発生したときは、平均賃金の起算に用いる直前の賃金締切日は、基本給、時間外手当ともに基本給の直前の締切日である 5 月 31 日とし、この日から遡った 3 か月が平均賃金の算定期間となる。
賃金ごとに賃金締切日が異なる場合は、平均賃金を計算する場合の「直前の賃金締切日」は、それぞれ各賃金ごとの賃金締切日となります。
・基本給 → 直前の賃金締切日は 5 月 31 日
・時間外手当 → 直前の賃金締切日は 6 月 20 日
(昭 26.12.27 基収 5926 号)
★雇入れ後 3 か月未満の場合
雇入れ後 3 か月未満の労働者について平均賃金を算定すべき事由が発生した場合には、算定事由発生日前に賃金締切日があるか否かにかかわらず、雇入れ後の期間とその期間中の賃金の総額で算定することとされている。
「雇入後3か月に満たない者については、平均賃金の算定期間は、雇入後の期間とする。」とされています。(法第 12 条第 6 項)
なお、雇入れ後 3 か月未満の労働者について平均賃金を算定すべき事由が発生した場合でも、 賃金締切日がある場合は、直前の賃金締切日から起算 し ます。
(昭 23.4.22 基収 1065 号)
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→ https://youtu.be/UkGGjAKPDLo?si=fsbAK52_7gjVRygF
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「平均賃金」とは、賃金の 1 日当たりの額のことです。
労働基準法の解雇予告手当や、休業手当などの額の計算に使われます。
今回は、平均賃金の原則の計算式と「最低保障額」をみていきましょう。
■計算式について条文を読んでみましょう。
平均賃金とは、これを 算定すべき事由の発生した日以前 3か月間 にその労働者に対し支払われた 賃金の総額 を、そ の期間の 総日数 で除した金額をいう。
ただし、その金額は、次の各号の一によって計算した金額を下ってはならない。
( 1 ) 賃金が、労働した 日 若しくは 時間 によって算定され、又は 出来高払制その他の請負制 によって定められた場合においては、賃金の総額をその期間中に 労働した日数 で除した金額の 100 分の 60
( 2 ) 賃金の一部が、月、週その他一定の期間によって定められた場合においては、その部分の総額をその期間の総日数で除した金額と( 1 )の金額の合算額
算定すべき事由の発生した日以前 3か月間 の 賃金の総額
算定すべき事由の発生した日以前3か月間の賃金の総額
最低保障額は、「日給」「時給」「出来高払いその他の請負制」の場合に適用されます。
★「その日数とその期間中の賃金」を平均賃金の計算から控除する期間
=分母からも分子からも除外する期間
・ 業務上 負傷し、又は疾病にかかり療養のために休業した期間
・ 産前産後 の女性が第 65 条の規定によって休業した期間
・ 使用者の責め に帰すべき事由によって休業した期間
・ 育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律に規定する 育児休業 又は 介護休業 をした期間
★「賃金総額」に算入しない賃金
・ 3か月を超える期間ごと に支払われる賃金
・ 通貨以外 のもので支払われた賃金で一定の範囲に属しないもの
それでは、過去問を解いてみましょう
平均賃金は、原則として、これを算定すべき事由の発生した日以前3か月間にその労働者に対し支払われた賃金の総額を、その期間の総日数で除して算定するものとされているが、賃金がいわゆるパートタイマーに多くみられるように労働した時間によって算定される場合には、その金額は、賃金の総額をその期間中に労働した日数で除した金額の 100 分の 60 を下ってはならないこととされている。
賃金が労働した 時間 によって算定される場合は、最低保障額が適用されます。
最低保障額は、「賃金の総額」÷その期間中の「 労働した日数 」× 100 分の 60 で計算します。
令和 7 年 1 月 1 日から、賃金が日給 1 万円、毎月 20 日締切、当月 25 日支払の条件で雇われている労働者について、同年7月 15 日に平均賃金を算定すべき事由が発生した。当該労働者に支払われていた賃金は、1月支払分から6月支払分までいずれも労働日数は月 10 日で支払額は各月 10 万円であり、本条第 3 項各号に掲げられている業務上負傷し療養のために休業した期間等の控除期間がなかった。この場合の当該労働者に係る平均賃金の額は 6,000 円である。
・「日給制」ですので、最低保障額が適用されます。
・ 平均賃金を算定する期間については、賃金締切日がある場合は、 直前の賃金締切日 から起算します。(法第 12 条第 2 項)
問題文の場合は、直前の賃金締切日( 6 月 20 日)から遡った 3 か月で計算します。
3月 21 日~4月 20 日、4月 21 日~5月 20 日、5月 21 日~6月 20 日までの期間で算定します。
( 10 万円 +10 万円 +10 万円)÷ 92 日 ≒ 3260.86 円
( 10 万円 +10 万円 +10 万円) ÷ 30 日× 100 分の 60 = 6,000 円
問題文の労働者に係る平均賃金の額は 6,000 円となります。
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日曜日はYouTube総集編です!
毎週日曜日は総集編をお届けします。
今回は、令和7年9月1日から6日までの動画の総集編です。
まとめて見ることができますので、ご活用ください。
・ (R7年選択)統計からみた我が国の高齢者、パワハラ定義、最高裁判例(労働に関する一般常識)
・ (R7年選択)国年保険料納付状況・高齢者医療確保法・介護保険法・確定給付企業年金法・厚生労働白書(社会保険に関する一般常識)
・( R7年選択式) 出産育児一時金・任意適用事業所の適用取消(健康保険法)
・ (R7年選択式)定時決定・再評価率の改定・3号分割・障害厚生年金(厚生年金保険法)
・ (R7年選択式)国民年金の保険料額・学生納付特例の所得要件(国民年金法)
・ (R7年選択式)判例からの出題(労働基準法)
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令和 7 年選択式(労働基準法)から学ぶ
令和 7 年度の労働基準法の選択式は、
今回は②判例の問題をみていきます。
賞与の対象期間の出勤率が 90 %以上であることを賞与の支給要件とする就業規則の規定における出勤率の算定に当たり、労働基準法第 65 条の定める産前産後休業等を出勤日数に含めない取扱いについて、「労働基準法 65 条〔等〕の趣旨に照らすと、これにより上記権利〔産前産後休業の取得の権利〕等の行使を抑制し、ひいては労働基準法等が上記権利等を保障した趣旨を実質的に失わせるものと認められる場合に限り、 < A > として無効となる」とするのが最高裁判所の判例である。
① 権利の濫用 ② 公序に反するもの ③ 信義に反するもの
< A > ② 公序に反するもの
「従業員の年間総収入額に占める賞与の比重が高いため,上記条項により賞与が支給されない者の受ける経済的不利益が大きく、従業員が産前産後休業を取得し又は勤務時間短縮措置を受けた場合には、それだけで 上記条項に該当して賞与の支給を受けられなくなる可能性が高い という事情の下においては、「公序に反し無効である。」とされています。
(東朋学園事件 平成 15.12.4 最高裁判所第一小法廷)
では、令和 7 年の問題をどうぞ!
最高裁判所は、就業規則として定める給与規程における、出勤率が 90 %以上の従業員を賞与支給対象者とする旨の条項(以下本問において「本件 90 %条項」という。)の適用に関し、その基礎とする出勤した日数に産前産後休業の日数等を含めない旨の定めが労働基準法(平成 9 年法律第 92 号による改正前のもの) 65 条等に反するか等が問題となった事件において、次のように判示した。
「労働基準法 65 条は、産前産後休業を定めているが、産前産後休業中の賃金については何らの定めを置いていないから、産前産後休業が有給であることまでも保障したものではないと解するのが相当である。〔 … (略) … 〕したがって、産前産後休業を取得し〔 … (略) … 〕た労働者は、その間就労していないのであるから、労使間に特段の合意がない限り、その不就労期間に対応する賃金請求権を有しておらず、当該不就労期間を出勤として取り扱うかどうかは原則として労使間の合意にゆだねられているというべきである。
ところで、従業員の出勤率の低下防止等の観点から、出勤率の低い者につきある種の経済的利益を得られないこととする措置ないし制度を設けることは、一応の経済的合理性を有するものである。上告人の給与規程は、賞与の支給の詳細についてはその都度回覧にて知らせるものとし、回覧に具体的な賞与支給の詳細を定めることを委任しているから、本件各回覧文書〔本件 90 %条項の適用に関し、産前産後休業については、出勤率算定の基礎とする出勤すべき日数に算入し、出勤した日数には含めない旨を定めた文書〕は、給与規程と一体となり、本件 90 %条項等の内容を具体的に定めたものと解される。本件各回覧文書によって具体化された本件 90 %条項は、労働基準法 65 条で認められた産前産後休業を取る権利〔 … (略) … 〕に基づく不就労を含めて出勤率を算定するものであるが、上述のような労働基準法 65 条〔 … (略) … 〕の趣旨に照らすと、これにより上記権利等の行使を抑制し、ひいては労働基準法等が< C >場合に限り、公序に反するものとして無効となると解するのが相当である」。
⑤ 使用者に労働者の仕事と生活の調和にも配慮することを規定している趣旨を実質的に失わせるものと認められる
⑥ 上記権利等を保障した趣旨を実質的に失わせるものと認められる
⑪ 同法等に違反する行為に罰則を設けている意味を没却させる
⑳ 労働条件は労働者と使用者が対等の立場において決定すべきものとしている意味を没却させる
< C > ⑥ 上記権利等を保障した趣旨を実質的に失わせるものと認められる
(東朋学園事件 平成 15.12.4 最高裁判所第一小法廷)
産前産後休業を取得すると、 90 %条項を満たせず、賞与を受けられなくなる可能性が高い → 「労働基準法の産前産後休業を取得する権利を保障した趣旨を実質的に失わせるものと認められる」と考えましょう。
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→ https://youtu.be/j5CJ00wSJbQ?si=QVrzAbSxXLLxNjDD
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令和 7 年選択式(国民年金法)から学ぶ
令和 7 年の国民年金の選択式は、
どちらも数字の暗記が必要でした。
令和 5 年度の実際の国民年金保険料の月額は、平成 29 年度に引き上げが完了した上限である 16,900 円(平成 16 年度水準)に、国民年金法第 87 条第 3 項及び第 5 項の規定に基づき名目賃金の変動に応じて改定された。
令和 5 年度の実際の国民年金保険料の月額は、「平成 29 年度に引き上げが完了した上限である 16,900 円(平成 16 年度水準)」ではなく、「 17,000 円 」に保険料改定率を乗じて得た額となります。
なお、保険料改定率は、毎年度、名目賃金変動率に応じて改定されます。
平成 16 年の改正で、国民年金の保険料は、毎年度 280 円ずつ引き上げられ、平成 29 年度に引上げが完了しました。
産前産後期間の保険料免除制度が施行されたことにより、令和元年度以降は、保険料額は 100 円引き上げられ 17,000 円となっています。
国民年金の保険料は、 < A > の年金制度改正により、 < A > 度水準で、毎年度 280 円ずつ段階的に引き上げてきたが、平成 29 年度に上限の < B > に達したため、引き上げを完了した。その上で、令和元年度から、 < C > の財源とする目的で、保険料を 100 円引き上げている。ただし、毎年度の実際の保険料額は、国民年金法第 87 条第 3 項の規定により、この額に保険料改定率を乗じて算出するため、変動する。
⑨ 13,300 円 ⑩ 16,800 円 ⑪ 16,900 円 ⑫ 17,000 円
⑬ 遺族基礎年金の父子家庭への支給
⑭ 産前産後期間の保険料免除制度
⑰ 平成 6 年 ⑱ 平成 12 年 ⑲ 平成 16 年 ⑳ 平成 24 年
< A > ⑲ 平成 16 年
< B > ⑪ 16,900 円
< C > ⑭ 産前産後期間の保険料免除制度
前年の所得( 1 月から 3 月までの月分の保険料については、前々年の所得。以下本問において同じ。)がその者の扶養親族等の有無及び数に応じ一定額以下の学生である第 1 号被保険者については、その者の世帯主又は配偶者の前年の所得にかかわらず、国民年金法第 90 条の 3 の規定による学生納付特例の適用を受けることができる。
学生納付特例については、「世帯主又は配偶者」の所得要件は問われないのがポイントです。
本人の所得のみで判断されます。
学生納付特例に係る所得要件について、扶養親族等があるときは < D > 万円に当該扶養親族等 ( 特定年齢扶養親族にあっては、控除対象扶養親族に限る。 ) 1人につき < E > 万円 ( 当該扶養親族等が所得税法に規定する同一生計配偶者又は老人扶養親族であるときは当該同一生計配偶者又は老人扶養親族1人につき 48 万円とし、当該扶養親族等が特定扶養親族等であるときは当該特定扶養親族等1人につき 63 万円とする。 ) を加算した額以下とする。
① 32 ② 35 ③ 36 ④ 38
⑤ 103 ⑥ 106 ⑦ 128 ⑧ 168
・学生納付特例に係る所得要件は、扶養親族等がないときは 128 万円です。
・学生納付特例に係る所得要件の額と半額免除の所得要件の額は同じです。
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→ https://youtu.be/SbDQR-hmeGc?si=Y9OhS_uZC0Uamv4y
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令和 7 年選択式(厚生年金保険法)から学ぶ
令和 7 年の厚生年金保険の選択式は、
・ 3 号分割の対象にならない期間
・障害厚生年金のみの受給権が発生する場合
厚生年金保険法第 21 条第 1 項の規定によると、実施機関は、被保険者が毎年7月1日現に使用される事業所において同日前3月間 ( その事業所で継続して使用された期間に限るものとし、かつ、報酬支払の基礎となった日数が < A > ( 厚生労働省令で定める者(被保険者であって、その 1 週間の所定労働時間が同一の事業所に使用される通常の労働者の1週間の所定労働時間の4分の3未満である短時間労働者等)にあっては、 < B > 。 ) 未満である月があるときは、その月を除く。 ) に受けた報酬の総額をその期間の月数で除して得た額を報酬月額として、標準報酬月額を決定するとされている。
① 11 日 ② 12 日 ③ 13 日 ④ 14 日 ⑤ 15 日 ⑥ 16 日
厚生年金保険法第 43 条の4第 1 項の規定によると、調整期間における再評価率の改定については、 < C > に、調整率に当該年度の前年度の特別調整率を乗じて得た率を乗じて得た率を基準とするとされている。
⑫ 実質賃金変動率 ⑬ 実質手取り賃金変動率 ⑮ 名目賃金変動率
< C > ⑯ 名目手取り賃金変動率
①【 H18 年選択式】※改正による修正あり
1 平成 16 年の法改正により、年金額の改定は被保険者であった期間の標準報酬月額及び標準賞与額に係る < A > (生年度別)を改定することによって毎年度自動的に行われる方式に改められた。
2 新規裁定者( < B > 歳到達年度前の受給権者)の年金額の改定には、 < C > を基準とした < A > を用い、既裁定者( < B > 歳到達年度以後の受給権者)の年金額の改定には、前年の < D > ( < D > が < C > を上回るときは、 < C > ) を基準とした < A > を用いる。
① 60 ② 68 ③ 65 ④ 70
⑤ 基準年度再評価率 ⑥ 給付乗率 ⑦ 給付改定率 ⑧ 物価変動率
⑨ 名目賃金変動率 ⑩ 実質賃金変動率 ⑪ 物価上昇率
⑫ 名目手取り賃金変動率 ⑬ 消費者物価指数 ⑭ 再評価率
<C> ⑫ 名目手取り賃金変動率
新規裁定者は「 名目手取り賃金変動率 」、既裁定者は「 物価変動率 」を基準に改定されます。
令和 X 年度の年金額改定に用いる物価変動率がプラス 0.2 %、名目手取り賃金変動率がマイナス 0.2% 、マクロ経済スライドによるスライド調整率がマイナス 0.3 %、前年度までのマクロ経済スライドの未調整分が0%だった場合、令和 X 年度の既裁定者(令和 X 年度が 68 歳到達年度以後である受給権者)の年金額は、前年度から < A > となる。なお、令和 X 年度においても、現行の年金額の改定ルールが適用されているものとする。
① 0.1 %の引下げ ② 0.2 %の引下げ ③ 0.5 %の引下げ ④ 据置き
<A> ② 0.2 %の引下げ
・既裁定者の再評価率の改定は、原則として「物価変動率」が基準となります。
ただし、「物価変動率」が「名目手取り賃金変動率」を 上回るとき は、名目手取り賃金変動率を基準とします。
問題文は、物価変動率( +0.2 %) > 名目手取り賃金変動率( -0.2 %)ですので、「名目手取り賃金変動率」を基準に改定します。そのため、「 0.2 %の引き下げ」となります。
なお、基準になる名目手取り賃金変動率がマイナスですので、マクロ経済スライドによる調整は行われません。
3号分割標準報酬改定請求について
最初に条文を読んでみましょう。
法第 78 条の 14 第 1 項
被保険者 ( 被保険者であった者を含む。以下「 特定被保険者 」という。 ) が被保険者であった期間中に 被扶養配偶者 ( 当該特定被保険者の配偶者として 国民年金の第 3 号被保険者 に該当していたものをいう。 ) を有する場合において、当該特定被保険者の被扶養配偶者は、当該特定被保険者と離婚又は婚姻の取消しをしたときその他これに準ずるものとして厚生労働省令で定めるときは、実施機関に対し、 特定期間 ( 当該 特定被保険者が被保険者であった期間 であり、かつ、その 被扶養配偶者が 当該特定被保険者の配偶者として 国民年金の第 3 号被保険者であった期間 をいう。 ) に係る被保険者期間の標準報酬 ( 特定被保険者及び被扶養配偶者の標準報酬をいう。 ) の改定及び決定を請求することができる。
ただし、当該請求をした日において当該 特定被保険者が障害厚生年金 ( 当該 特定期間の全部又は一部をその額の計算の基礎とするものに限る 。 ) の 受給権者であるとき その他の厚生労働省令で定めるときは、この限りでない。
障害厚生年金の受給権者である特定被保険者(厚生年金保険法第 78 条の 14 に規定する特定被保険者をいう。)の被扶養配偶者が 3 号分割標準報酬改定請求をする場合における特定期間に係る被保険者期間については、当該障害厚生年金の額の計算の基礎となった特定期間に係る被保険者期間を改定又は決定の対象から除くものとする。
3号分割標準報酬改定請求をする場合の特定期間に係る被保険者期間については、特定被保険者の 障害厚生年金の額の計算の基礎 となった特定期間に係る被保険者期間は、改定又は決定の 対象から除かれます 。
では、令和7年の選択式をどうぞ!
平成 2 年 1 月生まれの甲は、平成 23 年 1 月に同い年の乙と結婚し、令和 7 年 1 月に離婚した。婚姻期間中、乙は厚生年金保険の被保険者であり、甲は国民年金の第 3 号被保険者であった。また、乙は、令和 2 年 8 月に初診日のある傷病により、令和 4 年 2 月の障害認定日に障害等級 3 級に該当しており、離婚時には、当該障害による障害厚生年金を受給していた。この事例において、3号分割標準報酬改定請求の対象とならない期間は、平成 23 年 1 月から < D > までである。
⑰ 令和 2 年 8 月 ⑱ 令和 4 年 1 月 ⑲ 令和 4 年 2 月 ⑳ 令和 6 年 12 月
<D> ⑲ 令和 4 年 2 月
特定期間は、特定被保険者(甲)が被保険者であった期間で、かつ、その被扶養配偶者(乙)が国民年金の第 3 号被保険者であった期間です。
・特定期間の 一部 が、甲の障害厚生年金の計算の基礎となっています。
・甲の障害厚生年金の額の計算の基礎となった期間は、 改定又は決定の対象から除かれます。
・障害厚生年金は、「障害認定日の属する月」までが計算の基礎となります。(法第 51 条)甲の障害厚生年金は、 障害認定日の属する月である「令和 4 年 2 月」 までが計算の基礎になっています。
・3号分割標準報酬改定請求の対象にならない期間は、障害厚生年金の計算の基礎になっている「平成 23 年 1 月から令和 4 年 2 月」までとなります。
障害厚生年金の受給権のみ発生する場合
最初にポイントを確認しましょう!
厚生年金保険の被保険者は、国民年金の第 2 号被保険者です。
ただし、 厚生年金保険の被保険者でも、 「 65 歳以上で 、老齢基礎年金、老齢厚生年金その他の 老齢又は退職を 支給事由とする年金たる給付の受給権を有するもの」は第 2 号被保険者となりません。
では、令和 7 年の問題をどうぞ!
厚生年金保険の被保険者丙は、令和 7 年8月 1 日に自宅内で倒れて、病院に緊急搬送された。丙は、同日において、 67 歳の男性であり、老齢基礎年金、老齢厚生年金ともに繰下げ待機中である。この傷病によって、丙が障害認定日に、障害等級2級と認定された場合、受給権が発生する障害年金は、 < E > 。なお、丙に保険料滞納期間はないものとする。
⑨ 障害基礎年金と障害厚生年金である
<E> ⑪ 障害厚生年金のみである
丙は、厚生年金保険の被保険者ですが、 67 歳で、かつ老齢基礎年金と老齢厚生年金の受給権を有しているため、国民年金の第 2 号被保険者ではありません。
→「初診日」に、厚生年金保険の被保険者ですので、初診日要件を満たします。
→「初診日」に国民年金の被保険者ではありませんので、初診日要件を満たしません。
・丙には、「障害厚生年金の受給権のみ」発生します。
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→ https://youtu.be/6oBIq1Zo1Yg?si=dJl5BYUtsHr3syp_
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令和 7 年選択式(健康保険法)から学ぶ
健康保険法の令和 7 年選択式は、「出産育児一時金の支給要件と額」、「任意適用事業所を適用事業所でなくするときの手続き」からの出題でした。
出産育児一時金の支給要件と額について
令和 5 年 4 月 1 日以降、被保険者の被扶養者が産科医療補償制度に加入する医療機関等で医学的管理の下、妊娠週数 22 週以降に双子を出産した場合、家族出産育児一時金として、被保険者に対し 100 万円が支給される。
・ 出産育児一時金の額は、 488,000 円です。(令第 36 条)
・ なお、公益財団法人日本医療機能評価機構が運営する 産科医療補償制度に加入する医療機関等 の医学的管理下で、在胎週数 22 週 に達した日以後の出産がなされたことが認められた場合には、出産育児一時金等の額は 12,000 円を加算 して 50 万円が支給されます。
・ 胎児数に応じて支給されますので、双児の場合は 50 万円 ×2 = 100 万円が支給されます。
(令和 5.3.30 保保発 0330 第 8 号 )
出産育児一時金又は家族出産育児一時金は、妊娠 85 日以後の出産であれば、生産、死産、流産(人工妊娠中絶を含む。)又は早産を問わず、支給される。
出産育児一時金又は家族出産育児一時金は、「妊娠4か月以上 (85 日以後 ) 」の出産が対象です。
1 か月を 28 日で計算しますので、 4 か月目に入った日は、 28 日×3 +1 日= 85 日目となります。
(昭 3.3.16 保発第 11 号、昭 27.6.16 保文発 2427 号)
では、令和 7 年の選択式をどうぞ!
被保険者が出産したときは、出産育児一時金として、政令で定める金額が支給される。政令で定める金額は、 < A > 円である。ただし、病院、診療所、助産所その他の者であって、所定の要件のいずれにも該当する出産であると保険者が認めるときは、 < A > 円に、 < B > 万円を超えない範囲内で保険者が定める金額を加算した金額である。出産育児一時金は、妊娠4か月( < C > 日)以上の出産であれば、早産、死産、流産、人工妊娠中絶であっても支給される。
① 1 ② 2 ④ 3 ⑧ 5
⑨ 84 ⑩ 85 ⑪ 86 ⑫ 87
⑬ 46 万 8,000 ⑭ 47 万 8,000 ⑮ 48 万 8,000 ⑯ 49 万 8,000
<A> ⑮ 48 万 8,000
「任意適用事業所」は、脱退することができます。
任意適用事業所の事業主は、厚生労働大臣の認可を受けて、当該事業所を適用事業所でなくすることができる。事業主がこの申請を行うときは、健康保険任意適用取消申請書に、被保険者の 3 分の 2 以上の同意を得たことを証する書類を添付しなければならない。
任意適用事業所の事業主が適用事業所でなくするための認可の申請を行うときは、当該事業所に使用される者 ( 被保険者である者に限る 。 ) の 4分の3以上の同意 が必要です。
健康保険任意適用取消申請書に、被保険者の「 3 分の 2 」ではなく「 4 分の 3 」以上の同意を得たことを証する書類を添付しなければなりません。
任意適用事業所に使用される者(被保険者である者に限る。)の4分の3以上が事業主に対して任意適用取消しの申請を求めた場合には、事業主は当該申請を厚生労働大臣に対して行わなければならない。
任意適用事業所に使用される者(被保険者である者に限る。)の4分の3以上が事業主に対して任意適用取消しの申請を求めたとしても、事業主は当該申請を厚生労働大臣に対して行う義務はありません。
健康保険法第 31 条第1項の事業所の事業主は、厚生労働大臣の認可を受けて、当該事業所を適用事業所でなくすることができる。認可を受けようとするときは、当該事業所の事業主は、当該事業所に使用される者 ( 被保険者である者に限る。 ) の < D > 以上の同意を得て、厚生労働大臣に申請しなければならない。認可の申請は、事業主の氏名及び住所並びに事業所の名称及び所在地を記載した申請書を < E > 等に提出することによって行う。この申請書には、被保険者の同意を得たことを証する書類を添付しなければならない。
② 2分の 1 ⑤ 3分の1 ⑥ 3分の2 ⑦ 4 分の3
⑰ 社会保険診療報酬支払基金又は国民健康保険団体連合会
⑱ 社会保険診療報酬支払基金又は地方校正局長
⑲ 日本年金機構又は国民健康保険団体連合会
⑳ 日本年金機構又は地方厚生局長
<E> ⑳ 日本年金機構又は地方厚生局長
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令和 7 年選択式(社会保険に関する一般常識)から学ぶ
社会保険に関する一般常識の選択式については、令和 7 年は、 5 つのテーマから出題されています。
厚生労働省から令和 6 年 6 月に公表された「令和 5 年度の国民年金の加入・保険料納付状況」によると、第 1 号被保険者の国民年金保険料の納付状況についてみると、令和 5 年度の最終納付率(令和 3 年度分保険料)は、 < A > %となっている。
① 53.1 ② 68.1 ③ 83.1 ④ 98.1
今回の問題は、「令和 5 年度の国民年金の加入・保険料納付状況」ですが、令和 7 年 6 月に「令和6年度の国民年金の加入・保険料納付状況」が公表されていますので、最新のデータを読んでみます。
「令和6年度の国民年金の加入・保険料納付状況」のポイント!
・第1号被保険者の令和6年度の最終納付率(令和4年度分保険料)は、 84.5 %となっています。前年度から 1.5 ポイント増加し、平成 24 年度の最終納付率(平成 22 年度分保険料) 64.5 %から 20.0 ポイント増加し、 12 年連続で上昇しています。
・平成 22 年 1 月に発足した日本年金機構では、発足当初 60 %台であった最終納付率について、 80 %台の安定的確保とその持続的向上を目指して取組を実施した結果、最高値を更新しています。(3年連続で 80 %台)
国民年金の保険料を納付しやすい取り組みが様々行われていること(口座振替やコンビニ納付など)で、納付率を考えてみるとよいと思います。
高齢者医療確保法第 4 条第 1 項では、「 < B > は、この法律の趣旨を尊重し、住民の高齢期における医療に要する費用の適正化を図るための取組及び高齢者医療制度の運営が適切かつ円滑に行われるよう所要の施策を実施しなければならない。」と規定している。
⑥ 国 ⑦ 後期高齢者医療広域連合 ⑮ 地方公共団体 ⑳ 保険者
高齢者医療確保法では、「国の責務」、「地方公共団体の責務」、「保険者の責務」、「医療の担い手等の責務」が定められています。
「国」の責務のキーワードは、「 国民 の高齢期における医療」、「関連施策を 積極的に推進 しなければならない。」です。(第 3 条)
「地方公共団体の責務」のキーワードは、「 住民 の高齢期における医療」、「所要の 施策を実施 しなければならない。」です。(第 4 条)
「保険者」の責務のキーワードは、「 加入者 の高齢期における健康の保持」、「高齢者医療制度の運営が健全かつ円滑に実施されるよう 協力 しなければならない。」です。(法第 5 条)
なお、「後期高齢者医療広域連合」は、後期高齢者医療の事務を処理するために、設けられたものです。
介護保険法第 2 条第 2 項では、「前項の保険給付は、要介護状態等の軽減又は悪化の防止に資するよう行われるとともに、 < C > に十分配慮して行われなければならない。」と規定している。
⑤ 医療との連携 ⑫ 事業者又は施設との連携 ⑱ 被保険者の心身の状況
⑲ 被保険者の自立した日常生活
★介護保険法第 2 条第 2 項は、平成 20 年に択一式でも出題されています。
介護保険法の総則の部分は毎年のように出題されていますので、択一式でも選択式でも対応できるようにしましょう。
確定給付企業年金法第 60 条第 2 項では、「 < D > は、当該事業年度の末日における給付に要する費用の額の予想額の現価から掛金収入の額の予想額の現価を控除した額を基準として、厚生労働省令で定めるところにより算定した額とする。」と規定している。
⑧ 最低積立基準額 ⑭ 責任準備金の額 ⑯ 積立金の額 ⑰ 積立上限額
< D > ⑭ 責任準備金の額
法第 59 条 (積立金の積立て)
事業主等は、毎事業年度の末日において、 給付に充てるべき 積立金 (以下「 積立金 」という。)を積み立てなければならない。
法第 60 条 (積立金の額)
① 積立金の額は 、加入者及び加入者であった者(以下「加入者等」という。)に係る次項に規定する 責任準備金の額 及び第3項に規定する 最低積立基準額 を 下回らない額 でなければならない。
② 責任準備金の額 は、当該事業年度の末日における 給付に要する費用の額の予想額の現価から掛金収入の額の予想額の現価を控除した額 を基準として、厚生労働省令で定めるところにより算定した額とする。
③ 最低積立基準額は 、加入者等の当該事業年度の末日までの 加入者期間に係る給付として政令で定める基準に従い規約で定めるものに要する費用の額の予想額 を計算し、これらの予想額の合計額の現価として厚生労働省令で定めるところにより算定した額とする。
■責任準備金は、「今後とも年金制度を継続するとした場合に現在保有しておくべき積立金」です。(継続基準といいます)
■最低積立基準額は、「現時点で年金制度を終了させるとした場合に加入者等の給付を賄うことのできる積立金」です。(非継続基準といいます)
(参考 厚生労働省「確定給付企業年金の積立基準について」)
令和 6 年版厚生労働白書によると、「多様化する国民の老後生活に対するニーズに対応しつつ、長期化する高齢期の経済基盤の充実を図るためには、老後生活の基本を支える公的年金に加え、企業年金・個人年金の充実が重要である。私的年金制度については、「 < E > 」(令和4( 2022 )年 11 月 28 日新しい資本主義実現会議決定)において、 ①iDeCo の加入可能年齢を 70 歳に引き上げること、 ②iDeCo の拠出限度額の引上げ等について、 2024 年の公的年金の財政検証に併せて結論を得ること、 ③iDeCo 各種手続きの簡素化等を行うこととされた」とある。
⑨ 資産所得倍増プラン ⑩ 生涯現役計画 ⑪ 所得倍増プラン
< E > ⑨ 資産所得倍増プラン
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→ https://youtu.be/eMBhq8tmVoc?si=ymnnqGpnGho7y7dO
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令和 7 年選択式(労働に関する一般常識)から学ぶ
令和 7 年の労働に関する一般常識の選択式から学ぶことは、「問題文の中からヒントを探し出す」ことです。
総務省「統計からみた我が国の高齢者(統計トピックス№ 142 )(令和 6 年 9 月 15 日)」によれば、 65 歳以上の就業者を主な産業別にみると、「卸売業,小売業」が 132 万人と最も多く、次いで「 < A > 」が 107 万人で続いている。
産業別に 65 歳以上の就業者を 10 年前と比較すると、「 < A > 」が 63 万人増加し、 10 年前の約 2.4 倍となった。ほとんどの主な産業で 65 歳以上の就業者が増加している一方で、「 < B > 」の 65 歳以上の就業者は 10 年前と比較して3万人減少している。なお、各産業の就業者に占める 65 歳以上の就業者の割合をみると、 「 < B > 」が 52.9 %と最も高くなっている。
② 医療、福祉 ③ 運輸業、郵便業 ⑩ 建設業 ⑬ 宿泊業、飲食サービス業 ⑭ 生活関連サービス業、娯楽業 ⑮ 製造業 ⑰ 農業、林業
(総務省「統計からみた我が国の高齢者(統計トピックス№ 142 )(令和 6 年 9 月 15 日)」)
★こんなふうに考えてみるのはどうでしょう
ヒントは「 10 年前の約 2.4 倍となった」の部分です。
高齢化が進む中で就業者が増えるといえば、「医療、福祉」でしょうか。。。
「統計からみた我が国の高齢者」を読みますと、「ほとんどの主な産業で 65 歳以上の就業者が増加している一方で、「農業,林業」の 65 歳以上の就業者は 10 年前と比較して3万人減少しています。
なお、各産業の就業者に占める 65 歳以上の就業者の割合をみると、「農業,林業」が 52.9 %と最も高く、次いで「不動産業,物品賃貸業」が 26.6 %、「サービス業(他に分類されないもの)」が 22.7 %、「生活関連サービス業,娯楽業」が 19.6 %などとなっています。」となっています。
ヒントも見つけにくく、ちょっと難しいですね。。。
労働施策総合推進法第 30 条の2第 1 項は、「事業主は、職場において行われる優越的な関係を背景とした言動であつて、 < C > によりその雇用する労働者の就業環境が害されることのないよう、当該労働者からの相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備その他の雇用管理上必要な措置を講じなければならない。」と定めている。
⑤ 客観的に合理的な理由を欠いたもの
⑥ 業務上必要かつ相当な範囲を超えたもの
⑯ 通常甘受すべき程度を著しく超えるもの
⑳ 労働関係の当事者としての権利を濫用するもの
<C> ⑥ 業務上必要かつ相当な範囲を超えたもの
★職場におけるパワハラは次の 3 つの要素をすべて満たしたものです。
① 優越的な関係を背景とした言動
② 業務上必要かつ相当な範囲を超えた言動
③ 労働者の就業環境が害される
★客観的にみて、業務上必要かつ相当な範囲で行われる適正な業務指示や指導については、パワハラに該当しません。
労働施策総合推進法第 30 条の2第 1 項の「事業主は、職場において行われる優越的な関係を背景とした言動であつて、業務上必要かつ相当な範囲を超えたものによりその雇用する労働者の就業環境が害されることのないよう、当該労働者からの相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備その他の雇用管理上必要な措置を講じなければならない。」とする規定が、令和2年6月1日に施行されたが、同項の事業主のうち、同法の附則で定める中小事業主については、令和 4 年 3 月 31 日まで当該義務規定の適用が猶予されており、その間、当該中小事業主には、当該措置の努力義務が課せられている。
「職場におけるパワーハラスメント対策」が大企業に対して義務化されたのは、令和2年6月1日からです。また、中小企業に対しては、令和4年4月1日から義務化されています。
最高裁判所は、使用者が労働組合に対し組合集会等のための従業員食堂の使用を許諾しない状態が続いていることをもって不当労働行為に当たるか否かが問題となった事件において、次のように判示した。
「組合結成通知を受けてからX守衛事件まで約9か月にわたり、上告人〔会社〕は、許可願の提出があれば業務に支障のない限り食堂の使用を許可していたというのであるが、そのことから直ちに上告人が組合に対し食堂の使用につき包括的に許諾をしていたものということはできず、その取扱いを変更することが許されなくなるものではない。一方、X守衛事件が起きた直後に上告人から会場使用許可願を却下されて以来、組合は、上告人所定の会場使用許可願用紙を勝手に書き変えた使用届を提出するだけで、上告人の許可なく食堂を使用するようになり、こうした無許可使用を上告人が食堂に施錠するようになるまで5か月近く続けていたのであって、これが上告人の < D > 権を無視するものであり、正当な組合活動に当たらないことはいうまでもない。上告人は、組合に対し、所定の会場使用許可願を提出すること、上部団体の役員以外の外部者の入場は総務部長の許可を得ること、排他的使用をしないことを条件に、支障のない限り、組合大会開催のため食堂の使用を許可することを提案しているのであって、このような提案は、 < D > 者の立場からは合理的理由のあるものであり、許可する集会の範囲が限定的であるとしても、組合の拒否を見越して形式的な提案をしたにすぎないということはできない。また、上告人は組合に対し使用を拒む正当な理由がない限り食堂を使用させることとし、外部者の入場は制限すべきではないなどとする組合からの提案も、上告人の < D > 権を過少に評価し、あたかも組合に食堂の利用権限があることを前提とするかのような提案であって、組合による無許可使用の繰り返しの事実を併せ考えるならば、上告人の < D > 権を無視した要求であると上告人が受け止めたことは無理からぬところである。そうすると、上告人が、X守衛事件を契機として、従前の取扱いを変更し、その後、食堂使用について < D > 権を前提とした合理的な準則を定立しようとして、上告人の < D > 権を無視する組合に対し使用を拒否し、使用条件について合意が成立しない結果、自己の見解を維持する組合に対し食堂を使用させない状態が続いたことも、やむを得ないものというべきである。
以上によれば、本件で問題となっている施設が食堂であって、組合がそれを使用することによる上告人の業務上の支障が一般的に大きいとはいえないこと、組合事務所の貸与を受けていないことから食堂の使用を認められないと企業内での組合活動が困難となること、上告人が労働委員会の勧告を拒否したことなどの事情を考慮してもなお、条件が折り合わないまま、上告人が組合又はその組合員に対し食堂の使用を許諾しない状態が続いていることをもって、上告人の権利の濫用であると認めるべき特段の事情があるとはいえず、 < E > であるとも断じ得ないから、上告人の食堂使用の拒否が不当労働行為に当たるということはできない。」
④ 管理監督 ⑪ 指揮命令 ⑫ 施設管理 ⑲ 利用許諾
① いたずらに組合秩序を混乱させようとしたもの
⑦ 組合に対する報復行為を行ったもの
⑧ 組合の施設利用権限を不利益に変更したもの
⑨ 組合の弱体化を図ろうとしたもの
<E> ⑨ 組合の弱体化を図ろうとしたもの
(オリエンタルモーター事件・平成 7.9.8 最高裁判所第二小法廷)
★「使用者が労働組合に対し組合集会等のための従業員食堂の使用を許諾しない状態が続いていることをもって不当労働行為に当たるということはできない」とされた事例です。
「食堂の使用を許諾しない」をヒントにすると、食堂=施設ですので、「施設管理」がピッタリ当てはまります。業務命令の話ではないので、「管理監督」、「指揮命令」は候補から外すことができると思います。
「報復行為」ではありませんし、「不利益に変更」でもありませんし、「秩序を混乱させよう」でもありません。「弱体化を図ろうとした」が当てはまります。
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→ https://youtu.be/rfNhrv_OStU?si=X4tplmlxoktGkSST
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毎週日曜日はYouTube総集編です!
毎週日曜日は総集編をお届けします。
今回は、令和7年8月27日から30日までの動画の総集編です。
まとめて見ることができますので、ご活用ください。
・ (R7年選択)労基法第114条付加金の支払(労働基準法)
・ (R7年選択)「今後における労働衛生対策の推進に関する基本方針について」と「機械等に関する規制」(労働安全衛生法)
・( R7年選択式) 遺族補償年金の遺族の障害要件と社会復帰促進等事業(労災保険法)」
・ (R7年選択式)目的、高年齢求職者給付金、日雇労働求職者給付金(雇用保険法)
YouTubeはこちらからどうぞ!
→ https://youtu.be/u0DN90pYBeE?si=m8FrpwTy15CQ3pSi
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令和 7 年選択式(雇用保険法)から学ぶ
令和7年の雇用保険法の選択式は、「 目的」、「高年齢求職者給付金」、「日雇労働求職者給付金」から出題されています。
令和 7 年の雇用保険法の選択式から学ぶことは?
・同じ論点が繰り返し出題されます!
雇用保険法第 1 条は、「雇用保険は、労働者が失業した場合及び労働者について雇用の継続が困難となる事由が生じた場合に必要な給付を行うほか、労働者が自ら職業に関する教育訓練を受けた場合 < A > をした場合に必要な給付を行うことにより、労働者の生活及び雇用の安定を図るとともに、求職活動を容易にする等その就職を促進し、あわせて、労働者の職業の安定に資するため、 < B > 、雇用状態の是正及び雇用機会の増大、労働者の能力の開発及び向上その他労働者の福祉の増進を図ることを目的とする。」と規定している。
① 及び労働者が子を養育するための休業
② 並びに労働者が子を養育するための休業及び所定労働時間を短縮することによる就業
③ 並びに労働者が子を養育するための休業及び対象家族を介護するための休業
④ 並びに労働者が子を養育する若しくは対象家族を介護するための休業及び所定労働時間を短縮することによる就業
⑤ 経済的社会的地位の向上 ⑥ 産業に必要な労働力の充足
⑦ 失業の予防 ⑧ 転職の支援
< A > ② 並びに労働者が子を養育するための休業及び所定労働時間を短縮することによる就業
★令和 7 年 4 月の改正箇所からの出題です。
雇用保険には、「失業等給付」と「育児休業等給付」があります。
< A >は「育児休業等給付」をあらわす用語が入ります。
「育児休業等給付」の内容を下の図で確認しましょう
改正で追加された部分からの出題でした。
令和 7 年の選択式をどうぞ!
雇用保険法第 37 条の4第 5 項は、「高年齢求職者給付金の支給を受けようとする高年齢受給資格者は、離職の日の翌日から起算して < C > を経過する日までに、厚生労働省令で定めるところにより、公共職業安定所に出頭し、 < D > 、失業していることについての認定を受けなければならない。」と規定している。
① 1 か月 ② 4か月 ③ 6か月 ④ 1 年
⑥ 高年齢受給資格者失業認定申告書を提出した上
⑦ 雇用保険被保険者証を提出した上
< D > ⑤ 求職の申込みをした上
「1年」は平成 21 年の選択式でも出題されています。特例一時金の「 6 か月」とひっかけて出題される個所です。
「被保険者証を提出する場面ではない」、「失業認定申告書は失業の認定日に提出するもの」というように、消去法で考えれば OK です。
日雇労働求職者給付金には、「普通給付」と「特例給付」があり、今回は「特例給付」の受給要件からの出題です。
日雇労働被保険者が失業した場合に支給される日雇労働求職者給付金には、いわゆる普通給付と特例給付の2つがあり、特例給付を受給するためには、当該日雇労働被保険者について、継続する < A > 月間に、印紙保険料が各月 11 日分以上納付され、かつ、通算でも一定の日数分以上納付されていることが必要である。
では、令和 7 年の選択式をどうぞ!
雇用保険法第 53 条第 1 項は、日雇労働被保険者が失業した場合に日雇労働求職者給付金の支給を受けるための要件の1つとして、継続する6月間に当該日雇労働被保険者について印紙保険料が各月 11 日分以上、かつ、通算して < E > 分以上納付されていることを定めている。
① 72 日 ② 78 日 ③ 84 日 ④ 90 日
YouTubeはこちらからどうぞ!
→ https://youtu.be/syTkD9Q7q7c?si=SV2Ne4L7suFdOSpO
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令和 7 年選択式(労災保険法)から学ぶ
令和 7 年の選択式で出題された 「遺族補償年金の遺族の障害要件」と 「社会復帰促進等事業」をみていきましょう。
遺族補償年金の遺族の障害要件について
遺族補償年金を受けることができる遺族は、労働者の「 配偶者、子、父母、孫、祖父母及び兄弟姉妹 」で、労働者の死亡の当時その収入によって 生計を維持 していたものです。
ただし、 「妻」以外 は、 労働者の死亡の当時 、 「年齢要件」か「障害要件」 を満たしていることが必要です。
「障害要件」は、過去に出題されています。
遺族補償年金又は遺族年金の受給資格要件の一つである厚生労働省令で定める障害の状態は、身体に障害等級第5級以上に該当する障害がある状態又は傷病が治らないで、身体の機能若しくは精神に、労働が高度の制限を受けるか、若しくは労働に高度の制限を加えることを必要とする程度以上の障害がある状態である。
遺族の要件の一つである「厚生労働省令で定める障害の状態」のポイントは、「 第5級以上 」、「 労働 が高度の制限 を受ける」の部分です。
なお、この規定は、複数事業労働者遺族年金にも準用されます。
では、令和7年の問題をどうぞ!
遺族補償年金を受けることができる、障害の状態にある遺族の障害の状態について、労災保険法施行規則第 15 条は、「障害の状態は、身体に別表第1の障害等級の < A > に該当する障害がある状態又は負傷若しくは疾病が治らないで、身体の機能若しくは精神に、 < B > が高度の制限を受けるか、若しくは < B > に高度の制限を加えることを必要とする程度以上の障害がある状態とする。」と定めている。
① 第 1 級 ② 第 5 級以上 ③ 第 8 級以上 ④ 第 12 級以上
⑤ 日常生活 ⑥ 日常生活又は社会生活 ⑦ 労働 ⑧ 労働又は社会生活
< A > ② 第 5 級以上
「社会復帰促進等事業」について
「長期家族介護者援護金」と「判例」からの出題です。
ヒントになる過去問を解いてみましょう
特別支給金の支給は、社会復帰促進等事業として行われるものであるが、その事務は所轄労働基準監督署長が行う。
特別支給金の支給の事務は 所轄労働基準監督署長 が行います。
労働者災害補償保険等関係事務のうち、 保険給付 ( 二次健康診断等給付を除く 。 ) 並びに 社会復帰促進等事業のうち 労災就学等援護費 及び 特別支給金 の支給 並びに厚生労働省労働基準局長が定める給付に関する事務は、 都道府県労働局長の指揮監督を受けて 、事業場の所在地を管轄する労働基準監督署長 ( 以下「 所轄労働基準監督署長 」という。 ) が行う。ただし、次の各号に掲げる場合は、当該各号に定める者を所轄労働基準監督署長とする。
( 1 ) 事業場が2以上の労働基準監督署の管轄区域にまたがる場合 その事業の主たる事務所の所在地を管轄する労働基準監督署長
( 2 ) 当該労働者災害補償保険等関係事務が複数業務要因災害に関するものである場合 生計維持事業の主たる事務所の所在地を管轄する労働基準監督署長
労働基準監督署長の行う労災就学援護費の支給又は不支給の決定は、法を根拠とする優越的地位に基づいて一方的に行う公権力の行使とはいえず、被災労働者又はその遺族の権利に直接影響を及ぼす法的効果を有するものではないから、抗告訴訟の対象となる行政処分に当たらないとするのが、最高裁判所の判例の趣旨である。
労働基準監督署長の行う労災就学援護費の支給又は不支給の決定は、 法を根拠とする優越的地位に基づいて一方的に行う 公権力の行使であり 、被災労働者又はその遺族の権利に直接影響を及ぼす 法的効果を有するものである から、 抗告訴訟の対象となる行政処分に当たる とするのが、最高裁判所の判例の趣旨です。
( 平 15.9.4 最高裁判所第一小法廷 中央労基署長(労災就学援護費)事件)
では、令和 7 年の問題をどうぞ!
労災保険法施行規則第 36 条第 1 項は、「長期家族介護者援護金は、別表第1の障害等級第1級若しくは第2級の障害補償年金、複数事業労働者障害年金若しくは障害年金又は別表第2の傷病等級第1級若しくは第2級の傷病補償年金、複数事業労働者傷病年金若しくは傷病年金を受けていた期間が < A > 以上である者の遺族のうち、支援が必要な者として厚生労働省労働基準局長が定める要件を満たす者に対して、支給するものとする。」と規定している。
① 3年 ② 5年 ③ 7年 ④ 10 年
★「長期家族介護者援護金」の内容まで暗記するのは大変です。
「長期」をヒントに考えると、「 10 年かな?」と考えられると思いますが、難しいです。
最高裁判所は、労災就学援護費不支給決定が抗告訴訟の対象となるかが問題となった事件において、次のように判示した。
「労災就学援護費に関する制度の仕組みにかんがみれば、〔労災保険〕法は,労働者が業務災害等を被った場合に、政府が、〔労災保険〕法第3章の規定に基づいて行う保険給付を < A > するために、労働福祉事業〔現・社会復帰促進等事業〕として、保険給付と同様の手続により、被災労働者又はその遺族に対して労災就学援護費を支給することができる旨を規定しているものと解するのが相当である。そして、被災労働者又はその遺族は、上記のとおり、所定の支給要件を具備するときは所定額の労災就学援護費の支給を受けることができるという抽象的な地位を与えられているが,具体的に支給を受けるためには, < B > に申請し、所定の支給要件を具備していることの確認を受けなければならず、 < B > の支給決定によって初めて具体的な労災就学援護費の支給請求権を取得するものといわなければならない。
そうすると、 < B > の行う労災就学援護費の支給又は不支給の決定は、〔労災保険〕法を根拠とする優越的地位に基づいて一方的に行う公権力の行使であり、被災労働者又はその遺族の上記権利に直接影響を及ぼす法的効果を有するものであるから,抗告訴訟の対象となる行政処分に当たるものと解するのが相当である。」
① 確保 ② 代替 ③ 補完 ④ 付加
⑤ 厚生労働大臣 ⑥ 都道府県労働局長 ⑦ 労働基準監督署長
( 平 15.9.4 最高裁判所第一小法廷 中央労基署長(労災就学援護費)事件)
判例を一字一句覚える必要はありませんが、文脈でヒントを探してみましょう
法第 2 条の 2 で、「労働者災害補償保険は、第1条の目的を達成するため、業務上の事由、複数事業労働者の二以上の事業の業務を要因とする事由又は通勤による労働者の負傷、疾病、障害、死亡等に関して 保険給付を行う ほか、 社会復帰促進等事業を行うことができる 。」と定められています。
主たる事業は「保険給付」で、 「社会復帰促進等事業」は附帯する事業として行うことができる という位置づけです。
試しに、選択肢を入れてみると、「保険給付を確保するため」、「保険給付を代替するため」、「保険給付を付加するため」、どれも社会復帰促進等事業の説明としてはしっくりきません。「補完」を入れると、「保険給付を補完するため」となり、ぴったりします。
先ほどの条文で読みましたように、所轄労働基準監督署長は、「 保険給付 ( 二次健康診断等給付を除く。 ) 並びに社会復帰促進等事業のうち 労災就学等援護費 及び特別支給金の支給並びに厚生労働省労働基準局長が定める給付に関する事務」を行います。
その条文から、「労働基準監督署長」を選ぶことができますが、問題文の中に「保険給付と同様の手続により、被災労働者又はその遺族に対して労災就学援護費を支給することができる旨を規定している」もヒントになります。「保険給付と同様の手続」という部分で、「労働基準監督署長」を選ぶことができます。
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→ https://youtu.be/hl2GNKlvCf4?si=1BcbawKI7L2OMnCs
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令和 7 年選択式(労働安全衛生法)から学ぶ
令和 7 年の労働安全衛生法の選択式は、 「今後における労働衛生対策の推進に関する基本方針について」、 「機械等に関する規制」から出題されました。
「今後における労働衛生対策の推進に関する基本方針について」の「基本的な考え方」からの出題でした。
平成 29 年の選択式が参考になります。
労働安全衛生法第 65 条の3は、いわゆる労働衛生の 3 管理の一つである作業管理について、「事業者は、労働者の < A > に配慮して、労働者の従事する作業を適切に管理するように努めなければならない。」と定めている。
労働安全衛生法第 65 条の3は、いわゆる 労働衛生の 3 管理の一つ である 作業管理 について、「事業者は、労働者の健康に配慮して、労働者の従事する作業を適切に管理するように努めなければならない。」と定めている。
★ちなみに、労働衛生の3管理とは、 「作業環境管理」、「作業管理」、「健康管理」 です。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
令和 7 年の問題については、問題文の中の、「 労働衛生 管理活動」、「作業環境管理」、「健康管理」がヒントになります。
では、令和 7 年の選択式をみてみましょう。
事業者は、労働安全衛生法第 22 条に基づき、健康障害を防止するため必要な措置を講じなければならないが、事業場における自主的な労働衛生管理活動の促進を図るためには、総括安全衛生管理者、産業医、衛生管理者、衛生推進者等の選任及び職務の励行、衛生委員会の設置及び運営等の労働衛生管理体制の確立を基本とした上で、作業環境管理、 < A > 及び健康管理並びに労働衛生教育の総合的な実施の徹底を図っていく必要がある。
① 作業管理 ② 生産管理 ③ 有害物管理 ④ 労働時間管理
問題文のポイントは赤の部分です。
事業者は、労働安全衛生法第 22 条に基づき、健康障害を防止するため必要な措置を講じなければならないが、事業場における自主的な 労働衛生管理 活動の促進を図るためには、総括安全衛生管理者、産業医、衛生管理者、衛生推進者等の選任及び職務の励行、衛生委員会の設置及び運営等の労働衛生管理体制の確立を基本とした上で、 作業環境管理 、 < A > 及び 健康管理 並びに労働衛生教育の総合的な実施の徹底を図っていく必要がある。
★労働衛生の3管理のうち、「作業環境管理」と「健康管理」が出ていますので、残りの一つの「作業管理」が入ります。
今後における労働衛生対策の推進に関する基本方針について ( 平 26.2.17 基発 0217 第 7 号 )
「譲渡等の制限等」からの出題です。
今回は、第 42 条からの出題でしたが、平成 22 年には、第 43 条から選択問題が出題されています。
労働安全衛生法第 43 条においては、「動力により駆動される機械等で、作動部分上の < A > 又は動力伝導部分若しくは調速部分に厚生労働省令で定める防護のための措置が施されていないものは、譲渡し、貸与し、又は譲渡若しくは貸与の目的で < B > してはならない。
では、令和 7 年の選択式をどうぞ!
労働安全衛生法第 42 条は、「特定機械等以外の機械等で、別表第2に掲げるものその他危険若しくは有害な作業を必要とするもの、危険な場所において使用するもの又は危険若しくは健康障害を防止するため使用するもののうち、政令で定めるものは、厚生労働大臣が定める規格又は安全装置を具備しなければ、 < A > 、又は設置してはならない。」と定めている。
① 譲渡し、貸与し ② 譲渡し、展示し ③ 販売し、賃貸し
④ 販売し、販売のために展示し
< A > ① 譲渡し、貸与し
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→ https://youtu.be/gQBjqZdP6Z0?si=KX0gBfDprobOeQ5C
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令和 7 年選択式(労働基準法)から学ぶ
令和 7 年度の労働基準法の選択式は、3つの穴埋めのうち、2つは第 114 条(付加金の支払)から、1つは判例から出題されました。
「付加金の支払」について、 令和 7 年の 選択式のポイントは
・付加金の支払を命ずるのは誰?
ちなみに、過去には、「付加金」を請求できる 4 つの場合が出題されています。
第 114 条 ( 付加金の支払 )
裁判所 は、第 20 条( 解雇予告手当 )、第 26 条( 休業手当 )若しくは第 37 条( 割増賃金 )の規定に違反した使用者又は第 39 条第9項( 年次有給休暇の期間又は時間 )の規定によ る賃金を支払わなかった使用者 に対して、 労働者の請求 により、これらの規定により 使用者が支払わなければならない金額についての 未払金 のほか、これと 同一額の付加金 の支払を 命ずることができる 。ただし、この請求は、違反のあった時から5年(当分の間 3 年)以内にしなければならない。
④年次有給休暇の期間又は時間の賃金を支払わない
使用者が支払わなければならない未払金の額と「 同一額 」です。
【 H24 年出題】 ※改正による修正あり
裁判所は、労働基準法第 20 条(解雇予告手当)、第 26 条(休業手当)若しくは第 37 条(割増賃金)の規定に違反した使用者又は第 39 条第9項の規定による賃金(年次有給休暇の期間又は時間の賃金)を支払わなかった使用者に対して、労働者の請求により、これらの規定により使用者が支払わなければならない金額についての未払金のほか、これと同一額の付加金の支払を命ずることができることとされているが、この付加金の支払に関する規定は、同法第 24 条第 1 項に規定する賃金の全額払の義務に違反して賃金を支払わなかった使用者に対しては適用されない。
付加金の支払は、「解雇予告手当」、「休業手当」、「割増賃金」、「年次有給休暇の期間又は時間の賃金」の 4 つを支払わない場合に適用されます。
「賃金の全額払の義務に違反して賃金を支払わなかった」場合は、適用されません。
令和 7 年の選択式をどうぞ!
労働基準法第 114 条は、 < A > は、同法第 37 条の規定に違反した使用者に対して、労働者の請求により、同条の規定により使用者が支払わなければならない金額についての未払金のほか、これと同一額の < B > の支払を命ずることができる旨規定している。
① 厚生労働大臣 ② 裁判所 ③ 都道府県労働局長
⑤ 慰謝料 ⑥ 遅延損害金 ⑦ 賠償金 ⑧ 付加金
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試験が終わって、お一人お一人、色々な思いがあると思います。
仕事もあるし、家のこともあるし、他にも気になることがたくさん。。。「時間が足りない」と思うことが多いと思います。
そんな中で、時間を作って社労士の勉強を続けて、本試験を受けた皆様、すごいです!
まずは、少し休憩して、勉強中に我慢してきたことを楽しんでくださいね。
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