身近な物質の結晶化と分子構造|おもしろ科学実験室(工学のふしぎな世界)|国立大学56工学系学部HP
发布时间:2026-09-14 | 浏览:2
おもしろ科学実験室(工学のふしぎな世界)
輝く工学女子!(Tech ☆ Style)
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分子の形を知るためにはどうすれば良いのでしょうか。分子を構成する原子はとても小さいので、光学顕微鏡でも見ることはできません。分子の形を正確に知る方法の一つにX線結晶構造解析があります。X線結晶構造解析とは、調べたい分子の結晶を作り、それにX線を当てて回折点を測定し、その測定値をプログラムで処理することで、分子の立体構造を知る方法で、きれいな結晶を作成できれば、分子中の0.01 nm = 10 pmの長さの違いを検出することもできます。
今回は、砂糖、塩、味の素の結晶を作成する実験を紹介します。なお、家庭で実験できるように、実験室で通常使用する器具の代替品を用いた方法を示しています。身近な物質のきれいな結晶を作成し、観察することを楽しんでもらえれば幸いです。
きれいな結晶を作成するためには、不純物は大敵です。ごみや汚れが極力入らないように気を付けてください。使用する器具は前もって洗って乾燥させておきましょう。加熱した溶液を取り扱う際にはやけどに十分気を付けてください。加熱した溶液が熱いうちに実験を進めた方が結晶ができやすいです。結晶が大きく成長するためには、周囲の大きな温度変化や振動がないように工夫してください。手順通りにおこなっても状態の微妙な違いにより、きれいな結晶が作成できない場合があります。
純水:薬局などで購入可(数百円)。純水、精製水、蒸留水のいずれかの記述があるもの。
水道水、ミネラルウォーターや天然水は不可。
砂糖:市販のグラニュー糖(なるべく成分がショ糖のみのもの)。
塩:市販の食塩(成分が塩化ナトリウムのみのもの)。
味の素:他の物質(食塩等)が入っていないL-グルタミン酸ナトリウムだけのもの。
円筒状の耐熱性コップ 6個(100 ml程度の大きさ)(ビーカーの代用品)
円筒状の耐熱性ガラス小皿 3個(底の浅いもの)(カバーガラス、結晶化プレートの代用品)
ガーゼ又は紙(コップの下に敷ける大きさのもの)
繊維の残りにくい布又は紙(器具を拭くためのもの)
新しい茶こし(ろうとの代用品)
お茶パック又はコーヒーフィルター(茶こしに合う大きさ)(ろ紙の代用品)
ストロー(パスツールピペットの代用品)
電子レンジ、またはきれいなポット、またはやかん(ホットスターラーの代用品)
計量カップ(1cc = 1ml)(メスシリンダーの代用品)
ルーペ(虫眼鏡)(顕微鏡の代用品)
耐熱性コップ2個をそれぞれA,Bとし、耐熱性ガラス小皿1個をCとする。
コップAに80gの砂糖を量り取る。
コップAに80gの砂糖を量り取る。
コップBに純水20mlを入れ、電子レンジで100℃近くまで加熱する。小皿Cに純水を少量入れ、電子レンジで加熱して、取り出して置いておく。
コップBに純水20mlを入れ、電子レンジで100℃近くまで加熱する。小皿Cに純水を少量入れ、電子レンジで加熱して、取り出して置いておく。
コップAにコップ Bで熱した純水をすべて加えた後、スプーンで素早くかき混ぜて砂糖を溶かす。かき混ぜる際に温度が下がるので、電子レンジで20秒ほど加熱し、かき混ぜる操作を3回程度繰り返す。砂糖が少し溶け残るくらいかき混ぜれば良い。
コップAにコップ Bで熱した純水をすべて加えた後、スプーンで素早くかき混ぜて砂糖を溶かす。かき混ぜる際に温度が下がるので、電子レンジで20秒ほど加熱し、かき混ぜる操作を3回程度繰り返す。砂糖が少し溶け残るくらいかき混ぜれば良い。
コップBの内側を布や紙で拭いた後、コップBに茶こしを乗せてお茶パック等をセットし、コップAの溶液をろ過する(コップを拭く際には繊維が残らないように注意する)。ろ過するときには、溶け残った砂糖はスプーン等で先にお茶パックに入れておく方が良い。ろ過が終わったら、茶こしを外す。
コップBの内側を布や紙で拭いた後、コップBに茶こしを乗せてお茶パック等をセットし、コップAの溶液をろ過する(コップを拭く際には繊維が残らないように注意する)。ろ過するときには、溶け残った砂糖はスプーン等で先にお茶パックに入れておく方が良い。ろ過が終わったら、茶こしを外す。
小皿Cの純水を捨て、布や紙で拭いた後、ガーゼや紙を敷いたテーブルに置く。4)でつくったろ液にストローを入れ、指でふたをして、溶液を取り出し、小皿Cの底面に溶液が盛り上がるように静かに数滴を置く。小皿Cを液が垂れないように上手に逆さまにして、ガーゼか紙を敷いたテーブルに1日程度置いておくと、結晶ができる。
小皿Cの純水を捨て、布や紙で拭いた後、ガーゼや紙を敷いたテーブルに置く。4)でつくったろ液にストローを入れ、指でふたをして、溶液を取り出し、小皿Cの底面に溶液が盛り上がるように静かに数滴を置く。小皿Cを液が垂れないように上手に逆さまにして、ガーゼか紙を敷いたテーブルに1日程度置いておくと、結晶ができる。
できた結晶をルーペで観察する(うまく位置を合わせれば写真も撮れます)。
できた結晶をルーペで観察する(うまく位置を合わせれば写真も撮れます)。
B.味の素(L-グルタミン酸ナトリウム)の結晶化
A)の手順で「80gの砂糖」を「20gの味の素」に変更し、他は同じ操作を行う。ただし、3)の操作では、溶液の温度があまり下がらないので、再加熱は10秒くらいで良い。5)の操作で溶液が垂れやすいので、小皿 Cに置く溶液量を少なくすると良い。
C.塩(塩化ナトリウム)の結晶化
A)の手順で「80gの砂糖」を「8gの塩」に変更し、他は同じ操作を行う。ただし、3)の操作では、溶液の温度があまり下がらないので、再加熱は10秒くらいで良い。5)の操作で溶液が垂れやすいので、小皿 Cに置く溶液量を少なくすると良い。
砂糖、塩、味の素の種類によっては、市販品が既にきれいな結晶になっています。
電子レンジでの加熱時間を長くすると、溶液が跳ねたり、電子レンジを痛めたりしますので注意してください。
危険ですので、電子レンジにスプーン等の金属は入れないでください。
4)の操作では、使用する器具やお茶パックの種類により、不純物が増えてしまい、結晶化しないことがあります。その場合は、4)の操作を省き、3)の操作の後、直ぐに5)の操作を行ってください。
5)の操作中に沈殿が生じた場合や小さい結晶しかできない場合は、5)の操作前に純水3 mlを加えてかき混ぜて電子レンジで20秒ほど加熱してから5)の操作を行ってみてください。
原子や分子の一団が同じ方向を向いて、同じ間隔で並んでいるものです。イメージとして、図のように表されることがあります。緑が分子、黒枠が結晶格子です。繰り返しの形状は直方体だけでなく、いくつかの種類があります。
砂糖やL-グルタミン酸ナトリウムは原子が共有結合して分子を形成しています。分子の構造の中でも動きやすい部分と動きにくい部分があります。図は砂糖の主成分のショ糖の結晶中の分子構造(stick図、spacefilling図)です。 stick図の方が全体像は見えやすいですが、原子には大きさがありますので、実際はspacefilling図に近いと考えられます。
(Mercury (CCDC)を使用して作図)
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